JP3208163B2 - 共役ジエン類の重合方法 - Google Patents
共役ジエン類の重合方法Info
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と狭い分子量分布とを有し、優れたゴム特性を示す共役
ジエン重合体類を、極めて高効率に製造する方法に関す
るものである。
エン類の重合方法としては、既に多数の方法が公知であ
る。特にニッケル、コバルト、チタン等の遷移金属化合
物を主成分とする複合触媒を用いて得られるブタジエン
重合体は、一般にはシス結合含率が90%を越えるもの
であり、リチウム基材触媒による低シスブタジエン重合
体とともに工業的に製造され、各種用途に広く使用され
ている。
法として、希土類金属化合物を主成分とする複合触媒を
用いる方法も知られている。この場合に得られるブタジ
エン重合体は、遷移金属触媒によって得られる高シスブ
タジエン重合体に比較して、粘着性に優れるといった特
長を有するとされている (Kautschuk und Gummi Kunst
stoffe,第22巻、293頁、1969年刊行参照)。しかし、こ
の種の複合触媒の主成分である希土類金属化合物あるい
はこれらの複合触媒系全体の重合溶媒等に対する溶解性
は十分でなく、不均一になる場合もあり、その触媒活性
は不十分なものであった。また、得られるブタジエン重
合体の分子量分布は広いものとなり、それ故、弾性特性
等のゴム性能も一般の高シスブタジエンゴムに比較して
特に優れるというものではなかった。
媒の欠点を改良すべく種々の試みも既になされている。
例えば重合触媒を重合系への添加に先立ち、少量の共役
ジエンの存在下に予備反応し、活性を向上させる方法
(特公昭47-14729号公報)、複合触媒の主成分である希
土類金属化合物として、希土類金属のアルコラ−トを用
いる方法、特定された三級カルボン酸のネオジム塩を用
いて複合触媒の溶解性を改善する方法(特開昭54-40890
号公報、特開昭55-66903号公報)、あるいは特定された
有機リン酸のネオジム塩を主成分として用いる方法(Py
oc. China-US Bilateral Symp. Polym. Chem. Phys. 19
79,382 (1982年刊行)参照)等が知られているが、工業
的に製造するには触媒活性、特に比較的高い温度下の触
媒活性が必ずしも十分なものではなく、さらなる改善が
望まれていた。
て、カルボン酸の希土類金属塩とアルコールもしくはア
セチルアセトン等のルイス塩基との反応生成物を主成分
とする複合触媒を用いることによって、炭化水素溶媒に
対する重合触媒の溶解性を改善し、高い重合触媒活性が
達成する方法も開示されている(特開昭58-1709号公
報)。
有機化合物の重合溶媒への混入は、特に、比較的高い重
合温度域では有機アルミの如き有機金属類の必要使用量
の増大を招く場合がある。また得られる重合体の分子量
の不均一性が拡大、即ち分子量分布が拡大することにな
り、目的によっては好ましいものではなかった。また、
従来技術の範囲で、特に高い触媒活性を達成するため
に、予備反応もしくは触媒熟成等の特殊な操作も利用で
きることが知られている。しかし、この予備反応もしく
は触媒熟成等の操作は、工業的には生産プロセスを複雑
化するものであり、生産効率の低下、生産コストの上昇
等の問題を来すものであった。
属化合物を主成分とする複合触媒、特にカルボン酸の希
土類金属塩化合物を主成分とする複合触媒によって、高
いシス含率の共役ジエン重合体が得られることは既に知
られている。しかし、重合触媒活性、特に比較的高い温
度下の触媒活性のさらなる改善が望まれるところであっ
た。
を解決するために鋭意検討した結果、特定構造のカルボ
ン酸の希土類金属塩化合物を用いた複合触媒が、予備反
応もしくは触媒熟成等の特殊な操作を必要とせずに、高
い触媒活性、特に比較的高い温度下の極めて高い触媒活
性を達成でき、しかも得られる重合体類は高いシス含率
で、かつ分子量分布の均一性に優れ、狭い分子量分布を
有することを見い出し、本発明に到達したものである。
いる共役ジェン類重合法の内、一級カルボン酸の希土類
金属塩では有機溶媒に対する高い溶解性が達成できな
い。二級カルボン酸の希土類金属塩でもやはり有機溶媒
に対する高い溶解性は十分に達成できない。そのため
か、両タイプのカルボン酸の希土類金属塩を用いた複合
触媒の重合活性は一般に低く、得られる重合体の分子量
分布は広くなり、好ましいものではなかった。三級カル
ボン酸の希土類金属塩では有機溶媒に対する高い溶解性
が達成され、その複合触媒の重合触媒活性のある程度の
改良が認められる。しかし、共役ジェン類重合体を工業
的に製造するには触媒活性、特に比較的高い温度下の触
媒活性が必ずしも十分なものではなく、さらなる改良が
求められていた。
活性、特に比較的高い温度下における極めて高い触媒活
性は、希土類金属塩の配位子であるカルボン酸基を本発
明の特許請求の範囲に限定する如く、特定構造にするこ
とによって初めて達成されるものである。即ち、カルボ
ン酸化合物のアルキル基を特定範囲の多分岐構造に限定
することによって、高い触媒活性、特に高温下の極めて
高い触媒活性を達成し、かつ、一般に高温下の重合では
得られる重合体の分子量分布が拡大するにも関わらず、
本技術では分子量分布の均一性が保持されるという驚く
べき効果を見い出し、本発明を達成したものである。
ェン類の重合方法において、特開昭54ー40890号公報、特
開昭55ー66903号公報等に、3級カルボン酸の使用に関す
る記載がある。すなわち、カルボニル基に対してα位の
炭素原子が3級のカルボン酸の使用は公知であった。し
かし、従来このα位の炭素原子に結合したアルキル基は
全て直鎖のものしか開示されておらず、このアルキル基
をさらに分岐化させる考え方、特にβ位の炭素を3級も
しくは4級化させる考え方は従来全くなされていなかっ
た。
(a)下記化2式で表されるカルボン酸の希土類金属
塩、
ハライドから選ばれるハロゲン含有ルイス酸化合物 から成る複合触媒の存在下に、共役ジエン類を塊状重合
もしくは炭化水素溶媒中で溶液重合することを特徴とす
る共役ジエン類の重合方法に関するものである。ここ
に、複合触媒成分(a)を示す一般式、化2式中のLn
は希土類金属元素であり、R1、R2およびR3は炭素原
子1〜10個を有するアルキル基を示し、R4は水素も
しくは炭素数1〜10個を有するアルキル基であり、n
は1、2もしくは3の整数を示す複合触媒成分(a)を
構成する希土類金属元素とは原子番号57から71の元
素であり、好ましくは原子番号57から60の元素であ
り、最も好ましい金属はネオジムである。用いることの
できる希土類金属は希土類金属相互の混合物であって
も、また少量の他の金属を含むものであっても当然構わ
ない。
ボン酸は、カルボニル基に対してβ位に3級もしくは4
級の炭素原子を1、2もしくは3個有するものであっ
て、即ち化2式におけるnが1、2もしくは3であっ
て、かつカルボニル基に対してのα位の炭素原子が3級
のカルボン酸でなければ本発明の優れた効果、即ち、高
い触媒活性、特に高温下の極めて高い触媒活性と、得ら
れる重合体の分子量分布が均一性に優れるという作用効
果を達成できない。
(a)を構成するカルボン酸には、本発明に特に規定し
ない各種有機酸、本発明で規定する以外のカルボン酸や
有機リン酸、スルホン酸、フェノール等を不純物として
含むものであっても構わない。しかし、この場合でも本
発明で規定する多分岐カルボン酸が少なくとも50モル
%、好ましくは70%、特に好ましくは90%以上含ま
れていなければ本発明の効果を十分達成出来ない。
は、例えば触媒の存在下、イソブチレン単位を60重量
%以上の割合で包含するポリオレフィン混合物と、一酸
化炭素および水とを反応させる、いわゆるコッホ反応に
よって製造することができる。このカルボン酸の具体的
製法の例としとしては、特開昭62ー164645号公
報を挙げることができる。
(a)を構成するカルボン酸の具体例としては、2,
2,3,4−テトラメチルペンタン酸、2−エチル−
2、3、3−トリメチルブタン酸等を挙げることができ
る。好ましい工業製品の具体例としてエクアシッド9お
よびエクアシッド13(それぞれ炭素数9および13主
体の多分岐飽和3級脂肪酸であって、出光石油化学
(株)の商品名)を挙げることができる。これらの2種
以上の混合物であっても当然構わない。
ば対応するカルボン酸のナトリウム塩と希土類金属の塩
化物を、水、アルコ−ルもしくはアセトン等の溶媒中で
反応させることによって容易に得ることができる。本発
明の複合触媒を構成する成分(b)である有機アルミニ
ウム化合物は、下式で表される。
囲の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、または炭素
数6〜20、好ましくは6〜12の範囲のアルキル置換
芳香族炭化水素基を表す。mは0、1または2、好まし
くは0または1であり、Hは水素原子を示す。
としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシク
ロヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハイド
ライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、エチ
ルアルミニウムジハイドライド、イソブチルアルミニウ
ムジハイドライド等が挙げられ、特に好ましい例として
はトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチル
アルミニウムハイドライドを挙げることができる。ま
た、これらの2種以上の混合物であっても構わない。
あるハロゲン含有ルイス酸化合物は、周期律表のIII
b、IVbまたはVbに属する元素のハライド、好ましく
はアルミニウム元素のハライドないしは有機金属ハライ
ドが挙げられ、ハライドとしては塩素または臭素が好ま
しい。これらの化合物の例としては、メチルアルミニウ
ムジブロマイド、メチルアルミニウムジクロライド、エ
チルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジ
クロライド、ブチルアルミニウムジブロマイド、ブチル
アルミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウムブロ
マイド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルア
ルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライ
ド、ジブチルアルミニウムブロマイド。
アルミニウムセスキブロマイド、メチルアルミニウムセ
スキクロライド、エチルアルミニウムセスキブロマイ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジブチル錫
ジクロライド、アルミニウムトリブロマイド、三塩化ア
ンチモン、五塩化アンチモン、三塩化リン、五塩化リン
および四塩化錫があり、特に好ましい例としてはジエチ
ルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキ
クロライド、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチ
ルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウムセスキ
ブロマイドおよびエチルアルミニウムジブロマイドが挙
げられる。
触媒の各成分の量もしくは組成比は、その目的によって
異なるものとなる。一般には共役ジエン類単量体100g
あたり、成分(a)の使用量は0.01〜5ミリモルで
あり、好ましくは0.05〜1ミリモルの範囲で使用で
きる。また一般には成分(b)の使用量は、0.1〜5
0ミリモル好ましくは0.5〜10ミリモルの範囲で使
用できる。さらに成分(c)の使用モル量はその分子中
に含まれるハロゲン原子数で異なるものとなり、成分
(a)1モルに対するハロゲン原子数で表し、一般には
ハロゲン原子/(a)=1〜6、好ましくは2〜4アト
ム/モル比の範囲で使用できる。
きる単量体としては、ブタジエン、イソプレン、ピペリ
レン、ジメチルブタジエン等の炭素数4〜8の範囲の共
役ジエン化合物あるいはその混合物から選ぶことがで
き、最も好ましい単量体はブタジエンである。またスチ
レン等のビニル芳香族炭化水素化合物共存下に重合もし
くはビニル芳香族化合物と共重合することも可能であ
る。
液重合法によって実施される。溶液重合法を用いる場合
に使用できる重合溶媒としては、n-ペンタン、n-ヘキ
サン、n-ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トル
エン等の沸点が200℃以下の脂肪族炭化水素、脂環族
炭化水素または芳香族炭化水素が好ましい。重合溶媒は
これらの2成分の混合物であっても当然構わない。ま
た、メチレンクロライドやクロルベンゼン等のハロゲン
化炭化水素やケトン化合物やエ−テル化合物、トリアル
キルアミン化合物等の非プロトン性の極性有機溶媒を少
量含むことも可能であり、条件により複合触媒の重合溶
媒への溶解性ひいては重合触媒活性をさらに改善でき
る。
30〜150℃、好ましくは10〜130℃、特に好ま
しくは30〜120℃で実施される。重合反応形式は回
分法あるいは連続法のいずれにおいても利用できる。ま
た、重合に先立って、共役ジエン単量体の共存下あるい
は非共存下に、触媒成分の一部の組合せ、あるいは全て
を予備反応あるいは熟成することも本発明の製造方法に
おいては可能である。
所定の重合率を達成した後、必要により公知の末端変性
剤もしくは末端分岐化剤、さらには重合停止剤、重合体
安定剤を反応系に加え、共役ジエン重合体類の製造にお
ける公知の脱溶媒、乾燥操作、例えばスチ−ムストリッ
ピング乾燥、加熱乾燥等により重合体を回収できる。末
端変性剤は、共役ジエン類のアニオン重合技術で公知の
各種末端変性剤から選ぶことができる。具体的な例は、
例えば下記の公知資料により知ることができる。
術で公知の末端分岐化剤から選ぶことができる。この例
としては、マルチエポキシド、マルチイソシアネ−ト、
マルチイミン、マルチアルデヒド、マルチケトン、マル
チ酸無水物、マルチエステル、モノエステル、マルチハ
ライド、一酸化炭素および二酸化炭素が挙げられる。特
に好ましいカップリング剤はテトラクロルシラン、トリ
クロルモノメチルシラン、トリクロルモノエチルシラ
ン、ジクロルジエチルシラン等のマルチハロゲン化硅素
化合物、テトラクロルスズ、トリクロルモノメチルス
ズ、トリクロルモノエチルスズ等のマルチハロゲン化ス
ズ化合物、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、アジピン酸
ジエチル等のエステル化合物である。
対して当量となるような量が最大枝分れに最適の量と考
えられている。しかし所望のカップリング度によって、
いかなる範囲のカップリング剤量も使用できる。一般に
は有機アルミニウムあたり0.1〜1.5当量のカップ
リング剤量で使用する。カップリング剤は単独もしくは
不活性炭化水素溶液として添加することができる。また
カップリング剤は一度に、分割してあるいは連続的に添
加できる。カップリング反応はその反応性によっても異
なるが、通常重合温度に近い温度で、数分から数時間行
う。
性有機化合物から選ぶことができる。後者の例として
は、各種のアルコ−ル、フェノ−ル、カルボン酸化合物
を挙げることができる。また重合体安定剤は公知の共役
ジエン重合体類の安定剤、酸化防止剤から選ぶことがで
きる。これらの特に好ましい例としては2,6-ジ-tert-
ブチル-4-メチルフェノ−ル、トリノニルフェニルホス
フェ−ト、フェニル-β-ナフチルアミン、N,N'-ジアル
キルジフェニルアミン、N-アルキルジフェニルアミン等
が挙げられる。
分子量分布を有し、優れたゴム特性を示す共役ジェン類
重合体を、極めて高効率に製造する方法を提供するもの
である。得られる重合体は、その優れたゴム特性を生か
す各種用途、例えば必要により他の合成ゴムあるいは天
然ゴムと混合し、トレッド、カーカス、サイドウォー
ル、ビード部等のタイヤ各部位への利用、あるいはホー
ス、窓枠、ベルト、防振ゴム、自動車部品の原料ゴム等
の工業用品への利用、さらには耐衝撃性ポリスチレン、
ABS樹脂等の樹脂強化ゴムとして利用することによっ
て優れた性能、効果を達成できる。
するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
ットル耐圧オ−トクレ−ブの内部を乾燥窒素で十分置換
し、重合に用いた。実施例1は、900gの1,3-ブタ
ジエンを含む6kgのシクロヘキサン混液をオ−トクレ
−ブ内に圧入した後、エクアシッド13(出光石油化学
(株)の平均炭素数13の多分岐のカルボン酸混合物で
あって、化合物構造を化3式に示す。)のネオジム塩
0.277ミリモル、ジイソブチルアルミニウムハイド
ライド4.44ミリモル、エチルアルミニウムセスキク
ロライドをCl/Nd=3元素比になる如く添加し、開
始温度40℃で1時間断熱的に昇温しながら重合を行っ
た。次ぎに示す比較例も含めて、重合の最高温度は10
5〜115℃に到達した。重合後、BHT[2,6-ビス
(tert-ブチル)-4-メチルフェノ−ル]の10wt%
のメタノ−ル/シクロヘキサン混合溶液10mlで反応
を停止させた後、溶媒を加熱除去し、ポリマーを得た。
2-エチルヘキサン酸ネオジムあるいはバーサチック酸
(バーサチック酸10:シェル化学の商品名で、平均炭
素数10の三級のカルボン酸混合物であって、化学構造
を化4式に示す。)のネオジム塩を使用した結果であ
る。それぞれ一級のカルボン酸、二級のカルボン酸およ
び3級のカルボン酸であって、β位の炭素に結合したア
ルキル基の全てが実質的に直鎖である。
H15 R6=CH3、R7=tert-C4H9、R8=分岐構造のC6
H13 R6=CH3、R7=R8=neoーC5H11 から成るカルボン酸を主成分とする混合物。
くとも1個はメチル基であり、全てのアルキル基は基本
的には直鎖構造である。カルボン酸全体としての平均炭
素数が10の飽和脂肪酸の混合物である。このようにし
て得られた重合体の収率、1,4-シス含率、分子量分
布、ム−ニ−粘度を表1に示す。 (3)分析方法 1)1,4-シス含率は赤外分光光度計を用いて測定し、
モレロ法にてデ−タ−処理して求めた。
ロマトグラフィ−を用い、THF(テトラヒドロフラ
ン)を展開溶剤として測定した。
にかえて、エクアシッド9(出光石油化学(株)の平均
炭素数9の多分岐のカルボン酸混合物であって、化合物
構造を化5式に示す。)のネオジム塩 0.277ミリ
モルとジイソブチルアルミニウム4.44ミリモルを予
め少量のブタジエンモノマ−存在下に、窒素雰囲気下、
ガラスボトル中で混合し、10分間予備反応させ、さら
にエチルアルミニウムセスキクロライドをCl/Nd=
3元素比になる如く添加し、1時間熟成させたものを用
いた。開始温度30℃で2時間断熱的に昇温しながら重
合を行った。重合の最高温度は110℃に到達した。そ
れ以外の条件は実施例1と同様に実施した。結果を表2
に示す。
ニウムハイドライドにかえて表3記載の有機アルミニウ
ムを用いた以外は実施例1と同様に実施した。結果を表
3に示す。
ウムセスキクロライドにかえて、表4記載のハロゲン含
有ルイス酸を、Cl/Nd=3元素比になる如く用いた
以外は実施例1と同様に実施した。結果を表4に示す。
媒熟成等の特殊な操作を特に必要とせずに、高い触媒活
性、特に高温下の極めて高い触媒活性を示し、極めて効
率よく共役ジェン類を重合できる。かつ、一般に高温下
の重合では得られる重合体の分子量分布が拡大するにも
関わらず、本技術では分子量分布の均一性が保持され
る。得られる重合体は高いシス含率と狭い分子量分布を
有し、優れたゴム特性を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】(a)下記化1式で表されるカルボン酸の
希土類金属塩、 【化1】 (b)有機アルミニウム化合物および (c)周期律表のIIIb、IVbまたはVbに属する元素の
ハライドから選ばれるハロゲン含有ルイス酸化合物 から成る複合触媒の存在下に、共役ジエン類を塊状重合
もしくは炭化水素溶媒中で溶液重合することを特徴とす
る共役ジエン類の重合方法。ここに、複合触媒成分
(a)を示す一般式、化1式中のLnは希土類金属元素
であり、R1、R2およびR3は炭素原子1〜10個を有
するアルキル基を示し、R4は水素もしくは炭素数1〜
10個を有するアルキル基であり、nは1、2もしくは
3の整数を示す。 - 【請求項2】共役ジエン単量体100グラムに対する複
合触媒成分(a)の使用量が0.01〜0.5ミリモ
ル、成分(b)の使用量が0.1〜50ミリモル、成分
(c)の使用量が成分(a)に対するハロゲン元素量で
表して、ハロゲン/(a)=1〜6アトム/モル比の範
囲である請求項1に記載の共役ジエン類の重合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30039391A JP3208163B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 共役ジエン類の重合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30039391A JP3208163B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 共役ジエン類の重合方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05163310A JPH05163310A (ja) | 1993-06-29 |
JP3208163B2 true JP3208163B2 (ja) | 2001-09-10 |
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Family Applications (1)
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JP30039391A Expired - Lifetime JP3208163B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 共役ジエン類の重合方法 |
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---|---|
JP (1) | JP3208163B2 (ja) |
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1991
- 1991-11-15 JP JP30039391A patent/JP3208163B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH05163310A (ja) | 1993-06-29 |
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