JP3206896B2 - 車輌走行テストコース用の散水装置及びその散水方法 - Google Patents
車輌走行テストコース用の散水装置及びその散水方法Info
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Description
ップのテスト、タイヤの性能テスト、車輌の走行性能の
テスト等を行ったり、走行中の摩擦によるタイヤの焼き
付けを防ぐ等の目的で、車輌のテストコースに散水を行
うための、車輌走行テストコースの散水装置及びその散
水方法に係るものである。
走行のテストコースに、スプリンクラーを埋設し、この
スプリンクラーからテストコース内に散水する方法が存
在した。そして、このスプリンクラーは、放物線状また
は霧状の水を、スプリンクラーの設置面から、軸方向に
高い噴射角度で散水する事により、スプリンクラーから
遠い場所まで水を飛ばし、テストコースの全面に水を散
水する事が可能なものであった。
プリンクラーによる散水を、車輌のテスト走行中に行う
と、スプリンクラーからテストコースに噴射された水
が、車輌のフロントガラスやウインドウを直撃して、ド
ライバーの視界を妨げたり、運転を妨害して、事故につ
ながる虞れも生じている。特に、二輪車の走行テストで
は、ドライバーを水が直撃して衝撃を与えたり、身体を
ずぶ濡れとし、安定した走行テストを行えなくなる。そ
のため、テストの効率を低下させたり、転倒等の事故発
生を招く等、作業環境を悪化させるものであった。
は、十分な散水を行った後に、散水を停止してから車輌
の走行を行う方法も用いられているが、時間のロスを生
じて、作業効率を低下させるものとなるし、路面の水量
が不均一となり、良好な走行テストを行えないものであ
った。
イバーの運転を妨げたり、作業環境を悪化させる事がな
く、テストコース内に効率良く散水を行う事が可能な散
水装置を得るものである。
於いて、車輌の走行前に、スプリンクラーを用いてテス
トコース内への散水を迅速に行い、走行の準備処理を効
率的に行おうとするものである。そして、車輌の走行中
は、散水ノズルを用いて、テストコースの勾配面の上部
側のみに散水し、勾配面に従って水を下部側に流下させ
る事により、車輌やドライバーを水が直撃するのを防止
するとともに、テストコースの全面に、常に十分な量の
散水を行う事を目的とするものである。
走行等を行う場合にも、散水装置が邪魔にならないとと
もにこの走行によって、散水装置と車輌のタイヤ等とが
接触した場合にも、散水装置の破損を生じたりする事が
ないようにするものである。
する事により、テストの目的に応じて、様々な降雨状況
を想定する事を可能とするとともに、複数の散水ノズル
から、均一に散水を行い、効率的にテストを行おうとす
るものである。また、この水量調節機能を、簡易な手段
で設ける事により、廉価な散水装置を構築しようとする
ものである。
の動力により専ら地上を走行する物だけでなく、飛行機
等であっても、地上を走行する間は車輌と定義してい
る。
を解決するため、幅方向に勾配を有する車輌走行のテス
トコースの一側または両側にスプリンクラー配置用の配
置凹溝を形成し、この配置凹溝内にテストコース内に散
水可能なスプリンクラーを一定の間隔で複数個を配置す
るとともに、テストコースの断面勾配の上部側に、散水
ノズル設置用の設置凹溝を形成し、この設置凹溝に、テ
ストコースの勾配面の上部側に散水し、この水を勾配面
に従って下部側に流下させる散水ノズルを一定の間隔で
配置し、この散水ノズルは、給水管と連通する散水ヘッ
ドの水の噴出路内に水量の調節室を設け、この調節室に
は、開閉駒を回動可能に設け、この開閉駒の偏心位置
に、散水ヘッドから上面に突出する調節ネジを連結固定
し、この調節ネジを回動する事により開閉駒を水平方向
に回転し、この回転量に応じて噴出路の開口量を調節
し、水の噴出量を調節可能として成るものである。
水を行う方法は、幅方向に勾配を有する車輌走行のテス
トコースの一側または両側に配置したスプリンクラーか
ら、このテストコースの全面に水が達する様な噴射力で
散水処理を行った後、スプリンクラーによる散水を停止
して、テストコースの断面勾配の上部側に配置した散水
ノズルを開弁して、勾配面の上部側に水を噴出する事に
より、この水がテストコースの勾配面に従い下部側に流
下して、テストコースの全面への散水を可能とするもの
である。
は、散水ノズル設置用の設置凹溝の上面側に、噴射口を
有する散水ヘッドをテストコースと面一に配置するとと
もに、この散水ヘッドと、配置凹溝の下方に配置した導
水管とを給水管で連結したものであっても良い。
は、給水管と連通する散水ヘッドの水の噴出路内に水量
の調節室を設け、この調節室には、開閉駒を回動可能に
設け、この開閉駒の偏心位置に、散水ヘッドから上面に
突出する調節ネジを連結固定し、この調節ネジを回動す
る事により開閉駒を水平方向に回転し、この回転量に応
じて噴出路の開口量を調節し、水の噴出量を調節可能と
したものであっても良い。
したものであっても良い。
し、スプリンクラーと散水ノズルとを、一定間隔で形成
したものであっても良い。
車輌走行コースへ散水を行おうとする場合には、テスト
コースに設置したスプリンクラーを作動し、散水処理を
行う。このスプリンクラーは、水圧で水が噴水状または
放物線状に噴射され、遠くまで散水が可能な従来公知の
任意の装置を設置する。すると、テストコースの全面
に、均一かつ迅速に散水し、テストの準備作業を効率的
に行う事が可能となる。また、テストコースの形成幅及
びスプリンクラーの散水可能な距離に応じて、スプリン
クラーは、テストコースの一側に設けても良いし、両側
に設けても良い。
で、テストコースの全面に適度な散水が行われたら、ス
プリンクラーの放水を停止して、車輌の走行テストを行
う。この走行テスト中に、路面の乾燥を防止するため、
散水ノズルからの散水処理を行う。この散水処理は、テ
ストコースの勾配面の上部側に設置した散水ノズルから
散水する事により行う。この散水ノズルは、勾配面の上
部側にのみ水を噴射するものである。そして、この勾配
面の上部側に噴射された水は、勾配面に従って、下部側
に自然に流下する。そのため、遠くまで水を飛ばさなく
ても、テストコースの路面全体に水を供給する事が可能
となる。
ノズルを用いて、勾配面の上部側のみに水を噴射して、
勾配面に従って下部側に水を流下させる事により散水す
るので、ドライバーの視界を妨げたり、身体を濡らす事
がなく、目的のテストを効率的かつ安全に行う事ができ
る。また、散水ノズルから常に水を供給できるので、走
行中の安全性のために、散水を中断するような時間のロ
スが確実に解消されるとともに、テストコース上の水量
も一定となるから、走行テストの作業効率を更に向上さ
せる事が可能となる。
面の上部側のみに水を噴射可能であれば、従来公知の適
宜のものを使用する事ができる。そして、散水ノズル
は、散水ヘッドをテストコースと面一に配置すれば、車
輌が散水ノズルの上面を走行しても、散水ノズルが破損
したりする事がなく、円滑な走行を行えるものとなる。
置した導水管に、給水管を介して一定の間隔で複数個を
接続すれば、散水ノズルを導水管に直列に接続するもの
となる。そして、この導水管に水を供給すると、給水管
を介して各散水ノズルに水が供給され、全ての散水ノズ
ルから一斉に散水する事が可能となる。
の散水ノズルを直列に接続すると、給水源から離れるに
つれて導水管の水圧が下がるため、給水源に近い側の散
水ノズルと遠い側の散水ノズルとでは、水の供給量に格
差が生じてしまう事がある。すると、各散水ノズルから
テストコースへ、均一に散水する事ができなくなり、正
確なテストデータの採取が困難となってしまう。そのた
め、散水ノズルに水量調節を可能な機構を設ける事によ
り、この不均一な散水状態を解消し、均一な散水を行う
のが好ましい。また、このように散水ノズルに水量調節
機構を設ける事により、テストの目的や天候に応じて、
大雨、小雨等の様々なコンディションにテストコースを
設定する事ができる。
に形成し、それぞれにスプリンクラーと散水ノズルを配
置するものであっても良いし、配置凹溝と設置凹溝を、
同一の溝とし、スプリンクラーと散水ノズルとを、一定
間隔で形成するものであっても良い。本発明の散水装置
を設置するテストコースの規模や施工予算に応じて、適
宜に設計するのが好ましい。
ば、(1)は車輌走行用のテストコースで、アスファル
ト、コンクリート、タイル等の舗装材料で舗装するとと
もに、幅方向に勾配を有するように形成している。この
テストコース(1)内の両側に、図1に示す如く、スプリ
ンクラー(2)の配置凹溝(3)を形成している。そして、
この配置凹溝(3)内には、スプリンクラー(2)に水を供
給するための導水配管(4)を埋設している。この導水配
管(4)は、ポンプ(図示せず)を介して給水源(図示せず)
に接続している。
複数個のスプリンクラー(2)を直列に挿入配置するとと
もに、このスプリンクラー(2)と、配置凹溝(3)の外部
に設置した導水配管(4)とを、給水配管(5)で連通して
いる。そして、給水配管(5)は、図1に示す如く、配置
凹溝(3)内に配置した支持枠(6)に固定する事により、
スプリンクラー(2)の装置全体を安定的に固定してい
る。尚、上記のスプリンクラー(2)は、テストコース
(1)内に遠くまで散水可能であれば、従来公知の適宜の
ものを使用する事ができ、水の噴射も、噴水状、棒状、
霧状等、適宜の噴射形態で行う事ができる。
を、テストコース(1)の両側に設けているが、テストコ
ース(1)の形成幅とスプリンクラー(2)の散水可能な距
離に応じて、一側のみに設けるものであっても良い。何
れの場合でも、スプリンクラー(2)からの散水がテスト
コース(1)の全面に均一に行う事ができるように設置す
る。そして、スプリンクラー(2)は、水の噴出量やテス
トコース(1)の規模に応じて、1.8m〜22.0mの
間隔で設置するのが好ましい。1.8mよりも狭い間隔
でスプリンクラー(2)を設置すると、製造コストや設置
コストが嵩むものとなる。また、22.0mよりも広い
間隔でスプリンクラー(2)を設置すると、従来公知のス
プリンクラー(2)から、テストコース(1)の路面全体に
水を飛ばす事ができず、不均一な散水状態となったり、
テストに十分な散水を行うのに、多くの時間を必要とす
るものとなる。
上部側に、散水ノズル(7)の設置凹溝(8)を形成し、こ
の設置凹溝(8)内に、3.0m間隔で複数個の散水ノズ
ル(7)を設置している。この散水ノズル(7)は、テスト
コース(1)の路面と面一に、水の噴射口(10)を設けた
散水ヘッド(11)を配置している。また、設置凹溝(8)
の下方には、ポンプ(図示せず)を介して給水源(図示せ
ず)に接続する水の導入管(12)を設置している。
を、給水管(13)で連結する事により、散水ヘッド(1
1)の噴射口(10)から水を噴射可能としている。この
散水ヘッド(11)の下端内周には、図4、図5に示す如
く、螺溝(14)を設け、給水管(13)を螺着する事によ
り、散水ヘッド(11)と給水管(13)とを液密的に連結
している。
造を、図2乃至図5に於いて説明すれば、(15)は断面
T字状のヘッド本体で、真鍮等の金属で形成するととも
に、内部には、水の噴出路(16)を設けている。この噴
出路(16)の下端内周に設けた螺溝(14)に、給水管
(13)を螺着する事により、給水管(13)と噴出路(1
6)とを連通している。また、噴出路(16)は、水の噴
出側の上部に水量の調節室(17)を設けている。
被覆し、一部を欠円状に連通する円筒状の部屋1(20)
と部屋2(21)とに仕切られている。この部屋1(20)
と部屋2(21)とを連通する底部(22)に、噴出路(1
6)の導入口(23)を開口している。また、部屋1(2
0)内には、円筒状の開閉駒(24)を水平方向に回転可
能に配置している。この開閉駒(24)は、図3に示す如
く、一部を軸方向に切り欠いた円筒形に形成し、通常は
切り欠き側を水の導入口(23)に臨ませて配置する事に
より、水の噴出路(16)を広く開口している。そして、
開閉駒(24)が部屋1(20)内で回転する事により、こ
の回転量に対応して導入口(23)を部分的に被覆し、こ
の被覆量を調整する事により、散水ヘッド(11)への水
の供給量を調整する事が可能となる。
(24)の偏心位置に調節ネジ(25)を突出形成し、この
調節ネジ(25)を回動する事により行っている。そして
調節ネジ(25)の天面に形成した凹溝(26)に、マイナ
スドライバー等を差し込んで、水平方向に回転する事に
より、開閉駒(24)を回転可能となる。
には、ゴム等で形成したパッキン(27)を介在してい
る。このパッキン(27)は、円形のゴム部材の内部を、
調節室(17)の形状に合わせて、図1に示す如く、ダル
マ状に切り抜くとともに、部屋2(21)側には、扇形の
切欠部(33)を開口している。このパッキン(27)の切
欠部(33)により、蓋体(18)の天面とヘッド本体(1
5)の上面との間に、図3に示す如く、水平方向に幅広
に水を噴射可能な、噴射口(10)が形成される。尚、本
実施例では、120゜の扇型にパッキン(27)を切り欠
く事により、噴射口(10)の水平方向への散水角度を1
20゜としている。
けた挿通口(28)に、蓋体(18)の上部側からボルト
(30)を差し込み、ヘッド本体(15)に開口したボルト
穴(31)に、このボルト(30)を螺着する事により、蓋
体(18)とパッキン(27)をヘッド本体(15)に固定し
ている。この蓋体(18)とパッキン(27)により、調節
室(17)を液密的に被覆し、噴射口(10)を除く外周か
らの水漏れを防止している。そして、蓋体(18)の上面
に開口したネジ穴(32)から、開閉駒(24)に設けた調
節ネジ(25)の上面を外部に露出させ、調節ネジ(25)
を外面から調節可能としている。
示す如く、ヘッド本体(15)の上面を、中央方向にテー
パー状に窪ませている。このテーパー面(34)に、蓋体
(18)及び調節ネジ(25)を配置する事により、散水ヘ
ッド(11)の上面を平坦に形成している。そして、図1
に示す如く、テストコース(1)の勾配面の上部側に形成
した設置凹溝(8)内に、散水ノズル(7)を、テストコー
ス(1)の路面と面一となるように配置している。この配
置に於いて、散水ノズル(7)は、水の噴射口(10)をテ
ストコース(1)の勾配面の下部方向に臨ませて配置し、
テストコース(1)に散水可能としている。
して導水管(12)、給水管(13)及び散水ヘッド(11)
を埋設するとともに、路面側は、散水ヘッド(11)の外
周をテストコース(1)の舗装材料と同一の舗装材料で被
覆する事により、散水ノズル(7)全体を安定的に固定し
ている。そのため、車輌がタイヤで散水ノズル(7)を踏
みつけても、この散水ノズル(7)が破壊されたり、車輌
の走行に支障を生じさせる事がないようにしている。
ース(1)に散水を行うには、スプリンクラー(2)用のポ
ンプを作動し、水の供給源からスプリンクラー(2)の導
水配管(4)に給水を行う。すると、複数のスプリンクラ
ー(2)毎に設けた給水配管(5)に、導水配管(4)から水
が供給される。この水は、スプリンクラー(2)の設置面
からテストコース(1)の上方の空間に、高い噴射角度で
噴射されるので、テストコース(1)に於ては、スプリン
クラー(2)の設置場所から離れた場所にも、万遍なく散
水を行う事ができる。
てテストコース(1)に散水を行う事により、乾いた路面
全体に、迅速に水を散水する事が可能となり、走行テス
トの準備作業を効率的に行う事ができる。そして、テス
トコース(1)の全面が適度に濡れたら、スプリンクラー
(2)からの放水を停止し、車輌の走行テストを開始する
事ができる。
水処理を行う事により、テストコース(1)に常に水を供
給し、路面の乾燥を防止して、円滑な走行テストの続行
が可能となる。この散水処理は、テストコース(1)の勾
配面(35)に於いて、断面勾配の上部側に設置した散水
ノズル(7)に接続するポンプを作動する事により、水の
供給源から散水ノズル(7)の導水管(12)に水を供給す
る。すると、水はこの導水管(12)に直列に接続した複
数の給水管(13)を介して、各散水ヘッド(11)の噴出
路(16)に流入する。
導入口(23)を介して調節室(17)内に流入した後、テ
ストコース(1)の勾配面(35)に開口した噴射口(10)
から、この勾配面(35)の上部側のみに噴射される。す
ると、この勾配面(35)に沿って、水が勾配面(35)の
下部側に流下する。また、噴射口(10)は、水平方向に
120゜の角度で幅広に開口しているので、各々の散水
ノズル(7)から勾配面(35)の上部側の広い範囲に散水
する事ができ、これを勾配面(35)の勾配に従って下部
側に流下させて、テストコース(1)の路面全体に十分な
水を供給する事ができる。
に散水を行うので、テストコース(1)内を走行中のドラ
イバーの視界を妨げたり、身体を濡らすような不都合が
なく、安全で良好なテストが可能となる。また、テスト
中は、常に散水が可能であるため、路面の濡れ状態を一
定に保つ事が可能であるし、走行時に散水を中断するよ
うな時間のロスも解消できるので、走行テストを円滑に
行う事が可能となるとともに、正確なテストデータの採
取が可能となる。
ース(1)の勾配を利用して行うので、スプリンクラー
(2)の如く、遠くまで水を噴射する必要がない。そのた
め、散水ノズル(7)に高圧噴射機構を設けたり、耐圧性
を重視して形成する必要がなく、簡易に形成する事がで
きる。
を、テストコース(1)の路面と面一に形成し、舗装材料
で頑丈に固定しているので、テスト走行中の車輌のタイ
ヤに踏まれても、散水ノズル(7)が破壊されて破損した
り、車輌の走行を妨害する事がないものとなる。
の調節機能を設けているので、テストの目的に応じて散
水量を調節し、大雨や小雨等の様々なコンディションを
想定してテストを行う事ができる。この水量調節を行う
には、散水ノズル(7)の蓋体(18)から露出する調節ネ
ジ(25)の凹溝に、マイナスドライバー等を差し込み、
水平方向に回動する。すると、この調節ネジ(25)に接
続する開閉駒(24)が、水量の調節室(17)の部屋1
(20)内部を水平方向に摺動する。この摺動により、図
6に示す如く、水の導入口(23)が部分的に被覆される
から、噴出路(16)から調節室(17)内に流入する水量
が制限され、散水ノズル(7)からの水の噴射量を少なく
する事ができる。
複数本を直列に設置しているので、給水源から離れた散
水ノズル(7)では、導水管(12)内の水圧が低下して、
十分な水を供給できなくなる事がある。しかし、本実施
例の散水ノズル(7)の水量調節機能を利用して、全ての
散水ノズル(7)に均一に水を供給する事が可能である。
その方法は、開閉駒(24)を回動して、水源に最も近い
散水ノズル(7)の噴出路(16)を狭めて、この散水ノズ
ル(7)への水の供給量を少なく調節し、水源から離れる
に従い、各々の散水ノズル(7)の噴出路(16)を徐々に
広く開口して、供給量を段階的に多くする事により、直
列に配列した複数の散水ノズル(7)からの水の噴射量を
一定に保つ事ができる。その結果、テストコース(1)の
路面全体に均一に散水を行う事ができる。このように、
本実施例の散水ノズル(7)は、複雑な水圧調節機構を設
ける事なしに、簡単かつ確実に水量調節を行う事ができ
る。
噴射口(10)を120゜方向に散水可能としているが、
この切欠部(33)の扇型の切り欠き角度を調節する事に
より、噴射口(10)の散水角度を、例えば、90゜、1
80゜、360゜等の任意の範囲に設定する事ができ
る。但し、360゜方向に噴射する場合は、例えば、パ
ッキン(27)を介在せず、ヘッド本体(15)の上面と蓋
体(18)との間に、隙間を介して接続する事により、こ
の隙間から、360゜方向に水を噴射可能となる。そし
て、この場合は、テストコース(1)の中央を高く、テス
トコース(1)の両側をそれぞれ低くして、勾配面(35)
を左右二方向に形成し、テストコース(1)の中央に散水
ノズル(7)を設置すれば、水が両方の勾配面(35)に従
って、左右の下部側に流動し、全面に散水を行う事が可
能となる。
き構造の他にも、テストコース(1)の断面勾配の上部側
のみに水を噴射する事が可能なものであれば、従来公知
の適宜の散水ノズル(7)を使用するものであっても良
い。
置凹溝(8)は、別個に形成し、それぞれにスプリンクラ
ー(2)と散水ノズル(7)を配置しているが、他の異なる
実施例として、配置凹溝(3)と設置凹溝(8)を、同一の
溝としても良い。すると、溝を複数本掘る手間を省いた
り、スプリンクラー(2)のみを用いた従来公知の散水装
置に、この散水ノズル(7)を設置して、本発明の散水装
置を構築する事もできる。そしてこの溝に、スプリンク
ラー(2)と散水ノズル(7)とを、一本の導水配管(4)
に、一定間隔で直列に形成しても良いし、スプリンクラ
ー(2)を接続した導水配管(4)と散水ノズル(7)を接続
した導水管(12)を溝内に平行に配置するものであって
も良い。何れの場合でも、スプリンクラー(2)や散水ノ
ズル(7)を設置するテストコース(1)の規模や施工予算
に応じて、適宜に設計するのが好ましい。
から、車輌の走行テストを開始する前に、スプリンクラ
ーによる散水処理で、テストコースの全面に迅速かつ均
一に散水する事が可能となる。そのため、走行の準備作
業を短時間で効率良く行う事ができる。その後の車輌の
走行中は、スプリンクラーを停止し、散水ノズルで散水
処理を行う。この散水ノズルによる散水は、テストコー
スの断面勾配の上部側に散水するだけで、水がこの勾配
面に従って下部側に流下し、路面全体に水を供給する事
ができる。
水が身体を直撃する事がなく、転倒や追突等の事故を防
いで、安全で良好な走行を行う事ができる。また、走行
中の散水が可能であるので、走行時に散水を中断するよ
うな時間のロスがなく、効率的な走行が可能となる。ま
た、散水ノズルを簡易に形成できるし、設置も容易であ
り、散水装置を廉価に構築する事が可能となる。
トコースの一実施例の断面図。
を切り欠いた状態の分解斜視部図。
面図。
Claims (8)
- 【請求項1】 幅方向に勾配を有する車輌走行のテスト
コースの一側または両側にスプリンクラー配置用の配置
凹溝を形成し、この配置凹溝内にテストコース内に散水
可能なスプリンクラーを一定の間隔で複数個を配置する
とともに、テストコースの断面勾配の上部側に、散水ノ
ズル設置用の設置凹溝を形成し、この設置凹溝に、テス
トコースの勾配面の上部側に散水し、この水を勾配面に
従って下部側に流下させる散水ノズルを一定の間隔で配
置し、この散水ノズルは、給水管と連通する散水ヘッド
の水の噴出路内に水量の調節室を設け、この調節室に
は、開閉駒を回動可能に設け、この開閉駒の偏心位置
に、散水ヘッドから上面に突出する調節ネジを連結固定
し、この調節ネジを回動する事により開閉駒を水平方向
に回転し、この回転量に応じて噴出路の開口量を調節
し、水の噴出量を調節可能とした事を特徴とする車輌走
行テストコース用の散水装置。 - 【請求項2】 幅方向に勾配を有する車輌走行のテスト
コースの一側または両側に配置したスプリンクラーか
ら、このテストコースの全面に水が達する様な噴射力で
散水処理を行った後、スプリンクラーによる散水を停止
して、テストコースの断面勾配の上部側に配置した散水
ノズルを開弁して、勾配面の上部側に水を噴出する事に
より、この水がテストコースの勾配面に従い下部側に流
下して、テストコースの全面への散水を可能とする事を
特徴とする車輌走行テストコース用の散水方法。 - 【請求項3】 散水ノズルは、散水ノズル設置用の設置
凹溝の上面側に、噴射口を有する散水ヘッドをテストコ
ースと面一に配置するとともに、この散水ヘッドと、配
置凹溝の下方に配置した導水管とを給水管で連結した事
を特徴とする請求項2の車輌走行テストコース用の散水
方法。 - 【請求項4】 散水ノズルは、給水管と連通する散水ヘ
ッドの水の噴出路内に水量の調節室を設け、この調節室
には、開閉駒を回動可能に設け、この開閉駒の偏心位置
に、散水ヘッドから上面に突出する調節ネジを連結固定
し、この調節ネジを回動する事により開閉駒を水平方向
に回転し、この回転量に応じて噴出路の開口量を調節
し、水の噴出量を調節可能とした事を特徴とする請求項
2の車輌走行テストコース用の散水方法。 - 【請求項5】 配置凹溝と設置凹溝は、別個に形成した
事を特徴とする請求項1の車輌走行テストコース用の散
水装置。 - 【請求項6】 配置凹溝と設置凹溝は、別個に形成した
事を特徴とする請求項2の車輌走行テストコース用の散
水方法。 - 【請求項7】 配置凹溝と設置凹溝は、同一の溝とし、
スプリンクラーと散水ノズルとを、一定間隔で形成した
事を特徴とする請求項1の車輌走行テストコース用の散
水装置。 - 【請求項8】 配置凹溝と設置凹溝は、同一の溝とし、
スプリンクラーと散水ノズルとを、一定間隔で形成した
事を特徴とする請求項2の車輌走行テストコース用の散
水方法。
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1998
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