JP3204446U - ジブ連結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】連結ピンの差し込み方向の間違いを防止できるジブ連結構造を提供する。【解決手段】ジブ連結構造は、ブーム先端部14aの両側方に水平に張り出したジブ連結軸21と、二股形状のジブ基端部15aの各端部に設けられたジブ基端係合部22とを備え、ジブ基端係合部22はジブ連結軸21の抜け止め用の連結ピン23を差し込むための差込孔22hが形成されており、差込孔22hのジブ底面側には連結ピン23の差し込みを邪魔する邪魔部材25が設けられている。ジブ基端係合部22の差込孔22hにはジブ頂面側からしか連結ピン23を差し込むことができないので、連結ピン23の差し込み方向の間違いを防止できる。【選択図】図4

Description

本考案は、ジブ連結構造に関する。さらに詳しくは、ブームの先端部とジブの基端部との連結構造に関する。
特許文献1には、ジブ連結構造として、ブーム先端部の両側方に張り出したジブ連結軸と、二股形状のジブ基端部に設けられたジブ基端係合部とからなる構造が開示されている。ジブ基端係合部をジブ連結軸に係合させ、ジブ基端係合部の先端の差込孔に連結ピンを差し込むことで、ジブ基端係合部とジブ連結軸とを連結できる。
ジブ張出作業を行うには、まず、ジブをブームの下抱き位置に配置し、ジブ基端係合部とジブ連結軸とを連結する。つぎに、ジブ連結軸を中心としてジブを前方に回転させて、ジブをブームの前方に張り出す。
従来のジブ連結構造では、ジブ基端係合部の差込孔に上下どちらからでも連結ピンを差し込むことができる。ジブを下抱き位置に配置した状態で連結ピンを差込孔の上から差し込むと、ジブを前方に張り出した状態では連結ピンが上下逆になる。そうすると、何らかの原因により連結ピンの抜け止め用のピンが破損した場合や、そもそも抜け止め用のピンの取り付けを忘れていた場合に、連結ピンが脱落する恐れがある。そのため、作業員はジブを下抱き位置に配置した状態で連結ピンを差込孔の下から差し込むように注意を要する。
特開2006−264956号公報
本考案は上記事情に鑑み、連結ピンの差し込み方向の間違いを防止できるジブ連結構造を提供することを目的とする。
第1考案のジブ連結構造は、ブームの先端部とジブの基端部との連結構造であって、前記ブーム先端部の両側方に水平に張り出したジブ連結軸と、二股形状の前記ジブ基端部の各端部に設けられたジブ基端係合部と、を備え、前記ジブ基端係合部は、前記ジブ連結軸を嵌め込み可能なU字形状であり、前記ジブ連結軸の抜け止め用の連結ピンを差し込むための差込孔が形成されており、前記差込孔のジブ底面側には、前記連結ピンの差し込みを邪魔する邪魔部材が設けられていることを特徴とする。
第1考案によれば、ジブ基端係合部の差込孔にはジブ頂面側からしか連結ピンを差し込むことができないので、連結ピンの差し込み方向の間違いを防止できる。
ジブ15を格納した状態の移動式クレーンCの側面図である。 ジブ15を下抱き位置に配置した状態のジブ15およびブーム14の側面図である。 ジブ15を張り出した状態のジブ15およびブーム14の側面図である。 ジブ15を下抱き位置に配置した状態のジブ基端部15a付近の拡大側面である。 ジブ15を下抱き位置に配置した状態のジブ基端部15a付近の拡大正面図である。 ジブ15を張り出した状態のジブ基端部15a付近の拡大側面である。
つぎに、本考案の実施形態を図面に基づき説明する。
本考案の一実施形態に係るジブ連結構造は、例えば図1に示す移動式クレーンCに適用される。なお、本実施形態のジブ連結構造は、図1に示す移動式クレーンCに限定されず、種々のクレーンに適用できる。
(移動式クレーン)
まず、移動式クレーンCの基本的構造を説明する。
図1中符号11は走行車体であり、走行のための車輪が備えられている。走行車体11には旋回台12が搭載されており、旋回モータにより水平面内で360°旋回できるようになっている。旋回台12には運転室13が設けられている。
旋回台12にはブーム14が起伏自在に取り付けられている。ブーム14の基端部はピンで旋回台12に枢支されている。ブーム14と旋回台12との間には起伏シリンダが取付けられている。この起伏シリンダを伸長させるとブーム14が起仰し、起伏シリンダを収縮させるとブーム14が倒伏する。ブーム14はテレスコピック状に構成された多段式ブームであり、伸縮シリンダにより伸縮動作する。
ブーム14の先端部14aからは、図示しないフックを備えたワイヤロープが吊り下げられ、そのワイヤロープはブーム14に沿って旋回台12に導かれてウインチに巻き取られている。ウインチはホイストモータの駆動により正逆回転し、ワイヤロープを巻き取り、繰り出しすることでフックの上げ下げができる。
旋回台12の旋回、ブーム14の起伏、伸縮、フックの上げ下げを組合せることにより、立体空間内での荷揚げと荷降ろしが可能となっている。
また、移動式クレーンCにはジブ15が備えられている。ジブ15は全体として細長い棒状部材であり、その基端部15aは二股形状となっている。ブーム14を全伸長させたブーム長さでの揚程・作業半径よりもさらに大きな揚程・作業半径を得る場合に、ジブ15が用いられる。不使用時には、ジブ15はブーム14の側面に沿って格納される(図1参照)。使用時には、ジブ15の基端部15aとブーム14の先端部14aとを連結し、ジブ15をブーム14の前方に張り出す(図3参照)。
(ジブ連結構造)
つぎに、本実施形態のジブ連結構造を説明する。
本実施形態のジブ連結構造は、上記の様な移動式クレーンCにおいて、ブーム14の先端部14a(以下、「ブーム先端部14a」と称する。)とジブ15の基端部15a(以下、「ジブ基端部15a」と称する。)とを連結するための構造である。
図2は、ジブ15をブーム14の底面に沿わせた下抱き位置に配置した状態の側面図である。後述のごとく、ジブ張出/格納作業においては、ジブ15を下抱き位置に配置した状態で、ブーム先端部14aとジブ基端部15aとの連結/解除を行う。
なお、ブーム14を最倒伏した状態におけるブーム14の下側の面を「底面」といい、上側の面を「頂面」という。また、ジブ15を張り出し、ブーム14を最倒伏した状態におけるジブ15の下側の面を「底面」といい、上側の面を「頂面」という。ジブ15を下抱き位置に配置した状態では、ジブ15は上下逆になっており、ブーム14の底面とジブ15の底面とが向かい合う。
図4および図5に示すように、ブーム先端部14aには、その両側方に水平に張り出したジブ連結軸21が設けられている。左右のジブ連結軸21は同軸上に配置されている。また、二股形状のジブ基端部15aの各端部にはジブ基端係合部22が設けられている。
ジブ基端係合部22はU字形状に形成されている。ジブ基端係合部22のU字形状は、ジブ連結軸21の外径寸法より若干大きい内径寸法を有する。そのため、ジブ基端係合部22のU字部分にジブ連結軸21を嵌め込み可能となっている。
ジブ基端係合部22の先端部には差込孔22h、22hが形成されている。ジブ基端係合部22にジブ連結軸21を嵌め込み、差込孔22h、22hに連結ピン23を差し込むことで、ジブ連結軸21が抜け止めされる。これにより、ジブ基端係合部22とジブ連結軸21とを連結できる。
連結ピン23の一端には持ち手23aが設けられており、他端には小径の貫通孔が形成されている。ジブ15を下抱き位置に配置した状態で、連結ピン23は差込孔22h、22hの下側(ジブ頂面側)から差し込まれる。連結ピン23の全体を差込孔22h、22hに差し込むと、持ち手23aがジブ基端係合部22に係止する。連結ピン23を差込孔22h、22hに差し込んだ後、連結ピン23の貫通孔に抜け止用ピン24を差し込むことで、連結ピン23が抜け止めされる。抜け止用ピン24は例えばベータピンである。
差込孔22hのジブ底面側(図4および図5における上側)には、連結ピン23の差し込みを邪魔する邪魔部材25が設けられている。邪魔部材25はL字形の部材であり、一方の端部がジブ底面側の差込孔22hに張り出している。そのため、連結ピン23を差込孔22hのジブ底面側から差し込むことができない。連結ピン23は差込孔22hのジブ頂面側(図4および図5における下側)からしか差し込むことができない。
(ジブ張出作業)
つぎに、ジブ張出作業を説明する。
(1)図1に示すように、ジブ15を格納した状態では、ジブ15はブーム14の側面に沿って格納されている。
(2)まず、ブーム14を僅かに伸長させる。ついで、ジブ15をブーム14の底面に沿わせた下抱き位置に移動させる。つぎに、ブーム14を全縮小する。そうすると、図2に示す状態となる。
(3)つぎに、図4および図5に示すように、ジブ基端係合部22の差込孔22h、22hに連結ピン23を差し込む。ここで、差込孔22h、22hにはジブ頂面側からしか連結ピン23を差し込むことができないので、連結ピン23の差し込み方向の間違いを防止できる。
連結ピン23を差込孔22h、22hに差し込んだ後、連結ピン23の貫通孔に抜け止用ピン24を差し込むことで、連結ピン23が抜け止めされる。これにより、ジブ基端係合部22とジブ連結軸21とを連結できる。
連結ピン23は差込孔22h、22hの下側から差し込まれるので抜け止用ピン24なしでは脱落する。そのため、抜け止用ピン24の取り付けを忘れることがない。
(4)つぎに、ブーム14を起仰する。そうすると、ジブ15はジブ連結軸21を中心として回転し、ブーム先端部14aから吊り下げられた状態となる。つぎに、ジブ連結軸21を中心としてジブ15を前方に回転させて、ジブ15をブーム14の前方に張り出す(図3参照)。
図6に示すように、ジブ15を張り出すと、連結ピン23が上下逆になる。すなわち、持ち手23aが上となる。何らかの原因により抜け止用ピン24が破損したとしても、連結ピン23は持ち手23aによりジブ基端係合部22に係止されているので、脱落することがない。そのため、安全性が高まる。
なお、ジブ格納作業はジブ張出作業と逆の手順で行われる。
14 ブーム
15 ジブ
21 ジブ連結軸
22 ジブ基端係合部
22h 差込孔
23 連結ピン
24 抜け止用ピン
25 邪魔部材

Claims (1)

  1. ブームの先端部とジブの基端部との連結構造であって、
    前記ブーム先端部の両側方に水平に張り出したジブ連結軸と、
    二股形状の前記ジブ基端部の各端部に設けられたジブ基端係合部と、を備え、
    前記ジブ基端係合部は、前記ジブ連結軸を嵌め込み可能なU字形状であり、前記ジブ連結軸の抜け止め用の連結ピンを差し込むための差込孔が形成されており、
    前記差込孔のジブ底面側には、前記連結ピンの差し込みを邪魔する邪魔部材が設けられている
    ことを特徴とするジブ連結構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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