JP3207586B2 - 半導体装置及びこれを製造する樹脂モールド金型 - Google Patents
半導体装置及びこれを製造する樹脂モールド金型Info
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- JP3207586B2 JP3207586B2 JP4099693A JP4099693A JP3207586B2 JP 3207586 B2 JP3207586 B2 JP 3207586B2 JP 4099693 A JP4099693 A JP 4099693A JP 4099693 A JP4099693 A JP 4099693A JP 3207586 B2 JP3207586 B2 JP 3207586B2
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
- Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置及びこれを製
造する樹脂モールド金型に関する。
造する樹脂モールド金型に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂モールドタイプの半導体装置はモー
ルド金型で被成形品をクランプし、キャビティ内に溶融
樹脂を充填して樹脂モールドする。多ピンのリードフレ
ームでは溶融樹脂を充填する際にリード間から樹脂が漏
出しないようにインナーリード間をダムバーで接続し、
ダムバー部分をモールド金型でクランプして樹脂モール
ドしているが、トランジスタ用のリードフレームなどで
はいわゆる型ダムとしてリード形状に応じてモールド金
型にダムブロックを形成し、ダムブロックによって樹脂
が漏れ出ないようにして樹脂モールドしている。
ルド金型で被成形品をクランプし、キャビティ内に溶融
樹脂を充填して樹脂モールドする。多ピンのリードフレ
ームでは溶融樹脂を充填する際にリード間から樹脂が漏
出しないようにインナーリード間をダムバーで接続し、
ダムバー部分をモールド金型でクランプして樹脂モール
ドしているが、トランジスタ用のリードフレームなどで
はいわゆる型ダムとしてリード形状に応じてモールド金
型にダムブロックを形成し、ダムブロックによって樹脂
が漏れ出ないようにして樹脂モールドしている。
【0003】なお、ダムバーを有するリードフレームに
おいてもダムブロックを有するモールド金型を使用する
ことがあるが、これはダムバーのみで樹脂モールドする
とリードフレームの板厚分のばりが生じ、このばりを除
去する際にパッケージにマイクロクラックが生じるとい
った問題をなくす等の理由からである。ダムブロックと
リードの側面との間には0.05mm程度の隙間が生じるが、
樹脂はラビリンス効果によってこの隙間内に一気に流れ
出さす、若干の空間が残ることによってパッケージ内の
エアを排出する効果も有している。
おいてもダムブロックを有するモールド金型を使用する
ことがあるが、これはダムバーのみで樹脂モールドする
とリードフレームの板厚分のばりが生じ、このばりを除
去する際にパッケージにマイクロクラックが生じるとい
った問題をなくす等の理由からである。ダムブロックと
リードの側面との間には0.05mm程度の隙間が生じるが、
樹脂はラビリンス効果によってこの隙間内に一気に流れ
出さす、若干の空間が残ることによってパッケージ内の
エアを排出する効果も有している。
【0004】樹脂モールドに際してはゲートからキャビ
ティ内へ溶融樹脂を圧送するが、樹脂が充填されること
によってキャビティ内のエアが圧縮され外部へ逃げよう
とする。このため、樹脂モールド金型では被成形品をク
ランプする部位で適宜部位をほんの僅か削ってエアを漏
出するエアベント部を設け、樹脂の充填性を向上させ、
樹脂パッケージにボイドが発生したりすることを防止す
るようにしている。ところで、エアベントを設けた部位
からは樹脂モールドの際にエアとともに、わずかに樹脂
も漏出するから、エアベントはリード表面のような製品
部分に悪影響を与える部位には設けず、レール部等のよ
うに製品から削除するような部位に設けるのがふつうで
ある。
ティ内へ溶融樹脂を圧送するが、樹脂が充填されること
によってキャビティ内のエアが圧縮され外部へ逃げよう
とする。このため、樹脂モールド金型では被成形品をク
ランプする部位で適宜部位をほんの僅か削ってエアを漏
出するエアベント部を設け、樹脂の充填性を向上させ、
樹脂パッケージにボイドが発生したりすることを防止す
るようにしている。ところで、エアベントを設けた部位
からは樹脂モールドの際にエアとともに、わずかに樹脂
も漏出するから、エアベントはリード表面のような製品
部分に悪影響を与える部位には設けず、レール部等のよ
うに製品から削除するような部位に設けるのがふつうで
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4はトランジスタ用
のリードフレームを樹脂モールドした状態を拡大して示
す。図で10は樹脂モールド部、12はリードである。
この製品ではゲートはリード12とは反対側のキャビテ
ィの側面に配置され、溶融樹脂は図の矢印方向からキャ
ビティ内に充填される。したがって、キャビティに充填
される樹脂はリード12の上面辺りで最終的に充填が完
了し、樹脂モールドに際しての問題点として、樹脂モー
ルド部10の端面の外面に樹脂の未充填部Aが生じた
り、ボイドBが生じたりするといったことが生じる。こ
のような樹脂の未充填やボイドは樹脂モールドの際にエ
アが完全に抜け切らないことによって生じ、図示した例
ではリード表面にエアベントを設けることができないこ
とからエア抜けが不十分になっているためと考えられ
る。
のリードフレームを樹脂モールドした状態を拡大して示
す。図で10は樹脂モールド部、12はリードである。
この製品ではゲートはリード12とは反対側のキャビテ
ィの側面に配置され、溶融樹脂は図の矢印方向からキャ
ビティ内に充填される。したがって、キャビティに充填
される樹脂はリード12の上面辺りで最終的に充填が完
了し、樹脂モールドに際しての問題点として、樹脂モー
ルド部10の端面の外面に樹脂の未充填部Aが生じた
り、ボイドBが生じたりするといったことが生じる。こ
のような樹脂の未充填やボイドは樹脂モールドの際にエ
アが完全に抜け切らないことによって生じ、図示した例
ではリード表面にエアベントを設けることができないこ
とからエア抜けが不十分になっているためと考えられ
る。
【0006】実際の製品で樹脂モールド部10の外面に
生じる樹脂の未充填等は肉眼では視認できないほど小さ
なものであるが、樹脂の未充填やボイドはパッケージの
封止性を損い、製品の信頼性を低下させるから重大な不
良原因になる。本発明はこのように樹脂モールドした際
に樹脂モールド部の外面に樹脂の未充填やボイドが発生
せず好適な樹脂モールドを可能にする、半導体装置及び
これを製造する樹脂モールド金型を提供することを目的
とする。
生じる樹脂の未充填等は肉眼では視認できないほど小さ
なものであるが、樹脂の未充填やボイドはパッケージの
封止性を損い、製品の信頼性を低下させるから重大な不
良原因になる。本発明はこのように樹脂モールドした際
に樹脂モールド部の外面に樹脂の未充填やボイドが発生
せず好適な樹脂モールドを可能にする、半導体装置及び
これを製造する樹脂モールド金型を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、被成形品をクラ
ンプするクランプ面で最終的に製品となる部位以外の部
位に、キャビティに続けてエアベントを設けた樹脂モー
ルド金型において、前記モールド金型で樹脂が最終的に
充填される終端部の近傍で、リード等の製品部分をクラ
ンプするクランプ面とキャビティの内壁との境界部に、
キャビティの側面に沿ってキャビティから張り出した形
状に、前記エアベントに連絡する樹脂溜まりを設けたこ
とを特徴とする。また、被成形品をクランプするクラン
プ面にダムブロックを設け、被成形品とダムブロックと
の当接面をエアベント部として樹脂モールドする樹脂モ
ールド金型において、前記モールド金型で樹脂が最終的
に充填される終端部の近傍で、リード等の製品部分をク
ランプするクランプ面とキャビティの内面とにかけて、
前記ダムブロックの当接面に連絡する樹脂溜まりを設け
たことを特徴とする。また、半導体チップを搭載したリ
ードフレームを樹脂モールド金型によりクランプして樹
脂モールドして成る半導体装置において、前記リードフ
レームのリード部分で、前記樹脂モールド金型によって
クランプされた面に、前記半導体チップを封止した樹脂
モールド部のつね根部分に沿って、リードの全幅にわた
り、前記樹脂モールド金型のキャビティの側面から張り
出した形状に設けられた樹脂溜まりによって樹脂成形さ
れた膨出部が設けられていることを特徴とする。
するため次の構成を備える。すなわち、被成形品をクラ
ンプするクランプ面で最終的に製品となる部位以外の部
位に、キャビティに続けてエアベントを設けた樹脂モー
ルド金型において、前記モールド金型で樹脂が最終的に
充填される終端部の近傍で、リード等の製品部分をクラ
ンプするクランプ面とキャビティの内壁との境界部に、
キャビティの側面に沿ってキャビティから張り出した形
状に、前記エアベントに連絡する樹脂溜まりを設けたこ
とを特徴とする。また、被成形品をクランプするクラン
プ面にダムブロックを設け、被成形品とダムブロックと
の当接面をエアベント部として樹脂モールドする樹脂モ
ールド金型において、前記モールド金型で樹脂が最終的
に充填される終端部の近傍で、リード等の製品部分をク
ランプするクランプ面とキャビティの内面とにかけて、
前記ダムブロックの当接面に連絡する樹脂溜まりを設け
たことを特徴とする。また、半導体チップを搭載したリ
ードフレームを樹脂モールド金型によりクランプして樹
脂モールドして成る半導体装置において、前記リードフ
レームのリード部分で、前記樹脂モールド金型によって
クランプされた面に、前記半導体チップを封止した樹脂
モールド部のつね根部分に沿って、リードの全幅にわた
り、前記樹脂モールド金型のキャビティの側面から張り
出した形状に設けられた樹脂溜まりによって樹脂成形さ
れた膨出部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
【作用】モールド金型に樹脂溜まりを設けたことによっ
て、キャビティ内に樹脂充填した際に最終的に樹脂溜ま
りに樹脂が充填され、製品の本体部分の成形性を向上さ
せるとともに、樹脂溜まりがエアベントに連絡すること
によって、樹脂溜まりから好適にエアを逃がすことがで
き、樹脂の未充填、ボイド発生を防止し樹脂モールド部
の成形性を向上させることができる。
て、キャビティ内に樹脂充填した際に最終的に樹脂溜ま
りに樹脂が充填され、製品の本体部分の成形性を向上さ
せるとともに、樹脂溜まりがエアベントに連絡すること
によって、樹脂溜まりから好適にエアを逃がすことがで
き、樹脂の未充填、ボイド発生を防止し樹脂モールド部
の成形性を向上させることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る樹脂モール
ド金型の一実施例として図4と同様にトランジスタ用の
リードフレームを樹脂モールドした状態を示す説明図で
ある。図で10は樹脂モールド部、12はリードであ
る。樹脂モールド金型はリード12間にダムブロック1
4を設けたもので、図の矢印方向からキャビティ内に樹
脂充填する。
づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る樹脂モール
ド金型の一実施例として図4と同様にトランジスタ用の
リードフレームを樹脂モールドした状態を示す説明図で
ある。図で10は樹脂モールド部、12はリードであ
る。樹脂モールド金型はリード12間にダムブロック1
4を設けたもので、図の矢印方向からキャビティ内に樹
脂充填する。
【0010】本実施例の樹脂モールド金型はキャビティ
内での樹脂の未充填や樹脂部にボイドが発生することを
防止するため、リード12の上面をクランプする上型部
分でキャビティの内壁との境界部に樹脂溜まり16を設
けることを特徴とする。樹脂溜まり16は図1に示すよ
うにリード12の全幅にわたって設け、リード12の両
側面まで通じるように設ける。実施例では樹脂溜まり1
6はリード12の上面に接するキャビティ面を斜めに切
り欠くようにして設けた。実施例ではキャビティ面から
0.2mm 〜0.3mm 程度張り出すように設け、リード面から
の厚みは0.05mm程度にした。
内での樹脂の未充填や樹脂部にボイドが発生することを
防止するため、リード12の上面をクランプする上型部
分でキャビティの内壁との境界部に樹脂溜まり16を設
けることを特徴とする。樹脂溜まり16は図1に示すよ
うにリード12の全幅にわたって設け、リード12の両
側面まで通じるように設ける。実施例では樹脂溜まり1
6はリード12の上面に接するキャビティ面を斜めに切
り欠くようにして設けた。実施例ではキャビティ面から
0.2mm 〜0.3mm 程度張り出すように設け、リード面から
の厚みは0.05mm程度にした。
【0011】ダムブロック14は樹脂モールドの際にリ
ード12の側面に当接して樹脂漏れを防止するが、ダム
ブロック14とリード12の側面との間には製造上の公
差によるわずかな隙間があるから、樹脂モールドした際
にこの隙間部分に樹脂ばりが発生する。上記の樹脂溜ま
り16はリード12の全幅に設けたことによって、この
ダムブロック14とリード12との隙間に連通する。こ
のように、樹脂溜まり16をリード12の全幅に設けて
リード12の側面に連通させるようにすることは、樹脂
の未充填やボイド発生をなくす上で非常に効果的であ
る。
ード12の側面に当接して樹脂漏れを防止するが、ダム
ブロック14とリード12の側面との間には製造上の公
差によるわずかな隙間があるから、樹脂モールドした際
にこの隙間部分に樹脂ばりが発生する。上記の樹脂溜ま
り16はリード12の全幅に設けたことによって、この
ダムブロック14とリード12との隙間に連通する。こ
のように、樹脂溜まり16をリード12の全幅に設けて
リード12の側面に連通させるようにすることは、樹脂
の未充填やボイド発生をなくす上で非常に効果的であ
る。
【0012】樹脂の未充填やボイド発生を防止する方法
として、製品に影響を及ぼさない部分に樹脂溜まりを設
けることにより樹脂溜まりにエアを追い込み、製品の本
体側に悪影響が及ばないようにすることは一般的な方法
としてなされている。本実施例の場合、リード12の上
面あるいは下面に樹脂溜まりを設けることは後工程でリ
ード12を曲げ成形等する際に不都合となるが、樹脂モ
ールド部10の外面にごく近い部分であれば実際上の不
都合はない。そして、上記のように樹脂モールド部10
に近接するリード12の基部に樹脂溜まり16を設ける
ことによって好適な樹脂モールドが可能になる。
として、製品に影響を及ぼさない部分に樹脂溜まりを設
けることにより樹脂溜まりにエアを追い込み、製品の本
体側に悪影響が及ばないようにすることは一般的な方法
としてなされている。本実施例の場合、リード12の上
面あるいは下面に樹脂溜まりを設けることは後工程でリ
ード12を曲げ成形等する際に不都合となるが、樹脂モ
ールド部10の外面にごく近い部分であれば実際上の不
都合はない。そして、上記のように樹脂モールド部10
に近接するリード12の基部に樹脂溜まり16を設ける
ことによって好適な樹脂モールドが可能になる。
【0013】なお、樹脂溜まり16を設ける場合にリー
ド12の全幅に設けずに樹脂溜まり16の端部をリード
12の側面部分まで延長しない場合は、樹脂溜まり16
による作用が有効に発揮されない。これは樹脂溜まり1
6をリード12の面上で孤立させたのでは側面部分から
のエアの排出がなくなるためである。これに対し、本実
施例のようにリード12の側面まで樹脂溜まり16を延
長すると、リード12とダムブロック14との隙間に連
通して、この部分からエアベントされ、樹脂溜まり16
による効果とともにエアベント作用によって本体部分で
の樹脂も未充填やボイド発生を有効に防止することがで
きる。
ド12の全幅に設けずに樹脂溜まり16の端部をリード
12の側面部分まで延長しない場合は、樹脂溜まり16
による作用が有効に発揮されない。これは樹脂溜まり1
6をリード12の面上で孤立させたのでは側面部分から
のエアの排出がなくなるためである。これに対し、本実
施例のようにリード12の側面まで樹脂溜まり16を延
長すると、リード12とダムブロック14との隙間に連
通して、この部分からエアベントされ、樹脂溜まり16
による効果とともにエアベント作用によって本体部分で
の樹脂も未充填やボイド発生を有効に防止することがで
きる。
【0014】トランジスタ用リードフレームで実際に樹
脂モールドしたところ、リード12の幅内に樹脂溜まり
を設けた場合には樹脂の未充填やボイド発生が見られた
のに対し、本実施例のようにリード12の全幅に樹脂溜
まり16を設けた場合にはほぼ完全に樹脂の未充填とボ
イド発生をなくすことができた。図2は樹脂パッケージ
をリード12の断面方向から見た状態である。リード1
2の上面に樹脂溜まり16による樹脂の膨出部が成形さ
れ、リード12の側面に樹脂ばり18、18が生じた様
子を示す。図3は樹脂パッケージを上方から見た様子を
示す。
脂モールドしたところ、リード12の幅内に樹脂溜まり
を設けた場合には樹脂の未充填やボイド発生が見られた
のに対し、本実施例のようにリード12の全幅に樹脂溜
まり16を設けた場合にはほぼ完全に樹脂の未充填とボ
イド発生をなくすことができた。図2は樹脂パッケージ
をリード12の断面方向から見た状態である。リード1
2の上面に樹脂溜まり16による樹脂の膨出部が成形さ
れ、リード12の側面に樹脂ばり18、18が生じた様
子を示す。図3は樹脂パッケージを上方から見た様子を
示す。
【0015】上記実施例はダムブロックを用いてトラン
ジスタ用のリードフレームを樹脂モールドした例である
が、ダムブロックを用いずに樹脂モールドする場合も同
様に樹脂溜まりを設けることによって好適な樹脂モール
ドを行うことができる。図5はダムブロックを用いずに
樹脂モールドする例を示す。この実施例ではリードフレ
ームにダムバー20を設けて樹脂モールドしている。エ
アベントは製品部分に設けることができないため、モー
ルド金型のクランプ面で図の斜線部分Aのようにリード
12以外の部分に設けている。
ジスタ用のリードフレームを樹脂モールドした例である
が、ダムブロックを用いずに樹脂モールドする場合も同
様に樹脂溜まりを設けることによって好適な樹脂モール
ドを行うことができる。図5はダムブロックを用いずに
樹脂モールドする例を示す。この実施例ではリードフレ
ームにダムバー20を設けて樹脂モールドしている。エ
アベントは製品部分に設けることができないため、モー
ルド金型のクランプ面で図の斜線部分Aのようにリード
12以外の部分に設けている。
【0016】樹脂溜まり16は上記実施例と同様にリー
ド面上に設けることを特徴とし、樹脂溜まり16をエア
ベント部分に連絡するように設ける。ゲート22は図の
ように樹脂溜まり16とは反対側のキャビティ側面に設
け、樹脂溜まり16は最終的に樹脂充填される終端部分
の近傍に設けている。このように樹脂溜まり16をエア
ベントに連絡して設けたことによって、余分の樹脂溜ま
りによる成形性の向上と、エアベントからのエア抜け性
を向上させることによる樹脂モールド部10の成形性を
向上させることができる。樹脂溜まりをエアベントに連
絡して設ける方法は、実施例のようなトランジスタ用の
リードフレームの他にIC用のリードフレームにも同様
に適用することが可能である。
ド面上に設けることを特徴とし、樹脂溜まり16をエア
ベント部分に連絡するように設ける。ゲート22は図の
ように樹脂溜まり16とは反対側のキャビティ側面に設
け、樹脂溜まり16は最終的に樹脂充填される終端部分
の近傍に設けている。このように樹脂溜まり16をエア
ベントに連絡して設けたことによって、余分の樹脂溜ま
りによる成形性の向上と、エアベントからのエア抜け性
を向上させることによる樹脂モールド部10の成形性を
向上させることができる。樹脂溜まりをエアベントに連
絡して設ける方法は、実施例のようなトランジスタ用の
リードフレームの他にIC用のリードフレームにも同様
に適用することが可能である。
【0017】なお、上記各実施例で設ける樹脂溜まり1
6はキャビティ内に樹脂が充填される際にエア抜けを生
じさせる機能を有するものであるから、その意味で樹脂
溜まり16の空間はある程度狭空間に設定し、この樹脂
溜まり16内には一気に樹脂が充填されないようにする
のがよい。樹脂溜まり16はキャビティ内に樹脂が充填
された後、樹脂溜まり16にエアの排出を伴って樹脂が
充填されることで、好適な樹脂充填をなさせるものと考
えられる。
6はキャビティ内に樹脂が充填される際にエア抜けを生
じさせる機能を有するものであるから、その意味で樹脂
溜まり16の空間はある程度狭空間に設定し、この樹脂
溜まり16内には一気に樹脂が充填されないようにする
のがよい。樹脂溜まり16はキャビティ内に樹脂が充填
された後、樹脂溜まり16にエアの排出を伴って樹脂が
充填されることで、好適な樹脂充填をなさせるものと考
えられる。
【0018】本発明に係る樹脂モールド金型によれば、
樹脂パッケージの樹脂の未充填やボイド発生をほぼ100%
防止することができ、これによって確実な樹脂モールド
が可能になり製品の信頼性を高めることができるととも
に、樹脂モールドを容易にして製品の歩留りを効果的に
向上させることができる。また、樹脂溜まり16はリー
ド12のつけ根部分の小領域に設けるからリードの曲げ
成形といった製品製造上での問題も生じないという利点
がある。また、上記のような樹脂溜まりを設けることは
金型製作上も特別の困難がなく、容易に適用することが
できるといった利点がある。
樹脂パッケージの樹脂の未充填やボイド発生をほぼ100%
防止することができ、これによって確実な樹脂モールド
が可能になり製品の信頼性を高めることができるととも
に、樹脂モールドを容易にして製品の歩留りを効果的に
向上させることができる。また、樹脂溜まり16はリー
ド12のつけ根部分の小領域に設けるからリードの曲げ
成形といった製品製造上での問題も生じないという利点
がある。また、上記のような樹脂溜まりを設けることは
金型製作上も特別の困難がなく、容易に適用することが
できるといった利点がある。
【0019】上記樹脂モールド金型によって得られる半
導体装置は、上述したように樹脂の未充填やボイド発生
がなく封止性のよい製品が得られるが、樹脂モールド部
10のリード12のつけ根部分に樹脂溜まり16による
膨出部を設けてモールドされるからリード12のつけ根
部分での樹脂の沿面距離が長くなり、リード12部分か
らパッケージ内への水分が侵入することを効果的に防止
することができ、信頼性の高い半導体装置を得ることが
可能になる。
導体装置は、上述したように樹脂の未充填やボイド発生
がなく封止性のよい製品が得られるが、樹脂モールド部
10のリード12のつけ根部分に樹脂溜まり16による
膨出部を設けてモールドされるからリード12のつけ根
部分での樹脂の沿面距離が長くなり、リード12部分か
らパッケージ内への水分が侵入することを効果的に防止
することができ、信頼性の高い半導体装置を得ることが
可能になる。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る樹脂モールド金型によれ
ば、上述したように、樹脂モールド部に樹脂の未充填や
ボイドを発生させることなく確実に樹脂モールドするこ
とができ、信頼性の高い製品を確実に製造することがで
きる。また、製造時の製品の歩留り率を効果的に向上さ
せることができる。また、半導体装置は封止性が良く、
信頼性の高い製品として提供することができる等の著効
を奏する。
ば、上述したように、樹脂モールド部に樹脂の未充填や
ボイドを発生させることなく確実に樹脂モールドするこ
とができ、信頼性の高い製品を確実に製造することがで
きる。また、製造時の製品の歩留り率を効果的に向上さ
せることができる。また、半導体装置は封止性が良く、
信頼性の高い製品として提供することができる等の著効
を奏する。
【図1】ダムブロックを用いたモールド金型によって樹
脂モールドする様子を示す説明図である。
脂モールドする様子を示す説明図である。
【図2】樹脂パッケージをリード断面方向から見た図で
ある。
ある。
【図3】樹脂パッケージの上面図である。
【図4】従来の樹脂モールド金型によって樹脂モールド
した樹脂モールド製品の説明図である。
した樹脂モールド製品の説明図である。
【図5】ダムバーを有するリードフレームを樹脂モール
ドする様子を示す説明図である。
ドする様子を示す説明図である。
10 樹脂モールド部 12 リード 14 ダムブロック 16 樹脂溜まり 18 樹脂ばり 20 ダムバー 22 ゲート
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/44 H01L 21/56
Claims (3)
- 【請求項1】 被成形品をクランプするクランプ面で最
終的に製品となる部位以外の部位に、キャビティに続け
てエアベントを設けた樹脂モールド金型において、 前記モールド金型で樹脂が最終的に充填される終端部の
近傍で、リード等の製品部分をクランプするクランプ面
とキャビティの内壁との境界部に、キャビティの側面に
沿ってキャビティから張り出した形状に、前記エアベン
トに連絡する樹脂溜まりを設けたことを特徴とする樹脂
モールド金型。 - 【請求項2】 被成形品をクランプするクランプ面にダ
ムブロックを設け、被成形品とダムブロックとの当接面
をエアベント部として樹脂モールドする樹脂モールド金
型において、 前記モールド金型で樹脂が最終的に充填される終端部の
近傍で、リード等の製品部分をクランプするクランプ面
とキャビティの内面とにかけて、前記ダムブロックの当
接面に連絡する樹脂溜まりを設けたことを特徴とする樹
脂モールド金型。 - 【請求項3】 半導体チップを搭載したリードフレーム
を樹脂モールド金型によりクランプして樹脂モールドし
て成る半導体装置において、 前記リードフレームのリード部分で、前記樹脂モールド
金型によってクランプされた面に、前記半導体チップを
封止した樹脂モールド部のつね根部分に沿って、リード
の全幅にわたり、前記樹脂モールド金型のキャビティの
側面から張り出した形状に設けられた樹脂溜まりによっ
て樹脂成形された膨出部が設けられていることを特徴と
する半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4099693A JP3207586B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 半導体装置及びこれを製造する樹脂モールド金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4099693A JP3207586B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 半導体装置及びこれを製造する樹脂モールド金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06254909A JPH06254909A (ja) | 1994-09-13 |
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1993
- 1993-03-02 JP JP4099693A patent/JP3207586B2/ja not_active Expired - Lifetime
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