JP3202551U - X線検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガードリング溝とX線の検出位置を特定するためのセグメント溝を有するX線検出器を提供する。【解決手段】p層11、i層12、n+層13によってp−i−n接合が形成され、n+層が平面視で円形状である半導体積層体10と、p層に接合されたp側電極20と、n+層に積層されたn側電極30と、n側電極及び半導体積層体の周辺領域に円環形状に配置され、n側電極及びn+層を貫通してi層に達するガードリング溝50と、n側電極及びn+層を貫通してi層に達し、ガードリング溝の内側においてn側電極及びn+層を平面視で複数の領域に分割する直線状のセグメント溝60とを備え、平面視でセグメント溝とガードリング溝が交差し、セグメント溝の端部がガードリング溝の外側に延在している。【選択図】図1

Description

本考案は、有感領域におけるX線の検出位置を特定可能なX線検出器に関する。
物質から放出される物質固有のX線、γ線、紫外線、赤外線、可視光線などの放射線を分析するために、放射線を検出する検出器が用いられている。例えばX線の検出には、シリコン(Si)基板にリチウム(Li)をドリフトさせたX線検出器(以下において、「Si(Li)検出器」という。)が使用されている(例えば、特許文献1参照。)。Si(Li)検出器は、p型Si層(p層)、リチウムドリフト層(i層)、Li拡散層(n+層)によってp−i−n接合が形成された半導体積層体を有する。この半導体積層体のp層側にp側電極が配置され、n+層側にn側電極が配置される。
高温で動作させるX線検出器では、n側電極及びn+層を貫通してi層に達する溝をn側電極n+層の周囲に形成したガードリング構造を採用可能である。このガードリング構造は、高温動作時の表面リーク電流を下げるためなどに有効である。n側電極とn+層の外縁が円形状であるX線検出器では、ガードリング構造を形成するための溝(以下において、「ガードリング溝」という。)を円環形状に形成する。
また、X線検出器におけるX線の検出位置を特定するために、n側電極及びn+層を貫通してi層に達する直線状の溝を形成して、検出領域を平面視で複数の領域に分割する方法がある。このようにn側電極を分割することを、「セグメント化」という。X線検出器では、p側電極とn側電極との間に高電圧を印加することによって、p側電極から入射して有感領域であるi層で吸収されたX線が、電荷の形でp側電極とn側電極で取り出される。n側電極及びn+層をセグメント化する溝(以下において、「セグメント溝」という。)を形成することにより、X線が検出領域のどの位置で吸収されたかを特定することができる。
特許第4356445号公報
n側電極及びn+層の外縁が円形状であるX線検出器のセグメント化のためには、円環形状のガードリング溝と直線状のセグメント溝を共に有するX線検出器を実現する必要がある。しかしながら、このようなガードリング溝とセグメント溝を有するX線検出器については、これまで十分な検討がされてこなかった。本考案は、ガードリング溝とX線の検出位置を特定するためのセグメント溝を有するX線検出器を提供することを目的とする。
本考案の一態様によれば、(ア)p層、i層、n+層によってp−i−n接合が形成され、n+層が平面視で円形状である半導体積層体と、(イ)p層に接合されたp側電極と、(ウ)n+層に積層されたn側電極と、(エ)n側電極及び半導体積層体の周辺領域に円環形状に配置され、n側電極及びn+層を貫通してi層に達するガードリング溝と、(オ)n側電極及びn+層を貫通してi層に達し、ガードリング溝の内側においてn側電極及びn+層を平面視で複数の領域に分割する直線状のセグメント溝とを備え、平面視でセグメント溝とガードリング溝が交差し、セグメント溝の端部がガードリング溝の外側に延在しているX線検出器が提供される。
本考案によれば、ガードリング溝とX線の検出位置を特定するためのセグメント溝を有するX線検出器を提供できる。
本考案の実施形態に係るX線検出器の構成を示す模式図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は図1(a)のI−I方向に沿った断面図である。 超音波研削加工に使用される研削工具を示す模式図であり、図2(a)は図2(b)のII−II方向に沿った断面図であり、図2(b)は研削刃側から見た平面図である。 超音波研削加工に使用される研削工具の研削刃の変形後を示す模式図であり、図3(a)は図3(b)のIII−III方向に沿った断面図であり、図3(b)は研削刃側から見た平面図である。 図2に示した研削工具を用いて形成された比較例のX線検出器の構成を示す模式図であり、図4(a)は平面図であり、図4(b)は図4(a)のIV−IV方向に沿った断面図である。 図3に示した研削工具を用いて形成された比較例のX線検出器の構成を示す模式図であり、図5(a)は平面図であり、図5(b)は図5(a)のV−V方向に沿った断面図である。 本考案の実施形態に係るX線検出器のガードリング溝の形成方法を説明するための模式図であり、図6(a)は研削刃側から見た平面図であり、図6(b)は図6(a)のVI−VI方向に沿った断面図である。 本考案の実施形態に係るX線検出器のセグメント溝の形成方法を説明するための模式図である。 本考案の実施形態に係るX線検出器の製造方法を説明するための模式的な断面図である(その1)。 本考案の実施形態に係るX線検出器の製造方法を説明するための模式的な断面図である(その2)。 本考案の実施形態に係るX線検出器の製造方法を説明するための模式的な断面図である(その3)。 本考案の実施形態に係るX線検出器の製造方法を説明するための模式的な断面図である(その4)。 本考案の実施形態に係るX線検出器の製造方法を説明するための模式的な断面図である(その5)。 本考案の実施形態に係るX線検出器の製造方法を説明するための模式的な断面図である(その6)。 本考案の実施形態に係るX線検出器の製造方法を説明するための模式的な断面図であり(その7)、図14(a)は平面図であり、図14(b)は図14(a)のXIV−XIV方向に沿った断面図である。 本考案の実施形態の変形例に係るX線検出器の構成を示す模式的な平面図である。 本考案の実施形態に係るX線検出器の搭載方法の例を示す模式図である。
図面を参照して、本考案の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、以下に示す実施形態は、この考案の技術的思想を具体化するための装置を例示するものである。この考案の実施形態は、実用新案登録請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本考案の実施形態に係るX線検出器1を、図1(a)、図1(b)に示す。X線検出器1は、p層11、i層12及びn+層13によってp−i−n接合が形成され、n+層13が平面視で円形状である半導体積層体10と、p層11に接合されたp側電極20と、n+層13に積層されたn側電極30とを備える。
図1(a)、図1(b)に示したX線検出器1は、p層11としてp型Si層、i層12としてSi基板にリチウムをドリフトさせたリチウムドリフト層、n+層13としてSi基板にリチウムを拡散させた高濃度n+層を用いたSi(Li)検出器である。図1(b)に示すように、i層12の下部の側面がp層11に接続している。半導体積層体10の下面の中央領域にi層12が露出し、その中央領域の周囲にp層11が露出している。p側電極20は、p層11の下面及びi層12の下面に連続して配置されている。n側電極30は、i層12の上面に積層されたn+層13の上面に配置されている。
X線検出器1では、n側電極30及び半導体積層体10の周辺領域にガードリング溝50が円環形状に配置されている。ガードリング溝50は、n側電極30の表面から延伸して、n側電極30及びn+層13を貫通してi層12に達する。以下において、n側電極30とn+層13を積層した部分を「n電極40」という。ガードリング溝50によって、n電極40が、X線を検出する円形状の検出領域Aとその周囲の環状のガードリング領域Bとに分離されている。ガードリング溝50を形成したガードリング構造を採用することにより、X線検出器1では、高温動作時の表面リーク電流を抑制できる。
更に、n側電極30の表面から延伸してn側電極30及びn+層13を貫通してi層12に達する直線状のセグメント溝60が形成されている。セグメント溝60によって、ガードリング溝50の内側の検出領域Aにおいて、n電極40が平面視で複数の領域に分割されている。図1(a)に示した例では、検出領域Aのn電極40が第1のn電極41、第2のn電極42、第3のn電極43及び第4のn電極44の4つの領域に分割される例を示した。しかし、n電極40の分割の仕方は上記に限られないことはもちろんである。例えば、n電極40をより細かく分割することによって、検出位置をより詳細に知ることができる。
ガードリング溝50の幅は0.5mm〜1mm程度、セグメント溝60の幅は0.3mm〜1.0mm程度である。また、それぞれの溝の深さは、厚みが0.1mm〜0.2mmであるn+層13を貫通するのに十分な深さが要求されることから、0.3mm程度である。
X線検出器1では、n側電極30とp側電極20との間に高電圧を印加することにより、p側電極20から入射した検出対象のX線が有感領域であるi層12で吸収される。i層12で吸収されたX線は、電子と正孔として電荷の形でp側電極20とn側電極30で取り出され、外部に電流パルスとして検出される。このように、X線検出器1は、照射されたX線のエネルギーを電気信号に変換する半導体検出器である。なお、図1(a)、図1(b)に示したX線検出器1はトップハット型であり、n側電極30、n+層13及びn+層13から連続的に構成されるi層12の大部分の上部構造物の外縁部が、p層11やp側電極20の外縁部よりも内側に位置する。
図1(a)に示すように、平面視でセグメント溝60とガードリング溝50が交差し、セグメント溝60の端部がガードリング溝50の外側に延在している。即ち、セグメント溝60の端部は半導体積層体10及びn側電極30の側面に表われる。これは、後述するように、セグメント溝60をダイシング装置のブレードによる研削によって形成するためである。
ガードリング溝50は、通常、円環形状の雄型の研削刃をn電極40の上面に接触させた状態で超音波振動させる超音波研削加工によって形成される。超音波研削加工では、超音波振動させた研削刃に炭化ケイ素(SiC)などの硬い砥粒をぶつけることにより砥粒が振動し、雄型の研削刃とは逆型の雌型に被処理物が加工される。研削刃にはステンレス鋼(SUS)が使用されることが一般的である。例えば、SUS316やSUS304などが研削刃に用いられる。
図2(a)、図2(b)に示すような、円環形状の研削刃51の内側に直線状の研削刃61を配置した研削工具を使用して、ガードリング溝50と同時にセグメント溝60を超音波研削加工によって形成することが考えられる。即ち、研削刃51によってガードリング溝50を形成し、研削刃61によってセグメント溝60を形成する。しかしながら、砥粒によって研削刃が磨耗して変形し、所望の形状にセグメント溝60を形成できなくなるという問題が生じる。
図3(a)、図3(b)に、研削刃が変形した状態の研削工具の例を示す。超音波研削加工を繰り返すことにより研削刃61の先端が細くなり、先端部が後退する。最終的にはガードリング溝50を形成するための円環形状の研削刃51よりも直線状の研削刃61の先端部が低くなってしまう。このため、セグメント溝60の深さが浅くなり、セグメント溝60の先端がi層12に達しなくなる。
図2(a)、図2(b)に示した正常な形状の研削刃の研削工具によってガードリング溝50とセグメント溝60が形成されたX線検出器の例を図4(a)、図4(b)に示す。ガードリング溝50とセグメント溝60は、n電極40を貫通してi層12に達している。一方、変形した研削刃の研削工具によってガードリング溝50とセグメント溝60が形成された比較例のX線検出器の例を図5(a)、図5(b)に示す。セグメント溝60はi層12に達していない。
上記のように、ガードリング溝50と同時に、n側電極30側からn電極40を貫通してi層12に達するセグメント溝60を超音波研削加工によって形成することは難しい。セグメント溝60がi層12に達せず、分割されるべきn電極40が連続している場合には、X線の検出位置を特定することができない。また、図2(a)に示すような円環形状のSUS製の研削刃51の内側に複数の薄板状のSUS製の研削刃61を溶接した研削工具を製造することは難しい。
また、円環形状の研削刃を有する研削工具と複数の薄板状の研削刃を有する研削工具を使用して、ガードリング溝50とセグメント溝60を超音波研削加工によって形成する方法も考えられる。しかし、超音波研削加工に使用する研削刃は、複数回の研削加工を行った後、形状を戻すためにグラインダーなどで修正する必要がある。円環形状の研削刃を精度よく修正することは比較的容易であるが、隣接して配置された複数の板状の研削刃の磨耗箇所を修正することは非常に困難である。複雑な構造の研削刃を有する研削工具の面内精度を均一に保つことは難しく、特に加工面が広い場合には、超音波研削加工によって溝の深さを均一にすることは困難である。
このため、X線検出器1では、ガードリング溝50とセグメント溝60とを異なる研削方法によって形成する。具体的には、ガードリング溝50の形成には、上記に説明した超音波研削加工を使用する。一方、セグメント溝60の形成には、ブレードを使用したダイシング装置を使用する。
例えば、図6(a)、図6(b)に示す円環形状の研削刃を有する研削工具500を用いた超音波研削加工によって、ガードリング溝50を形成する。即ち、白抜き矢印で示すように研削工具500を下降させ、超音波振動させた研削刃によってガードリング溝50を形成する。このとき、黒塗り矢印で示すように砥粒510を研削刃にぶつける。
一方、図7に示すように、ダイシング装置のブレード600によってセグメント溝60を形成する。なお、図7に示すように1枚のブレード600によってセグメント溝60を1本ずつ形成してもよいし、複数のブレード600を有するダイシング装置によって、複数のセグメント溝60を同時に形成してもよい。ブレード600には、例えばモリブデン(Mo)基材やタングステン(W)基材にダイヤモンド粉を混入させたダイヤモンドブレードなどを使用可能である。
なお、ブレード600よるセグメント溝60の形成では、1回の研削によってi層12に達するセグメント溝60を形成するのではなく、数回に分けて徐々に深くなるようにセグメント溝60を形成してもよい。例えば、深さ0.3mmのセグメント溝60を形成するのに、1回目に深さ0.1mmまで研削し、2回目に0.2mm研削する。このように複数回の研削で形成されたセグメント溝60の側面には、n電極40の主面と平行な筋状の研削痕が残される。また、超音波研削加工によって形成されたガードリング溝50の側面も滑らかではない。このため、ガードリング溝50とセグメント溝60を形成した後に、ケミカルエッチングなどによって溝の側面が滑らかに加工される。これにより、溝内のクラックによるダメージ層の除去が可能となる。
図面を参照して、図1(a)、図1(b)に示したX線検出器1の製造方法の例を以下に説明する。
まず、図8に示すように、p型Si基板100の上面にLi膜200を蒸着する。次いで、Li膜200のLiを熱拡散させて、図9に示すように、リチウムの拡散によりn+層13を形成する。その後、Li膜200を除去し、図10に示すようにn側電極30をn+層13上に形成する。例えば、ニッケル(Ni)膜/金(Au)膜をn+層13の上面に蒸着する。
次に、トップハット型のための加工を行う。即ち、図11に示すように、n側電極30、n+層13及びp型Si基板100の上部の一部について、外周領域を超音波研削加工などによって除去する。
その後、n+層13とp型Si基板100の底面との間に電界を印加してLiをドリフトさせ、i層12を形成する。図12に示すように、p型Si基板100の中央領域は下面までLiがドリフトされてi層12が形成され、Liがドリフトされないp型Si基板100の下部の周囲がp層11として残る。このように、トップハット型を採用することによって、p型Si基板100のi層12が形成された領域の残余の領域をp層11とする。
p層11の下面や露出したi層12の下面をエッチングにより表面処理し、下面を滑らかに仕上げる。この表面処理した下面に、図13に示すようにp側電極20を形成する。p側電極20には、例えばニッケル(Ni)膜/金(Au)膜を使用する。
その後、超音波研削加工によって、図14(a)、図14(b)に示すように、ガードリング溝50を形成する。このガードリング溝50の形成には、図6(a)に示したような円環形状の研削刃を有する研削工具を使用する。これにより、n電極40が検出領域Aとガードリング領域Bとに分離される。そして、図7を参照して説明したように、ダイシング装置によってセグメント溝60を形成する。以上により、図1(a)、図1(b)に示したX線検出器1が完成する。
上記ではガードリング溝50を形成した後にセグメント溝60を形成する例を説明した。しかし、セグメント溝60を形成した後にガードリング溝50を形成してもよい。
図1(a)に示したように、X線検出器1では、セグメント溝60とガードリング溝50が交差し、セグメント溝60の端部はガードリング溝50の外側に延在している。これに対し、セグメント溝60とガードリング溝50の加工用の研削刃が一体化した研削工具を使用して形成された図4(a)に示した構造では、検出領域Aにのみセグメント溝60が形成されている。即ち、図4(a)に示した構造は、セグメント溝60とガードリング溝50は交差していない点がX線検出器1と異なる。
以上に説明したように、X線検出器1では、円環形状の研削刃を使用した超音波研削加工によってガードリング溝50が形成され、ブレードを使用したダイシング装置によってセグメント溝60が形成される。このように超音波研削加工とダイシング装置を組み合わせることによって、所望の深さで均一な深さの溝を容易に形成することができる。既に述べたように、研削刃が複雑な構造の研削工具を用いた超音波研削加工によって溝の深さを均一にすることは困難である。これに対し、ダイシング装置による研削によれば、加工面が広い場合にも溝の深さを均一にすることが容易である。このため、上記に説明したX線検出器1の製造方法では、ダイシング装置による加工が難しい円環形状のガードリング溝50を超音波研削加工によって形成し、ダイシング装置によってセグメント溝60を形成する。これにより、ガードリング溝50及びセグメント溝60のそれぞれを均一な深さで精度よく形成することができる。その結果、X線検出器1の製造歩留まりが向上し、製造コストを抑制できる。
なお、X線検出器1では、ガードリング領域Bがセグメント溝60によって複数の領域に分離される。ガードリング溝50やセグメント溝60の内部は、表面リーク電流を抑制するために、シリコーン樹脂などが充填されている。一方、ガードリング構造はトップハット型のX線検出器1の外周のリーク電流を抑制するためなどに採用されており、ガードリング領域Bは接地される必要がある。ガードリング領域Bの分離された複数の領域を接地するために、導電性の連結部品によって分離された領域を互いに電気的に接続することが好ましい。
このため、例えば図15に示すように、金ワイヤ70によって分離されたガードリング領域Bを電気的に接続する。X線検出器1が検出装置などに搭載される際にガードリング領域Bの主面が検出装置の電極と接続される場合、金ワイヤ70はn電極40の表面に接合される。或いは、金具などによってガードリング領域B同士を電気的に接続してもよい。また、X線検出器1を搭載する装置において、n側電極30が取り付けられる電極部の構造を工夫してもよい。例えば、図16に示すように、ガードリング領域Bの分離されたn電極40それぞれに接続する電極部300を用意する。
(その他の実施形態)
上記のように、本考案は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの考案を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた実施形態の説明においては、X線検出器1がSi(Li)検出器である場合を例示的に説明した。しかし、X線検出器1が他の構造、例えばリチウムドリフト以外の方法でi層12を形成したX線検出器の場合にも本考案は適用可能である。
このように、本考案はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことはもちろんである。したがって、本考案の技術的範囲は上記の説明から妥当な実用新案登録請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…X線検出器
10…半導体積層体
11…p層
12…i層
13…n+
20…p側電極
30…n側電極
40…n電極
50…ガードリング溝
60…セグメント溝

Claims (4)

  1. p層、i層、n+層によってp−i−n接合が形成され、前記n+層が平面視で円形状である半導体積層体と、
    前記p層に接合されたp側電極と、
    前記n+層に積層されたn側電極と、
    前記n側電極及び前記半導体積層体の周辺領域に円環形状に配置され、前記n側電極及び前記n+層を貫通して前記i層に達するガードリング溝と、
    前記n側電極及び前記n+層を貫通して前記i層に達し、前記ガードリング溝の内側において前記n側電極及び前記n+層を平面視で複数の領域に分割する直線状のセグメント溝と
    を備え、
    平面視で前記セグメント溝と前記ガードリング溝が交差し、前記セグメント溝の端部が前記ガードリング溝の外側に延在していることを特徴とするX線検出器。
  2. 前記i層が、半導体基板にリチウムをドリフトさせたリチウムドリフト層であり、
    前記i層の下部の側面が前記p層に接続し、前記i層の上部に前記n+層が積層されたSi(Li)検出器であることを特徴とする請求項1に記載のX線検出器。
  3. 前記n側電極、前記n+層及び前記i層の外縁部が、前記p層及び前記p側電極の外縁部よりも内側に位置するトップハット型であることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線検出器。
  4. 前記ガードリング溝の外側のガードリング領域が前記セグメント溝によって分離された複数の領域を、互いに電気的に接続する連結部品を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線検出器。
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