JP3206942U - 清掃用具 - Google Patents

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尊利 青木
尊利 青木
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Abstract

【課題】水垢除去作業の際に、鏡表面の傷の発生を抑えた清掃用具を提供する。【解決手段】清掃用具は、矩形状の吸水部10と研磨部20とが積層されており、吸水部10と研磨部20との間の窪み部11に水溶性の洗浄剤30が挟着されている。研磨部20は、硬質のポリウレタンフォームから成る基材部21と、吸水部10の反対側の表面に固着された研磨層22とを備えている。酸性の洗浄液を含有する吸水部10で鏡表面の水垢を或る程度、除去した後に、残った水垢に対して、研磨層22で除去するので、鏡表面を傷付けることを極力、抑えることができる。【選択図】図2

Description

本考案は、浴室や洗面所の鏡に付着する水垢の除去に用いられる清掃用具に関するものである。
水道水やシャンプー、石鹸の中のカルシウム、マグネシウム等の金属イオンを含む水滴が、浴室等の鏡に付着すると所謂うろこと呼ばれる水垢となり、水を含ませたスポンジで擦ってもなかなか落ちることがない。
そこで、このような水垢を落とすための清掃用具として、特許文献1にはスポンジの表面にダイヤモンドから成る研磨砥粒塊を配置した研磨用具が開示されている。この研磨用具を用いて、浴室等の鏡を研磨することで、鏡に付着した水垢を除去することができる。
特開2013−136146号公報
しかし、この特許文献1の研磨用具で鏡表面の水垢を除去する際に、研磨作業に伴って鏡表面を微細に傷付けることになる。一度の水垢除去作業では、鏡表面に微細な傷を付ける程度であっても、多数回に渡って水垢除去作業を行うことで、鏡表面に多数の傷が発生し、傷が目立つ状態になる。
本考案の目的は、上述の課題を解消し、水垢除去作業の際に、鏡表面の傷の発生を抑えた清掃用具を提供することにある。
上記目的を達成するための本考案に係る清掃用具は、連続気泡を有する合成樹脂から成る吸水部と、該吸水部より硬質な合成樹脂から成る基材部及び該基材部の表面に固着された研磨層を有する研摩部と、水溶性の洗浄剤とから構成し、前記吸水部と、該吸水部と隣接する前記研磨部との間に空間が形成され、該空間に前記洗浄剤が収納されていることを特徴とする。
本考案に係る清掃用具によれば、前処理として酸性又はアルカリ性の洗浄液により摺擦することにより水垢又は油汚れ等を或る程度、落とした後に、研磨作業を行うことで鏡又はシンク等の清掃対称物を傷付けることなく容易に水垢を完全に除去することが可能である。
清掃用具の斜視図である。 清掃用具の断面図である。
本考案を図示の実施例を基に詳細に説明する。
図1は清掃用具の斜視図であり、図2は図1の清掃用具のA−A’方向から見た断面図である。清掃用具1は、矩形状の吸水部10と研磨部20とが積層されており、吸水部10と研磨部20との間に水溶性の洗浄剤30が挟着されている。
清掃用具1の大きさは、縦4cm、横2.5cm、高さ2cm程度であり、清掃用具1の側面を指で摘んで利用する。なお、清掃用具1の大きさは適宜のサイズを利用することが可能である。
吸水部10は連続気泡を有する例えば軟質のポリウレタンフォーム、例えばスポンジ体の合成樹脂から成り、製造時に発泡により気泡を破裂させて互いを連通させた連続気泡を有する。このため、水に浸すと内部に水を吸引して、保水することができる。
また、吸水部10の一方の面には、隣接する研磨部20との間に窪み部11が設けられている。
研磨部20は、連続気泡を有し、吸水部10よりも硬質な合成樹脂、例えば硬質なポリウレタンフォームから成る基材部21と、吸水部10の反対側の基材部21の表面に固着された研磨層22とを備えている。研磨層22はバインダによって結合された例えばダイヤモンド微粒子から成る砥粒層23が、硬質の薄肉の合成樹脂板24上に塗布されている。なお、砥粒層23は高価なため、全面に塗布するのではなく、合成樹脂板24上に幾何学線状に塗布されている。
吸水部10に形成された窪み部11には、酸性の粉粒体である洗浄剤30が収納されている。洗浄剤30はアルカリ性の水垢を中和して溶解する例えばクエン酸の粉粒体であるが、クエン酸に代えて、ショウ酸、酢酸、シュウ酸等の有機酸の粉粒体であってもよい。
この清掃用具1を使用して例えば浴室の鏡に発生した水垢を除去する場合に、清掃用具1を水に浸けて、吸水部10に水を吸水すると共に、水は吸水部10の連続気泡を通じて空間へと達し洗浄剤30を溶出する。そして、吸水部10を握って、水を吸水部10から絞り出して洗浄すべき水垢を濡らして中和する。
このようにして、溶解した酸性の洗浄液は吸水部10の連続気泡及び基材部21の連続気泡を通じて外部へと染み出て、洗浄剤として機能する。そして、酸性の洗浄液を含有する吸水部10で鏡表面を擦ることで水垢が中和すると共に、或る程度の水垢を除去することができる。
このように、前処理の水垢除去を行った後に、更にこびり付いている水垢に対して、研磨部20の硬質のウレタン樹脂等から成る基材部21を持ち、研磨層22により水垢を摺擦する。これにより、洗浄剤で溶けて落ち易くなった水垢は、完全に研磨層22により除去することができる。
なお、このとき使用者は吸水部10に対する押圧力を調整することにより、水溶した洗浄剤30の染み出る量を制御することができる。
また、台所のシンク等にこびり付いた油汚れ等の弱酸性の汚れを除去するために、洗浄剤30として重曹やセスキ炭酸ソーダ等のアルカリ性の洗浄剤を採用することもできる。アルカリ性の洗浄剤を用いることで、前処理として弱酸性の汚れを中和させ、残った汚れを更に研磨層22により軽く擦ることで、完全にシンク等の汚れを除去することが可能である。
洗浄剤30は粉粒体として説明しているが、粉粒体を固めた固形体であってもよい。また、洗浄剤30は常時は吸水部10と研磨部20により囲まれており、水を加えない限り溶解しないので、その洗浄力を持続させることができる。
このように、本考案に係る清掃用具1によれば、前処理として酸性又はアルカリ性の洗浄液を含有する吸水部10で鏡表面の水垢又はシンク内の油汚れを或る程度、除去した後に、残った水垢又は油汚れを研磨層22で研磨して完全に除去するので、鏡表面又はシンク表面の清掃対称物に対して傷付けることを極力抑えることができる。
1 清掃用具
10 吸水部
20 研磨部
21 基材部
22 研磨層
23 砥粒層
24 合成樹脂板
30 洗浄剤

Claims (5)

  1. 連続気泡を有する合成樹脂から成る吸水部と、該吸水部より硬質な合成樹脂から成る基材部及び該基材部の表面に固着された研磨層を有する研摩部と、水溶性の洗浄剤とから構成し、
    前記吸水部と、該吸水部と隣接する前記研磨部との間に空間が形成され、該空間に前記洗浄剤が収納されていることを特徴とする清掃用具。
  2. 前記洗浄剤は有機酸から成ることを特徴とする請求項1に記載の清掃用具。
  3. 前記有機酸はクエン酸から成ることを特徴とする請求項2に記載の清掃用具。
  4. 前記研磨層は、硬質の薄肉合成樹脂膜体上にバインダによって結合された砥粒層が塗布されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の清掃用具。
  5. 前記砥粒層はダイヤモンド微粒子であることを特徴とする請求項4に記載の清掃用具。
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