JP3205433U - 走行式介護用リフト - Google Patents
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Abstract
【課題】車椅子を操作する介護者が一人で、吊られた被介護者の背中、太ももの角度に合うように、車椅子を傾斜させたままでポンプ付随リリースバルブを開放させ、スムーズにゆっくり降ろしながら、座部の奥深い角のポジションに降ろすことができる走行式介護用リフトを提供する。【解決手段】手動油圧ポンプ7に付随されたポンプ付随リリースバルブ15の開閉を可能とするフレキシブルスピンドルチューブ13の先端に遠隔操作用回転式ハンドル14を設けた。この遠隔操作用回転式ハンドルを車椅子のハンドル近傍に配置し、介護者は片手で車椅子のハンドルを持ち車椅子を傾動させ、もう片方の手で遠隔操作用回転式ハンドルを操作できるように遠隔操作用回転式ハンドルを配置した。これにより従来は介護者2人を要した被介護者の移動を、介護者1人で行うことが可能となる。【選択図】図1
Description
この発明は、人が持ち上げたり、運搬したりすることが困難な介護必要者を、電気、エンジン等を使わず昇降が可能故、長時間の停電時でも昇降、運搬を可能とし、駆動源を電気不要な手動油圧ポンプであるのに、遠隔操作での下降を可能に出来る事で、介護者一人で、車椅子を傾動させた状態を保ちながら、車椅子に乗せる事が出来る、走行式介護用リフトに関するものである。
現在使用されている、主な走行式介護用リフトは、被介護者にスリングを装着し、充電式バッテリーを駆動源とする電動式シリンダーモーターを使用し、電動式シリンダーの出入りで、上部のアームを動かし、被介護者を昇降させている。昇降させる操作スイッチは、リモコン式であり、介護者が一人で介護を行えるようになっている。しかしながら、市販のリフト(例特開2001−327554)等のリフトは、電動式モーターの回転を直動のシリンダー駆動にして、その出し入れで吊上げ動作を行うため、災害時で停電時に電源が使用出来ない時は充電が出来なく、また充電忘れ時にも使用が出来なくなる。
特開2003−265550には、油圧シリンダーによって上方向に付勢されている、と書かれているが、油圧シリンダーに圧力を加え、吊り上げる方法、また下げる方法が開示されていない。
さらに、実願平4−28631には、油圧シリンダー等の昇降手段を上下用アームと移動フレーム間に介在し、と書かれ、また、油圧シリンダー等を操作してムーブヘッドを降下させる、と書かれているが、油圧シリンダーに圧力を加え、吊り上げる方法、また下げる方法が開示されていない。
さらに特開平8−20496には、市販の油圧ジャッキを用い、油圧ジャッキからの力でリンク機構によりアームを揺動するようにしていると開示しているが、ジャッキのストロークが開示されていないことから、介護者を床上の布団から吊り上げ、車椅子に乗せる時、上下ストロークが大きく要求されるが、これは使用出来ない。
手動油圧ポンプを動力とした走行式介護用リフトは、油の圧力でシリンダーのロッドを押し出し、シリンダーヘッド側を回転軸で取り付け、ロッド側を回転軸で取り付けたアームの中間位置に取り付け、シリンダーの出し入れでアームを動かし、アームの先端に360度回転を有し、アームの角度の如何でも常に垂直を保つハンガー取り付けフランジピンを付ける。そのフランジピンでハンガー吊下げ、そのハンガーにスリングを取り付け、被介護者をスリングで包み、手動油圧ポンプに圧を加える事で上昇し、手動ポンプに付随しているポンプ付随リリースバルブを開放することで、下降する構造になっているが、スリングの形状は、被介護者に負担を与えない形状であるため、吊り上げられた被介護者の臀部から背中の角度が、車椅子の背もたれの角度より水平に近い角度になっているため、その状態で下降すると、被介護者の臀部が車椅子の一番奥深い、座面と背もたれの角に座らせる事が出来ない。被介護者を前記の奥深い位置に座らせることは、被介護者を車椅子に座らせる時に、最も大切な事である。この考案は被介護者の吊られている形に合うように、一人の介護者が車椅子を傾動させながら、被介護者をゆっくり下降させる事が出来るメカの考案開発を課題とする。
手動油圧ポンプに付いているポンプ付随リリースバルブは、右回転で閉める事で、リリースが止まり、油に圧を加える事ができ、左回転でリリースでき、被介護者を下降させる事が出来る。しかし、下降する時に、バルブを閉めた状態から、左回転で緩める時、遠隔操作手段による操作では、その性質上、緩める瞬間にバックラッシュが生じる。下降させるときは、被介護者を安全に且つ安心を与えつつ、ゆっくり降ろさなければならないが、一気に開放されることで、急な動き始めになり、被介護者を脅かすことになるので、バックラッシュを生じないメカが要る。
一人での介護の時、図5、図6の様に、スリングで被介護者を吊り上げる場合、被介護者には首に力を入れる事が出来ない人が居る事から、必ず図5に示す様な形状で吊り上げる。被介護者あるいは、健常者でも椅子に座る時は、背もたれと座部の奥深い角にお尻を位置させる事が、最もいい座位置であるので、その位置に被介護者を座らせなければならない。被介護者を適切な位置に乗せる為には、吊られた被介護者の背中、太ももの角度に合うように、車椅子を傾斜させなければならない。従って車椅子を操作する介護者が車椅子を持ちながら、ポンプ付随リリースバルブを開放させ、スムーズにゆっくり降ろしながら、座部の奥深い角のポジションに降ろさなければならない。この動作をする為に、ポンプ付随リリースバルブをフレキシブルシャフトで連結し、介護者が車椅子の取手を持ち、車椅子を図6に示す様に傾斜させ、取手を持った状態で、バルブの開放操作が出来るようにする。また、フレキシブルシャフトは、回転伝達方法はスプリングが主な方法であるので、性質上バックラッシュが生じてしまう。これは、バルブを最後まで閉めると、解放時に強い力で開放の初期動作が生じる為、バルブを閉め切る位置の少し手前で止める事が出来るメカを作ることにより、スムーズな降下が出来るようにし、被介護者を安全に、下降させる事が出来る。
本考案は、動力源を油圧とし、油圧シリンターを動かす。それに圧力を供給するのは手動油圧ポンプである。従って、長時間の停電に撚り充電不足、また充電のし忘れなどの如何でリフトが動作しない、という事は生じない。また、簡単なメカの組み合わせでのリフト故、トラブルが生じ難く、交換部品も皆無に等しい。バッテリーを使わないので、ランニングコストは掛からない。また、シリンダーを交換することで、体重150kgまでの被介護者をリフトで昇降することが出来る。また、遠隔操作手段で遠隔からの操作を可能にすることにより、被介護者を介護者一人で車椅子の座面と背もたれの角の最も奥深い位置に臀部を乗せる事が出来る。
以下、本考案の好ましい実施態様を説明する。図1はこの考案を利用した走行式可動リフトで、4ケの自在キャスターを鉄の角パイプで組まれたベースフレームの下前方に2個、後方に2個備え、ベースフレームの後部に上方に伸びる支柱8を有する。支柱8の上端部には被吊物を昇降させるアーム1が油圧シリンダー3によって上下に回動自在に設けられ、アームの先端に、360回転し、アームの角度如何に関わらず、常に垂直を保つ保持ピン(16) が取り付けられ、ピンの先端を段付きにし、ハンガー(2)の下側から挿入され支持ピンフランジに取り付けられ、ハンガーの両端部(17)のフックにスリングを取り付けられている。そのハンガーに(18)が吊り下げられている。図2は走行式介護リフトを上から見た図で、ポンプ付随リリースバルブの遠隔操作の位置関係が解かる図3は図1の後方から見た図であり、手動油圧ポンプを動作する方法を示す。図4は油圧シリンダーでアームが上下する関係を示す。図5および図6は被介護者を車椅子に乗せる時の状態を示す。
昇降アームの中間部は油圧シリンダー(3)の上端によって支持されている。よって昇降アーム(1)は油圧シリンダーの伸長で上方向に回動し、油圧の圧力開放で下方向に回動する。
前記油圧シリンダー(3)には手動式の油圧ポンプ(7)が付設されている。(6)は油圧シリンダーへ作動油を供給するためのレバーであり、これを上下に揺動することによって油圧シリンダー(3)へ圧油が供給され、油圧シリンダーが伸長し、ポンプ付随リリースバルブでの圧の開放で下方向に回動する。なお、以上の構成は従来から市販されているものと大差がない。
本考案に係る走行式可動リフトは、図5および図6で示すポンプ付随リリースバルブを備えている。図5で示す様に、吊り上げられた被介護者を車椅子に乗せる時、車椅子の図5に示す背もたれ、座部の形状では、被介護者をそのまま下降すると、被介護者の背中部分が車椅子の背もたれに当たり、被介護者の臀部 P0が車椅子P2 の位置に乗ることになり、被介護者に取って、極めて危険な状況になることになる。図6の(18)は被介護者を吊るためのスリングであるが、スリングの形状は、図5で示す様に、被介護者の背中の角度が車椅子の角度に合うものは存在しない。従って、被介護者を車椅子に乗せる場合は、車椅子を図6の様に傾斜させP0をP1の位置(奥深い位置)に乗せなければならない。
介護者が二人の場合は、傾斜させた車椅子を介護者が車椅子のハンドルを持ったまま、他の介護者が図1に示す手動ポンプ7に付随しているポンプ付随リリースバルブ(15)を開放することが出来るが、一人での介護の場合は、傾斜させた車椅子を持ったまま、ポンプ付随リリースバルブを開放することが出来ない。フレキシブルシャフトを利用し、遠隔で操作が出来る遠隔操作手段(13,14)を設けることで、一人での介護が可能になる。なおこの遠隔操作手段は遠隔操作用フレキシブルスピンドルチューブ(13)と遠隔操作用回転式ハンドル(14)で構成されている。そしてこの遠隔操作用回転式ハンドル(14)は、前部から移動接近させた車椅子の近傍に配置され、これにより従来の手動式介護用リフトと異なり、介護者一人で車椅子の傾動操作と遠隔操作用回転式ハンドルの回転動作を一人で同時に行える位置に配置されている。
図1に示す(7)は油を圧縮し圧を加えた油の供給用ポンプであり、図1で示す位置に取り付けてある理由は、前記の前方部分は、被介護者が寝ているベッドの下に(9)のベースフレームが入り、被介護者を吊り上げる時の荷重を、安定した受け止めをする為である。
手動油圧ポンプが駆動源なので、災害時などの長期停電時でも使用が出来る。
また、使用に際して充電不備で使用が出来ないという事がない。
充電式電動シリンダーを使わず、全てのメカが簡単になることで経年以外での故障が生じない。
バッテリー交換もなく、リフトその物も安価になる。
介護支援現場、在宅介護などの場所において、介護者が弱者であり、また一人で介護をする場合、如何なる状況下に於いて被介護者を吊り上げ、移送し、車椅子の座部と背もたれの角の奥深い位置に座らせる事が出来、多くの場面で使用できる。
1 昇降アーム
2 スリングなどを被かけるハンガー
3 油圧シリンダー
4 アーム回動の支点
5 ハンドル(取手)
6 手動油圧油供給ハンドル
7 手動油圧ポンプ
8 支柱
9 支柱取り付けベースフレーム
10 後部自在キャスター
11 前部自在キャスター
12 圧縮油供給用ホース
13 遠隔操作用フレキシブルスピンドルチューブ
14 遠隔操作用回転式ハンドル
15 ポンプ付随リリースバルブ
16 ハンガー取り付け用フランジピン(自在回転、角度)
17 スリング取り付け用フック
18 被介護者吊り上げ用スリング
2 スリングなどを被かけるハンガー
3 油圧シリンダー
4 アーム回動の支点
5 ハンドル(取手)
6 手動油圧油供給ハンドル
7 手動油圧ポンプ
8 支柱
9 支柱取り付けベースフレーム
10 後部自在キャスター
11 前部自在キャスター
12 圧縮油供給用ホース
13 遠隔操作用フレキシブルスピンドルチューブ
14 遠隔操作用回転式ハンドル
15 ポンプ付随リリースバルブ
16 ハンガー取り付け用フランジピン(自在回転、角度)
17 スリング取り付け用フック
18 被介護者吊り上げ用スリング
Claims (2)
- 下面前後部に自在キャスター(10、11)が設けられた移動自在のベースフレーム(9)と、
ベースフレーム上面に立設された支柱(8)と、
後端部は前記支柱の上端部に軸支され、前端部には軸支され、自由揺動可能なハンガー(2)を有する昇降アーム(1)と、
前記支柱の略中間部に下端部が軸支され、上端部が前記昇降アームの略中間部に軸支された油圧シリンダーであって、油圧により前記昇降アームの前端部を上下傾動させて自由揺動可能な前記ハンガーに吊下げられたスリング(18)を上下移動させる油圧シリンダー(3)と、
前記油圧シリンダーを、圧縮油供給用ホース(12)を経由して駆動させるための手動油圧ポンプであって、前記支柱(8)の後部に固定設置された手動油圧ポンプ(7)と、
前記手動油圧ポンプ(7)に圧を加える為のポンプ付随ハンドル(6)と、
前記手動油圧ポンプ(7)を減圧させるポンプ付随リリースバルブ(15)とで構成された走行式介護用リフト(100)において、
前記固定設置された手動油圧ポンプ(7)のポンプ付随リリースバルブ(15)は、走行式介護用リフト(100)の前部から遠隔操作可能な遠隔操作手段(13.14)を有し、可動介護リフト(100)の前部から移動接近させた車椅子に被介護者を座部と背もたれの角の奥深い位置に座らせるために、介護者が車椅子を傾動させながら前記昇降アーム(1)を下降させて前記スリング(18)で吊下げた被介護者を該傾動させた車椅子の座部と背もたれの角の奥深い位置(P1)へ降ろすための減圧操作を可能とする遠隔操作手段(13.14)を具備することを特徴とする走行式介護用リフト。 - 前記遠隔操作手段(13.14)は、ポンプ付随リリースバルブ(15)の開閉を可能とするフレキシブルスピンドルチューブ(13)の先端に設けられた遠隔操作用回転式ハンドル(14)で構成し、介護者が車椅子を傾動させるために握持する車椅子のハンドル近傍に遠隔操作用回転ハンドルを位置させ、一人の介護者が片手は車椅子のハンドルを持ち、もう片方の手の付け根辺りで、車椅子を傾動させるのに必要な下方への力を保つために車椅子のハンドルを押さえながら、同介護者が指で遠隔操作用回転式ハンドルを操作できる位置に該遠隔操作用回転式ハンドル(14)を配置したことを特徴とする請求項1記載の走行式介護用リフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016001262U JP3205433U (ja) | 2016-03-02 | 2016-03-02 | 走行式介護用リフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016001262U JP3205433U (ja) | 2016-03-02 | 2016-03-02 | 走行式介護用リフト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3205433U true JP3205433U (ja) | 2016-07-28 |
Family
ID=56513163
Family Applications (1)
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JP2016001262U Expired - Fee Related JP3205433U (ja) | 2016-03-02 | 2016-03-02 | 走行式介護用リフト |
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JP (1) | JP3205433U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109431717A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-03-08 | 陈日 | 一种多功能医院病人换床支架 |
-
2016
- 2016-03-02 JP JP2016001262U patent/JP3205433U/ja not_active Expired - Fee Related
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