JP3206593U - 脇息 - Google Patents

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Abstract

【課題】肘置きのない和室用の椅子を肘置き機能付きに変更できるだけではなく、椅子への取り付け作業や取り外し作業を、簡単且つ迅速にでき、また使用時に外側方に力が加わっても位置ずれすることを防止でき、更には和室用の椅子に見栄え良く一体感を持って取り付けできる脇息を提供する。【解決手段】支脚1を、和室用の椅子3の座部4の裏側に、座部4の前後方向に延ばされて設けられている桟5の内側面に係合する上側の係合部1aと、また椅子3の片側の前後の脚6に架け渡されている桟7の外側面に係合する下側の係合部1bとを備えて形成する。上側の係合部1aと下側の係合部1bの係合作用で椅子3に取り付け可能に形成する。【選択図】図1

Description

本考案は、脇息に関し、更に詳しくは和室用の椅子に取り付けて使用する脇息に関するものである。
従来、この種の脇息としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
この従来品は、脇息の基台から内側方に下位支持板が突き出され、この下位支持板の上方に上位抑え板が設けられ、上下の各板で座椅子の座部を挟み、蝶ナットで締め付けて座椅子に取り付けることができるよう形成されていた。
従って、従来品によれば、肘置き機能のない座椅子を、肘置き機能付きに変更でき、座椅子の座り心地を高めることができる。
しかしながら、従来品は、上記の通り、上下の板で座椅子の座部を挟み、蝶ナットで締め付けて座椅子に取り付ける構造であった。
そのため、従来品は、座椅子への取り付け作業や、取り外し作業が面倒で不便であったから、従来品を使用すると、この種の作業に手間暇がかかるのを避けられず、その結果、使い勝手が悪い、という問題点があった。
また従来品は、上記の通り、上下の板で座椅子の座部を挟み、蝶ナットで締め付ける構造のため、使用者によって、蝶ナットの締め付け具合にばらつきが生じるのを避けられなかった。その結果、従来品によると、使用者が肘置き部分に肘を置き、外側方に体重をあずけると、脇息が外側に動いて位置ずれするおそれがある、という問題点があった。
また従来品は、座椅子を対象にしているものであり、蝶ナット等を露出した状態で備えていた。そのため、従来品は、和室用の椅子に、体裁良く一体感を持って取り付けることができなかった。
実用新案登録第3162916号公報
本考案は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。
従って本考案の解決しようとする技術的課題は、肘置きのない和室用の椅子を肘置き機能付きに変更できるだけではなく、椅子への取り付け作業や取り外し作業を、簡単且つ迅速にでき、また使用時に外側方に力が加わっても位置ずれすることを防止でき、更には和室用の椅子に見栄え良く一体感を持って取り付けできるよう形成した、使い勝手の良い脇息を提供することにある。
本考案は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち、本考案は、図1等に示されるように、支脚1の上部に肘置き部分2が設けられ、和室用の椅子3の傍らに置いて使用する脇息であって、上記の支脚1が、上記の椅子3の座部4の裏側に、座部4の前後方向に延ばされて設けられている桟5の内側面に係合する上側の係合部1aと、また椅子3の片側の前後の脚6に架け渡されている桟7の外側面に係合する下側の係合部1bとを備え、上側の係合部1aと下側の係合部1bの係合作用で上記の椅子3に取り付け可能に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
本考案の場合、支脚1の高さや形状等は自由である。また支脚1は、通常、木製であるが、金属製であっても良い。また本考案は、上側の係合部1aと下側の係合部1bの形態も任意である。
また本考案の目的を達成する他の構成としては、例えば図7、図8等に示されるものがある。
即ち、この本考案は、支脚1の上部に肘置き部分2が設けられ、和室用の椅子3の傍らに置いて使用する脇息であって、上記の支脚1が、上記の椅子3の片側の前後の脚6に架け渡されている桟7に嵌め合わされる嵌合部12を備え、この嵌合部12が上記の桟7に嵌合されて上記の椅子3に取り付け可能に形成されていることを特徴とする(請求項2)。
而して、この本考案の場合は、嵌合部12が支脚1の下側から上方に向かって切り欠き状に形成され、桟7に上から嵌合可能に形成されているのが好ましい(請求項3)。
なぜならこれによると、桟7に嵌合部12を上から嵌合させることができ、脇息の設置作業や取り外し作業を、楽に、且つ迅速にできるからである。
本考案の脇息は、このように形成されているから、これによれば、肘置きのない和室用の椅子を肘置き機能付きに変更できるだけではなく、椅子への取り付け作業や取り外し作業を、簡単且つ迅速にできる。
また本考案は、従来品のように上下から板で挟み付けて取り付ける構造ではない。従って、これによれば、使用時に外側方に力が加わっても、位置ずれすることがない。
更に本考案は、和室用の椅子の特性(畳を傷めないよう接地用の桟が脚に設けられている特性)を利用しているため、これによれば、椅子に見栄え良く、また椅子に一体感を持って取り付けることができる。
本考案の脇息の好適な一実施形態を示す使用状態時の正面図である。 同上脇息の使用状態時の斜視図である。 同上脇息の斜視図である。 同上脇息の側面図である。 図4のV−V線における使用状態時の要部断面図である。 同上脇息の他の実施形態を示す斜視図である。 本考案の他の構成に係る脇息の使用状態時の正面図である。 図7の脇息の使用状態時の斜視図である。 図7の脇息の斜視図である。 図7の脇息の側面図である。 図10のXI−XI線における断面図である。 図7の脇息の他の実施形態を示し、Aは要部正面図、Bは要部斜視図である。
以下、本考案を実施するための好適な一実施形態を、添付図面に従って説明する。
本考案は、図1等に示されるように、支脚1の上部に肘置き部分2が設けられているものであり、和室用の椅子3の傍らに置いて使用する脇息である。
上記の支脚1は、椅子3の座部4の裏側に、この座部4の前後方向に延ばされて設けられている桟5の内側面に係合する上側の係合部1aと、また椅子3の片側の前後の脚6に架け渡されている桟7の外側面に係合する下側の係合部1bとを備え、上側の係合部1aと下側の係合部1bの係合作用で上記の椅子3に取り付け可能に形成されている。
座部4の前後方向に延ばされて設けられている桟5は、脇息の右置き、左置きに対応できるよう、この実施形態では座部4の裏側に、左右対称状に設けられている。また支脚1は、この実施形態では図2〜図5等に示されるように、同形状の一対の板材8が間隔をあけて、平行且つ対向状に配置され、各板材8に横木9が水平に平行一対状、且つ上側に1本の計3本渡されて設けられている。そして、各板材8の上部に、肘置き部分2が上から見て弧状に渡されて設けられている。
また各板材8は、椅子3の座部4の下側に入り込ませる突き出し片部8aを備えて形成されている。そして、この実施形態では、この突き出し片部8aの先端上部に、上側の係合部1aが形成されている。上側の係合部1aは、図3、図5に示されるように、この実施形態では、桟5の内側面に係合する垂直面1a1と、桟5の下面に係合する突き出し片部8aの上端面1a2とでなり、板材8を正面から見て、図面上、L字形に形成されている。
また椅子3の片側の前後の脚6に架け渡されている桟7は、この実施形態では脚6の下端部の外側に、例えば畳等の接地面に当接するよう設けられている。下側の係合部1bは、この実施形態では支脚1の各板材8の下端内側の垂直状の板厚面で形成されている。
次に、この実施形態の本考案品の使用例を説明する。
先ず、使用者は、各板材8の突き出し片部8aを椅子3の座部4の下側に入り込ませ、図1等に示されるように、椅子3の座部4の裏側の桟5に上側の係合部1aを係合させる。本考案品は、上側の係合部1aが座部4の裏側の桟5に係合すると、下側の係合部1bが椅子3の片側の前後の脚6に架け渡されている桟7の外側面に係合する。これにより本考案品は、椅子3に取り付けられ、椅子3の傍らに起立状に配置される。
而して、本考案品を椅子3から取り外す場合は、先ず、使用者は、椅子3の内側に支脚1を傾ける。すると、上側の係合部1aと下側の係合部1bが、桟5、7から離され、係合状態が解かれる。
次に、使用者は、突き出し片部8aを座部4の下側から抜き取るように本考案品を外側に取り出す。これにより、本考案品が椅子3から取り外される。
以上の処において、本考案は、支脚1等の形状やデザイン、材質等は自由である。図6の実施形態は、畳を傷めることがないよう、支脚1が、畳に当接する接地板10を備えて形成されている例である。
また本考案は、この実施形態に示されるように、上側の係合部1aと下側の係合部1bの構造も、上例に限定されるものではない。この実施形態の場合、上側の係合部1aは、突き出し片部8aの先端上部に渡されているバー11の内側の垂直面1a1と、突き出し片部8aの上端面1a2とで形成されている。
また下側の係合部1bは、接地板10の内側の垂直面でなる。上側の係合部1aと下側の係合部1bが、この実施形態のように形成されている場合は、桟5、7との接触面積が大きくなるから、係合力が高くなり、安定性が良くなる、という利点がある。
また本考案の他の構成としては、図7、図8等に示されるものがある。上例と同一部材、同一箇所には、同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
この本考案の脇息は、支脚1が、和室用の椅子3の片側の前後の脚6に架け渡されている桟7に嵌め合わされる嵌合部12を備え、この嵌合部12が上記の桟7に嵌合されて椅子3に取り付け可能に形成されている。
支脚1は、同形状の板材8が平行一対状に対向配置され、横木9で接続されている。横木9は、図10、図11等に示されるように、この実施形態では支脚1の上下位置に設けられている。また支脚1の下端部は、畳を傷めることがないよう、板材8の板幅より大きい幅の長板13が取り付けられている。
また嵌合部12は、各板材8の下部の対向位置に、下側から上方に向かって切り欠かれ、逆凹溝状に形成されている。嵌合部12の高さは、桟7の高さより幾分高く形成され、嵌合部12の幅は桟7との嵌合時にがたつくことがないよう、桟7の幅に合わされている。
この実施形態の場合は、嵌合部12が、上記のように形成されているため、上から桟7に嵌め挿して嵌合できる。従って、これによれば、使用者は、本考案品を、楽に且つ迅速に、椅子3に取り付けたり、取り外すことができる。
次に、この実施形態の本考案品の使用例を説明する。
先ず、使用者は、嵌合部12を桟7に上からあてがい、押圧する。これにより、図7に示されるように、嵌合部12が桟7に嵌合し、支脚1が畳に当接し、椅子3の傍らに本考案品を設置できる。
また本考案品を椅子3から取り外す場合は、椅子3を押え付けた状態で本考案品を持ち上げる。これにより、嵌合部12の嵌合状態が解かれ、本考案品の片付けが可能になる。
以上の処において、この本考案品の場合も、支脚1や嵌合部12の形状、構造等は自由である。また嵌合部12は、例えば下側の開口が下方に向かって末広がりに形成されているのでも良い。この場合は、桟7へ嵌合し易くなるからである。
また嵌合部12は、図12Aに示されるように、並列状に複数形成されているのでも良い。この場合は、本考案品を椅子3に近づけたり、遠ざけて設置でき、設置間隔を調節できるからである。
また本考案は、同図Bに示されるように、支脚1が、畳に当接する長方形状の接地板10を備えて形成され、接地板10の片側に、断面フック状の嵌合部12が、接地板10の長手方向に沿って長尺状に形成されているのでも良い。この場合は、桟7との嵌合状態が長くなり、その分、本考案品を、椅子3に安定的に取り付けることができるからである。
1 支脚
1a 上側の係合部
1b 下側の係合部
2 肘置き部分
3 和室用の椅子
4 座部
5 座部の前後方向に延ばされて設けられている桟
6 脚
7 椅子の片側の前後の脚に架け渡されている桟


Claims (3)

  1. 支脚の上部に肘置き部分が設けられ、和室用の椅子の傍らに置いて使用する脇息であって、上記の支脚が、上記の椅子の座部の裏側に、座部の前後方向に延ばされて設けられている桟の内側面に係合する上側の係合部と、また椅子の片側の前後の脚に架け渡されている桟の外側面に係合する下側の係合部とを備え、上側の係合部と下側の係合部の係合作用で上記の椅子に取り付け可能に形成されていることを特徴とする脇息。
  2. 支脚の上部に肘置き部分が設けられ、和室用の椅子の傍らに置いて使用する脇息であって、上記の支脚が、上記の椅子の片側の前後の脚に架け渡されている桟に嵌め合わされる嵌合部を備え、この嵌合部が上記の桟に嵌合されて上記の椅子に取り付け可能に形成されていることを特徴とする脇息。
  3. 請求項2記載の脇息であって、嵌合部が支脚の下側から上方に向かって切り欠き状に形成され、桟に上から嵌合可能に形成されていることを特徴とする脇息。
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