JP3207730B2 - 吊上げ用フック装置 - Google Patents

吊上げ用フック装置

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JP3207730B2
JP3207730B2 JP28763695A JP28763695A JP3207730B2 JP 3207730 B2 JP3207730 B2 JP 3207730B2 JP 28763695 A JP28763695 A JP 28763695A JP 28763695 A JP28763695 A JP 28763695A JP 3207730 B2 JP3207730 B2 JP 3207730B2
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眞一 松本
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株式会社スーパーツール
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄板やブロック体
等の重量物を吊上げるときに使用される吊上げ用フック
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、建築現場等においては、鉄板
やブロック体等の重量を有するワークをクレーンによっ
て吊上げて搬送する場合に、搬送作業の安全性を確保す
べく脱落防止機能を有した吊上げ用フック装置(以下、
フック装置と略す)を用いてワークを搬送することが行
われている。
【0003】この種のフック装置として、例えば、クレ
ーンのワイヤーを係止するワイヤー固定部を上端に有し
たフック支持体の中間部にフックの上端を回転自在に軸
支し、フックの先端とフック支持体の先端とを当接させ
たフック装置の閉止状態でフック支持体とフックの相対
的な回転を阻止して閉止状態を維持できるようにしたフ
ック装置が提案されている(特開平6−92587号公
報)。
【0004】このフック装置では、鉄板等の端部に形成
された穿孔部に上記フックを挿通することによりフック
を鉄板等に係止し、フック装置を閉止状態としてフック
支持体とフックの相対回転を阻止することにより、搬送
中のフック装置からのワークの脱落が確実に防止される
ようになっている。
【0005】このフック装置には、さらに上記フック支
持体のワイヤー固定部近傍に係止片が回動自在に軸支さ
れるとともに、上記フックにこの係止片と係合可能な被
係止部が設けられており、フック装置の上記閉止状態か
らフックを略180°回動させてフックの背部をフック
支持体に当接させたフック装置の開放状態で上記被係止
部に係止片を係合させることにより、フック装置の開放
状態を維持できるようになっている。すなわち、ワーク
搬送後、フック装置を開放状態に維持してクレーンによ
りフック装置を吊上げることにより、ワークからのフッ
ク装置の抜去作業を容易に行うことができるようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のフ
ック装置では、ワークからのフック装置の抜去作業にお
いて、先ず、解除レバーを操作してフック装置を閉止状
態から解除し、フックを略180°回動させてフック装
置を開放状態に保持しながら被係止部に係止片を係合さ
せる必要があり、フック装置を開放状態に保持するため
に、解除レバーの操作と係止片の操作が要求され、操作
性が必ずしも良いものとはいえない。そのため、この点
の改善が望まれる。
【0007】また、上記従来のフック装置では、上記係
合片や被係止部がフック装置の側面に突設されているた
め、作業中にこれらの係合片等が作業者の衣類等に引掛
かる虞れもあり作業の安全性の上で好ましくない。しか
も、上記係合片は、フック支持対の側部に回転自在に軸
支されているため、作業中に係止片が揺動する等して作
業の邪魔になるという煩雑さもある。
【0008】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、操作性及び安全性をより良く高めるこ
とができる吊上げ用フック装置を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の吊上げ用
フック装置は、後端にワイヤー固定部を備えたフック支
持体と、このフック支持体の中間部に後端が回動自在に
軸支されるフックと、上記フック支持体とフックの支持
軸回りの相対回転を規制する規制手段とを備えてなるフ
ック装置において、上記規制手段は、上記フックに揺動
可能に軸支される係止部材と、上記フック支持体に形成
され、フック支持体とフックとの相対回転に伴い上記係
止部材と摺接可能な円弧状の摺接部と、上記係止部材を
上記摺接部に向かって付勢する付勢部材と、上記係止部
材を揺動操作可能とする操作手段とからなり、上記摺接
部には、上記係止部材と係合して、フック先端とフック
支持体先端とを当接させたフック装置の閉止状態でフッ
クとフック支持体との相対回転を阻止する第1の係合部
と、上記フック先端とフック支持体先端とを最も離間さ
せたフック装置の開放状態でフックとフック支持体との
相対回転を阻止する第2の係合部と、上記閉止状態と開
放状態との間の状態であって、上記開放状態となる方向
へのフックとフック支持部材の相対回転のみを阻止する
第3の係合部とが設けられ、これらの係合部が摺接部に
連続して設けられてなるものである。
【0010】このフック装置によれば、操作手段により
係止部材を揺動させて、摺接部に設けられた各係合部に
対して選択的に係止部材を係合させることにより、フッ
ク装置が閉止状態、開放状態、あるいはこれらの間の状
態に保持される。そのため、ワークに対するフック装置
の係止作業やワークからのフック装置の抜去作業といっ
た一連のワーク搬送作業において、1つの操作手段の操
作でフック装置を上記各状態に変更することが可能とな
り、フック装置の操作性が高められる。
【0011】請求項2に係る吊上げ用フック装置は、請
求項1記載の吊上げ用フック装置において、上記フック
の後端は一対の固定片を具備した二股構造とされ、これ
らの固定片の間の空間に上記フック支持体を介在させた
状態でフックがフック支持体に軸支されるとともに、上
記各固定片の間の空間に上記係止部材及び摺接部が配設
されてなるものである。
【0012】このフック装置によれば、係止部材や係合
部がフック後端に設けられた一対の固定片の間の空間に
配設されて外部に露出し難いため、係止部材等が作業者
の衣類等に引掛ったり、あるいは係止部材が作業の邪魔
になるとったことがない。そのため、作業時の安全性や
作業性がより良く高められる。
【0013】請求項3記載の吊上げ用フック装置は、請
求項2記載の吊上げ用フック装置において、係止部材が
摺接部の下方に位置し、先端側上部に各係合部に係合可
能な係止爪を有する略L字型の形状とされ、後端部分が
軸体を介して各固定片の間に支持されるとともに、この
軸体に装着される付勢部材としての捩じりコイルバネに
より係止爪が摺接部に圧接するように付勢され、さらに
操作手段として、係止部材の先端側下部に各固定片の間
からフック外側に突出する突出部分を有し、この突出部
分を介して係止部材がフック先端側に押圧されることに
より各係合部に対する係止爪の係合状態が解除されるよ
うに構成されているものである。
【0014】このフック装置によると、捩じりコイルバ
ネの付勢力により係止部材が摺接部に圧接される。これ
により係止爪がいずれかの係合部に係合している場合に
は該付勢力によりその状態が保持される。そして、この
係止状態において係止部材の突出部分をフック先端側に
押圧すると、係止爪が係合部から離脱してフック支持体
とフックとの相対回転が可能となる。
【0015】請求項4記載の吊上げ用フック装置は、請
求項3記載の吊上げ用フック装置において、係止部材の
上記突出部分にフックの幅方向に延びる突起が設けられ
るとともに、この突起の幅方向の寸法がフック支持体の
幅よりも長く設定されているものである。
【0016】このフック装置によると、フック装置が開
放状態となって突出部分がフック支持体に覆われた状態
であっても、突起がフック支持体の幅方向に突出してい
るため、突起を介して係止部材を容易に揺動操作するこ
とができる。
【0017】請求項5記載の吊上げ用フック装置は、請
求項2記載の吊上げ用フック装置において、係止部材が
各固定片の間に軸体を介して支持されるとともにこの軸
体に一体に結合される一方、軸体の先端がフックの側部
に突出し、この突出部分に上記操作手段としてレバーが
取着されているものである。
【0018】このフック装置によると、フックの側部か
ら係止部材を容易に揺動操作することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0020】図1及び図2は、本発明に係る吊上げ用フ
ック装置の実施形態を示している。これらの図に示すよ
うに、吊上げ用フック装置10(以下、フック装置10
と略す)は、クレーンのワイヤー等を係止するためのワ
イヤー固定部16を後端(上端)に具備したフック支持
体12と、このフック支持体12の中間部分に回転自在
に支持されるフック14とを備えている。
【0021】上記フック14には、同図に示すように、
その上端に一対の固定片15a,15bが一体に設けら
れている。そして、この固定片15a,15b間に、上
記フック支持体12が介在された状態で、両固定片15
a,15b及びフック支持体12に亘って軸体17が挿
通されることにより、フック支持体12にフック14が
回転自在、正確には、フック支持体12とフック14が
軸体17回りに相対回転自在に連結されている。
【0022】上記フック14には、上記固定片15a,
15bの間においてフック支持体12の下方となる箇所
に係止部材18が配設されている。この係止部材18
は、先端側上部(図2では右側上部)に係止爪20を具
備した略L字型の部材で、固定片15a,15bに亘っ
て架設された軸体24に装着されることによりこの軸体
24回りに揺動可能に支持されるとともに、この軸体2
4に挿通された捩じりコイルバネ28のバネ力により上
記係止爪20を上記フック支持体12の後記摺動部30
に圧接するように付勢されている。
【0023】上記係止部材18の先端下部は、図2に示
すように固定片15a,15bの間からフック14の外
方に突出しており、この突出部分22にフック14の幅
方向(図2で紙面に直交する方向)に延びる突起22a
を具備している。この突起22aの突出寸法は、本実施
形態においては、上記フック支持体12の幅方向の寸法
よりも適度に長く、かつ固定片15a,15bの外部に
突出しない程度に設定されている。
【0024】一方、上記フック支持体12には、上記フ
ック14との連結部分に、上記軸体17を中心とする円
弧状の摺動部30が一体に形成されている。
【0025】この摺動部30は、フック支持体12とフ
ック14の相対回転に伴い上記係止部材18が摺接する
部分であって、この摺動部30には、上記係止部材18
の係止爪20を介在させることによりフック支持体12
とフック14の相対回転を規制する凹部32,34,3
6がフック支持体12の先端側からこの順番で設けられ
ている。
【0026】具体的に説明すると、上記凹部32(第1
の係合部)は、フック14の先端とフック支持体12の
先端が当接したフック装置10の閉止状態、つまり図2
の実線に示す状態となるときに係止爪20が介在するよ
うに設けられている。そして、このように凹部32に係
止爪20が介在することにより、フック支持体12とフ
ック14の開方向、すなわちフック14の先端とフック
支持体12の先端とが離間する方向へのフック支持体1
2とフック14の相対回転が阻止され、これによりフッ
ク装置10が閉止状態に保たれるようになっている。
【0027】上記凹部36(第2の係合部)は、フック
14の先端とフック支持体12の先端が最も離間して上
記ワイヤー固定部16がフック14の背部に当接するフ
ック装置10の開放状態(同図の二点鎖線に示す位置)
となるときに係止爪20が介在するように設けられてい
る。そして、このように凹部36に係止爪20が介在す
ることにより、閉方向(上記開方向と逆の方向)へのフ
ック支持体12とフック14の相対回転が阻止され、こ
れによりフック装置10が開放状態に保たれるようにな
っている。
【0028】一方、上記凹部34(第3の係合部)は、
摺動部30において上記凹部32と凹部36との間に形
成されており、フック14とフック支持体12が開放状
態から適度に閉方向に回動した中間状態(同図の一点鎖
線に示す位置)となるときに係止爪20が介在するよう
に設けられている。そして、このように凹部34に係止
爪20が介在することにより、フック14及びフック支
持体12の閉方向及び開方向の相対回転が共に阻止さ
れ、これによってフック装置10が中間状態に保たれる
ようになっている。
【0029】但し、上記凹部34は、同図に示すように
上記凹部32側の側壁34aが傾斜面とされており、こ
れによって一定値以上の外力が作用すると係止爪20が
凹部34から離脱して凹部32側へと移動し得るように
なっている。すなわち、フック装置10の中間状態で
は、フック支持体12とフック14の開方向への相対回
転が阻止される一方で、所定値以上の外力に応じたフッ
ク支持体12とフック14の閉方向への相対回転が許容
されるようになっている。
【0030】次に、以上のように構成されたフック装置
10の作用効果について図3〜図7を用いて説明する。
【0031】上記フック装置10を用いて鉄板等のワー
クBを吊上げて搬送する場合には、先ず、クレーンのワ
イヤーWをシャックル等を介して上記ワイヤー固定部1
6に係止することにより、フック装置10をワイヤーW
に取り付ける。
【0032】そして、係止部材18を揺動させて、図3
に示すようにフック装置10を上記中間状態に保持す
る。このとき、上記係止部材18の突出部分22を押圧
して係止爪20を摺動部30から離間させた状態とし
て、フック14とフック支持体12を相対的に回転させ
た後、係止爪20を上記凹部34に介在させることによ
りフック装置10を中間状態にセットすることができ
る。
【0033】この状態で同図に示すようにフック14の
先端をワークBの穿孔部Baに挿入してワークBと地面
との間に差し込むことによってフック装置10によるワ
ークBの吊上げ準備が完了する。このとき、フック装置
10は上記のように中間状態にあり、フック支持体12
とフック14の開方向の相対回転が阻止されるので、例
えば、ワイヤー固定部16の重み、あるいはワイヤーW
やシャックルの重みでフック支持体12がフック14に
対して開方向に回転して係止爪20が上記凹部36に介
在し、これによって不意にフック装置10が開放状態に
保持されるといった不都合がない。
【0034】そして、クレーンの駆動によりワイヤーW
の巻上げが開始されると、図4に示すように、ワークB
の重みによってフック支持体12とフック14とが相対
的に上記中間位置から閉方向に回転するとともに、ワー
クBが鉛直になり上昇するに伴ってフック14が穿孔部
Baに食い込むことになる。
【0035】こうしてワークBが完全に吊上げられる
と、図5に示すように、フック14が完全にワークBの
穿孔部Baに挿通されるとともに、上記凹部32に係止
爪20が介在した状態となり、これによりフック支持体
12とフック14の開方向の相対回転が阻止されてフッ
ク装置10が閉止状態に保たれる。そして、このように
フック装置10が閉止状態に保たれた状態でワークBが
クレーンによって吊上げられて搬送されることにより、
フック14からのワークBの脱落が確実に防止されつつ
ワークBの搬送が行われる。
【0036】そして、ワークBを目的の場所まで搬送し
た後は、ワークBを地面に載置してフック装置10をワ
ークBから取り外すことによりフック装置10を用いた
ワークBの搬送作業が完了する。この場合、上記突出部
分22を押圧して係止部材18を揺動させ、これにより
係止爪20を摺動部30から離間させた状態としてフッ
ク14とフック支持体12を開方向に相対回転させた
後、フック14をワークBの穿孔部Baから引き抜くこ
とによりワークBからフック装置10を取り外すことが
できる。
【0037】ところが、目的の場所においてワークBを
地面に伏姿勢で載置する場合等には、図6に示すよう
に、フック14の下部がワークBの下敷きとなった状態
で地中に埋没する場合があり、容易にフック装置10を
ワークBから取外すことができない場合がある。
【0038】この場合には、上記突出部分22を押圧し
て係止部材18を揺動させて係止爪20を摺動部30か
ら離間させた状態とし、この状態でフック14とフック
支持体12を開方向に相対回転させて、図7に示すよう
に、凹部36に係止爪20を介在させることによりフッ
ク装置10を開放状態にセットする。そして、その後、
クレーンの駆動によりワイヤーWを巻上げてフック装置
10を上方に引き下げることによりワークBからフック
装置10を容易に取り外すことができる。
【0039】つまり、フック装置10の開放状態では、
上記のように凹部36に係止爪20が介在して閉方向へ
のフック支持体12とフック14の相対回転が阻止され
ているため、フック装置10が引き上げられると、同図
の矢印に示すようにフック装置10全体が回転し、これ
によりフック14がワークBの穿孔部Baから引き抜か
れることになる。
【0040】このようにワークBの搬送に用いたクレー
ンの動力によってフック装置10をワークBから取外す
ことにより、作業者の力では取外しが困難な上記のよう
な状況であっても容易にフック装置10をワークBから
取外すことができる。
【0041】なお、取外したフック装置10を開放状態
から他の状態に切換える場合には、突出部分22のとく
に突起22aを介して係止部材18を揺動させることに
より、図7に示すようにフック支持体12が突出部分2
2の上部を覆う状態であっても係止部材18を容易に揺
動操作することができる。
【0042】以上、説明したように上記フック装置10
によれば、突出部分22を介する係止部材18の揺動操
作により、フック14の摺動部30に形成された各凹部
32,34,36に対して選択的に係止爪20を係合さ
せ、これによってフック装置10を閉止状態、開放状態
及び中間状態にそれぞれ保持するようになっているた
め、ワークに対するフック装置10の係止作業やワーク
からのフック装置10の抜去作業といった一連のワーク
搬送作業において、突出部分22を介して係止部材18
を揺動させるだけでフック装置10を上記各状態に切換
えることができる。そのため、ワークからのフック装置
の取外しに際して、解除レバーの操作と、係止片の揺動
操作とが要求される従来のこの種のフック装置と比較す
ると、フック装置10の操作性をより良く高めることが
できる。
【0043】しかも、フック装置10の保持状態を切換
えるための凹部32,34,36が形成された摺動部3
0や係止部材18は全てフック14の上端に設けられた
一対の固定片15a,15bの間の空間に配設されてい
るため、作業中にこれらの部材に作業者の衣類等が引掛
ったり、あるいは作業中に係止部材18等が邪魔になる
ようなことがない。そのため、フック装置を開放状態に
保持するための係合片や被係止部がフック支持体やフッ
クの表面に設けられている従来のこの種のフック装置と
比較すると、作業時の安全性や作業性をより良く高める
ことができる。
【0044】なお、上記フック装置10は、本発明に係
る吊上げ用フック装置の一例であって、その具体的な構
成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であ
る。
【0045】例えば、上記実施形態のフック装置10で
は、係止部材18の先端部に突出部分22が設けられ、
この突出部分22を作業者が押圧することにより係止部
材18が揺動操作されるように構成されているが、係止
部材18を揺動操作するための構成として、図8,9に
示すような構成を採用するようにしてもよい。すなわ
ち、係止部材18に突出部分22を設ける代わりに、係
止部材18と軸体24とを一体回転可能に結合し、この
軸体24をフック14の側部に突出させてこの突出部分
にレバー42を取付けるようにし、レバー42の揺動操
作に応じて軸体24を介して係止部材18を一体に揺動
させるようにしてもよい。このような構成によれば、フ
ック装置10が開放状態にあるときでもフック14の側
部において係止部材18を容易に揺動操作でき、開放状
態から他の状態にフック装置10を切換えるときの操作
性をより高めることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
操作手段により係止部材を揺動させて、摺接部に設けら
れた各係合部に対して選択的に係止部材を係合させるこ
とにより、フック装置を閉止状態、開放状態、あるいは
これらの間の状態に保持するようにフック支持体とフッ
クの相対回転を規制する規制手段が構成されているので
(請求項1)、ワークに対するフック装置の係止作業や
ワークからのフック装置の抜去作業といった一連のワー
ク搬送作業において、1つの操作手段の操作でフック装
置を上記各状態に変更することができる。そのため、ワ
ークからのフック装置の取外しに際して、解除レバーの
操作と、係止片の揺動操作とが要求されていた従来のこ
の種のフック装置に比してフック装置の操作性をより良
く高めることができる。
【0047】とくに、フックの後端を一対の固定片を具
備した二股構造とし、これらの固定片の間の空間にフッ
ク支持体を介在させた状態でフックをフック支持体に軸
支するとともに、各固定片の空間に係止部材及び摺接部
を配設するようにすれば(請求項2)、係止部材や係合
部が外部に露出し難いため、係止部材等が作業者の衣類
等に引掛ったり、あるいは係止部材が作業の邪魔になる
ことがない。そのため、作業時の安全性や作業性をより
良く高めることができる。
【0048】また、係止部材を摺接部の下方に配置して
その後端部分を各固定片の間に軸支し、係止部材の先端
部分に設けた係止爪が摺接部に圧接するように係止部材
を付勢するとともに、係止部材の先端部分の一部を各固
定片の間からフック外側に突出させて上記操作手段とし
て突出部分を設けるようにすれば(請求項3)、この突
出部分を介して係止部材をフック先端側に押圧すること
により各係合部に対する係止部材の係合状態を解除する
ことができる。
【0049】さらに、係止部材の突出部分にフックの幅
方向に延びる突起を設けるとともに、この突起の幅方向
の寸法をフック支持部の幅よりも長く設定するようにす
れば(請求項4)、特に開放状態から他の状態への切換
え操作性を向上させることができる。
【0050】一方、係止部材を各固定片の間に軸体を介
して支持しこの軸体に対して一体に結合するとともに、
この軸体の先端をフックの側部に突出させてここにレバ
ーを取着するようにすれば(請求項5)、フックの側部
から係止部材を容易に揺動操作することができ、請求項
4の構成と同様に開放状態から他の状態への切換え操作
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吊上げフック装置の実施形態を示
す斜視図である。
【図2】上記フック装置を示す断面図である。
【図3】上記フック装置の使用状態を示す概略図(ワー
クの穿孔部にフック先端を引掛ける段階)である。
【図4】上記フック装置の使用状態を示す概略図(ワー
クの吊上げを開始した直後の状態)である。
【図5】上記フック装置の使用状態を示す概略図(ワー
クを完全に吊上げた状態)である。
【図6】上記フック装置の使用状態を示す概略図(ワー
ク搬送後、ワークを地面に載置した状態)である。
【図7】上記フック装置の使用状態を示す概略図(ワー
クからフック装置を抜去する直前の状態)である。
【図8】本発明に係る吊上げフック装置の別の実施形態
を示す斜視図である。
【図9】上記フック装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10 フック装置 12 フック支持体 14 フック 16 ワイヤー固定部 17,24 軸体 18 係止部材 20 係止爪 22 突出部分 22a 突起 26 軸体 28 捩じりコイルバネ 30 摺動部 32,34,36 凹部 34a 側壁

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端にワイヤー固定部を備えたフック支
    持体と、このフック支持体の中間部に後端が回動自在に
    軸支されるフックと、上記フック支持体とフックの支持
    軸回りの相対回転を規制する規制手段とを備えてなるフ
    ック装置において、上記規制手段は、上記フックに揺動
    可能に軸支される係止部材と、上記フック支持体に形成
    され、フック支持体とフックとの相対回転に伴い上記係
    止部材と摺接可能な円弧状の摺接部と、上記係止部材を
    上記摺接部に向かって付勢する付勢部材と、上記係止部
    材を揺動操作可能とする操作手段とからなり、上記摺接
    部には、上記係止部材と係合して、フック先端とフック
    支持体先端とを当接させたフック装置の閉止状態でフッ
    クとフック支持体との相対回転を阻止する第1の係合部
    と、上記フック先端とフック支持体先端とを最も離間さ
    せたフック装置の開放状態でフックとフック支持体の相
    対回転を阻止する第2の係合部と、上記閉止状態と開放
    状態との間の状態であって、上記開放状態となる方向へ
    のフックとフック支持部材との相対回転のみを阻止する
    第3の係合部とが設けられ、これらの係合部が摺接部に
    連続して設けられてなることを特徴とする吊上げ用フッ
    ク装置。
  2. 【請求項2】 上記フックの後端は一対の固定片を具備
    した二股構造とされ、これら固定片の間の空間に上記フ
    ック支持体を介在させた状態でフックがフック支持体に
    軸支されるとともに、上記各固定片の間の空間に上記係
    止部材及び摺接部が配設されてなることを特徴とする請
    求項1記載の吊上げ用フック装置。
  3. 【請求項3】 上記係止部材は、上記摺接部の下方に位
    置し、先端側上部に上記各係合部に係合可能な係止爪を
    有する略L字型の形状とされ、後端部分が軸体を介して
    上記各固定片の間に支持されるとともに、この軸体に装
    着される上記付勢部材としての捩じりコイルバネにより
    上記係止爪が上記摺接部に圧接するように付勢され、さ
    らに上記操作手段として、係止部材の先端側下部に上記
    各固定片の間からフック外側に突出する突出部分を有
    し、この突出部分を介して係止部材がフック先端側に押
    圧されることにより上記各係合部に対する上記係止爪の
    合状態が解除されるように構成されていることを特徴
    とする請求項2記載の吊上げ用フック装置。
  4. 【請求項4】 上記突出部分にフックの幅方向に延びる
    突起が設けられるとともに、この突起の上記幅方向の寸
    法が上記フック支持体の幅よりも長く設定されているこ
    とを特徴とする請求項3記載の吊上げ用フック装置。
  5. 【請求項5】 上記係止部材が上記各固定片の間に軸体
    を介して支持されるとともにこの軸体に一体に結合され
    る一方、上記軸体の先端が上記フックの側部に突出し、
    この突出部分に上記操作手段としてレバーが取着されて
    いることを特徴とする請求項2記載の吊上げ用フック装
    置。
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