JP3201637B2 - 半導体素子用のはんだバンプ形成材料 - Google Patents

半導体素子用のはんだバンプ形成材料

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俊典 小柏
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体素子用のはんだバ
ンプ形成材料、詳しくは、ワイヤレスボンディング法、
特にフリップチップボンディング法またはテープキャリ
アボンディング法により半導体素子(以下、チップとい
う)を基板に実装する際に用いるはんだバンプの形成材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、細い合金ワイヤ状に作製
され、そのワイヤ先端を加熱して形成したボールをチッ
プ表面のAl電極上に熱圧着した後そのボールをワイヤ
から切断してAl電極上面にバンプを形成する、ワイヤ
ボンディング装置を用いたバンプ形成に特に有用なはん
だバンプの形成材料を発明し、先に出願した(特願平2
−304509号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記ワイ
ヤを用いてチップのAl電極上にバンプを形成し、この
バンプによりチップを基板上に実装せしめてなる半導体
装置で、高温・高湿環境下(温度85℃,湿度85%)にて
100 時間放置する耐久試験を行ったところ、前記バンプ
とAl電極との接合部分で局部電池反応が起こり、その
接合部分の電気的腐食によりAl電極が溶け出す虞れが
あることが判明した。
【0004】本発明はこのような従来事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、チップ表面
のAl電極と、その電極上に形成するバンプとの接合信
頼性、特に高温・高湿状態での信頼性をより確かなもの
として、高温・高湿環境下での耐久性に優れた半導体装
置を製作し得るはんだバンプの形成材料を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者は上述の局部
電池反応について、Alの電極電位値(−1.66V)と、
Pb(+1.5 V),Sn(−0.14V),In(+0.21
V)の夫々の電極電位値との開きが大きいことに着目
し、Alとの電位値差が少なく上記局部電池反応を小さ
くできる、即ち、Alに対するはんだ用に適するものと
して周知なZnを添加することで、上述の目的を達成し
得ると想定した。
【0006】しかし乍ら、Zn単独の添加ではバンプ形
成直後における接合強度は向上し得るものの、高温・高
湿環境下、特に高湿環境下では上記の従来不具合が解消
されないことが判明し、さらに鋭意研究を行った結果、
Znを所定範囲量添加することで高温環境下において所
望の効果を得られると共に、これと同時にSbを所定範
囲量添加することで高湿環境下において所望の効果を得
られることを見出だし、本発明のはんだバンプ形成材料
を提供するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、ワイヤボンディング
装置を用いてチップ電極上にバンプを形成するための形
成材料であって、Snを主要元素とし、0.1wt%〜10wt
%のZn及び0.1wt%〜10wt%のSbをその合計量が1.1
wt%〜20wt%になるよう添加せしめたことを特徴とする
半導体素子用のはんだバンプ形成材料である。
【0008】
【作用】本発明の形成材料を用いて作製した細い合金ワ
イヤ、すなわちワイヤボンディング装置を用いてチップ
電極上にバンプを形成するための合金ワイヤの先端を加
熱すると、酸素との親和力が強いZn、Sbが夫々ボー
ル表面に濃縮して、表面側のZn、Sb濃度が高く、そ
の内側が主要元素(Sn)濃度の高い二層構造の疑似Z
nボールが形成される。よって、このボールにより形成
されるバンプは、Alとの固溶限が広いZnと、Alと
の金属間化合物を形成するSbの特性によりAl電極と
の接合強度が向上し、且つZnとSbに富んだ表面層
は、高温・高湿環境下における局部電池反応を小さくさ
せ、接合強度向上に所望の効果を得る。しかも表面Z
n、Sb層の内側は主要元素濃度の高いものとするの
で、所定の柔らかさを必要とするバンプ特性を低下させ
る虞れもない。
【0009】しかし、Zn及びSbの各々の添加量が0.
1wt%未満、Zn及びSbの添加合計量が1.1wt%未満
は上記の特性を得ることができない。また、Zn及びS
bの各々の添加量が10wt%を越えると、ワイヤ先端にボ
ールを形成する際、ボール表面に厚い酸化膜が形成され
てボール形状がいびつになり、Al電極への接合強度が
低下するので好ましくない。従って、Zn及びSbの添
加量を上述の範囲に設定するものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。表1は主
要元素Snに対して各種添加元素を表中の記載量配合せ
しめてなるバンプ形成材料で、各試料 No.1〜16は、夫
々の組成(不可避不純物を含む)にしたものを溶解鋳造
し、次いで線引加工で線径60μmのワイヤ、すなわちワ
イヤボンディング装置を用いてチップ電極上にバンプを
形成するための合金ワイヤに作製した。
【0011】尚、試料 No.1,2はZn,Sbの何か一
方を単独で添加した比較例、 No.3はZn及びSbを添
加しない比較例、 No.4,5,9〜11,14,15はZn,
Sbの添加量が本発明の規定範囲外である比較例、 No.
6〜8,12,13,16はZn,Sbの添加量が本発明の規
定範囲である実施例である。
【0012】そして、各試料についてボンディング直後
の剪断強度、高温・高湿環境下での剪断強度、剪断試験
後のはんだ残留物の割合、ボール形状の真球性、Snホ
イスカ発生の有無についてテストした。
【0013】ボンディング直後の剪断強度は、ワイヤボ
ンディング装置により各試料の先端にボールを形成し、
そのボールをAl電極上に熱圧着した後ワイヤから切断
してバンプを形成し、その直後にバンプとAl電極間の
接合強度を測定した値である。
【0014】高温・高湿環境下での剪断強度は、上記ボ
ンディング法によりAl電極上にバンプを形成し、温度
85℃,湿度85%の状態で100 時間放置した後、バンプと
Al電極間の接合強度を測定した値である。はんだ残留
物の割合については、高温・高湿環境下での剪断強度の
測定後、Al電極上のはんだ残留物を目視観察し、はん
だ残留物がAl電極上の接合部の90%以上の状態であ
る場合を○、10%以上90%未満の状態である場合を
△、10%未満の状態である場合を×として評価した。
【0015】ボール形状の真球性は、放電時間を3ms
一定とし、ボールの直径が線径の2.5 倍となるように放
電電流を調整してボールを形成し、該ボールにゆがみが
あるか否かで測定した。測定の結果、ゆがみがない場合
を良で、ゆがみがあった場合を不可で、夫々表記した。
Snホイスカ発生の有無は、上記ボンディング法により
Al電極上にバンプを形成し、温度85℃,湿度85%の高
温・高湿環境下で20Vの電流を流してSnホイスカ発生
の有無を観察した結果である。
【0016】
【表1】
【0017】上記表1によれば、添加元素ZnとSbを
添加しない場合(試料 No.3)ではボンディング直後、
高温・高湿環境下の双方の剪断強度が2g程度であり、
これにSbを単独で添加(試料 No.1)、若しくはZn
の添加量が0.001 wt%未満(試料 No.4)した場合では
前記夫々の強度値がほとんど改善されないことが確認さ
れる。また、Znの単独添加(試料 No.2)若しくはS
bの添加量が0.001 wt%未満(試料 No.10)ではボンデ
ィング直後の剪断強度に改善が見られるものの、高温・
高湿環境下での剪断強度にはほとんど効果が現れないこ
とが確認される。また、Zn,Sbの一方又は双方の添
加量が0.1wt%未満(試料 No.5,11,15)の場合、ボ
ンディング直後、高温・高湿環境下の双方の剪断強度が
15g前後であり、ある程度の改善が見られるものの、本
願発明の要求に対しては満足し得ないことが確認され
る。
【0018】また、添加元素Zn或いはSbの何か一方
の添加量が10wt%を越えると(試料No.9,14)ボール
表面に厚い酸化膜が形成され、適正なボール形成が不可
能なことが確認される。また、上記各比較例(試料 No.
1〜5,9〜11,14,15)は、高温・高湿環境下での剪
断試験後のはんだ残留物の割合が10%未満であり、は
んだバンプとAl電極の接合部の接合強度が微弱で、該
接合部で剥離が生じていることがわかる。 さらに上記各
比較例中、Zn及びSbの双方を添加しない場合はSn
ホイスカが発生し、Zn或いはSbの何か一方を所定量
添加した場合はホイスカが発生しないことを確認でき
た。これは、Zn或いはSbがボール表面に濃縮するこ
とで、Snホイスカの発生が抑えられたものと考えられ
る。
【0019】これに対し本願の実施例になる試料 No.6
〜8、12,13,16は、ボンディング直後、高温・高湿環
境下の双方の剪断強度が20g以上で上記比較例5,11,
15と比べても顕著な改善が見られる。またこれら実施例
は、高温・高湿環境下での剪断試験後のはんだ残留物の
割合が90%以上であり、はんだ本体で剥離が生じてい
るので、高温・高湿状態に保持した後に剪断剥離した場
合でも、はんだバンプとAl電極の接合部の接合強度が
強固であることが分かる。またこれら実施例は、ボール
の真球性が良好で、Snホイスカの発生も無いことがわ
かる。従って、表1の測定結果により明らかな如く、本
発明実施品(試料 No.6〜8,12,13,16)によれば、
半導体素子のバンプ形成用として、極めて顕著な特性が
えられることが確認できた。
【0020】また、上記試料 No.2,3,7のワイヤを
用いて上記ボンディング法により形成したボールのオー
ジュ分析を行った。結果を図1のグラフ中に示す。同グ
ラフ中、(イ)は試料 No.3を、(ロ)は試料 No.2
を、(ハ)は試料 No.7を、夫々表す。
【0021】このグラフによれば、グラフ(イ)ではZ
n及びSbの添加がない場合はボール表面におけるSn
濃度がある程度の数値を示すことが示される。また、グ
ラフ(ロ),(ハ)ではZn単独の添加、若しくはZn
とSbの同時添加により、ボール表面においてはZn濃
度,Sb濃度が高く、Sn濃度が低いのに対し、ボール
中心に近づくれSn濃度が高く、Zn濃度,Sb濃度が
低くなることが示される。
【0022】これにより、Zn単独の添加、若しくはZ
nとSbの同時添加により、表面側のZn、Sb濃度が
高く、その内側が主要元素(この場合Sn)濃度の高い
二層構造の疑似Znボールが形成されることが確認でき
た。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、ワイヤボ
ンディング装置を用いてチップ電極上にバンプを形成す
るための形成材料であって、Snを主要元素とし、0.1w
t%〜10wt%のZn及び0.1wt%〜10wt%のSbをその合
計量が1.1wt%〜20wt%になるよう添加せしめた構成と
したので、ワイヤボンディング装置を用いてチップのA
l電極上にバンプを形成する際の特性(ボールの真球
度,硬度等)は従来同様に維持しつつ、バンプとAl電
極との接合部分の特性をさらに改善して、高温・高湿環
境下においてAl電極が溶け出すような従来不具合を解
消することが可能になった。
【0030】従って、ワイヤボンディング装置を用いた
バンプ形成に有用で、しかも高温・高湿環境下における
特性に特に優れ、耐久性,信頼性の高い半導体装置の製
作に有用なはんだバンプの形成材料を提供することがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料 No.2,3,7からなるワイヤを用いて形
成したボールのオージュ分析結果を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−205551(JP,A) 特開 平3−283542(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤボンディング装置を用いてチップ電
    極上にバンプを形成するための形成材料であって、Sn
    を主要元素とし、0.1wt%〜10wt%のZn及び0.1wt%〜
    10wt%のSbをその合計量が1.1wt%〜20wt%になるよ
    う添加せしめたことを特徴とする半導体素子用のはんだ
    バンプ形成材料。
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