JP6256991B2 - シューズのアッパーおよびそれを備えるシューズ - Google Patents

シューズのアッパーおよびそれを備えるシューズ Download PDF

Info

Publication number
JP6256991B2
JP6256991B2 JP2014110357A JP2014110357A JP6256991B2 JP 6256991 B2 JP6256991 B2 JP 6256991B2 JP 2014110357 A JP2014110357 A JP 2014110357A JP 2014110357 A JP2014110357 A JP 2014110357A JP 6256991 B2 JP6256991 B2 JP 6256991B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heel
collar
user
counter
knitted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014110357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015223348A (ja
Inventor
直樹 吉川
直樹 吉川
木村 隆也
隆也 木村
尾田 貴雄
貴雄 尾田
哲夫 山本
哲夫 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizuno Corp
Original Assignee
Mizuno Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mizuno Corp filed Critical Mizuno Corp
Priority to JP2014110357A priority Critical patent/JP6256991B2/ja
Publication of JP2015223348A publication Critical patent/JP2015223348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6256991B2 publication Critical patent/JP6256991B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Description

本発明は、シューズのアッパーおよびそれを備えるシューズに関し、特に、使用者の踵の外周を覆う踵部を含むアッパー本体を備えるシューズのアッパーおよびそれを備えるシューズに関する。
従来、使用者の踵の外周を覆う踵部を含むアッパー本体を備えるシューズのアッパーが知られている(特許文献1)。具体的には、この特許文献1には、平坦面状に織り上げられ、一枚の単一織物からなる運動靴の甲被素材片(シューズのアッパー)が開示されている(特許文献1の段落
および図1など参照)。この甲被素材片の踵部は、平坦面状の織物が使用者の踵の外周を覆うような立体形状に折り曲げられた状態で、踵側縁部が縫い合わされることにより、立体的形状が維持されるように構成されている。
特開平5−176804号公報
しかしながら、上記のような従来のシューズのアッパーでは、平坦面状の織物が曲面状に折り曲げられて立体的形状が維持されるため、アッパーの曲面形状部分に皺が生じやすい。特に、曲率が高く、かつ、複雑な曲面を有する踵部近傍においては、皺により織物の生地が折り重なることに起因して不規則な凸部が形成され、その結果、使用者の踵に凸部が接触する場合がある。このため、使用者が踵に違和感を覚える場合があるという問題点があった。
また、一般的に、アッパーに用いる平坦面状の織物のうち、踵に対応する所定部分に切り込みを入れ、当該切り込みを縫い合わせることにより、踵部に皺が生じないようにすることがある。この場合には、切り込みを縫い合わせる分、作業工程が増加するという問題点があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、作業工程が増加するのを抑制しながら、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することが可能なシューズのアッパーおよびそれを備えるシューズを提供することを目的とする。
1.上記課題を解決するために、本発明の一の局面によるシューズのアッパーは、使用者の踵の外周を覆う踵部を含むアッパー本体を備え、アッパー本体の踵部は、使用者の踵の一方側部から後部を経て他方側部に渡る外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成されている。
この本発明のシューズのアッパーでは、上記のように、アッパー本体の踵部を、使用者の踵の一方側部から後部を経て他方側部に渡る外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成することによって、平坦面状の織物が曲面状に折り曲げられて立体的形状に構成される場合と比べて、複雑な曲面を有する踵部近傍に対応した踵部を設けることができる。これにより、踵部に皺が生じるのを抑制することができるので、皺により織物の生地が折り重なることに起因して不規則な凸部が形成されるのを抑制することができる。これにより、使用者の踵に凸部が接触するのを抑制することができるので、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することができる。また、踵に対応する所定部分に切り込みを入れ、当該切り込みを縫い合わせることにより、踵部に皺が生じないようにする必要もないので、作業工程が増加するのを抑制することもできる。その結果、作業工程が増加するのを抑制しながら、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することができる。
2.また、上記本発明のシューズのアッパーにおいて、好ましくは、アッパー本体の踵部に対応する位置に設けられ、使用者の踵を支持するカウンターをさらに備え、アッパー本体の踵部は、カウンターの使用者の踵側に設けられた内側踵部と、カウンターの使用者の踵とは反対側に設けられた外側踵部とを有し、内側踵部は、使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成されている。このように構成すれば、カウンターの内側を覆う内側踵部に皺が生じるのを抑制することができるので、カウンターを踵部に設けた場合にも、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することができる。
3.この場合において、好ましくは、外側踵部は、使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成されており、カウンターは、内側踵部と外側踵部との間に収納されている。このように構成すれば、内側踵部のみならず外側踵部に皺が生じるのも抑制することができるので、外観不良が発生するのを抑制することができ、これにより、生産効率を向上することができる。
4.また、上記カウンターを備え、アッパー本体の踵部が内側踵部と外側踵部とを有するシューズのアッパーにおいて、好ましくは、内側踵部と外側踵部とは、立体形状になるように一体的に編成された編み物により構成されている。このように構成すれば、内側踵部と外側踵部とが分離している場合と比べて、部品点数が増加するのを抑制することができる。
5.また、上記カウンターを備え、アッパー本体の踵部が内側踵部と外側踵部とを有するシューズのアッパーにおいて、好ましくは、内側踵部は、使用者の踵の下部からアーチ部に至る部位に対応する位置に延びるように構成されている。このように構成すれば、インソールをアッパー本体内部に配置した場合に、使用者の踵の下部からアーチ部に至る部位に対応する内側踵部をインソールで覆うことができるので、内側踵部をアッパー本体の内部に安定して固定することができる。
6.また、上記カウンターを備え、アッパー本体の踵部が内側踵部と外側踵部とを有するシューズのアッパーにおいて、好ましくは、カウンターは、ホットメルト接着剤により内側踵部および外側踵部のうち少なくともいずれか一方に溶着されている。このように構成すれば、内側踵部と外側踵部との間でカウンターを容易にアッパー本体に固定することができる。
7.また、上記本発明のシューズのアッパーにおいて、好ましくは、アッパー本体は、使用者の足先から足甲を経て踵に至る外周に沿う立体形状になるように、一体的に編成された編み物により構成されている。このように構成すれば、アッパー本体を、平面状の生地を折り曲げつつ、生地の端部を縫い合わせて立体的に成形する場合と比べて、アッパー本体の踵部以外で皺が生じるのを抑制することができるとともに、端部などの縫い合わせる工程を削減することができる。また、平面状の生地の裁断工程を削減することができるので、端切れが生じるのを抑制することができ、その結果、廃棄物を削減することができる。
8.また、本発明の別の局面によるシューズは、本発明のシューズのアッパーと、シューズのアッパーが取り付けられたソールとを備える。このように構成すれば、作業工程が増加するのを抑制しながら、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することが可能なシューズを得ることができる。
本発明に係るシューズのアッパーによれば、複雑な曲面を有する踵部近傍に対応した踵部を設けることができるので、踵部に皺が生じるのを抑制することができる。これにより、皺により織物の生地が折り重なることに起因して不規則な凸部が形成されるのを抑制することができるので、使用者の踵に凸部が接触することに起因して、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することができる。また、踵に対応する所定部分に切り込みを入れ、当該切り込みを縫い合わせることにより、踵部に皺が生じないようにする必要もないので、作業工程が増加するのを抑制することもできる。その結果、作業工程が増加するのを抑制しながら、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態によるシューズのアッパーを備えるシューズを示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーを示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーのカウンターを示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーのアッパー本体を示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーを示した正面図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーを示した平面図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーを示した側面図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーの踵部の構造を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーの内側踵部が開いた状態の構造を示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーの内側踵部が開いた状態の構造を示した側面図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーの内側踵部が開いた状態の構造を示した正面図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーの内側踵部が開いた状態の構造を示した平面図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーの内側踵部が開いた状態の構造を示した後方斜視図である。 本発明の一実施形態によるシューズのアッパーの内側踵部を閉じている途中の状態の構造を示した後方斜視図である。
図1〜14を参照して、本発明の一実施形態によるシューズのアッパー1を備えるシューズ100の構造を説明する。
図1に示すように、シューズ100は、シューズのアッパー1と、シューズのアッパー1が取り付けられたソール2とを備えている。本実施形態によるシューズ100は、ランニングなどに適したスポーツシューズである。ソール2は、軟質弾性部材から構成されている。たとえば、ソール2は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂やその発泡体、ポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂やその発泡体、または、ブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材やその発泡体から構成されている。
シューズのアッパー1は、図2に示すように、使用者の踵の外周を覆う踵部11を含むアッパー本体10と、アッパー本体10の踵部11に対応する位置に設けられ、使用者の踵を支持するカウンター20とを備えている。
アッパー本体10は、合成繊維からなる撚糸により編成された編み物により構成されている。合成繊維からなる撚糸は、たとえば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンビニルアルコール、塩化ビニル、ポリ乳酸、ナイロン、ポリエステル、および、ポリウレタンなどのうち、少なくともいずれか1つ以上からなる。なお、アッパー本体10の編み物は、上記合成繊維のみならず、綿、羊毛、および、麻などの天然繊維からなる撚糸により編成されていてもよいし、上記合成繊維および天然繊維が混合された撚糸により編成されていてもよい。
また、アッパー本体10は、上述した踵部11と、使用者の中足の両側を覆う側部12と、使用者の前足部を覆う爪先部13と、使用者の中足の上面を覆う舌部14とを含んでいる。これら踵部11、側部12、爪先部13および舌部14は、上記撚糸を用いた平編または丸編により一体的に編成されている。また、踵部11、側部12、爪先部13および舌部14は、それぞれ、使用者の足の形状に対応するように、立体的に編成されている。つまり、アッパー本体10は、使用者の足先から足甲を経て踵に至る外周に沿う立体形状になるように、一体的に編成された編み物により構成されている。
また、カウンター20は、図2および図3に示すように、たとえば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリアミドエラストマー(PAE)、または、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂からなり、使用者の踵の外周に沿うように形成された立体曲面プレート形状を有する。
アッパー本体10の踵部11は、図4〜図6に示すように、使用者の踵の一方側である外踝側(矢印X1方向側)部から後(矢印Y2方向側)部を経て他方側である内踝側(矢印X2方向側)部に渡る外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成されている。なお、図4のアッパー本体10は、右足用のアッパーである。また、踵部11は、図2、図6〜図8に示すように、カウンター20の使用者の踵側に設けられた内側踵部110と、カウンター20の使用者の踵とは反対側に設けられた外側踵部111とを有している。なお、カウンター20の使用者の踵側とは、アッパー本体10の内部(足入れ)側のことであり、カウンター20の使用者の踵とは反対側とは、アッパー本体の外部に露出している側のことである。つまり、踵部11は、内側踵部110および外側踵部111からなる二重構造となっている。そして、カウンター20は、内側踵部110と外側踵部111との間に収納されている。また、本実施形態では、カウンター20は、ホットメルト接着剤により内側踵部110および外側踵部111の両方に溶着されてアッパー本体10に固定されている。
ここで、本実施形態では、踵部11の内側踵部110は、使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成されている。また、踵部11の外側踵部111は、使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成されている。そして、踵部11は、内側踵部110が外側踵部111の内部側(使用者の踵側)に折り込まれることにより構成されている。また、内側踵部110と外側踵部111とは、図9〜図12に示すように、立体形状になるように一体的に編成された編み物により構成されている。具体的には、踵部11の内側踵部110および外側踵部111は、それぞれ、天竺編みにより編成されている。この天竺編みは、編成時の撚糸のテンションを変化させることにより、踵部11が立体的形状に構成されるように編成される。
内側踵部110は、図9に示すように、内側踵部110の外踝側(矢印X1方向側)の一方側部110aと、内踝側(矢印X2方向側)の他方側部110bと、内側踵部110の後(矢印Y1方向)側の後部110cと、一方側部110a、他方側部110bおよび後部110cの外側踵部111とは反対側(矢印Z1方向側)で接続された平面部110dとにより構成されている。また、外側踵部111は、外側踵部111の外踝側(矢印X1方向側)の一方側部111aと、内踝側(矢印X2方向側)の他方側部111b(図6参照)と、外側踵部111の後(矢印Y1方向)側の後部111cと、一方側部111a、他方側部111bおよび後部111cの内側踵部110とは反対側(矢印Z2方向側)で接続された平面部111dとにより構成されている。
また、内側踵部110は、外部踵部111の内部側に折り込まれていない状態で、一方側部110a、他方側部110b、後部110cおよび平面部110dにより使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように編成され、爪先部13側に開口を有するフード状の形状をなしている。そして、図13および図14に示すように、内側踵部110の一方側部110a、他方側部110b、後部110cおよび平面部110dは、それぞれ、後述する境界部112を介して、外側踵部111の一方側部111a、他方側部111b、後部111cおよび平面部111dから一体かつ連続的に延設されており、内側踵部110は、境界部112を境として、外側踵部111に対向するように折り込むことが可能なように構成されている。
内側踵部110が外側踵部111に対向するように折り込まれた場合には、図2および図7に示すように、内側踵部110の平面部110dは、外側踵部111の平面部111dと対向する位置に配置される。また、平面部110dは、図6および図7に示すように、使用者の踵の下部からアーチ部に至る部位に対応する位置に延びるように配置されている。また、内側踵部110の一方側部110aおよび他方側部110bは、それぞれ、外側踵部111の一方側部111aおよび他方側部111bと対向する位置に配置される。また、内側踵部110の後部110cは、外側踵部111の後部111cと対向する位置に配置される。
カウンター20は、図2、図6および図7に示すように、その一方側部20aが一方側部110aと一方側部111aとの間に配置され、他方側部20bが他方側部110bと他方側部111bとの間に配置され、後部20cが後部110cと後部111cとの間に配置される。また、カウンター20は、図2および図3に示すように、一方側部20a、他方側部20bおよび後部20cの下端側が平面部110dおよび平面部111dと対応する領域にまで延びるように湾曲している。つまり、カウンター20は、踵部11と同様に、使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように形成されている。
また、図9に示すように、内側踵部110の下端と外側踵部111の上端との間には、境界部112が設けられている。境界部112は、内側踵部110および外側踵部111と一体的に編成されている。また、境界部112は、内側踵部110を外側踵部111に対向するように折り込むために、内側踵部110および外側踵部111よりも屈曲しやすい編み方で編成されている。具体的には、境界部112は、リブ編みにより編成されている。すなわち、境界部112は、天竺編みにより編成されている内側踵部110および外側踵部111と比べて伸縮しやすい編成で構成されている。そして、内側踵部110、境界部112および外側踵部111は、天竺編みからリブ編み、リブ編みから天竺編みと編み方を随時変えながら一体的かつ連続的に編成されている。また、境界部112は、アッパー本体10の履き口に対応する位置に設けられており、伸縮しやすい構成にすることにより、使用者の足入れが容易になる。
次に、図2、図13および図14を参照して、内側踵部110を外側踵部111の内側に折り込む際の動作について説明する。
まず、図13に示すように、アッパー本体10の外側踵部111の内側に、カウンター20を配置する。なお、この場合において、外側踵部111とカウンター20との間に、予めホットメルト接着剤を挿入していることが好ましい。そして、図14に示すように、内側踵部110の平面部110dを下方(矢印Z2方向)に押し込むことにより、内側踵部110は、上方(矢印Z1方向)に凸になっている状態(図13の状態)から下方に凸になる状態(図14の状態)に変形可能である。そして、平面部110dをさらに下方に押し込むことにより、一方側部110a、他方側部110bおよび後部110cは、境界部112を境界として折り返される。これにより、図2に示すように、一方側部110aおよび他方側部110bは、それぞれ、カウンター20の一方側部20aおよび他方側部20bを挟み込んだ状態で、一方側部111aおよび他方側部111bと対向するように配置される。また、後部110cは、カウンター20の後部20cを挟み込んだ状態で、後部111cと対向するように配置される。
また、内側踵部110の平面部110dは、下方に押し込まれたまま、外側踵部111の平面部111dと対向するように配置される。なお、この場合において、外側踵部111の平面部111dの上面に衝撃を吸収する緩衝材(図示せず)を予め配置してもよい。以上のような内側踵部110の折込動作を行うことにより、内側踵部110は、図2に示すように、その立体形状の曲面部分が折り返された状態で、外側踵部111の立体形状に沿うように収納配置される。この場合において、内側踵部110は、外側踵部111の曲面部分に対応する部分で立体形状の曲面部分を有しているので、外側踵部111の曲面部分に対応する内側踵部110に皺が発生するのを抑制することが可能である。
本実施形態では、上記のように、アッパー本体10の踵部11を、使用者の踵の一方(矢印X1方向側)側部から後(矢印Y2方向側)部を経て他方(矢印X2方向側)側部に渡る外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成することによって、平坦面状の織物が曲面状に折り曲げられて立体的形状に構成される場合と比べて、複雑な曲面を有する踵部近傍に対応した踵部11を設けることができる。これにより、踵部11に皺が生じるのを抑制することができるので、皺により織物の生地が折り重なることに起因して不規則な凸部が形成されるのを抑制することができる。これにより、使用者の踵に凸部が接触するのを抑制することができるので、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することができる。また、踵に対応する所定部分に切り込みを入れ、当該切り込みを縫い合わせることにより、踵部に皺が生じないようにする必要もないので、作業工程が増加するのを抑制することもできる。その結果、作業工程が増加するのを抑制しながら、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、カウンター20の使用者の踵側に設けられた内側踵部110と、カウンター20の使用者の踵とは反対側に設けられた外側踵部111とを設け、内側踵部110を、使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成することによって、カウンター20の内側を覆う内側踵部110に皺が生じるのを抑制することができるので、カウンター20を踵部11に設けた場合にも、使用者が踵に違和感を覚えるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、外側踵部111を、使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成するとともに、カウンター20を、内側踵部110と外側踵部111との間に収納することによって、内側踵部110のみならず外側踵部111に皺が生じるのも抑制することができるので、外観不良が発生するのを抑制することができ、これにより、生産効率を向上することができる。
また、本実施形態では、上記のように、内側踵部110を、使用者の踵の下部からアーチ部に至る部位に対応する位置に延びるように構成することによって、インソール(図示せず)をアッパー本体10内部に配置した場合に、使用者の踵の下部からアーチ部に至る部位に対応する内側踵部110をインソール(図示せず)で覆うことができるので、内側踵部110をアッパー本体10の内部に安定して固定することができる。
また、本実施形態では、上記のように、アッパー本体10を、使用者の足先から足甲を経て踵に至る外周に沿う立体形状になるように、一体的に編成された編み物により構成することによって、アッパー本体10を、平面状の生地を折り曲げつつ、生地の端部を縫い合わせて立体的に成形する場合と比べて、アッパー本体10の踵部11以外で皺が生じるのを抑制することができるとともに、端部などの縫い合わせる工程を削減することができる。また、平面状の生地の裁断工程を削減することができるので、端切れが生じるのを抑制することができ、その結果、廃棄物を削減することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、アッパー本体を、使用者の足先から足甲を経て踵に至る外周に沿う立体形状になるように、一体的に編成された編み物により構成した例について示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、少なくとも踵部が、使用者の踵の一方側部から後部を経て他方側部に渡る外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成されていればよい。
また、上記実施形態では、内側踵部と外側踵部とによりアッパー本体の踵部を構成し、内側踵部と外側踵部との間にカウンターを設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、たとえば、カウンターを踵部に設けなくてもよいし、この場合には、踵部を内側踵部と外側踵部との二重構造にしなくてもよい。また、踵部の外面側(踵部の使用者の踵とは反対側)にカウンターを設けてもよい。
また、上記実施形態では、外側踵部の平面部の上面に衝撃を吸収する緩衝材を配置し、緩衝材の上方から内側踵部の平面部で覆う例について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明では、たとえば、緩衝材を外側踵部の平面部の上面に緩衝材を設けなくてもよいし、外側踵部の平面部の下面に緩衝材を設けてもよい。また、緩衝材を内側踵部の平面部の上面に配置し、インソールにより緩衝材を覆うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、カウンターを、ホットメルト接着剤により内側踵部および外側踵部のいずれか一方に溶着させる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、たとえば、カウンターを溶剤接着剤または水溶性接着剤により内側踵部および外側踵部の少なくともいずれか一方に溶着させてもよいし、カウンターと踵部とを接着させなくてもよい。
また、上記実施形態では、踵部の内側踵部および外側踵部を横編の天竺編みにより編成し、境界部をリブ編みにより編成した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、踵部の内側踵部および外側踵部を、たとえば、リブ編み、両面編み、パール編み、メッシュ編みなど、天竺編み以外の編成で構成してもよいし、これら編成の組み合わせで構成してもよい。また、本発明では、境界部を、たとえば、天竺編み、両面編み、パール編み、メッシュ編みなど、リブ編み以外の編成で構成してもよいし、これら編成の組み合わせで構成してもよい。また、アッパー本体が丸編により編成されている場合には、踵部の内側踵部および外側踵部を丸編の編成で構成してもよいし、境界部も丸編の編成で構成してもよい。
また、上記実施形態では、本発明のシューズのアッパーを備えるシューズを、スポーツ用シューズに適用した例について示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、本発明のシューズのアッパーを備えるシューズを、スポーツ以外で用いるウォーキングシューズやビジネスシューズ、または、ルームシューズなどに適用してもよい。
1 シューズのアッパー
2 ソール
10 アッパー本体
11 踵部
20 カウンター
100 シューズ
110 内側踵部
111 外側踵部

Claims (5)

  1. 使用者の踵の外周を覆う踵部を含むアッパー本体と、
    前記アッパー本体の踵部に対応する位置に設けられ、使用者の踵を支持するカウンターとを備え、
    前記アッパー本体の踵部は、使用者の踵の一方側部から後部を経て他方側部に渡る外周に沿う立体形状になるように編成された編み物により構成されているとともに、前記カウンターの使用者の踵側に設けられた内側踵部と、前記カウンターの使用者の踵とは反対側に設けられた外側踵部とを有し、
    前記内側踵部および前記外側踵部は、それぞれ、使用者の踵の外周に沿う立体形状になるように一体的に編成された編み物により構成されており、
    前記カウンターは、前記内側踵部と前記外側踵部との間に収納されている、シューズのアッパー。
  2. 前記内側踵部は、使用者の踵の下部からアーチ部に至る部位に対応する位置に延びるように構成されている、請求項1に記載のシューズのアッパー。
  3. 前記カウンターは、ホットメルト接着剤により前記内側踵部および前記外側踵部のうち少なくともいずれか一方に溶着されている、請求項1または2に記載のシューズのアッパー。
  4. 前記アッパー本体は、使用者の足先から足甲を経て踵に至る外周に沿う立体形状になるように、一体的に編成された編み物により構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のシューズのアッパー。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のシューズのアッパーと、前記シューズのアッパーが取り付けられたソールとを備える、シューズ。
JP2014110357A 2014-05-28 2014-05-28 シューズのアッパーおよびそれを備えるシューズ Active JP6256991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014110357A JP6256991B2 (ja) 2014-05-28 2014-05-28 シューズのアッパーおよびそれを備えるシューズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014110357A JP6256991B2 (ja) 2014-05-28 2014-05-28 シューズのアッパーおよびそれを備えるシューズ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015223348A JP2015223348A (ja) 2015-12-14
JP6256991B2 true JP6256991B2 (ja) 2018-01-10

Family

ID=54840588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014110357A Active JP6256991B2 (ja) 2014-05-28 2014-05-28 シューズのアッパーおよびそれを備えるシューズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6256991B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI667965B (zh) * 2017-03-10 2019-08-11 薩摩亞商紘織國際有限公司 Method for manufacturing integrally formed shoe blank
JP6905847B2 (ja) * 2017-03-30 2021-07-21 アキレス株式会社 シューズアッパーおよびシューズ
CN109431003A (zh) * 2018-12-17 2019-03-08 信泰(福建)科技有限公司 一种具有可活动后跟片的一体编织鞋面及其制作方法
CN114504166A (zh) * 2022-01-24 2022-05-17 广东恩浩内衣实业有限公司 一种全包式鞋后帮成型工艺及鞋后帮

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0274805U (ja) * 1988-11-25 1990-06-07
EP2465373A4 (en) * 2009-08-11 2015-12-30 Sang-Ok Shim PARKING SUPPORT FOR A SHOE
WO2013108506A1 (ja) * 2012-01-20 2013-07-25 株式会社島精機製作所 フットウェア、および編地の編成方法
US10292455B2 (en) * 2012-07-17 2019-05-21 Shima Seiki Mfg., Ltd. Shoe upper and method for producing shoe upper
BR112015004289A2 (pt) * 2012-09-25 2017-07-04 Shima Seiki Mfg calçado e método para tecelagem de malha de calçado

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015223348A (ja) 2015-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5749774B2 (ja) シューズ
US11864627B2 (en) Footwear with embroidery transition between materials
CN104905485A (zh) 包括组合鞋楦结构的鞋类
JP6256991B2 (ja) シューズのアッパーおよびそれを備えるシューズ
US2996814A (en) Washable slipper-type footwear with one-piece resilient sole
EP3405059B1 (en) Footwear with felting transition between materials
JP2022534184A (ja) 弾性領域を有するニット靴
JP6335072B2 (ja) フットカバー
JP6972451B2 (ja) フットカバー
CN210929871U (zh) 可多样式变化的舒适鞋
JP2014047433A (ja) フットカバー
JP6701494B2 (ja) フットカバー
JP6944676B2 (ja) フットカバー
KR101092246B1 (ko) 착용 보조기구가 내장된 신발
JP6759505B2 (ja) フットカバー
KR101207982B1 (ko) 구두 및 그 제조방법
JP2017014669A (ja) フットカバー
CN210901654U (zh) 具多向弹性的3d舒适袜型鞋面
JP3208789U (ja) スリッパ
JP6959607B2 (ja) フットカバー
JP7261446B2 (ja) 指股隔壁内蔵シューズ
JP6918316B2 (ja) フットカバー
TWM481627U (zh) 一片式緯編針織鞋面及以該鞋面所製成之鞋子
CN217487787U (zh) 可防脱脚且易穿的透湿防水鞋
CN217487788U (zh) 具有异弹性鞋面的透湿防水鞋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170420

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6256991

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250