JP3203487B2 - 油圧ポンプ・モータ装置 - Google Patents

油圧ポンプ・モータ装置

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JP3203487B2
JP3203487B2 JP51923698A JP51923698A JP3203487B2 JP 3203487 B2 JP3203487 B2 JP 3203487B2 JP 51923698 A JP51923698 A JP 51923698A JP 51923698 A JP51923698 A JP 51923698A JP 3203487 B2 JP3203487 B2 JP 3203487B2
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kidney port
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dead center
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和弘 丸田
直樹 石崎
弘 遠藤
伸実 吉田
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Komatsu Ltd
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    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、第1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータ
を機械的に連結して両者を同一回転速度で回転するよう
にした油圧ポンプ・モータ装置に関するものである。
背景技術 特公平3−33922号公報に示すように、第1ポンプ・
モータと第2ポンプ・モータを機械的に連結して両者を
同一回転速度で回転するようにした油圧ポンプ・モータ
装置を用いてアクチュエータからの戻り圧油のエネルギ
ーで高圧油を貯圧し、その貯圧した高圧油をアクチュエ
ータの作動に利用するようにした装置が知られている。
前述の油圧ポンプ・モータ装置は特公平3−33922号
公報に示すように、第1のアキシャルプランジャポンプ
・モータと第2のアキシャルプランジャポンプ・モータ
を連結ブロックを介して軸方向に連結すると共に、第1
・第2のアキシャルプランジャポンプ・モータの軸を共
通とし、一方がポンプ作用すると他方がモータ作用する
ようにしたものとして構成されている。
従来の油圧ポンプ・モータ装置は前述のようであるか
ら、部品点数が多くて製造コストが高いし、軸方向の長
さが長くて大型となるので、取付け場所の面積が大きく
なるし、組立が面倒である。さらに弁板やシリンダブロ
ック等の摺動部が多くて油洩れ量が大なので、効率が悪
く、圧力変換速度が遅い。
そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにした
油圧ポンプ・モータ装置を提供することを目的とする。
発明の開示 本発明の第1の態様は、 ピストンが往復運動することで容積が増減する複数の
室を備え、ハウジング内に軸とともに弁板に沿って回転
自在に設けられていて、その回転により各ピストンが上
死点から下死点に向う縮み作動と下死点から上死点に向
かう伸び作動をするようにした、シリンダーブロック
と、 前記弁板において、上死点と下死点を結ぶ直線を境と
して左右一方側の領域に形成された第1キドニポート及
び第4キドニポートと、 前記弁板において、前記直線を境として左右他方側の
領域に形成された第3キドニポート及び第2キドニポー
トとを含み、 前記複数の室のうちのいくつかの室を、シリンダーブ
ロックが回転することで前記第1キドニポート、第2キ
ドニポートに順次連通するようにして第1ポンプ・モー
タを構成し、 前記複数の室のうちの残りの室を、シリンダーブロッ
クが回転することで前記第3キドニポート、第4キドニ
ポートに順次連通するようにして第2ポンプ・モータを
構成した、油圧ポンプ・モータ装置である。
この第1の態様によれば、第1ポンプ・モータがポン
プ作用すると第2ポンプ・モータがモータ作用し、第2
ポンプ・モータがポンプ作用すると第1ポンプ・モータ
がモータ作用する。
したがって、1つのハウジングと1つのシリンダーブ
ロックとで一方ポンプ・モータがポンプ作用をすると他
方のポンプ・モータがモータ作用をする油圧ポンプ・モ
ータ装置を構成できるので、部品点数が少なくてコスト
安であるし、軸方向の長さが短かくてコンパクトになる
から、取付け場所の面積を小さくできるし、組立が容易
である。さらに、1つのシリンダーブロックと1つの弁
板が摺動するから、摺動部が少なく油洩れ量が少なくて
効率が良く、圧力変換速度も速い。
また、第1キドニポートにアクチュエータの戻り圧油
を供給し、第3キドニポートに貯圧器を接続し、第2,第
4キドニポートをタンクに連通することで、アクチュエ
ータの戻り圧油のエネルギーで貯圧器に高圧油を貯圧
し、その貯圧した高圧油を加圧して再びアクチュエータ
を作動させるために再利用できる。
また、第1,第3キドニポートを方向切換弁を備えた第
1及び第2の回路に接続し、第2,第4キドニポートに油
圧ポンプの吐出圧油を供給することで、第1及び第2の
回路に流量分配することができる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、 前記第1キドニポートと第3キドニポート1と、及び
第2キドニポートと第4キドニポートをそれぞれ弁板の
中心に対してほぼ90度位相をずらし、 前記弁板をシリンダーブロックの回転方向に回転可能
とすると共に、前記弁板を回転する手段を設けた、油圧
ポンプ・モータ装置である。
この第2の態様によれば、弁板を一方向に所定角度回
路することで、第1,第2キドニポートが上死点と下死点
を結ぶ直線を境として左右側領域にそれぞれ位置し、か
つ第3,第4キドニポートが前記直線を境とした左右側領
域にまたがって位置する状態となる。
また、弁板を他方向に所定角度回転することで、第1,
第2キドニポートが前記直線を境とした左右側領域にま
たがって位置し、かつ第3,第4キドニポートが前記直線
を境とした左右側領域に位置する状態となる。
このようであるから、第1ポンプ・モータの容量と第
2ポンプ・モータと容量を同一にしたり、一方が大きく
他方が小さくなるようにしたりできるので、前述のよう
にアクチュエータの戻り圧油を再びアクチュエータの作
動として再利用する場合に、その圧力変換比を変更する
ことができるし、油圧ポンプの吐出圧油を流量分流する
際にその流量分配比を変更することができる。
本発明の第3の態様は、上記第1の態様において、 ハウジング内に軸とシリンダーブロックを両者の回転
中心軸が所定の角度をなすように設けて斜軸式ピストン
ポンプ・モータとし、 前記軸を前記両者の回転中心軸を含む平面と直交し且
つ前記軸の回転中心軸を含む他の平面内で揺動自在とす
ると共に、前記軸を揺動する手段を設け、 前記第1キドニポートと第3キドニポートと、及び第
2キドニポートと第4キドニポートをそれぞれ弁板の中
心に対してほぼ90度位相をずらした、油圧ポンプ・モー
タ装置である。
この第3の態様によれば、軸を揺動することで前述と
同様にして第1ポンプ・モータの容量と第2ポンプ・モ
ータの容量を変更することが変更することができる。
本発明の第4の態様は、上記第1の態様において、 ハウジング内に斜板を設けて斜板式ピストンポンプ・
モータとし、 前記斜板をシリンダーブロックの回転方向に回転可能
とすると共に、前記斜板を回転する手段を設け、 前記第1キドニポートと第3キドニポート、及び第2
キドニポートと第4キドニポートをそれぞれ弁板の中心
に対してほぼ90度位相をずらした、油圧ポンプ・モータ
装置である。
この第4の態様によれば、斜板を回転することで前述
と同様に第1ポンプ・モータの容量と第2ポンプ・モー
タの容量をすることができる。
本発明の第5の態様は、第1の態様において、 ハウジング内に斜板を設けて斜板式ピストンポンプ・
モータとし、 前記斜板が前記軸の回転中心軸を含む一平面内で傾斜
した傾斜面を有し、前記斜板を前記一平面と直交し且つ
前記軸の回転軸を含む他平面内で揺動自在とすると共
に、前記斜板を揺動する手段を設け、 前記第1キドニポートと第3キドニポートと、及び第
2キドニポートと第4キドニポートをそれぞれ弁板の中
心に対してほぼ90度位相をずらした、油圧ポンプ・モー
タ装置である。
この第5の態様によれば、斜板を揺動することで前述
と同様に第1ポンプ・モータの容量と第2ポンプ・モー
タの容量を変更することができる。
図面の簡単な説明 本発明は、以下の詳細な説明及び本発明の実施の形態
を示す添付図面により、より良く理解されるものとなろ
う。なお、添付図面に示す実施例は、発明を特定するこ
とを意図するものではなく、単に説明及び理解を容易と
するものである。
図中、 図1は、本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
図2は、シリンダーブロックの正面図である。
図3は、弁板の正面図である。
図4は、図1のIV−IV線に沿う断面図である。
図5は、第1・第2ポンプ・モータの一使用例を示す
線図的説明図である。
図6は、第1・第2ポンプ・モータの容積と圧力変換
比を示す図表である。
図7は、上記弁板を一方に回転した状態の正面図であ
る。
図8は、上記弁板を他方に回転した状態の正面図であ
る。
図9は、第1・第2ポンプ・モータの他の使用例を示
す線図的説明図である。
図10は、第1,第2シリンダー孔の他の例を示す説明図
である。
図11は、第1,第2シリンダー孔の他の例を示す説明図
である。
図12は、キドニポートを6つ設けた例を示す弁板の正
面図である。
図13は、キドニポートを8つ設けた例を示す弁板の正
面図である。
図14は、本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
図15は、図14のXV−XV線に沿う断面図である。
図16は、弁板に対する上死点、下死点の位置説明図で
ある。
図17は、軸を一方に揺動した状態の説明図である。
図18は、図17の状態での弁板に対する上死点、下死点
の位置説明図である。
図19は、軸を他方に揺動した状態説明図である。
図20は、図19の状態での弁板に対する上死点、下死点
の位置説明図である。
図21は、本発明の第3の実施の形態を示す断面図であ
る。
図22は、歯部とラックの噛合状態説明図である。
図23は、弁板に対する上死点、下死点の位置説明図で
ある。
図24は、斜板を一方に回転した状態説明図である。
図25は、図24の状態の弁板に対する上死点、下死点の
位置説明図である。
図26は、斜板を他方に回転した状態説明図である。
図27は、図26の状態の弁板に対する上死点、下死点の
位置説明図である。
図28は、本発明の第4の実施の形態を示す断面図であ
る。
図29は、図28のXXIX−XXIX線に沿う断面図である。
図30は、弁板に対する上死点、下死点の位置説明図で
ある。
図31は、斜板を一方に揺動した状態説明図である。
図32は、図31の状態の弁板に対する上死点、下死点の
位置説明図である。
図33は、斜板を他方に揺動した状態説明図である。
図34は、図33の状態の弁板に対する上死点、下死点の
位置説明図である。
図35は、第5の実施の形態を示す断面図である。
図36は、図35のXXXVI−XXXVI線に沿う断面図である。
図37は、ピストンの摺動子取付部の斜視図である。
図38は、ピストンが一方向に摺動した状態の断面図で
ある。
図39は、ピストンが他方向に摺動した状態の断面図で
ある。
図40は、第6の実施の形態を示す断面図である。
図41は、図40IX L−IX L線に沿う断面図である。
図42は、ピストンが他方向に摺動した状態の断面図で
ある。
図43は、ピストンが一方向に摺動した状態の断面図で
ある。
図44は、第7の実施の形態を示す断面図である。
図45は、第8の実施の形態を示す断面図である。
図46は、図45のIV L−IV L線に沿う断面図である。
図47は、第9の実施の形態を示す断面図である。
図48は、図47のII L−II L線に沿う断面図である。
図49は、第10の実施の形態を示す断面図である。
図50は、図49のL−L線に沿う断面図である。
図51は、第11の実施の形態を示す断面図である。
図52は、第12の実施の形態を示す断面図である。
発明を実施するための最良な形態 この発明の各実施の形態を図面を参照して詳述する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1に示すように、断面がほぼくの字状のケース1と
端板2でハウジング3としてある。ハウジング3内には
軸4とシリンダーブロック5が車両の中心軸が所定の角
度をなすようにして回転自在に設けてある。軸4はケー
ス1の軸孔6に軸受7で回転自在に支承され、シリンダ
ーブロック5は弁板8に沿って回転自在となっている。
前記シリンダーブロック5の中心には段付孔9が形成
され、外周寄りには図2に示すように第1シリンダー孔
10と第2シリンダー孔11が交互に同一円周上に形成して
ある。前記段付孔9には段付軸12が嵌挿してあり、この
段付軸12の一端部は球状部12aに形成され、その球状部1
2aが軸4の球状凹部13に揺動自在に嵌合してプレート14
で抜け止めがされている。前記段付軸12の他端部は弁板
8を貫通して端板2で軸受15を介して回転自在に支承し
てある。
前記第1シリンダー孔10、第2シリンダー孔11には第
1ピストン16、第2ピストン17がそれぞれ摺動自在に挿
入されて第1室18、第2室19をそれぞれ形成している。
前記第1ピストン16、第2ピストン17の一端部は球状と
なり、この各球状部16a,17aが軸4の球状凹部20に揺動
自在に嵌合して前記プレート14で抜け止めされている。
前記段付孔9と段付軸12との間にスプリング21が設け
てあり、このスプリング21でシリンダーブロック5は弁
板8に押しつけ付勢されている。
このようであるから、軸4とシリンダーブロック5は
一体となって回転し、それによって第1ピストン16、第
2ピストン17が往復作動して第1室18、第2室19の容積
がそれぞれ増減する。
前記弁板8の内周寄りには図3に示すように第1キド
ニポート30と第2キドニポート31が形成してある。第1
キドニポート30と第2キドニポート31は円弧状のスリッ
ト形状を呈し、第1キドニポート30は上死点と下死点を
結ぶ直線Xを境として右側領域に形成され、かつ若干左
側領域に突出している。前記第2キドニポート31は上死
点と下死点を結ぶ直線Xを境として左側領域に形成さ
れ、かつ若干右側領域に突出している。
前記第1キドニポート30は図4に示すように端板2に
形成したまゆ形の第1ポート32に連通し、第2キドニポ
ート31は端板2に形成したまゆ形の第2ポート33に連通
している。第1ポート32と第2ポート33は前記直線Xを
境として対称位置に形成されている。
前記弁体8の外周寄りには図3に示すように第3キド
ニポート40と第4キドニポート41が形成してある。第3
キドニポート40と第4キドニポート41は円弧状のスリッ
ト形状を呈し、第3キドニポート40は上死点と下死点を
結ぶ直線Xを境として左側領域に形成され、かつ若干右
側領域に突出している。この第3キドニポート40は前記
第1キドニポート30と90度位相がずれている。前記第4
キドニポート41は上死点と下死点を結ぶ直線Xを境とし
て右側領域に形成され、かつ若干左側領域に突出してい
る。この第4キドニポート41は前記第2キドニポート31
と90度位相がずれている。
前記第3キドニポート40は図4に示すように端板2に
形成したまゆ形の第3ポート42に連通し、第4キドニポ
ート41は端板2に形成したまゆ形の第4ポート43に連通
している。第3ポート42と第4ポート43は前記直線Xを
境として対称位置に形成されている。
前記第1ポート32は第1主ポート34に連通し、第2ポ
ート33は第2主ポート35に連通している。前記第3ポー
ト42は第3主ポート44に連通し、第4ポート43は第4主
ポート45に連通している。前記第1主ポート34はアクチ
ュエータの戻り回路36に連通され、第3主ポート44は貯
圧器46に連通され、第2主ポート35と第4ポート45はタ
ンク37にそれぞれ連通している。
前記シリンダーブロック5には図2に示すように各第
1室18に連通した第1連通孔50が形成され、この第1連
通孔50は中心に向けて斜めとなっていてシリンダーブロ
ック5が回転することで前記第1キドニポート30、第2
キドニポート31に開口連通するようにしてある。
前記シリンダーブロック5には図2に示すように各第
2室19に連通した第2連通孔51が形成され、この第1連
通孔51は軸心と並行となっていてシリンダーブロック5
が回転することで前記第3キドニポート40、第4キドニ
ポート41に開口連通するようにしてある。
かくして、複数の第1ピストン16、第1室18と第1キ
ドニポート30、第2キドニポート31で第1ポンプ・モー
タを構成し、複数の第2ピストン17、第2室19と第3キ
ドニポート40、第4キドニポート41で第2ポンプ・モー
タを構成している。
前記弁板8の一端部8aは図1に示すようにハウジング
3より外部に突出し、その突出部にシリンダ38が連結さ
れている。これによりシリンダ38を伸縮すると弁板8は
シリンダーブロック5の回転方向に所定角度回転する。
以上の構成を線図的に示すと図5のようになる。
次に、本第1の実施の形態の作動を説明する。
(アクチュエータからの戻り圧油のエネルギーを回収す
る動作) アクチュエータの戻り回路36から戻り圧油が第1主ポ
ート34、第1ポート32を経て第1キドニポート30に流入
するので、下死点寄りの第1室18に戻り圧油が第1連通
孔50より供給されて第1ピストン16が伸長するからシリ
ンダーブロック5が軸4とともに図2で矢印a方向に回
転する。つまり、第1ポンプ・モータがモータ作用をす
る。
これにより、下死点寄りの第2ピストン17が伸長して
第2室19内の容積が増大するので、第2連通孔51、第4
キドニポート41、第4ポート43、第4主ポート45よりタ
ンク37内の油を第2室19に吸い込む。その第2ピストン
17が上死点を越えて縮小することで第2室19内の容積が
減少するから、第2室19内の油が加圧されて第2連通孔
51・第3キドニポート40、第3ポート42、第3主ポート
44より高圧油が吐出され、その高圧油は貯圧器46に貯圧
される。つまり、第2ポンプ・モータがポンプ作用す
る。
(貯圧器で貯圧した高圧油を再利用する動作) 貯圧器46で貯圧された高圧油が第2連通孔51、第3主
ポート44、第3ポート42を経て第3キドニポート40に流
入するので、下死点寄りの第2室19に高圧油が供給され
て第2ピストン17が伸長するからシリンダーブロック5
が軸4とともに図2で矢印a方向に回転する。つまり、
第2ポンプ・モータがモータ作用をする。
これにより、下死点寄りの第1ピストン16が伸長して
第1室18内の容積が増大するので、第2キドニポート3
1、第2ポート33、第2主ポート35よりタンク37内の油
を第1室18に吸い込む。その第1ピストン16が上死点を
越えて縮小することで第1室18内の容積が減少するか
ら、第1室18内の油が加圧されて第1キドニポート30、
第1ポート32、第1主ポート34より高圧油が吐出され
る。つまり、第1ポンプ・モータがポンプ作用をする。
以上の動作の時に、弁板8が図3に示す状態で、各ポ
ートが直線Xを境として左右対称であるから、第1ポン
プ・モータと第2ポンプ・モータは同一容積である。こ
のために、圧力変換比は図6に示すように1となる。
シリンダ38を作動して弁板8を図3で矢印b方向に回
転して図7に示す状態とすると、第3キドニポート40と
第3キドニポート41が直線Xを境として全て左側領域、
右側領域となるので第2ポンプ・モータの容積が大きく
なる。
これとは逆に第1キドニポート30と第2キドニポート
31の直線Xを境として左側領域、右側領域にそれぞれ突
出する面積が多くなるので第1ポンプ・モータの容積は
小さくなる。
これにより、貯圧器46で貯圧された高圧油で第2ポン
プ・モータがモータ作用をする時の出力トルク(第1ポ
ンプ・モータを駆動するトルク)が大となるから、圧力
変換比が図6に示すように2となる。
シリンダ38を作動して弁板8を図3で矢印c方向に回
転して図8に示す状態とすると第3キドニポート40と第
3キドニポート41の直線Xを境として全て左側領域、右
側領域に突出する面積が多くなるので第2ポンプ・モー
タの容積が小さくなる。
これとは逆に第1キドニポート30と第2キドニポート
31が直線Xを境として左側領域、右側領域となるので、
第1ポンプ・モータの容積は大きくなる。
これにより、貯圧器46で貯圧された高圧油で第2ポン
プ・モータがモータ作用する時の第1ポンプ・モータの
吐出量が大となる。
また、図9に示すように第1主ポート34と第3主ポー
ト44を方向切換弁52を備えたアクチュエータ回路53にそ
れぞれ接続し、第2主ポート35と第4主ポート45を油圧
ポンプ54の吐出路54aに接続することで、油圧ポンプ54
の吐出圧油をアクチュエータ回路53に流量分配して供給
できる。
以上の第1の実施の形態では第1シリンダー孔10、第
2シリンダー孔11を同一円周上に形成したが、図10に示
すように第1シリンダー孔10を外周寄りの同一円周上
に、第2シリンダー孔11を内周寄りの同一円周上にそれ
ぞれ形成しても良い。また、図11に示すように第1シリ
ンダー孔10と第2シリンダー孔11の径を異ならせても良
い。
また、図12に示すように弁板8に第5,第6キドニポー
ト55,56を形成し、シリンダーブロックにも第3シリン
ダー孔を形成して第3室を形成し、その第3室を第5キ
ドニポート55と第6キドニポート56に順次連通するよう
にしても良い。
このようにすれば、第1ポンプ・モータと第2ポンプ
・モータと第3ポンプ・モータを連結した油圧ポンプ・
モータ装置となる。
また、図13に示すように弁板8に第5,第6キドニポー
ト55,56と第7,第8キドニポート57,58を形成し、シリン
ダーブロックにも第3シリンダー孔と第4シリンダー孔
を形成して第3室と第4室を形成し、その第3室を第5
キドニポート55と第6キドニポート56に順次連通すると
共に、第4室を第7キドニポート57と第8キドニポート
58に順次連通するようにしても良い。
このようにすれば、第1ポンプ・モータと第2ポンプ
・モータと第3ポンプ・モータと第4ポンプ・モータを
連結した油圧ポンプ・モータ装置となる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図14と図15に示すように、軸4を図14の紙面に直交し
且つ軸4の中心軸を含む面内(図15の紙面内)で揺動す
ることで第1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの容
量を変更するようにしてある。
具体的には軸4を軸支支承体60の孔61に軸受62で回転
自在に支承し、その軸支承体60の上部に上部円弧状凸面
63と上部円弧状突部64を一体的に形成し、軸支承体60の
下部に下部円弧状凸面65と下部円弧状突部66を一体的に
形成する。
ケース1に蓋67をボルト68で取付ける。この蓋67の内
面には円弧状ガイド凹面71を有する上部ガイド片69と円
弧状ガイド凹面72を有する下部ガイド片70が一体的に設
けてある。上部ガイド片69の下面に上部円弧状突部64が
接して上部円弧状凸面63が円弧状ガイド凹面71に接して
いる。下部ガイド片70の上面に下部円弧状凸部66が接し
て下部円弧状凸面65が円弧状ガイド凹面72に接してい
る。
これによって、軸支承体60は蓋67に図15の紙面内で揺
動可能に支承される。
図15に示すように、前記ハウジング3には第1ロッド
73と第2ロッド74が軸方向(図15で左右方向)に摺動自
在に設けてある。第1ロッド73の先端部に第1接触子75
が任意方向に揺動自在に連結され、この第1接触子75が
軸支承体60の一側部に接している。第2ロッド74の先端
部には第2接触子76が任意方向に揺動自在に連結され、
この第2接触子76が軸支承体60の他側部に接している。
前記第1ロッド73は図示しないシリンダーに連結され
て伸長位置と縮小位置に移動される。第2ロッド74は図
示しないスプリングによって伸長位置と縮小位置の中間
位置に保持される。
このようであるから、シリンダーに圧油を供給しない
時には第1ロッド73と第2ロッド74が図15に示す中間位
置となり、軸4の縦断面上部に位置するピストンが最大
伸び状態となり、下部に位置するピストンが最大縮み状
態となる。
したがって、図16に示すように弁板8の最上部が上死
点で最下部が下死点となるから、図3の状態と同様に第
1ポンプ・モータの容量と第2ポンプ・モータの容量が
同一となる。
シリンダーによって第1ロッド73を伸長すると、軸支
承体60が図17に示すように左回転方向に揺動し、弁板8
の最上部よりも一方側に寄った位置にある時ピストンが
最大伸び状態となり弁板8の最下部よりも他方側に寄っ
た位置にある時ピストンが最小縮み状態となる。
したがって、図18に示すように上死点と下死点を結ぶ
線が一方側にずれたX′になるから、図7の状態と同様
に第1ポンプ・モータの容量が小で第2ポンプ・モータ
の容量が大となる。
シリンダーによって第1ロッド73を縮小すると、軸支
承体60が図19に示すように右回転方向に揺動し、弁板8
の最上部よりも他方側に寄った位置にある時ピストンが
最大伸び状態となり、弁板8の最下部よりも一方側に寄
ったピストンが最小縮み状態となる。
したがって、図20に示すように上死点と下死点を結ぶ
線が他方側にずれたX″となるから、第8図の状態と同
様に第1ポンプ・モータの容量が大で第2ポンプ・モー
タの容量が小となる。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図21に示すように、ハウジング3内に軸4とともにシ
リンダーブロック5を回転自在に支承し、そのハウジン
グ3内に斜板80をシリンダーブロック5の回転方向と同
一方向に回転自在に設ける。前記第1ピストン16、第2
ピストン17の先端部にピストンシュー81を揺動自在にそ
れぞれ取付け、その各ピストンシュー81をシューリテー
82で斜板80の前面80aに沿って円周方向に摺動自在に押
しつけ保持する。これによって斜板式ピストンポンプ・
モータを構成している。
前記斜板80の円筒形外周面80bには歯部83が図22に示
すようにほぼ180度の範囲で形成してある。この歯部83
に噛合したラック84がハウジング3に軸4と直交する方
向に摺動自在に設けてある。
図22に示すように、歯部83の周方向中間部にラック84
が噛合している時に中立位置となる。この中立位置の時
には図23に示すように弁板8の最上部が下死点で最下部
が上死点となるので、第3図の状態と同様に第1ポンプ
・モータの容量と第2ポンプ・モータの容量が同一であ
る。
ラック84を一方に移動して斜板80を図24に示すように
一方側に45度回転すると、上死点と下死点を結ぶ線が弁
板8に対して図25に示すように一方側に45度ずれてX′
となるから、第7図と同様に第1ポンプ・モータの容量
が小で第2ポンプ・モータの容量が大となる。
ラック84を他方に移動して斜板80を図26に示すように
他方側に45度回転すると、上死点と下死点を結ぶ線が弁
板8に対して図27に示すように他方側に45度ずれてX″
となるから、図8と同様に第1ポンプ・モータの容量が
大で第2ポンプ・モータの容量が小となる。
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
図28と図29に示すように、斜板80を図28の紙面に直交
し且つ軸4の中心軸を含む面内(図29の紙面内)で揺動
することで第1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの
容量を変更するようにしてある。
具体的には斜板80の上部後面側に上部円弧状凸面90と
上部円弧状突部91を一体的に形成し、斜板80の下部後面
側に下部円弧状凸面92と下部円弧状突部93を一体的に形
成する。
ケース1に斜板支承体94を取付ける。この斜板支承体
29の内面には円弧状ガイド凹面97を有する上部ガイド片
95と円弧状ガイド凹面98を有する下部ガイド片96が一体
的に設けてある。上部ガイド片95の下面に上部弧状突部
91が接して上部円弧状面90が円弧状ガイド凹面97に接し
ている。下部ガイド片96の上面に下部円弧状突部93が接
して下部円弧状面92が円弧状ガイド凹面98に接してい
る。
これによって、斜板80は斜板支承体94に図29の紙面内
で揺動可能に支承される。
図29に示すように、前記ハウジング3には第1ロッド
99と第2ロッド100が軸方向(図29で左右方向)にそれ
ぞれ摺動自在に設けられていて、第1受圧室99aと第2
受圧室99bを形成してある。第1ロッド99の先端部に第
1接触子101が任意方向に揺動自在に連結され、この第
1接触子101が斜板80の一側部に接している。第2ロッ
ド100の先端部には第2接触子102が任意方向に揺動自在
に連結され、この第2接触子102が斜板80の他側部に接
している。
前記第1ロッド99と第2ロッド100はスプリング103に
よって伸長位置と縮小位置の中間位置に保持される。
このようであるから、第1,第2受圧室99a,100aをタン
クに連通した時には第1ロッド99と第2ロッド100が図2
9に示す中間位置となり、軸4(斜板80)の縦断面上部
に位置するピストンが最大伸び状態となり下部に位置す
るピストンが最大縮み状態となる。
したがって、図30に示すように弁板8の最上部が上死
点で最下部が下死点となるから、図3の状態と同様に第
1ポンプ・モータの容量と第2ポンプ・モータの容量が
同一となる。
第1受圧室99aに圧油を供給し、第2受圧室100aをタ
ンクに連通して第1ロッド99を伸長すると斜板80が図31
に示すように左回転方向に揺動し、弁板8の最上部より
も一方側に寄った位置でピストンが最大伸び状態とな
り、弁板8の最下部よりも他方側に寄った位置でピスト
ンが最小縮み状態となる。
したがって、図32に示すように上死点と下死点を結ぶ
線が一方側にずれたX′となるから、図7の状態と同様
に第1ポンプ・モータの容量が小で第2ポンプ・モータ
の容量が大となる。
第2受圧室100aに圧油を供給し、第1受圧室99aをタ
ンクに連通して第2ロッド100を伸長すると、斜板80が
図33に示すように右回転方向に揺動し、弁板8の最上部
よりも他方側に寄った位置にある時ピストンが最大伸び
状態となり、弁板8の最下部よりも一方側に寄ったピス
トンが最小縮み状態となる。
したがって、図34に示すように上死点と下死点を結ぶ
線が他方側にずれたX″となるから、第8図の状態と同
様に第1ポンプ・モータの容量が大で第2ポンプ・モー
タの容量が小となる。
次に、第5の実施の形態として、弁板8を回転して第
1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの容量を変更す
る構成の第2例を説明する。
図35と図36に示すように、端板2にピストン孔110を
両端面2aに開口するようにして形成し、そのピストン孔
110内にピストン111を摺動自在に嵌挿する。前記単板2
の両端面2aにカバー112をそれぞれ取付けてピストン孔1
10を閉塞し、第1受圧室113と第2受圧室114を画成す
る。
前記第1受圧室113は一方のカバー112に形成した第1
油孔115に連通し、第2受圧室114は他方のカバー112に
形成した第2油孔116に連通している。
前記ピストン111は一対のスプリング117で図36に示す
中立位置に保持してあり、これによって3位置作動式の
シリンダー装置を構成している。
前記ピストン111の外周面における長手方向中間部に
は図37に示すようにピストン111と直角な方向のガイド
凹溝118が形成してあり、このガイド凹溝118に沿って摺
動子119がピストン111の長手方向と直角な方向に摺動自
在に設けてある。この摺動子119に回転用ピストン120が
嵌合している。
前記回転用ピン120は端板2に形成したピストン111の
長手方向に伸びる長孔121から弁板8側に突出し、その
回転用ピストン120の突出部が弁板8の穴122に嵌合して
いる。
これによって、ピストン111が摺動すると、回転用ピ
ン120によって弁板8が回転し、弁板8の回転にともな
って摺動子119がガイド凹溝118に沿って摺動する。
次に、この例における第1ポンプ・モータと第2ポン
プ・モータの容量変更について説明する。
ピストン111が図36に示す中立位置であると、弁板8
は前述の図3に示す中立の位置となり、第1ポンプ・モ
ータの容量と第2ポンプ・モータの容量が同一である。
図示しない方向切換弁を切換えて第1油孔115から第
1受圧室113に圧油を供給し、第2受圧室114を第2油孔
116からタンクに連通すると、ピストン111は図38に示す
ように右方に摺動して第1の位置となる。
ピストン111が第1の位置となると、前述のように弁
板8が一方に回転して図7に示す一方に回転した位置と
なり、第1ポンプ・モータの容量が小さくなると共に、
第2ポンプ・モータの容量が大きくなる。
図示しない方向切換弁を切換えて第2油孔116から第
2受圧室114に圧油を供給し、第1受圧室113を第1油孔
115からタンクに連通すると、ピストン111は図39に示す
ように左方に摺動して第2の位置となる。
ピストン111が第2の位置となると、前述のように弁
板8が他方に回転して図8に示す他方に回転した位置と
なり、第1ポンプ・モータの容量が大きくなると共に、
第2ポンプ・モータの容量が小さくなる。
次に、第6の実施の形態として、弁板8を回転して第
1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの容量を変更す
る構成の第3の例を説明する。
図40と図41に示すように、ピストン111を左右に摺動
して弁板8を中立の位置、第1の位置、第2の位置に回
転する構造は前述の第2の例と同一である。
各カバー112に筒状部123を一体的に設け、この筒状部
123をピストン111の軸方向両側部に形成した大径孔111a
に嵌合し、環状の第1受圧室124と環状の第2受圧室125
を形成する。ピストン111の各大径孔111aはタンク、例
えばハウジング内に連通している。
各筒状部123内に第1スプリング受け126を設け、第1
スプリング受け126に第2スプリング受け127を摺動自在
に嵌合し、この第1スプリング受け126と第2スプリン
グ受け127との間にスプリング128を設け、このスプリン
グ128でピストン111を中立位置に保持してある。
前記ピストン111の軸心にはロッド129が摺動自在に嵌
挿してあり、このロッド129は各第3スプリング受け130
と各第4スプリング受け131との間に設けた一対の補助
スプリング132で図41に示す中立位置に保持されてい
る。
前記第1受圧室124は一方のカバー112に形成した第3
油孔133を経て端板2に形成した第4油孔134に連通して
いる。前記第2受圧室125は他方のカバー112に形成した
第5油孔135を経て端板2に形成した第6油孔136に連通
している。この第4油孔134と第6油孔136にはシャトル
弁によって第1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの
高い方の圧力が常に導入されている。
前記第1受圧室124とピストン111の一方の大径孔111a
は第1切換弁137で連通・遮断される。この第1切換弁1
37は端板2のスプール孔138にスプール139を嵌挿して成
り、補助スプリング132で図示の位置に保持されて、第
1受圧室124と一方の大径孔111aとの間を遮断する。第
1油孔115に圧油を供給すると、スプール139が押されて
油孔140で第1受圧室124をピストン111の一方の大径孔1
11aに連通する。
前記第2受圧室125とピストン111の他方の大径孔111a
は第2切換弁141で連通・遮断される。この第2切換弁1
41は端板2のスプール孔142にスプール143を嵌挿してあ
り、第2油孔116に圧油を供給すると、スプール143が押
されて油孔144で第2受圧室125をピストン111の他方の
大径孔111aに連通する。
これによって、連続作動式サーボシリンダ装置を構成
している。
次に、この例における第1ポンプ・モータと第2ポン
プ・モータの容量変更について説明する。
第1油孔115、第2油孔116に圧油を供給しない状態で
は第1切換弁137、第2切換弁141のスプール139,143が
補助スプリング132それぞれで遮断位置となっていて、
第1受圧室124、第2受圧室125はピストン111の大径孔1
11a、つまりタンクに連通しないから、ピストン111は図
41に示す中立位置となり、弁板8は前述の図3に示す中
立の位置となり、第1ポンプ・モータの容量と第2ポン
プ・モータの容量は同一である。
図示しない油圧パイロット弁から第1油孔115に圧油
を供給すると、第1切換弁137のスプール138が補助スプ
リング132に抗して押されて第1受圧室124が一方の大径
孔111aに連通し、第1受圧室124内の圧力が低下するか
ら、ピストン111は第2受圧室125の圧油で図42に示すよ
うに左方に摺動して第2の位置となる。
ピストン111が第2の位置となると、弁板8が他方に
回転して図8に示す他方に回転した位置となり、第1ポ
ンプ・モータの容量が大きくなると共に、第2ポンプ・
モータの容量が小さくなる。
ピストン111が左方に摺動する補助スプリング132を圧
縮してスプール139を押す力が大きくなり、このスプー
ル139を押す力が第1油孔115に供給された圧油の圧力に
見合うスプール139を押す力よりも大きくなるとスプー
ル139は遮断位置に移動し、第1受圧室124が一方の大径
孔111aに連通しなくなるので、第1受圧室124と第2受
圧室125の圧力が同一となってピストン111はその位置で
停止する。
このようであるから、ピストン111の左方への摺動距
離は第1油孔115の圧油の圧力によって決定され、その
第1油孔115に供給される圧油の圧力によって弁板8の
他方への回転角が決定される。図42は第1油孔115の圧
油の圧力を最も高圧にしてピストン111をストロークエ
ンドまで左方に摺動させた状態を示している。
したがって、第1油孔115に供給する圧油の圧力を変
えること、例えば油圧パイロット弁の操作レバーの操作
量を変えることで第1ポンプ・モータの容量と第2ポン
プ・モータの容量を連続的に変更できる。
図示しない油圧パイロット弁から第2油孔116に圧油
を供給すると、第2切換弁141のスプール143が補助スプ
リング132に抗して押されて第2受圧室125が他方の大径
孔111aに連通し、第2受圧室125内の圧力が低下するか
ら、ピストン111は第1受圧室124の圧油で図43に示すよ
うに右方に摺動して第1の位置となる。
ピストン111が第1の位置となると弁板8が一方に回
転して図7に示す一方に回転した位置となり、第1ポン
プ・モータの容量が小さくなると共に、第2ポンプ・モ
ータの容量が大きくなる。
ピストン111が右方に摺動する補助スプリング132を圧
縮してスプール143を押す力が大きくなり、このスプー
ル143を押す力が第2油孔116に供給された圧油の圧力に
見合うスプール143を押す力よりも大きくなるとスプー
ル143は遮断位置に移動し、第2受圧室125が他方の大径
孔111aに連通しなくなるので、第2受圧室125と第1受
圧室124の圧力が同一となってピストン111はその位置で
停止する。
このようであるから、ピストン111の右方への摺動ス
トロークは第2油孔116の圧油の圧力によって決定さ
れ、その第2油孔116に供給する圧油の圧力によって弁
板8の一方への回転角が決定される。図43は第2油孔11
6の圧油の圧力を最も高圧にしてピストン111をストロー
クエンドまで右方に摺動させた状態を示している。
したがって、第2油孔116に供給する圧油の圧力を変
えること、例えば油圧パイロット弁の操作レバーの操作
量を変えることで第1ポンプ・モータの容量と第2ポン
プ・モータの容量を連続的に変更できる。
次に、第7の実施の形態として軸4を揺動して第1ポ
ンプ・モータと第2ポンプ・モータの容量を変更する第
2の例を説明する。
図44に示すように、ケース1に第1孔150と第2孔151
を形成し、第1孔150に前記図15に示す第1ロッド73を
嵌挿して第1受圧室152を形成する。前記第2孔151に前
記図15に示す第2ロッド74を嵌挿して第2受圧室153を
形成する。
前記第1受圧室152は第1油孔154に連通し、第2受圧
室153は第2油孔155に連通している。
次に、この例における第1ポンプ・モータと第2ポン
プ・モータの容量の変更についても説明する。
図44に示すように図示しない方向切換弁を切換えて第
2油孔155から第2受圧室153に圧油を供給し、第1受圧
室152を第1油孔154からタンクに連通すると、軸支承体
60が軸4と共に右回転方向に揺動して軸支承体60の一端
部がケース1の第1ストッパ156に当接する。
これにより、前述の図20に示すように上死点と下死点
を結ぶ線が他方側にずれたX″となるから、第1ポンプ
・モータの容量が大で第2ポンプ・モータの容量が小と
なる。
図示しない方向切換弁を切換えて第1油孔154から第
1受圧室152に圧油を供給し、第2受圧室153を第2油孔
155からタンクに連通すると、軸支承体60が軸4と共に
左回転方向に揺動して軸支承体60の他端が第2ストッパ
157に当接する。
これにより、図18に示すように上死点と下死点を結ぶ
線が一方側にずれたX′になるから、第1ポンプ・モー
タの容量が小で第2ポンプ・モータの容量が大となる。
次に、第8の実施の形態として軸4を揺動して第1ポ
ンプ・モータと第2ポンプ・モータの容量を変更する第
2の例を説明する。
図45、図46に示すように、軸支承体60を揺動自在に支
承した蓋67に、前述の弁板8を回転するピストン111、
第1切換弁137、第2切換弁141等より構成した連続作動
式サーボシリンダ装置を同様に設け、そのピストン111
の摺動子119に軸支承体60の突起部60aを嵌合して連結す
る。
このようにすれば、図示しない油圧パイロット弁によ
って第1油孔115又は第2油孔116に圧油を供給すること
で、軸支承体60とともに軸4が他方向、一方向に揺動す
ると共に、その揺動角は第1油孔115又は第2油孔116に
供給される圧油の圧力によって決定される。
したがって、第1ポンプ・モータの容量と第2ポンプ
・モータの容量を連続的に変更することができる。
次に、第9の実施の形態として、斜板80を揺動して第
1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの容量を変更す
る第2の例を説明する。
図47と図48に示すように、ケース1に、前述の弁板8
を回転する3位置作動式のシリンダ装置を設け、そのピ
ストン111の摺動子119に斜板80に一体的に設けた突起部
80aを嵌合して連結する。
このようにすれば、第1油孔115から第1受圧室113に
圧油を供給することで斜板80が一方側に揺動するし、第
2油孔116から第2受圧室114に圧油を供給することで斜
板80が他方側に揺動するから、第1ポンプ・モータの容
量と第2ポンプ・モータの容量を大,小に変更すること
ができる。
次に、第10の実施の形態として斜板80を揺動して第1
ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの容量を変更する
第3の例を説明する。
図49と図50に示すように、ケース1に前述の弁板8を
回転する連続作動式サーボシリンダ装置を取付け、その
ピストン111の摺動子119に斜板80の突起部80aを嵌合し
て連結する。
このようにすれば、第1油孔115又は第2油孔116に供
給する圧油の圧力に応じた角度だけ斜板80を一方向、他
方向に揺動できるから、第1ポンプ・モータと第2ポン
プ・モータの容量を連続的に変更することができる。
次に、第11の実施の形態としてラックによって斜板80
を回転して第1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの
容量を変更する第2の例を説明する。
図51に示すように、ケース1に前述の弁板8を回転す
る3位置作動式のシリンダ装置を取付け、そのピストン
111に歯部160に設けてピストン111をラックとする。こ
の歯部160を斜板80の歯部83に噛合する。
このようにすれば、第1油孔115又は第2油孔116に圧
油を供給することでピストン111が左右に摺動して噛部1
60と噛部83で斜板80を一方向、他方向に所定角度回転で
きるから、第1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの
容量を大、小に変更することができる。
次に、第12の実施の形態としてラックによって斜板80
を回転して第1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの
容量を変更する第3の例を説明する。
図52に示すように、ケース1に前述の弁板8を回転す
る連続作動式サーボシリンダ装置を取付け、そのピスト
ン111に歯部160に設けてピストン111をラックとする。
この歯部160を斜板80の歯部83に噛合する。
このようにすれば、第1油孔115又は第2油孔116に圧
油を供給することでピストン111が、その圧油の圧力に
応じたストローク左右に摺動して噛部160と噛部83で斜
板80を一方向、他方向に圧油の圧力に応じた角度回転で
きるから、第1ポンプ・モータと第2ポンプ・モータの
容量を連続的に変更することができる。
なお、本発明は例示的な実施例について説明したが、
開示した実施例に関して、本発明の要旨及び範囲を逸脱
することなく、種々の変更、省略、追加が可能であるこ
とは、当業者において自明である。従って、本発明は、
上記の実施例に限定されるものではなく、請求の範囲に
記載された要素によって規定される範囲及びその均等範
囲を包含するものとして理解されなければならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 伸実 栃木県小山市横倉新田400 株式会社小 松製作所小山工場内 (56)参考文献 特開 平6−88567(JP,A) 特開 平2−248658(JP,A) 特開 平5−180158(JP,A) 特開 平4−41980(JP,A) 特公 昭43−6242(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンが往復運動することで容積が増減
    する複数の室を備え、ハウジング内に軸とともに弁板に
    沿って回転自在に設けられていて、その回転により各ピ
    ストンが上死点から下死点に向う縮み作動と下死点から
    上死点に向かう伸び作動をするようにした、シリンダー
    ブロックと、 前記弁板において、上死点と下死点を結ぶ直線を境とし
    て左右一方側の領域に形成された第1キドニポート及び
    第4キドニポートと、 前記弁板において、前記直線を境として左右他方側の領
    域に形成された第3キドニポート及び第2キドニポート
    とを含み、 前記第1キドニポートと第3キドニポートを、及び第2
    キドニポートと第4キドニポートをそれぞれ弁板の中心
    に対してほぼ90度位相をずらし、 前記複数の室のうちのいくつかの室を、シリンダーブロ
    ックが回転することで前記第1キドニポート、第2キド
    ニポートに順次連通するようにして第1ポンプ・モータ
    を構成し、 前記複数の室のうちの残りの室を、シリンダーブロック
    が回転することで前記第3キドニポート、第4キドニポ
    ートに順次連通するようにして第2ポンプ・モータを構
    成し、 前記弁板をシリンダーブロックの回転方向に回転可能と
    すると共に、前記弁板を回転する手段を設けた油圧ポン
    プ・モータ装置。
  2. 【請求項2】ピストンが往復運動することで容積が増減
    する複数の室を備え、ハウジング内に軸とともに弁板に
    沿って回転自在に設けられていて、その回転により各ピ
    ストンが上死点から下死点に向う縮み作動と下死点から
    上死点に向かう伸び作動をするようにした、シリンダー
    ブロックと、 前記弁板において、上死点と下死点を結ぶ直線を境とし
    て左右一方側の領域に形成された第1キドニポート及び
    第4キドニポートと、 前記弁板において、前記直線を境として左右他方側の領
    域に形成された第3キドニポート及び第2キドニポート
    とを含み、 前記第1キドニポートと第3キドニポートを、及び第2
    キドニポートと第4キドニポートをそれぞれ弁板の中心
    に対してほぼ90度位相をずらし、 前記複数の室のうちのいくつかの室を、シリンダーブロ
    ックが回転することで前記第1キドニポート、第2キド
    ニポートに順次連通するようにして第1ポンプ・モータ
    を構成し、 前記複数の室のうちの残りの室を、シリンダーブロック
    が回転することで前記第3キドニポート、第4キドニポ
    ートに順次連通するようにして第2ポンプ・モータを構
    成し、 ハウジング内に軸とシリンダーブロックを両者の回転中
    心軸が所定の角度をなすように設けて斜軸式ピストンポ
    ンプ・モータとし、 前記軸を前記両者の回転中心軸を含む平面と直交し且つ
    前記軸の回転中心軸を含む他の平面内で揺動自在とする
    と共に、前記軸を揺動する手段を設けた、油圧ポンプ・
    モータ装置。
  3. 【請求項3】ピストンが往復運動することで容積が増減
    する複数の室を備え、ハウジング内に軸とともに弁板に
    沿って回転自在に設けられていて、その回転により各ピ
    ストンが上死点から下死点に向う縮み作動と下死点から
    上死点に向かう伸び作動をするようにした、シリンダー
    ブロックと、 前記弁板において、上死点と下死点を結ぶ直線を境とし
    て左右一方側の領域に形成された第1キドニポート及び
    第4キドニポートと、 前記弁板において、前記直線を境として左右他方側の領
    域に形成された第3キドニポート及び第2キドニポート
    とを含み、 前記第1キドニポートと第3キドニポートを、及び第2
    キドニポートと第4キドニポートをそれぞれ弁板の中心
    に対してほぼ90度位相をずらし、 前記複数の室のうちのいくつかの室を、シリンダーブロ
    ックが回転することで前記第1キドニポート、第2キド
    ニポートに順次連通するようにして第1ポンプ・モータ
    を構成し、 前記複数の室のうちの残りの室を、シリンダーブロック
    が回転することで前記第3キドニポート、第4キドニポ
    ートに順次連通するようにして第2ポンプ・モータを構
    成し、 ハウジング内に斜板を設けて斜板式ピストンポンプ・モ
    ータとし、 前記斜板をシリンダーブロックの回転方向に回転可能と
    すると共に、前記斜板を回転する手段を設けた油圧ポン
    プ・モータ装置。
  4. 【請求項4】ピストンが往復運動することで容積が増減
    する複数の室を備え、ハウジング内に軸とともに弁板に
    沿って回転自在に設けられていて、その回転により各ピ
    ストンが上死点から下死点に向う縮み作動と下死点から
    上死点に向かう伸び作動をするようにした、シリンダー
    ブロックと、 前記弁板において、上死点と下死点を結ぶ直線を境とし
    て左右一方側の領域に形成された第1キドニポート及び
    第4キドニポートと、 前記弁板において、前記直線を境として左右他方側の領
    域に形成された第3キドニポート及び第2キドニポート
    とを含み、 前記第1キドニポートと第3キドニポートを、及び第2
    キドニポートと第4キドニポートをそれぞれ弁板の中心
    に対してほぼ90度位相をずらし、 前記複数の室のうちのいくつかの室を、シリンダーブロ
    ックが回転することで前記第1キドニポート、第2キド
    ニポートに順次連通するようにして第1ポンプ・モータ
    を構成し、 前記複数の室のうちの残りの室を、シリンダーブロック
    が回転することで前記第3キドニポート、第4キドニポ
    ートに順次連通するようにして第2ポンプ・モータを構
    成し、 ハウジング内に斜板を設けて斜板式ピストンポンプ・モ
    ータとし、 前記斜板が前記軸の回転中心軸を含む一平面内で傾斜し
    た傾斜面を有し、前記斜板を前記一平面と直交し且つ前
    記軸の回転軸を含む他平面内で揺動自在とすると共に、
    前記斜板を揺動する手段を設けた油圧ポンプ・モータ装
    置。
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