JP3204188B2 - シリコン薄膜の形成方法及びシリコン薄膜の形成装置 - Google Patents

シリコン薄膜の形成方法及びシリコン薄膜の形成装置

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JP3204188B2
JP3204188B2 JP33913097A JP33913097A JP3204188B2 JP 3204188 B2 JP3204188 B2 JP 3204188B2 JP 33913097 A JP33913097 A JP 33913097A JP 33913097 A JP33913097 A JP 33913097A JP 3204188 B2 JP3204188 B2 JP 3204188B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に形成され
た非晶質シリコン薄膜に光を照射して、前期非晶質シリ
コン薄膜を加熱して結晶質シリコン薄膜を得るシリコン
薄膜の形成方法及び形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス基板上に薄膜トランジスタ(TF
T)を形成する代表的な技術として、水素化アモルファ
ス半導体TFT技術及び多結晶シリコンTFT技術が挙
げられる。前者は製造工程における最高温度が300℃
程度であり、1cm2/Vsec程度のキャリア移動度
を実現している。後者は、例えば石英基板を用いてLS
Iと類似した1000℃程度のアニール処理を経て、キ
ャリア移動度30〜100cm2/Vsecの性能を得
ることができる。このような高いキャリア移動の実現
は、たとえば上記TFTを液晶ディスプレイに応用した
場合、各画素を駆動する画素TFTの形成と同時に、周
辺駆動回路部までも同一ガラス基板上に同時に形成する
ことが可能であり、製造コストの低減や、機器の小型化
を図ることができる。
【0003】ところが、多結晶シリコンTFTの製造工
程において、上述のような高温プロセスを行う場合に
は、安価な低軟化点ガラスを基板として用いることがで
きない。そこで多結晶シリコンTFTの製造工程におけ
るアニール温度の低減が必要になっており、レーザ結晶
化技術を応用した結晶質シリコン薄膜の低温形成技術が
研究、開発されている。
【0004】そこで、従来の多結晶シリコンTFTの製
造における結晶質シリコン薄膜の形成方法及び形成装置
を図面を参照して説明する。図12に示す従来のシリコ
ン薄膜の形成装置には、シリコンの溶融が可能なパルス
レーザ光10を発振するパルスレーザ光源11と、ミラ
ー12、12、12と、発振されたパルスレーザ光10
の空間的な強度の均一化を行うためのビームホモジナイ
ザ14と、X、Y方向に移動が可能なXYステージ17
と、XYステージ17を収納する密閉容器22とが備え
られている。密閉容器22には、パルスレーザ光10を
透過して密閉容器22内に導入するための光透過窓20
が設けられている。更に、密閉容器22には、図示しな
い真空ポンプが接続されており、密閉容器22内を減圧
できるように構成されている。また、XYステージ17
上には、ガラス基板15が載置されている。ガラス基板
15の表面には、非晶質シリコン薄膜16が形成されて
いる。
【0005】XYステージ17は、ガラス基板15の面
積に対してパルスレーザ光10の照射範囲の面積が小さ
いために、ガラス基板15上の任意の位置へのパルスレ
ーザ光10の照射が可能となるように、ガラス基板15
を移動させることができるように構成されている。ま
た、XYステージ17の代わりに、上述のミラー12、
12、12及びビームホモジナイザ14といった光学素
子群を駆動させることや、光学素子群とXYステージ1
7を同時に駆動させる方法により、ガラス基板15上の
任意の位置へパルスレーザ光10を照射させることも可
能である。
【0006】また、上述のシリコン薄膜の形成装置に
は、密閉容器22内に、ガラス基板用カセット18と基
板搬送横構19とが備えられており、ガラス基板用カセ
ット18に収納されたガラス基板15を、密閉容器22
から外部に出すことなくXYステージ17に移動させる
ことができるように構成されている。
【0007】次に、ガラス基板15上に形成された非晶
質シリコン薄膜16を結晶化する方法を説明する。ま
ず、密閉容器22内を真空ポンプで減圧して所定の圧力
に設定する。次に、パルスレーザ光源11から発振され
たパルスレーザ光10が、ミラー12、12、12及び
ビームホモジナイザ14の光学素子群によって規定され
る光路を経て、被照射体であるガラス基板15上の非晶
質シリコン薄膜16に到達する。非晶質シリコン薄膜1
6は、パルスレーザ光10によって局部的に溶融され直
ちに冷却されて結晶相が析出し、結晶質シリコン薄膜と
なる。次に、XYステージ17を移動させてガラス基板
15上の他の部分にパルスレーザ光10を照射し、上述
と同様にして結晶質シリコン薄膜を形成させる。
【0008】このようにして、順次パルスレーザ光10
をガラス基板15上の非晶質シリコン薄膜16に照射す
ることにより、シリコンを非晶質から結晶質に変化さ
せ、結晶質シリコン薄膜を形成することができる。
【0009】しかし、上述のシリコン薄膜の形成装置に
おいては、パルスレーザ光10の照射による溶融結晶化
が密閉容器22中で行われるため、被照射体である非晶
質シリコン薄膜16からシリコンが気化して光透過窓2
0に付着し、付着したシリコンがパルスレーザ光10の
光エネルギーによって光透過窓20に化学的に強固に結
合し、パルスレーザ光10の透過率が低下してしまうと
いう課題があった。
【0010】そこで、図13に示すように、光透過窓2
0の直下にガス給気管21aと排気管21bとを設け、
窒素ガスをガス給気管21aから排気管21bに向けて
流し、光透過窓20への気化したシリコンの付着を、窒
素ガス流によるシールドで防止する方法が提案されてい
る(特開平9一139356号)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
方法では、設定した密閉容器内の圧力によってその効果
が異なるという問題があった。即ち、密閉容器の圧力に
よってシリコンの蒸気圧が異なるため、低圧でパルスレ
ーザ光による熱処理を行えばシールド用の窒素流量が減
少し、シールドの効果が減少してしまうという課題があ
った。
【0012】また、窒素ガスを光透過窓20の直下に流
す際において、窒素ガス中の不純物、特に炭化水素等の
有機物がレーザ光と反応して反応生成物が光透過窓20
に堆積し、レーザ光の透過率を低下させてしまうという
課題があった。
【0013】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、シリコンの気化を抑制することに
より、光透過窓の透過率の低下を防いで、再現性の高い
シリコン薄膜の形成方法を提供することを目的とする。
【0014】また、光透過窓の透過率低下を最小限に抑
制することにより、製造コスト及び装置維持コストの低
減が可能なシリコン薄膜の形成装置を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を採用した。請求項1に記載
のシリコン薄膜の形成方法は、基板上に形成された非晶
質シリコン薄膜に光を照射して、前非晶質シリコン薄
膜を所定の熱処理温度まで加熱して結晶質シリコン薄膜
を得るシリコン薄膜の形成方法において、前記非晶質シ
リコン薄膜を収納した密閉容器内を真空排気した後に、
不活性ガスを導入し、前記熱処理温度におけるシリコン
の蒸気圧よりも高い圧力の不活性ガスの雰囲気中で、前
記光の照射を行なうことを特徴とする。
【0016】請求項2に記載のシリコン薄膜の形成方法
は、請求項1に記載のシリコン薄膜の形成方法におい
て、前記雰囲気は、純度99.9999%以上の不活性
ガスであることを特徴とする。
【0017】
【0018】請求項に記載のシリコン薄膜の形成方法
は、基板上に形成された非晶質シリコン薄膜に光を照射
して、前期非晶質シリコン薄膜を所定の熱処理温度まで
加熱して結晶質シリコン薄膜を得るシリコン薄膜の形成
方法において、前記非晶質シリコン薄膜上に結晶質シリ
コン膜からなる保護皮膜を形成した後に前記光を照射
し、前記非晶質シリコン薄膜を前記保護皮膜と共に溶融
再結晶化させることを特徴とする。
【0019】請求項に記載のシリコン薄膜の形成方法
は、請求項1〜のいずれかに記載のシリコン薄膜の形
成方法において、前記光の照射範囲が矩形であり、か
つ、前記矩形の長さ方向に対する前記光の強度の分布が
その最大強度が均一であるトップフラット部と、該トッ
プフラット部の両端から強度が減少する傾斜部とからな
り、n+1回目に照射される光の照射位置を、該光の前
記傾斜部の任意の位置が、n回目に照射される光により
形成された前記結晶質シリコン薄膜と非結晶質シリコン
薄膜との境界よりも少なくとも結晶質シリコン薄膜側に
位置するように照射し、前記任意の位置は、前記トップ
フラット部の強度よりも、結晶質シリコン薄膜を所定の
温度まで加熱させる光の強度と非晶質シリコン薄膜を前
記所定の温度まで加熱させる光の強度との差分だけ小さ
い強度の位置であることを特徴とする。
【0020】
【0021】
【0022】請求項に記載のシリコン薄膜の形成装置
は、非晶質シリコン薄膜が表面に形成された基板を収納
する密閉容器と、前記非晶質シリコン薄膜に照射されて
該非晶質シリコン薄膜を所定の熱処理温度まで加熱する
ための光を発振する光源と、前記密閉容器に設けられ、
前記光源からの光を透過して前記密閉容器内に導入する
ための光透過窓と、前記光透過窓に酸素ガスを吹き付け
るために前記密閉容器内の前記光透過窓の下側に設けら
れた酸素ガス給気管とを具備することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1に示すシリコン薄膜の形成装
置121には、非晶質シリコン薄膜111aが表面に形
成された基板111を収納する密閉容器105と、非晶
質シリコン薄膜111aに照射されて非晶質シリコン薄
膜111aを所定の熱処理温度まで加熱するための光1
03を発振する光源101と、密閉容器105に設けら
れ、光源101からの光103を透過して密閉容器10
5内に導入するための光透過窓106と、密閉容器10
5の圧力が、熱処理温度におけるシリコン蒸気圧よりも
高くなるように密閉容器105の圧力を制御する制御手
段122とが備えられている。制御手段122は、光源
101からの光強度の信号を処理して、最適な雰囲気圧
力を決定し、その出力を排気バルブ113に伝達して密
閉容器105内の圧力を調整できるように構成されてい
る。
【0024】また、図1に示すシリコン薄膜の形成装置
121には、光源101からの光103を所定のプロフ
ァイルの成形するための光学素子群102と、密閉容器
105の圧力を測定するための圧力計104と、光透過
窓106を固定する窓固定装置107と、不活性ガス等
をガス流量計109、給気バルブ110を介して密閉容
器105に導入するガス供給管108とが備えられてい
る。更に、密閉容器105には、基板111を載置する
ためのXYステージ112と、密閉容器105内の雰囲
気ガスを排気するために図示しない真空ポンプに接続さ
れた排気管114と、制御手段122の出力に応じて開
閉する排気バルブ113とが備えられている。
【0025】光源101としては、Xe−F(351n
m)、Kr−F(248nm)等のエキシマパルスレー
ザを使用することができる。光103は、3×15mm
の矩形状にそのビームプロファイルが光学素子群102
にによって成型され、基板111表面に到達する。たと
えば、基板サイズ300×350mmの基板のほぼ全面
に各10パルスずつl照射を行うためには23000パ
ルス程度が必要になってくる。また、照射強度は400
mJ/cm2とするのが好ましい。
【0026】また、図1に示すシリコン薄膜の形成装置
121には、通信装置116を介して演算装置120、
表示装置118、入力装置119からなるコントロール
ユニット117が接続されており、操作者のコマンド入
力、データ入力に応じて所望の処理がなされる。
【0027】次に、上述のシリコン薄膜の形成装置12
1によるシリコン薄膜の形成方法を説明する。このシリ
コン薄膜の形成方法は、基板111上に形成された非晶
質シリコン薄膜111aに光103を照射して、非晶質
シリコン薄膜111aを所定の熱処理温度まで加熱して
結晶質シリコン薄膜を得るシリコン薄膜の形成方法にお
いて、光103の照射が、熱処理温度におけるシリコン
の蒸気圧よりも高い圧力の雰囲気中で行われるものであ
る。
【0028】まず、表面が平坦なガラス基板111(例
えば日本電気硝子社製OA−2ガラス、あるいはコーニ
ング社製1737ガラス、石英基板も含む)を酸または
アルカリで洗浄した後、基板111に二酸化シリコン膜
を形成する。形成方法はLPCVD法やTEOS(Te
traethoxysilane,テオス)、シラン、
酸素、オゾン等を用いたプラズマCVD、常圧CVD法
が可能である。高次シランや有機シリカ等の塗布膜を加
熱焼成したものであっても同様である。次に、再度上記
基板111を洗浄した後、ジシランガスを原料とするL
PCVD法を用いて、450℃にて非晶質シリコン薄膜
111aを75nm堆積する。堆積後、次工程を行う直
前に再び洗浄する。上記のように非晶質シリコン薄膜1
11aが形成された基板111を、XYステージ112
上に配置する。いったん密閉容器105内を真空排気
(10-2〜10-6torr程度)したのち、ガス供給管
108より不活性ガスとしてArガスを導入し700t
orrを維持できるように、ガス流量計109、給気バ
ルブ110、排気バルブ113を制御する。700to
rrに達した後、光源101を稼働し基板111へのX
e−Clエキシマレーザ照射(308nm)を開始す
る。
【0029】ここで、雰囲気を形成する不活性ガスの純
度は、99.9999%以上であることが好ましい。不
活性ガスの純度を、99.9999%以上とすることに
より、不活性ガス中の不純物の光反応による反応生成物
の光透過窓106への堆積を抑制することができる。シ
リコンの熱処理による溶融結晶化には比較的高い光の照
射強度が要求されるため、非晶質シリコン薄膜111a
の表面に集光される単位面積あたりの光強度は、光源1
01から光学素子群102を経て光透過窓106に導か
れる各光学素子群102の位置に比べ大きくなる。光源
101から光透過窓106に至る光学素子群102の位
置では、光を集光していないので、単位面積あたりの光
の強度は低いが、照射体である非晶質シリコン薄膜11
1aに最も近接する光透過窓106においては、シリコ
ン表面と同等の強度の光が透過する。
【0030】例えば、紫外レーザであるKr−Fエキシ
マレーザ光源を光源101として用いた場合には、光学
素子群102の寿命の観点からも光学素子群102への
単位面積あたりの照射強度を小さくなるように設計され
る.したがって、例えば光学素子群102が比較的不純
物の多い大気中に設置されていても、単位面積あたりの
照射強度が小さいために大気中の不純物の影響を受けに
くい。ところが、光透過窓106においては、非常に強
い光103が照射されるために、純度の低い不活性ガス
を用いた場合には、不活性ガスが有する不純物の光反応
による反応生成物が光透過窓106に堆積し、光透過窓
106の光の透過率を低下させてしまうことになる.し
たがって、99.9999%以上の純度の高い不活性ガ
スを用いることで、光透過窓106の光透過率を高く保
つことが可能となる。
【0031】図2には、光103の照射により加熱され
たシリコンが達する温度の計算結果を示す。図2は、波
長308nmのXe−CIエキシマレーザ光を照射する
光103として用い、厚さ1.1mmの石英基板上に膜
厚75nmのシリコン薄膜を用いた場合の計算結果であ
る。シリコン薄膜としてLPCVD法で形成された非晶
質シリコンと、上記非晶質シリコンを600℃で24時
間熱処理し固相成長法により形成した多結晶シリコンと
に対してそれぞれ求めた。多結晶シリコンと非品質シリ
コンとでの計算結果の違いは308nmのレーザ光に対
するシリコン表面での反射率、それぞれの溶融潜熱、融
点の違いによるものである。図2から明らかなように、
レーザ光の照射によるシリコン膜の到達温度はレーザ光
の照射強度から一義的に求められる。一方、温度とシリ
コンの蒸気圧との関係は、図3に示す通りである(参
考、「真空ハンドブック」日本真空技術社発行)。
【0032】したがって、以上の関係を利用すると、所
望のレーザ光の照射強度から求められるシリコンの到達
最高温度におけるシリコンの蒸気圧よりも、雰囲気圧力
を高くすることにより、シリコンの気化を最小限に抑制
する。
【0033】例えば、照射強度を400mJ/cm2
した場合には、シリコンは約2300℃程度に加熱され
る。このとき、密閉容器内105の圧力を50torr
以上するように制御手段122によって制御するなら
ば、気化するシリコンの量が低減される。
【0034】上述のシリコン薄膜の形成装置121によ
れば、密閉容器105の圧力が、熱処理温度におけるシ
リコン蒸気圧よりも高くなるように密閉容器105の圧
力を制御する制御手段122が備えられているので、光
の照射によるシリコンの気化を最小限にすることが可能
となり、光透過窓106への気化したシリコンの付着を
防ぐことができる。また、光の照射を行うときの雰囲気
が、純度が99.9999%不活性ガスであるので、不
活性ガス中の不純物の光反応による反応生成物の光透過
窓106への堆積を防ぐことが可能となり、光透過窓1
06の光透過率を高く保つことができる。
【0035】次に、本発明の第2の実施の形態を図面を
参照して説明する。図4には、本発明の第2の実施の形
態であるシリコン薄膜の形成方法を実現するためのシリ
コン薄膜の形成装置を示す。なお、これらの図におい
て、前述した図1に示した構成要素と同一符号を付し、
その説明を省略する。
【0036】図4に示すシリコン薄膜の形成装置115
には、光源101から発振する光103の強度を、雰囲
気圧力よりもシリコン蒸気圧が低くなるように調整する
ための制御手段123が備えられている。制御手段12
3は、圧力計104からの密閉容器105内の圧力の信
号を処理して、最適な光103の強度を決定し、その結
果を光源101に出力するように構成されている。
【0037】上述のシリコン薄膜の形成装置115にお
いては、上述したレーザ光の照射強度とシリコンの到達
最高温度との関係及び温度とシリコンの蒸気圧との関係
から、光の照射が熱処理温度におけるシリコンの蒸気圧
よりも高い圧力の雰囲気中で行われるように、光103
の強度を調整することにより、過剰なシリコンの気化を
抑制して、光透過窓106へのシリコンの付着を防ぐこ
とができる。
【0038】次に、本発明の第3の実施の形態を図面を
参照して説明する。図5には、本発明の第3の実施の形
態であるシリコン薄膜の形成方法を実現するためのシリ
コン薄膜の形成装置を示す。なお、これらの図におい
て、前述した図1に示した構成要素と同一符号を付し、
その説明を省略する。図5において、このシリコン薄膜
の形成装置131には、ゲートバルブ130と、成膜室
124と、成膜室124からゲートバルブ130を介し
て基板111を大気に暴露させることなく密閉容器10
5に移動させる基板移動機構125とが備えられてい
る。また、成膜室124には、基板ホルダ126と、上
部電極127と、成膜室124にシランガスを導入する
シランガス導入管128と、成膜室124に酸素ガスを
導入する酸素ガス導入管129と、図示しない真空ポン
プに接続された排気管133と、排気バルブ132とが
備えられている。
【0039】次に、上述のシリコン薄膜の形成装置13
1によるシリコン薄膜の形成方法を説明する。本発明の
シリコン薄膜の形成方法は、基板111上に形成された
非晶質シリコン薄膜111aに光103を照射して、非
晶質シリコン薄膜111aを所定の熱処理温度まで加熱
して結晶質シリコン薄膜を得るシリコン薄膜の形成方法
において、非晶質シリコン薄膜111a上に非晶質シリ
コンよりも高い蒸気圧を有する気化防止膜111bを形
成した後に、大気に暴露させることなく、光103を照
射するものである。
【0040】まず、表面が平坦なガラス基板111(例
えば日本電気硝子社製OA一2ガラス、あるいはコーニ
ング社製1737ガラス、石英基板も含む)を酸または
アルカリで洗浄した後、基板111に二酸化シリコン膜
を形成する。形成方法はLPCVD法やTEOS(Te
traethoxysilane,テオス)、シラン、
酸素、オゾン等を用いたプラズマCVD、常圧CVD法
が可能である。高次シランや有機シリカ等の塗布膜を加
熱焼成したものであっても同様である。次に、再度基板
111を洗浄した後、ジシランガスを原料とするLPC
VD法を用いて、450℃にて非晶質シリコン薄膜11
1aを75nm堆積する。堆積後、次工程を行う直前に
再び洗浄する。
【0041】以上の処理を施した基板111を成膜室1
24に配置し、シラン及び酸素を成膜室124に導入
し、上部電極127を放電させてCVD法により非晶質
シリコンよりも蒸気圧の高い気化防止膜111bである
二酸化シリコン膜を形成する。二酸化シリコン膜の形成
後、原料ガスであるシランや酸素等を十分排気した後、
ゲートバルブ130を開けて密閉容器105に基板11
1を移動する。このとき、例えば成膜室124と密閉容
器105との間に別途搬送室や他の成膜室が存在しても
差し支えない。このように移動された基板111に光1
03を照射することにより、光透過窓106の透過率低
下を防ぐことが可能になる。即ち、光103の照射によ
って、非晶質シリコン薄膜111aが溶融結晶化されて
結晶質シリコン薄膜となると同時に、シリコンが気化し
ようとするが、非晶質シリコン薄膜111aの上に二酸
化シリコン膜からなる気化防止膜111bが形成されて
おり、シリコンの気化が防止される。
【0042】上述のシリコン薄膜の形成方法は、非晶質
シリコン薄膜111a上に非晶質シリコンよりも高い蒸
気圧を有する気化防止膜111bを形成した後に、大気
に暴露させることなく、光を照射するものであるので、
シリコンの気化を防ぐことが可能となり、光透過窓10
6の透過率の低下を防ぐことができる。また、あらかじ
め別の装置で気化防止膜111bを形成する場合には、
基板111を密閉容器105に配置する前に、基板11
1を再度洗浄する必要があるが、本実施の形態によれば
気化防止膜111bである二酸化シリコン膜の形成後の
基板111の洗浄を省略することができる。
【0043】また、成漠室124に基板111を配置す
る以前の洗浄工程において、洗浄工程によって形成可能
な不純物が少ない化学的な薄い酸化膜を表面につけたま
ま基板111を導入することが可能になる。更に、酸化
膜をフッ酸で除去したような活性なシリコン表面を大気
にさらすことなく密閉容器105内に導入が可能である
ため、MOS界面への不純物の付着を防上できる。更
に、気化防止膜111bである二酸化シリコン膜を形成
した後のレーザ光の照射時にこの二酸化シリコン膜も同
時に熱処理されるため、良好なMOS界面を形成でき、
性能の低下を引き起こすこともないという利点もある。
【0044】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。本発明の第4の実施の形態であるシリコン薄膜の形
成方法は、基板111上に形成された非晶質シリコン薄
膜111aに光103を照射して、非晶質シリコン薄膜
111aを所定の熱処理温度まで加熱して結晶質シリコ
ン薄膜を得るシリコン薄膜の形成方法において、非晶質
シリコン薄膜111a上に非晶質シリコン薄膜111a
よりも溶融潜熱が大きい保護皮膜111cを形成した後
に、光103を照射するものである。
【0045】図6には、非晶質シリコン薄膜111a上
に、非晶質シリコン薄膜111aよりも溶融潜熱が大き
い保護皮膜111cを形成した基板111を示す。それ
ぞれの膜の溶融潜熱は膜の構造によって異なるため、成
膜法によって選択することが可能である。代表的な例
(組み合わせ)を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】ここでは、組み合わせ例1について述べ
る。基板111あるいは基板111を覆うように形成さ
れた二酸化シリコン上に、ジシランを原科とするLPC
VD法により450℃で非晶質シリコン薄膜111aを
厚さ300nmで形成する。次にシランを原科とするL
PCVD法を用いて580℃で保護皮膜111cである
結晶質シリコン膜を40nmの厚さで形成する。このと
き同一装置で連続的に行ってもよく、2台の装置を用い
て順次行ってもかまわない。連続成膜を行えば保護皮膜
111cである結晶質シリコン膜の形成前の洗浄を省く
ことが可能になる。また、2台の装置を用いる場合は第
1層である非晶質シリコン薄膜111aの表面が酸化さ
れやすいため、洗浄時等において酸化を防ぐような注意
が必要である。このような構成の基板111に光103
を照射した場合、表面の保護皮膜111cである結晶質
シリコン膜の溶融潜熱が大きいため、到達温度は非晶質
シリコン薄膜111aよりも低くなる。しかも再結晶化
が開始される基板界面は非晶質であるため、全ての薄膜
が多結晶である構成よりもより低温度で溶融が可能とな
る。
【0048】これは、図2に示すように、非晶質シリコ
ンと結晶質シリコンとを比較すると、主に反射率(結晶
質シリコンの方が非晶質シリコンよりも高い、例えば波
長248〜308nmの場合)と溶融潜熱(結晶質の方
が非晶質よりも高い)のちがいにより、到達最高温度が
結晶質シリコンの方が小さくなる。従って、反射率が高
く溶融潜熱が大きい結晶質シリコンからなる保護皮膜1
11cを非晶質シリコン薄膜111a上に形成すること
で、非晶質シリコン薄膜111aを十分溶融させられる
と共に到達最高温度を非晶質シリコン薄膜111a単独
の場合に比べて低くしつつ、結晶質シリコン薄膜111
dを形成することが可能になる。
【0049】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。本発明の第5の実施の形態であるシリコン薄膜の形
成方法は、前記光の照射範囲が矩形であり、かつ、前記
矩形の長さ方向に対する前記光の強度の分布がその最大
強度が均一であるトップフラット部と、該トップフラッ
ト部の両端から強度が減少する傾斜部とからなり、n+
1回目に照射される光の照射位置を、該光の前記傾斜部
の任意の位置が、n回目に照射される光により形成され
た前記結晶質シリコン薄膜と非結晶質シリコン薄膜との
境界よりも少なくとも結晶質シリコン薄膜側に位置する
ように照射し、前記任意の位置は、前記トップフラット
部の強度よりも、結晶質シリコン薄膜を所定の温度まで
加熱させる光の強度と非晶質シリコン薄膜を前記所定の
温度まで加熱させる光の強度との差分だけ小さい強度の
位置であるものである。
【0050】図7(a)は、照射範囲が矩形であり、か
つ、前記矩形の長さ方向に対する光の強度の分布がその
最大強度が均一であるトップフラット部と、トップフラ
ット部の両端から強度が減少する傾斜部とからなるレー
ザ光であって、トップフラット部の幅1mm、長さ20
0mm、トップフラット部の幅の左右に存在する光強度
の傾斜部分の幅が0.2mmのレーザ光を幅方向に順次
走査していく際のn回目の照射の時の、レーザ光のエッ
ジ近傍の様子を示す。また、図7(c)には、図7
(a)のレーザ強度と照射位置との関係を示す。
【0051】図7(a)において、n回目に照射するレ
ーザ光400のエッジは、n−1回目の光照射により形
成された結晶質シリコン薄膜401と非晶質シリコン薄
膜402とが混在する部分に照射される。図7(a)及
び図7(c)において、レーザ光400の照射位置は、
その傾斜部の任意の位置(符号Z)が、n−1回目の光
の照射により形成された結晶質シリコン薄膜401と非
結晶質シリコン薄膜402との境界Aよりも少なくとも
結晶質シリコン薄膜401側に位置することが好まし
い。
【0052】また、任意の位置Zにおける光の強度は、
トップフラット部の強度よりも、結晶質シリコン薄膜を
所定の温度まで加熱させる光の強度と非晶質シリコン薄
膜を前記所定の温度まで加熱させる光の強度との差分だ
け小さい位置であることが好ましい。即ち、任意の位置
Zにおける強度の光によって加熱された非晶質シリコン
薄膜の402温度は、トップフラット部における強度の
光によって加熱された結晶質シリコン薄膜401よりも
低くなる。これは、図2に示すように、同じレーザ強度
においては、非晶質シリコンが結晶質シリコンよりも高
い温度まで加熱されるためである。
【0053】例えば、図2の結果から類推すると、照射
強度が400mJ/cm2のときの0結晶質シリコンの
到達温度は非晶質シリコンの到達温度を基準に照射エネ
ルギーで100mJ/cm2程度弱い条件と同等である
ため、結晶質シリコン薄膜401と非晶質シリコン薄膜
402との境界に照射される光の強度を、トップフラッ
ト部に比べて100mJ/cm2程小さくなるように任
意の位置Zを決定した場合には、結晶質シリコン薄膜4
01の温度は約1700℃となり、非晶質シリコン薄膜
402の温度は、結晶質シリコン薄膜401との境界付
近で1700℃となり、他の位置では照射されるレーザ
光の強度に応じて低くなる。
【0054】このようにして、n回目のレーザ光400
を照射することにより、レーザ光の照射によって非晶質
から結晶質に変化する結晶化しきい値に相当する光の強
度の範囲(図7(c)中A〜B)までの非晶質シリコン
薄膜が結晶化されて、図7(b)に示す新たな結晶質シ
リコン薄膜405が形成される。次に、n+1回目のレ
ーザ光404が上述と同様に照射されて新たな結晶質シ
リコン薄膜が順次形成される。
【0055】図7(d)に示すように、その傾斜部の任
意の位置(符号Z)が、n−1回目の光の照射により形
成された結晶質シリコン薄膜401と非結晶質シリコン
薄膜402との境界Aよりも非晶質シリコン薄膜402
側に位置するようにn回目のレーザ光400が照射され
た場合には、任意の位置Zにおける強度よりも強い光が
非晶質シリコン薄膜402に照射されることとなり、非
晶質シリコン薄膜402の温度が、トップフラット部に
おける強度の光によって結晶質シリコン薄膜401が加
熱されて達する温度よりも高くなり、非晶質シリコン薄
膜からシリコンが気化して光透過窓106に付着し、光
透過窓106の光透過率を低下させてしまうので好まし
くない。
【0056】上述のシリコン薄膜の形成方法によれば、
前記光の照射範囲が矩形であり、かつ、前記矩形の長さ
方向に対する前記光の強度の分布がその最大強度が均一
であるトップフラット部と、該トップフラット部の両端
から強度が減少する傾斜部とからなり、n+1回目に照
射される光の照射位置を、該光の前記傾斜部の任意の位
置が、n回目に照射される光により形成された前記結晶
質シリコン薄膜と非結晶質シリコン薄膜との境界よりも
少なくとも結晶質シリコン薄膜側に位置するように照射
し、前記任意の位置は、前記トップフラット部の強度よ
りも、結晶質シリコン薄膜を所定の温度まで加熱させる
光の強度と非晶質シリコン薄膜を前記所定の温度まで加
熱させる光の強度との差分だけ小さい強度の位置である
ので、非晶質シリコン薄膜の過剰な温度上昇を防ぐこと
が可能となり、シリコンの気化を防止して光透過窓への
シリコンの付着を防止することができる。
【0057】次に、本発明の第6の実施の形態を図面を
参照して説明する。図8には、本発明の第6の実施の形
態であるシリコン薄膜の形成装置を示す。なお、これら
の図において、前述した図1に示した構成要素と同一符
号を付し、その説明を省略する。
【0058】図8に示すシリコン薄膜の形成装置136
には、光透過窓106に不活性ガスを吹き付けるために
密閉容器105内の光透過窓106の下側に設けられた
不活性ガス給気管134と、光透過窓106に吹き付け
られた不活性ガスを基板111に向けて流した後に密閉
容器105の外部に排気させるために、基板111の下
側に配置された排気管135と排気バルブ139とが備
えられている。
【0059】上述のシリコン薄膜の形成装置136にお
いては、光透過窓106の表面に常に清浄な不活性ガス
が吹き付けられると共に、相対的に光透過窓近傍の雰囲
気圧力が高くなり、光透過窓106から排気管135に
向かってガス流が発生するため、気化したシリコンは光
透過窓106近傍に滞留することなく排出される。
【0060】従って、上述のシリコン薄膜の形成装置1
36においては、光透過窓106に向けて不活性ガスを
吹き付けるための不活性ガス給気管134と、光透過窓
106に吹き付けられた不活性ガスが基板111に向け
て流れた後に排気するための排気管135とが備えられ
ているので、気化したシリコンが光透過窓106付近で
滞留することなく速やかに排出され、光透過窓106へ
のシリコンの堆積を防ぐことができる。
【0061】次に、本発明の第7の実施の形態を図面を
参照して説明する。図9には、本発明の第7の実施の形
態であるシリコン薄膜の形成装置を示す。なお、これら
の図において、前述した図1に示した構成要素と同一符
号を付し、その説明を省略する。
【0062】図9に示すシリコン薄膜の形成装置138
には、光透過窓106に向けて酸素ガスを吹き付けるた
めに密閉容器105内に光透過窓106の下側に設けら
れた酸素ガス給気管137が備えられている。また、シ
リコン薄膜の形成装置138には、不活性ガスを非晶質
シリコン薄膜111aに吹き付けるためにXYステージ
112の上方に配置された基板側給気管154と、流量
計153と、バルブ152とが備えられている。
【0063】シリコン薄膜の形成装置138の動作を以
下に説明する。非晶質シリコン薄膜111aを表面に形
成させた基板111を密閉容器105内に配置した後
に、基板111の光103が照射される領域近傍に向け
て、基板側給気管154より不活性ガスを吹き付ける。
更に、排気バルブ139を制御し、密閉容器105内の
圧力が700torrになるようにする。レーザ光の照
射を開始する前に、酸素ガス吸気管137から酸素(純
度99.9999%以上のガスが望ましい)を導入し、
光透過窓106に向けて吹き付ける。酸素の分圧は不活
性ガスの1%程度に制御する。酸素の流量が安定した後
に光103の照射を開始する。
【0064】光照射中に光透過窓106表面に向けて酸
素が供給されると、酸素は、非晶質シリコン薄膜111
aから気化したシリコンと光透過窓106表面で光のエ
ネルギーにより反応して二酸化シリコンとなり、光透過
窓106に堆積して皮膜を形成する。この二酸化シリコ
ンによる皮膜は、レーザ光の透過率が高いので、光透過
窓106の光透過率を低下させることがない。
【0065】上述のシリコン薄膜の形成装置138にお
いては、光透過窓106に向けて酸素ガスを吹き付けて
光透過窓106の表面に光透過率の高い二酸化シリコン
の皮膜を形成させるので、光透過窓106の光透過率の
低下を防ぐことができる。
【0066】図10(a)〜図10(j)には、本発明
のシリコン薄膜の形成方法及びシリコン薄膜の形成装置
によるTFTの製造工程の一例を示す。図10(a)に
おいて、平坦なガラス基板501上に、LPCVD法、
プラズマCVD法、常圧CVD法により、基板上に二酸
化シリコン膜508を形成する。次に、図10(b)に
おいて、二酸化シリコン膜508の上に、ジシランガス
を原料としてLPCVD法により、厚さ75nmの非晶
質シリコン薄膜を形成し、図4に示すシリコン薄膜の形
成装置により、700torrのAr雰囲気中で光を照
射(図中矢印)して結晶質シリコン薄膜502を形成す
る。
【0067】次に、図10(c)において、二酸化シリ
コン膜503を10nm形成する。ここでは図10
(a)における二酸化シリコン膜508の形成に使用し
た成膜法と同様の作成手段を採ることができる。また、
上記結晶質シリコン薄膜502の形成後大気にさらすこ
となく二酸化シリコン形成室に搬送し、二酸化シリコン
膜503の形成が行われることがより望ましい。次に、
図10(d)及び図10(h)において、結晶質シリコ
ン薄膜502と二酸化シリコン膜503とをアイランド
パターン化する。このとき、二酸化シリコン膜503の
方がやや小さめにパターン化することによって、ゲート
リークの発生を抑制することが可能になる。次に、図1
0(e)及び図10(i)において、二酸化シリコン膜
504を形成して結晶質シリコン薄膜502を被覆した
のち、n+シリコンを、プラズマCVD法あるいはリン
をドープした非晶質シリコンを形成してレーザあるいは
ランプ加熱などでの活性化する方法等によって形成した
後、Al層をスパッタにて形成後、パターン化しゲート
電極505とする。ここではAlに限らず、タングステ
ン、モリブデン、タンタル、銅等の金属やタングステン
シリサイド、モリブデンシリサイド等のシリサイド膜、
あるいはそれらの積層体であってもよい。
【0068】次に、図10(f)及び図10(j)にお
いて、質量分離を行わないイオンドーピング法、プラズ
マドーピングや質量分離により所望のイオンのみを選択
できるイオン注入法等によってソースドレイン領域50
9を形成する。更に、図10(g)において、層間絶縁
膜506を形成し、コンタクトホールの部分にAl配線
507を形成してTFTを製造する。
【0069】以上のような方法によれば、レーザ照射時
のプロセス再現性、長期安定性が確保され、TFTある
いはTFTを能動素子として用いた液晶ディスプレイや
イメージセンサの製品歩留まりの高い製造法を提供する
ことが可能となる。
【0070】また、図11(a)〜図11(j)には、
本発明のシリコン薄膜の形成方法及びシリコン薄膜の形
成装置によるTFTの製造工程の別の一例を示す。図1
1(a)では、平坦なガラス基板501上に、LPCV
D法、プラズマCVD法、常圧CVD法により、基板5
01上に二酸化シリコン膜508を形成する。次に、図
11(b)において、二酸化シリコン膜508の上に、
ジシランガスを原料としてLPCVD法により、厚さ7
5nmの非晶質シリコン薄膜509を形成する。この基
板501を、図5に示すシリコン薄膜の形成装置の成膜
室に配置した後、非晶質シリコンよりも蒸気圧の高い二
酸化シリコン膜503を形成する。次に、図11(c)
において、図5に示すシリコン薄膜の形成装置の密閉容
器に基板501を搬送し、700torrのAr雰囲気
中で光を照射(図中矢印)して結晶質シリコン薄膜50
2を形成する。
【0071】次に、図11(d)及び図11(h)にお
いて、結晶質シリコン薄膜502と二酸化シリコン膜5
03とをアイランドパターン化する。このとき、二酸化
シリコン膜503の方がやや小さめにパターン化するこ
とによって、ゲートリークの発生を抑制することが可能
になる。次に、図11(e)及び図11(i)におい
て、二酸化シリコン膜504を形成し結晶質シリコン薄
膜502を被覆したのち、n+シリコンを、図10
(e)と同様にして形成した後、Al層をスパッタにて
形成後、パターン化しゲート電極505とする。
【0072】次に、図11(f)及び図11(j)にお
いて、図10(f)と同様にして、ソースドレイン領域
509を形成する。更に、図11(g)において、層間
絶縁膜506を形成し、コンタクトホールの部分にAl
配線507を形成してTFTを製造する。
【0073】
【実施例】(実施例1)図8に示すシリコン薄膜形成装
置136を用いてガラス基板上に結晶質シリコン薄膜を
形成した。以下に具体的な手順を述べる。
【0074】まず、表面が平坦な300×350mmの
ガラス基板(例えば日本電気硝子社製OA−2ガラス、
あるいはコーニング社製1737ガラス、石英基板も含
む)を酸またはアルカリで洗浄した後、基板に二酸化シ
リコン膜を形成した。形成方法はLPCVD法やTEO
S(Tetraethoxysilane,テオス)、
シラン、酸素、オゾン等を用いたプラズマCVD、常圧
CVD法が可能である。高次シランや有機シリカ等の塗
布膜を加熱焼成したものであっても同様である。次に、
再度基板を洗浄した後、ジシランガスを原料とするLP
CVD法を用いて、450℃にて非晶質シリコン薄膜を
75nm堆積する。堆積後、次工程を行う直前に再び洗
浄する。
【0075】上記のように非晶質シリコン薄膜が形成さ
れた基板111を、XYステージ112上に配置する。
一旦密閉容器105内を真空排気(10-2〜10-6to
rr程度)したのち、不活性ガス供給管134よりAr
ガスを導入し700torrを維持できるように、ガス
流量計109、給気バルブ110、排気バルブ139を
制御した。700torrに達した後、光源101を稼
働し基板111へのKr−Fエキシマレーザ照射(24
8nm)を開始した。レーザ光は3×15mmの矩形状
にそのビームプロファイルが成形されたものを基板11
1表面に向けて照射位置をずらしつつ23000回照射
して結晶質シリコン薄膜を形成した。照射強度は400
mJ/cm2とした。
【0076】また、密閉容器105内の圧力を表2に示
すように設定した。圧力調整のために、不活性ガス吸気
管134から窒素ガスを導入した。更に、圧力が20t
orrの場合に、光透過窓106に窒素ガスを吹き付け
ながら、排気バルブ139を若干開けて窒素ガスが基板
111に向けて流れるようにしつつ光を照射する実験も
行った。
【0077】各圧力条件で、光透過窓106の透過率が
最初の状態から5%低下するまでに要するレーザのパル
ス数と、その時点での基板の処理枚数を表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】実験例3と実験例4とを比較すると、光透
過窓106に向けて窒素ガスを吹き付けた場合(実験例
3)が、処理枚数が多くなることがわかる。上述のシリ
コン薄膜の形成装置136によれば、窒素ガスの流れを
形成させることにより、気化したシリコンを速やかに密
閉容器105の外部に排気することが可能であると共
に、光透過窓106の近傍で気化したシリコンが滞留す
ることがないので、光透過窓106にシリコンが付着す
ることなく、透過率の減少が防がれたことによると推定
される。
【0080】また、上述の効果は、密閉容器105内の
圧力が高いほど有効であることが表2からも明らかであ
る。図2から推測できるように(光源が異なるために厳
密にはそのまま当てはまることはないが)、400mJ
/cm2の照射強度では非晶質から結晶質への相変化を
起こすレーザ照射時に、シリコン薄膜の温度は2300
℃程度に到達する。このときの蒸気圧が50torr程
度であることから、蒸気圧に比べて密閉容器105内の
圧力を高くすることが有効であることが示唆された。
【0081】(実施例2)密閉容器105内の圧力を7
60torr、雰囲気ガスを窒素又は高純度窒素とした
こと以外は実施例1と同様にして基板上の非晶質シリコ
ン薄膜にレーザ光を照射して結晶質シリコン薄膜を形成
した。光透過窓106の透過率が最初の状態から3%低
下した時点でのレーザ光のパルス数を表3に示す。不純
物濃度の高い実験例6の方が、明らかに少ないパルス数
で透過率の低下が起きていることがわかる。
【0082】
【表3】
【0083】(実施例3)図9に示すシリコン薄膜形成
装置138を用いてガラス基板上に結晶質シリコン薄膜
を形成した。以下に具体的な手順を述べる。
【0084】まず、表面が平坦な300×350mmの
ガラス基板(例えば日本電気硝子社製OA−2ガラス、
あるいはコーニング社製1737ガラス、石英基板も含
む)を酸またはアルカリで洗浄した後、基板に二酸化シ
リコン膜を形成した。形成方法はLPCVD法やTEO
S(Tetraethoxysilane,テオス)、
シラン、酸素、オゾン等を用いたプラズマCVD、常圧
CVD法が可能である。高次シランや有機シリカ等の塗
布膜を加熱焼成したものであっても同様である。次に、
再度基板を洗浄した後、ジシランガスを原料とするLP
CVD法を用いて、450℃にて非晶質シリコン薄膜を
75nm堆積する。堆積後、次工程を行う直前に再び洗
浄する。
【0085】上記のように非晶質シリコン薄膜が形成さ
れた基板111を、XYステージ112上に配置する。
いったん密閉容器105内を真空排気(10-2〜10-6
torr程度)したのち、基板側吸気管154より窒素
ガスを導入し700torrを維持できるように、ガス
流量計153、給気バルブ152、排気バルブ139を
制御した。次に、酸素ガス吸気管137から純度99.
9999%の酸素ガスを光透過窓106に吹き付けた。
酸素の分圧は、窒素の1%程度に制御した。酸素の流量
が安定した後に、光源101を稼働し基板へのKr−F
エキシマレーザ照射(248nm)を開始した。レーザ
光は3×15mmの矩形状にそのビームプロファイルが
成形されたものを基板表面に向けて照射位置をずらしつ
つ23000回照射して結晶質シリコン薄膜を形成し
た。照射強度は400mJ/cm2とした。また、酸素
ガス吸気管137から窒素ガスを光透過窓106に吹き
付けてレーザ照射する実験も行った。
【0086】各条件で、光透過窓106の透過率が最初
の状態から5%低下するまでに要するレーザのパルス数
と、その時点での基板の処理枚数を表4に示す。
【0087】
【表4】
【0088】表4から明らかなように、酸素を光透過窓
に吹き付けつつ光を照射することにより、透過率の低下
を3倍程度改善できることがわかる。光透過窓106に
対流によって到達する活性な気化したシリコン原子を酸
化し、、光透過窓106に酸化物として堆積させること
ができたためである。なお、このとき、基板に向けて吹
き付ける窒素ガスには以下の2点の利点を有する。即
ち、レーザ溶融再結晶化中の非常に活性なシリコンが酸
素によって酸化されることを防ぐ、レーザが照射される
シリコン表面近傍の雰囲気圧力が密閉容器内で相対的に
大きくなるため、気化するシリコンの低減を図る、とい
った効果である。
【0089】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
シリコン薄膜の形成方法は、基板上に形成された非晶質
シリコン薄膜に光を照射して、前期非晶質シリコン薄膜
を所定の熱処理温度まで加熱して結晶質シリコン薄膜を
得る際に、前記光の照射を前記熱処理温度におけるシリ
コンの蒸気圧よりも高い圧力の雰囲気中で行なうので、
光照射によるシリコンの気化が抑制され、気化したシリ
コンの光透過窓への付着が防止されて光透過窓の透過率
の低下が防止されるので、再現性の高いシリコン薄膜を
形成することができる。また、非晶質シリコン薄膜を収
納した密閉容器内を真空排気した後に、不活性ガスを導
入するので、不純物の光反応による反応生成物による光
透過窓の透過率の低下を防止することができる。
【0090】
【0091】更に、本発明のシリコン薄膜の形成方法
は、結晶質シリコン膜からなる保護皮膜を形成した後
に、前記光を照射し、前記非晶質シリコン薄膜を前記保
護皮膜と共に溶融再結晶化させるので、前記非晶質シリ
コン薄膜を十分に溶融させるので、結晶質シリコン薄膜
の結晶性を十分に高めることができる。また、前記非晶
質シリコン薄膜単独の場合と比較して、最高到達温度を
低くすることが可能となるので、シリコンの気化が抑制
され、気化したシリコンの光透過窓への付着が防止され
て光透過窓の透過率の低下が防止されるので、再現性の
高いシリコン薄膜を形成することができる。
【0092】本発明のシリコン薄膜の形成方法は、前記
光の照射範囲が矩形であり、かつ、前記矩形の長さ方向
に対する前記光の強度の分布がその最大強度が均一であ
るトップフラット部と、該トップフラット部の両端から
強度が減少する傾斜部とからなり、n+1回目に照射さ
れる光の照射位置を、該光の前記傾斜部の任意の位置
が、n回目に照射される光により形成された前記結晶質
シリコン薄膜と非結晶質シリコン薄膜との境界よりも少
なくとも結晶質シリコン薄膜側に位置するように照射
し、前記任意の位置は、前記トップフラット部の強度よ
りも、結晶質シリコン薄膜を所定の温度まで加熱させる
光の強度と非晶質シリコン薄膜を前記所定の温度まで加
熱させる光の強度との差分だけ小さい強度の位置である
ので、非晶質シリコン薄膜の過剰な温度上昇を防ぐこと
が可能となり、シリコンの気化を防止して光透過窓への
シリコンの付着を防止することができる。
【0093】
【0094】
【0095】更に、本発明のシリコン薄膜の形成装置
は、密閉容器と、光源と、光透過窓と、前記光透過窓に
酸素ガスを吹き付けるために前記密閉容器内の前記光透
過窓の下側に設けられた酸素ガス給気管とを具備してお
り、前記光透過窓に光透過率の高い二酸化シリコンの皮
膜が形成されるので、前記光透過窓の透過率の低下を防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態であるシリコン薄
膜の形成装置を示す図である。
【図2】 レーザ光の照射強度と、レーザ光が照射され
たシリコン薄膜の最高到達温度との関係を示すグラフで
ある。
【図3】 温度とシリコンの蒸気圧との関係を示すグラ
フである。
【図4】 本発明の第2の実施の形態であるシリコン薄
膜の形成装置を示す図である。
【図5】 本発明の第3の実施の形態であるシリコン薄
膜の形成装置を示す図である。
【図6】 本発明の第4の実施の形態であるシリコン薄
膜の形成方法を説明するための図である。
【図7】 本発明の第5の実施の形態であるシリコン薄
膜の形成方法を説明するための図であって、(a)はn
回目のレーザ光をシリコン薄膜に照射するときのシリコ
ン薄膜の状態を示す図であり、(b)はn回目のレーザ
光を照射した後のシリコン薄膜の状態を示す図であり、
(c)はレーザ光の照射位置とレーザ強度との関係を示
す図であり、(d)はレーザ光の照射位置とレーザ強度
との関係を示す図である。
【図8】 本発明の第6の実施の形態であるシリコン薄
膜の形成装置を示す図である。
【図9】 本発明の第7の実施の形態であるシリコン薄
膜の形成装置を示す図である。
【図10】 本発明のシリコン薄膜の形成方法及び形成
装置によって製造されるTFTの製造工程を説明するた
めの図であって、(a)は二酸化シリコン膜を形成する
工程を示す正面断面図であり、(b)は結晶質シリコン
薄膜を形成する工程を示す正面断面図であり、(c)は
二酸化シリコン膜を形成する工程を示す正面断面図であ
り、(d)は結晶質シリコン薄膜と二酸化シリコン膜を
アイランドパターン化する工程を示す正面断面図であ
り、(e)はゲート電極を形成する工程を示す正面断面
図であり、(f)はソースドレイン領域を形成する工程
を示す正面断面図であり、(g)は層間絶縁膜及びAl
配線を形成する工程を示す正面断面図であり、(h)は
(d)の側面断面図であり、(i)は(e)の側面断面
図であり、(j)は(f)の側面断面図である。
【図11】 本発明のシリコン薄膜の形成方法及び形成
装置によって製造されるTFTの製造工程を説明するた
めの図であって、(a)は二酸化シリコン膜を形成する
工程を示す正面断面図であり、(b)は非晶質シリコン
薄膜と二酸化シリコン膜とを形成する工程を示す正面断
面図であり、(c)は結晶質シリコン薄膜を形成する工
程を示す正面断面図であり、(d)は結晶質シリコン薄
膜と二酸化シリコン膜をアイランドパターン化する工程
を示す正面断面図であり、(e)はゲート電極を形成す
る工程を示す正面断面図であり、(f)はソースドレイ
ン領域を形成する工程を示す正面断面図であり、(g)
は層間絶縁膜及びAl配線を形成する工程を示す正面断
面図であり、(h)は(d)の側面断面図であり、
(i)は(e)の側面断面図であり、(j)は(f)の
側面断面図である。
【図12】 従来のシリコン薄膜の形成装置を示す図で
ある。
【図13】 従来のシリコン薄膜の形成装置の要部を示
す図である。
【符号の説明】
101 光源 103 光 105 密閉容器 106 光透過窓 111 基板 111a 非晶質シリコン薄膜 121 シリコン薄膜の形成装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−8316(JP,A) 特開 平6−132220(JP,A) 特開 平8−139334(JP,A) 特開 平9−36376(JP,A) 特開 平4−180624(JP,A) 特開 昭61−188928(JP,A) 実開 昭63−197333(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20 H01L 21/205 H01L 21/268

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された非晶質シリコン薄膜
    に光を照射して、前非晶質シリコン薄膜を所定の熱処
    理温度まで加熱して結晶質シリコン薄膜を得るシリコン
    薄膜の形成方法において、前記非晶質シリコン薄膜を収納した密閉容器内を真空排
    気した後に、不活性ガスを導入し、 前記熱処理温度におけるシリコンの蒸気圧よりも高い圧
    力の不活性ガスの雰囲気中で、前記光の照射を行なうこ
    とを特徴とするシリコン薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシリコン薄膜の形成方
    法において、 前記雰囲気は、純度99.9999%以上の不活性ガス
    であることを特徴とするシリコン薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 基板上に形成された非晶質シリコン薄膜
    に光を照射して、前期非晶質シリコン薄膜を所定の熱処
    理温度まで加熱して結晶質シリコン薄膜を得るシリコン
    薄膜の形成方法において、 前記非晶質シリコン薄膜上に結晶質シリコン膜からなる
    保護皮膜を形成した後に前記光を照射し、前記非晶質シ
    リコン薄膜を前記保護皮膜と共に溶融再結晶化させる
    とを特徴とするシリコン薄膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜のいずれかに記載のシリコ
    ン薄膜の形成方法において、 前記光の照射範囲が矩形であり、かつ、前記矩形の長さ
    方向に対する前記光の強度の分布がその最大強度が均一
    であるトップフラット部と、該トップフラット部の両端
    から強度が減少する傾斜部とからなり、 n+1回目に照射される光の照射位置を、該光の前記傾
    斜部の任意の位置が、n回目に照射される光により形成
    された前記結晶質シリコン薄膜と非結晶質シリコン薄膜
    との境界よりも少なくとも結晶質シリコン薄膜側に位置
    するように照射し、 前記任意の位置は、前記トップフラット部の強度より
    も、結晶質シリコン薄膜を所定の温度まで加熱させる光
    の強度と非晶質シリコン薄膜を前記所定の温度まで加熱
    させる光の強度との差分だけ小さい強度の位置であるこ
    とを特徴とするシリコン薄膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 非晶質シリコン薄膜が表面に形成された
    基板を収納する密閉容器と、 前記非晶質シリコン薄膜に照射されて該非晶質シリコン
    薄膜を所定の熱処理温度まで加熱するための光を発振す
    る光源と、 前記密閉容器に設けられ、前記光源からの光を透過して
    前記密閉容器内に導入するための光透過窓と、 前記光透過窓に酸素ガスを吹き付けるために前記密閉容
    器内の前記光透過窓の下側に設けられた酸素ガス給気管
    とを具備することを特徴とするシリコン薄膜の形成装
    置。
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