JP3202690B2 - 携帯無線機用アンテナ - Google Patents
携帯無線機用アンテナInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナに関し、
特に携帯電話等の携帯無線機のアンテナに関する。
特に携帯電話等の携帯無線機のアンテナに関する。
【０００２】
【従来の技術】携帯電話等の携帯無線機において、送受
信が行われないとき、あるいは低レベルの送受信が行わ
れるときには、正規のアンテナが無線機の筐体内等に収
納されて無線機の外形寸法が小さくされると、持ち運び
に便利である。従来、このアンテナの収納方法として、
種々の方法が考案されている。
信が行われないとき、あるいは低レベルの送受信が行わ
れるときには、正規のアンテナが無線機の筐体内等に収
納されて無線機の外形寸法が小さくされると、持ち運び
に便利である。従来、このアンテナの収納方法として、
種々の方法が考案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】アンテナ収納の第１の
方法は、携帯無線機からアンテナを取り外す方法であ
る。その結果、無線機は全体の長さが短くされて持ち運
びに便利である。しかしこの方法は、アンテナの取り外
し及び取り付けの作業が煩雑であり、また取り外された
アンテナが紛失しやすいという欠点がある。更に、アン
テナが取り外された状態では、無線機は全く送受信がで
きないという欠点がある。
方法は、携帯無線機からアンテナを取り外す方法であ
る。その結果、無線機は全体の長さが短くされて持ち運
びに便利である。しかしこの方法は、アンテナの取り外
し及び取り付けの作業が煩雑であり、また取り外された
アンテナが紛失しやすいという欠点がある。更に、アン
テナが取り外された状態では、無線機は全く送受信がで
きないという欠点がある。
【０００４】第２の方法は、アンテナを短く折りたたむ
ことによって、携帯無線機の長さを短くする方法であ
る。しかし、アンテナが折りたたまれた状態では、一般
的に無線機の内部にあるシールド構造やプリント基板の
影響によって、アンテナの放射特性が影響を受け、無線
機の適切な送受信が困難になる。また、アンテナが常に
無線機の外に露出しているので、美観の上から好ましく
ないという欠点がある。
ことによって、携帯無線機の長さを短くする方法であ
る。しかし、アンテナが折りたたまれた状態では、一般
的に無線機の内部にあるシールド構造やプリント基板の
影響によって、アンテナの放射特性が影響を受け、無線
機の適切な送受信が困難になる。また、アンテナが常に
無線機の外に露出しているので、美観の上から好ましく
ないという欠点がある。
【０００５】第３の方法は、補正部材が運用されないと
きまたは低レベルの状態で運用されるときには、正規の
アンテナを無線機の筐体内に収容し、アンテナを内蔵ア
ンテナに切替える方法である。しかし、この方法は、無
線機に２つの独立したアンテナとアンテナ切替え用のス
イッチを必要とする。そして、アンテナ切替動作を連動
させる機構も含めた場所が必要となり、無線機の小型化
に支障が生じる。同時に、信号の高周波損失が、追加さ
れたスイッチ等によって増加する。更に、無線機の構造
が複雑となり、コストアップとなるという欠点がある。
きまたは低レベルの状態で運用されるときには、正規の
アンテナを無線機の筐体内に収容し、アンテナを内蔵ア
ンテナに切替える方法である。しかし、この方法は、無
線機に２つの独立したアンテナとアンテナ切替え用のス
イッチを必要とする。そして、アンテナ切替動作を連動
させる機構も含めた場所が必要となり、無線機の小型化
に支障が生じる。同時に、信号の高周波損失が、追加さ
れたスイッチ等によって増加する。更に、無線機の構造
が複雑となり、コストアップとなるという欠点がある。
【０００６】第４の方法は、テレスコープ型のアンテナ
を使用する方法である。アンテナ利得が少なくてよいと
きは、アンテナは携帯無線機の筐体内に縮められた状態
で使用される。しかし、この方法は、アンテナの先端が
細くなっているため、アンテナ強度が弱いという欠点が
ある。また、無線機の筐体内にアンテナを収納するため
の場所が必要であるため小型化に支障があり、更にアン
テナが縮められた状態ではアンテナの放射特性が大きく
劣化するという欠点がある。
を使用する方法である。アンテナ利得が少なくてよいと
きは、アンテナは携帯無線機の筐体内に縮められた状態
で使用される。しかし、この方法は、アンテナの先端が
細くなっているため、アンテナ強度が弱いという欠点が
ある。また、無線機の筐体内にアンテナを収納するため
の場所が必要であるため小型化に支障があり、更にアン
テナが縮められた状態ではアンテナの放射特性が大きく
劣化するという欠点がある。
【０００７】このように、従来の携帯無線機用アンテナ
には種々の欠点があった。そこで、本発明の第１の目的
は、携帯無線機からアンテナを取り外すことなしに無線
機を小型かつ持ち運びを容易とすることができる、携帯
無線機用アンテナを提供することにある。本発明の第２
の目的は、アンテナが持ち運びやすい状態とされたとき
でもアンテナの放射特性が優れている携帯無線機用アン
テナを提供することにある。本発明の第３の目的は、美
観の優れている携帯無線機用アンテナを提供することに
ある。
には種々の欠点があった。そこで、本発明の第１の目的
は、携帯無線機からアンテナを取り外すことなしに無線
機を小型かつ持ち運びを容易とすることができる、携帯
無線機用アンテナを提供することにある。本発明の第２
の目的は、アンテナが持ち運びやすい状態とされたとき
でもアンテナの放射特性が優れている携帯無線機用アン
テナを提供することにある。本発明の第３の目的は、美
観の優れている携帯無線機用アンテナを提供することに
ある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明の携帯無線機用アンテナは、携帯無線機
の筐体に可動的に取り付けられ、前記筐体に設けられた
凹部とほぼ同一の外形を有し、前記凹部に収納されたと
きに前記筐体の少なくとも一つの表面とほぼ連続した面
となる第１の状態をとり、前記凹部から取り出されたと
きに前記筐体の外形から突出する第二の状態をとる、ア
ンテナエレメントを内部に収納するアンテナ構成体と、
前記携帯無線機の筐体内に配設された地板上に固定さ
れ、前記ア ンテナ構成体が前記第１の状態にあるときに
前記アンテナ構成体のアンテナ放射特性を補正する補正
部材とを備えた構成としてある。そして、好ましくは、
前記補正部材を前記凹部に近接して配置することによ
り、前記アンテナ構成体が前記第１の状態となったとき
に前記アンテナ構成体のアンテナ放射特性を補正する構
成としてある。また、前記補正部材を前記凹部に近接し
て配置することにより、前記アンテナ構成体が前記第１
の状態となったときに前記アンテナ構成体の整合特性を
補正する構成としてある。
るため、本発明の携帯無線機用アンテナは、携帯無線機
の筐体に可動的に取り付けられ、前記筐体に設けられた
凹部とほぼ同一の外形を有し、前記凹部に収納されたと
きに前記筐体の少なくとも一つの表面とほぼ連続した面
となる第１の状態をとり、前記凹部から取り出されたと
きに前記筐体の外形から突出する第二の状態をとる、ア
ンテナエレメントを内部に収納するアンテナ構成体と、
前記携帯無線機の筐体内に配設された地板上に固定さ
れ、前記ア ンテナ構成体が前記第１の状態にあるときに
前記アンテナ構成体のアンテナ放射特性を補正する補正
部材とを備えた構成としてある。そして、好ましくは、
前記補正部材を前記凹部に近接して配置することによ
り、前記アンテナ構成体が前記第１の状態となったとき
に前記アンテナ構成体のアンテナ放射特性を補正する構
成としてある。また、前記補正部材を前記凹部に近接し
て配置することにより、前記アンテナ構成体が前記第１
の状態となったときに前記アンテナ構成体の整合特性を
補正する構成としてある。
【０００９】
【発明の実施の形態】第１図（ａ），（ｂ）および第２
図を参照すると、本発明の第一の実施例による携帯無線
機は、筐体１１の角部に設けられた凹部に可動的に取り
付けられたアンテナ構成体１２を有する。アンテナ構成
体１２は、携帯無線機用アンテナの主要素であり、その
外形は筐体１１に設けられた凹部とほぼ同一の外形から
なる角柱状をしていて、アンテナ放射体の主な要素であ
るアンテナエレメント１３およびアンテナ放射体の一部
としても働く可動機構１４を含んでいる。筐体１１の内
部には、送受信機１５と、送受信機１５と可動機構１４
とを接続する給電線１６と、地板１７と、地板１７に固
定された補正部材１８とが含まれている。送受信機１５
は、一般にアンテナ共用器１９と、送信部２０と、受信
部２１と、送信部２０および受信部２１を制御する制御
部２２とを含んでいる。また、携帯無線機には、図示さ
れない電源部、ダイヤル装置等が含まれることがある。
図を参照すると、本発明の第一の実施例による携帯無線
機は、筐体１１の角部に設けられた凹部に可動的に取り
付けられたアンテナ構成体１２を有する。アンテナ構成
体１２は、携帯無線機用アンテナの主要素であり、その
外形は筐体１１に設けられた凹部とほぼ同一の外形から
なる角柱状をしていて、アンテナ放射体の主な要素であ
るアンテナエレメント１３およびアンテナ放射体の一部
としても働く可動機構１４を含んでいる。筐体１１の内
部には、送受信機１５と、送受信機１５と可動機構１４
とを接続する給電線１６と、地板１７と、地板１７に固
定された補正部材１８とが含まれている。送受信機１５
は、一般にアンテナ共用器１９と、送信部２０と、受信
部２１と、送信部２０および受信部２１を制御する制御
部２２とを含んでいる。また、携帯無線機には、図示さ
れない電源部、ダイヤル装置等が含まれることがある。
【００１０】第１図（ａ）に示す、筐体１１とアンテナ
構成体１２の少なくとも一つの表面がほぼ連続した面を
形成する第１の状態において、アンテナ構成体１２は、
図から明らかなように、デザイン上の観点から見て携帯
無線機の筐体１１を主要な要素とする外形の一部を形成
している。このアンテナエレメント１３が筐体１１内の
接地電位を持つ地板１７に接近した状態において補正部
材１８がないときは、携帯無線機のアンテナ特性，即
ち、アンテナ利得、放射インピーダンス等が、アンテナ
エレメント１３が自由空間中にあると見なされるときの
特性から変化し、損なわれる。補正部材１８は、この損
われるアンテナ特性を補正するための素子であり、適正
な補正がされるように、その位置および形状・寸法が決
定され、地板１７の上に固定される。本実施形態では、
筐体１１の角部に設けられた凹部に近接した筐体内部に
補正部材１８が固定されている。
構成体１２の少なくとも一つの表面がほぼ連続した面を
形成する第１の状態において、アンテナ構成体１２は、
図から明らかなように、デザイン上の観点から見て携帯
無線機の筐体１１を主要な要素とする外形の一部を形成
している。このアンテナエレメント１３が筐体１１内の
接地電位を持つ地板１７に接近した状態において補正部
材１８がないときは、携帯無線機のアンテナ特性，即
ち、アンテナ利得、放射インピーダンス等が、アンテナ
エレメント１３が自由空間中にあると見なされるときの
特性から変化し、損なわれる。補正部材１８は、この損
われるアンテナ特性を補正するための素子であり、適正
な補正がされるように、その位置および形状・寸法が決
定され、地板１７の上に固定される。本実施形態では、
筐体１１の角部に設けられた凹部に近接した筐体内部に
補正部材１８が固定されている。
【００１１】第１図（ｂ）に示す、筐体１１の外形から
アンテナ構成体１２が突出する第２の状態において、ア
ンテナ構成体１２は、公知の回転軸を有する可動機構１
４により回転し、携帯無線機の筐体１１の外形から突出
した状態とされている。尚、この図では、見やすくする
ために筐体１１の内部の図示が省略されているが、一
方、アンテナ構成体１２の内部のアンテナエレメント１
３の一例が示されている。アンテナエレメント１３は、
金属線によって構成されたヘリカルホイップ構造として
示されている。この図の状態においては、アンテナエレ
メント１３と、補正部材１８とはその間の距離が離れる
ため、相互の電気的な結合が少なくなる。従って、携帯
無線機のアンテナ特性は、ほぼアンテナエレメント１３
の特性によって決定される。そして、第１図（ｂ）の状
態におけるアンテナ特性は、補正部材１８の特性とは無
関係に決定されてよい。
アンテナ構成体１２が突出する第２の状態において、ア
ンテナ構成体１２は、公知の回転軸を有する可動機構１
４により回転し、携帯無線機の筐体１１の外形から突出
した状態とされている。尚、この図では、見やすくする
ために筐体１１の内部の図示が省略されているが、一
方、アンテナ構成体１２の内部のアンテナエレメント１
３の一例が示されている。アンテナエレメント１３は、
金属線によって構成されたヘリカルホイップ構造として
示されている。この図の状態においては、アンテナエレ
メント１３と、補正部材１８とはその間の距離が離れる
ため、相互の電気的な結合が少なくなる。従って、携帯
無線機のアンテナ特性は、ほぼアンテナエレメント１３
の特性によって決定される。そして、第１図（ｂ）の状
態におけるアンテナ特性は、補正部材１８の特性とは無
関係に決定されてよい。
【００１２】第３図を参照すると、携帯無線機用アンテ
ナの主要特性を決定するアンテナ構成体１２と補正部材
１８および地板１７の詳細が示されている。アンテナ構
成体１２は、金属の線によって構成されたアンテナエレ
メント１３とそれを保護するプラスチック等の誘電体物
質で作られたカバー２３および可動機構１４を含んでい
る。プラスチックス等で作られる筐体１１は、アンテナ
構成体１２と、地板１７および補正部材１８を隔てるよ
うに位置している。尚、可動機構１４は筐体１１に結合
されており、給電線１６の一端は可動機構１４の一端
に、アンテナ共用器１９（第２図）に他の一端が接続さ
れている。
ナの主要特性を決定するアンテナ構成体１２と補正部材
１８および地板１７の詳細が示されている。アンテナ構
成体１２は、金属の線によって構成されたアンテナエレ
メント１３とそれを保護するプラスチック等の誘電体物
質で作られたカバー２３および可動機構１４を含んでい
る。プラスチックス等で作られる筐体１１は、アンテナ
構成体１２と、地板１７および補正部材１８を隔てるよ
うに位置している。尚、可動機構１４は筐体１１に結合
されており、給電線１６の一端は可動機構１４の一端
に、アンテナ共用器１９（第２図）に他の一端が接続さ
れている。
【００１３】アンテナエレメント１３はヘリカル形状に
形成されており、その展開長と可動機構１４の長さと合
わせて、使用周波数における波長のほぼ１／４の長さと
される。そして、アンテナ構成体１２が第１図（ｂ）の
状態とされたとき、アンテナ特性がほぼ最良になるよう
に調整される。尚、筐体１１およびカバー２３は、それ
が損失少なく且つ厚さが薄ければ、アンテナ特性に大き
な影響は与えない。一方、アンテナ構成体１２が倒さ
れ、地板１７に接近した状態では、アンテナ特性は大き
く影響を受ける。
形成されており、その展開長と可動機構１４の長さと合
わせて、使用周波数における波長のほぼ１／４の長さと
される。そして、アンテナ構成体１２が第１図（ｂ）の
状態とされたとき、アンテナ特性がほぼ最良になるよう
に調整される。尚、筐体１１およびカバー２３は、それ
が損失少なく且つ厚さが薄ければ、アンテナ特性に大き
な影響は与えない。一方、アンテナ構成体１２が倒さ
れ、地板１７に接近した状態では、アンテナ特性は大き
く影響を受ける。
【００１４】補正部材１８が設けられていないときに
は、この状態のアンテナ利得は自由空間中と比べて２０
ｄＢ以上減少する。この理由としては、アンテナエレメ
ント１３が地板１７へ接近することによる両者の間の容
量増加によって、放射インピーダンスが低下するためと
考えられることもできる。
は、この状態のアンテナ利得は自由空間中と比べて２０
ｄＢ以上減少する。この理由としては、アンテナエレメ
ント１３が地板１７へ接近することによる両者の間の容
量増加によって、放射インピーダンスが低下するためと
考えられることもできる。
【００１５】補正部材１８は、地板１７に一端が接続さ
れた金属線であり、アンテナ構成体１２の整合が取られ
るように、所要の周波数やその帯域を考慮して、その位
置，形状，長さ等が設定される。一例として、補正部材
１８は、アンテナエレメント１３の開放端の位置付近
に、方形の輪状に形成される。輪状にするのは地板１７
とアンテナ構成体１２との距離を短くして携帯無線機を
小型にするためである。補正部材１８は、プラスチック
ス等の固定具によって地板１７に固定されてよい。この
ように構成することにより、補正部材１８は、インダク
タンス素子を構成し、アンテナエレメント１３が地板１
７に接近することにともなって生じた、容量成分を補償
することができる。尚、補正部材１８の構造および電気
的特性は、上述した例に限られるものではなく、アンテ
ナ構成体１２の特性，所要のアンテナ特性にしたがって
選ばれてよい。また、補正部材１８は、プリント基板の
影響によるアンテナ放射特性の影響も、地板１７による
影響の場合と同様にして補償することができる。
れた金属線であり、アンテナ構成体１２の整合が取られ
るように、所要の周波数やその帯域を考慮して、その位
置，形状，長さ等が設定される。一例として、補正部材
１８は、アンテナエレメント１３の開放端の位置付近
に、方形の輪状に形成される。輪状にするのは地板１７
とアンテナ構成体１２との距離を短くして携帯無線機を
小型にするためである。補正部材１８は、プラスチック
ス等の固定具によって地板１７に固定されてよい。この
ように構成することにより、補正部材１８は、インダク
タンス素子を構成し、アンテナエレメント１３が地板１
７に接近することにともなって生じた、容量成分を補償
することができる。尚、補正部材１８の構造および電気
的特性は、上述した例に限られるものではなく、アンテ
ナ構成体１２の特性，所要のアンテナ特性にしたがって
選ばれてよい。また、補正部材１８は、プリント基板の
影響によるアンテナ放射特性の影響も、地板１７による
影響の場合と同様にして補償することができる。
【００１６】第４図（ａ）及び（ｂ）それぞれは、第１
図（ａ）及び（ｂ）の状態における測定例である。測定
周波数９６２ＭＨｚにおいて、第４図（ａ）の場合の平
均化利得Ｇａｖは−４．８（ｄＢｄ）（ｄＢｄは、ダイ
ポールアンテナ利得によって正規化されたアンテナ利
得）、第４図（ｂ）の場合の平均化利得Ｇａｖは−３．
５（ｄＢｄ）であった。このように、第１図の実施例に
おいて、アンテナ構成体１２が携帯無線機の外観の一部
と見なされる状態とされても、アンテナ利得の低下は
１．３ｄＢに抑えることができた。
図（ａ）及び（ｂ）の状態における測定例である。測定
周波数９６２ＭＨｚにおいて、第４図（ａ）の場合の平
均化利得Ｇａｖは−４．８（ｄＢｄ）（ｄＢｄは、ダイ
ポールアンテナ利得によって正規化されたアンテナ利
得）、第４図（ｂ）の場合の平均化利得Ｇａｖは−３．
５（ｄＢｄ）であった。このように、第１図の実施例に
おいて、アンテナ構成体１２が携帯無線機の外観の一部
と見なされる状態とされても、アンテナ利得の低下は
１．３ｄＢに抑えることができた。
【００１７】第５図（ａ）には、本発明の第二の実施例
による携帯無線機用アンテナの主要部を構成するアンテ
ナ構成体５１が無線機の筐体５２に収納された状態、
（ｂ）図にはアンテナ５１が筐体５２から突出した状態
が示されている。角柱状をしたアンテナ構成体５１に
は、一例として折り曲げられた板状のアンテナエレメン
ト５３が含まれている。アンテナ構成体５１は、公知の
スライド機構５４により、筐体５２に収納された第１の
状態と、筐体５２の外形から突出した第２の状態の二つ
の状態をとりうる。
による携帯無線機用アンテナの主要部を構成するアンテ
ナ構成体５１が無線機の筐体５２に収納された状態、
（ｂ）図にはアンテナ５１が筐体５２から突出した状態
が示されている。角柱状をしたアンテナ構成体５１に
は、一例として折り曲げられた板状のアンテナエレメン
ト５３が含まれている。アンテナ構成体５１は、公知の
スライド機構５４により、筐体５２に収納された第１の
状態と、筐体５２の外形から突出した第２の状態の二つ
の状態をとりうる。
【００１８】第６図を参照すると、携帯無線機用アンテ
ナの主要特性を決定するアンテナ構成体５１と補正部材
５５および地板５６の詳細が示されている。アンテナ構
成体５１は、アンテナエレメント５３と、それを保護す
るプラスチックスのカバー５７およびスライド機構５４
の一方を含んでいる。補正部材５５と地板５６は、筐体
５２によってアンテナ構成体５１と隔てられている。給
電線５８の一端は、板状のアンテナエレメント５３の辺
近くに接続されている。アンテナエレメント５３の辺の
合計の長さは、使用周波数における波長のほぼ１／２の
長さとされる。
ナの主要特性を決定するアンテナ構成体５１と補正部材
５５および地板５６の詳細が示されている。アンテナ構
成体５１は、アンテナエレメント５３と、それを保護す
るプラスチックスのカバー５７およびスライド機構５４
の一方を含んでいる。補正部材５５と地板５６は、筐体
５２によってアンテナ構成体５１と隔てられている。給
電線５８の一端は、板状のアンテナエレメント５３の辺
近くに接続されている。アンテナエレメント５３の辺の
合計の長さは、使用周波数における波長のほぼ１／２の
長さとされる。
【００１９】そして、補正部材５５は、給電線５８の接
続された位置に最も近いアンテナエレメント５３の辺の
位置からほぼ１／４波長の距離にある地板５６上に固定
され接続されている。即ち、この位置は板状アンテナの
開放端に相当し、最もアンテナ整合がとりやすい位置で
ある。補正部材５５は、第７図に示された補正部材１８
と同様の構成であり、インダクタンス素子を形成する輪
状の金属線によって構成されている。そして、アンテナ
エレメント５３が地板５６に接近することに伴なって生
じた容量成分を補償し、携帯無線機用アンテナのアンテ
ナ利得の低下を防ぐことができる。
続された位置に最も近いアンテナエレメント５３の辺の
位置からほぼ１／４波長の距離にある地板５６上に固定
され接続されている。即ち、この位置は板状アンテナの
開放端に相当し、最もアンテナ整合がとりやすい位置で
ある。補正部材５５は、第７図に示された補正部材１８
と同様の構成であり、インダクタンス素子を形成する輪
状の金属線によって構成されている。そして、アンテナ
エレメント５３が地板５６に接近することに伴なって生
じた容量成分を補償し、携帯無線機用アンテナのアンテ
ナ利得の低下を防ぐことができる。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、第１に本
来アンテナには利用されていなかった筐体の外周の一部
を可動とすることにより、アンテナ全体を筐体の内部に
収納する構造に比較して小型化に有利であるという効果
がある。第２に筐体の外部へ折りたたむ方式のアンテナ
に比較して、デザイン的な観点（美観）からして優れて
いるという効果がある。第３に第１のアンテナ構成体が
携帯無線機の外形の一部となる状態にされたときも、補
正部材の働きによりアンテナとしての特性を大きく損な
うことなく送受信が可能であるという効果がある。
来アンテナには利用されていなかった筐体の外周の一部
を可動とすることにより、アンテナ全体を筐体の内部に
収納する構造に比較して小型化に有利であるという効果
がある。第２に筐体の外部へ折りたたむ方式のアンテナ
に比較して、デザイン的な観点（美観）からして優れて
いるという効果がある。第３に第１のアンテナ構成体が
携帯無線機の外形の一部となる状態にされたときも、補
正部材の働きによりアンテナとしての特性を大きく損な
うことなく送受信が可能であるという効果がある。
【図１】（ａ），（ｂ）は本発明の第一の実施形態によ
る携帯無線機の２つの状態を示す斜視図である。
る携帯無線機の２つの状態を示す斜視図である。
【図２】図１の実施形態による携帯無線機の回路ブロッ
ク図である。
ク図である。
【図３】図１の実施形態におけるアンテナ部の詳細を示
す一部載欠した斜視図である。
す一部載欠した斜視図である。
【図４】（ａ），（ｂ）は図１の実施形態におけるアン
テナ放射特性を示す図である。
テナ放射特性を示す図である。
【図５】（ａ），（ｂ）は本発明の第二の実施形態によ
る携帯無線機の２つの状態を示す斜視図である。
る携帯無線機の２つの状態を示す斜視図である。
【図６】図５の実施形態におけるアンテナ部の詳細を示
す一部載欠した斜視図である。
す一部載欠した斜視図である。
１１，５２ 筐体 １２，５１ アンテナ構成体 １３，５３ アンテナエレメント １４ 可動機構 １５ 送受信機 １６，５８ 給電線 １７，５６ 地板 １８，５５ 補正部材 １９ アンテナ共用器 ２０ 送信部 ２１ 受信部 ２２ 制御部 ２３，５７ カバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−219703（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−149003（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−52450（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−15318（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−107903（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−119413（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−107640（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭56−152406（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−171012（ＪＰ，Ｕ) 米国特許4868576（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01Q 1/24 H01Q 1/08 H01Q 1/48 H04M 1/02
Claims (7)
- 【請求項１】 携帯無線機の筐体に可動的に取り付けら
れ、前記筐体に設けられた凹部とほぼ同一の外形を有
し、前記凹部に収納されたときに前記筐体の少なくとも
一つの表面とほぼ連続した面となる第１の状態をとり、
前記凹部から取り出されたときに前記筐体の外形から突
出する第二の状態をとる、アンテナエレメントを内部に
収納するアンテナ構成体と、 前記携帯無線機の筐体内に配設された地板上に固定さ
れ、前記アンテナ構成体が前記第１の状態にあるときに
前記アンテナ構成体のアンテナ放射特性を補正する補正
部材と を備えたことを特徴とする携帯無線機用アンテ
ナ。 - 【請求項２】 前記補正部材を前記凹部に近接して配置
することにより、前記アンテナ構成体が前記第１の状態
となったときに前記アンテナ構成体のアンテナ放射特性
を補正することを特徴とする請求項１記載の携帯無線機
用アンテナ。 - 【請求項３】 前記補正部材を前記凹部に近接して配置
することにより、前記アンテナ構成体が前記第１の状態
となったときに前記アンテナ構成体の整合特性を補正す
ることを特徴とする請求項１記載の携帯無線機用アンテ
ナ。 - 【請求項４】 前記アンテナエレメントは、ヘリカルホ
イップ状のアンテナエレメントであることを特徴とする
請求項１，２または３記載の携帯無線機用アンテナ。 - 【請求項５】 前記アンテナエレメントは、板状のアン
テナエレメントであることを特徴とする請求項１，２ま
たは３記載の携帯無線機用アンテナ。 - 【請求項６】 前記補正部材は、輪状の金属線を有する
ことを特徴とする請求項１，２または３記載の携帯無線
機用アンテナ。 - 【請求項７】 前記補正部材はインダクタンス素子であ
り、前記アンテナ構成体と接地導体との間の容量成分を
補償することを特徴とする請求項１〜５または６記載の
携帯無線機用アンテナ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25258398A JP3202690B2 (ja) | 1989-08-29 | 1998-09-07 | 携帯無線機用アンテナ |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1-223460 | 1989-08-29 | ||
| JP22346089 | 1989-08-29 | ||
| JP25258398A JP3202690B2 (ja) | 1989-08-29 | 1998-09-07 | 携帯無線機用アンテナ |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2226196A Division JP2919024B2 (ja) | 1989-08-29 | 1990-08-28 | 携帯無線機用アンテナ |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11186824A JPH11186824A (ja) | 1999-07-09 |
| JP3202690B2 true JP3202690B2 (ja) | 2001-08-27 |
Family
ID=16798498
Family Applications (2)
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|---|---|---|---|
| JP2226196A Expired - Lifetime JP2919024B2 (ja) | 1989-08-29 | 1990-08-28 | 携帯無線機用アンテナ |
| JP25258398A Expired - Lifetime JP3202690B2 (ja) | 1989-08-29 | 1998-09-07 | 携帯無線機用アンテナ |
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|---|---|---|---|
| JP2226196A Expired - Lifetime JP2919024B2 (ja) | 1989-08-29 | 1990-08-28 | 携帯無線機用アンテナ |
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| JP (2) | JP2919024B2 (ja) |
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| CA (1) | CA2024180C (ja) |
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| GB2257838B (en) * | 1991-07-13 | 1995-06-14 | Technophone Ltd | Retractable antenna |
| FR2701613B1 (fr) * | 1993-02-11 | 1995-03-31 | Alcatel Radiotelephone | Appareil émetteur-récepteur radiotéléphonique portatif. |
| TW295733B (ja) * | 1994-09-15 | 1997-01-11 | Motorola Inc | |
| US5561437A (en) * | 1994-09-15 | 1996-10-01 | Motorola, Inc. | Two position fold-over dipole antenna |
| US5892483A (en) * | 1996-03-15 | 1999-04-06 | Ericsson Inc. | Dual antenna arrangement for portable transceiver |
| DE19723331B4 (de) * | 1997-06-04 | 2010-11-11 | Ipcom Gmbh & Co. Kg | Funkgerät |
| EP1026776A4 (en) * | 1998-07-20 | 2001-01-03 | Samsung Electronics Co Ltd | PORTABLE RECEIVER FOR SATELLITE RADIO NAVIGATION SYSTEMS |
| JP2000106502A (ja) * | 1998-07-27 | 2000-04-11 | Hoko Denshi Kk | 無線機用アンテナ |
| JP3180784B2 (ja) | 1998-11-17 | 2001-06-25 | 日本電気株式会社 | 反射板を有する携帯端末装置 |
| US6249688B1 (en) * | 1998-12-21 | 2001-06-19 | Ericcson Inc. | Antenna electrical coupling configurations |
| US6232924B1 (en) | 1998-12-21 | 2001-05-15 | Ericsson Inc. | Flat blade antenna and flip mounting structures |
| US6301489B1 (en) | 1998-12-21 | 2001-10-09 | Ericsson Inc. | Flat blade antenna and flip engagement and hinge configurations |
| JP3665239B2 (ja) * | 1999-09-29 | 2005-06-29 | 松下電器産業株式会社 | アンテナ装置及びカード型無線機 |
| KR20020065717A (ko) * | 2001-02-07 | 2002-08-14 | 삼성전자 주식회사 | 휴대용 무선단말기의 안테나 장치 |
| KR20020053690A (ko) * | 2001-04-12 | 2002-07-05 | 장응순 | 휴대폰용 스윙 안테나 |
| KR100492197B1 (ko) * | 2002-09-09 | 2005-05-30 | 주식회사 팬택 | 이동통신 단말기의 전자파 흡수율 감소용 안테나 |
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| KR100671302B1 (ko) * | 2005-03-08 | 2007-01-19 | 삼성전자주식회사 | 모바일 디스플레이장치 |
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| US20080231520A1 (en) * | 2007-03-22 | 2008-09-25 | Zueck Joseph | Modem card with three-dimensional antenna arrangement |
| US10320062B2 (en) | 2014-07-07 | 2019-06-11 | Sony Corporation | Mounting base, communication device, antenna characteristic correction member, and communication system |
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| US4868576A (en) * | 1988-11-02 | 1989-09-19 | Motorola, Inc. | Extendable antenna for portable cellular telephones with ground radiator |
-
1990
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- 1990-08-28 EP EP90309385A patent/EP0415703B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1990-08-28 JP JP2226196A patent/JP2919024B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1990-08-28 DE DE69015739T patent/DE69015739T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1990-08-29 KR KR1019900013360A patent/KR920010205B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1990-08-29 AU AU61925/90A patent/AU640404B2/en not_active Expired
-
1998
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