JP3205603B2 - 磁場型質量分析計における質量校正法 - Google Patents

磁場型質量分析計における質量校正法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加速電圧をある所定の
値に固定して磁場掃引する磁場型質量分析計に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は質量分析計の全体システム構成の
概要を示す図である。このシステムでは、CPU(演算
処理装置)22により加速電圧コントロール用のDAC
12を介して加速電圧及び電場電圧の比を一定に保ちな
がら加速・電場電源11の出力を変化させ、磁場コント
ロール用のDAC21を介して磁場電源20の出力をコ
ントロールすることによって磁場掃引するものである。
CPU22は、さらにDAC16を介してイオンマルチ
プライヤ用電源15をコントロールし、ゲインコントロ
ーラ18を介して増幅器17のゲインを設定すると共
に、ADC19を介してマスピーク検出系からの測定デ
ータを読み取り、ADC14を介してホール素子回路1
3から磁場強度を読み取って磁場掃引を制御している。
【0003】上記の如く構成された質量分析計のデータ
収集システムにおいて、一般に質量数m/zと磁場25
における磁場強度Bとイオン源23と電場24による加
速電圧Vとは、周知の如く、 m/z=K(B2 /V) (ただし、Kは定数) の関係式が成り立つ。したがって、加速電圧Vをある所
定の値に固定し磁場掃引すると、 m/z=K1 2 (ただし、K1 は定数) となり、また、 B=K2 t (ただし、tは時間、K
2 は定数) であるから、 m/z=K3 2 (ただし、K3 は定数) となる。これらの関係から、測定データの質量数を決定
する方法は、従来、標準ピーク出現位置(磁場強度或い
は出現時間)のテーブルを作成し、このテーブルを基に
計算を行っていた。したがってここでは、テーブル作成
時にオペレータが個々のピークの質量数を測定し、それ
をCPU22に入力するのが一般的な方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
時間の関数として磁場強度が決まり、その磁場強度の関
数として質量数が求まるという関係にあっても、実際に
は質量数と時間の対応付けを高精度で行うことはできな
い。すなわち、磁場強度は、上記のようにホール素子を
使用してフィードバック系で制御しても、ヒステリシス
その他種々の要素があり、また、ホール素子そのものの
直線性も厳密には保証されていないため、磁場を直線で
掃引することは勿論、実際の磁場強度を正確に測定する
ことも難しい。このように、磁場の値は完全に制御しき
れないのが現実であるが、再現性は高いため、予め質量
分析計を校正することによって質量数と時間の対応付け
精度を高めている。
【0005】具体的には、予め既知の標準試料を使って
磁場を掃引し、時間によってスペクトルを展開してその
ときの判っている質量数から時間との対応付けを行い、
中間を直線近似によって補間をしている。しかし、この
近似法では、曲線を直線とみなしている関係上、高い精
度を期待することはできない。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、近似精度の高い質量数と時間の相関曲線で質量校
正を行う磁場型質量分析計における質量校正法を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、加
速電圧をある所定の値に固定して磁場掃引する磁場型質
量分析計において、既知試料で磁場掃引してその測定ス
ペクトルからピークを指定し、該指定したピークから代
表点をとって基準関数を求め、該基準関数と指定した各
ピークとの誤差を計算し、指定した各ピークの誤差をプ
ロットして、その各プロットした点間を補間した誤差曲
線を求めて質量校正を行うことを特徴とするものであ
る。
【0008】
【作用】本発明の磁場型質量分析計における質量校正法
では、既知試料の測定スペクトルから各ピークを指定し
てその誤差をプロットし誤差曲線で各点間を補間し質量
校正を行うので、曲線の特性を持つ質量数と時間の関係
の対応付けを高い精度で行うことができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の磁場型質量分析計における質量
校正法の1実施例を説明するための図、図2はデータ処
理装置の質量校正処理の概要を説明するための図、図3
は測定スペクトル及び時間と磁場、質量数との関係をを
示す図、図4は誤差曲線の例を示す図である。
【0010】図1において、質量分析装置1は、例えば
図5で先に説明したように加速電圧をある所定の値に固
定し磁場掃引する磁場型質量分析計であり、記憶装置3
は、質量数校正のための指定ピーク情報や誤差曲線、測
定スペクトル情報等を格納するものである。データ処理
装置2は、質量分析装置1や記憶装置3、マウス4、キ
ーボード5等の入力装置、ディスプレイ6、プリンタ7
等の出力装置を制御して質量数の校正、測定データの処
理を行うものであり、入力装置からの入力指示にしたが
って、場の質量数校正モードや試料の測定モードで質量
分析装置1の加速電圧、磁場を制御して測定データを取
り込んで処理し、その処理データを出力装置や記憶装置
3に出力するものである。質量数校正モードでは、既知
の標準試料を磁場掃引して主要な質量数から質量数やポ
ジションの誤差曲線をスプライン関数を用いて補間する
ことによって校正を行う。そして、測定対象となる実際
の試料の測定データに対しては、質量数の誤差曲線を用
いることによって質量演算を行い、或いは試料を測定す
る際、ポジションの誤差曲線を用いることによって、任
意の質量数に磁場を設定する。
【0011】次に、質量数校正モードでのデータ処理装
置2による処理の流れを図2(イ)により説明する。
【0012】まず、質量分析計1に既知の標準試料をセ
ットし、図3(イ)に示すように磁場掃引し(ステップ
S1)、図3(ハ)に示すような測定スペクトルを展開
する(ステップS2)。
【0013】分析者は、展開された測定スペクトルが既
知の標準試料のものであり、それぞれのピークとその質
量数が判っているので、それらのピーク情報を指定入力
することができる。そこで、この指定入力がなされる
と、指定ピークを認識してそのピーク情報を登録する
(ステップS3)。
【0014】さらに、それらの指定ピークから例えば2
点の代表点(質量数の値m/zとポジションの値t)を
選択し、基準関数を求める(ステップS4)。この基準
関数は、例えば y=ax+b y′=a′x′+b′ とすると、yに質量数の値m/z、xにポジションの値
tを代入し、逆にy′にポジション(時間)の値t、
x′に質量数の値m/zを代入してそれぞれのパラメー
タa、b、a′、b′を求める。ここで、ポジションの
値tは、図3(ハ)に示す横軸、つまり時間である。
【0015】そして、ステップS4で求めた質量数の値
m/z及びポジションの値tとステップS3で指定され
たピークの値との誤差を求め(ステップS5)、各ピー
クの誤差をプロットしてその各点間を図4に示すように
スプライン関数を用いて補間する誤差曲線を求め登録す
る(ステップS6〜S7)。質量数誤差Δm/zの誤差
曲線を示したのが図4(イ)であり、ポジション誤差Δ
tの誤差曲線を示したのが図4(ロ)である。
【0016】上記のようにして誤差曲線が登録される
と、図2(ロ)に示すように測定対象試料で磁場掃引し
(ステップS11)、測定スペクトルを展開すると(ス
テップS12)、上記基準関数と誤差曲線によって質量
数と時間との対応付けを行い質量演算を行うことができ
る。
【0017】既に述べたように質量数Mは、図3(ロ)
実線に示すような時間tとの関係があり、理想的には時
間tの関数として求まるので、本来、質量数Mと時間t
との関係は、 M(t)=F(t)=F(a1 ,a2 ,t) となる(ただし、a1 ,a2 はパラメータ)。しかし、
実際には、先に述べたようにヒステリシスやその他の要
因により、図3(ロ)の点線で示すようにズレが生じ、 M(t)=F(a1 ,a2 ,t)+δ(t) のように誤差関数δが入ってくる。そこで、本発明は、
既知試料による実際の測定データをとり、この既知測定
データからポジション(時間)のズレ、質量数m/zの
ズレを求めスプライン関数で内挿するものである。スプ
ライン関数は、区分的に多項式で表され各区間の接続点
では連続条件を満たす関数であり、離散的な点があった
場合にそれ通る内挿曲線を作るものである。普通は先に
述べたような直線近似や3点取って2次曲線近似を行う
が、このスプライン近似によれば、例えば3次曲線でし
かも全部の点に対して関数値、2次の微分係数までつな
がっているという条件で近似する。
【0018】また、時間は、制御、計測が容易であり、
クロックに従って磁場を制御するシグナルを出している
ので、その時間に出した制御信号の値が判る。したがっ
て、本発明によれば、ある質量数に対応する磁場を制御
したい場合にも、どのような信号を出せばよいかを求め
ることができ、分析計にある質量数のものを通したい場
合にも、磁場を図4(ロ)に示すポジションの誤差曲線
を用いることによって容易に可能になる。
【0019】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記
の実施例では、既知試料を測定してその測定スペクトル
でピークを指定してキャリブレーションを行うようにし
たが、同じ既知試料を使い再度キャリブレーションを行
う場合には、以前に指定したピーク情報を利用すること
によって、分析者がピーク指定を行うことなくピーク情
報を抽出し自動的に誤差曲線を生成してもよい。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、磁場型質量分析計で磁場掃引して得られる測
定スペクトルの質量数と時間という厳密には曲線の特性
を持つ本来の関係を、直線近似ではなくスプライン関数
を導入して曲線近似するので、近似精度を上げることが
でき、精度の高い掃引場の質量校正が可能になる。この
ため、掃引場を目的の質量数の観測ができるように制御
する場合でもより正確な設定ができる。さらに、スプラ
イン関数を導入した曲線近似により、校正の演算に必要
とされる点の情報を少なくすることができ、処理負担の
軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁場型質量分析計における質量校正
法の1実施例を説明するための図である。
【図2】 データ処理装置の質量校正処理の概要を説明
するための図である。
【図3】 測定スペクトル及び時間と磁場、質量数との
関係をを示す図である。
【図4】 誤差曲線の例を示す図である。
【図5】 質量分析計の全体システム構成の概要を示す
図である。
【符号の説明】
1…質量分析計、2…データ処理装置、3…記憶装置、
4…マウス、5…キーボード、6…ディスプレイ、7…
プリンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 49/30 G01N 27/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速電圧をある所定の値に固定して磁場
    掃引する磁場型質量分析計において、既知試料で磁場掃
    引してその測定スペクトルからピークを指定し、該指定
    したピークから代表点をとって基準関数を求め、該基準
    関数と指定した各ピークとの誤差を計算し、指定した各
    ピークの誤差をプロットして、その各プロットした点間
    を補間した誤差曲線を求めて質量校正を行うことを特徴
    とする磁場型質量分析計における質量校正法。
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