JP3207889B2 - インライン式スパツタ装置およびその運転方法 - Google Patents

インライン式スパツタ装置およびその運転方法

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JP3207889B2
JP3207889B2 JP26550591A JP26550591A JP3207889B2 JP 3207889 B2 JP3207889 B2 JP 3207889B2 JP 26550591 A JP26550591 A JP 26550591A JP 26550591 A JP26550591 A JP 26550591A JP 3207889 B2 JP3207889 B2 JP 3207889B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスパツタ粒子を基板上に
堆積させて成膜するインライン式スパツタ装置およびそ
の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にスパツタ装置は、真空容器内でガ
スを放電させ、このときに生じたイオンでターゲツト電
極をスパツタリングし、ターゲツト電極に対向した位置
に設けた基板にスパツタ粒子を堆積させて薄膜を形成し
ている。量産用のインライン式スパツタ装置において
は、複数の成膜すべき材料をそれぞれ所定の厚さに成膜
する場合、その材料毎にターゲツト電極への供給電力を
変えて調整するが、特定のターゲツト電極の消耗が著し
く、それを頻繁に交換しなければならない。このため交
換の度に真空容器内の真空状態が破られ、再び真空状態
となるよう装置を再組立てするのに時間がかかると共
に、膜質に変化が生じ良好な薄膜を安定して得ることが
できない。
【0003】そこでインライン式スパツタ装置では、タ
ーゲツト電極の消耗ができるだけ等しくなるように基板
を搬送させながら同種類の成膜を複数のターゲツト電極
を用いてスパツタ成膜するようにしている。例えば磁気
記録用デイスクでは、金属膜、磁性膜、保護膜用等合わ
せて20個近いターゲツト電極を用いて連続成膜を行な
つている。しかし、このようにターゲツト数が増えてく
ると、ターゲツト電極の交換に要する時間が無視できな
くなり、稼動率を下げてしまう最大の要因になつてい
る。特に交換の間中、成膜室を大気に開放しているた
め、装置を定常の運転状態にまで回復させるのに要する
再立上げ時間が長くなるばかりではなく、中断によつて
良好な膜を安定して得られなくなつてしまう。
【0004】そこで特開平1−165770号公報に記
載されているように、ターゲツト電極部をユニツト構成
し、これらユニツトをハンドル等で簡単に固定する構成
が提案されたり、特開昭61−133378号公報や特
開昭61−210178号公報に記載のように、成膜室
からゲート弁等によつて仕切られた仕込み取出室に成膜
室内の防着板を適当な搬送手段によつて搬送し、この仕
込み取出室で防着板の交換を行ない、新しい防着板を再
び成膜室に戻すことにより、成膜室を大気に開放するこ
となく防着板の交換を可能にした構成が提案されてい
る。また特開昭62−20873号公報や特開昭62−
127471号公報に記載されているように、窓ガラス
の交換においてもゲート弁を設けて成膜室と区分した交
換室を形成し、この交換室内で窓ガラスの交換を行なう
ようにして成膜室を大気に開放しないようにしたスパツ
タ装置も知られている。更にインライン式スパツタ装置
ではないが多層膜形成用スパツタ装置において、特開昭
61−576号公報に記載のようにメインチヤンバにタ
ーゲツトの数だけサブチヤンバを設け、これら各サブチ
ヤンバとメインチヤンバ間をゲート弁で仕切つてそれぞ
れのターゲツトが他のターゲツトのスパツタ中に汚染さ
れないようにした構成も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のインライン式ス
パツタ装置および類似構成のスパツタ装置は上述の如く
構成されて成膜室を大気に開放する機会を少なくしよう
としているが、ターゲツト電極部をユニツト構成したも
のでも、結局その交換のために成膜室を大気に開放しな
ければならず、また防着板や窓ガラスを交換する構成で
ターゲツト電極を交換することはできないし、新たに設
けたゲート弁がスパツタによつて汚染され、その交換や
洗浄のために成膜室を大気に開放しなければならない。
従つて、インライン式スパツタ装置では、成膜室を大気
に開放するために稼動率の低下や膜質のばらつきによる
信頼性の低下は避けられなかつた。
【0006】本発明の目的は、成膜室を大気に開放する
ことなくターゲツト電極の交換を可能にし、稼動率の向
上と膜質の安定性を向上させたインライン式スパツタ装
置およびその運転方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるインライン
式スパツタ装置は上述の目的を達成するために、成膜室
内の基板に対向して複数のターゲツト電極を設け、これ
らターゲツト電極のうち消耗の大きな少なくとも1つ
は、上記成膜室の壁面に形成した開口部を介して設けた
ターゲツト交換室側から上記開口部を密封すると共に、
上記ターゲツト交換室側へ移動可能に配置し、さらに、
上記ターゲツト交換室側へ移動可能にした上記ターゲツ
ト電極は、冷却水を供給するよう上記ターゲツト交換室
に構成した冷却水導入口に一端を接続したフレキシブル
ホースの他端を接続して上記冷却水の供給を受けるよう
にし、上記フレキシブルホースは上記ターゲツト電極の
上記ターゲツト交換室側への移動を許す長さとしたこと
を特徴とする。
【0008】また本発明によるインライン式スパツタ装
置の運転方法は上記目的を達成するために、成膜室の基
板に対向して複数のターゲツト電極を設け、これらター
ゲツト電極は、上記成膜室の壁面に形成した開口部を介
して設けたターゲツト交換室側から上記開口部を密封す
ると共に、上記ターゲツト交換室側へ移動可能に設け、
先ず、上記ターゲツト交換室へ新たなターゲツト電極を
配置して上記ターゲツト交換室を上記成膜室とほぼ同じ
状態に成し、上記ターゲツト電極の交換は、他の上記タ
ーゲツト電極による成膜の継続中に、上記ターゲツト電
極を上記ターゲツト交換室内へ移動し、その後新たなタ
ーゲツト電極で上記開口部を密封して行ない、さらに、
上記ターゲツト電極の交換中に上記成膜室へ供給する上
記基板は、ダミー基板とし、成膜を継続させながら上記
ターゲツト電極を交換することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によるインライン式スパツタ装置は上述
の如き構成であるから、例えば消耗が早く高い頻度で交
換するターゲツト電極は、ターゲツト交換室内に新たな
ターゲツト電極を配置してそのターゲツト交換室を真空
状態にし、このターゲツト交換室内で交換できるので、
成膜室は交換作業中も真空状態に保持することができ、
最良の実施例では装置を停止させることなく行なえるの
で稼動率を向上し、また同時に膜質の安定性を図ること
ができる。また、ターゲット電極は冷却水導入用のフレ
キシブルホースに接続され、水抜きせずに成膜室からタ
ーゲット交換室へ移動させることができるため、冷却水
を用いてターゲット電極を冷却しているにもかかわら
ず、ターゲット電極の交換時の水抜きおよび乾燥を省略
することができる。
【0010】また本発明によるインライン式スパツタ装
置の運転方法は上述の如きであるから、ターゲツト電極
の交換中、他のターゲツト電極による成膜を継続させる
ので、ターゲツト電極の交換中も全く装置を停止するこ
となく行なえ、これによつて稼動率の一層の向上と膜質
の安定性を図ることができる。さらに、ターゲツト電極
の交換中に成膜室へ供給する基板をダミー基板としたの
で、ターゲット電極の交換中も成膜室以外の処理室は通
常の運転を続けることができ、装置全体としての再立ち
上げ時間の無駄を少なくし、かつ安定した処理特性を得
ることができる。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例を図面によつて説明す
る。図1は本発明の一実施例によるインライン式スパツ
タ装置を示す縦断面図である。真空容器を形成する成膜
室1は支切弁30Aを介して中間室32に接続され、ま
た支切弁30Bを介して冷却室33に接続されている。
基板を保持している基板ホルダー10は、搬送機構31
により中間室32から順次成膜室1内に供給され、その
後、冷却室33に送られる。このラインにはそれぞれの
処理を行なう別の真空容器が接続されているが、ここで
は図示を省略している。基板に対向する成膜室1の壁面
には、5個の開口部がそれぞれ形成され、通常この開口
部はターゲツト電極3a,3b,3c,3d,3eによ
つて密封されているが、開口部の背面にはそれぞれター
ゲツト交換室2a,2b,2c,2d,2eが形成され
ている。各ターゲツト交換室の構成は同一であるから、
ここではターゲツト交換室2aを示す図2を用いて更に
詳細に説明する。
【0012】同図は図1の要部を側方から見た縦断面図
で、成膜室1の開口部1aを交換すべきターゲツト電極
3aで密封している。開口部1aの裏面に形成したター
ゲツト交換室2aは基板ホルダー10の移動方向と直角
な方向に延びており、その端には扉9が設けられ、また
内部には上下二段のガイドレール6a,6bと、このガ
イドレール6a,6bに沿つて移動可能な移動用レール
6c,6dが設けられている。この移動用レール6c,
6dは駆動軸8a,8bの回転によつてガイドレール6
a,6bに沿つて駆動されるように、例えば駆動軸8
a,8bの歯車に移動用レール6c,6dのギア部が噛
み合つている。また図示を省略したがターゲツト交換室
2aには真空排気装置が接続されている。前述したター
ゲツト電極3aの下部には詳細を省略した昇降装置36
の受け部37が当接し、昇降装置36による上向きの力
によつてターゲツト電極3aは開口部1aを封じてい
る。
【0013】ターゲツト電極3aによつて成膜している
間に扉9を開いて下方の移動用レール6d上に、新たな
ターゲツト電極3Aを載せ、扉9を閉じた後に図示しな
い真空排気装置およびガス導入手段によつてターゲツト
交換室2a内を成膜室1とほぼ同様の状態にする。しか
し、別の実施例においては予め交換を見込んで下方の移
動用レール6d上に新たな交換用ターゲツト電極3aを
配置しておき、成膜室1内を最初に真空にするときター
ゲツト交換室2aも同一状態に保持しておく。ターゲツ
ト電極3aの消耗が早く交換を必要とするとき、ターゲ
ツト交換室2aを真空に保持した状態で、支持台4を通
して冷却水導入口5から導入してターゲツト電極3aを
冷却している冷却水を抜き取り、乾燥させた後、昇降装
置36によつてターゲツト電極3aをターゲツト交換室
2へ下降させる。これに前後して移動用レール6cを駆
動軸8aの回転によつて左方へ移動させ、ターゲツト電
極3aの下方に位置するようにする。受け部37は移動
用レール6cに衝突することなく下降して行くので、移
動用レール6c上にターゲツト電極3aが載せられる。
受け部37が図示の実線の位置まで下降した後、駆動軸
8aを逆回転させて移動用レール6cを図示の実線の位
置までガイドレール6aに沿つて収納し、次いで駆動軸
8bを回転させて新たなターゲツト電極3Aと共に移動
用レール6dを受け部37の上方に位置するまで駆動す
る。その後、昇降装置36を操作して受け部37を上方
へ駆動すると、今度は受け部37上に新たなターゲツト
電極3Aが載置され、最終的には開口部1aを新たなタ
ーゲツト電極3Aで密封する。従つて、この時点でター
ゲツト交換室2aは再び成膜室1と分離されるので、成
膜室1とは無関係にターゲツト交換室2aの真空状態を
破り、扉9を開いてターゲツト電極3aを取り出すと共
に、下方の移動用レール6d上に交換用の新たなターゲ
ツト電極を配置して次回の交換に備えておく。ターゲツ
ト電極3aの交換に際しては、その放電を停止させるの
で、他のターゲツト電極3b,3c,3d,3eへの供
給電力を変えて全てのターゲツト電極を用いている場合
と同じ膜厚になるよう調節する。
【0014】上述の実施例では、全てのターゲツト電極
3a,3b,3c,3d,3eにターゲツト交換室2
a,2b,2c,2d,2eを形成しているので、1つ
のターゲツト電極3aの交換中も他のターゲツト電極に
よる成膜を継続させることができるので稼動率の向上が
図られ、しかも成膜室1の真空状態を保持しながら交換
作業を行なうことができるので膜質の安定性も図られ
る。
【0015】また消耗の早いターゲツト電極が他にもあ
るなら、ターゲツト電極3aの交換が済んだ後、この交
換した新たなターゲツト電極3Aによる成膜を再開さ
せ、その後そのターゲツト電極についても同様の手順で
交換を行なう。また消耗の早いターゲツト電極が予め分
かるなら、少なくともそのターゲツト電極に対応する部
分にのみターゲツト交換室を構成したり、あるいは全体
のターゲツト電極を消耗の早いグループと、それ以外の
他のグループに分け、このグループ毎に共通のターゲツ
ト交換室を構成したりすることもできる。更には他の実
施例として、交換時予備用ターゲツト電極を設けておく
なら、例えばターゲツト電極3aの交換に際して、ター
ゲツト電極3aの放電を止めると共に交換時予備用ター
ゲツト電極を放電させるようにすれば、交換時において
も放電条件を変える必要がなく、より安定した成膜を行
なうことができる。更に他の実施例として、あるターゲ
ツト電極の交換中には放電条件が異なるので、このとき
成膜室1へ搬入する基板をダミー基板とすることがで
き、これによつてターゲツト電極の交換中も成膜室1以
外の処理室は通常の運転を続けることができ、装置全体
としての再立ち上げ時間の無駄を少なくしたり安定した
処理特性を得るのに寄与することができる。
【0016】上述した実施例においてはターゲツト電極
を冷却水によつて冷却しているため、ターゲツト電極の
交換に際して冷却水の抜きとりおよび乾燥が必要であつ
たが、図3に示すインライン式スパツタ装置はこの点を
改良している。図3は本発明の他の実施例によるインラ
イン式スパツタ装置の図2に相当する部分を示す縦断面
図である。図2に示した実施例では上下二段のガイドレ
ール6a,6b上を移動する移動用レール6c,6dを
備えてターゲツト交換室2aを構成したが、本実施例で
は基板の移動方向に対して直交し、かつ成膜室1の両側
にターゲツト交換室2aを形成し、これらターゲツト交
換室2a全体に1本のガイドレール6aを固定し、この
ガイドレール6a上を移動する移動用レール6cを設け
ており、この移動用レール6cはガイドレール6aの軸
長の約2/3程度の長さを有して構成している。移動用
レール6cは図示しない駆動軸の操作によつて右端に位
置しているとき、その右半分はターゲツト交換室2aの
扉9aに対応し、その左半分は中央の成膜室1のターゲ
ツト電極3aの下部に位置している。また移動用レール
6cは図示しない駆動軸の操作によつて左端に位置する
と、その左半分はターゲツト交換室2aの扉9bに対応
し、その右半分は中央の成膜室1のターゲツト電極3a
の下部に位置することになる。ターゲツト交換室2aの
下部には冷却水導入口23a,23bが設けられ、この
冷却水導入口23a,23bとターゲツト電極3aおよ
び新たなターゲツト電極3A間はフレキシブルホース2
1a,21bによつて接続されており、図示しない冷却
水源から冷却水がターゲツト電極3a,3Aに供給され
るように構成されている。しかもフレキシブルホース2
1a,21bの長さあるいは冷却水導入口23a,23
bの位置は、ターゲツト電極3a,3Aが移動用レール
6cのどの位置に載せられていても、また成膜室1の開
口部1aを密封している状態でも、冷却水の供給が行な
えるよう選定されている。ターゲツト電極3aを載せた
受け部31には、支持台4を介して可動部材28が連結
されており、この可動部材28に結合した雌ねじ部材3
5は雄ねじ部材34に螺合している。この雄ねじ部材3
4は減速機26を介してモータ27によつて回転させら
れ、また可動部材28には被案内部材24が結合されて
おり、この被案内部材24には案内棒25が移動可能に
貫通している。従つて、雄ねじ部材34の回転は、これ
と螺合した雌ねじ部材35を介して可動部材28を案内
棒25に沿つて上下動させることになる。可動部材28
とターゲツト交換室2a間はベローズ29によつて連結
され、ターゲツト交換室2a内の気密を保持して可動部
材28や支持台4等が移動するように成つている。各タ
ーゲツト電極3a,3Aには、基板20の移動方向とほ
ぼ平行に対向する防着板22a,22bが取り付けられ
ており、この防着板22a,22bはターゲツト電極3
a,3Aからスパツタされた粒子が基板20および基板
ホルダー10以外の成膜室1の内壁面や搬送機構の不所
望の位置に付着するのを防止している。
【0017】ターゲツト電極3aによる成膜中は扉9
a,9bが閉じられ、少なくとも成膜室1内は真空に成
され、所定のガスが導入されている。ターゲツト電極3
aの消耗時の交換に先立つて、ターゲツト交換室2a内
に新たなターゲツト電極3Aを入れ移動用レール6c上
に載せ、扉9a,9bを閉じた後、ターゲツト交換室2
aを真空状態にし所定のガス導入系からガスを導入し成
膜室1内と同一条件にする。次いで、モータ27によつ
て雄ねじ部材34を回転し可動部材28、支持台4およ
び受け部31を下方へ駆動し、ターゲツト電極3aによ
る開口部1aの密封を解き、受け部31を二点鎖線で示
すように移動用レール6cよりも下方に位置させると、
途中でターゲツト電極3aは移動用レール6cに載つて
下降を止める。その後、移動用レール6cを先の実施例
と同様に図示しない駆動軸を回転して左方へ駆動し、新
たなターゲツト電極3Aが成膜室1の開口部1aに対応
するようにし、今度はモータ27を逆回転させて受け部
31を上昇させ、途中で新たなターゲツト電極3Aを載
せて上昇し、この新たなターゲツト電極3Aで開口部1
aを密封する。その後、ターゲツト交換室2a内の真空
を破り大気圧に戻し、扉9bを開いて図中二点鎖線で示
す位置のターゲツト電極3aを取り出し、次回の交換用
の新たなターゲツト電極を入れて移動用レール6cの左
側に載せておき、扉9bを閉じてる。
【0018】この交換時、ターゲツト電極3a,3Aは
冷却水導入用のフレキシブルホース21a,21bを用
いているため、水抜きをせずに成膜室1からターゲツト
交換室2aへ移動させることができ、先の実施例のよう
に水抜きや乾燥を省略することができる。
【0019】尚、上記各実施例はいずれも冷却水を用い
てターゲツト電極を冷却するようにしたが、ガスを用
い、特にプロセスガスを用いて冷却するようにするな
ら、ターゲツト電極の交換時の水抜きおよび乾燥を省略
することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインライン
式スパッタ装置は、複数のターゲツト電極の少なくとも
消耗の多いものに対応してターゲツト交換室を設けたた
めに、成膜室の真空を損うことなくターゲツト電極の交
換を行なうことができ、稼動率および膜質の安定性を向
上させることができる。また、ターゲット電極は冷却水
導入用のフレキシブルホースに接続され、水抜きせずに
成膜室からターゲット交換室へ移動させることができる
ため、冷却水を用いてターゲット電極を冷却しているに
もかかわらず、ターゲット電極の交換時の水抜きおよび
乾燥を省略することができる。また本発明のインライン
式スパッタ装置の運転方法は、あるターゲツト電極の交
換に際して他のターゲツト電極による成膜を継続させる
ようにしたため、稼動率および膜質の安定性を図ること
ができる。さらに、ターゲット電極の交換中に成膜室へ
供給する基板をダミー基板としたので、ターゲット電極
の交換中も成膜室以外の処理室は通常の運転を続けるこ
とができ、装置全体としての再立ち上げ時間の無駄を少
なくし、かつ安定した処理特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるインライン式スパツタ
装置の縦断面図である。
【図2】図1に示すインライン式スパツタ装置を側面か
ら見た要部拡大断面図である。
【図3】本発明の他の実施例によるインライン式スパツ
タ装置の要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 成膜室 1a 開口部 2a ターゲツト交換室 3a ターゲツト電極 3A 新たなターゲツト電極 6a ガイドレール 6b ガイドレール 6c 移動用レール 6d 移動用レール 20 基板 21a フレキシブルホース 21b フレキシブルホース 23a 冷却水導入口 23b 冷却水導入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜室内に、基板と、この基板に対向配
    置したターゲツト電極とを備え、上記ターゲツト電極の
    スパツタ粒子を上記基板に堆積させて成膜するインライ
    ン式スパツタ装置において、上記ターゲツト電極を複数
    設け、これらターゲツト電極のうち少なくとも消耗の大
    きな1つは、上記成膜室に形成した開口部を介して設け
    たターゲツト交換室側から上記開口部を密封すると共
    に、上記ターゲツト交換室側へ移動可能に設け、さら
    に、上記ターゲツト交換室側へ移動可能にした上記ター
    ゲツト電極は、冷却水を供給するよう上記ターゲツト交
    換室に構成した冷却水導入口に一端を接続したフレキシ
    ブルホースの他端を接続して上記冷却水の供給を受ける
    ようにし、上記フレキシブルホースは上記ターゲツト電
    極の上記ターゲツト交換室側への移動を許す長さとし
    ことを特徴とするインライン式スパツタ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、上記成膜
    室に形成した開口部およびこの開口部を介して上記成膜
    室と連通したターゲツト交換室は、上記複数のターゲツ
    ト電極に対応して複数設け、上記複数のターゲツト電極
    は上記各ターゲツト交換室側から上記各開口部をそれぞ
    れ密封すると共に、上記各ターゲツト交換室側へ移動可
    能に設けたことを特徴とするインライン式スパツタ装
    置。
  3. 【請求項3】 成膜室内に、基板と、この基板に対向配
    置したターゲツト電極とを備え、上記ターゲツト電極の
    スパツタ粒子を上記基板に堆積させて成膜するインライ
    ン式スパツタ装置の運転方法において、上記ターゲツト
    電極を複数設け、これらターゲツト電極のうち少なくと
    も消耗の大きな1つは、上記成膜室に形成した開口部を
    介して設けたターゲツト交換室側から上記開口部を密封
    すると共に、上記ターゲツト交換室側へ移動可能に設
    け、上記ターゲツト交換室に新たなターゲツト電極を配
    置した後、上記ターゲツト交換室を上記成膜室とほぼ同
    じ状態にし、他のターゲツト電極による成膜を継続しな
    がら上記消耗の大きなターゲツト電極を上記ターゲツト
    交換室へ移動し、その後、上記新たなターゲツト電極で
    上記開口部を密封し、さらに、上記ターゲツト電極の交
    換中に上記成膜室へ供給する上記基板は、ダミー基板と
    し、成膜を継続させながら上記ターゲツト電極を交換す
    ることを特徴とするインライン式スパツタ装置の運転方
    法。
  4. 【請求項4】 成膜室内に、基板と、この基板に対向配
    置したターゲツト電極とを備え、上記ターゲツト電極の
    スパツタ粒子を上記基板に堆積させて成膜するインライ
    ン式スパツタ装置の運転方法において、上記ターゲツト
    電極を複数設け、上記成膜室に形成した複数の開口部を
    介して複数のターゲツト交換室を形成し、上記複数のタ
    ーゲツト電極は上記各ターゲツト交換室側から上記各開
    口部をそれぞれ密封すると共に、上記ターゲツト交換室
    側へ移動可能に設け、1つの上記ターゲツト交換室に新
    たなターゲツト電極を配置した状態でこのターゲツト交
    換室を上記成膜室とほぼ同じ状態にし、他のターゲツト
    電極による成膜を継続しながら対応する上記ターゲツト
    電極をこのターゲツト交換室へ移動し、その後、上記新
    たなターゲツト電極で対応する上記開口部を密封し、他
    のターゲツト電極についても同じ手順で順次交換し、さ
    らに、上記ターゲツト電極の交換中に上記成膜室へ供給
    する上記基板は、ダミー基板とし、成膜を継続させなが
    ら上記ターゲツト電極を交換することを特徴とするイン
    ライン式スパツタ装置の運転方法。
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