JP3207211U - レーザーマイクロダイセクションシステム及びレーザーマイクロダイセクション方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】組織又は他の生体試料の切断又はアブレーションを、組織又は生体試料を完全に切断することなく、又は周囲の組織から完全に分離させることなく、狙いを定めて正確に実施することができるレーザーマイクロダイセクションシステムを提供する。【解決手段】顕微鏡を備えるレーザーマイクロダイセクションシステムであって、レーザー偏向装置を備える落射装置を有し、レーザー偏向装置は、レーザーユニットによって供給されたレーザー光線を、顕微鏡対物レンズ41によって、生体試料51を収容する試料領域50上に案内し、試料領域内でレーザー光線の衝突点を移動させる。また、流体供給手段55を備える洗浄装置が設けられ、流体供給手段は、試料領域に懸濁用流体を供給し、洗浄装置には、流体取出手段56が配置されており、流体取出手段は、懸濁用流体を用いて生成された懸濁液をフィルタ561を介して試料領域から取り出す。【選択図】図2

Description

本考案は、独立請求項の上位概念に記載されたレーザーマイクロダイセクションシステム及びレーザーマイクロダイセクション方法に関する。
レーザーマイクロダイセクションシステムによって生体試料を処理する方法は、既に、1970年代の中頃から存在し(例えば、Isenberg,G.等著、「Cell surgery by laser micro−dissection:a preparative method.(Journal of Microscopy 第107巻、1976年、19〜24頁)」を参照)、それ以降、継続的に開発されてきた。
レーザーマイクロダイセクション法では、細胞、組織領域等が、試料(対象物、標本)から切り抜かれ、いわゆる解剖体(Dissektate、ダイセクション片)として採取される。レーザーマイクロダイセクション法の特別な利点は、試料とレーザービームとの接触が短く、このような接触によって、試料がほとんど変化しない、ということである。解剖体のこのような特別な採取は、種々の方法で行われる(例えば、Bancroft,J.D.およびGamble,M.著「Theory and Practice of Histological Techniques(Elsevier Science,2008年、575頁、章「Laser Microdissection」)」を参照)。
例えば公知の方法では、赤外線又は紫外線のレーザー光線によって試料から解剖体を単離させ、この解剖体を重力の作用によって適切な解剖体収容容器内に落下させることができる。この場合、解剖体は、付着している膜も一緒に試料から切り出すことができる。これに対し、いわゆるレーザーキャプチャマイクロダイセクションでは、相応のレーザー光線によって熱可塑性の膜が加熱される。この場合には、試料の所望の領域を含む膜が溶融し、次に続くステップで引き剥がすことによってこの膜を取り出すことができる。これに代わる別の方法では、解剖体は、レーザー光線によって解剖体収容容器の蓋部に付着される。レーザーマイクロダイセクションのための公知の倒立顕微鏡システムでは、上方に射出された解剖体を、接着性コーティングが設けられた解剖体収容容器の底部にも付着させることができる。
例えばWO98/14816A1から知られているようなレーザーマイクロダイセクションのための公知の顕微鏡システムは、落射装置を有しており、この落射装置の光路にレーザー光線が入射する。レーザー光線は、それぞれ使用されている顕微鏡対物レンズにより、モータによって自動で移動可能な顕微鏡ステージ上に載置された試料上に合焦される。切断線は、位置固定されたレーザービームに対して相対的に試料を移動させるように、切断時に顕微鏡ステージを移動させることによって形成される。しかしながらこのことはとりわけ、切断線の形成中に試料を容易に観察できないという欠点を有する。なぜなら、試料が視野内を移動し、場合によっては画像がぼやけて見えるからである。
従って、位置固定された試料上で、レーザー光線又はレーザー光線の衝突点の方を移動させるように構成されたレーザー偏向装置又はレーザー走査装置を有するレーザーマイクロダイセクションシステムが有利である。以下、本考案においても特別な利点を提供するこのようなレーザーマイクロダイセクションシステムについて、より詳細に説明する。特に有利なレーザーマイクロダイセクションシステムは、レーザー光線の光路上で相互に調節可能な複数のガラスウェッジを備えるレーザー偏向装置を有しており、例えばEP1276586B1に記載されている。
両方の場合において、すなわち、顕微鏡テーブルが移動するレーザーマイクロダイセクションシステムにおいても、レーザー偏向装置を有するレーザーマイクロダイセクションシステムにおいても、通常はパルスレーザーを用いて処理が行われ、1つのレーザーパルスによって1つの孔部又は凹部が試料に形成される。このような孔部又は凹部を互いに隣接するように一列に並べることによって、場合によっては重ねることによって、1つの切断線が形成される。
レーザーマイクロダイセクションは、単一細胞又は所定の組織範囲を獲得するために使用される。これらの単一細胞又は所定の組織範囲は、レーザー光線によって周囲の組織から分離され、その後、例えばこれらの単一細胞又は所定の組織範囲に対して、種々の診断分析方法が実施される。腫瘍学においては、例えば微視的な切片から特定の腫瘍細胞を単離させて、特定の代謝産物又はタンパク質の状態を検査するために、レーザーマイクロダイセクションを利用することができる。
従来のレーザーマイクロダイセクションシステムでは、通常ミクロトームを用いて形成される微視的な細胞切片が処理され、上述した切断線に沿って完全に切断され、解剖体が獲得される。例えば、上下に重なり合う複数の異なる組織層の材料を互いに別個に単離することは不可能である。従って、従来のレーザーマイクロダイセクションによって獲得される解剖体は、常に、被処理試料の厚さ全体に亘った塊状試料である。すなわち、レーザーマイクロダイセクションによって個々の組織層に区別を立てることは、不可能であるか、又は試料の厚さに亘って間接的にしか実施できない。
ミクロトームによって事前に切り出されていない厚い試料をレーザーマイクロダイセクションによって処理することも、従来では不可能である。なぜなら、場合によって試料から移動性が付与された材料を回収することができないからである。例えば、所定の組織型又は所定の組織層を大量に獲得する必要がある場合には、このために、相応に多数の組織切片を処理しなければならなくなる。これには手間が掛かり、時間が掛かる。
従って、レーザーマイクロダイセクションによって生体試料を処理するため、とりわけ所定の組織層から試料材料を獲得して、その後の形態学的な分類を可能にするための、改善された手段が望まれている。
本考案は、独立請求項に記載された特徴を有する、洗浄装置を備えるレーザーマイクロダイセクションシステム及びレーザーマイクロダイセクション方法を提供する。好ましい実施形態は、従属請求項及び以下の説明の対象である。
本考案は、顕微鏡を備える公知のレーザーマイクロダイセクションシステムであって、前記レーザーマイクロダイセクションシステムは、レーザー偏向装置を備える落射装置を有し、前記レーザー偏向装置は、レーザーユニットによって供給されたレーザー光線を、前記顕微鏡の顕微鏡対物レンズによって、生体試料を収容する試料領域上に案内し、前記試料領域内で前記レーザー光線の衝突点を移動させる、レーザーマイクロダイセクションシステムから出発する。
以下、相応のレーザーマイクロダイセクションシステムを、図1を参照しながら詳細に説明する。このようなレーザーマイクロダイセクションシステムでは、落射装置によってレーザー光源からのレーザー光線が顕微鏡の観察光路に入射される。レーザー光線は、試料の観察用にも用いられる顕微鏡対物レンズによって試料上に合焦される。従って、換言すれば、レーザーユニットのレーザー光線の光路は、落射装置と顕微鏡対物レンズとを通って延在しており、レーザー偏向装置に対する駆動信号によって予め定められる調整可能な交点において、顕微鏡対物レンズの物体面と交差する。
ここで誤解を避けるために言及しておくが、本考案において使用されるレーザーマイクロダイセクションシステムは、顕微鏡で使用できるように事前に準備されている試料と共に使用される。このような試料は、例えばより大きな組織塊からミクロトームを用いて切り出された薄い組織切片とすることができるが、本考案では、相応の組織塊からの比較的厚い切片であってもよい。このような組織塊は、例えば相応の臓器の固定された器管又は生検とすることができる。従って、本考案に係るレーザーマイクロダイセクションシステムは、試料を獲得するために使用されるのではなく、試料を処理するため、又は試料から所定の領域を単離するために使用される。なお、本考案は、例えば塗抹法や解離法など、ミクロトームを使わずに獲得された試料と共に使用することもできることは自明である。しかしながら本考案は、上述したように、ミクロトームを使わずに事前に準備された比較的厚い試料を処理するためにも適している。
ミクロトームは、微視的な試料を事前に準備する際にのみ使用される。ミクロトームは、このためにレーザーを有することもできる。ミクロトームを用いて得られた切片は、上述したように物体担持体の上に載置され、場合によってはそこで固定や染色等が施される。そうしてようやくこの切片は、レーザーマイクロダイセクションシステムに使用できるようになる。ミクロトームは、その動作に関してとりわけ、できるだけ均一な厚さを有する切片が得られるという点で、レーザーマイクロダイセクションシステムとは基本的に異なっている。従って、ミクロトームは、平行な切断面を備える多数の同一の切片を形成するために構成されており、これに対して、レーザーマイクロダイセクションシステムは、試料に応じた基準、例えば視覚的な形態学的基準に基づいて解剖体を単離するために構成されている。本考案では、レーザーマイクロダイセクションシステムは、とりわけ試料粒子を単離するために使用され、これらの試料粒子はその後、懸濁用流体中に収容される。従って、当業者であれば、ミクロトームにおいて使用される技術的解決方法を、このようなレーザーマイクロダイセクションシステムに転用することはないだろう。なぜなら、両者の課題設定は、完全に異なっているからである。
本考案において使用されるようなレーザー偏向装置を備えるレーザーマイクロダイセクションシステムでは、顕微鏡ステージは、試料の処理時に、顕微鏡対物レンズに対してx方向及びy方向(すなわち顕微鏡対物レンズの光軸に対して垂直方向の)に関して位置固定されて配置されている。
ダイセクションプロセス中にモータによって移動する顕微鏡ステージ(走査ステージ)を備えるレーザーマイクロダイセクションシステムの場合には、顕微鏡ステージは、とりわけ対物レンズの倍率が著しく大きい場合、精密な切断を可能にするために高度な位置決め精度を有していなければならないが、このような形式のレーザーマイクロダイセクションシステムとは異なり、レーザー偏向装置を備えるレーザーマイクロダイセクションシステムは、より簡単かつ低コストに製造可能であり、精度の利点も有するということが判明している。
レーザー偏向装置は、特に有利な実施形態では、2つの厚いガラス製のウェッジプレート(“ガラスウェッジ”)を有し、これらのウェッジプレートは、光軸に対して傾斜されており、光軸を中心にして相互に独立して回動可能であり、各自のウェッジ角に基づいて光線を偏向させる。ガラス製のウェッジプレートを回転させることにより、光軸に対する、レーザー光線の偏角を変えることが可能である。レーザー偏向装置の出口において、レーザー光線は、ガラス製のウェッジプレートの厚さ及び傾斜に基づき、光軸に対して横方向のビーム変位を有し、全ての偏角に対して顕微鏡対物レンズの対物レンズ瞳の中心に入射する。このようにして、レーザー光線と物体面との交点を調整することが可能である。
従って、このようなレーザー偏向装置は、とりわけ対物レンズ瞳と共役する面に配置する必要がないという理由から、例えばミラースキャナ、ガルバノメータスキャナ、又はステップモータスキャナのような他のレーザー偏向装置に比べて有利である。これにより、偏向された光線を対物レンズ瞳に衝突させるために、いわゆる瞳結像も不要となる。UVレーザー光を用いたレーザーマイクロダイセクションの場合であれば、例えばUVに適した瞳結像が必要であろう。ウェッジプレートを備えるこのようなレーザー偏向装置のさらなる利点は、例えばEP1276586B1に挙げられている。
本考案に係るレーザーマイクロダイセクションシステムは、前記試料領域に懸濁用流体を供給するための流体供給手段と、前記懸濁用流体を用いて生成された懸濁液を前記試料領域から取り出すための流体取出手段とを備える洗浄装置を含む。
以下により詳細に説明するように、本考案によれば、組織又は他の生体試料における切断又はアブレーションを、これらの組織又は生体試料を完全に切断することなく、又は周囲の組織から完全に分離させることなく、狙いを定めて正確に実施することが可能となる。本考案において試料粒子の形態で獲得される材料は、洗浄装置によって狙いを定めて収集することが可能である。本考案では例えば、所定の1つの細胞層又は所定数の細胞層を狙いを定めて削り取ることができ、削り取られた細胞、細胞断片、又は細胞複合体(例えば特定の組織層の)を、後続の検査のために利用可能にすることができる。
上述したように、従来のレーザーマイクロダイセクションシステムでは、解剖体を獲得するために、物体担持体の上の相応の平坦な切片を、使用されるレーザー光線によって常に完全に切断しなければならない。従って、個々の細胞層又は組織層の獲得は不可能である。
他方で、場合によっては、レーザーブレーション用の従来の装置により、例えば手術中に処理される組織を完全に切断することなく個々の組織層をアブレーションすることもできなくはない。このような装置は、例えば生体内の血栓症の誘発のため、又は数百マイクロメータ厚の組織群及び細胞培養物の操作のために使用される。しかしながら、レーザーブレーション用のこのような装置では、通常、アブレーションされた材料を回収することはできない。せいぜいのところ、細胞培養物の操作時に、これらの細胞培養物をレーザーマイクロダイセクションのために適した担持体材料上に成長させることができ、かつ、解剖体を獲得するために適当なステージ上に載置することができた場合に回収できるにすぎない。
これに対して、本考案の洗浄装置によれば、任意の種類の試料と、試料粒子の形態で存在するそれぞれ削り取られた材料とを浸漬させることが可能である。この場合には、適切な懸濁用流体、例えばpH値及び/又は組成に関して試料及び/又は後続の検査法と互換性のある緩衝液が使用される。場合によっては、この緩衝液を温度制御することもできる。試料粒子は、この懸濁用流体中に収容される。とりわけ、切断された解剖体のための付加的な収容容器が設けられたxy顕微鏡ステージは不要となる。同様にして、後続の検査のために解剖体を収容容器から別個の反応容器に搬送することも省略される。
本明細書において“懸濁液”が話題となっている場合には、この“懸濁液”なる用語は、異種の物質混合物を意味しており、上述した試料粒子は、相応の“懸濁用流体”中に均一又は不均一に分布しており、すなわち“懸濁”されている。試料粒子は、少なくとも部分的に懸濁用流体上に浮遊していてもよい。
試料粒子を懸濁させることによって、これらの試料粒子を流体取出手段の方向に流し運ぶことが可能となる。このために、適切な流体案内手段、例えば相応の仕切り又は試料ホルダ上のバリアなどを使用して、懸濁用流体又は懸濁液が試料から制御不能に流れ出るのを阻止することも可能であることは自明である。
本考案によれば、懸濁ステップ及び取出ステップは、例えば1つの組織層につき複数回及び階段状/ステップ状に実施することも可能であり、従って、例えば冷却された懸濁用流体を使用して、個々の処理ステップの間に試料を冷却させることも可能である。こうすることにより、レーザー処理によって生じうる加熱や、これにより場合によって引き起こされる負の影響を、確実に回避することができる。
この関連において、試料領域から懸濁液を吸引するための吸引手段を備える流体取出手段が特に有利である。このような吸引手段は、流体取出手段に結合された流体管路を含む。このような流体管路を、相応の吸引力を発生させる静水圧式及び/又はポンプ駆動式の吸引装置に接続させることができ、これにより、例えば試料粒子によって生じる閉塞時にも懸濁液の完全な吸引が保証されている。
有利には、吸引手段は、懸濁液及び/又は懸濁液から導出された流体を収集するための流体収集手段を含む。これによって例えば、相応の懸濁液から懸濁用流体を回収して、再利用することが可能となる。懸濁液から“導出”される流体は、例えば懸濁液からフィルタを介して試料粒子を単離することによって得られる。
懸濁用流体を用いて得られた懸濁液から試料粒子をろ過することは、特に有利である。なぜなら、これによって試料粒子を傷めずに回収することができるからである。このために懸濁液は、流体取出手段の一部として構成された、又は流体取出手段に取り付けられた、適切なフィルタによって吸引される。その後、相応のフィルタ上の試料粒子を、例えば別の緩衝液中に収容することができるか、又はこのフィルタ上で直接処理を続けることができる。相応のフィルタ上の試料粒子はほぼ乾燥した状態にあるので、これらの試料粒子は、例えば凍結乾燥によって非常に迅速に完全に乾燥させることができ、その後、品質を損なうことなく保存することができる。
例えば染色技術、免疫組織化学技術、又は分子生物学技術によって試料粒子を相応のフィルタ上で直接処理することにより、減少した体積に基づき、場合によっては高価な試薬を節約することが可能となる。
もちろん、相応のフィルタを使用する代わりに、懸濁液全体を吸引し、遠心分離又は単純な沈降によって試料粒子を獲得することも可能である。
フィルタ手段を使用する場合には、このフィルタ手段が、クイックカップリングを介して流体取出手段に結合されていると特に有利である。例えばこのフィルタ手段は、適切なカートリッジに取り付けられたセルロース材料からなる膜、又は生物学的及び/又は化学的に匹敵するプラスチックからなる膜を有することができる。相応のカートリッジは、例えばこのカートリッジに対応するように構成された、流体取出手段の支持体の上に載置することができるか、又は、対応するカップリングを介して取り付けることができる。本明細書における“クイックカップリング”とは、動作時にレーザーマイクロダイセクションシステムのその他の部分を使わずに分解可能なカップリング、特に工具を使わずに解除可能なカップリングを意味する。
こうすることにより、相応のフィルタ手段に、使い捨て製品としても構成可能な交換可能なフィルタを設けることができる。これによって手間の掛かるクリーニングステップが回避され、汚染の危険性が減少する。例えば、滅菌可能なフィルタカートリッジを使用することもできる。
相応の試料材料を特に制御して獲得することを保証するために、本考案に係るレーザーマイクロダイセクションシステムには、少なくとも1つの圧力測定装置を有する、及び/又は、懸濁用流体及び/又は懸濁液の圧力及び/又は体積流を調整するための調整手段を有する洗浄装置を設けることもできる。これによって例えば、使用されているフィルタの目詰まりを識別することができ、このことは例えば、所定量の流体を吸引するために必要な吸引力が、想定された値を上回っていることによって示される。この場合には、対応する吸引管路内の(負)圧又は吸引力を測定するために構成された圧力測定装置が、それぞれ使用されているフィルタを交換すべきであることを知らせる信号をユーザ情報ユニットに出力するようにしてもよい。対応する圧力値を、試料粒子の数に対する尺度として使用することもできる。
洗浄装置が、懸濁用流体を冷却するための冷却装置、及び/又は、懸濁用流体の一定の温度を提供するための温度制御装置を有する場合には、本考案に係るレーザーマイクロダイセクションシステムは特に有利である。冷却装置によって冷却された懸濁用流体を供給することができ、この冷却された懸濁用流体によって例えば、温度に敏感な試料材料をより長い時間に亘って獲得することが可能となる。レーザー光線によって引き起こされる加熱を軽減するために、相応に低温の懸濁液を使用することもできる。温度制御装置は、とりわけ周囲温度が変動する場合にも懸濁用流体を一定の温度にすることが可能な恒温加熱器として構成することができる。
本考案に係るレーザーマイクロダイセクションシステムでは、流体取出手段は、懸濁液中の試料粒子を検出するための検出手段を含むこともできる。このような検出手段は(この場合にはフィルタ手段なしで使用される)、例えば単一又は複数の試料粒子の通過を識別することが可能な、懸濁液用の流体管路内に光電センサを有する計数チャンバとすることができる。従って、この検出手段を、品質制御のために使用することができる。例えば本方法の実施時に、想定よりも少ない数の試料粒子しか得られないことが識別された場合には、このことは、試験の実施において引き続き詳細に特定すべき問題があることを示唆しうる。
上述したフィルタ手段を使用する場合には、上述した検出手段を、対応するフィルタの上流に用意することも可能である。検出手段は、対応するフィルタの評価と、フィルタ上の試料粒子の検出とを、デジタル光学的に実施することもできる。
本考案に係るレーザーマイクロダイセクションシステムのさらなる有利な実施形態は、流体供給手段を、試料領域に乾燥流体を供給するためにも構成することを含む。乾燥流体の供給は、懸濁用流体を供給する流体チャネルと同一又は別の流体チャネルを介して実施することができる。乾燥流体としては、例えば(場合によって温度制御されており、ろ過によって細菌及び/又は粉塵が除去されている)空気及び/又は別の適切なガス、例えば不活性ガスを使用することができる。このような乾燥流体を用いた乾燥は、レーザーマイクロダイセクション方法の最後に実施することも、又は、個々の方法ステップの間にも、例えば懸濁用流体の交換前にも実施することができる。
特に有利な実施形態によれば、レーザーマイクロダイセクションシステムは、試料の表面の下の構造を検査するために構成された顕微鏡を有する。従って、この顕微鏡は、深部の(すなわち試料の表面の下又は内側にある)組織層を観察するためにも利用することができる。これにより、一方ではできるだけ多くの材料を獲得するために、また他方では“外部の”材料(すなわちその下にある細胞層からの材料)による汚染をできるだけなくすために、相応の組織をどの程度まで深く削り取ることができるかを示すことができる。試料の表面の下の構造を検査するために構成されている顕微鏡は、例えば共焦点顕微鏡として、とりわけスピニングディスク共焦点顕微鏡として構成することができる。
このような顕微鏡は、当業者には一般的に公知である。このような顕微鏡は、信頼性の高い深度情報を獲得するために特に適している。従って、上に挙げたいずれか1つの形式の顕微鏡がさらに設けられた、本考案に係るレーザーマイクロダイセクションシステムによれば、充分に自動化された方法の実施が可能となる。1回又は複数回の処理ステップが終了する度に、このような顕微鏡を用いて繰り返し検査することによって、対応する試料を1層ごとに連続的に削り取ることができる。このために使用される顕微鏡、又は、顕微鏡に対応付けられた画像評価ユニットは、個々の組織層を自動的に識別することもできる。同様にして、そのつど自動的に洗浄装置を使用することもできる。相応のレーザーマイクロダイセクションシステムではさらに、自動サンプリングシステムを使用することもでき、この自動サンプリングシステムでは、個々の組織膜からの各懸濁液を、それぞれ異なる試料容器に収容することができる。これによって試料材料の獲得が格段に簡単になる。
生体試料から試料材料を獲得するための対応するレーザーマイクロダイセクション方法も、本考案の対象である。本考案に係る方法では、試料を、レーザーマイクロダイセクションシステムの試料領域に導入する。上述したように、レーザー光線によって試料から試料粒子に移動性をもたせ、すなわち、試料粒子をそれぞれ試料の残りの部分から単離する。
本考案によれば、同様にして上述したように、流体供給手段及び流体取出手段を備える洗浄装置を使用し、流体供給手段によって懸濁用流体を供給し、懸濁用流体によって試料粒子を懸濁させ、その後、懸濁用流体を用いて生成された、試料粒子を含む懸濁液を、試料領域から取り出す。
本考案に係る方法の特徴及び利点は、本考案に係る装置とその有利な実施形態とに関連して既に説明されている。従って、その説明が参照される。
とりわけ、上で説明したようなレーザーマイクロダイセクションシステムにおいて、すなわち、上述した落射装置によって、レーザーユニットによって供給されたレーザー光線を、顕微鏡の顕微鏡対物レンズによって試料領域上と、該試料領域に収容された試料上とに案内し、レーザー偏向装置によって移動させる、レーザーマイクロダイセクションシステムにおいて、本レーザーマイクロダイセクション方法が使用される。
このようなレーザーマイクロダイセクション方法において、懸濁液から試料粒子をろ過する場合、及び/又は、複数の組織層を含む試料を使用し、これらの組織層のうち1つ又は所定数の組織層のみから試料粒子を獲得する場合、及び/又は、レーザー光線によって試料に凹部を形成し、この凹部内で試料粒子を懸濁することができる場合には、格別の利点を実現することができる。
本考案の実施形態を、以下、添付図面を参照しながらより詳細に説明する。
本考案に係る方法において使用可能なレーザーマイクロダイセクションシステムの概略図である。 本考案の1つの実施形態に係るレーザーダイセクションシステムの試料領域の概略図である。 本考案の1つの実施形態に係る方法を、概略的に図示された方法ステップの形態で説明する図である。
図面において、互いに一致する要素には同一の参照符号を付しており、繰り返して説明はしない。
図1には、本考案に係る方法を実施するために使用可能なレーザーマイクロダイセクションシステムが概略的に図示されており、全体として参照100が付されている。レーザーマイクロダイセクションシステム100の基本的な要素は、EP1276586B1に開示されている要素に相当し、この文献は、参照によって本明細書に取り込まれる。図1では、以下に説明するx、y、z軸又はx、y、z方向を示す基礎となる座標系に、参照符号200が付されている。
レーザーマイクロダイセクションシステム100は、顕微鏡10を含む。顕微鏡10の顕微鏡台11には、図1では部分的にのみ図示された照明装置12を設けることができる。照明装置12は、光源(図示せず)と、光源によって供給される照明光に影響を与える適切な手段、例えばフィルタ又は絞りとを含むことができる。透過光の照明のため、及び、適切なコントラスト又は観察方法の調整のために、コンデンサユニット90を設けることができる。
顕微鏡10は、共焦点顕微鏡として、とりわけスピニングディスク顕微鏡として構成することができ、この場合には、相応のさらなる手段又は択一的な手段を有している(図1には図示せず)。
顕微鏡台11には、例えばユーザ入力ユニット及び/又はユーザ情報ユニット13を配置することができる。ユーザ入力ユニット及び/又はユーザ情報ユニット13は、例えばタッチスクリーンとして構成することができ、ユーザ入力ユニット及び/又はユーザ情報ユニット13を介してユーザが観察パラメータ及び/又は処理パラメータを入力すること及び/又は読み出すことができる。
さらには、調節ハンドル14が設けられている。調節ハンドル14は、顕微鏡ステージ30の高さを調節するための粗動及び微動を操作するために使用される。これにより、試料領域50内に位置する試料51、例えば相応の試料ホルダに取り付けられた組織試料を、対物レンズ41の物体面へと導くことができる。対物レンズ41は、対物レンズレボルバ40のさらなる別の対物レンズ42に隣接して固定されている。レーザー光線から保護するために、保護カバー15を設けることができる。
試料51から出射した観察光は、観察光路aに沿って延在する。適切な出射装置61を備える鏡胴ユニット60において、観察光の好ましくは可変の一部を、例えば60°で出射させ、双眼の接眼レンズ62を介してユーザに供給することができる。観察光の別の一部は、デジタル画像取得ユニット63へと入射することができ、画像として記録することができる。画像取得ユニット63には、現場で、すなわち制御ユニット82又は制御コンピュータ81(後述)において、若しくは他の物理構成において、画像評価モジュール64を対応付けることができる。
レーザーマイクロダイセクションシステム100は、レーザー光源75を備えるレーザーユニット70を有する。例えばUVレーザー光源とすることができるレーザー光源75によって供給されたレーザー光線bは、図1では全体として参照符号76が付された落射ユニットにおいて、第1反射鏡71と第2反射鏡72とによって偏向され、対物レンズ41を介して試料領域50内の試料51上に合焦される。
レーザーマイクロダイセクションシステム100では、物体面、ひいては試料領域50における、レーザービームbと試料51とが衝突する位置を、基本的に種々異なる方法で調整することが可能である。一方では、手動式の調整装置31を設けることができ、この手動の調整装置31を用いて、XYステージとして構成された顕微鏡ステージ30を、x方向及びy方向(すなわち図1では用紙平面に対して垂直方向又は平行方向)に調整することができる。調整装置31の他に、電気機械式の調節手段を設けることも可能であり、この電気機械式の調節手段は、例えば制御ユニット82によって駆動することができ、又は、この電気機械式の調節手段の位置を、制御ユニット82によって検出することができる。
制御ユニット82は、レーザーマイクロダイセクションシステム100の別の任意のモータ式の機能を制御することもでき、とりわけ、相応の接続部83を介して接続可能な外部の制御コンピュータ81とのインターフェースを提供することもできる。制御ユニット82又は制御コンピュータ81は、例えば画像評価モジュール64によって取得されたデータを評価することもできる。こうすることによって例えば、一連の組織層又は試料51の他の構造を検出することができる。制御ユニット82又は制御コンピュータ81は、後続の図2及び3に図示されているような洗浄装置を駆動するためにも使用することができる。
レーザーマイクロダイセクションのために、とりわけレーザー偏向装置73を設けることができる。レーザー偏向装置73によって、レーザー光線bを、第1反射鏡71と第2反射鏡72との間に延在する光軸cに対して偏向させることができる。従って、例えばダイクロイックスプリッタとして構成されうる第2反射鏡72上の種々異なる位置に、レーザー光線を衝突させることができ、これによってレーザー光線も、物体面における試料51上の種々異なる位置に合焦される。レーザー偏向装置73による偏向の詳細は、EP1276586B1に記載されている。本明細書では、レーザー光線bを偏向するため、又は、試料51を物体面においてレーザー光線bに対して位置決めするために、種々異なる手段が利用可能であることに留意すべきである。本考案は、提示された例に限定されていない。
図示された例では、レーザー偏向装置73は、2つの中実なガラス製のウェッジプレート731を有する。これらのウェッジプレート731は、光軸cに対して傾斜されており、光軸cを中心にして相互に独立して回動可能である。このためにウェッジプレート731は、玉軸受732によって支持されている。それぞれのウェッジプレートは、歯車733に結合されている。歯車733は、それぞれアクチュエータ734によって回転可能であり、これらのアクチュエータ734には、相応の駆動信号を印加可能であり、アクチュエータ734は、これに相応して歯車733を駆動する。回転装置734は、位置センサ735を使用することができる(図1では右側のアクチュエータ734だけに示されている)。位置センサ735によって検出された位置は、制御ユニット82に送信することができる。
図2は、本考案の1つの実施形態に基づくレーザーマイクロダイセクションシステム、例えば図1に図示されたレーザーマイクロダイセクションシステム100の試料領域50の概略図を示す。
図2にはとりわけ、好ましい1つの実施形態における、本考案に即して設けられた洗浄装置が図示されている。この洗浄装置は、極めて概略的に図示されており、実際にはポンプ、流体貯蔵器、バルブ、及び/又は測定装置のような別の多数の要素を含む。
洗浄装置の中心的要素として、試料領域50に(又は試料領域50のそばに)懸濁用流体を供給するための流体供給手段55と、懸濁用流体を用いて生成された懸濁液を試料領域50から取り出すための流体取出手段56とが設けられている。流体供給手段55及び流体取出手段56は、以下により詳細に説明される。
試料51は、試料ホルダ52上に、例えば物体担持体上に、又は試料を固定する固定手段及び/又は流体案内手段を備える相応の装置上に、配置されている。試料ホルダ52は、流体を案内するために槽形状に構成することもでき、及び/又は、流体を案内するための相応のチャネルを有することができる。例えば流体供給手段55からの懸濁用流体によって、試料ホルダ52を完全に浸すことができる。この場合には、流体供給手段55は、試料ホルダ52の容量又は流体収容能力を超過しない所定量の流体を供給するように構成することもできる。このために例えば、制御手段82及び/又は制御コンピュータ81を相応にパラメータ化することができる。
試料ホルダ52は、適切な試料案内部53を用いて、物体ステージ30上でx方向及びy方向(図2でも座標系200を参照)に案内することができる。試料案内部53及び物体ステージ30は、図2では極めて概略的に図示されている。試料案内部53及び物体ステージ30は、適切な調節手段54又は32を有する。試料案内部53及び/又は物体ステージ30の調節手段54及び32を、例えば調整装置31(例えば図1を参照)を用いて調節することも可能であり、及び/又は、電気モータによって駆動することも可能である。少なくとも物体ステージ30は、例えば調節ハンドル14(例えば図1を参照)を用いてz方向にも調整することができる。
図示された例では、物体ステージ30と試料案内部53との間に間隔hが示されているが、試料案内部53を物体ステージ30上に直接載置することも可能である。試料案内部53を、物体ステージ30に対して少なくともx方向及びy方向に移動可能に構成することも可能である。
図2にはさらに、レーザー光線bを物体領域50へと案内する顕微鏡対物レンズ41(例えば図1を参照)が図示されている。レーザー光線bは、レーザー偏向装置73(例えば図1を参照)によって規定可能な、試料51上の衝突点に衝突する。
流体供給手段55は、1つ又は複数のチャネル状に構成することができ、少なくとも、既に何度も説明した懸濁用流体を供給するために構成されている。このために流体供給手段55を、上述したように流体貯蔵器に結合させることができ、例えば手動で、及び/又は、制御ユニット82及び/又は制御コンピュータ81によって駆動することができる。
流体取出手段56は、図示された例では、試料ホルダ52に設けられた排水管として構成されているが、他の任意の構成も可能である。流体取出手段56の入口にはフィルタ手段561を設けることができ、このフィルタ手段561を介して、懸濁用流体を用いて得られた懸濁液(これに関してはとりわけ図3を参照)から試料粒子をろ過することができる。上述したように、フィルタ手段561又は相応のフィルタは、別の場所に配置することも可能であり、又は省略することも可能である(例えば、試料粒子を遠心分離によって獲得すべき場合)。
流体取出手段56はさらに、試料領域50から相応の懸濁液を吸引するための吸引手段562を有する。吸引手段562は、簡略的に管路として図示されており、実際には相応のポンプ、ピストン、収容容器等に結合させることができる。
流体取出手段56にはさらに、例えば圧力測定装置563を対応付けることができ、この圧力測定装置563は、吸引手段562内の負圧を測定するために構成することができる。圧力測定装置563は、例えば制御装置82及び/又は制御コンピュータ81(例えば図1を参照)に結合させることができる。圧力測定装置563を使用することにより、例えばフィルタ手段561又は対応するフィルタの目詰まりに関する情報を提供することができる。
流体取出手段56には、例えば検出手段564を対応付けることも可能であり、この検出手段564は、試料粒子を検出するように構成することができる。この検出手段564は、とりわけフィルタ手段561が設けられていない場合に設けることができる。この場合には、検出手段564は、例えば光電センサ及び/又は感光性検出器を含むことができ、相応のカウントパルス又は他のデータ(例えば光散乱に関する)を制御ユニット82及び/又は制御コンピュータ81に送信することができる。
図3は、本考案の1つの実施形態に基づく方法を、概略的に図示された方法ステップの形態で、部分図3A〜3Dとして図示している。図3には、図2に図示された要素のうちのいくつかのみ再度図示されている。
部分図3Aに基づく第1方法ステップでは、図示された例では3つの組織層511〜513を有する試料51が、レーザー光線bによって処理される。この方法ステップでは、流体供給手段55及び流体取出手段56は作動されていない。
部分図3Aに基づく方法ステップは、部分図3Bのように試料51又は試料51の最も上の組織層511に凹部514が形成され終わるまで実施される。そうして、レーザー光線がスイッチオフされる。この時点では、試料51の凹部514内に相応の試料粒子515が存在しており、これらの試料粒子515の1つだけに参照符号が付されている。
部分図3Cに基づく次の方法ステップでは、流体供給手段55によって試料領域に、ひいては試料51の凹部514に懸濁用流体551、例えば適切な緩衝液が導入される。こうすることにより、懸濁用流体551中に試料粒子515が懸濁され、相応の懸濁液552が得られる。ここでも図示は極めて簡略化されている。実際には、例えば物体ホルダ52(例えば図2を参照)に、上述したように相応の流体案内手段が設けられている。
得られた懸濁液552は、試料領域に、ひいては試料51の凹部514に懸濁用流体551が導入されるのと同時に、又は導入された後に、流体取出手段56を用いて試料領域から例えば吸引によって取り出すことができる。フィルタ手段561が設けられている場合には、このフィルタ手段561上に試料粒子515が堆積する。フィルタ手段561が設けられていない場合には、他の方法で試料粒子515を取り出すことができる。
試料51が完全に洗浄された後には、部分図3Dに図示されているように、試料51又は試料51の最も上の組織層511の凹部514から全ての試料粒子515が除去されており、図示した例ではフィルタ手段561上で捕集されている。従って、これらの試料粒子515を、後続の検査のために使用することができる。本方法は、図3Aと同様にして、組織層512の処理によって継続することができる。

Claims (15)

  1. 顕微鏡(10)を備えるレーザーマイクロダイセクションシステム(100)であって、
    前記レーザーマイクロダイセクションシステム(100)は、レーザー偏向装置(73)を備える落射装置(76)を有し、
    前記レーザー偏向装置(73)は、レーザーユニット(70)によって供給されたレーザー光線を、前記顕微鏡(10)の顕微鏡対物レンズ(41)によって、生体試料(51)を収容する試料領域(50)上に案内し、
    前記レーザー偏向装置(73)は、前記試料領域(50)内で前記レーザー光線の衝突点を移動させる、
    レーザーマイクロダイセクションシステムにおいて、
    流体供給手段(55)を備える洗浄装置が設けられており、前記流体供給手段(55)は、前記試料領域(50)に懸濁用流体(551)を供給し、
    前記洗浄装置には、流体取出手段(56)が配置されており、前記流体取出手段(56)は、前記懸濁用流体(551)を用いて生成された懸濁液(552)を前記試料領域(50)から取り出す、
    レーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  2. 前記流体取出手段(56)は、前記試料領域(50)から前記懸濁液(552)を吸引するための吸引手段(562)を含む、
    請求項1記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  3. 前記吸引手段(562)は、前記懸濁液(552)及び/又は前記懸濁液から導出された流体を収集するための流体収集手段を含む、
    請求項2記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  4. 前記流体取出手段(56)は、前記懸濁液(552)から懸濁された試料粒子(515)を獲得するためのフィルタ手段(561)を含む、
    請求項1から3のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  5. 前記フィルタ手段(561)は、クイックカップリングを介して前記流体取出手段(56)に結合されている、
    請求項1から4のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  6. 前記洗浄装置は、少なくとも1つの圧力測定装置(563)を有し、及び/又は、前記懸濁用流体(551)及び/又は前記懸濁液(552)の圧力及び/又は体積流を調整するための調整手段を有する、
    請求項1から5のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  7. 前記洗浄装置は、前記懸濁用流体を冷却するための冷却装置、及び/又は、前記懸濁用流体の一定の温度を提供するための温度制御装置を有する、
    請求項1から6のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  8. 前記流体取出手段は、前記懸濁液(552)中の試料粒子(515)を検出するための検出手段(564)を含む、
    請求項1から7のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  9. 前記流体供給手段(55)はさらに、前記試料領域(50)に乾燥流体を供給するために構成されている、
    請求項1から8のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  10. 前記顕微鏡(10)は、前記試料(51)の表面の下の構造を検査するために構成されている、
    請求項1から9のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)。
  11. 生体試料(51)から試料材料を獲得するためのレーザーマイクロダイセクション方法であって、
    前記試料(51)を、レーザーマイクロダイセクションシステム(100)の試料領域(50)に導入し、レーザー光線によって前記試料(51)から試料粒子(515)に移動性をもたせる、
    レーザーマイクロダイセクション方法において、
    流体供給手段(55)及び流体取出手段(56)を備える洗浄装置を使用し、
    前記流体供給手段(55)によって前記試料領域(50)に懸濁用流体(551)を供給し、前記懸濁用流体(551)によって前記試料粒子(515)を懸濁させ、
    こうして生成された、前記試料粒子(515)を含む懸濁液(552)を、前記試料領域(50)から取り出す、
    ことを特徴とするレーザーマイクロダイセクション方法。
  12. 請求項1から10のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクションシステム(100)を使用し、
    前記落射装置(76)によって、前記レーザーユニット(70)によって供給されたレーザー光線を、前記顕微鏡(10)の顕微鏡対物レンズ(41)によって前記試料領域(50)上と、該試料領域(50)に収容された前記試料(51)上とに案内し、前記レーザー偏向装置(73)によって移動させる、
    請求項11記載のレーザーマイクロダイセクション方法。
  13. 前記懸濁液(552)から前記試料粒子(515)をろ過する、
    請求項11又は12記載のレーザーマイクロダイセクション方法。
  14. 複数の組織層(511,512,513)を含む試料(51)を使用し、
    前記複数の組織層(511,512,513)のうち1つ又は所定数の組織層のみから試料粒子(515)を獲得する、
    請求項11から13のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクション方法。
  15. 前記レーザー光線によって前記試料(51)に凹部を形成する、
    請求項11から14のいずれか1項記載のレーザーマイクロダイセクション方法。
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