JP3206935B2 - 結束装置 - Google Patents

結束装置

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JP3206935B2
JP3206935B2 JP19248191A JP19248191A JP3206935B2 JP 3206935 B2 JP3206935 B2 JP 3206935B2 JP 19248191 A JP19248191 A JP 19248191A JP 19248191 A JP19248191 A JP 19248191A JP 3206935 B2 JP3206935 B2 JP 3206935B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電線束を結束バンドに
より結束し、若しくは植物の苗木を添え木に対して結束
するなど、各種の被結束物を結束バンドにより結束する
ために使用する結束装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電装作業において配線処理を行
う場合、電線束を結束バンドにより結束する。従来、こ
のような結束作業を行うには、例えば、特公昭58−4
8408号公報に開示されているような結束装置を用い
ている。以下、この従来の結束装置の概略について説明
する。
【0003】カートリッジから結束バンドを排出し、圧
縮空気によりシュートを介して工具の移送通路に沿って
移送する。工具においては、移送された結束バンドのバ
ンド部を第1および第2の案内部材の協力により電線束
のまわりでループ状に湾曲させ、結束バンドの頭部をス
トッパにより位置規制する。この状態で駆動手段により
第1の案内部材を駆動して第1および第2の案内部材に
より形成する被結束物収納用の空間を縮小し、これによ
り結束バンドのループを縮小してバンド部の先端部を頭
部の穴に係止爪の弾性変形を利用して挿通させる。この
バンド部の突出部を緊張手段により引張り、続いてバン
ド部を頭部の穴に係止爪の弾性変形を利用して挿通さ
せ、ループを縮小して電線束を締付ける。その後、バン
ド部における頭部からの突出部を切断手段により切断
し、切除部を緊張手段により外方へ排出し、第1の案内
部材を駆動手段により原位置に復帰させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の結束装置では、工具に供給された結束バンドにより
被結束物を結束した後、カートリッジ内の結束バンドを
工具の移送通路にシュートを介して供給するため、結束
動作の間隔が長くなり、結束作業能率に劣るなどの問題
があった。
【0005】本発明は、結束動作の間隔を短くして結束
作業能率を向上させることができるようにした結束装置
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の技術的手段は、扁平面に係止部を有するバン
ド部、このバンド部の基部に連設され、上記バンド部を
挿通する穴を有し、上記バンド部の係止部を係止して抜
け止めする係止爪を有する頭部から成り、上記頭部の背
部と上記バンド部とが順次縦方向に連設された連続状態
結束バンドを移送するための移送通路と、上記結束バ
ンドの頭部を押圧部により押圧して上記連続状態の結束
バンドを上記移送通路に沿って移送し、移送後、少なく
とも上記押圧部が後退規制された後続の結束バンドを迂
回して頭部を押圧する移送開始位置に後退し得る移送手
段と、被結束物収納用の空間を開閉し、かつ縮小し得る
ように設けられ、上記移送手段により移送される連続状
態の結束バンドのうち、先頭の結束バンドにおけるバン
ド部を案内して被結束物のまわりで曲げ、このバンド部
を結束バンドにおける頭部の穴に挿通させてバンド部の
係止部を頭部の係止爪に係止させるための第1および第
2の案内部材と、上記空間を開閉し、かつ縮小し得るよ
うに上記第1および第2の案内部材の少なくとも一方を
駆動する駆動手段とを備えたものである。
【0007】または上記技術的手段において、被結束物
を緩めて結束するため、被結束物収納用の空間を縮小す
る規制手段を備えることができる。または上記技術的手
段において、被結束物を締め付けて結束するため、結束
バンドの頭部の穴に挿通されたバンド部の先端部を引張
る緊張手段を備えることができる。または上記各技術的
手段において、移送通路に結束バンドを連続的に供給す
ることができる結束バンド供給用のカートリッジの供給
口を連通することができ、または結束バンドのバンド部
における頭部の先方突出部を切除する切断手段を備える
ことができ、または連続状態で供給される結束バンドを
切り離す切断手段を備えることができる。
【0008】そして、上記カートリッジが複数の結束バ
ンドを縦方向に連続した状態で収納し、先頭の結束バン
ドを上記移送手段により移送することにより、この先頭
の結束バンドに引張られて後続の結束バンドを移送通路
に供給することができ、この場合、上記移送通路に形成
されたバンド部の係止部を係止し得る歯と、この歯に対
して結束バンドを押圧するばねとで後続の結束バンドを
後退規制することができる。
【0009】
【作用】したがって、本発明によれば、結束バンドを移
送手段により移送通路に沿って移送し、第1および第2
の案内部材の案内により被結束物収納用の空間内の被結
束物のまわりで結束バンドを曲げ、駆動手段により第1
および第2の案内部材の少なくとも一方を駆動して空間
を縮小し、結束バンドにおける係止部を有するバンド部
を頭部の穴に挿通させ、バンド部の係止部を頭部の係止
爪に係止する。そして、被結束物を緩めて結束し、また
は締め付けて結束し、必要に応じてバンド部における頭
部の先方突出部を切除するなどにより結束動作を終了す
ると、移送手段を後退規制された後続の結束バンドの移
送開始位置に後退させる。すなわち、先頭の結束バンド
により結束動作を行っているとき、後続の結束バンドを
移送通路内に供給することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。まず、本発明に用いる結束バンドの一
例について説明する。図16ないし図19に示すよう
に、結束バンド1は高分子材料から成り、バンド部2の
基部に頭部3が連設されている。バンド部2は細長い帯
状に形成され、両側の扁平面側には第1と第2の係止部
4と5が長手方向に多数列設されている。バンド部2の
先端部6は薄肉に形成され、かつ先端に至るに従い次第
に幅が狭くなるように形成されている。頭部3は四角形
枠状に形成されてその内側にバンド部2を挿通するため
の穴7を有している。頭部3におけるバンド部2の連設
側とこの連設側とは反対側の対向壁8と9は他方の対向
壁10と11より低く形成され、対向壁8と9における
穴7の出口側外端で第1と第2の係止爪12と13がバ
ンド部2の挿通方向に沿うような方向で突設されてい
る。各係止爪12、13はこれらを挟む対向壁10、1
1から分離されて可撓性を有するように形成され、その
内側形状は第1と第2の係止部4と5の外形形状に対応
するように形成されて先端側の係止部14が穴7を狭め
るように形成されている。第1と第2の係止爪12と1
3を挟む対向壁10と11は第1と第2の係止爪12と
13より高く突出するように設定されている。また、第
1と第2の係止爪12と13の係止部14の先端の間隔
がバンド部2の係止部4、5間の薄肉部の肉厚より狭く
なるように設定されている。対向壁8、9における穴7
の入口側はバンド部2を挿入しやすくするため、面取り
されている。
【0011】上記のように構成された多数の結束バンド
1は、それら前後の結束バンド1の頭部3とバンド部2
の先端部6が結合部15により結合されて縦方向に連続
されている。すなわち、頭部3の壁体9の背方にバンド
部2と反対側で先端部6より幅の狭い板状の結合片16
が一体的に突設され、結合片16の先端部には円板状部
が設けられて側方への突出部17が設けられている。こ
の結合片16はその表裏の両側が中心線より両側長手縁
側に至るに従い次第に薄肉となり、断面において菱形に
なるように形成されている。そして、まず、上記のよう
に結合片16を有する1番目の結束バンド1が成形さ
れ、次いで、結合片16を有する後続の2番目の結束バ
ンド1が成形される際、1番目の結束バンド1の結合片
16の先端部が2番目の結束バンド1の先端部6に対し
てインサート成形されている。このとき、2番目の結束
バンド1の先端部6が1番目の結束バンド1の結合片1
6の側方突出部17の内方、すなわち、頭部3側へ達し
て離隔方向に対する確実な抜け止め状態で一体化される
と共に、2番目の結束バンド1の先端部6が1番目の結
束バンド1の結合片16をバンド部2の両扁平面側に相
当する方向から挟み、縦方向に沿って湾曲しても剥離し
ない状態で一体化されている。以下、上記と同様にして
多数の結束バンド1が縦方向で順次連続される。
【0012】多数の結束バンド1を縦方向に連続した連
続結束バンドは、連続方向の縦方向に巻き取ることがで
きる。このとき、上記のように前後の結束バンド1の結
合部15は互いに離隔方向に対する抜け止め状態で、か
つ湾曲に対する剥離防止状態で一体化されているので、
確実な連続状態を維持することができる。そして、結束
バンド1を後述する手動結束装置の内部の送り方向に後
方より順次供給することができ、側方に突出しないの
で、結束バンド1の巻き取り個数が多くても操作の邪魔
になることがなく、したがって、結束バンド1の巻き取
り個数を増やし、結束作業能率を向上させることができ
る。また、結束バンド1を縦方向に巻き取り、自由端が
ないので、互いに絡むおそれがなく、円滑に解くことが
でき、したがって、確実に供給することができる。手動
結束装置では、供給された結束バンド1により結束作業
を行うと共に、結合部15で順次1本ずつ切り離すが、
上記のように結束バンド1を縦方向に連続させているの
で、結合部15を短くすることができ、材料の無駄を少
なくすることができる。
【0013】そして、切り離した結束バンド1で電線を
結束するには、図20に示すように、複数本に束ねた電
線18の外周でバンド部2の先端部6側から頭部3の穴
7に挿通して先端部6を引張ることにより、第1と第2
の係止部4と5を第1と第2の係止爪12と13の弾性
変形を利用してこれら係止爪12、13を通過させるこ
とができる。このようにして電線18の束を締め付けた
後、バンド部2の引張力を解放することにより、電線1
8を締め付けた状態で第1と第2の係止部4と5を第1
と第2の係止爪12と13に係止して抜け止めし、電線
18の束を結束することができる。このとき、上記のよ
うに第1と第2の係止爪12と13の係止部14の先端
の間隔がバンド部2の係止部4、5間の薄肉部の肉厚よ
り狭くなるように設定しているので、第1と第2の係止
爪12と13の反撥弾性によりその係止部14を薄肉部
に食い込むように加圧し、第1と第2の係止部4と5に
確実に係止して抜け止めすることができる。結束後、バ
ンド部2における第1と第2の係止爪12と13の先方
突出部は適宜位置で切断すればよい。そして、上記のよ
うに第1と第2の係止爪12と13を挟む対向壁10と
11を、第1と第2の係止爪12と13より高く突出す
るように設定しているので、壁10と11を基準として
手動結束装置により結束する際、第1と第2の係止爪1
2と13を自由に動き得るようにし、また、バンド部2
の先方突出部を手動結束装置で切断する際、第1と第2
の係止爪12と13の損傷を防止することができる。
【0014】上記結束バンド1によれば、第1と第2の
係止爪12と13を頭部3の対向壁8と9における穴7
の出口側外端でバンド部2の挿通方向に沿うような方向
(図18においては上方)で一体的に突設しているの
で、係止爪12、13を肉厚に形成してその強度を向上
させることができる。このため、第1と第2の係止部4
と5が通過し、また、結束後、電線18の結束部に分離
するような力が加わっても、第1と第2の係止爪12と
13の切損を防止することができる。したがって、結束
の信頼性を向上させることができる。また、上記のよう
に第1と第2の係止爪12と13を頭部3の対向壁8と
9の外端に一体的に突設しているので、係止爪を頭部の
内側で突設する場合に比べて頭部3の外形を小さくする
ことができ、したがって、狭い空間に容易に納めること
ができ、更に、構造の簡素化を図ることができ、したが
って、インジェクション成形しても金型の簡素化を図る
ことができ、低コストで提供することができる。また、
上記のような構造により成形性が悪くてもポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の低コストの材料を用いることが
でき、また、ガラスファイバー入りの樹脂等の高強度の
材料を用いて小型化を図ることもできる。なお、結束バ
ンド1は、例えば、農業用分野で使用する場合には、生
分解プラスチック、光分解プラスチックにより形成する
ことができる。
【0015】次に、本発明の結束装置の第1実施例につ
いて説明する。本実施例においては、手動結束装置を示
し、図1ないし図11に示すように、フレーム21の上
部両側にカバー22と23がねじ24に取り付けられ、
フレーム21、カバー22、23の下部中央部に把手部
25が形成されている。フレーム21の上部には前後方
向に沿って結束バンド1を移送するための通路26が形
成されている。
【0016】図1ないし図8に示すように、カバー2
2、23の後端にはカートリッジ27が交換可能に取り
付けられ、移送通路26に連通される。カートリッジ2
7は本体28と蓋体29とから成る。本体28は中央部
内側に筒状の巻芯30が一体に設けられ、蓋体29は中
央部内側にリング状の突出部31が一体に設けられてい
る。蓋体29はその突出部31が本体28の巻芯30の
内側に圧入され、係合部32により一体的に保持され、
係合部32の離脱により本体28より外すことができる
ようになっている。そして、蓋体29を外した状態で上
記のように多数の結束バンド1を巻き取ったロールを本
体28の巻芯30に嵌装し、蓋体29を上記のように本
体28に取り付ける。このカートリッジ27を上記のよ
うにカバー22、23の後端に取り付けることにより、
カートリッジ27内の結束バンド1を移送通路26に順
次繰り出して供給することができる。
【0017】カートリッジ27内の結束バンド1は手動
移送手段により移送通路26に沿って前方へ移送され
る。この手動移送手段の押圧手段と後述する第1の案内
部材76の押圧手段を移動させる手段が兼用されてい
る。図1、図4、図6、図9、図10、図12、図13
に示すように、フレーム21とカバー22に移送通路2
6の下側に位置して移送通路26と平行になるように案
内溝33、34が対向して形成されている。案内溝33
には摺動子35の内端面に形成された突部36が係合さ
れ、案内溝34には摺動子35の中間部の上面と下面に
形成された溝37が係合され、操作部38がカバー22
の外方に突出されている。したがって、摺動子35は案
内溝33、34に案内されて移送通路26に沿って移動
することができる。摺動子35におけるカバー22の内
部に位置する部分に押圧軸39と連結板40の基部が固
定され、押圧軸39と連結板40の先端に押圧ヘッド4
1が固定されている。押圧軸39には可動ブロック42
が摺動可能に嵌合されている。押圧ヘッド41と可動ブ
ロック42の側方には案内溝33に係合して移動の際に
案内される突部43、44が形成されている。可動ブロ
ック42の側面にはアーム45の基部が固定されてい
る。アーム45はカバー22内で上方に突出され、水平
な上面46に押圧板47が軸48により回動可能に支持
されている。押圧板47は巻きばね49により図12に
おいて時計方向に付勢され、ストッパ50が上面46
端縁に係合することにより回動規制されている。押圧板
47は回動規制された状態で押圧部51がフレーム21
に形成された溝52より移送通路26内に挿入されてい
る(図10参照)。押圧板47は巻きばね49の弾性に
抗し、図12において反時計方向に回動することがで
き、この反時計方向の回動により押圧部51が溝52よ
り移送通路26の外方へ突出することができる。摺動子
35と可動ブロック42との間には押圧軸39の外周に
おいて圧縮ばね53が介在され、圧縮ばね53の弾性に
より可動ブロック42、アーム45および押圧板47等
が前方の押圧ヘッド41側へ付勢されている。摺動子3
5等の押圧手段は、ばねの力による前進移動手段により
後退可能に前進移動される。その一例として、フレーム
21とカバー22の前側部にリール54が軸55により
回転可能に支持され、リール54の巻芯に定荷重ばね5
6の基端が連結されて巻芯に巻き取られ、定荷重ばね5
6の先端が引き出されて摺動子35の下面に固定されて
いる。定荷重ばね56は幅方向に湾曲され、この定荷重
ばね56の引張力による荷重が摺動子35等を前方へ移
動させる方向に加えられている。定荷重ばね56には摺
動子35との固定側において幅広部56aが形成され
(図7参照)、同一幅部分ではそれぞれ定荷重となるよ
うに構成されている。摺動子35等は定荷重ばね56の
弾性に抗して後退させることができる。図4、図9から
明らかなように、フレーム21の後側部にロックレバー
57の中間部が軸57aにより上下方向へ揺動可能に支
持されている。ロックレバー57は巻きばね58により
先端のロック部が下方へ回動するように付勢されてい
る。ロックレバー57の基部はフレーム21に設けられ
たストッパ59により回動が規制されている。そして、
ロックレバー59の先端が摺動子35の後端上部で押圧
されることにより、ロックレバー57が巻きばね58の
弾性に抗して回動され、摺動子35が先端のロック部を
通過すると、ロックレバー57が巻きばね58の反撥弾
性により回動して復帰し、先端のロック部が摺動子35
に係合され、摺動子35等の前進が規制される。また、
ロックレバー57の基部が押され、ロックレバー57が
巻きばね58の弾性に抗して回動され、先端のロック部
が摺動子35から離脱することにより、摺動子35等が
定荷重ばね56の引張力により前進するようになってい
る。摺動子35等の前進に伴い、押圧板47により移送
通路26内の結束バンド1の頭部3を押圧して結束バン
ド1を前方へ移送することができる。
【0018】特に、図4、図5、図8、図9および図1
0から明らかなように、フレーム21の下部中央部に案
内溝60が形成されている。把手部25の前方には第1
の手動操作部材61と可動板62が配置されている。可
動板62の上端部側方に突設された突出部63が案内溝
60に挿入されて前後方向に摺動可能に支持され、突出
部63において側方に突出されたピン64に第1の手動
操作部材61の上端部が回動可能に連結されている。案
内溝60内にはその後側面と突出部63との間で圧縮ば
ね65が介在され、圧縮ばね65の弾性により第1の手
動操作部材61と可動板62が把手部25から離隔する
前方側へ付勢されている。第1の手動操作部材61の下
部側方には後方に突出し、可動板62を抱持する抱持枠
66が設けられ、可動板62の後退が規制されている。
第1の手動操作部材61の基部内側に調整ねじ軸67の
一端がピン68により回動可能に連結され、調整ねじ軸
67の他側が可動板62の支持穴69に摺動可能に支持
されている。調整ねじ軸67の中間部にはナット70が
螺合され、ナット70の外周の一部が可動板62に形成
された穴71に挿入されている。調整ねじ軸67の外周
において第1の手動操作部材61と可動板62との間に
圧縮ばね72が介在されている。したがって、把手部2
5を把持して第1の手動操作部材61を引くことによ
り、第1の手動操作部材61および可動板62を圧縮ば
ね65の弾性に抗して後退させることができる。これと
は逆に、第1の手動操作部材61を解放することによ
り、圧縮ばね65の反撥弾性により、第1の手動操作部
材61および可動板62を前進させることができる。ま
た、第1の手動操作部材61および可動板62を圧縮ば
ね65の弾性に抗して後退させる際、可動板62の後退
が途中で規制されると、第1の手動操作部材61のみを
圧縮ばね72の弾性に抗して後方へ回動させ、第1の手
動操作部材61を解放することにより、圧縮ばね72の
反撥弾性によって前方へ復帰させることができる。特
に、図4、図5から明らかなように、可動板62の上部
において後方に突出するアーム73の先端には水平方向
に突出する押圧部74が形成され、この押圧部74がフ
レーム21の後側部に形成された溝75に挿通されてい
る。そして、上記のように可動板62が第1の手動操作
部材61と共に後退することにより、押圧部74が溝7
5に沿って後退する。これによりロックレバー57の上
部が押圧されてロックレバー57が巻きばね58の弾性
に抗して時計方向に回動され(図4鎖線参照)、先端の
ロック部が摺動子35から外れるようになっている。こ
れとは逆に、上記のように可動板62が第1の手動操作
部材61と共に前進することにより、ロックレバー57
を解放し、巻きばね58の弾性により反時計方向へ回動
させることができる(図4実線参照)。
【0019】図1ないし図6、特に図4および図5から
明らかなように、フレーム21の先端部に第1の案内部
材76の中間部が軸77により回動可能に支持され、カ
バー22、23において中間部よりやや先端側寄り位置
で上方に突出された支持部78に第2の案内部材79の
基部が軸80により回動可能に支持され、手動駆動手段
により開閉される。第1の案内部材76と第2の案内部
材79はフレーム21の外方へ突出する部分がそれぞれ
弓状に湾曲するように形成されて開閉可能に組み合わさ
れ、第1と第2の案内部材76と79の内面には案内溝
81と82が形成されている。フレーム22の前端部内
側で側方に突設された軸83には巻きばね84が巻装さ
れ、巻きばね84の一端が第1の案内部材76に係止さ
れ、巻きばね84の他端がフレーム22に係止され、第
1の案内部材76が図4、図5の実線位置に保持されて
いる。フレーム21に把手部25の前方で第2の手動操
作部材85の肱部が軸86により回動可能に支持されて
いる。第2の手動操作部材85の先端部と第2の案内部
材79の基部にリンク87の両端が軸88と89により
回動可能に連結されている。第2の案内部材79は引張
ばね90の弾性により図4、図5の実線位置に保持さ
れ、第1と第2の案内部材76と79とにより被結束物
収納用の空間91が形成される。そして、移送通路26
に沿って移送される結束バンド1のバンド部2を、ま
ず、第1の案内部材76の案内溝81により案内し、続
いて第2の案内部材79の案内溝82により案内し、第
1と第2の案内部材76、79により互いに協力してバ
ンド部2を案内してループ状に湾曲させるようになって
いる。第2の案内部材79の案内溝82の出口側、すな
わち、第2の案内部材79の基部側は移送通路26、す
なわち、移送される結束バンド1の頭部3の穴7の中心
線に沿う方向に形成されている。移送通路26の先端に
はストッパ92が設けられている。ストッパ92は移送
通路26内を移送される結束バンド1の頭部3を位置規
制する(図6の鎖線参照)。そして、ストッパ92はバ
ンド部2を第1、第2の案内部材76、79の案内溝8
1、82に案内させてループ状に湾曲させ、頭部3を案
内溝82の出口の直下、すなわち、案内溝82の出口に
位置するバンド部2の先端の直下に位置規制するように
設定されている。第2の手動操作部材85を図5に鎖線
で示すように引張ばね90の弾性に抗して回動させるこ
とにより、リンク87を介して第2の案内部材79を反
時計方向に回動させ、第1の案内部材76より離隔して
空間91を外部に対して開放することができる。上記の
ようにバンド部2を第1と第2の案内部材76と79の
案内溝81と82に案内させて湾曲させ、頭部3をスト
ッパ92により位置規制した状態で図4に鎖線で示すよ
うに、押圧板47、アーム45、可動ブロック42の前
進が規制されるが、定荷重ばね56はその幅広部56a
(図7参照)がリール54と摺動子35との間に位置
し、引張力による荷重が大きくなり、摺動子35、押圧
軸39、連結板40および押圧ヘッド41を圧縮ばね5
3の弾性に抗して前進させることができる。これに伴
い、押圧ヘッド41により第1の案内部材76の基部を
押圧し、第1の案内部材76を巻きばね84の弾性に抗
して図4において時計方向へ回動させ、空間91を縮小
させる。空間91が縮小すると、バンド部2のループも
縮小するので、ストッパ92により位置規制されている
頭部3の穴7にバンド部2の先端部を挿通させることが
できる。押圧ヘッド41等が後退すると、第1の案内部
材76は巻きばね84の反撥弾性により回動して原位置
に復帰する。
【0020】特に、図4、図5、図11から明らかなよ
うに、結束バンド1のバンド部2における頭部3からの
突出部を引張って緊張させる手動緊張手段が設けられて
いる。可動板62の上部において前方に突出するアーム
93の先端には枠状部94が一体に設けられている。上
記のように結束バンド1における頭部3に挿通されたバ
ンド部2の先方突出部が案内板95により導かれて枠状
部94に挿入される。枠状部94の内側には緊張部材9
6の基部が軸97により回転可能に支持され、緊張部材
96の先端側に複数の歯98が形成されている。緊張部
材96は巻きばね113により歯98が枠状部91の上
面に対して付勢されている。そして、枠状部94に挿入
されたバンド部2を緊張部材96により枠状部94の上
面に押圧して歯98をバンド部2の係止部4に係止させ
ることができる。したがって、上記のように可動板62
を後退させることによりバンド部2を緊張させることが
できる。フレーム21には緊張部材96の後方において
傾斜面99が形成され、バンド部2を緊張させた後、緊
張部材96の先端側斜面を係合させて緊張部材96をバ
ンド部2から解放させることができる。
【0021】図4ないし図6に示すように、結束後の結
束バンド1のバンド部2における頭部3の先方突出部を
切断する切除用の手動切断手段と、結束後の結束バンド
1の頭部3の後側で後続の結束バンド1と切り離す切り
離し用の手動切断手段が設けられている。フレーム21
の先端側の上部には切除用のカッター(以下、第1のカ
ッターと称す)100が前後方向に摺動可能に支持され
ている。第1のカッター100には中央部に穴101が
形成され、穴101の先端側内縁に刃102が形成さ
れ、圧縮ばね103による前進位置で穴101に上記の
ように結束バンド1における頭部3より突出したバンド
部2が挿通されるようになっている。そして、第1のカ
ッター100が圧縮ばね103の弾性に抗して後退する
と、その穴101に挿通されているバンド部2を刃10
2により頭部3に沿って切断することができる。フレー
ム21には第1のカッター100の上方において切り離
し用のカッター(以下、第2のカッターと称す)104
の中間部が軸105により回動可能に支持され、巻きば
ね106により先端の刃側が上方へ回動するように付勢
され、第2のカッター104の基部が第1のカッター1
00の基部に係合されて第2のカッター104が一定角
度以上回動しないように規制され、結束バンド1の通過
を許すように保持されている。そして、上記のように第
1のカッター100が圧縮ばね103の弾性に抗して後
退すると、第2のカッター104はその先端の刃側が巻
きばね106の弾性に抗して下方へ回動し、先頭の結束
状態にある結束バンド1の頭部3の後側の結合部15を
切断し、後続の結束バンド1から切り離すことができ
る。可動板62における第1の手動操作部材61の抱持
枠66側部分と、フレーム21における第1のカッター
100の後側部とに連結手段として、ケーブル被覆10
7の両端部が固定され、ケーブル被覆107の内部を摺
動し得るワイヤ108の一端が第1の手動操作部材61
の抱持枠66の後側板に連結され、ワイヤ108の他端
が第1のカッター100の基部に連結されている。した
がって、上記のように第1の手動操作部材61を圧縮ば
ね72の弾性に抗して可動板62と共に後退させた際、
可動板62の後退が停止すると、この状態より第1の手
動操作部材61を圧縮ばね72の弾性に抗して更に後退
させる。これにより、ワイヤ108を引張って第1のカ
ッター100を圧縮ばね103の弾性に抗して後退させ
ると共に、第2のカッター104を巻きばね106の弾
性に抗して回動させることができる。このとき、ナット
70を任意の方向に回転させることにより、圧縮ばね7
2の弾性に抗して第1の手動操作部材61が可動板62
に接近され、若しくは圧縮ばね72の弾性により第1の
手動操作部材61が可動板62から離隔され、ワイヤ1
08による第1のカッター100および第2のカッター
104の引張力が調整されるようになっている。カバー
23にはバンド部2の切除部を排出する排出口109が
形成されている。
【0022】図4および図14に示すように、移送通路
26の中間部には切り離された後続の結束バンド1の後
退を規制するための手段が設けられている。その一例と
して、移送通路26の上部側下面に結束バンド1の移送
方向に沿って鋸歯状の係止爪110が列設されている。
各係止爪110は特に図14から明らかなように後側が
緩やかに傾斜し、前側がほぼ垂直になり、前側が係止面
として形成されている。移送通路26の下部側には係止
爪110に対応して穴111が形成され、穴111の後
側縁部には板ばね112の基部が挿入されて固定され、
板ばね112の前側部は係止爪110側へ突出されてい
る。したがって、結束バンド1を上記のように案内部材
76、79側へ移送する際には、結束バンド1が板ばね
112により係止爪110に対して押圧されても係止爪
110の後側が緩やかに傾斜しているので、バンド部2
の係止部4が係止爪110を自由に通過することができ
る。しかしながら、係止爪110の前側がほぼ垂直とな
っているので、結束バンド1がカートリッジ27側に後
退しようとしても係止部5が係止爪110の前側に係止
され、後退規制される。これにより上記のように摺動子
35等が後退し、押圧板47が結束バンド1の頭部3に
当接した際、結束バンド1の後退を規制し、押圧板47
を巻きばね49の弾性に抗して反時計方向へ回動させ
(図12参照)、頭部3を迂回させて結束バンド1の移
送開始位置に後退させることができる。
【0023】以上の構成において、以下、その結束動作
の一サイクルについて説明する。まず、図4ないし図6
に示すように、先頭の結束バンド1を突出させたカート
リッジ27をカバー22、23の後端に取り付け、先頭
の結束バンド1を移送通路26に供給する。次に、把手
部25により装置全体を手で保持し、上記のように操作
部38により摺動子35、押圧ヘッド41、可動ブロッ
ク42、アーム45、押圧板47等を、定荷重ばね56
をリール54から引き出しながら後退させる。このと
き、押圧板47は結束バンド1の頭部3を迂回する。す
なわち、押圧板47が頭部3に当接すると、結束バンド
1は板ばね112により係止爪110に押圧され、係止
爪110により係止部5が係止されて後退が規制されて
いるので、押圧板47は巻きばね49の弾性に抗して反
時計方向に回動し(図12参照)、頭部3を通過し、通
過後、押圧板47は巻きばね49の反撥弾性により時計
方向に回動して原位置に復帰し、頭部3の後方の移送開
始位置に後退する。摺動子35等が更に後退すると、上
記のようにロックレバー57の先端側を押圧し、ロック
レバー57を巻きばね58の弾性に抗して図4の時計方
向へ回動させ、摺動子35がロックレバー57の先端の
ロック部を通過すると、ロックレバー57が巻きばね5
8の反撥弾性により反時計方向へ回動し、先端のロック
部が摺動子35の前面に係止し、摺動子35等を後退位
置に保持する。
【0024】上記のように結束準備が完了すると、第2
の手動操作部材85を引張ばね90の弾性に抗して回動
させ、リンク87を介して第2の案内部材79を図5に
鎖線で示すように、反時計方向に回動させ、空間91を
外部に対し開放する。次に、被結束物である電線18の
束(図20参照)を空間91内に挿入して第2の手動操
作部材85を解放し、引張ばね90の弾性により第2の
手動操作部材85、第2の案内部材79等を原位置に復
帰させ、空間91を閉じる。次に、上記のように第1の
手動操作部材61および可動板62を圧縮ばね65の弾
性に抗して後退させ、アーム73の押圧部74を溝75
に沿って後退させ、ロックレバー57を巻きばね58の
弾性に抗して図4において時計方向に回動させ、先端の
ロック部を摺動子35から離脱させる。これにより摺動
子35、押圧ヘッド41、可動ブロック42、アーム4
5、押圧板47等が定荷重ばね56の巻き込み力により
図4に鎖線で示すように急速に前進する。これに伴い、
アーム45の先端の押圧板47により先頭の結束バンド
1の頭部3を後側から押圧してこの先頭の結束バンド1
を前方へ移送すると共に、後続の結束バンド1を前進さ
せる。先頭の結束バンド1はそのバンド部2が第1と第
2の案内部材76と79の案内溝81と82に沿ってル
ープ状に湾曲し、頭部3がストッパ92に当接して位置
規制され、バンド部2の先端が頭部3の穴7に対向す
る。これにより押圧板47、アーム45および可動ブロ
ック42は前進規制されるが、摺動子35およびこの摺
動子35に押圧軸39と連結板40により連結されてい
る押圧ヘッド41は、定荷重ばね56の幅広部56a
(図12参照)の巻き込み力により圧縮ばね53の弾性
に抗して更に前進し、第1の案内部材76を巻きばね8
4の弾性に抗して時計方向へ回動させ、空間91を縮小
させる。したがって、頭部3がストッパ92により位置
規制されているので、バンド部2のループを縮小させる
ことができ、この縮小分だけバンド部2の先端部を頭部
3の穴7に挿通させる。バンド部2における頭部3の先
方突出部は案内板95に案内されて枠状部94に挿入さ
れる。
【0025】次に、第1の手動操作部材61を解放し、
この第1の手動操作部材61および可動板62を圧縮ば
ね65の反撥弾性により前進させることにより、巻きば
ね113の弾性を利用して緊張部材96によりバンド部
2を枠状部94の上面に押圧し、緊張部材96の歯98
をバンド部2の係止部4に係止させる。次に、上記のよ
うに第1の手動操作部材61および可動板62を圧縮ば
ね65の弾性に抗して後退させる。これにより緊張部材
96も後退し、バンド部2を後方へ引張って緊張させ、
ループ部により図20に示すように電線18の束を結束
することができる。ここで、第1の手動操作部材61の
1回の操作で所定の結束状態を得ることができない場合
には、第1の手動操作部材61および可動板62、緊張
部材96等の後退により緊張部材96の先端の斜面をフ
レーム21の傾斜面99に係合させ、緊張部材96を巻
きばね113の弾性に抗して回動させてバンド部2を解
放する。その後、第1の手動操作部材61を解放し、第
1の手動操作部材61、可動板62、緊張部材96等を
圧縮ばね65の反撥弾性により前進させる。このとき、
結束バンド1におけるバンド部2は頭部3の穴7に挿通
した状態では係止部4、5が係止爪12、13に係止さ
れて抜けることはなく、緊張部材96が前進するときに
はバンド部2に食い込むことなく、空作動するので、上
記のように第1の手動操作部材61等を繰り返して作動
させることにより、所定の結束状態を得ることができ
る。
【0026】このようにして結束バンド1が緊張状態と
なり、緊張部材96、可動板62の後退方向に対する抵
抗が大きくなると、可動板62等の後退が停止する。そ
こで、第1の手動操作部材61を圧縮ばね72の弾性に
抗して後方へ回動させ、ワイヤ108を引張って第1の
カッター100を圧縮ばね103の弾性に抗して後退さ
せると共に、第2のカッター104を巻きばね106の
弾性により図5において鎖線で示すように時計方向に回
動させる。したがって、第1のカッター100の刃10
2でバンド部2を頭部3に沿って切断すると共に、第2
のカッター104で頭部3の後側の結合部15を切断し
て後続の結束バンド1と切り離す。この切断に伴い、緊
張部材96および可動板62は加わっていた抵抗がなく
なるので、圧縮ばね72の反撥弾性により後退し、バン
ド部2の切除部を排出口109まで移送する。緊張部材
96の後退によりその先端の傾斜面をフレーム21の傾
斜面99に係合させて巻きばね113の弾性に抗して回
動させ、バンド部2の切除部を解放する。これによりバ
ンド部2の切除部を排出口109から外部へ排出するこ
とができる。次に、第1の手動操作部材61を解放し、
この第1の手動操作部材61および可動板62、緊張部
材96を圧縮ばね65の反撥弾性により前進させ、第1
のカッター101、第2のカッター104をそれぞれ圧
縮ばね103、巻きばね113の反撥弾性により原位置
に復帰させる。
【0027】このようにして1回目の結束動作が終了す
ると、上記と同様に、操作部38により摺動子35、押
圧ヘッド41、可動ブロック42、アーム45、押圧板
47等を定荷重ばね56をリール54から引き出しなが
ら後退させる。このとき、上記と同様に、押圧板47は
結束バンド1の頭部3を迂回して頭部3の後方の移送開
始位置に後退して次回の結束作業に待機する。
【0028】以下、上記動作を繰り返すことにより、順
次、結束作業を行うことができる。そして、最後に上記
のように第2の操作部材85を引張ばね90の弾性に抗
して回動させ、リンク87を介して第2の案内部材79
を回動させて空間91を開放することにより結束後の電
線18の束を解放することができる。
【0029】以上説明したように本実施例によれば、結
束バンド1の手動移送手段を手動操作し、第1、第2の
案内部材76、79を開閉する手動駆動手段を手動操作
し、バンド部2の手動緊張手段を手動操作するようにし
ているので、上記従来例の自動結束装置のように圧縮空
気供給源、電源等の付属設備が不要となり、使用場所の
制約を解消し、汎用性を得ることができる。
【0030】次に、本発明の結束装置の第2実施例につ
いて図15を参照しながら説明する。本実施例は、例え
ば、植物の苗木を自由に生長させることができるよう
に、添え木に対し、結束バンド1により余裕を持たせて
結束する場合に適するものであり、上記第1実施例と同
一部分については同一符号を付してその説明を省略し、
異なる構成について説明する。
【0031】図15に示すように、フレーム21の案内
溝33とカバーの案内溝(図示省略)に沿って、可動ブ
ロック114が移動し得るように支持され、可動ブロッ
ク114の操作部115がカバーの外方へ突出されてい
る。可動ブロック114の側面には上記第1実施例と同
様、アーム45の基部が取り付けられ、アーム45の先
端に押圧板47が支持されている。そして、操作部11
5の手動操作により可動ブロック114、アーム45、
押圧板47等が前方、若しくは後方へ移動されるように
なっている。フレーム21に可動板62が固定され、可
動板62のピン64に第1の手動操作部材61が回動可
能に連結され、第1の操作部材61の抱持枠66がワイ
ヤ(図示省略)により第1のカッター100に連結され
ている。第1の案内部材76は上記第1実施例に比べて
大きい角度範囲で回動可能に支持され、第2の案内部材
79とで形成する被結束物収納用の空間91が更に縮小
されるようになっている。フレーム21には第3の手動
操作部材116が軸117により回動可能に支持され、
第1の案内部材76は第3の手動操作部材116により
巻きばね84の弾性に抗して空間91の縮小方向(時計
方向)に回動される。フレーム21の先端にはねじ穴1
18が形成され、ねじ穴118に調整ねじ軸119が螺
合されている。そして、調整ねじ軸119のフレーム2
1内への突出量が調整されることにより、第1の案内部
材76の回動角度、すなわち、空間91を縮小する際の
大きさが調整されるようになっている。
【0032】以上の構成において、以下、その結束動作
の一サイクルについて説明する。まず、先頭の結束バン
ド1を突出させたカートリッジ27をカバー22、23
の後退に取り付け(図4参照)、先頭の結束バンド1を
移送通路26に供給する。次に、把手部25により装置
全体を手で保持し、上記のように操作部115により可
動ブロック114、アーム45、押圧板47等を後退さ
せる。このとき、押圧板47は巻きばね49(図12参
照)の利用により結束バンド1の頭部3を迂回してその
後側の移送開始位置に後退する。
【0033】上記のように結束準備が完了すると、上記
第1実施例と同様、第2の手動操作部材85を回動させ
て第2の案内部材79を反時計方向に回動させ、空間9
1を外部に対して開放する(図5の鎖線参照)。次に、
被結束物、例えば、苗木と添え木(図示省略)を空間9
1内に挿入して第2の手動操作部材85を解放し、第2
の案内部材79等を原位置に復帰させ、空間91を閉じ
る。次に、可動ブロック114、アーム45、押圧板4
7等を操作部115の手動操作により前進させる。これ
に伴い、押圧板47により先頭の結束バンド1の頭部3
を後側から押圧してこの先頭の結束バンド1を前方へ移
送すると共に、後続の結束バンド1を前進させる。先頭
の結束バンド1はそのバンド部2が第1と第2の案内部
材76と79の案内溝81と82に沿ってループ状に湾
曲し、頭部3がストッパ92に当接して位置規制され、
バンド部2の先端が頭部3の穴7に対向する。次に、第
3の手動操作部材116を手動操作して反時計方向に回
動させ、第1の案内部材76を巻きばね84の弾性に抗
して時計方向に回動させ、空間91を縮小させ、ストッ
パ92により位置規制されている頭部3の穴7にバンド
部2を挿通させ、ループを縮小させる。このとき、第1
の案内部材76の基部を調整ねじ軸119に当接させて
第1の案内部材76の回動位置、すなわち、空間91の
縮小を規制して結束バンド1のループの縮小を規制する
ことにより、結束バンド1により苗木と添え木を緩やか
に結束することができる。そして、上記のように調整ね
じ軸119のフレーム21内への突出長さを調整するこ
とにより、苗木と添え木を所望の余裕を持たせて結束す
ることができる。
【0034】結束後、第3の手動操作部材116を解放
して第1の案内部材76を巻きばね84の反撥弾性によ
り原位置に復帰させる。次に、第1の手動操作部材61
を圧縮ばね72(図5参照)の弾性に抗して後方へ回動
させ、上記第1の実施例と同様、ワイヤ108を引張っ
て第1のカッター100を圧縮ばね103の弾性に抗し
て後退させると共に、第2のカッター104を巻きばね
106の弾性に抗して回動させる。したがって、第1の
カッター100でバンド部2を頭部3に沿って切断する
と共に、第2のカッター104で頭部3の後側の結合部
15を切断して後続の結束バンド1と切り離す。バンド
部2の切除部は排出口109から排出することができ
る。次に、第1の手動操作部材61を解放し、この第1
の手動操作部材61を圧縮ばね72の反撥弾性により前
進させ、第1のカッター100、第2のカッター104
をそれぞれ圧縮ばね103、巻きばね106の反撥弾性
により原位置に復帰させる。
【0035】このようにして1回目の結束動作が終了す
ると、上記と同様に、操作部115により可動ブロック
114、アーム45、押圧板47等を後退させ、押圧板
47を結束バンド1の頭部3を迂回させてその後方の移
送開始位置に後退させ、次回の結束作業に待機させる。
【0036】以下、上記動作を繰り返すことにより、順
次、結束作業を行うことができる。本実施例において
は、上記第1実施例のような結束バンド1の手動緊張手
段を必要としないので、構成を簡素化することができ
る。
【0037】なお、上記第1実施例では、電線18の束
を結束バンド1により締め付けて結束し、上記第2実施
例では、苗木と添え木を結束バンド1により余裕を持た
せて結束するようにしているが、被結束物を結束バンド
1により締め付けることなく、しかも、互いに離隔しな
いように結束することもでき、この場合、手動緊張手段
および規制手段を不要とすることができる。また、上記
実施例では、結束バンド1のバンド部2の両側に係止部
4、5を形成し、頭部3に両係止部4、5を係止する一
対の係止爪12、13を設けているが、係止部と係止爪
はいずれか一方のみでもよい。また、上記各実施例は手
動操作により被結束物を結束するようにしているが、自
動的に結束するようにしてもよい。また、結束バンド1
を縦方向に連続させ、縦方向に巻き取ってカートリッジ
27に収納し、カートリッジ27をカバー22、23の
後側に交換可能に取り付けて結束バンド1を後方より供
給するようにしているが、結束バンド1を横方向に列設
してカートリッジをカバー22の側方に交換可能に取り
付けて結束バンド1を側方より供給するようにしてもよ
い。この場合、カートリッジと移送通路26との間に移
送手段と、結束バンド切り離し用の切断手段と、結束バ
ンドの後退規制手段を設ければよく、移送通路26内の
第2のカッター104等は不要となる。また、結束バン
ド1は後方から供給する場合は勿論のこと、側方から供
給する場合においてもあらかじめ切り離した状態で供給
するようにしてもよく、この場合、結束バンド1を切り
離すための切断手段は不要となる。また、例えば、農業
分野においてはバンド部2における頭部3からの先方突
出部を切除しなくてもよい場合があり、この場合、切除
用の第1のカッター100等は不要となる。また、結束
バンド1の押圧手段と第1の案内部材76の押圧手段は
第1実施例のように共用の移動手段により移動させるよ
うにしてもよく、第2実施例のように別々に移動させる
ようにしてもよい。また、カートリッジは複数本の結束
バンド1を上下方向に重ね、若しくは横方向に並べた状
態で収納し、ばねの反撥弾性により結束バンド1を順次
移送通路26に供給するようにしてもよく、この場合、
結束バンド1はカートリッジに備えられたばねの反撥弾
性により移送通路26の内壁に押し付けて後退規制する
ことができる。このほか、本発明は、その基本的技術思
想を逸脱しない範囲で種々設計変更することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、結
束バンドを移送手段により移送通路に沿って移送し、第
1および第2の案内部材の案内により被結束物収納用の
空間内の被結束物のまわりで結束バンドを曲げ、駆動手
段により第1および第2の案内部材の少なくとも一方を
駆動して空間を縮小し、結束バンドにおける係止部を有
するバンド部を頭部の穴に挿通させ、バンド部の係止部
を頭部の係止爪に係止する。そして、被結束物を緩めて
結束し、または締め付けて結束し、必要に応じてバンド
部における頭部の先方突出部を切除するなどにより結束
動作を終了すると、移送手段を後退規制された後続の結
束バンドの移送開始位置に後退させる。すなわち、先頭
の結束バンドにより結束動作を行っているとき、後続の
結束バンドを移送通路内に供給することができる。した
がって、結束動作の間隔を短くして結束作業能率を向上
させることができる。
【0039】また、カートリッジが複数の結束バンドを
縦方向に連続した状態で収納し、先頭の結束バンドを移
送手段により移送することにより、この先頭の結束バン
ドに引張られて後続の結束バンドを移送通路に供給する
ようにすれば、結束バンドの移送通路に対する特別な供
給機構を不要とすることができる。また、移送通路に形
成したバンド部の係止部を係止し得る歯と、この歯に対
して結束バンドを押圧するばねとで後続の結束バンドの
後退を規制することにより構成が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の結束装置の第1実施例を示す正面図
【図2】同結束装置を示す背面図
【図3】同結束装置を示す平面図
【図4】同結束装置を示し、正面側のカバーを外した状
態の一部切欠正面図
【図5】同結束装置を示し、背面側のカバーを外した状
態の背面図
【図6】図5のA−A矢視に相当する断面図
【図7】図5のB−B矢視に相当する断面図
【図8】中間部を図7よりやや下部位置で切断した図7
と同様の断面図
【図9】図4のC−C矢視に相当する断面図
【図10】図4のD−D矢視に相当する断面図
【図11】図4のE−E矢視に相当する断面図
【図12】同結束装置を示し、結束バンドの押圧手段お
よび第1の案内部材の押圧手段の一部平面図
【図13】図12の正面図
【図14】同結束装置を示し、結束バンドの後退規制手
段の拡大断面図
【図15】本発明の結束装置の第2実施例を示し、正面
側のカバーを外した状態の一部切欠正面図
【図16】本発明で用いる結束バンドの一例を示す一部
の平面図
【図17】同結束バンドの要部の拡大平面図
【図18】図17のF−F矢視断面図
【図19】図17のG−G矢視断面図
【図20】連続状態から切り離した結束バンドで電線を
結束した状態を示す説明図
【符号の説明】
1 結束バンド 2 バンド部 3 頭部 4 係止部 5 係止部 7 穴 12 係止爪 13 係止爪 26 移送通路 27 カートリッジ 35 摺動子 39 押圧軸 41 押圧ヘッド 42 可動ブロック 45 アーム 47 押圧板 49 巻きばね 56 定荷重ばね 57 ロックレバー 61 手動操作部材 62 可動板 76 第1の案内部材 79 第2の案内部材 85 手動操作部材 91 被結束物収納用の空間 92 ストッパ 96 緊張部材 100 切除用のカッター 104 切り離し用のカッター 109 排出口 110 係止爪 112 板ばね 114 可動ブロック 116 手動操作部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 27/00 B65B 13/34

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扁平面に係止部を有するバンド部、この
    バンド部の基部に連設され、上記バンド部を挿通する穴
    を有し、上記バンド部の係止部を係止して抜け止めする
    係止爪を有する頭部から成り、上記頭部の背部と上記バ
    ンド部とが順次縦方向に連設された連続状態の結束バン
    ドを移送するための移送通路と、上記結束バンドの頭部
    を押圧部により押圧して上記連続状態の結束バンドを上
    記移送通路に沿って移送し、移送後、少なくとも上記押
    圧部が後退規制された後続の結束バンドを迂回して頭部
    を押圧する移送開始位置に後退し得る移送手段と、被結
    束物収納用の空間を開閉し、かつ縮小し得るように設け
    られ、上記移送手段により移送される連続状態の結束バ
    ンドのうち、先頭の結束バンドにおけるバンド部を案内
    して被結束物のまわりで曲げ、このバンド部を結束バン
    ドにおける頭部の穴に挿通させてバンド部の係止部を頭
    部の係止爪に係止させるための第1および第2の案内部
    材と、上記空間を開閉し、かつ縮小し得るように上記第
    1および第2の案内部材の少なくとも一方を駆動する駆
    動手段とを備えた結束装置。
  2. 【請求項2】 被結束物を緩めて結束するため、被結束
    物収納用の空間を縮小する規制手段を備えた請求項1記
    載の結束装置。
  3. 【請求項3】 結束バンドの頭部の穴に挿通されたバン
    ド部の先端部を引張る緊張手段を備えた請求項1記載の
    結束装置。
  4. 【請求項4】 移送通路に結束バンドを連続的に供給す
    ることができる結束バンド供給用のカートリッジの供給
    口が連通される請求項1ないし3のいずれかに記載の結
    束装置。
  5. 【請求項5】 結束バンドのバンド部における頭部の先
    方突出部を切除する切断手段を備えた請求項1ないし4
    のいずれかに記載の結束装置。
  6. 【請求項6】 連続状態で供給される結束バンドを切り
    離す切断手段を備えた請求項1ないし5のいずれかに記
    載の結束装置。
  7. 【請求項7】 カートリッジが複数の結束バンドを縦方
    向に連続した状態で収納し、先頭の結束バンドを移送手
    段により移送することにより、この先頭の結束バンドに
    引張られて後続の結束バンドを移送通路に供給すること
    ができる請求項6記載の結束装置。
  8. 【請求項8】 後続の結束バンドが移送通路に形成され
    たバンド部の係止部を係止し得る歯と、この歯に対して
    結束バンドを押圧するばねとで後退規制される請求項7
    記載の結束装置。
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