JP3208435U - ドライボックス施設 - Google Patents
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Abstract
【課題】資材の運搬を極力減らし、かつ、現場での工期を短縮することができるだけでなく、強固に組み上げられて十分な強度を備えるため、利用者が不快に感じるような振動を発生せず、長期間の輸送も可能になり、設置後の移設も容易に行うことができるドライボックス施設を提供すること。【解決手段】輸送可能な強度を備えたコンテナ状構造の家屋10と、家屋10の内部に組み込まれた電気式衣服乾燥機20とを含み、家屋10は、電気式衣類乾燥機20の振動を受けても実質的に振動しないように鋼製の梁を組んでなる床枠30と、床枠30から立設した複数の柱40と、柱40に周設した壁板50と、柱40の上端に架設した上梁60と、上梁60に載設した屋根とを含んでいることを特徴とするドライボックス施設1とした。【選択図】図1
Description
本考案は内部に衣類乾燥機を組み込んで使用するランドリー施設に関するものである。これらのランドリー施設の中でも、特に、複数台の衣類乾燥機を一か所に纏めて組み込んだドライボックス施設に関するものである。
一般にランドリー施設等の設置は、直接現場に資材等を運搬した後、現場で施設の建設とランドリー装置等の組み込みをしていた。ところが、現地で最初から建てようとすると、建築資材やランドリー装置等の運搬だけでも手間と時間が掛かり、完成するまでの工期が長くかかるという問題があった。また、他の場所に移設をしようとすると、既存の建物を取り壊さなければならないため、余分なコストが掛かるという問題があり、増設をしようとすると、工期が長引いたことにより営業に支障を来たす等の問題もあった。
特許文献1には、「従来の工法では、コインランドリー部屋の設置に多くの建設日数と建設コストが掛かる(特許文献1:課題から抜粋)。」という課題を解決するために、「鉄骨材でコインランドリー部屋の枠組をあらかじめ工場にて製作し、この部屋の枠組をコインランドリーの設置場所に搬入して設置し、更に、この枠組の床面にあらかじめ工場で製作した衣類洗濯機の振動を吸収して防振する防振床枠体を取りつけ、この防振床枠体に無収縮コンクリートを流し込んで設置地面に固着させて、部屋の枠組を堅固に設置し、その後に衣類洗濯機を防振床枠体にボルト締結して設置し、更に、部屋の枠組に内装、外装を施してなるコインランドリー部屋(特許文献1:解決手段から抜粋)。」が開示されている。
特許文献1に係るコインランドリー部屋(特許文献1:発明の名称)は、予め工場にて製作した、コインランドリー部屋の枠組、衣類洗濯機の振動を吸収して防振する防振床枠体を、無収縮コンクリートを流し込んで設置地面に固着させて、部屋の枠組を堅固に設置し、その後に衣類洗濯機を防振床枠体にボルト締結して設置した後、部屋の枠組に内装、外装を施して完成させるものである。コインランドリー部屋の全てを工場で製造するのではなく、枠組、防振床枠体等のパーツ毎に現地で組み立てる必要があるので、現地で組み立て、設置するための時間が掛かり好ましくない。
本考案の目的は、資材の運搬コストを極力減らし、かつ、現場での工期を短縮することができるだけでなく、強固に組み上げられて十分な強度を備えるため、利用者が不快に感じるような振動を発生せず、長時間(長距離)の輸送も可能になり、設置後の移設も容易に行うことができ、さらには、床板の一部に吸気口及び排気口の両方を設けたことで、施設内への雨水侵入と、隣地への排気漏れを防ぐこともでき、また、出入口に雨水が流れ落ちることがなく、出入口階段の高さ調整ができ、現場の地形に関係なく階段の設置が容易にできるドライボックス施設を提供することにある。
上記課題を解決するために、本願請求項1に記載した考案は、輸送可能な強度を備えたコンテナ状構造の家屋と、前記家屋の内部に組み込まれた衣服乾燥機とを含み、前記家屋は、前記衣類乾燥機の振動を受けても実質的に振動しないように鋼製の梁を組んでなる床枠と、該床枠から立設した複数の柱と、該柱に周設した壁板と、該柱の上端に架設した上梁と、該上梁に載設した屋根とを含み、前記床枠は、H型鋼よりなる外梁と、前記外梁内に縦横に架設された角形鋼よりなる内梁と、前記衣類乾燥機が設置される部分に更なる補強と振動対策のため架設されたH型鋼よりなる補強梁とを含み、前記床板は、コンクリートパネルの二重張りとし、さらに前記衣服乾燥機が設置される部分は鋼板を設けることで補強されていることを特徴とするドライボックス施設であることを特徴とするものである。
請求項2に記載した考案は、請求項1に記載した考案において、前記床板の一部に吸気口及び排気口の両方を設け、前記家屋の正面に出入口を設け、該出入口側に雨水が流れ落ちないよう前記屋根に後側ほど下がる片流れ勾配を設け、前記出入口に出入口階段を設け、
前記出入口階段の縁上部に設けられ上下に細長いボルト孔を備えた階段固定部と、前記外梁とをボルトで締着することで、前記家屋と前記出入口階段とが固定されるとともに、該ボルト孔へのボルトの締め位置の上下を変化させることで、現場に合わせて階段の高さが調整され、前記出入口階段の縁下部と上下に細長いボルト孔を備えた階段脚部とをボルトで締着することで、地面に階段が設置されるとともに、該ボルト孔へのボルトの締め位置の上下を変化させることで、地面と階段との設置性が調整されるドライボックス施設であることを特徴とするものである。
前記出入口階段の縁上部に設けられ上下に細長いボルト孔を備えた階段固定部と、前記外梁とをボルトで締着することで、前記家屋と前記出入口階段とが固定されるとともに、該ボルト孔へのボルトの締め位置の上下を変化させることで、現場に合わせて階段の高さが調整され、前記出入口階段の縁下部と上下に細長いボルト孔を備えた階段脚部とをボルトで締着することで、地面に階段が設置されるとともに、該ボルト孔へのボルトの締め位置の上下を変化させることで、地面と階段との設置性が調整されるドライボックス施設であることを特徴とするものである。
衣類乾燥機の熱源はガスであり、家屋にガス用ポートを設け、衣類乾燥機と家屋のガス用ポートとの間にガス管を配設し、輸送後に設置される現場でガス用ポートに現場のガス設備を接続すれば衣類乾燥機の使用が可能となるように構成した。衣類乾燥機は、その送風ファンは電気式としても、その熱源は電気式よりもコストの面からガス式(燃焼ガス)が好ましい。
また、ドライボックス施設は、家屋の電気配線用ポートと衣類乾燥機との間に配設された電気配線とを含み、輸送後に設置される現場では、電気配線用ポートにそれぞれ現場の電源を接続すれば施設の使用が可能となるように構成した。
本考案に係るドライボックス施設によれば、資材の運搬コストを極力減らし、かつ、現場での工期を短縮することができるだけでなく、強固に組み上げられて十分な強度を備えるため、利用者が不快に感じるような振動が発生せず、長時間(長距離)の輸送も可能になり、設置後の移設も容易に行うことができ、さらに、床板の一部に吸気口及び排気口の両方を設けたことで、施設内への雨水侵入と、隣地への排気漏れを防ぐこともでき、また、出入口に雨水が流れ落ちることを防ぐことができ、階段の設置が現場に関係なく容易にできる。
<ドライボックス施設の構造>
以下、本考案を具体化したドライボックス施設1の実施形態について、図1を参照して説明する。
以下、本考案を具体化したドライボックス施設1の実施形態について、図1を参照して説明する。
図1に記載したように、本考案に係るドライボックス施設1はコンテナ状構造の家屋10であり、それ自体が輸送可能な強度を備えている。ドライボックス施設1の外観は正面の中央部に出入口80が設けられ、出入口80の下方には出入口階段90が設けられ、正面の左右部にそれぞれ2枚の透明ガラス窓が設けられ、右側面及び左側面にそれぞれ換気窓が設けられている。家屋10内部には複数の衣類乾燥機20が組み込まれている。但し、衣類乾燥機20は、その送風ファンは電気式であるが、その熱源はガス式である。ガス用ポート、及び電気配線用ポートは家屋10の背面下部の一箇所に集中して配置されている。
衣類乾燥機20は家屋10の背面から配管及び配線ができるスペースを確保した位置に、衣類乾燥機20の前面を揃えるように一列(もしくは一列二段)に近接して配置されている。また、衣類乾燥機20とガス用ポート及び電気配線用ポートとの間にはガス管及び電気配線が、それぞれ短くコンパクトに配設されている。この家屋10が現場に設置されたとき各ポートにそれぞれ現場のガス設備及び電源を接続すれば施設の使用が可能となっている。
衣類乾燥機20の振動を受けても実質的に振動せず、長距離輸送にも耐えうる強度を備えるために具体的には、家屋10は鋼製の梁と柱で構成されており、H型鋼と角形鋼板管よりなる梁を組んでなる床枠30が設けられ、該床枠30から四隅と各長辺間に2本の計8本の角形鋼管よりなる柱40が立設され、該柱40にコルゲート鋼板よりなる壁板50が周設され、該柱40の上端に角形鋼板管よりなる上梁60が架設され、該上梁60に平板よりなる屋根が載設されてなる。「実質的に振動しない」とは、ドライボックス施設1の利用者が不快と感じるような振動は発生しないということである。
床枠30はH型鋼よりなる外梁70にて外枠が形成され、この外枠内は角形鋼よりなる内梁により縦横に架設されている。さらに、衣類乾燥機20が設置される部分には更なる補強と振動対策のためさらにH型鋼による補強梁が架設されている。
上梁60の各長辺にそれぞれ2本の吊り金具が設けられており、該吊り金具に設けられている孔にクレーンを引っかけることでドライボックス施設の上吊り荷役ができるようになっている。家屋10の内装について、床板はコンクリートパネルの二重張りとし、さらに、衣類乾燥機20が設置される部分には鋼板を設けることで補強されている。出入口130扉側に雨水が流れ落ちないよう屋根には後側ほど下がる100mmの片流れ勾配が設けられている。
出入口階段90は現場の形状に合わせて高さ調整ができ、出入口階段90の縁上部に設けられボルト孔を備えた階段固定部と、外梁60とをボルトで締着することで家屋10と出入口階段90とが固定され、出入口階段90の縁下部とボルト孔を備えた階段脚部とをボルトで締着することで地面に階段が設置される。階段固定部と階段脚部に備えられたボルト孔は上下に細長く形成されているためボルトの締め位置の上下を変化させることで階段固定部は階段の高さを、階段脚部は地面と階段との設置性を調整することができる。
<ドライボックス施設の効果>
本考案に係るドライボックス施設1によれば、資材の運搬コストを極力減らし、かつ、現場での工期を短縮することができる。即ち、工場で組み立てたコンテナ状構造の家屋10に衣類乾燥機20を組み込んだ状態で現場に輸送し、現場では給排水設備、ガス設備及び電源の接続をするだけで良いため、資材の運搬コストを極力減らし、かつ、現場での工期を短縮することができる。
本考案に係るドライボックス施設1によれば、資材の運搬コストを極力減らし、かつ、現場での工期を短縮することができる。即ち、工場で組み立てたコンテナ状構造の家屋10に衣類乾燥機20を組み込んだ状態で現場に輸送し、現場では給排水設備、ガス設備及び電源の接続をするだけで良いため、資材の運搬コストを極力減らし、かつ、現場での工期を短縮することができる。
コンテナ状構造の家屋10が鋼製の梁によって強固に組み上げられているため十分な強度を備え、不快な振動が発生しない。強固に組み上げられて十分な強度を備えるため、利用者が不快に感じるような振動を発生せず、床板の一部に吸気口及び排気口の両方を設けたことで、施設内への雨水侵入と、隣地への排気漏れを防ぐこともでき、また、出入口130に雨水が流れ落ちることを防ぐことができ、階段の設置が現場に関係なく容易にできる。
さらに梁上に輸送用の吊り金具が設けられているため、長期間の輸送も可能になり、設置後の移設や増設も容易に行うことができる。給排水用ポートを、家屋10の一箇所に集中して配置する。各ポートを家屋10の背面に一箇所に集中して配置し、各ポートと衣類乾燥機20との間にはガス管、及び電気配線を短くコンパクトに配設することで、工場での工事を短縮でき、また、作業スペースを広くとることができる。
床板の一部に吸気口及び排気口を貫設して設けたため、雨水の施設内への侵入や隣地への排気漏れを防ぐことができる。屋根に片流れ勾配を設けたことで、出入口に雨水が流れ落ちることがなくなった。出入口階段90の高さ調整ができるようにしたことで、現場の地形に関係なく階段の設置が容易にできる。
本考案に係るドライボックス施設1の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、家屋、衣類乾燥機、床枠、柱、壁板、上梁、屋根、外梁、内梁、補強梁、吸気口、排気口、出入口、出入口階段、階段固定部、階段脚部等の構成を、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。例えば、補強梁を床枠の全体に渡って設けることもできるし、屋根又は上梁に看板を設けることもできる。そして、本考案に係るドライボックス施設1は、内部に洗濯機等を設置するランドリー施設とは異なり、衣類乾燥機のみを設置することにしたので、水道配管等の設備が不要になった。
本考案に係るドライボックス施設は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、内部に洗濯機、衣類乾燥機その他のランドリー装置を組み込んで使用するランドリー施設に関する分野において好適に用いることができる。
1・・ドライボックス施設
10・・家屋
20・・衣類乾燥機
30・・床枠
40・・柱
50・・壁板
60・・上梁
70・・外梁
80・・出入口
90・・出入口階段
10・・家屋
20・・衣類乾燥機
30・・床枠
40・・柱
50・・壁板
60・・上梁
70・・外梁
80・・出入口
90・・出入口階段
Claims (2)
- 輸送可能な強度を備えたコンテナ状構造の家屋と、前記家屋の内部に組み込まれた衣服乾燥機とを含み、
前記家屋は、前記衣類乾燥機の振動を受けても実質的に振動しないように鋼製の梁を組んでなる床枠と、該床枠から立設した複数の柱と、該柱に周設した壁板と、該柱の上端に架設した上梁と、該上梁に載設した屋根とを含み、
前記床枠は、H型鋼よりなる外梁と、前記外梁内に縦横に架設された角形鋼よりなる内梁と、前記衣類乾燥機が設置される部分に更なる補強と振動対策のため架設されたH型鋼よりなる補強梁とを含み、
前記床板は、コンクリートパネルの二重張りとし、さらに前記衣服乾燥機が設置される部分は鋼板を設けることで補強されていることを特徴とするドライボックス施設。 - 前記床板の一部に吸気口及び排気口の両方を設け、
前記家屋の正面に出入口を設け、該出入口側に雨水が流れ落ちないよう前記屋根に後側ほど下がる片流れ勾配を設け、
前記出入口に出入口階段を設け、
前記出入口階段の縁上部に設けられ上下に細長いボルト孔を備えた階段固定部と、前記外梁とをボルトで締着することで、前記家屋と前記出入口階段とが固定されるとともに、該ボルト孔へのボルトの締め位置の上下を変化させることで、現場に合わせて階段の高さが調整され、前記出入口階段の縁下部と上下に細長いボルト孔を備えた階段脚部とをボルトで締着することで、地面に階段が設置されるとともに、該ボルト孔へのボルトの締め位置の上下を変化させることで、地面と階段との設置性が調整されることを特徴とする請求項1に記載のドライボックス施設。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016005336U JP3208435U (ja) | 2016-10-18 | 2016-10-18 | ドライボックス施設 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016005336U JP3208435U (ja) | 2016-10-18 | 2016-10-18 | ドライボックス施設 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3208435U true JP3208435U (ja) | 2017-01-12 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP3208435U (ja) |
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2016
- 2016-10-18 JP JP2016005336U patent/JP3208435U/ja not_active Expired - Fee Related
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