JP3201487B2 - 半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物

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JP3201487B2
JP3201487B2 JP15174391A JP15174391A JP3201487B2 JP 3201487 B2 JP3201487 B2 JP 3201487B2 JP 15174391 A JP15174391 A JP 15174391A JP 15174391 A JP15174391 A JP 15174391A JP 3201487 B2 JP3201487 B2 JP 3201487B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、機械的強度、低
応力性、耐クラック性、成形性に優れた半導体封止用樹
脂組成物に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来IC、LSI等の半導体装置におい
ては、その半導体素子をエポキシ樹脂組成物を用いて成
形封止されているものが広く用いられている。このエポ
キシ樹脂組成物としては特に多官能エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック樹脂、無機質充填材を主成分とした樹
脂組成物が、耐熱性、成形性、電気特性に優れているた
め封止材料の主流になってきている。
【0003】しかしながら、半導体分野の技術革新によ
る集積度の向上と共に、素子サイズの大型化、配線の微
細化が進み、パッケージも小型軽量化、薄型化する傾向
にある。さらに近年の半導体装置の基板への表面実装化
に伴い、パッケージそのものが半田浴温度にさらされる
ため、パッケージ内の水分が急激に膨張しパッケージに
クラックを発生させるとともに、半導体の耐湿性を低下
させ、ひいては信頼性を低下させる原因となっている。
これらの結果、封止材料の耐熱性はますます重要な特性
として要求されてきている。
【0004】このような観点に立ち、従来より耐熱性の
改良を加えた骨格を有する、シリコーン変性エポキシ樹
脂系の封止材料が検討されてはいるが、高温時の機械特
性、耐クラック性、耐熱劣化性など高度の耐熱性能は不
十分であった。また、さらに高い耐熱性を得るべく熱硬
化性のポリイミド樹脂を用いた封止材料の開発が試みら
れているが、機械的強度が低く、脆いものであり、耐ク
ラック性に劣るものしか得られていない。さらにエポキ
シ樹脂に比べて金属との密着性が低いため、成形時ある
いは半田浴浸漬時に素子やフレームと封止材料との界面
で剥離を生じ、著しく耐湿信頼性が劣るといった欠点を
有している。
【0005】上記目的を達成する試みの一つとして、エ
ポキシ樹脂と熱硬化性ポリイミド樹脂両者の特徴を併せ
持ち、なおかつ低応力性の材料を得るべく、両樹脂を併
用した組成物による封止材料の開発が進められている。
具体的には多官能エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤
との硬化系に、ポリマレイミド化合物もしくはポリマレ
イミド化合物とアリル化合物及び低応力剤を添加した組
成物が例としてあげられる。しかしながらエポキシ樹脂
の硬化触媒として用いられる有機ホスフィン化合物、3
級アミン類、イミダゾール化合物はマレイミド化合物の
反応をも促進し、しかもマレイミド化合物の反応の方が
エポキシ樹脂の反応よりも優先的に進行するために以下
の問題点が存在する。第一には、成形の際に反応の速い
マレイミド化合物が成形品表面や金型を汚染すること、
第二には硬化物が不均一となるためボイドが発生したり
十分な機械的強度、低応力化が得られないなどの欠点で
ある。
【0006】一方、低応力化に関して、低応力剤成分と
してシリコーン化合物を配合することが通常行われてい
る。しかしこの場合、シリコーン化合物とエポキシ樹脂
あるいはマレイミド樹脂等の樹脂成分との相溶性が低い
ために、成形時にシリコーン化合物がブリードし成形品
表面や金型を汚染する、あるいは封止材と素子との密着
性を損なうといった問題点が発生する。従ってこの方法
では配合できる低応力成分に限界があり、十分な低応力
化が図れない。これを改良するために、樹脂成分とシリ
コーン化合物とを反応させて得られる、シリコーン変性
樹脂を配合することで、低応力化を図る試みも数多くな
されている。この方法によれば確かにシリコーン成分と
樹脂成分との相溶性が向上するため、シリコーン成分の
ブリードが抑えられ、かつ均一なシリコーン成分の分散
が可能となるため効率的な低応力化が実現できる。しか
しながら、マレイミド化合物を含有する樹脂とシリコー
ン化合物とを反応させることは、一般に樹脂の粘度の上
昇を伴い、成形時に未充填や半導体素子の変形を起こす
等の問題が発生する。このために粘度の低減と低応力化
とを両立させることは、特にマレイミド化合物を含有さ
せてなる樹脂組成物の場合、きわめて困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みなされたものであり、低応力性、耐熱性、耐ク
ラック性、金属との密着性に優れ、かつ良好な成形性を
有する半導体封止用樹脂組成物を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は(a)両
末端にエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂と、芳香
環上に直結したアリル基を有する二価フェノール化合物
とを、フェノール性水酸基に対するエポキシ基の当量比
を1.1〜3.5の範囲で反応させることにより得られるア
リル基含有両末端エポキシプレポリマー化合物100重
量部にオルガノハイドロジェンポリシロキサンを2〜2
0重量部付加反応させたシリコーン変性プレポリマー。 (b)両末端にエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂
と、芳香環上に直結したアリル基を有する二価フェノー
ル化合物とを、エポキシ基に対するフェノール性水酸基
の当量比を1.1〜5.0の範囲で反応させることにより得
られるアリル基含有両末端フェノールプレポリマー化合
物100重量部にオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンを2〜20重量部付加反応させたシリコーン変性プレ
ポリマー。 (c)(a)+(b)100重量部に対して40〜25
0重量部のポリマレイミド化合物 (d)式〔1〕で表される有機シリコーン化合物
【0009】
【化2】 (式〔1〕においてR1 は水素、メチル基、エチル基あ
るいはフェノール基を示し、R2 は炭素数1から5まで
のアルキレン基を示し、Xはエポキシ基含有有機基、Y
は繰り返し単位を有する官能基で、オキシエチレン重合
体、オキシプロピレン重合体あるいはこれらの共重合体
である。またYは直接ケイ素原子に結合してもよい。
l、m、nは各々整数を表す)。 (e)硬化促進剤 (f)無機質充填材からなる半導体封止用樹脂組成物で
ある。
【0010】本発明者は成形の際にマレイミド化合物
と、シリコーン変性エポキシ成分中及び硬化剤であるシ
リコーン変性フェノール成分中のアリル基との反応が優
先し、後硬化時に少量存在するエポキシ基とフェノール
性水酸基との反応が完結することで、均一で緻密な硬化
網目の形成が可能となる新規な樹脂組成物を見いだし
た。またシリコーン変性エポキシ樹脂成分及びシリコー
ン変性フェノール樹脂成分に、さらに第三成分としての
特定の構造を有する有機シリコーン化合物を添加するこ
とにより、シリコーン成分と樹脂成分との間の相溶性が
向上すると共に、樹脂組成物の溶融粘度の低下が実現で
きることを見いだした。このため本発明によれば、シリ
コーン成分のブリードによる金型汚れや成形品汚れの発
生がなく、また半導体素子との密着性や機械的強度に優
れ、かつ成形時の流動性が良好な信頼性の高い封止材料
用樹脂組成物を得ることが可能である。
【0011】本発明の(a)及び(b)に使用される両
末端にエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂として
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、
3、3’、5、5’−テトラメチルビフェノール型エポ
キシ樹脂、また臭素化エポキシ樹脂として3、3’、
5、5’−テトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹
脂等が好ましい例としてあげられる。なお成形物の難燃
性を確保するために、臭素化エポキシ樹脂を一定の割合
で併用することは必須である。
【0012】一方本発明の(a)及び(b)に使用され
るアリル基を有する二価フェノール化合物とは、二価フ
ェノール化合物とハロゲン化アリル化合物とをアルカリ
の存在下で反応させ、さらにクライゼン転位させること
で芳香環上に直接結合するアリル基を有する二価フェノ
ール化合物のことである。二価フェノール化合物として
はビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノー
ルS、ビフェノール、3、3’、5、5’−テトラメチ
ルビフェノール等が好適な例としてあげられる。またハ
ロゲン化アリル化合物としては臭素アリル、塩化アリル
等が具体例としてあげられる。上記二価フェノール化合
物とハロゲン化アリル化合物とを反応させる際の組成比
により、通常1〜4個のアリル基をフェノールの芳香環
上に導入することが可能である。
【0013】二官能エポキシ樹脂とアリル基を有する二
価フェノール化合物とのプレポリマー化の反応に際して
は、無触媒でも加熱により反応が進行するが、好ましく
は触媒を併用する。触媒としてはイミダゾール系化合
物、第三級アミン、有機りん系化合物等、通常のエポキ
シ樹脂とフェノール化合物の反応に用いられる公知の化
合物が適宜使用可能である。これら触媒を使用するとプ
レポリマー化反応は80〜180℃の加熱下、30分〜
12時間で完結させることが可能である。
【0014】二官能エポキシ樹脂とアリル基を有する二
価フェノール化合物とを反応させる際には、両者の組成
比を変えることで、エポキシ基を両末端に有するプレポ
リマーまたはフェノール性水酸基を両末端に有するプレ
ポリマーを得ることができる。この場合組成物中のエポ
キシ基数をS、フェノール性水酸基数をTとすると、本
発明の(a)のエポキシ末端プレポリマーでは1.1≦S
/T≦3.5の範囲とすべきである。これによりS/Tが
小さいとプレポリマーの分子量が大きくなりすぎ、成形
材料とした場合の流動性が低下する。またS/Tが大き
いと必然的にアリル基を含有しない未反応のエポキシ樹
脂分子が、低分子のフリー成分として残存するために、
成形性や硬化性の低下の原因となる。一方本発明の
(b)のフェノール性水酸基末端のプレポリマーの場合
には、両者の組成比を1.1≦T/S≦5.0の範囲にすべ
きである。T/Sがこれより小さいとプレポリマーの分
子量が大きくなりすぎ、逆にT/Sが大きすぎるとアリ
ル基含有二価フェノール化合物が低分子量未反応物とし
て残存し、硬化性や耐熱性が低下する。
【0015】これらプレポリマー化合物と反応させるオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に
直接結合した水素原子を有するポリシロキサンであれば
その構造に特に制限はない。水素原子は1分子中に1個
以上あればよく、分子の末端あるいは側鎖に位置するも
のである。水素以外のケイ素化合物に結合した置換基と
してはメチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、
ポリオキシアルキレン基などがある。
【0016】オルガノハイドロジェンポリシロキサンと
プレポリマー中のアリル基は、白金または白金化合物の
存在下で、付加反応させることができる。触媒の白金ま
たは白金化合物としては塩化白金酸、塩化白金酸とオレ
フィンとの錯体、白金黒、アルミナまたはシリカ等の担
体に白金を担持させたものがあげられる。付加反応は室
温でも進行するが、通常は50〜150℃に加熱するこ
とにより時間の短縮がはかれる。また、プレポリマー化
合物とオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの共通
溶媒であるトルエン、キシレン、メチルイソブチルケト
ン等の使用も可能である。
【0017】本発明の組成物中の(a)成分と(b)成
分の配合割合は、(a)成分のシリコーン変性プレポリ
マーのエポキシ基に対し(b)成分シリコーン変性プレ
ポリマーのフェノール性水酸基の数が0.8〜1.2となる
ことが好ましい。この範囲外だと、得られる硬化物の耐
熱性、耐湿性が低下することになる。
【0018】本発明の(c)成分に用いられるポリマレ
イミド化合物とは、分子中に2個以上のマレイミド基を
含有する化合物である。その具体例としてN、N’−ジ
フェニルメタンビスマレイミド、N、N’−ジフェニル
エーテルビスマレイミド、N、N’−ジフェニルスルホ
ンビスマレイミド、アニリン・ホルマリン重縮合物のマ
レイミド化合物等があげられる。また上記ポリマレイミ
ド化合物にN−フェニルマレイミド、N−(4−ヒドロ
キシフェニル)マレイミド等、モノマレイミド化合物を
適宜併用することも可能である。
【0019】本発明の(a)成分及び(b)成分のシリ
コーン変性プレポリマーと(c)成分のポリマレイミド
化合物との量的割合は、用途、所望の耐熱性等に応じて
適宜選択できる。一般的には上記(a)成分及び(b)
成分と(c)成分との重量比は4/10〜10/4で好
ましくは3/7〜7/3の範囲である。これより(c)
成分が少ないと耐熱性向上の効果がなく、またこれより
多いと硬化物が脆くなり、また金属との密着性が低下す
る。
【0020】また本発明品の(a)成分及び(b)成分
のシリコーン変性プレポリマーと(c)成分のポリマレ
イミド化合物は予め予備反応させて、均一なレジンとす
ることも可能である。このことにより相溶性や硬化性が
さらに良好になり、本発明の特徴をさらに高めることが
可能である。本発明に用いられる(d)成分の有機シリ
コーン化合物としては、式〔1〕に表されるものであり
1は水素、メチル基、エチル基あるいはフェニル基を
示し、Xはエポキシ基を持つものである限り、特に制限
はない。Xとしては
【0021】
【化3】
【0022】等が例としてあげられる。この際、有機シ
リコーン化合物一分子中には少なくとも1個以上のエポ
キシ基が入ることが必要であり、またl、m、nは整数
を表す。R2 は炭素数1から5までのアルキレン基を示
し、Yは繰り返し単位を有する官能基でオキシエチレン
重合体、オキシプロピレン重合体、あるいはこれらの重
合体であるオキシアルキレン重合体を示す。またYはR
2 に結合せずに、直接ケイ素原子に結合してもよい。
【0023】これらオキシアルキレン重合体の重合度は
5〜500、好ましくは10〜300である。重合度が
5未満では相溶性が低く、500を越えると樹脂組成物
自体の強度低下、耐湿性低下といった問題が起こる。
【0024】また式〔1〕で表される有機シリコーン化
合物のエポキシ当量は500〜20000が望ましく、
これ未満だと低応力化の効果が小さくなり、一方、これ
を越えると相溶性が悪くなり、樹脂との界面の密着性や
封止材料と半導体素子との密着性が弱くなる。これら有
機シリコーン化合物の分子量は2000〜200000
が好ましく、これ未満だと低応力化の効果が小さく、こ
れを越えると溶融粘度の低下効果が小さく、また樹脂組
成物自体の強度低下という問題が起きる。式〔1〕の有
機シリコーン化合物の末端基については特に限定はない
が、−OR、−R、−OSiR3 及び−SiR3 (Rは
水素、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基
等のアリール基、エポキシ基含有有機基あるいはビニル
基含有有機基を示す)で表されるものが好ましい。
【0025】本発明の(a)成分、(b)成分のシリコ
ーン変性プレポリマー及び(c)成分のポリマレイミド
化合物と(d)成分の重量比が100/0.5〜100/
30の範囲で選ぶことが望ましい。(a)〜(c)成分
と(d)成分の重量比がこの範囲であると、シリコーン
変性プレポリマー成分が(d)成分の有機シリコーン化
合物の相溶化剤として作用し、シリコーン成分と樹脂成
分との相溶性が良好となる。同時に(d)成分のシリコ
ーン化合物は樹脂組成物の溶融粘度を低減する効果を有
する。上記範囲よりも(d)成分が少ないと溶融粘度の
低下の効果がなく、これを越えると樹脂組成物自体の強
度低下や(d)成分のブリードによる金型、成形品表面
の汚染という問題が起こる。
【0026】さらに本発明に用いる(e)成分の硬化促
進剤について例示すると、トリフェニルホスフィン、ト
リブチルホスフィン、トリ(4−メチルフェニル)ホス
フィン、等の有機ホスフィン化合物、トリブチルアミ
ン、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリ
スジメチルアミノメチルフェノール、1、8−ジアザビ
シクロ〔5、4、0〕−7−ウンデンセン等の3級アミ
ン、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾ
ール化合物、ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチル
パーオキシド、ジクミルパーオキシド、クメンハイドロ
パーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、シク
ロヘキサノンパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリ
ル等のラジカル重合開始剤等があげられる。これらを単
独で用いても、あるいはその2種以上を併用することも
可能である。
【0027】本発明に用いられる(f)成分の無機質充
填材としては例えば結晶性シリカ、溶融シリカ、アルミ
ナ、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、炭化珪
素、窒化ホウ素、亜鉛華等があげられる。これら無機質
充填材は全樹脂100重量部に対して、50〜800重
量部の範囲で用いられる。また無機質充填材の粒度分布
を適当に選択することにより、特性の向上も可能であ
る。
【0028】本発明の組成物は前述のもの以外、必要に
応じてカーボンブラック等の着色剤、カルナバワック
ス、合成ワックス等の離型剤、三酸化アンチモン等の難
燃剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等
のカップリング剤、シリコーンゴム、ポリブタジエン等
のゴム成分を添加することができる。
【0029】本発明の半導体封止用組成物はロール、押
し出し機等の一般混練装置により熱溶融混練し、冷却、
粉砕することにより成形材料とすることができる。
【0030】
【実施例】以下本発明を実施例で示す 参考例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量19
0)500重量部、3、3’、5、5’−テトラブロモ
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量40
0)72重量部、3、3’−ジアリルビスフェノールA
(水酸基当量154)210重量部、トリフェニルホス
フィン1重量部を120℃で2時間反応させ、両エポキ
シ末端のプレポリマーA(エポキシ当量510)を得
た。次にトルエン2000重量部、塩化白金酸の2%イ
ソプロパノール溶液2重量部を加え均一な溶液とした
後、重合度30で両末端に水素原子を有するオルガノハ
イドロジェンポリシロキサン80重量部を加え、80℃
で1時間ヒドロシリル化反応を続けた。溶剤であるトル
エンを真空下留去した後、さらにN、N’−ジフェニル
メタンビスマレイミド345重量部を130〜140℃
にて溶解させ、シリコーン変性マレイミド樹脂Aを得
た。
【0031】参考例2 参考例1のビスフェノールA型エポキシ樹脂を210重
量部、3、3’−ジアリルビスフェノールAを500重
量部、オルガノハイドロジェンポリシロキサンを50重
量部に変えた他は参考例1と同様にして、両水酸基末端
のシリコーン変性マレイミド樹脂B(変性前の水酸基当
量400)を得た。
【0032】参考例3 3、3’、5、5’−テトラメチルビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(エポキシ当量190)210重量部、3、
3’、5、5’−テトラブロモビスフェノールA型エポ
キシ樹脂73重量部、3、3’−ジアリルビスフェノー
ルA230重量部、トリフェニルホスフィン1重量部を
120℃で2時間反応させ、両エポキシ末端のプレポリ
マーC(エポキシ当量510)を得た。トルエン200
0重量部、塩化白金酸の2%イソプロパノール溶液2重
量部、重合度30で両末端に水素原子を有するオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン50重量部を用いて実施
例1と同様にヒドロシリル化反応を行いトルエンを留去
した。さらにN、N’−ジフェニルメタンビスマレイミ
ド810重量部を130〜140℃にて溶解させ、シリ
コーン変性マレイミド樹脂Cを得た。
【0033】参考例4 参考例3の3、3’、5、5’−テトラメチルビスフェ
ノール型エポキシ樹脂を210重量部、3、3’−ジア
リルビスフェノールAを500重量部に、オルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンを70重量部に変えた他は参
考例3と同様にして、両水酸基末端のシリコーン変性マ
レイミド樹脂D(変性前の水酸基当量400)を得た。
【0034】参考例5 参考例1、2のプレポリマーA、B750重量部ずつ
に、N、N’−ジフェニルメタンビスマレイミド500
重量部を130〜140℃にて溶解させてマレイミド樹
脂E、Fを得た。
【0035】実施例1、2、比較例1〜4 表1、表2に示す原料をミキサーで混合し、更に80〜
90℃の2軸ロールで5分間溶融混練後、冷却粉砕して
封止用樹脂組成物を得た。次にこれを190℃で3分間
の条件でトランスファー成形をし、190℃8時間の後
硬化を行った後、物性評価を行った。各物性値を表1、
表2に示す。 *1 有機シリコーン化合物
【0036】
【化4】
【0037】*2 スパイラルフローEMMI−I−6
6に準じたスパイラルフロー測定用金型を用い、試料を
15g、成形温度190℃、成形圧力7.0MPa、成形
時間3分で成形したときの成形品の長さ。 *3 曲げ強度 テンシロン曲げ測定機、スバン100mm、負荷速度10
mm/min、260℃における測定値。
【0038】*4 曲げ弾性率 テンシロン曲げ測定機、スバン100mm、負荷速度10
mm/min、260℃における測定値。 *5 ガラス転移点 熱膨張係数測定機、サンプルサイズ15mm×3mm *6 半田耐熱性試験 成形品(チップサイズ36mm2 、パッケージ厚み2mm)
について85℃、85%RHの水蒸気下で72時間処理
後、240℃の半田槽に10秒間浸漬し、クラックの発
生した個数を示す。 *7 パッケージ外観 成形品の外観を目視で判断。 *8 金型汚れ 成形1000ショット数の金型汚れの状態を目視で判
断。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明による半導体封止用樹脂組成物に
よれば、シリコーン変性ポリマレイミド化合物、及び有
機シリコーン化合物の導入により、通常のエポキシ樹脂
に比べガラス転移温度や熱時強度が向上し、また低応力
性を合わせ持つため、半田浴に浸漬してもアルミ配線ず
れ及びパッケージクラックの発生が起こらない。更に、
本組成物は成形性、信頼性に優れた封止材料として有用
である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 63/00 C08L 63/00 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)両末端にエポキシ基を有する二官
    能エポキシ樹脂と、芳香環上に直結したアリル基を有す
    る二価フェノール化合物とを、フェノール性水酸基に対
    するエポキシ基の当量比を1.1〜3.5の範囲で反応させる
    ことにより得られるアリル基含有両末端エポキシプレポ
    リマー化合物100重量部にオルガノハイドロジェンポ
    リシロキサンを2〜20重量部付加反応させたシリコー
    ン変性プレポリマー、 (b)両末端にエポキシ基を有する二官能エポキシ樹脂
    と、芳香環上に直結したアリル基を有する二価フェノー
    ル化合物とを、エポキシ基に対するフェノール性水酸基
    の当量比を1.1〜5.0の範囲で反応させることにより得ら
    れるアリル基含有両末端フェノールプレポリマー化合物
    100重量部にオルガノハイドロジェンポリシロキサン
    を2〜20重量部付加反応させたシリコーン変性プレポ
    リマー、 (c)(a)+(b)100重量部に対して40〜25
    0重量部のポリマレイミド化合物、 (d)下記式〔1〕で表される有機シリコーン化合物、 【化1】 (式〔1〕においてR1は水素、メチル基、エチル基あ
    るいはフェニル基を示し、 R2は炭素数1から5までの
    アルキレン基を示し、Xはエポキシ基含有有機基、Yは
    繰り返し単位を有する官能基で、オキシエチレン重合
    体、オキシプロピレン重合体あるいはこれらの共重合体
    である。またYは直接ケイ素原子に結合してもよい。
    l、m、nは各々整数を表す。) (e)硬化促進剤、 (f)無機質充填材からなり、(a)成分と(b)成分
    の配合割合は、(a)成分のシリコーン変性 プレポリマ
    ーのエポキシ基に対し(b)成分のシリコーン変性プレ
    ポリマーのフェノール性水酸基の数が0.8〜1.2であり、
    (a)成分、(b)成分のシリコーン変性プレポリマー
    及び(c)成分のポリマレイミド化合物と(d)成分の
    重量比が100/0.5〜100/30であり、(f)
    成分の無機質充填材の添加量は全樹脂100重量部に対
    して、50〜800重量部であることを特徴とする半導
    体封止用樹脂組成物。
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