JP3203654B2 - 塩ビゾル用可塑剤及び塩ビゾル組成物 - Google Patents

塩ビゾル用可塑剤及び塩ビゾル組成物

Info

Publication number
JP3203654B2
JP3203654B2 JP31463890A JP31463890A JP3203654B2 JP 3203654 B2 JP3203654 B2 JP 3203654B2 JP 31463890 A JP31463890 A JP 31463890A JP 31463890 A JP31463890 A JP 31463890A JP 3203654 B2 JP3203654 B2 JP 3203654B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasticizer
sol
pvc
acid
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31463890A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04185634A (ja
Inventor
和夫 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP31463890A priority Critical patent/JP3203654B2/ja
Publication of JPH04185634A publication Critical patent/JPH04185634A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3203654B2 publication Critical patent/JP3203654B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塩ビゾル用可塑剤及びそれを含有する塩ビ
ゾル組成物に関するものである。さらに詳しくは、可塑
剤としてゾル用ポリ塩化ビニル(以下ゾルPVCと略す)
によく相溶し、且つ可塑化効果の良好な特定の一般式に
表される塩ビゾル用可塑剤、及びゾルPVCとその可塑剤
との混合物から成る、より良好なゲル化特性、粘度安定
性、更には耐油抽出性の極めて良好な塩ビゾル組成物に
関するものである。
(従来の技術) 塩ビゾル成形品は、主に静的な加熱による成形方法が
とられ、従来の可塑剤としてのDOP(ジ−2−エチルヘ
キシルフタレート)やDOA(ジ−2−エチルヘキシルア
ジペート)では、ゲル化性に問題があるためBBP(ブチ
ルベンジルフタレート)等を併用して手袋、床材、壁
紙、フレコン等に使用されているが、耐油性が悪く、ま
た、粘度安定性に問題が有り、長期の保存が出来ない。
一方、耐油用途の手袋やフレコン等には、粘度が高く作
業性の悪いポリエステル系可塑剤を使用しなくてはなら
なかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的とするところは、従来より不足とされて
いるゾルPVCとの相溶性に優れる可塑剤を得、ゲル化性
及び粘度安定性の優れる塩ビゾル組成物を提供すること
にある。また、DOP、DOA、BBP、TOTM(トリ−2−エチ
ルヘキシルトリメリテート)などの従来の塩ビ用可塑剤
を使用した場合、種々の油により可塑剤がゾル組成物か
ら油に移行し、組成物が硬くなったり、収縮したりして
所定の成形品の原型が保てなくなる。本発明の他の目的
としては、本発明の可塑剤により、耐油性の良好な塩ビ
ゾル組成物を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 以上の課題について鋭意研究した結果、本発明者はゾ
ルPVCに良く相溶し、且つゲル化効果が良好で、更には
粘度安定性、耐油抽出性の良好な本発明の可塑剤の開発
に成功し、かつ本発明の組成物を完成するに至ったもの
である。
すなわち、本発明は、(a)炭素数2〜8のアルキレ
ンジカルボン酸と、(b)炭素数2〜6のアルキレング
リコール、及び(c)ベンゼンモノカルボン酸とから構
成され、(a):(b):(c)=1:2:2のモル比から
なる縮合系生成物で、下記一般式に表されることを特徴
とする乳化重合法またはマイクロサスペンジョン法によ
って生産されるゾル用ポリ塩化ビニルに用いる塩ビゾル
用可塑剤、及び乳化重合法またはマイクロサスペンジョ
ン法によって生産されるゾル用ポリ塩化ビニル100重量
部に対し、1〜150重量部含まれることを特徴とする塩
ビゾル組成物を提供するものである。
(構 成) 本発明で言うゾルPVCとは、一般にペーストレジン、
ゾル塩ビなどと呼ばれ、乳化重合法またはマイクロサス
ペンジョン法によって製造されるポリ塩化ビニルのこと
を言う。
本発明の塩ビゾル用可塑剤とは、(a)炭素数2〜8
のアルキレンジカルボン酸と、(b)炭素数2〜6のア
ルキレングリコール、及び(c)ベンゼンモノカルボン
酸とから構成される縮合系生成物であり、通常のポリエ
ステル反応により得られる好ましくは酸価2以下のもの
である。
(a)成分のアルキレンジカルボン酸としては、シュ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸があり、これらの1種以上を使
用する。
また(b)成分のアルキレングリコールとしては、エ
チレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3
−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル等があり、これらの1種以上を使用する。
(c)成分のベンゼンモノカルボン酸としては、安息
香酸、パラターシャリブチル安息香酸、オルソトルイル
酸、メタトルイル酸、パラトルイル酸、ジメチル安息香
酸、エチル安息香酸、ノルマルプロピル安息香酸、アミ
ノ安息香酸、N,N−ジメチル安息香酸、アセトキシ安息
香酸、モノクロル安息香酸等があり、これらの1種以上
を使用する。
これらは、同時に仕込んでも(C)成分がその反応性
によりポリエステル末端となる構造を取る。
本発明の可塑剤は、これらの(a)、(b)、(c)
成分の縮合反応によって得られるポリエステル系可塑剤
であり、具体的には次の一般式で示されるものである。
一般式 B−(G−A)n−G−B 式中、Bはベンゼンモノカルボン酸残基、Gは炭素数
2〜6のアルキレングリコール残基、Aは炭素数2〜8
のアルキレンジカルボン酸残基を示し、nは0以上の整
数である。
本発明の可塑剤は、一般式中のnが0の化合物を50パ
ーセント未満含み、nが1以上の化合物を50パーセント
以上含むものであり、GPC分析法での面積比によりその
値を算出する。
また、本発明の可塑剤は、前記一般式を構成する平均
分子量が好ましくは300〜1500のものであり、平均分子
量が300未満であると耐油抽出性が劣り、1500を越える
とゾルPVCへの相溶性及びゲル化性が低下する。
本発明の塩ビゾル組成物は、ゾルPVC100重量部に対
し、前記の一般式で表される縮合系可塑剤を1〜150重
量部、好ましくは3〜120重量部を配合する。可塑剤が
1重量部未満の場合、十分な可塑化効果とゲル化性が得
られず、150重量部を越えると強度物性に欠ける。
本発明の可塑剤を配合した塩ビゾル組成物は、本発明
の可塑剤の性能を損なわない範囲において、他の可塑
剤、例えばDOP、DOAを併用することも出来る。
また、本発明の可塑剤を配合した塩ビゾル組成物は、
必要に応じて安定剤、着色剤、充填剤、粘度調整剤、タ
レ防止剤、セル調整剤、付着付与剤等を配合し、優れた
性能の塩ビゾル組成物及びその成形品を製造することが
出来る。
組成物の用途としては、塩ビ手袋、長靴、床材、壁
紙、パッキン、玩具、フレコン、ターポリン、塗料、印
刷ロール等が挙げられる。
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、文中
「部」、「%」は重量基準であるものとする。
(実 施 例) 以下の原料組成で3種の可塑剤を試作した。
No.1:アジピン酸、1,2−プロピレングリコール、安息香
酸縮合物。
No.2:アジピン酸、1,3−ブチレングリコール、安息香酸
縮合物。
No.3:アジピン酸、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、安息香酸縮合物。
実施例−1(前記No.1の合成) アジピン酸365g(2.5モル)、安息香酸610g(5モ
ル)、1,2−プロピレングリコール418g(5.5モル)、テ
トライソプロピルチタネート0.14gを4つ口フラスコに
とり、不活性ガス下160℃から生成水を除去しながら徐
々に昇温し、230℃で酸価2.0以下まで反応させ、その後
190℃で減圧し、濾過後理論終了1175gのところ1135gを
ポリエステル系可塑剤として得た。
実施例−2(前記No.2の合成) アジピン酸365g(2.5モル)、安息香酸610g(5モ
ル)、1,3−ブチレングリコール495g(5.5モル)、テト
ライソプロピルチタネート0.14gを4つ口フラスコにと
り、不活性ガス下160℃から生成水を除去しながら徐々
に昇温し、230℃で酸価2.0以下まで反応させ、その後19
0℃で減圧し、濾過後理論終了1245gのところ1210gをポ
リエステル系可塑剤として得た。
実施例−3(前記No.3の合成) アジピン酸365g(2.5モル)、安息香酸610g(5モ
ル)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール649g(5.5モ
ル)、テトライソプロピルチタネート0.14gを4つ口フ
ラスコにとり、不活性ガス下160℃から生成水を除去し
ながら徐々に昇温し、230℃で酸価2.0以下まで反応さ
せ、その後190℃で減圧し、濾過後理論終了1385gのとこ
ろ1360gをポリエステル系可塑剤として得た。
実施例1〜3で得られた可塑剤をGPCで分析したとこ
ろ、その面積比から前記一般式のn=0、nが1以上の
ものの割合は、次の様であった。
n=0 n>1 No.1 37% 63% No.2 40% 60% No.3 41% 59% 実施例4〜6、比較例1〜5(塩ビゾル組成物) ゾルPVC(ゼオン121:日本ゼオン社製)100重量部に、
前記例示可塑剤を80重量部配合した表−1の配合処方に
より、ゾルペーストを作成し、ゾルPVC組成物を得た。
また、このゾルペーストを190℃・20分の条件で注型
し、ゾル成型物を得た。
このゾル組成物並びにゾル成型物について、その特性
の比較を行った結果を表−2に示した。
表−2で示されたように、本発明の可塑剤は、塩ビゾ
ル配合においてゲル化性、粘度安定性、耐油抽出性に極
めて優れたものであることが確認された。
(発明の効果) 本発明の塩ビゾル用可塑剤は、ゾルPVCとの相溶性に
優れた可塑剤であり、非ブリード性に優れたものであ
る。
又、本発明の塩ビゾル組成物は、ゲル化性、耐油抽出
性に優れるため、成型品として長期間の使用に十分耐え
られるものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)炭素数2〜8のアルキレンジカルボ
    ン酸と、 (b)炭素数2〜6のアルキレングリコール、及び (c)ベンゼンモノカルボン酸とから構成され、 (a):(b):(c)=1:2:2のモル比からなる縮合
    系生成物で、 下記一般式に表されることを特徴とする乳化重合法また
    はマイクロサスペンジョン法によって生産されるゾル用
    ポリ塩化ビニルに用いる塩ビゾル用可塑剤。 一般式 B−(G−A)n−G−B
  2. 【請求項2】請求項1記載の塩ビゾル用可塑剤が、乳化
    重合法またはマイクロサスペンジョン法によって生産さ
    れるゾル用ポリ塩化ビニル100重量部に対し、1〜150重
    量部含まれることを特徴とする塩ビゾル組成物。
JP31463890A 1990-11-20 1990-11-20 塩ビゾル用可塑剤及び塩ビゾル組成物 Expired - Fee Related JP3203654B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31463890A JP3203654B2 (ja) 1990-11-20 1990-11-20 塩ビゾル用可塑剤及び塩ビゾル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31463890A JP3203654B2 (ja) 1990-11-20 1990-11-20 塩ビゾル用可塑剤及び塩ビゾル組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04185634A JPH04185634A (ja) 1992-07-02
JP3203654B2 true JP3203654B2 (ja) 2001-08-27

Family

ID=18055732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31463890A Expired - Fee Related JP3203654B2 (ja) 1990-11-20 1990-11-20 塩ビゾル用可塑剤及び塩ビゾル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3203654B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10248878A1 (de) * 2002-10-18 2004-04-29 Basf Ag Polyester, insbesondere als Weichmacher für Kunststoffe
ES2824177T3 (es) 2014-01-02 2021-05-11 Emerald Kalama Chemical Llc Plastificantes de poliéster con caperuzas terminales de ácido benzoico
JP2017537185A (ja) * 2014-10-29 2017-12-14 レジネート マテリアルズ グループ、インコーポレイテッド ポリマー可塑剤組成物
WO2023058392A1 (ja) * 2021-10-07 2023-04-13 Dic株式会社 塩化ビニル樹脂用可塑剤、塩化ビニル樹脂組成物およびその成形品並びに積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04185634A (ja) 1992-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7202294B2 (ja) Pbsa可塑剤を含むポリマー組成物
DE69022094T2 (de) Bei Raumtemperartur härtbare Organopolysiloxanmassen.
US4360654A (en) Reaction products of silicic acid esters and organic tin compounds
JP3830452B2 (ja) ポリ塩化ビニル樹脂用ネオペンチルグリコールエステル系可塑剤組成物及びその製造方法
EP1000121A1 (de) Unter abspaltung von alkoholen zu elastomeren vernetzbare organopolysiloxanmassen
US2267777A (en) Stabilized vinyl resin
JP3203654B2 (ja) 塩ビゾル用可塑剤及び塩ビゾル組成物
EP1042400B1 (de) Unter abspaltung von alkoholen zu elastomeren vernetzbare organopolysiloxanmassen
EP0333021A2 (de) Bei Raumtemperatur zu anstrichverträglichen bis überstreichbaren Elastomeren vernetzende Organopolysiloxanmassen
DE60010624T2 (de) Herstellung von Organoxy-Endgruppen
JP2683776B2 (ja) シーリング用組成物
JP4168904B2 (ja) ポリエステル系可塑剤および塩化ビニル系樹脂組成物
JPH086040B2 (ja) オルガノポリシロキサン組成物
JPH078955B2 (ja) 縮合系可塑剤及びそれを含有する重合体組成物
JP4672354B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JPS6383166A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
DE2332571A1 (de) Haertbare zusammensetzungen
JP3541367B2 (ja) プラスチゾル組成物
JPH0525342A (ja) 難帯電性塩素含有樹脂組成物
JP3078062B2 (ja) 室温硬化性組成物
JPH01203448A (ja) 塩化ビニル樹脂組成物
JPH0940829A (ja) 難燃性ポリ塩化ビニルペースト
JPH0892450A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH06329851A (ja) 塩素化ポリエチレン系組成物
JPH01113450A (ja) 塩化ビニル樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080629

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090629

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees