JP3205963B2 - 導電性ポリマーおよびその前駆体の解凝集のための酸化/還元法およびそれによる物品製造の方法 - Google Patents

導電性ポリマーおよびその前駆体の解凝集のための酸化/還元法およびそれによる物品製造の方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は1996年7月25日に出願された米国仮特許出願
(Provisional Application)第60/022706号の優先権を
主張するものである。
【0002】 関連出願へのクロスリファレンス 発明の名称を「導電性ポリマーおよびその前駆体の解
凝集のための振動法」とするM.Angelopoulosらによる同
日付の米国特許出願の教示を参照によって本明細書に加
入する。
【0003】 発明の名称を「導電性ポリマーおよびその前駆体にお
ける凝集とモルフォロジーとを制御する手段としての重
合速度およびポリマーの沈殿速度の制御」とするM.Ange
lopoulosらによる同日付の米国特許出願の教示を参照に
よって本明細書に加入する。
【0004】 発明の技術分野 本発明は、導電性ポリマーおよびその前駆体製造のた
めの酸化および還元方法並びにポリマー鎖が解凝集され
ているそれによる物品の製造方法に関する。かかる解凝
集された導電性ポリマーおよびその前駆体は対応する凝
集したポリマーよりも良好な加工性および高い導電性を
示す。
【0005】 発明の背景 導電性の有機ポリマーは1970年代の終わりから科学的
なそして技術的な関心事であった。これらの比較的に新
しい材料は、従来の有機ポリマーに付随する物理的およ
び機械的性質を保持しながら、金属に特有の電気的およ
び磁気的性質を示す。ここに記載するのは主として導電
性ポリマー、例えば、ポリパラフェニレンビニレン類、
ポリパラフェニレン類、ポリアニリン類、ポリチオフェ
ン類、ポリアジン類、ポリフラン類、ポリピロール類、
ポリセレノフェン類、ポリ−p−フェニレンスルフィド
類、ポリチアナフテン類、可溶性前駆体から製造された
ポリアセチレン類、それらの組み合わせ、及びそれらと
これらのモノマーの他のポリマーおよびコポリマーとの
ブレンドである。
【0006】 これらのポリマーは、ドーピングにより導電性となる
共役系である。ポリマーの非ドープ形態または非導電性
形態をここで導電性ポリマーの前駆体と呼ぶ。ポリマー
のドープした形態または導電性にした形態をここで導電
性ポリマーと呼ぶ。
【0007】 導電性ポリマーは、静電気の荷電/放電(ESC/ESD)
防御、電磁干渉(EMI)の遮蔽、レジスト類、電気メッ
キ、金属の腐食防止および最終的には金属との置き換
え、すなち配線、プラスチック微小回路、種々の内部接
続技術用の導電性ペースト(はんだの代替品)など、の
ような領域における多くの応用の潜在的可能性を有す
る。多くの上記した応用において、特に高い電流容量を
要するものは、加工し得る導電性ポリマーの導電性がこ
のような用途にはいまだに適応しないので、これまでに
まだ実現していない。多くの上記した応用においてこれ
らの材料を金属の代わりに使用するためには、これらの
材料の導電性を増大させることが望まれる。加えてこれ
らの材料の加工性の改良もまた望まれる所である。これ
らのポリマーのいくつかのものは可溶性であるけれど
も、溶解度は一般に限られており、そしてその溶液は時
間の経過で安定ではなくなりがちである。
【0008】 導電性ポリマーのポリアニリン類は最も将来有望なか
つ広い範囲の商業的応用に最も適した導電性ポリマーの
一つであることが示されている。このポリマーは優れた
環境安定性を有し、そして単純な一工程での合成法を提
供する。しかしながらこの材料の導電性は、その最も一
般的な形態(塩酸でドープされた非置換ポリアニリン)
で、通常金属体(Metallic regime)の下端の、最も典
型的には1ないし10S/cmのオーダーのものである(A.G.
Macdiarmid and A.J.Epstein,Faraday Discuss.Chem.So
c.88,317,1989)。加えてこの種類のポリマーの加工性
には改良が必要である。ポリアニリンは可溶性ポリマー
であるけれども、その溶液は時間と共に不安定となる傾
向が認められている(E.J.OH et al,Synth.Met.55−57,
977(1993)。例えば非ドープ形態のポリアニリンの溶
液は放置するとゲル化するようになる。固形分濃度が5
%よりも大きい溶液は、数時間内にゲル化する傾向があ
り、このポリマーの利用性を制限する。従ってドープさ
れたポリアニリンの導電性を増大させる方法を考案する
こと、およびより広範な利用性を得るためにこれらの系
の加工性の増強が求められている。
【0009】 導電性(σ)はドーピングの水準によって設定される
キャリア数(n)、キャリア上の電荷(q)およびキャ
リアの移動度(μ)(鎖間(interchain)移動度および
鎖内(intrachain)移動度の両方)に依存する。
【0010】 σ=nqμ 一般にこれらの系におけるn(キャリアの数)は最大
となっており、かくして導電性はキャリアの移動度に依
存する。より高い導電性を達成するためには、これらの
系における移動度を増大させることが必要である。そし
てこの移動度は順番にポリマーのモルフォロジーに依存
する。鎖内移動度は、鎖に沿った共役の度合い、欠陥の
存在、および鎖構造に依存する。鎖間移動度は鎖間の相
互作用、鎖間の距離、および結晶化度に依存する。この
ように導電性はポリマーのモルフォロジーに非常に依存
する。
【0011】 最近、非ドープ形態のポリアニリンが鎖間の水素結合
の結果として凝集する傾向を有し、そしてこの凝集がポ
リマーの溶媒和を制限することが分かった(1995年1月
9日の米国特許出願第08/370,127号および1995年1月9
日の米国特許出願第08/370,128号。これらの教示を参照
によって本明細書に加入する)。ある種の添加剤、例え
ば塩化リチウムを凝集を破壊するためにポリアニリンに
添加しうることが見い出された。凝集が破壊されると、
鎖は互いに解きほぐされたようになり、溶媒はより効果
的に鎖を溶媒和し、より拡大した鎖構造をとらせる。結
果として、ドーピングにより解凝集されたポリマーは凝
集された形態のポリマーの導電性よりもより高いレベル
の導電性を示した。加えて、解凝集された溶液は対応す
る凝集された溶液よりも時間の経過により安定であるこ
とが見出された。
【0012】 本明細書では、酸化反応および還元反応の関与する、
導電性ポリマーを解凝集する新規な方法が記載されてい
る。 目的 導電性ポリマーの前駆体である凝集した分子を解凝集
することが本発明の一つの目的である。
【0013】 分子が一層均一にドープされうるように、導電性ポリ
マーの前駆体である凝集した分子を解凝集することが本
発明の一つの目的である。
【0014】 分子がドーピングに際し高い導電性を示すように、導
電性ポリマーの前駆体である凝集した分子を解凝集する
ことが本発明の一つの目的である。
【0015】 分子が良好な加工性と良好な溶液安定性を示すよう
に、導電性ポリマーの前駆体である凝集した分子を解凝
集することが本発明の一つの目的である。
【0016】 分子がフィルム、繊維もしくは何らかの構造部品のよ
うな物品または成形物品に一層効果的に加工されうるよ
うに、導電性ポリマーの前駆体である凝集した分子を解
凝集することが本発明の一つの目的である。
【0017】 分子が調整しうるモルフォロジーおよび機械的または
物理的特性を有するフィルム、繊維または何らかの構造
物品に一層効果的に加工されうるように、導電性ポリマ
ーの前駆体である凝集した分子を解凝集することが本発
明の一つの目的である。
【0018】 導電性ポリマーである凝集した分子を解凝集すること
が本発明の一つの目的である。
【0019】 分子が良好な加工性と良好な溶液安定性を示すよう
に、導電性モノマーである凝集した分子を解凝集するこ
とが本発明の一つの目的である。
【0020】 分子がフィルム、繊維または何らかの構造部品に一層
効果に加工されうるように、導電性ポリマーである凝集
された分子を解凝集することが本発明の一つの目的であ
る。
【0021】 分子が調整しうるモルフォロジーおよび機械的または
物理的特性を有するフィルム、繊維または何らかの構造
部品に一層効果に加工されうるように、導電性ポリマー
である凝集した分子を解凝集することが本発明の一つの
目的である。
【0022】 導電性ポリマーの導電性を増大することが本発明の一
つの目的である。
【0023】 導電ポリマーの導電性領域または島を拡大することに
より導電性ポリマーの導電性を増大することが本発明の
別な目的である。
【0024】 解凝集された導電性ポリマーの導電性をストレッチ配
向によりさらに増大することが本発明の別な目的であ
る。 発明の概要 本発明の広汎な態様は、解凝集された導電性ポリマー
およびこれの前駆体を製造する方法である。解凝集され
たポリマーは対応する凝集したポリマーに比べより大き
な溶解度および加工性、ドーピングに際してのより大き
い導電性、ならびにより均一なドーピングを示す。
【0025】 本発明の一層特定的な態様は、凝集した形態の導電性
ポリマーの実質的に還元されていないまたは酸化されて
いない前駆体ポリマーを還元または酸化して、還元また
は酸化された、解凝集された中間的形態のものとし、こ
れを物品に成形し、そしそ引き続いてドープし、そして
酸化または還元によって還元されていないまたは酸化さ
れていない形へ戻し、還元されていないまたは酸化され
ていない前駆体が最初に還元または酸化されずにドープ
される場合より大きい導電性を有するポリマーを得る方
法である。
【0026】 本発明の方法のさらに特定な態様は、酸化反応または
還元反応により溶液または固体のいずれかの状態の前駆
体ポリマーまたは導電性ポリマーを解凝集することであ
り、酸化反応および還元反応は化学的または電気化学的
に実施されるのが好ましい。
【0027】 本発明の方法の一層特定的な別な態様には、粉末、フ
ィルムまたは構造部品のような固体状態の形かまたは溶
液の形態のいずれかである導電性ポリマーの前駆体を用
意し、この前駆体を化学反応または電気化学反応によっ
て酸化または還元することにより、これを酸化されたま
たは還元された形に転化し、酸化されたまたは還元され
た前駆体ポリマーにドーパントを加え、前駆体ポリマー
をもとの還元されていないまたは酸化されていない状態
に転化する工程が包含される。ドーパントは酸化された
または還元されたポリマーがもとの還元されていないま
たは酸化されていない形に転化される前に、酸化された
または還元されたポリマーに転化できる。別法としてド
ーパントは、酸化されたまたは還元されたポリマーがも
との還元されていないまたは酸化されていない形に転化
された後に、酸化されたまたは還元されたポリマーに添
加できる。別法として、ドーパントは酸化されたまたは
還元されたポリマーがもとの還元されていないまたは酸
化されていない形に転化されるのと同時に、酸化された
または還元されたポリマーに添加できる。
【0028】 本発明の方法の一層特定的な別な態様には、溶液の形
の導電性ポリマーの前駆体を用意し、この溶液の形の前
駆体を化学反応または電気化学反応によって酸化または
還元することにより、これを酸化されたまたは還元され
た形に転化し、還元されたまたは酸化されたポリマーの
溶液を粉末、フィルム、繊維または構造部品に加工し、
ドーピングして前駆体ポリマーをもとの還元されていな
いまたは酸化されていない状態に転化する工程が包含さ
れる。ドーパントは酸化されたまたは還元されたポリマ
ーがもとの還元されていないまたは酸化されていない形
に転化される前に、酸化されたまたは還元されたポリマ
ーに添加できる。別法として、ドーパントは酸化された
または還元されたポリマーがもとの還元されていないま
たは酸化されていない形に転化された後に、酸化された
または還元されたポリマーに添加できる。別法として、
ドーパントは酸化されたまたは還元されたポリマーがも
との還元されていないまたは酸化されていない形に転化
されるものと同時に、酸化されたまたは還元されたポリ
マーに添加できる。
【0029】 本発明の方法の一層特定的な別な態様には、粉末、フ
ィルムまたは構造部品のような固体状態の形または溶液
形態のいずれかである導電性ポリマーを用意し、このポ
リマーを化学反応または電気化学反応によって酸化また
は還元することにより、これを酸化されたまたは還元さ
れた形に転化し、このポリマーをもとの還元されていな
いまたは酸化されていない状態に転化する工程が包含さ
れる。
【0030】 本発明の方法の一層特定的な別な態様には、溶液形態
の導電性ポリマーを用意し、この溶液形態のポリマーを
化学反応または電気化学反応によって酸化または還元す
ることにより、これを酸化されたまたは還元された形に
転化し、この還元されたまたは酸化されたポリマーの溶
液を粉末、フィルム、繊維または構造部品に加工し、こ
のポリマーをもとの還元されていないまたは酸化されて
いない状態に転化する工程が包含される。
【0031】 本発明のさらなる目的、特質および利点は、図面なら
びに以下の詳細な記載を考慮することにより明白となる
であろう。 詳細な説明 本発明は導電性ポリマー前駆体および導電性ポリマー
を解凝集する方法に関する。このようなポリマーの例は
置換されたおよび置換されていないポリパラフェニレ
ン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリアニリン、ポリ
アジン、ポリチオフェン、ポリチアナフテン、ポリ−p
−フェニレンサルファイド、ポリフラン、ポリピロー
ル、ポリセレノフェン、可溶性前駆体からつくられるポ
リアセチレンおよびこれらの組み合わせならびにこれら
のモノマーのコポリマーである。これらのポリマーの一
般式は、Angelopoulosらの米国特許第5,198,153号中に
見ることができ、またこの特許の教示は参照によって本
明細書に加入されている。本発明は図1に示す一般式を
有する置換されたもしくは置換されていないポリアニリ
ンまたはポリアニリンのコポリマーである一群のポリマ
ーに最も適している。この一般式においてそれぞれのR
はHまたは任意の有機基もしくは無機基であり、各Rは
同一であるか異なってよく;それぞれのR1はHまたは任
意の有機基もしくは無機基であってよく、各R1は同一で
あるか異なってよく;xは1またはそれ以上、望ましくは
2またはそれ以上であり、またyは0〜1の値を有す
る。有機基の例はアルキルまたはアリール基である。無
機基の例はSiおよびGeである。ここにあげたのは単に例
示的であり、限定的ではない。
【0032】 導電性ポリマー形態の前駆体を図1aに示す。これはド
ープされていない形態のポリマーつまりベースポリマー
である。図1bはドーパントでドープしたポリアニリンを
示す。ポリアニリン塩基が陽イオン化学種QAに曝露され
ると、ポリマーのイミン部分の窒素原子はQ+陽イオンで
置換されるようになり図1bに示すようにエメラルジン塩
が生成される。Q+はH+および有機または無機の陽イオ
ン、例えばアルキル基または金属から選択されることが
できる。
【0033】 Qが水素である場合QAはプロトン酸でありうる。ポリ
アニリンをドープするためにプロトン酸HAが使用される
場合、ポリアニリンのイミン部分の窒素原子がプロトン
化される。エメラルジン塩基形態は共鳴効果により著し
く安定化される。窒素原子および芳香族環に電荷がゆき
わたって分布し、イミン窒素とアミン窒素とが区別でき
なくなる。ドープれた形態の実際の構造は図1cに示すよ
うな非局在化されたポリセミキノン基である。
【0034】 ポリアニリンは多くの酸化状態で存在することが可能
である。エメラルジン形態のポリマーとは、ほぼ等しい
数の(図1でyは0.5)ベンゾイド単位とキノイド単位
とからなる物質をさす。エメラルジンポリマーは、図1
でyが1であるリューコエメラルジンポリマーに還元さ
れうる。リューコエメラルジン塩基形態のポリマーは周
囲条件で安定ではない。エメラルジンポリマーは、yが
0であるペルニグラニリン形態に酸化されうる。しかし
ながら十分に酸化された形態のポリマーもまた安定でな
い傾向がある。原則的には、y=0およびy=1の間の
別な酸化状態もまた可能である。エメラルジン塩基形態
のポリアニリンは最も安定な形態である。この形態は、
それが環境的に安定しているため、最もよく研究されて
きたポリアニリンの形態でありまた技術的応用に適した
形態である。
【0035】 エメラルジン塩基形態のポリアニリンは種々の有機溶
媒中および種々の酸水溶液中に可溶である。有機溶媒の
例はジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムア
ミド(DMF)、N−メチルピロリジノン(NMP)、N,N′
−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、ピリジン、m−ク
レゾール、フェノールなどである。ここにあげたのは例
示的にすぎず、限定的ではない。酸水溶液の例は、酢酸
水溶液および蟻酸水溶液である。ここにあげたのは例示
的にすぎず、限定的ではない。
【0036】 本発明はエメラルジン塩基の形態のポリアニリンは、
図2に模式的に示すアミンの部位とイミンの部位との間
の鎖内の水素結合の結果、凝集物を形成することをすで
に開示した(1995年1月9日出願の米国特許出願番号08
/370,127および同日出願の米国特許出願番号08/370,12
8。これらの教示は参照によって本明細書に加入されて
いる)。この凝集物はゲル浸透クロマトグラフィーにお
ける双峯性の分子量分布によって明らかにされた。例え
ばNMP中のエメラルジン塩基は図3aに示すように双峯性
分布を示す。この特定のクロマトグラフにおいては、分
子量の大きい画分の面積は6%程度である。分子量の大
きいこの画分は「擬似的に」大きい分子量を生む鎖凝集
に由来する。
【0037】 本発明者は、塩化リチウムのようなある種の添加剤を
これらの溶液に添加して水素結合を断ちそして分子量の
大きい画分を減らすか無くすことができることをすでに
開示した。本明細書では本発明者はエメラルジン塩基の
凝集を崩壊する新規な方法を開示するが、この方法には
エメラルジン塩基を異なる酸化状態にまず還元または酸
化し、次いでこの形態の材料を加工し、次いでもとの環
境に対して安定したエメラルジン形態に転化することが
包含される。
【0038】 エメラルジン塩基をリューコエメラルジン形態に還元
する際に、ゲル浸透クロマトグラフィーにおける分子量
の大きい画分は図3bおよび3cに示すように減少すること
がわかる。還元剤のヒドラジンはエメラルジン塩基の溶
液に種々な量で添加される。部分的に還元された生成物
の酸化状態を知るためにこれを滴定する。図3bおよび3c
に示されているクロマトグラフは、図1に示す式におい
て1=y=0.4であるそして1−y=0.3である還元され
たポリアニリンに対応する。これから知りうるように、
エメラルジン塩基形態のポリアニリンが還元され、分子
量の大きい画分が劇的に減少し、凝集の崩壊が示され
る。
【0039】 図4はポリアニリン、つまりエメラルジン塩基の粉末
の赤外線(IR)スペクトル(b)および完全に還元され
たリューコエメラルジン塩基ポリマーのそれ(a)を画
いたものである。赤外線スペクトルには、エメラルジン
塩基の二つの別個なN−Hストレッチングバンド、つま
り3290cm−1にある大きな広いバンドおよび3383cm−1
にある小さなとがったバンドが示されている。対照的
に、リューコエメラルジン塩基のスペクトルには、自由
な(水素結合していない)N−Hストレッチングバイブ
レーションに関連のある3384cm−1にあるただ一つのN
−Hバンドしか示されていない。エメラルジン塩基に認
められる3290cm−1のバンドは水準結合したN−Hスト
レッチングバイブレーションに由来する。
【0040】 エメラルジン塩基はアミン部位とイミン部位とを含む
酸化状態の混じったポリマーであるが、一方リューコエ
メラルジン塩基はアミン部位のみを含む。赤外データは
アミン部位とイミン部位との間の水素結合が、アミン−
アミン水素結合より強く、従って有意の水素結合であ
り、エメラルジン塩基に凝集が認められる一方、リュー
コエメラルジン塩基には有意の水素結合、従って凝集が
認められない。図5はエメラルジン塩基のフィルムがヒ
ドラジン蒸気によってその場で処理されるにつれ、水素
結合したN−Hストレッチングバンドが漸進的に顕著に
減少すると同時に自由なN−Hストレッチが増大するこ
とを示す。
【0041】 エメラルジン塩基の、ポリマー骨格上にイミンの部位
のみを生成するペルニグラニリン形態への変化でも水素
結合がなくなり、従って凝集がなくなる。リューコエメ
ラルジン形態への還元またはペルニグラニリン形態への
酸化の際に、エメラルジン塩基の凝集はなくなるが、こ
れらの形態は周囲条件の下で不安定であるので、実際に
はポリマーは使用できない。さらに、リューコエメラル
ジン塩基またはペルニグラニリン塩基のドーピングは顕
著な導電性のある形態を生じない。他の酸化状態と比べ
て、現在のところ最も大きい導電性を示すのはエメラル
ジン形態のポリマーである。
【0042】 エメラルジン塩基の凝集はポリマーの溶解度を制限す
る。エメラルジン塩基の凝集が増すにつれ、ポリマーの
溶解性は減少する。さらに、凝集によってこのポリマー
の溶液は、特に5%を越える濃度においてゲル化する。
従って凝集したエメラルジン塩基の溶液は安定でない。
さらにエメラルジン塩基の凝集はドーピングの均一およ
び効率を制限し導電性もまた制限し、そして鎖を結晶構
造に適応できなくする。
【0043】 従って、エメラルジン塩基の凝集を減少させるのが、
最終的にはポリマーをこの酸化状態に保てるようにする
ことが重要である。エメラルジン塩基が一時的な形態つ
まり還元されたまたは酸化された形にまず転化されうる
が、次に、工程内でポリマーを再凝集させることなくエ
メラルジンポリマーに戻すように再転化できることが必
要である。これはいくつかの方法で実施できる。まず、
粉末、フィルム、繊維、構造部品などの固体状態または
溶液形態のエメラルジン塩基が還元剤または酸化剤をそ
れぞれ添加することにより、あるいは適当な電位差を与
えることにより電気化学的に、リューコエメラルジン形
態に還元されるかまたはペルニグラニリン形態に酸化さ
れる。一時的なリューコエメラルジン/ペルニグラニリ
ン形態のポリマーは次いでエメラルジン塩基に好適なド
ーパントで処理されそして還元剤または酸化剤での処理
により、あるいは電気化学的に再酸化または再還元され
て、ドープしたエメラルジンの解凝集ポリマーが単離さ
れる。エメラルジンポリマーを改質するのに使用するド
ーパントと酸化剤/還元剤とは一緒に添加してもよく、
あるいはドーパントをまず添加し次いで酸化還元試薬を
添加してもよい。再凝集を防止するためには、ドーパン
トに先立って酸化還元剤を最初に添加するのは好ましく
ない。さもないと、ドープしてないエメラルジン塩基の
形のポリマーが改質されてしまい、工程中で再凝集する
おそれがある。好ましい態様では、還元されたまたは酸
化された形のポリマーをドーパントで処理し、続いて酸
化剤または還元剤で処理する。このようにして、エメラ
ルジンポリマーが生成される際、それはドープした形態
で生成される。ドープした形態にあっては、イミン部位
が反応するので、水素結合のために利用され得ない。
【0044】 第2の方法はエメラルジン塩基の溶液の調製を必要と
する。この溶液に還元剤または酸化剤が添加され、ある
いはこれに電位差を与えることにより電気化学的に処理
されて、溶液中のポリマーがリューコエメラルジン塩基
またはペルニグラニリン塩基へと転化される。この溶液
は次いでフィルム、繊維または構造部品に加工される。
加工されたフィルム、繊維、構造部品は次いでドーパン
トおよび酸化剤または還元剤で処理されて、ドープした
エメラルジン形態のポリマーに改質される。
【0045】 第3の方法は、固体形態の、つまり粉末、フィルム、
繊維または構造部品か、あるいは溶液の形のドープした
エメラルジン塩を用意し、そしてドープしたポリマーを
還元しまたはドープしたポリマーを酸化し、あるいはこ
れを電気化学的に処理してドーパントの存在下でリュー
コエメラルジン形態またはペルニグラニリン形態をつく
ることからなる。還元されたまたは酸化された形のポリ
マーは次いでエメラルジンポリマーへと再転化される。
還元されたまたは酸化された形であるうちは、溶液、ま
たは粉末もしくはフィルムもしくは繊維もしくは構造部
品の形のポリマーは、エメラルジン形態へと転化される
のに先立って熱的または機械的加工によってさらに加工
されることができるであろう。
【0046】 図1でyが0.5であるエメラルジン形態は上記したよ
うに還元または酸化されることができるが、還元または
酸化が完結する、つまりy=1またはy=0に到達する
必要はない。完全に還元されたポリマー(y=1)およ
い完全に酸化されたポリマー(y=0)の示す凝集は最
も少なくまた好ましい方法であるが、y=0.5より低い
水準にエメラルジン塩基が還元されるかまたはy=0.5
より高い水準に酸化されると、凝集がある程度低下す
る。エメラルジン塩基がより一層還元されまたは酸化さ
れると、構造は一層解凝集される。このことは、還元さ
れる水準が1−y=0.4つまりy=0.6であり、そして1
−y=0.3つまりy=0.7に達しまた凝集の有意な低下が
認められる図3からわかった。酸化/還元の程度は添加
される酸化剤または還元剤の量により、また反応が起き
うる時間の長さによってもまた反応条件に基づいて調整
される。
【0047】 還元剤の例を挙げると、ヒドラジン、フェニルヒドラ
ジン、他の置換されたヒドラジン、塩化チタン、水素、
水素化リチウムアルミニウム、亜鉛、ラニーニッケルな
どがある。酸化剤の例を挙げると、FeCl3、過酸化水
素、酸素、過沃素酸ナトリウムのよう過沃素酸塩、ジク
ロム酸カリウムのようなクロム酸塩、パーオキシジン硫
酸アンモニウム、m−クロロパーオキシ安息香酸のよう
な過酸、酢酸鉛などがある。酸化/還元は電位差を与え
ることにより電気化学的に実施することもできる。
【0048】 本発明を実施するのに有用な溶媒の例は以下のとおり
である。
【0049】 N−メチルピロリジン(NMP) ジメチルスルホキシド(DMSO) ジメチルホルムアミド(DMF) ピリジン トルエン キシレン m−クレゾール フェノール ジメチルアセトアミド テトラメチル尿素 n−シクロヘキシルピロリジノン 酢酸水溶液 蟻酸水溶液 ピロリジノン N,N′ジメチルプロピレン尿素(DMPU) ベンジルアルコール 水 ポリマーを導電性の状態にドープするのに使用できる
ドーパントの例には、塩酸、酢酸、蟻酸、蓚酸、トルエ
ンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ヨウ化メチルおよ
びカンファースルホン酸、アクリルアミドプロパンスル
ホン酸などがある。 実施例: 酸化剤としてパーオキシジ硫酸酸アンモニウムを使用
して1NのHCl中でアニリンを化学的に酸化重合すること
によりエメラルジン形態の置換されていないポリアニリ
ンを合成した。ポリアニリンはW.Huang,B.Humphrey,お
よびA.G.MacDiarmid,J.Chem,Soc.Faraday Trans.1,82,2
385,1986によって教示されるように電気化学的に酸化重
合されうる。化学的合成では、導電性ポリアニリンハイ
ドロクロライド(エメラルジンハイドロクロライド)塩
を溶液から析出した。重合を数時間にわたって進行さ
せ、その後粉末を濾過し、過剰の1N塩酸で洗浄した。次
いで0.1Mの水酸化アンモニウムとの反応によりエメラル
ジンハイドロクロライドを非導電性のまたはドープされ
ていないエメラルジン塩基へと転化した。エメラルジン
塩基を次に濾過し、水酸化アンモニウムで洗浄し、次い
でメタノールで洗浄しそして乾燥した。この段階のポリ
マーは、粉末として、ドープされていないエメラルジン
塩基の形態であった。
【0050】 エメラルジン形態の置換された(芳香族環上または窒
素上のいずれかが)ポリアニリンを上記と同じ仕方で、
ただし重合反応に適当な置換されたアニリンモノマーを
使用して、合成した。コポリマーは一つまたはそれ以上
のモノマーの酸化重合によってつくった。重合反応には
塩酸以外の酸も使用されることができる。これらは水性
の酢酸、硫酸、有機スルホン酸、例えば水性のトルエン
スルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、カンファー
スルホン酸などである。o−エトキシ置換ポリアニリン
は上述したように1Nの塩酸中でo−エトキシアニリンを
酸化重合することによって製造した。o−エトキシアニ
リンとアニリンを1Nの塩酸水溶液中で重合することによ
り、様々なo−エトキシ含有量のコポリマーを合成し
た。最終的なポリマー中のo−エトキシ含有量は最初の
重合反応においてこのモノマーの供給比率を変えること
により調整した。o−ヒドロキシエチル環置換誘導体の
ような他の環置換誘導体は、「Cross−Linked Electric
ally Conductive Polymers and Precursors Thereof」
と題する1996年2月2日付の米国特許出願番号08/595,8
53および「Methods of Fabricating Cross−Linked Ele
ctrically Conductive Polymers and Precursors There
of」と題する1996年2月2日付の米国特許出願番号08/5
94,680に記載されている。これら特許出願の教示は参照
によって本記載に加入されている。
【0051】 置換されたおよび非置換のエメラルジン塩基の粉末
は、一般にこれを有機溶媒中に溶解することにより加工
される。置換されていないエメラルジン塩基をNMP中に
濃度5〜10%に溶解した。この溶液を使用してエメラル
ジン塩基ポリマーのフィルムをシリコンウェーファ、石
英ウェーファ、塩の板などに旋回コートした。フィルム
は50nm〜1.0μm程度であった。溶液をアルミニウムパ
ンまたはガラス皿内に注入しそして60℃の真空オープン
内に24時間入れる溶液流延技法によってより厚いフィル
ム(50〜200μm程度)をつくった。この溶液は材料を
構造物品または繊維に加工するのにも使用できる。o−
エトキシ置換エメラルジン塩基のような置換エメラルジ
ン塩基は、置換されていないエメラルジン塩基より溶解
度が高かった。このポリマーはシクロヘキサノン、テト
ラヒドロフラン、エチルアセテートなどに溶解すること
ができる。シクロヘキサノン中で溶液(固形分5%)を
つくりこの溶液を用いてフィルム(薄いものおよび厚い
もの)を加工した。
【0052】 石英上のおよび塩の板の上のエメラルジン塩基(置換
されたおよび非置換の)の薄いフィルムをヒドラジン蒸
気に曝露することによってこのフィルムをヒドラジン処
理した。フィルムは時間を変えて曝露した。ヒドラジン
への曝露時間が長いほど、置換されていないエメラルジ
ン塩基の場合について還元に際して起きる赤外線の変化
を示す図5からわかるように、ポリマーは一層より還元
された。これからわかるように、水素結合したN−Hバ
ンドがなくなり、またリューコエメラルジン塩基を特徴
づける単一のN−Hストレッチングバンドが認められ
る。ポリマーをヒドラジン溶液中に入れることによりエ
メラルジン塩基粉末を還元した。還元に際して、メタノ
ールで洗浄し、次いで真空下でポンプ吸引することによ
り過剰のヒドラジンを試料から抽出した。エメラルジン
塩基のフィルムをヒドラジン溶液中に入れることにより
このフィルムを還元することもできる。別法として、溶
液中のポリマーを還元するためにエメラルジン塩基の溶
液にヒドラジンを添加することもできる。還元反応はす
べて、不活性雰囲気(窒素)下で実施した。ポリマーの
還元度合いは、添加するヒドラジンの量および反応が起
きうるが時間によって調整した。最終的なポリマーの還
元の度合いはクロム酸カリウムのような酸化剤で滴定す
ることにより定量的に測定した。
【0053】 エメラルジンポリマーは還元の場合について上記した
のと同様の方法で酸化することも可能である。酸化剤は
三塩化鉄、クロム酸カリウムなどであってよい。
【0054】 エメラルジン塩基が、固体状の形態であるいは溶液中
で(不活性雰囲気下で)一旦還元されると、エメラルジ
ン形態のポリマーのための好適なドーパント、例えばス
ルホン酸、例えばカンファースルホン酸などを添加し、
続いて還元されたまたは酸化された形のポリマーをドー
プしたエメラルジン形態へと転化して戻した。転化は還
元されたポリマーを酸化剤で処理し、また酸化されたポ
リマーを還元剤で処理することにより実施した。ドーパ
ントと好適な酸化剤または還元剤とを同時に還元された
形または酸化された形のポリマーに添加することができ
る。
【0055】 ドープしたエメラルジンの塩例えばエメラルジンハイ
ドロクロライド、エメラルジントルエンスルホネート、
エメラルジンカンホスルホネートなどもまた、ドーパン
トの存在下でポリマーを還元されたおよび酸化されたポ
リマーに転化するために還元剤または酸化剤で処理する
こともできる。ドーパントはすでに存在しているので、
ポリマーをエメラルジン塩基に再び転化して戻すために
は、酸化剤または還元剤のみを添加すればよい。ドーパ
ントは不要である。
【0056】 エメラルジン塩基の溶液またはエメラルジン塩の溶液
を不活性雰囲気下でヒドラジンまたは過酸化水素で処理
しエメラルジン塩基またはエメラルジン塩をそれぞれ還
元された形または酸化された形に転化した。還元された
形または酸化された形が一旦生成されると、この形のポ
リマーを溶液流延法によりフィルムに、あるいは熱的加
工により繊維または構造部品に加工した。ポリマーが一
旦加工されると好適な酸化または還元により、ドープし
たエメラルジン形態を再生した。
【0057】 本記載で引用したすべての参考文献は参照により本記
載に加入されている。
【0058】 本発明は好ましい態様に関して記述されているが、本
発明の趣意および範囲から逸脱することなく、多くの修
正、改変および改善を当技術に熟達する者なら思い付く
であろう。 図面の簡単な説明
【図1】図1はポリアニリンの一般式であり、(a)は
前駆体形態のポリマーまたは非ドープ形態のポリマーで
あり、(b)はドープした形態のポリマーまたは導電性
形態のポリアニリンであり、(c)はポリセミキノンラ
ジカル陽イオンからなる、ドープした導電性ポリマーに
関する実際の構造である。
【図2】図2はエメラルジン塩基の鎖間水素結合を示
し、これは一つの鎖のアミン部位と第二の鎖のイミン部
位との間にある。
【図3】図3は(a)NMP中のエメラルジン塩基中のポ
リアニリン塩基、(b)ヒドラジンの添加により部分的
に還元されたNMP中のエメラルジン塩基、(c)一層多
くのヒドラジンの添加により一層十分に還元されたNMP
中のエメラルジン塩基、のそれぞれゲル浸透クロマトグ
ラフ(GPC)を示す。見ると判るように、ポリマーが一
層十分に還元されるにつれて分子量の大きい部分が減少
する。
【図4】図4はポリアニリン塩基の還元されたリューコ
エメラルジン塩基の形およびエメラルジン塩基の形に関
する赤外線スペクトルを示す。
【図5】図5はエメラルジン塩基がリューコエメラルジ
ン塩基に還元される際に認められる赤外線スペクトルの
変化を示す。(a)はエメラルジン塩基のフィルム、
(b)はヒドラジン蒸気で15分間処理した後のフィル
ム、(c)はヒドラジン蒸気での30分間処理した後のフ
ィルム、(d)はヒドラジン蒸気で1時間処理した後の
フィルムおよび(e)はヒドラジン蒸気で12時間処理し
た後のフィルムである。見ると判るように、エメラルジ
ン塩基ポリマーが還元されるにつれてHの結合したN−
Hストレッチングバンドが減少する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01B 1/12 H01B 1/12 G // C08L 79:00 (72)発明者 チェン,ウェイゴン アメリカ合衆国 91106 カリフォルニ ア州 パサディーナ.サウスチェスター アベニュー118.アパートメント ナン バー7 (56)参考文献 特開 平3−111425(JP,A) 特開 平6−207010(JP,A) 特開 平3−28229(JP,A) 特開 平4−63865(JP,A) 特開 平4−359924(JP,A) 特開 平3−52929(JP,A) 特開 平8−3313(JP,A) 特表 平6−508390(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 85/00 C08G 61/00 - 61/12 C08G 73/00 C08G 75/00 - 75/02 C08L 101/12 H01B 1/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (48)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】還元または酸化されていない形の導電性ポ
    リマーを与えるドーピングされていない前駆体を順次、 中間的な酸化形態または還元形態へと酸化または還元す
    る工程と、 物品を前記中間的な酸化形態または還元形態において成
    形する工程と、 前記中間的な酸化形態または該中間的な還元形態におい
    て前記物体をドーパントに曝露する工程と、 該物品を還元または酸化する工程とを含む、 酸化または還元されていない形のドープした物品を製造
    する方法。
  2. 【請求項2】還元または酸化されていない形の導電性ポ
    リマーを与えるドーピングされていない前駆体を順次、 中間的な酸化形態または還元形態へと酸化または還元す
    る工程と、 物品を前記中間的な還元または酸化形態において成形す
    る工程と、 該物品を還元または酸化する工程と、 該物品をドーパントへと曝露する工程とを含む、酸化ま
    たは還元されていない形のドープした物品を製造する方
    法。
  3. 【請求項3】還元または酸化されていない形の導電性ポ
    リマーを与えるドーピングされていない前駆体を順次、 中間的な酸化形態または還元形態へと酸化または還元す
    る工程と、 物品を前記中間的な還元または酸化された形態において
    成形する工程と、 該物品を還元または酸化すると同時に、前記物品をドー
    パントへと曝露する工程とを含む、酸化または還元され
    ていない形のドープした物品を製造する方法。
  4. 【請求項4】還元または酸化されていない形の導電性ポ
    リマーを与えるドーピングされていない前駆体を順次、 中間的な酸化形態または還元形態へと酸化または還元す
    る工程と、 前記中間的な還元または酸化された形態においてドーパ
    ントに曝露する工程と、 該物品を前記中間的な還元または酸化された形態から成
    形する工程と、 該物品を還元または酸化する工程とを含む、酸化または
    還元されていない形のドープした物品を製造する方法。
  5. 【請求項5】還元または酸化されていない形の導電性ポ
    リマーを与えるドーピングされていない前駆体を順次、 中間的な酸化形態または還元形態へと酸化または還元す
    る工程と、 前記中間的な還元または酸化された形態をドーパントに
    曝露する工程と、 前記中間的な還元または酸化された形態を還元または酸
    化する工程と、 物品を成形する工程とを含む、酸化または還元されてい
    ない形のドープした物品を製造する方法。
  6. 【請求項6】導電性ポリマーの前駆体が非ドープ形態の
    ポリアニリンである請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】還元されていないまたは酸化されていない
    形のポリアニリンがエメラルジンの形である請求項6記
    載の方法。
  8. 【請求項8】物品が粉末、フィルム、繊維および構造部
    品からなる群から選択される請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】酸化が化学的酸化および電気化学的酸化か
    らなる群から選択される方法により行われる請求項1記
    載の方法。
  10. 【請求項10】還元が化学的還元および電気化学的還元
    からなる群から選択される方法により行われる請求項1
    記載の方法。
  11. 【請求項11】ヒドラジン、フェニルヒドラジン、塩化
    チタン、水素、水素化リチウムアルミニウム、亜鉛およ
    びラニーニッケルからなる群から選択される還元剤が化
    学的還元に使用される請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】FeCl3、過酸化水素、酸素、過沃素酸
    塩、ジクロム酸カリウムを含むクロム酸塩、パーオキシ
    ジ硫酸アンモニウムおよび過酸からなる群から選択され
    る酸化剤が化学的酸化に使用される請求項9記載の方
    法。
  13. 【請求項13】過沃素酸塩が過沃素酸ナトリウムである
    請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】クロム酸塩がジクロム酸カリウムである
    請求項12記載の方法。
  15. 【請求項15】酸化剤がm−クロロパーオキシ安息香酸
    および酢酸鉛からなる群から選択される請求項12記載の
    方法。
  16. 【請求項16】還元または酸化されていない形のドープ
    されていない導電性ポリマーを順次、 還元または酸化された中間的な還元形態または酸化形態
    とする工程と、 該中間的な還元形態または酸化形態において物品を成形
    する工程と、 該物品を酸化または還元して、酸化または還元されてい
    ない形態のドープした物品を製造する方法。
  17. 【請求項17】還元または酸化されていない形のドープ
    されていない導電性ポリマーを順次、 還元または酸化された中間的な還元形態または酸化形態
    とする工程と、 前記中間的な還元形態または酸化形態において物品を成
    形する工程と、 該物品をドーパントへと曝露する工程と、 該物品を酸化または還元する工程とを含む、酸化または
    還元されていない形態のドープした物品を製造する方
    法。
  18. 【請求項18】還元または酸化されていない形のドープ
    されていない導電性ポリマーを順次、 還元または酸化された中間的な還元形態または酸化形態
    とする工程と、 前記中間的な還元形態または酸化形態において物品を成
    形する工程と、 該物品を酸化または還元する工程と、 該物品をドーパントに曝露する工程とを含む、酸化また
    は還元されていない形態のドープした物品を製造する方
    法。
  19. 【請求項19】還元または酸化されていない形のドープ
    されていない導電性ポリマーを順次、 還元または酸化された中間的な還元形態または酸化形態
    とする工程と、 前記中間的な還元形態または酸化形態において物品を成
    形する工程と、 前記物品を酸化または還元すると同時にドーパントに曝
    露する工程とを含む、酸化または還元されていない形態
    ドープした物品を製造する方法。
  20. 【請求項20】還元または酸化されていない形態のドー
    プされていない導電性ポリマーを順次、 還元または酸化された中間的な還元形態または酸化形態
    とする工程と、 前記中間的な還元形態または酸化形態にドーピングを行
    う工程と、 前記中間的な還元形態または酸化形態を酸化または還元
    する工程と、 物品を成形する工程とを含む、酸化または還元されてい
    ない形態のドープした物品を製造する方法。
  21. 【請求項21】前記ポリマーが非ドープ形態のポリアニ
    リンである請求項16記載の方法。
  22. 【請求項22】還元されていないまたは酸化されていな
    い形のポリアニリンがエメラルジンの形である請求項21
    記載の方法。
  23. 【請求項23】物品が粉末、フィルム、繊維および構造
    部品からなる群から選択される請求項16記載の方法。
  24. 【請求項24】酸化が化学的酸化および電気化学的酸化
    からなる群から選択される方法により行われる請求項16
    記載の方法。
  25. 【請求項25】還元が化学的還元および電気化学的還元
    からなる群から選択される方法により行われる請求項16
    記載の方法。
  26. 【請求項26】ヒドラジン、フェニルヒドラジン、塩化
    チタン、水素、水素化リチウムアルミニウム、亜鉛およ
    びラニーニッケルからなる群から選択される還元剤が化
    学的還元に使用される請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】FeCl3、過酸化水素、酸素、過沃素酸
    塩、ジクロム酸カリウムを含むクロム酸塩、パーオキシ
    ジ硫酸アンモニウムおよび過酸からなる群から選択され
    る酸化剤が化学的酸化剤に使用される請求項24記載の方
    法。
  28. 【請求項28】過沃素酸塩が過沃素酸ナトリウムである
    請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】クロム酸塩がジクロム酸カリウムである
    請求項27記載の方法。
  30. 【請求項30】酸化剤がm−クロロパーオキシ安息香酸
    および酢酸鉛からなる群から選択される請求項27記載の
    方法。
  31. 【請求項31】エメラルジン形態のドープされていない
    ポリアニリンを用意し順次、 このエメラルジン形態を解凝集されたリューコエメラル
    ジン形態へと還元し、 この解凝集されたリューコエメラルジン形態から物品を
    成形し、 この解凝集されたリューコエメラルジン形態をドーピン
    グし、 このリューコエメラルジン形態に酸化する ことからなる方法。
  32. 【請求項32】エメラルジン形態のドープされていない
    ポリアニリンを用意し順次、 このエメラルジン形態を解凝集されたペルニグラニリン
    形態へと酸化し、 この解凝集されたペルニグラニリン形態から物品を成形
    し、 この解凝集されたペルニグラニリン形態をドーピング
    し、 このペルニグラニリン形態をエメラルジン形態に還元す
    る ことからなる方法。
  33. 【請求項33】還元または酸化されていない形のドープ
    されていない導電性ポリマーを与える前駆体を順次、 中間的な還元形態または酸化形態へと還元または酸化
    し、 中間的な還元形態または酸化形態を形成させ、 該中間的な還元形態または該中間的な酸化形態をドーパ
    ントに曝露し、 該中間的な還元形態または該中間的な酸化形態を酸化ま
    たは還元して、酸化または還元されていない形のドープ
    したポリマーをつくる ことからなる方法。
  34. 【請求項34】還元または酸化されていない形のドープ
    されていない導電性ポリマーを順次、 中間的な還元形態または酸化形態へと還元または酸化
    し、 中間的な還元形態または酸化形態を形成させ、 該中間的な還元形態または該中間的な酸化形態を酸化ま
    たは還元して、酸化または還元されていない形のドープ
    したポリマーをつくる ことからなる方法。
  35. 【請求項35】還元または酸化された中間的形態が固体
    状態である請求項33記載の方法。
  36. 【請求項36】固体状態が粉末、フィルム、繊維および
    構造部品からなる群から選択される請求項35記載の方
    法。
  37. 【請求項37】還元または酸化された中間的形態が溶液
    の形である請求項33記載の方法。
  38. 【請求項38】還元されたまたは酸化された中間的形態
    から物品を成形することをさらに含む請求項33記載の方
    法。
  39. 【請求項39】還元されたまたは酸化された中間的形態
    が固体状態である請求項34記載の方法。
  40. 【請求項40】固体状態が粉末、フィルム、繊維および
    構造部品からなる群から選択される請求項39記載の方
    法。
  41. 【請求項41】還元されたまたは酸化された中間的形態
    が溶液の形である請求項34記載の方法。
  42. 【請求項42】還元されたまたは酸化された中間的形態
    から物品を成形することをさらに含む請求項34記載の方
    法。
  43. 【請求項43】エメラルジン塩基溶液をつくり、これに
    還元剤または酸化剤を添加し、あるいは電圧をかけるこ
    とによりこれを電気化学的に処理し、溶液中のエメラル
    ジンポリマーを溶液中のリューコエメラルジン塩基また
    はペルニグラニリン塩基に変換し、次いでこの溶液中の
    リューコエメラルジン塩基またはペルニグラニリン塩基
    を物品に加工し、次いでこれをドーパントと酸化剤また
    は還元剤で処理してドープしたエメラルジン形態のポリ
    マーとすることからなる方法。
  44. 【請求項44】固体状態のまたは溶液の形のドープした
    エメラルジン塩を用意し、そしてドープしたポリマーを
    還元しまたはドープしたポリマーを酸化し、あるいはこ
    れをドーパントの存在下で電気化学的に処理してリュー
    コエメラルジンまたはペルニグラニリン形態にし、それ
    から還元または酸化された形のポリマーをエメラルジン
    ポリマーに変換するが、一方、還元されたまたは酸化さ
    れた形であるうちに、エメラルジン形態への酸化または
    還元に先立って、溶液の形または固体状態のポリマーを
    熱的または機械的加工によってさらに加工することから
    なる方法。
  45. 【請求項45】ポリマーが構造式 (式中、それぞれのRは、同一であるか異なってよい
    H、エトキシ基、またはヒドロキシエチル基であり、そ
    れぞれのR1は、それぞれ同一であるか異なってよいH、
    アルキル基、アリール基であり、xは、1またはそれ以
    上、または2、またはそれ以上であり、yは還元または
    酸化されていない形については、0.5であり、還元され
    た形については0.5<y≦1の値を有しており、また酸
    化された形については0≦y<0.5の値を有する)を有
    するポリアニリンである請求項1記載の方法。
  46. 【請求項46】ポリマーが構造式 (式中、それぞれのRは、同一であるか異なってよい
    H、エトキシ基、またはヒドロキシエチル基であり、R1
    は、それぞれ同一であるか異なってよいH、アルキル
    基、アリール基であり、xは、1またはそれ以上、また
    は2、またはそれ以上であり、yは還元または酸化され
    ていない形については、0.5であり、還元された形につ
    いては0.5y≦1の値を有しており、また酸化された形に
    ついては0≦y<0.5の値を有し、A-は、塩酸、酢酸、
    蟻酸、蓚酸、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンス
    ルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン
    酸、カンファースルホン酸、ヨウ化メチルおよびアクリ
    ルアミドプロパンスルホン酸から得られるアニオンであ
    り、Q+は、H+、アルキルカチオンまたは金属カチオンで
    ある)を有するポリアニリンである請求項16記載の方
    法。
  47. 【請求項47】物品がストレッチ配向している請求項1
    記載の方法。
  48. 【請求項48】物品がストレッチ配向している請求項16
    記載の方法。
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