JP2021025416A - 油圧ポンプ及び油圧装置 - Google Patents

油圧ポンプ及び油圧装置 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧シリンダと組み合わせたときに、騒音を低減することができ、油圧シリンダの作動の安定性を向上させることができる油圧ポンプを提供する。【解決手段】油圧ポンプ3は、シリンダブロック63と、バルブプレート67と、を備える。バルブプレート67には、第1ポート21と、第2ポート22と、第3ポート23と、が形成される。第1ポート21は、シリンダブロック63の回転軸心の周囲の円形の領域を第1半円領域67aと第2半円領域67bに分けたときに、第1半円領域67aに配置される。第2ポート22は、第2半円領域67bに配置される。第3ポート23は、第2半円領域67bにおいて第2ポート22よりも内周側に配置される。シリンダブロック63において、複数のピストン穴69が、軸心71を中心とした互いに異なる径の2つの仮想円に沿って、当該2つの仮想円の周方向に交互に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、油圧ポンプ及び油圧装置に関する。
従来から、油圧ポンプから吐出される作動油を油圧シリンダに供給し、かつ、この油圧シリンダから排出される作動油を油圧ポンプの吸入側に戻す閉回路を構成する油圧装置が知られている。この種の油圧装置は、例えば特許文献1及び2に開示されている。
油圧シリンダを有する作業機では、油圧シリンダへ高圧の作動油を油圧装置により供給する場合、油圧回路が開回路であると、油圧バルブを介する損失の発生が避けられず、低燃費を実現することが難しい。特許文献1及び2の油圧装置のように閉回路を構成することで、油圧バルブを不要とすることができる。
一般的に、油圧シリンダは、ピストンを挟んで位置するヘッド室及びボトム室を有する。ヘッド室にはピストンロッドが配置されているので、ピストンロッドが単位長さだけ変位する場合のヘッド室の容積の変化は、ボトム室の容積の変化よりも小さい。そのため、油圧シリンダと油圧ポンプとを単純に接続して閉回路を構成するだけでは、油圧ポンプの吸入量及び吐出量のうち一方が過多となり、他方が過少となってしまう。
この点、特許文献1及び2が開示する構成では、ポンプは3以上の複数のポートを有する複数ポートポンプとし、このポンプの一部のポートをタンク(油溜まり)に接続している。複数のポートは、ポンプの駆動軸まわりに配置されている。そして、ポンプが、吸入した作動油を複数の吐出側のポートに合わせて分け、調節された適宜の量の作動油を油圧シリンダのヘッド室に供給する。
特開平10−169547号公報 特許第5342949号公報
しかし、特許文献1及び2の構成では、作動油の量を調節するために作動油を複数の吐出側のポートに合わせて分けるとき、油圧ポンプを構成するピストンが端から端まで移動する途中でポートの切換が生じるため、作動油の吐出流量の変動が大きくなる。この変動により、油圧装置に関して、特に高負荷時に振動を伴う騒音が大きくなるとともに、油圧シリンダの作動も不安定になる。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、油圧シリンダへの作動油の供給時に発生する騒音を低減することができるとともに、油圧シリンダの作動の安定性を向上させることができる油圧装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の油圧ポンプが提供される。即ち、この油圧ポンプは、シリンダブロックと、複数のピストンと、バルブプレートと、を備える。前記シリンダブロックは、回転可能に支持され、複数のピストン穴が回転軸心まわりに設けられる。前記ピストンは、前記複数のピストン穴のそれぞれに取り付けられる。前記バルブプレートは、前記ピストン穴に接続される油路を前記シリンダブロックの回転に応じて切り換える。前記バルブプレートには、第1ポートと、第2ポートと、第3ポートと、が形成される。前記第1ポートは、前記シリンダブロックの回転軸心の周囲の円形の領域を第1半円領域と第2半円領域に分けたときに、前記第1半円領域に配置される。前記第2ポートは、前記第2半円領域に配置される。前記第3ポートは、前記第2半円領域において前記第2ポートよりも内周側に配置される。前記複数のピストン穴は、前記回転軸心を中心とした互いに異なる径の2つの仮想円に沿って、当該2つの仮想円の周方向に交互に配置されている。
これにより、吸入量と吐出量が不等な油圧ポンプを実現することができる。また、第3ポートが第2ポートの内周側に位置することから、ピストンの吐出行程の途中及び吸入行程の途中では、ピストン穴に接続するポートが作動油の分流又は合流のために切り換わらない構成とすることができる。これにより、ピストン穴における作動油の吐出流量の変動を低減することができる。従って、油圧装置で発生する騒音を低減することができるとともに、油圧装置の作動に関する安定性を向上させることができる。また、外周側に配置されるピストンと内周側に配置されるピストンとで往復ストロークが異なることを利用して、吸入量と吐出量の比のバリエーションを実現し易くなる。従って、油圧装置の設計の自由度を向上させることができる。
前記の油圧ポンプにおいては、外周側の前記ピストン穴の直径と、内周側の前記ピストン穴の直径と、が異なることが好ましい。
これにより、外周側のピストン穴と内周側のピストン穴との間で、ピストンの往復運動による作動油の吸入・吐出量の差を自由に付けることができる。従って、油圧ポンプの吸入量と吐出量の比の設計の自由度を、より高くすることができる。
前記の油圧ポンプにおいては、外周側に配置される前記ピストン穴の直径が、内周側に配置される前記ピストン穴の直径よりも大きいことが好ましい。
これにより、ピストンの往復ストロークの差とピストン穴の直径の差の相乗効果により、外周側のピストン穴と内周側のピストン穴との間で、作動油の吸入・吐出量の差を任意に確保することができる。また、シリンダブロックにおいて外周側に大径のピストン穴を配置することで、シリンダブロックのスペースを効率的に利用することができる。この結果、シリンダブロックの小型化及び高容量化を実現できる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の油圧装置が提供される。即ち、この油圧装置は、前記の油圧ポンプと、油圧シリンダと、を備える。前記油圧シリンダにおいてピストンにより区画される圧力室のうち、前記ピストンロッドと反対側に位置する圧力室が、前記第1ポートに接続される。前記ピストンロッドと同じ側に位置する圧力室が、前記第2ポートに接続される。
これにより、ピストンロッドが単位長さだけ変位する場合に油圧シリンダの2つの圧力室の間で容積変化が異なるのに合わせて、油圧ポンプから作動油を吸入及び吐出することができる。
前記の油圧装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この油圧装置は、前記油圧ポンプと前記油圧シリンダとの間で構成される閉回路に作動油を補充するための作動油供給部を備える。前記第1ポート、前記第2ポート及び前記第3ポートのうち、前記油圧シリンダに接続されたポート以外のポートが、前記作動油供給部と接続されている。
これにより、作動油供給部をバッファとして利用して、油圧ポンプにおける吐出量と吸入量の差によって閉回路での作動油の量が変動するのに対応することができる。
前記の油圧装置においては、前記第1ポート、前記第2ポート及び前記第3ポートのうち、前記油圧シリンダに接続されたポート以外のポートは、前記油圧ポンプのケーシングの内部を介して、前記作動油供給部と接続されていることが好ましい。
これにより、ポートと作動油供給部とを接続するためのコンパクトな構成を実現することができる。
前記の油圧装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記油圧ポンプのケーシングは、前記バルブプレートと対向する油路部材を備える。前記油路部材には、前記バルブプレート側に開口する凹部が形成される。前記シリンダブロックの回転軸心に沿って見たとき、前記凹部の開口部は、前記第3ポートより大きく、かつ前記第3ポートの全部を含んでいる。前記第3ポートが、前記凹部を介して、前記作動油供給部と接続されている。
これにより、作動油供給部と第3ポートとの間での作動油の流通が、油路部材に形成されるとともに第3ポートに直接接続された広い凹部を介して、円滑に行われる。従って、油圧ポンプにおいて、第3ポートから作動油を吸入する場合の自吸性能を向上させることができる。また、第3ポートから作動油を吐出する場合の圧力損失を低減することができる。
前記の油圧装置においては、前記作動油供給部が、チャージポンプによって作動油を圧送するチャージ回路であることが好ましい。
これにより、油圧ポンプを利用して、チャージ回路から作動油を閉回路内に供給することができる。また、チャージポンプだけでなく前述の油圧ポンプを用いてチャージ回路に作動油を圧送できるので、その分、チャージポンプとして容量が小さいものを使用することができる。この結果、チャージポンプのコストを低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る油圧装置の油圧回路を示す図。 油圧装置が備える油圧ポンプの一部断面斜視図。 油圧ポンプにおける複数のシリンダの位置関係を説明する図。 油圧ポンプにおけるバルブプレートを油路板側から見た図。 チャージ回路の一部の構成を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る油圧装置の油圧回路を示す図。 バルブプレートと油路板の構成を示す分解斜視断面図。 バルブプレートの変形例を示す図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る油圧装置1の油圧回路を示す図である。
図1に示す油圧装置1は、油圧シリンダ5を有する機械(例えば、作業機)に適用される。作業機としては、例えば、バックホー等の掘削作業機、ホイールローダ等の土砂持上機等の対地作業機、梯子車等の昇降用アクチュエータ付車両を挙げることができる。
油圧装置1は、油圧ポンプ3と、油圧シリンダ5と、を備える。油圧装置1は、油圧ポンプ3と油圧シリンダ5との間に配置される油圧回路を備える。この油圧回路は、油圧ポンプ3の吐出側から吐出される作動油を油圧シリンダ5に供給し、かつ、この油圧シリンダ5から排出される作動油を油圧ポンプ3の吸入側に戻す閉回路として構成されている。
油圧シリンダ5は、片ロッド式の復動シリンダとして構成されている。油圧シリンダ5には、油圧シリンダ5の伸縮方向の両側に位置する2つの圧力室(具体的には、後述するボトム室25及びヘッド室27)が形成されている。油圧ポンプ3は、油圧シリンダ5を伸縮させるために、この2つの圧力室に選択的に作動油を給排することができる。
油圧シリンダ5は、ピストン36と、ピストンロッド37と、を備える。ピストン36は、シリンダ内の空間に往復移動可能に配置されている。油圧シリンダ5の内部の空間は、ピストン36によって、ボトム室25とヘッド室27とに区画される。
ピストンロッド37は、ピストン36のヘッド室27側の面に固定されており、ヘッド室27を通過して外部へ延びている。従って、ピストン36(ピストンロッド37)が単位長さだけ変位した場合のヘッド室27の容積の変化は、ボトム室25の容積の変化よりも小さい。容積変化の比は、ピストンロッド37の太さにもよるが、例えば、ボトム室:ヘッド室=100:50〜70程度である。
油圧ポンプ3は、電動モータ7により駆動される。油圧ポンプ3は、油圧シリンダ5の2つの圧力室のうち一方の圧力室から作動油を吸入し、他方の圧力室へ作動油を吐出する。
油圧ポンプ3は、可動斜板式可変容量ポンプとして構成されている。可動斜板11の傾斜角度を中立角度から傾けることによって、油圧ポンプ3が作動油の吸入及び吐出を行って、油圧シリンダ5を伸長又は収縮させることができる。可動斜板11の傾斜角度は、油圧サーボ機構(可動斜板駆動機構)13の作動により変更することができる。
油圧ポンプ3は、複数(3以上)のポートを有する。本実施形態では、油圧ポンプ3には、第1ポート21と、第2ポート22と、第3ポート23と、が形成されている。第1ポート21及び第2ポート22は、それぞれ、油圧ポンプ3が油圧シリンダ5に対し作動油の吸入又は吐出を行うとき、吸入ポート又は吐出ポートとして機能する。
第1ポート21は、油圧シリンダ5のボトム室25に第1油路31を介して接続されている。第2ポート22は、油圧シリンダ5のヘッド室27に第2油路32を介して接続されている。第3ポート23は、作動油供給部としてのチャージ回路(チャージ圧供給部)35が備えるチャージ油路33に接続されている。
チャージ回路35は、油圧回路(閉回路)に作動油を補充する。チャージ回路35には、後述の油路板85に形成されたチャージ油路33が含まれている。チャージ油路33は、第1油路31に接続されるとともに、第2油路32に接続されている。
チャージ回路35は、チャージポンプ39を備える。チャージポンプ39は、油圧ポンプであり、電動モータ48により駆動される。この結果、例えば油圧ポンプ3からの作動油の漏れ等を原因として作動油が失われるのに応じて、閉回路に作動油が供給される。
チャージポンプ39の吸入ポートは、作動油が貯留された作動油タンクに接続されている。チャージポンプ39の吐出ポートは、チャージ油路33を介して、第1油路31と、第2油路32と、油圧ポンプ3の第3ポート23と、にそれぞれ接続されている。
チャージ回路35は、更に油圧サーボ機構13に接続されている。油圧サーボ機構13は、チャージ回路35から供給される作動油の油圧を用いて、可動斜板11の角度を変更する。油圧サーボ機構13の構成は公知であるため、詳細な説明は省略する。
チャージ回路35には、チャージリリーフ弁49が設けられている。チャージリリーフ弁49は、チャージ回路35の油圧が所定圧以上となったときに開放される。これにより、チャージ回路35の圧力が過大にならないようにすることができる。
第1油路31とチャージ油路33との間には、チェックアンドリリーフ弁41が配置されている。同様に、第2油路32とチャージ油路33との間には、チェックアンドリリーフ弁42が配置されている。
チェックアンドリリーフ弁41は、第1油路31の圧力がチャージ回路35の圧力よりも低くなったときに開放される。従って、油圧ポンプ3が第1油路31から作動油を吸入し、第1油路31が低圧となったとき、チャージ回路35から第1油路31に作動油が供給される。また、チェックアンドリリーフ弁41は、第1油路31の圧力が所定の圧力を上回った場合に開放される。従って、第1油路31の圧力が過大になったときは、第1油路31の作動油をチャージ回路35側へ逃がすことができる。
チェックアンドリリーフ弁42は、第2油路32の圧力がチャージ回路35の圧力よりも低くなったときに開放される。従って、油圧ポンプ3が第2油路32から作動油を吸入し、第2油路32が低圧となったとき、チャージ回路35から第2油路32に作動油が供給される。また、チェックアンドリリーフ弁42は、第2油路32の圧力が所定の圧力を上回った場合に開放される。従って、第2油路32の圧力が過大になったときは、第2油路32の作動油をチャージ回路35側へ逃がすことができる。
チェックアンドリリーフ弁41,42は、チェック弁とリリーフ弁を一体化した構成となっており、詳細は後述する。
第1油路31において、第1ポート21と油圧シリンダ5との間にはチェック弁53が配置されている。第2油路32において、第2ポート22と油圧シリンダ5との間にはチェック弁54が配置されている。この2つのチェック弁53,54により、シリンダ保持機構51が構成される。
油圧ポンプ3が駆動を停止した状態で、油圧シリンダ5のピストンロッド37が移動しようとした場合、チェック弁53及びチェック弁54のうち何れか一方が、油圧シリンダ5から第1油路31又は第2油路32への作動油の通過を阻止する。従って、ピストンロッド37の位置を保持することができる。一方、油圧ポンプ3が駆動して、例えば第1油路31の圧力が上昇した場合は、この第1油路31の圧力がチェック弁54に導かれるので、チェック弁54が強制的に開弁される。従って、油圧シリンダ5から第2油路32への作動油の通過が許容され、油圧シリンダ5を駆動することができる。
次に、図2から図4までを参照して、油圧ポンプ3の構成について詳細に説明する。図2は、油圧装置1が備える油圧ポンプ3の一部断面斜視図である。図3は、油圧ポンプ3における複数のピストン穴69の位置関係を説明する図である。図4は、油圧ポンプ3におけるバルブプレート67を油路板85側から見た図である。
油圧ポンプ3は、アキシャルピストン型の油圧ポンプである。図2に示すように、油圧ポンプ3は、シャフト61と、シリンダブロック63と、複数のピストン65と、バルブプレート67と、可動斜板11と、ケーシング70と、を備える。
シャフト61は、ケーシング70に回転可能に支持されている。シャフト61は、ケーシング70の外部で電動モータ7に接続されている。電動モータ7の駆動力が伝達されることにより、シャフト61は、当該シャフト61の軸心71まわりに回転する。
シリンダブロック63は、ケーシング70の内部に配置されている。シリンダブロック63は、円筒状に形成され、シャフト61の周囲に配置されている。シリンダブロック63は、シャフト61の長手方向の途中部に固定されている。従って、シャフト61が回転すると、シリンダブロック63はシャフト61と一体的に回転する。シリンダブロック63の回転軸心は、シャフト61の軸心71と一致する。
シリンダブロック63には、複数のピストン穴69が形成されている。それぞれのピストン穴69は、円柱状に形成されている。シリンダブロック63の回転軸心(上述の軸心71)に沿って当該シリンダブロック63を見たときに、複数のピストン穴69の中心は、回転軸心を中心とする2つの同心円を仮想したときに、この同心円に沿って並べて配置されている。具体的には、図3に示すように、大径(直径d1)の第1円91に沿って5つのピストン穴69Aが等間隔に並べて形成され、小径(直径d2、d2<d1)の第2円92に沿って5つのピストン穴69Bが等間隔に並べて形成されている。複数のピストン穴69は何れも、シャフト61の軸心71と平行な方向に細長く形成されている。従って、複数のピストン穴69は互いに平行に向けられている。
外周側の5つのピストン穴69Aの直径d3は互いに同一であり、内周側の5つのピストン穴69Bの直径d4は互いに同一である。本実施形態において、外周側のピストン穴69Aの直径d3は、内周側のピストン穴69Bの直径d4よりも大きい(d3>d4)。シリンダブロック63において、外周側のピストン穴69Aが配置される位相と、内周側のピストン穴69Bが配置される位相とが、等角度間隔で交互に現れる。
複数のピストン65は、円柱形状を有し、複数のピストン穴69のそれぞれに取り付けられている。外周側のピストン穴69Aには外周側のピストン65Aが配置され、内周側のピストン穴69Bには内周側のピストン65Bが配置される。それぞれのピストン65A,65Bの直径は、当該ピストン65A,65Bが配置されるピストン穴69A,69Bの直径に対応している。
複数のピストン65のそれぞれは、ピストン穴69に嵌められた状態で、シャフト61の軸心71と平行な方向に往復動することができる。ピストン65の移動により、ピストン穴69への作動油の吸入/吐出が行われる。
各ピストン65が往復動する方向の一側の端部(シュー部)には、図2に示すように、シュー部を保持するリテーナプレート73が設けられている。リテーナプレート73は、可動斜板11に形成された平坦な案内面74に接続されている。前述の油圧サーボ機構13は、可動斜板11の角度を変更することで、シャフト61の軸心71に対する案内面74の傾斜角度を調節することができる。
第1接続孔81及び第2接続孔82は、それぞれのピストン穴69に対して作動油を吸入/吐出するために、シリンダブロック63に形成されている。第1接続孔81及び第2接続孔82は、シリンダブロック63における軸方向一側(可動斜板11から遠い側)の面に開口している。以下では、シリンダブロック63において第1接続孔81及び第2接続孔82が開口されている面を、吸入・吐出面75と呼ぶことがある。第1接続孔81は外周側のピストン穴69Aに接続され、第2接続孔82は内周側のピストン穴69Bに接続されている。
第1接続孔81及び第2接続孔82は、シリンダブロック63の回転軸心(上述の軸心71)の周囲に、2つの同心円に沿って並べて配置されている。具体的には、大径の円に沿って5つの第1接続孔81が等間隔に並べて形成され、小径の円に沿って5つの第2接続孔82が等間隔に並べて形成されている。
第1接続孔81及び第2接続孔82は、それぞれ、シリンダブロック63の回転軸心を中心とする円弧状の孔から構成されている。シリンダブロック63において、第1接続孔81が配置される位相と、第2接続孔82が配置される位相とが、等角度間隔で交互に現れる。
バルブプレート67は、板状の部材である。バルブプレート67は、ケーシング70に備えられた油路板(油路部材)85に対向した状態で固定されている。油路板85の内部には、第1油路31、第2油路32、及びチャージ油路33等が形成されている。バルブプレート67には、シャフト61を差し込むための貫通状の軸孔62が形成されている。
バルブプレート67は、円板状に形成されている。バルブプレート67は、シリンダブロック63と同程度の径を有する。バルブプレート67の厚み方向一側の面は、接触面68となっている。この接触面68は、回転するシリンダブロック63における上述の吸入・吐出面75に対し、滑りながら接触する。
バルブプレート67は、第1ポート21と、第2ポート22と、第3ポート23と、を有する。バルブプレート67において、第1ポート21、第2ポート22、及び第3ポート23は、それぞれ、前述の接触面68に開口するように設けられている。
第1ポート21は、図4に示すように、バルブプレート67に相当する円を半分に分割した半円状の領域(第1半円領域67a)に対応して形成されている。2つの半円状の領域の境界は、シリンダブロック63の回転軸心に垂直であり、かつ、可動斜板11が傾く中心軸に垂直な直線である。この境界は、後述のピストン65が吸入行程と吐出行程との間で切り換わる境界ということもできる。
第1ポート21は、シリンダブロック63の回転軸心を中心とする円弧状の長孔から構成されている。この長孔は、所定の角度範囲にある第1接続孔81及び第2接続孔82の何れにも対面できるように、第2ポート22及び第3ポート23と比較して幅広に形成されている。
第1ポート21は、油路板85の内部に形成された第1油路31と接続されている。第1ポート21は、複数のピストン穴69に、シリンダブロック63の第1接続孔81及び第2接続孔82を介して接続することができる。
第2ポート22は、バルブプレート67を上述のように2つの半円状の領域に分けたときに、第1ポート21が設けられた側と反対側の領域(第2半円領域67b)に配置されている。第2ポート22は、シリンダブロック63の回転軸心を中心とする円弧状の長孔から構成されている。この長孔は、所定の角度範囲にある第1接続孔81と対面することができる。
第2ポート22は、油路板85の内部に形成された第2油路32と接続されている。第2ポート22は、複数のピストン穴69のうち外周側のピストン穴69Aに、シリンダブロック63の第1接続孔81を介して接続することができる。一方、第2ポート22は第2接続孔82に対して外周側に外れて位置しているため、第2ポート22が第2接続孔82と接続することはない。
第3ポート23は、バルブプレート67を上述のように2つの半円状の領域に分けたときに、第2ポート22と同じ側の領域(第2半円領域67b)に配置されている。第3ポート23は、シリンダブロック63の回転軸心を中心とする円弧状の長孔から構成されている。この長孔は、所定の角度範囲にある第2接続孔82と対面することができる。第3ポート23は、第2ポート22よりも内周側に配置されている。
第3ポート23は、油路板85に形成されたチャージ油路33と接続されている。チャージ油路33は、第1油路31と第2油路32の間に位置している。第3ポート23は、複数のピストン穴69のうち内周側のピストン穴69Bに、シリンダブロック63の第2接続孔82を介して接続することができる。一方、第3ポート23は第1接続孔81に対して内周側に外れて位置しているため、第3ポート23が第1接続孔81と接続することはない。
以上の構成で、油圧ポンプ3は、シャフト61の回転駆動に伴ってシリンダブロック63を回転させ、これにより、複数のピストン65を可動斜板11に追従するように往復運動させる。これにより、ピストン65のそれぞれは、吸入、吐出のポンプ作用を繰り返す。
外周側に配置されたピストン穴69Aは、シリンダブロック63の回転に伴って、バルブプレート67の第1ポート21及び第2ポート22に対して開閉される。内周側に配置されたピストン穴69Bは、シリンダブロック63の回転に伴って、バルブプレート67の第1ポート21及び第3ポート23に対して開閉される。
可動斜板11を中立状態から一側に傾斜させた場合、バルブプレート67の第1ポート21に接続しているピストン穴69でピストン65が吸入行程となり、第2ポート22及び第3ポート23に接続しているピストン穴69でピストン65が吐出行程となる。
油圧ポンプ3は、油圧シリンダ5のボトム室25の作動油を、第1ポート21から、ピストン65が吸入行程となっている外周側のピストン穴69A及び内周側のピストン穴69Bに吸入する。シリンダブロック63の回転に伴ってピストン65が吸入行程から吐出行程に切り換わると、外周側のピストン穴69Aの作動油は第2ポート22から吐出され、内周側のピストン穴69Bの作動油は第3ポート23から吐出される。これにより、1つのポートから吸入した作動油を、所定の比率で分流して2つのポートから吐出することができる。第2ポート22から吐出された作動油は、油圧シリンダ5を縮めるために、ヘッド室27に供給される。第3ポート23から吐出された作動油は、チャージ回路35に排出される。
可動斜板11を中立状態から上記と反対側に傾斜させた場合、バルブプレート67の第2ポート22及び第3ポート23に接続しているピストン穴69でピストン65が吸入行程となり、第1ポート21に接続しているピストン穴69でピストン65が吐出行程となる。
油圧ポンプ3は、油圧シリンダ5のヘッド室27の作動油を、第2ポート22から、ピストン65が吸入行程となっている外周側のピストン穴69Aに吸入する。更に、油圧ポンプ3は、チャージ回路35の作動油を、第3ポート23から、ピストン65が吸入行程となっている内周側のピストン穴69Bに吸入する。シリンダブロック63の回転に伴ってピストン65が吸入行程から吐出行程に切り換わると、外周側のピストン穴69Aの作動油、及び、内周側のピストン穴69Bの作動油は、何れも第1ポート21から吐出される。これにより、互いに異なるポートから所定の比率で吸入した作動油を、1つのポートに合流して吐出することができる。第1ポート21から吐出された作動油は、油圧シリンダ5を伸ばすために、ボトム室25に供給される。
このように、油圧シリンダ5をストロークさせる場合のボトム室25とヘッド室27との作動油の供給量と排出量との間の差を解消して、油圧シリンダ5を作動させることができる。
本実施形態では、シリンダブロック63において、10個のピストン穴69を、外周側と内周側で5個ずつ振り分けて配置している。また、上述の第2半円領域67bにおいて、外周側のピストン穴69Aは第2ポート22にのみ接続し、内周側のピストン穴69Bは第3ポート23にのみ接続する。従って、ピストン穴69の1つに着目すると、ピストン65の吸入行程の途中及び吐出行程の途中でピストン穴69の接続先のポートが切り換わらないため、ピストン穴69から給排される作動油の流量変動があまり大きくならない。この結果、上述の作動油の分流及び合流を実現しつつ、油圧ポンプ3から発生する騒音を低減でき、また、吐出圧力も安定させることができる。
ところで、本実施形態の油圧ポンプ3では、10個のピストン穴69を、大径の第1円91と小径の第2円92に振り分けて周方向で交互に並べた構成となっている。言い換えれば、5つの外周側のピストン穴69Aと5つの内周側のピストン穴69Bとが、シリンダブロック63の回転軸心を中心とする周方向で千鳥状に配置されている。
外周側/内周側を問わずピストン65は可動斜板11に沿って運動するので、外周側のピストン穴69Aは、内周側のピストン穴69Bと比べて、シリンダブロック63の回転に伴うピストン65の往復ストロークが大きくなる。従って、仮にd3=d4、即ち、外周側と内周側とでピストン穴69の直径が同一の場合でも、ピストン65のストロークの差を利用して、上述した油圧シリンダ5の容積変化の比(例えば、100:50〜70)に適合した吸入吐出比を実現することが容易になる。
本実施形態では、外周側のピストン穴69Aの直径d3は、内周側のピストン穴69Bの直径d4よりも、大きくなっている(d3>d4)。直径d3,d4は互いに等しくしても差し支えないが、互いに異ならせることで、吸入吐出比の設計の自由度を更に高めることができる。
図3において破線のハッチングで示すように、周方向で隣り合う2つのピストン穴69A,69Bは、シリンダブロック63の回転軸心を中心とする径方向で、互いに部分的に重複するように配置される。これにより、ピストン穴69の高密度配置を実現でき、シリンダブロック63を特に径方向でコンパクトに構成することができる。言い換えれば、同一の大きさでも、高容量化した油圧ポンプ3を実現することができる。
次に、図5を参照して、チェックアンドリリーフ弁41,42の構成を説明する。
チェックアンドリリーフ弁41は、チェック弁体43と、リリーフ弁体44と、を備える。
チェック弁体43は、第1油路31とチャージ油路33とを繋ぐ油孔86に、往復移動可能に配置されている。チェック弁体43は、油孔86に沿って移動することで、当該油孔86を開閉することができる。チェックアンドリリーフ弁41には、チェック弁体43を(リリーフ弁体44及び後述のリリーフバネ46を介して)閉弁方向に付勢するチェックバネ45が設けられている。チェック弁体43は、第1油路31からチャージ油路33へ向かう作動油の流れを阻止し、その逆の流れを許容するように動作する。
リリーフ弁体44は、油孔86に沿う向きに細長い部材であり、油孔86に往復移動可能に配置されている。リリーフ弁体44の軸方向一端部は、チェック弁体43に形成された逃がし孔47に差し込まれている。チェックアンドリリーフ弁41には、リリーフバネ46が設けられている。リリーフバネ46は、リリーフ弁体44をチェック弁体43に対して閉弁方向に付勢する。第1油路31の圧力によってリリーフ弁体44が押される力が、リリーフバネ46のバネ力を上回ると、リリーフ弁体44が開く。これにより、第1油路31から逃がし孔47を介してチャージ油路33へ作動油を逃がすことができる。
チェックアンドリリーフ弁42の構成は、上述のチェックアンドリリーフ弁41と全く同様であるので、説明を省略する。
本実施形態では、第3ポート23に対して作動油を吸入/吐出し、かつ、チャージポンプ39からチェックアンドリリーフ弁41,42を介して第1油路31及び第2油路32に作動油を供給するための経路が、油路板85に形成された油路(チャージ油路33)として構成されている。従って、特別な配管を設ける必要がないので、構成の簡素化及び小型化を実現することができる。
以上に説明したように、本実施形態の油圧ポンプ3は、シリンダブロック63と、複数のピストン65と、バルブプレート67と、を備える。シリンダブロック63は、回転可能に支持される。シリンダブロック63には、複数のピストン穴69が回転軸心まわりに形成される。ピストン65は、複数のピストン穴69のそれぞれに取り付けられる。バルブプレート67は、ピストン穴69に接続される油路をシリンダブロック63の回転に応じて切り換える。バルブプレート67には、第1ポート21と、第2ポート22と、第3ポート23と、が形成される。第1ポート21は、シリンダブロック63の回転軸心の周囲の円形の領域を第1半円領域67aと第2半円領域67bに分けたときに、第1半円領域67aに配置される。第2ポート22は、第2半円領域67bに配置される。第3ポート23は、第2半円領域67bにおいて第2ポート22よりも内周側に配置される。複数のピストン穴69は、軸心71を中心とした互いに異なる径の第1円91及び第2円92に沿って、当該2つの仮想円91,92の周方向に交互に配置されている。
これにより、吸入量と吐出量が不等な油圧ポンプ3を実現することができる。また、第3ポート23が第2ポート22の内周側に位置することから、ピストン65の吐出行程の途中及び吸入行程の途中では、ピストン穴69に接続するポートが作動油の分流又は合流のために切り換わらない構成とすることができる。これにより、ピストン穴69における作動油の吐出流量の変動を低減することができる。従って、油圧装置1で発生する騒音を低減することができるとともに、油圧装置1の作動に関する安定性を向上させることができる。また、外周側のピストン穴69Aと内周側のピストン穴69Bとでピストン65の往復ストロークが異なることを利用して、吸入量と吐出量の比のバリエーションを実現し易くなる。従って、設計の自由度が高くなり、様々な構成の油圧シリンダ5に容易に適合させることができる。
また、本実施形態の油圧ポンプ3においては、外周側のピストン穴69Aの直径d3と、内周側のピストン穴69Bの直径d4と、が異なる。
これにより、外周側のピストン穴69Aと内周側のピストン穴69Bとの間で、ピストン65の往復ストロークによる作動油の吸入・吐出量の差を自由に付けることができる。従って、油圧ポンプ3の吸入量と吐出量の比の設計の自由度を、より高くすることができる。
また、本実施形態の油圧ポンプ3において、外周側のピストン穴69Aの直径d3が、内周側のピストン穴の直径d4よりも大きい。
これにより、ピストン65の往復ストロークの差とピストン穴69の直径の差の相乗効果により、外周側のピストン穴69Aと内周側のピストン穴69Bとの間で、作動油の吸入・吐出量の差を確保することができる。また、シリンダブロック63において外周側に大径のピストン穴69Aを配置することで、シリンダブロック63のスペースを効率的に利用することができる。この結果、シリンダブロック63の小型化及び高容量化を実現できる。
また、本実施形態の油圧装置1は、油圧ポンプ3と、油圧シリンダ5と、を備える。油圧シリンダ5においてピストン36により区画される圧力室のうち、ピストンロッド37と反対側に位置するボトム室25が、油圧ポンプ3の第1ポート21に接続される。ピストンロッド37と同じ側に位置するヘッド室27が、油圧ポンプ3の第2ポート22に接続される。
これにより、ピストンロッド37が単位長さだけ変位する場合に油圧シリンダ5のボトム室25とヘッド室27との間で容積変化が異なるのに合わせて、油圧ポンプ3から作動油を吸入及び吐出することができる。
また、本実施形態の油圧装置1は、油圧ポンプ3と油圧シリンダ5との間で構成される閉回路に作動油を補充するための作動油供給部としてのチャージ回路35を備える。油圧ポンプ3の第1ポート21、第2ポート22及び第3ポート23のうち、油圧シリンダ5に接続されていない第3ポート23が、チャージ回路35と接続されている。
これにより、チャージ回路35をバッファとして利用して、油圧ポンプ3における吐出量と吸入量の差によって閉回路での作動油の量が変動するのに対応することができる。
また、本実施形態の油圧装置1において、第3ポート23には、チャージポンプ39によって作動油を圧送するチャージ回路35が接続される。
これにより、油圧ポンプ3において第3ポート23から作動油を吸入する場合、油圧ポンプ3を利用して、チャージ回路35から作動油を閉回路へ供給することができる。また、油圧ポンプ3において第3ポート23から作動油を吐出する場合、チャージ回路35の圧力の補助となるので、その分、チャージポンプ39として小容量のものを使用することができる。この結果、チャージポンプ39のコストを低減することができる。
次に、図6及び図7を参照して、第2実施形態を説明する。図6は、第2実施形態に係る油圧装置1xを示す図である。図7は、バルブプレート67と油路板85の構成を示す分解斜視断面図である。
本実施形態では、油圧ポンプ3の第3ポート23が、チャージ回路35のチャージ油路33ではなく、図6に示すように、作動油供給部の作動油タンク102に供給油路101を介して接続されている。油圧ポンプ3の第3ポート23は、作動油タンク102に対して作動油の吸入/吐出を行う。
チャージ回路35が備えるチャージポンプ39の吸入ポートは、作動油タンク102に接続されている。チャージポンプ39は、油圧ポンプ3と並べて配置され、油圧ポンプ3と同じ電動モータ105により駆動される。
第3ポート23と作動油タンク102とを接続する供給油路101の一部は、油圧ポンプ3のケーシング70の内部に設けられ、残りは外部に設けられている。本実施形態において、供給油路101の一部は、図7に示すように、ケーシング70に備えられた油路板85の内部に形成されている。
油路板85において、バルブプレート67が取り付けられる側の面には、凹部107が形成されている。凹部107は、バルブプレート67側に開口を形成している。
上述の軸心71に沿って見たとき、凹部107の開口部は、円弧状の第3ポート23より大きく、かつ第3ポート23の全部を含む形状となっている。この凹部107が、供給油路101を介して、作動油タンク102と接続されている。
本実施形態では、第3ポート23に直接接続する凹部107の開口部が、第3ポート23に対して広く形成されている。また、凹部107において開口部と底面との間の距離(凹部107の深さ)が、適宜確保されている。従って、油圧ポンプ3が作動油タンク102に対して、第3ポート23を介して作動油を円滑に吸入/吐出することができる。具体的には、油圧ポンプ3において、第3ポート23からの作動油の吸入時における自吸性能を向上させることができる。また、第3ポート23からの作動油の吐出時における圧力損失を低減することができる。
また、バルブプレート67は、図8に示すように変更することもできる。図8は、バルブプレート67の変形例を示す図である。図8の変形例では、バルブプレート67において、第3ポート23が、シャフト61を差し込むための軸孔62に連なるように形成される。第3ポート23は軸孔62に直接接続されており、第3ポート23と軸孔62とが一体となって1つの貫通孔を形成している。
図8の変形例では、第1ポート21が、複数の貫通孔21aから構成される。複数の貫通孔21aは、軸心71を中心とした同一の円に沿って、周方向に所定間隔毎に並べて配置される。第2ポート22が、複数の貫通孔22aから構成される。複数の貫通孔22aは、軸心71を中心とした同一の円に沿って、周方向に所定間隔毎に並べて配置される。このように周方向に分割されたポートの構成は、第1ポート21及び第2ポート22の一方だけに適用されても良い。
以上に説明したように、本実施形態の油圧装置1xにおいては、第3ポート23は、油圧ポンプ3のケーシング70の内部を介して、作動油タンク(作動油供給部)102と接続される。
これにより、第3ポート23と作動油タンク102との接続構成の簡易化を図ることができる。
また、本実施形態の油圧装置1xにおいては、油圧ポンプ3のケーシング70は、バルブプレート67と対向する油路板85を備える。油路板85には、バルブプレート67側に開口する凹部107が形成される。シリンダブロック63の回転軸心に沿って見たとき、凹部107の開口部は、第3ポート23より大きく、かつ第3ポート23の全部を含んでいる。第3ポート23は、凹部107を介して作動油タンク102と接続されている。
これにより、作動油タンク102と第3ポート23との間での作動油の流通が、油路板85に形成されるとともに第3ポート23に直接接続された広い凹部107を介して、円滑に行われる。従って、油圧ポンプ3において、第3ポート23から作動油を吸入する場合の自吸性能を向上させることができる。また、第3ポート23から作動油を吐出する場合の圧力損失を低減することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記の実施形態では、油圧ポンプ3は、3個のポートを有するものであるが、これに限定されず、3以上の複数のポートを有するものであれば良い。
ピストン穴69A及びピストン穴69Bの数は、任意に変更することができる。例えば、外周側のピストン穴69Aを3つ、内周側のピストン穴69Bを3つとすることができる。
別の例では、外周側のピストン穴69Aを5つ、内周側のピストン穴69Bを3つとすることができる。この場合、外周側の2つのピストン穴69Aと、内周側の1つのピストン穴とが、2つの仮想円の周方向に交互に配置されることになる。
外周側のピストン穴69Aの直径d3が、内周側のピストン穴69Bの直径d4と等しくても良い(d3=d4)。この場合、外周側と内周側とでピストン65を同一の構成とすることができるので、コストを低減することができる。外周側のピストン穴69Aの直径d3が、内周側のピストン穴69Bの直径d4より小さくても良い(d3<d4)。
作動油供給部として、作動油を単に貯留する作動油タンクを、チャージ回路35の代わりに油圧ポンプ3の第3ポート23に接続することもできる。
チャージ油路33を第2ポート22に接続し、第2油路32(ヘッド室27)を第3ポート23に接続しても良い。
油圧サーボ機構13は、チャージ回路35のチャージポンプ39とは異なる油圧ポンプによって駆動されても良い。
上記の実施形態では、油圧ポンプ3の吐出方向の制御は可動斜板11の傾斜方向の変更により行われるが、これに限定されない。例えば、シャフト61の回転方向を切り換えることで、油圧ポンプ3の吸入/吐出を切り換えても良い。
可動斜板11の傾斜角度を、例えば電動モータによって変更しても良い。
油圧ポンプ3及びチャージポンプ39のうち少なくとも何れかを、電動モータとは異なる駆動源(例えば、エンジン)によって駆動するように構成することもできる。
上述の教示を考慮すれば、本発明が多くの変更形態及び変形形態をとり得ることは明らかである。従って、本発明が、添付の特許請求の範囲内において、本明細書に記載された以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
1 油圧装置
3 油圧ポンプ
5 油圧シリンダ
13 油圧サーボ機構(油圧駆動機構)
21 第1ポート
22 第2ポート
23 第3ポート
25 ボトム室
27 ヘッド室
35 チャージ回路(作動油供給部)
39 チャージポンプ
61 シャフト
63 シリンダブロック
65 ピストン
67 バルブプレート
67a 第1半円領域
67b 第2半円領域
69 ピストン穴
69A 外周側のピストン穴
69B 内周側のピストン穴
70 ケーシング
85 油路板(油路部材)
91 第1円(仮想円)
92 第2円(仮想円)
102 作動油タンク(作動油供給部)
107 凹部
d3 外周側のピストン穴の直径
d4 内周側のピストン穴の直径

Claims (8)

  1. 回転可能に支持され、複数のピストン穴が回転軸心まわりに設けられるシリンダブロックと、
    前記複数のピストン穴のそれぞれに取り付けられる複数のピストンと、
    前記ピストン穴に接続される油路を前記シリンダブロックの回転に応じて切り換えるバルブプレートと、
    を備え、
    前記バルブプレートには、
    前記シリンダブロックの回転軸心の周囲の円形の領域を第1半円領域と第2半円領域に分けたときに、前記第1半円領域に配置される第1ポートと、
    前記第2半円領域に配置される第2ポートと、
    前記第2半円領域において前記第2ポートよりも内周側に配置される第3ポートと、
    が形成され、
    前記複数のピストン穴は、前記回転軸心を中心とした互いに異なる径の2つの仮想円に沿って、当該2つの仮想円の周方向に交互に配置されることを特徴とする油圧ポンプ。
  2. 請求項1に記載の油圧ポンプであって、
    外周側に配置される前記ピストン穴の直径と、内周側に配置される前記ピストン穴の直径、が異なることを特徴とする油圧ポンプ。
  3. 請求項2に記載の油圧ポンプであって、
    外周側に配置される前記ピストン穴の直径が、内周側に配置される前記ピストン穴の直径よりも大きいことを特徴とする油圧ポンプ。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の油圧ポンプと、
    油圧シリンダと、
    を備え、
    前記油圧シリンダにおいてピストンにより区画される圧力室のうち、ピストンロッドと反対側に位置する圧力室が、前記第1ポートに接続され、
    前記ピストンロッドと同じ側に位置する圧力室が、前記第2ポート又は前記第3ポートに接続されることを特徴とする油圧装置。
  5. 請求項4に記載の油圧装置であって、
    前記油圧ポンプと前記油圧シリンダとの間で構成される閉回路に作動油を補充するための作動油供給部を備え、
    前記第1ポート、前記第2ポート及び前記第3ポートのうち、前記油圧シリンダに接続されたポート以外のポートが、前記作動油供給部と接続されていることを特徴とする油圧装置。
  6. 請求項5に記載の油圧装置であって、
    前記第1ポート、前記第2ポート及び前記第3ポートのうち、前記油圧シリンダに接続されたポート以外のポートは、前記油圧ポンプのケーシングの内部を介して、前記作動油供給部と接続されていることを特徴とする油圧装置。
  7. 請求項6に記載の油圧装置であって、
    前記油圧ポンプのケーシングは、前記バルブプレートと対向する油路部材を備え、
    前記油路部材には、前記バルブプレート側に開口する凹部が形成され、
    前記シリンダブロックの回転軸心に沿って見たとき、前記凹部の開口部は、前記第3ポートより大きく、かつ前記第3ポートの全部を含んでおり、
    前記第3ポートが、前記凹部を介して、前記作動油供給部と接続されていることを特徴とする油圧装置。
  8. 請求項5から7までの何れか一項に記載の油圧装置であって、
    前記作動油供給部が、チャージポンプによって作動油を圧送するチャージ回路であることを特徴とする油圧装置。
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