JP3201482B2 - ヒドロゲル・パッチ - Google Patents

ヒドロゲル・パッチ

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JP3201482B2 JP50601697A JP50601697A JP3201482B2 JP 3201482 B2 JP3201482 B2 JP 3201482B2 JP 50601697 A JP50601697 A JP 50601697A JP 50601697 A JP50601697 A JP 50601697A JP 3201482 B2 JP3201482 B2 JP 3201482B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は一般に、医療分野で使用されるヒドロゲル・
パッチを含む、特定の目的のためのゲルの能力を高める
ような構成成分を含有するヒドロゲルの分野に関する。
発明の背景 水の存在下においてゲルを生じる、さまざまな小区画
集団(cellular group)および/またはネットワークを
形成する親水性の重合性化合物は数多く知られている。
例えば、ゼラチンは、皮膚、靱帯、腱などの煮沸による
コラーゲンの加水分解によって得ることができる。水中
にわずか2%のゼラチンを含む混合物が存在すれば強固
なゲルが形成される。
ヒドロゲルは、ゼラチンなどの溶質を、それが溶解さ
れる高温の水に添加することによって形成することがで
きる。続いてこの溶液を冷却することにより、溶質(例
えば、固体ゼラチン成分)が間隙部に多量の溶媒(一般
的には水)を含む超顕微鏡的な結晶粒子群(いわゆる
「ブラッシュヒープ(brush−heap)」構造)を形成す
る。ゲル、特にハイドロゲルは通常は透明であるが、乳
白色の場合もある。
ゲルは天然材料から形成される場合もあれば合成材料
から形成される場合もあり、写真用フィルム、糊付け、
布地および紙用の接着剤、接合剤、医療用のカプセルお
よびパッチ剤、マッチ、光フィルター、デザート類、細
菌用の培地、ならびに医療監視用電子装置に用いるパッ
チ類を含む広範な用途がある。
ゲルは一般に、極めて高濃度の水、例えば約60〜98%
の水を含み、それらはさまざまな小区画集団によって保
持されている、この水は結合している場合も結合してい
ない場合もあり、すなわち溶質と種々の水和物を形成す
るか、重合体ネットワーク群によって形成される小区画
内に取り囲まれて存在する。ゲルには共通したいくつか
の一般的特徴があるが、広範な用途に用いられることか
ら、所望の結果を得るためにはその成分に変更を加える
ことが必要となる。例えば、デザート用のゼラチンには
香料が添加されるが、光フィルターには添加されない。
しかし、デザートと光フィルターでは使用される種類は
非常に異なるものの、着色剤が両方に添加されうると考
えられる。本発明のヒドロゲル・パッチは、所望の最終
的な結果を得るために、極めて特殊な成分を特定の量だ
け含むように設計されている。
発明の概要 水を一定の位置に保持し、それを介して電流が流れる
ような材料を形作る親水性化合物を含むパッチについて
開示する。この化合物、吸収材、架橋を生じて互いに連
結した小区画からなる多孔性ネットワークを形成する多
孔性材料もしくは重合体、または水とゲルを形成する溶
質でもよい。溶質またはゲルの固体性材料の構成成分
は、一般にパッチの重量に対して約0.5%またはそれ以
上、好ましくは40%未満の重量で存在する。水およびパ
ッチの全体には、NaClなどの塩素含有性の塩を含めるこ
とによって電導性が付与される。パッチは、水中で過酸
化水素を形成し、最終的にはグルコース1分子当たり電
子2個の放出を引き起こす、グルコースとの反応などの
反応を触媒する酵素を含む。パッチに取り込まれたグル
コースは、酵素の補助作用によって還元されてグルコン
酸および過酸化水素となり、使用時には検出可能でかつ
パッチに入り込んだグルコースの量と関連した電子の放
出をもたらす。パッチは好ましくは、パッチのpHを約3
〜9の範囲に維持するための緩衝液も含み、さらに架橋
剤、殺生物剤、湿潤剤および界面活性剤を含んでもよ
い。パッチは好ましくは、ヒトの皮膚の外形に適合する
薄い平坦な円板状の形態を有し、その内部に不織布また
は多孔性膜(例えばニトロセルロース)が包埋されたも
のでもよい。
本発明の目的の1つは、その装置に入り込むグルコー
スなどの生物学的に重要な分子を、測定可能である電流
などの既定量の検出可能な信号へと比例的に変換する使
い捨て方式の装置を提供することである。
もう1つの目的は、ゲル形成性化合物および水を、グ
ルコース酸化酵素、およびゲルに電導性を付与する塩素
含有性の塩とともに含むヒドロゲル・パッチを提供する
ことである。
本発明の利点は、これによって極めて微量のグルコー
ス、例えば血液中のグルコース濃度の10、500もしくは
1,000分の1、またはそれよりも低い濃度のグルコース
の流入を連続的かつ正確に測定することが可能となる点
である。
もう1つの利点は、分析物の存在下における背景電気
信号(「ノイズ」、分析物の非存在下における信号)が
信号に比して弱いことである。本発明の好ましい態様に
おいて、この背景ノイズは約200ナノアンペア(nA)未
満であり、好ましくは約50nA未満である。
本発明の1つの態様のもう1つの利点は、ゲル中の過
酸化物の安定性である。好ましくは、グルコース酸化酵
素反応と無関係に生じる過酸化物の損失は、30分間で約
20%未満である。
本発明のもう1つの利点は、ゲルからの水分損失が24
時間の期間で約70%未満であることである。
本発明のもう1つの利点は、ゲルを介した分析物の輸
送速度が、測定を行う時間の長さ(tm、分析物の測定時
間)と比較して速い点である。輸送はゲルの固有時間と
関係している。「ゲルの固有時間」という用語は、本明
細書では、分析物の拡散に関するゲルの機能を意味し、
言い換えればゲルの厚さ(L、分析物の拡散距離)およ
び分析物の拡散定数(D)と関連するものとして用いら
れる。パラメーターLとDとの関係は以下の通りであ
る: L2/D=固有時間(分) 好ましくは、本発明のゲルの固有時間は約6秒〜45分
である。好ましくは、ゲル中の分析物の測定は、所望の
時間長にわたり、望ましい時間間隔で実施される(例え
ば、20分ごとに5分間測定する)。上記のパラメーター
から、ゲル中の分析物の輸送は、測定時間と固有時間の
比によって定義される。
[D/tm]/L2>1 ここでD、Lおよびtmの定義は上記の通りである。
もう1つの利点は、このパッチは容易にかつ経済的に
生産することができ、使い捨てである点である。
ヒドロゲル・パッチの特徴の1つは、この表面面積が
約0.5cm2〜10cm2の範囲にあり、厚みが約1ミル〜50ミ
ルの範囲にあって平坦かつ薄い点である。
本発明のもう1つの特徴は、このヒドロゲル・パッチ
が、不織布もしくは繊維などの構造支持体、またはパッ
チに包埋された構造支持用の膜をさらに含むことであ
る。
本発明のさらにもう1つの特徴は、電子ビーム照射、
紫外光、熱などの電離放射線の適用、または架橋剤の添
加によって架橋が促進される会合共役物の使用により、
ゲル形成性材料を架橋させることができるという点であ
る。
本発明の上記ならびにその他の目的、利点および特徴
は、その全体を通じて番号によって構成成分を示した本
明細書の一部を構成する添付の図面を参照して以下に列
挙する、本発明の組成物、成分およびサイズに関する詳
細を読むことによって当業者には明らかになると思われ
る。
図面の簡単な説明 図1は、本発明のヒドロゲル・パッチの断面を示す模
式図である。
図2は、本発明のヒドロゲル・パッチを上からみた模
式図である。
図3は、本発明のもう1つの態様の断面を示す模式図
である。
図4は、グルコース酸化酵素(GOX)の触媒作用によ
ってグルコン酸および過酸化水素が生じ、電流が発生す
る反応を示す模式図である。
図5は、パッチ中の酵素の濃度と、その酵素によって
触媒される反応の結果として発生する電気信号との間の
関係を示すグラフである。
態様の説明 本発明のパッチの説明および開示を行う前に、本発明
が以下に説明する特定の成分または分量に制限されるも
のではなく、当然ながら変更がありうることが理解され
る必要がある。また、本明細書で用いる用語は、特定の
態様のみを説明するためのものであり、本発明の範囲を
限定するためのものではなく、それは添付した請求の範
囲によってのみ制限されることも理解される必要があ
る。
本明細書および添付した請求の範囲において用いてい
るように、単数形の「1つの(a,an)」および「その
(the)」は、文脈内で明らかに特記されない限り、複
数のものに関する言辞も含む。したがって、例えば「1
つの塩(a salt)」に関する言辞は複数の塩分子および
さまざまな種類の塩を含み、「1つの酵素(an enzym
e)」は複数の酵素分子を含み、それ以外についても同
様である。
別に特記しない限り、本明細書で用いる科学技術用語
はすべて、本発明が属する技術分野の当業者が一般に理
解しているものと同一の意味を有する。本発明の実践ま
たは試験においては、本明細書に記載したものと同様ま
たは同等の任意の材料または方法を使用することができ
るが、好ましい方法および材料は以下に記載する。本明
細書に記載した刊行物はすべて、その文献に関連した特
定の情報を説明または開示する目的で、参照として本明
細書に組み入れられる。
定義 「ヒドロゲル」「ゲル」などの用語は、本明細書では
互換可能に用いられ、高流動性を有する液体でも固体で
もないゲルであり、重量にして0.5%またはそれ以上、
好ましくは40%未満のゲル形成性溶質と、95%またはそ
れ未満、好ましくは55%を超える割合の水とを含むゲル
材料を意味する。本発明のゲルは、互いに連結した小区
画を形成し、水を捕獲、吸収および/またはそれ以外の
方法で保持するよう結合し、それにより結合型および非
結合型のいずれかの様式で水と組み合わせてゲルを形作
る、好ましくは合成溶質(しかし、例えばゼラチンを形
成する天然の溶質でもよい)である溶質を用いることに
よって好ましくは形成される。このゲルは本発明のヒド
ロゲル・パッチの基本的構造であり、ゲル形成性溶質材
料および水のほかに、その構成成分を以下にさらに定義
する酵素および塩などの付加的な構成成分を含んでもよ
い。
「ゲル形成性材料」「溶質」などの用語は、本明細書
では互換可能に用いられ、水と混合することによってゲ
ルを形成し、一般にそのゲルが、溶質によって形成され
る互いに連結した小区画および/またはネットワーク構
造を含む水を保持する何らかの構造を形成することによ
って形作られるような固体材料を意味する。溶質は、皮
膚、靱帯、腱などの煮沸によるコラーゲンの加水分解に
よって得られる蛋白質の混合物を含む、天然ゼラチン溶
質などの天然の材料でもよい。しかしより好ましくは、
この溶質またはゲル形成性材料は、湿潤剤を添加する場
合は、重量にして0.5%より多く40%未満の範囲、好ま
しくは8〜12%であり、湿潤剤を添加しない場合は、重
量にして好ましくは約15〜20%であるような分量で含ま
れる、重合性材料(ポリエチレン酸化物、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドメチル
プロパンスルホネートおよびそれらの共重合体、ならび
にポリビニルピロリドンを含むが、以上のものに限定さ
れない)である。固体材料は、カルボポール(Carbopo
l)という商標名で販売されているポリアクリル酸の量
が重量にして0.5〜5%の範囲、より好ましくは約2%
存在するポリアクリル酸などの付加的な成分を含んでも
よい。好ましくは、ゲル形成性材料またはゲルの任意の
成分は、測定および定量化に悪影響を及ぼすような溶質
または検出可能な反応産物とは反応しない。例えば、ポ
リビニルピロリドンは、過酸化水素と反応することが認
められており、したがって、測定する化合物が過酸化水
素であるようなグルコース酸化反応を介してグルコース
の検出に用いるためのゲル形成性材料としては好ましく
ない。
ゲル形成性材料には、例えば、上記のゲルまたは水を
吸収する天然型もしくは合成型の海綿質を形成する架橋
性の重合性材料が含まれる。この材料は、小区画ユニッ
ト中に水を部分的に包み込むことによって水を保持して
もよく、毛細管作用によって水を保持する繊維紙様の材
料でもよい。好ましい材料は、水および材料の重量にし
て、固体材料の量と等しいかそれよりも多い量の水を保
持することができる。より好ましくは、この材料は、材
料の重量の約2〜5倍、最も好ましくは約15倍を超える
量の水を保持する。
「水分損失」という用語は、本明細書では、特定の時
間における水分の損失の速度の測定を意味する。ゲルの
最適な機能を得るためには、24時間での水分損失が70%
未満であることが好ましい。水分損失は以下のように測
定する:まず直径約0.75インチのゲルを、蒸気の流出が
ゲルの両面からしか生じないように、2枚の円板の間に
はさんで置いた。重量損失は、室温および大気圧下にお
いて、24時間中の選択された時点に関して測定した。重
量損失は水分損失によるものであり、これをゲル中の最
初の水分の含量によって標準化する。24時間でのゲルの
乾燥率は70%未満であることが好ましい。ゲルの保水性
を改善する目的で、ゲル混合物に湿潤剤を添加してもよ
い。
「緩衝液」という用語は、本明細書では、パッチまた
はゲルの水分に対して、そのpHを既定範囲内に維持する
ために添加される構成成分を意味する。緩衝液には、そ
れに酸またはアルカリを添加してもpHの変化がわずかで
しかないような弱酸およびそれと共役する弱塩基が含ま
れる。弱酸はアルカリが添加されると緩衝液となり、弱
塩基は酸が添加されると緩衝液となる。この緩衝作用
は、以下の反応によって説明される。
A+H2O→B-+nH3O+ ここでnは正の整数であり、B-は弱塩基、Aは弱酸で
ある。塩基Bは対応する酸Aから陽子が奪われることに
よって形成される。酸は、NH4 +などの陽イオン、CH3COO
Hなどの中性分子、またはH2PO4 -などの陰イオンを含ん
でいてもよい。アルカリを添加することにより、水素イ
オンが除去されて水が形成されるが、添加したアルカリ
が緩衝液の酸の量を超えない限りにおいて、水素イオン
の多くは、平衡を維持するよう、Aのさらなるイオン化
によって置換される。酸が添加された場合には、この反
応は逆となり、水素イオンは塩基Bと組み合わされて酸
Aを形成する。本発明に関して、ヒドロゲルのpHを約3
〜9の範囲、より好ましくは6〜8の範囲に維持するた
めに十分な量で存在するリン酸緩衝液および重炭酸塩を
含むさまざまな種類の緩衝液を用いることができるが、
それらに限定されない。
「塩」および「塩素塩」という用語は、本明細書で
は、酸の水素が金属またはその等価物と置換された場合
に形成される塩素含有性の化合物を表現するために互換
可能に用いられる。例えば、 HCl+NaOH→NaCl+H2O 本発明に関して有用な塩は、パッチに電導性を付与す
るのに十分な量、水性の成分に添加される。好ましく
は、塩の量はヒドロゲルの重量に対して約0.1%から約
5%の範囲、好ましくは0.3%から2%の範囲で存在す
る。塩は好ましくは塩素イオンを含む。好ましい塩とし
ては、塩化ナトリウム、塩化カリウムが含まれ、塩化マ
グネシウムとNaClとの併用が最も好ましい。
「湿潤剤」という用語は、本明細書では、水に対する
親和性、およびゲルの材料の水性内容物に対する安定化
作用を有する物質を表現するのに用いられる。
「架橋剤(cross−linker)」および「橋かけ剤(cro
ss−linking agent)」という用語は、本明細書では、
放射線照射(例えば紫外線、電子線など)、熱または化
学的手段によって開始される架橋を促進するために重合
体と組み合わされる化合物を表現するのに用いられる。
架橋は、単一のまたは複数の重合体に、重合体の中軸ま
たは付属部分に位置する基を活性化させ、活性化された
基が別の重合鎖上にある他の基と結合するようにさせる
電子線照射、電離放射線、γ線照射または紫外光などの
照射を行う部分に架橋剤を添加することによって増強で
きる。架橋により、パッチの構造的な統合性は改善され
る。
「殺生物剤」という用語は、本明細書では、細菌、カ
ビ、粘菌、真菌などの微生物を死滅させるか、その増殖
を抑制する任意の物質を表現するのに用いられる。殺生
物剤は、ヒトに有毒なものでもよいが、好ましくは、パ
ッチまたはヒドロゲル中に比較的低濃度で用いた場合に
ヒト患者に対して皮膚の刺激症状または何らかの有害作
用を引き起こさない材料である。殺生物剤の化学物質に
は、塩素化炭化水素、有機金属、水素放出性化合物、金
属塩、有機硫黄化合物、第4アンモニウム化合物、フェ
ノール類、メチルパラベンなどの化合物が含まれる。殺
生物剤の化合物が本発明に関して使用される場合には、
その重量がヒドロゲル材料の重量に対して0.5%または
それ未満である。
「酵素」という用語は、天然分子と、反応産物を生じ
る天然分子である可能性のあるもう1つの分子との間の
反応を触媒する、一般的には蛋白質である化合物または
材料を意味する。本発明の酵素蛋白質は、天然の供給源
から単離されたものでも組換えによって得られたもので
もよい。
「酵素負荷」という用語は、本明細書では、最終的な
水和ゲルに換算して1g当たりのゲル混合物に添加される
酵素活性の量を示すのに用いられる。混合物に添加され
る酵素の量(活性の単位、「単位」)は、ゲル中の分析
物の拡散が律速因子となるように分析物と迅速に反応す
るよう、十分な活性酵素が存在するように調節される。
さらに、ゲルの架橋、保存、および取り扱いにおけるゲ
ルの操作によって、分析物の拡散が律速因子であるレベ
ルより活性酵素の量が下回ることがないように十分な量
の酵素が添加される。
好ましくは、本発明のゲルの酵素負荷は、ゲル中の分
析物の拡散について酵素反応が律速的であるよう十分な
量である。このような条件は、ゲルの厚さL、分析物
(グルコース酸化酵素によって触媒される反応における
グルコース)などの拡散定数D、酵素負荷E、酵素の触
媒速度定数Kc、および酵素のミカエリス・メンテン(Mi
chaelis−Menten)速度定数Kmの間の関係によって定義
される。拡散が律速因子となる酵素反応条件が好ましい
ため、酵素負荷およびゲルパラメーターは以下の関係を
満たすように選択される。
L(KcE/KmD)1/2≧1 基本的構造 図1は、本発明のヒドロゲル・パッチなどのパッチの
断面を示す模式図である。ゲルパッチ構成成分2などの
基本的構造に当たるパッチ構成成分は、対応する表面に
位置するリリースライナー(release liner)構成成分
3および4を有する。リリースライナー3および4は、
パッチが湿潤性および粘着性を幾分有する場合のパッチ
の取り扱い易さを改善するために含まれる。図2に示す
通り、リリースライナー4には、パッチの外縁同士を互
いに折り曲げた場合にリリースライナーが容易に除去さ
れるように、貫通性の「S字形の」切断部6を含めるこ
ともできる。図1に示す通り、リリースライナーの外縁
部分7はパッチ2の上側の表面から外れ、続いて容易に
剥がすことができる。
上記のパッチ構成成分2の内部に存在する構成成分に
加えて、パッチ成分2がゲルである場合、好ましくは、
ヒドロゲル・パッチ2は内部に材料もしくは繊維の層ま
たは不織布5を埋め込まれた形で含む。不織性材料5
は、この装置が多量の水を含み、特に薄いことが理由と
なって取り扱いが難しい場合に装置の構造的統合性を改
善するために役立つ。材料層5は、ゲルを介した電流の
走行に有害な影響を及ぼさずにパッチに高度の構造的統
合性を提供するように設計することができる。
図3は、本発明のもう1つの態様を示したものであ
る。図3による主要な構造的構成成分は吸収材であり、
これは天然物または合成物に由来する海綿質の形状をと
ることができる。この吸収材は最初は乾燥しているか、
または実質的に水を含まない。吸収材8は、吸収材の任
意の薄層を含んでよく、グルコース酸化酵素などの凍結
乾燥した酵素などの他の構成成分をさらに含んでもよ
い。吸収材8は、リリースライナー9によって表面の1
つと結合していてもよい。この吸収材の他方の表面は、
吸収材8を、水または水溶液12を含む包装容器11の内容
物から分離する破壊可能なシール10に覆われている。
包装容器11に圧力が加えられると、シール10は壊れ、
水性内容物12が吸収材5に吸収される。包装容器11の内
容物12は、水および/またはその溶解成分を過度に多量
もしくは少量含まないように慎重に測定される。包装容
器11の内容物12が吸収材8に完全に吸収された後に、破
壊可能なシール10を含む包装容器11は除去される。リリ
ースライナー9も同じく除去され、水および/または溶
液12によって飽和された吸収材を患者の皮膚に接触させ
る。
図3に示した態様には、グルコース酸化酵素などの酵
素を吸収材の内部に乾燥状態で含めることが可能なこと
が利点である。この状態では、酵素の貯蔵寿命はより長
くなる。しかし、本態様には不都合な点もいくつかあ
る。例えば、放送容器11中の溶液および/または水のす
べてが包装容器11から完全に放出されない、または吸収
材8に完全に吸収されない可能性があり、これはこの装
置を用いた際に得られる結果に関する変動をもたらすお
それがある。
使用される態様にかかわらず、本発明のすべての装置
には、その濃度を測定する必要があるグルコースなどの
生物学的に重要な分子を分解し、分解された個々の分子
に基づく、測定可能であって予測可能な量の電流などの
信号を発生させる酵素が含まれると考えてよい。さら
に、それぞれの装置には、グルコースなどの生物学的に
重要な分子およびその結果を生じる反応産物が透過する
ことができるゲル2または吸収材8などの基本的構造と
なる構成成分が含まれる。また、本発明の任意の装置
は、pHを比較的狭い範囲に維持するためのリン酸などの
緩衝液および塩化ナトリウムなどの塩を含む上記の付加
的な構成成分も含む。
図4は、グルコース酸化酵素(GOX)が本発明のパッ
チに入り込んだグルコースと反応して過酸化水素が形成
され、これが電極表面に電子2個を提供し、測定可能で
あってパッチに入り込むグルコースの量に関連した電流
の形で信号を提供する様子を示す模式図である。
図1〜4に関する上記の説明に基づき、本発明のパッ
チは、さまざまに異なる材料を用いてさまざまに異なる
形状をとりうることが理解されると思われる。しかし、
パッチは特定の規定された機械的、電気的、化学的およ
び拡散的な特徴を有する。
態様の説明 本発明は、電気浸透として知られる技法を用いること
によってヒト皮膚を介して移動するグルコースなどの生
物学的に意義のある分子の検出に関して有用である。唾
液、涙液、粘液、腸液および汗などの流体から測定可能
な量のグルコースを抽出するための他の技法も報告され
ている。このような技法には、超音波導入(sonophores
is)、レーザーアブレーション、吸引ブリスター法(su
ction blister)、テープストリップ法(tape strippin
g)、および皮膚浸透剤を使用する、または使用しない
受動的拡散が含まれる。
ヒト皮膚を介してグルコースなどの分子を移動させる
基本的な概念は、1994年11月8日に発行された米国特許
第5,362,307号および1994年1月18日に発行された米国
特許第5,279,543号に開示されており、以上の特許は、
電気浸透の手段によってヒト皮膚を介してグルコースな
どの分子を移動させる基本的な概念を開示するために参
照として本明細書に組み入れられる。皮膚を介して抽出
することができるグルコースなどの極めてわずかな量の
分子を、グルコース酸化酵素を使用することによって電
流を発生させるために変換するという概念は、1994年6
月24日に提出された米国特許出願第08/265,084号、およ
び1995年1月10日に提出された米国特許出願第08/265,0
84号に開示されており、この両出願は参照として本明細
書に完全に組み入れられ、両出願は、本発明における権
利が義務の下で譲渡されるものと同一の実体に対して権
利を譲渡する義務の下で発明された発明について開示し
ている。
本発明のヒドロゲル・パッチまたは他の装置は、電流
を発生する電極と接触するように設置される。この電流
は、患者の皮膚を介して本発明のヒドロゲル・パッチま
たは他の装置への分子の移動を引き起こす。上記の説明
および図4で示した通り、グルコースが分解されて過酸
化水素が生じ、これが電極と接触して電子を放出し、測
定可能であって装置に入り込むグルコースの量と関連し
た電流を発生させる。
装置の組成、サイズおよび厚さはさまざまに可能であ
り、このような差異は装置の使用可能時間に影響を及ぼ
すことができる。図1または図3のヒドロゲル・パッチ
は、一般的には24時間にわたる有用性を提供するように
設計される。その期間以降は特性に若干の劣化が生じる
と予想されるため、装置を交換する必要がある。本発明
は、例えば6〜12時間などのより短い期間、または例え
ば1〜30日間などのより長い期間にわたって使用される
装置も考慮している。
より広範な意味合いにおいて、本発明のパッチは、ヒ
ト患者の皮膚を介する任意の生物的に重要な分子の抽
出、およびその物質と別の単一の物質または複数の物質
との反応(この反応は酵素を使用することによって例え
ば10〜100倍またはそれ以上に著しく加速される)を含
む方法を実施するために用いることができる。この反応
により、パッチに吸収された生物学的に重要なまたは意
義のある物質の量に基づいて比例的に発生する信号の発
生によって電気化学的または他の手段による検出可能な
産物が形成される。上記の部分で引用した特許に示され
ている通り、グルコースなどの生化学的に意義のある分
子を、皮膚を介して回収することが可能であることは実
証されている(第5,362,307号および第5,279,543号を参
照のこと。)しかし、回収される化合物の量は極めてわ
ずかであるため、回収された材料を正確に測定し、任意
の基準と関連づけることできない場合には、このような
方法を有意義に用いることが不可能である場合が少なく
ない。
本発明は、グルコースなどの生物医学的に有意義な物
質と酸素などの別の分子との間の反応を触媒する能力を
有する酵素を含むパッチを提供する。本発明との関連に
おいて、酸素は必ずしもパッチに添加する必要はない
が、自然にパッチに浸入すると考えられ、グルコース酸
化酵素の存在下においてグルコースと反応してグルコン
酸および過酸化水素を生じる。過酸化水素はパッチに吸
収されたグルコースの量に比例した量が産生される。こ
の過酸化水素は、過酸化水素の濃度に比例した電流を発
生する電子2個の放出により、適切なセンサーで電気化
学的に検出することができる。ヒドロゲルの各成分は、
それらが過酸化水素を著しく分解せず、定量化に有害な
影響をもたらさないように選択される。好ましくは、カ
タラーゼ、ポリビニルピロリドン(PVP)、BHTおよびBH
Aなどの抗酸化剤、ならびに他の過酸化物分解性成分な
どの成分は、グルコース酸化酵素の反応によって産生さ
れる過酸化水素の定量化に影響が及ばないようにその量
を減らすか制限する。
本発明は血液中のグルコース濃度の1、2または3桁
も低い量のグルコースの検出および測定が可能であると
いう点で極めて優れている。例えば、グルコースは血液
中には約5mMの濃度で存在する。しかし、本発明のパッ
チでは皮膚を介して回収されるグルコースの濃度は2〜
100μM程度の値である。μMの量はmMの量に比べて3
桁少ない。このように低い濃度のグルコースを検出する
能力は、酵素を含め、本明細書に記載する種類の機械
的、電気的、化学的および拡散的な特徴を含む多くの特
徴を装置に提供することによって実現される。このよう
な特徴は、そのうち1つものの意義が別のものの意義を
損なわないように慎重にバランスをとる必要がある。例
えば、架橋を施してパッチの構造的統合性を改善するた
めに照射を用いることは、この装置が実際に世界で販売
される用途を有するためには重要である。しかし、照射
によって酵素の活性が損なわれることは少なくない。装
置を生産する際には、照射の前に酵素を含める必要があ
る。したがって、酵素は照射に曝されることになる。し
かし、本出願者らは、必要な程度の架橋を得るために十
分な量の照射をグルコース酸化酵素に行うことにより、
酵素の活性に顕著な低下は認められないことを見いだし
ている。また、パッチの厚みを増すことによって構造的
統合性は改善されるが、パッチの厚みが大きいことは望
ましい拡散的特徴の低減させ、望ましくない抵抗を増加
させる。
本発明の機能的構成要素の説明 ヒト患者の皮膚から極めて少量のグルコースを浸透さ
せ、グルコースを拡散させ、酵素の存在下においてそれ
を反応させて、測定可能であって装置に入り込むグルコ
ースの量に関連した電流を発生させる電子などの検出可
能な信号を発生させるという意図された目的のために有
用であるためには、本発明はいくつかの基本的な特徴を
提供する必要がある。装置内に望ましくない材料が組み
込まれていたり、酵素が劣化したりといった因子に関連
した理由から、この装置は患者によって好都合な様式で
容易に置換可能である必要がある。したがって、この装
置は一定の構造的統合性を有し、電流を通過させること
ができ、グルコース酸化酵素などの酵素を含む必要があ
る。
ゲル形成性材料:本発明のゲルは、水と混ぜ合わせた際
に水の保持および取り囲みに働くネットワーク構造を形
成し、これによってゲルを形作る溶質を含む。しかし、
水は、海綿質の薄層および水の多くの割合を吸収する他
の材料などの吸収材に吸収される可能性がある。この材
料は親水性であることができ、天然の状態ならびに/ま
たは界面活性剤および/もしくは湿潤剤の存在下におい
て水を吸収する。
酵素:本発明の必須の構成要素の1つは、グルコースな
どの生物医学的に重要な分子がかかわる反応を、例え
ば、検出可能であって反応したグルコースなどの分子の
量に比例した電流の発生によって電気化学的に検出する
ことができるような、この反応の産物の検知が可能であ
る程度に触媒する能力を有する酵素である。適した酵素
の1つは、グルコースを酸化してグルコン酸および過酸
化水素を生じさせるグルコース酸化酵素である。引き続
いて適切な電極で過酸化水素を検出することによって過
酸化水素1分子当たり電子2個が発生し、それが検出可
能であって装置に入り込んだグルコースの量に関連した
電流を発生させる(図4参照)。グルコース酸化酵素
(GOX)は市販物を容易に入手することができ、公知の
触媒特性を有する。しかし、グルコースなどの生物学的
に意義のある分子がかかわる反応を触媒し、その反応に
よって反応したグルコースなどの分子の量に比例した検
出可能な産物が産生されるものであれば、他の酵素を用
いることもできる。グルコース酸化酵素は酵素であるた
め、比較的少量で存在する場合でも装置は動作可能であ
る。これは酵素が反応自体に加わるのではなく、単に反
応を触媒するのみであるためであり、このため、グルコ
ース分子などの多数の分子を分解するために使用するこ
とができる。しかし、本発明の好ましい態様において、
グルコース酸化酵素は、装置に入り込むあらゆるグルコ
ースがほとんど即時的にグルコース酸化酵素と接触し
て、グルコースが分解されるために十分な量で存在す
る。別に特記しない限り、グルコース酸化酵素は、グル
コースの分解が可能となるために多量のグルコースがグ
ルコース酸化酵素が使用可能になるまで待機するような
低濃度では存在しない。一般的に、本発明のヒドロゲル
・パッチをヒト皮膚に接触させ、グルコースを抽出する
めに電流が加えられる場合、入り込むグルコースのすべ
てに利用可能な酵素が存在するためにパッチが含む必要
のある十分なグルコース酸化酵素の量は、ヒドロゲル1g
当たり約200単位またはそれ以上であることが明らかに
なっている。グルコース酸化酵素は、ヒドロゲル1g当た
り約10単位〜500単位の量で存在することができる。グ
ルコース酸化酵素が厚さ5ミルのゲル1g当たり100〜200
単位またはそれ以上のレベルで存在する場合、酵素での
グルコースの反応速度は、ゲル中に拡散するすべてのグ
ルコースが反応して過酸化水素およびグルコン酸とな
る、すなわち分析物であるグルコースの拡散が律速因子
となるだけの十分な高さを有する。ゲル中に浸入するグ
ルコースは、遊離した酵素の酸素との反応が可能となっ
た場合には反応しないままで存在することはない。図5
の曲線は、グルコース酸化酵素の濃度がヒドロゲル1g当
たり約200単位である場合には実質的に水平となる。し
かし、グルコースのすべてが確実に直ちに分解されてグ
ルコン酸および過酸化水素を生じるようにするには過量
の酵素を含めることが望ましい。このため、ヒドロゲル
1g当たり2000単位といった多量を使用すべきである。こ
れにより、装置を保存した際に酵素の一定の割合が分解
されることも許容され(すなわち、貯蔵寿命の延長に役
立つ)、12時間から1週間の範囲の期間、しかし好まし
くは24時間にわたる装置の使用期間において酵素の一部
が分解することも許容される。酵素の活性を維持するた
めには酵素の安定化剤を含めることが有用である。酵素
の濃度とグルコースがかかわる反応によって発生する信
号との関係を図5に示し、グルコースと酸素との反応を
図4に示した。
電解質:電解質は本発明に必須のもう1つの構成要素で
ある。電解質は、水の内部におけるイオン流の走行を可
能とするために存在する必要がある。電解質は、塩素イ
オンなどの塩であることが好ましい。したがって、塩化
ナトリウムおよび塩化カリウムなどの塩を本発明と関連
して使用することが可能であり、特に塩化ナトリウムが
好ましい。本発明の緩衝液である構成要素は、塩化ナト
リウムなどの付加的な電解質を加えなくても、緩衝液の
ほか電解質としても機能することができる。ゲル混合物
への電解質の添加は、ゲルのイオン強度が好ましくは約
10mMと200mMとの間となるように行われる。
緩衝液:緩衝液は必須の構成要素ではないが、好ましく
は本発明と関連して用いられる。緩衝液は、装置のpHを
望ましい範囲、好ましくは約3〜9の範囲に維持する目
的で含められる。緩衝液は有用な特徴を提供する。まず
第一に、緩衝液により、グルコース酸化酵素が比較的安
定に保たれるような範囲にpHが維持される。第二に、本
発明は皮膚と接触して保持されるため、皮膚への刺激性
を避けるためにはpHはほぼ中性に維持される。pHを安定
化することにより、皮膚を介するパッチへのグルコース
の流入は時間的に不安定でなくなる。本発明に関連して
種々の有用な緩衝液を使用することができる。特に好ま
しい緩衝液にはリン酸緩衝液が含まれる。しかし「緩衝
液」の用語の定義に関してすでに定義したさまざまな種
類の緩衝液も本発明と関連して首尾よく使用することが
できる。緩衝液は、リン酸、クエン酸、重炭酸、コハク
酸、酢酸および乳酸のさまざまな塩でもよい。
湿潤剤:本発明に必須ではないもう1つの構成要素は湿
潤剤である。湿潤剤を含めることは、これにより、本発
明を用いて得られる結果に一貫性が供給される点で重要
である。さらに特殊な点では、湿潤剤は、装置の内部に
存在する水の比率を極めて狭い範囲に維持するために使
用される。ゲル中の水分の含量を維持することにより、
装置は一貫してグルコースなどの任意の分子の同一量が
安定的な速度で移動することを可能とし、グルコースな
どの分子の分解によって発生するイオンの流れを同一速
度にすることができる。湿潤剤は、ヒドロゲル・パッチ
の総重量に占める割合が0.5%〜50%の範囲という極め
て少量で存在してもよい。使用可能な湿潤剤には、グリ
セリン、ヘキシレングリコール、およびソルビトールが
含まれる。湿潤剤に起因する電気的ノイズは、特定のゲ
ル、電極、および考慮している操作電圧条件に関して許
容範囲内であることが決定される。このような範囲は、
好ましくは約200nA未満、より好ましくは50nA未満であ
る。
架橋剤:上記の通り、本発明は好ましくは、両者の混合
によってゲルが形成されるポリエチレン酸化物と水との
混合によって形成されるヒドロゲルの形状で提供され
る。ゲルの構造的統合性は多量の水が存在する場合には
特に弱い可能性があるが、装置を介したグルコースおよ
び電流の走行能を改善するためには多量の水を含めるこ
とが望ましい。しかし、水の量が増えるに従って装置の
構造的統合性およびその取り扱い易さは低下する。装置
の取り扱い易さを高め、その構造的統合性を高めるため
には、架橋剤を含めることが望ましい。架橋剤は、異な
る重合鎖の間の反応をもたらす化学物質成分として提供
することができる。または、架橋は、電離放射線を照射
することによって実施することもできる。このような照
射は、好ましくは、重合鎖の連結を引き起こす電子ビー
ム照射の形式で提供される。照射と組み合わせて用いた
架橋を促進するために使用される種々の架橋剤は、米国
特許第4,684,558号および第4,989,607号に開示されてお
り、この両方はゲルの形成に関連して用いる架橋剤およ
び照射の方法を開示するための参照として本明細書に組
み入れられる。紫外線照射と組み合わせて使用するため
に有用な架橋剤には、N,N′−メチレンビスアクリルア
ミド、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、
ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチ
レングリコール(600)ジメタクリレート、トリアリル
イソシアヌレート(TAIC)、ジアリルイソシアヌレート
(DAIC)、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレ
ート、SR 415エトキシ化トリメチロールプロパントリア
クリレート、およびSR 9035エトキシ化トリメトールプ
ロパントリアクリレートが含まれる。紫外線照射を用い
た架橋のためには、光反応開始因子(photoinitiator)
を使用してもよい。このような光反応開始因子には、エ
サキュア(Esacure)(登録商標)KB1ベンジルジメチル
ケタール、エサキュア(登録商標)TZTトリメチルベン
ゾフェノンブレンド、エサキュア(登録商標)ITXイソ
プロピルチオキサン、トンエサキュア(登録商標)EDB
エチル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、およびBP
ベンゾフェノンが含まれる。
本発明において有用な電子ビーム照射およびγ線照射
による架橋剤には、エチレングリコールメタクリレー
ト、トリエチレングリコールメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート(Sartomer(登録商
標)350、Sartomer Company、Exton PA、USA)、および
N,N′−メチレンビスアクリルアミドが含まれるが、以
上には限定されない。
本発明において有用な熱的および化学的な架橋剤に
は、エチレングリコールメタクリレート、トリエチレン
グリコールメタクリレート、トリメチロールプロパン・
トリメタクリレート(Sartomer(登録商標)350)、N,
N′−メチレンビスアクリルアミド、およびグルタール
アルデヒドが含まれるが、以上のものには限定されな
い。架橋の開始因子として有用なものには、アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN)および過酸化ベンゾイルが含
まれるが、以上には限定されない。
架橋剤はゲル混合物に、ゲルが上記の望ましい物理的
性質を得るような量で添加される。架橋後にゲル中に残
る架橋剤の量は、好ましくは、ゲルが患者の皮膚とゲル
パッチが使用される時間にわたって接触した際に患者に
有毒でない量である。
殺生物剤:上記の通り、本発明のヒドロゲル・パッチま
たは他の装置は、ヒトの皮膚と接触させて使用すること
を意図している。さらに本装置は、包装され、使用の前
に比較的長期間にわたって保存される。この点を考慮す
れば、装置の内部に殺生物性化合物を組み入れることが
望ましい。このような殺生物剤は、上記の「殺生物剤」
の定義において記載した種類の微生物の死滅および/ま
たは増殖の抑制に十分な量で存在する。
ゲルの物理的特徴: 拡散:拡散に関する特徴の点で、このパッチは、グルコ
ースなどの生物学的に意義のある分子の皮膚からの浸
入、ならびに電流などの検出可能な信号の発生を最終的
に引き起こすために必要な程度の、その分子およびその
反応産物(例えば、グルコン酸および過酸化水素)のパ
ッチを介した移動を可能とする必要がある。図5に示し
たようなヒドロゲル・パッチでは、過酸化水素の拡散は
8×10-6cm2/秒であり、グルコースの拡散は1×10-6cm
2/秒である。例えば、過酸化水素およびグルコースに関
してそれぞれ約10-6cm2/秒および10-7cm2/秒を超える速
度が好ましい。拡散に関する特徴は機械的特徴とある程
度関連しており、装置に入り込むグルコースなどの分子
を規定量の測定可能な電流などに比例的に変換する使い
捨ての装置という望ましい最終的な結果を得ることを目
的として、装置のすべての特徴は互いに関係しているこ
とが理解されるであろう。本発明の好ましい態様におい
て、パッチの抵抗は約20キロオーム以下であり、好まし
くは皮膚と24時間接触した後に約1キロオーム以下であ
る。
ゲルに関する固有時間は、上記の通り、ゲルの厚さ
(L、分析物が拡散する距離)および分析物の拡散定数
(D)の関数として算出される。パラメーターLとDと
の関係は以下の通りである。
L2/D=固有時間(分) 好ましくは、本発明のゲルの固有時間は約6秒から45
分の範囲である。好ましくは、ゲル中における分析物の
測定は連続的に行われる(例えば、測定は5分間続けて
行い、1日にわたって20分間隔で実施される)。好まし
くは、ゲル中の特定の分析物に関するDは、水のみの中
での分析物の拡散速度の0.1倍以上である必要がある。
より好ましくは、ゲル中の特定の分析物に関するDは、
水中の拡散速度の0.25倍を上回る。ゲルの架橋に、分析
物の拡散が検出時の律速因子となるように変更を加えて
もよい。
ゲルの粘着:本発明のヒドロゲル・パッチの剤形および
他の剤形は、好ましくはわずかに粘着性であり、ヒト皮
膚に付着してパッチが適用される部分の皮膚の形状に適
合する。このため、パッチは、皮膚と付着し、重力によ
って落下しない程度の柔軟性および粘着性を有する。さ
らに、除去した場合に皮膚が剥がされるほどの粘着性は
持たずに除去することができ、除去した後の皮膚に触知
しうるヒドロゲルの残渣が残らないように除去される特
には皮膚に付着しないようなものである必要がある。
電導性:電気的には、パッチは十分な電導性をもたらす
必要があり、その抵抗は、皮膚に24時間接触した後に約
20キロオーム以下、好ましくは1キロオーム以下である
べきである。さらにパッチは、好ましくはパッチを使用
した際に生じる背景ノイズができる限りゼロに近いよう
な電気的環境を作り出す。好ましくは、背景ノイズの量
は、架橋されたゲルで測定した場合に500nA未満であ
り、より好ましくは200nA未満、最も好ましくは50nA未
満である。
構造的支持体:ヒドロゲル・パッチは、ゲルに埋め込ま
れた形で構造的支持体をさらに含んでもよく、この支持
体には、敷布、不織布、分散線維、または膜が含まれる
が、以上に限定されることはない。さらに、ヒドロゲル
・パッチに回収される望ましくない材料を濾過して取り
除くために役立つ膜を含めることも可能である。この構
造的支持体はゲル中に埋め込まれ、好ましくはヒドロゲ
ル・パッチの大きさおよび形状に合致している。構造的
支持体を提供するためにはさまざまに異なる材料を用い
ることができる。使用可能な不織布には、リーメイ(Re
emay)2200、2000および2400シリーズとして販売されて
いるものが含まれる。この層はスパンボンディングによ
って製造された直線状または波形の線維からなるポリエ
ステルでもよい。高吸収性の繊維または布地を用いるこ
ともできる。市販されている材料には、カメロットファ
イバードレ(Camelot Fiberdre)(登録商標)、バーレ
ー(Verlee)(不織布)、デュポンソンタラ(Dupont S
ontara)(登録商標)(ポリエステル混合布地)および
ケンダール(Kendall)不織布が含まれる。開放性区画
を有する材料および閉鎖性区画を有する材料のいずれも
使用することができる。
化学的特徴:パッチの化学的特徴は、測定される物質
(過酸化水素など)の分解または劣化が30分間で20%を
超えないような環境を提供するものである必要がある。
さらに、酵素の著しい劣化および皮膚が著しい刺激を受
けないような環境が提供される。好ましくは、ヒドロゲ
ル中には、ゲルを介した分析物の拡散が分析物の測定に
おける律速因子であるために十分な量の酵素が存在す
る。このため、パッチは好ましくは約3〜9の範囲のpH
に維持される。グルコース酸化酵素がβ−グルコースを
グルコン酸に変換する速度はα−グルコースに関する速
度の150倍であるため、好ましくは、pHはα−グルコー
スのβ−グルコースへの変換速度が最適となるように調
節される。最適という用語は、酵素の安定性、グルコー
スのイオン泳動流、皮膚への刺激性などを含むゲル中の
いくつかのパラメーターの間の平衡を意味するが、以上
には限定されない。β−グルコース:α−グルコースの
比はほぼ2:1である。異性体相互変換(ムタロテーショ
ン)の速度を高めるためには、pHは7とほぼ等しいかそ
れ以上、または4と等しいかそれ未満であることが好ま
しい。グルコースのすべて(α−グルコース、β−グル
コース)が過酸化物に変換される条件は、測定時間
(tm)未満であり、好ましくは測定時間の3分の1未満
である。このような条件には、約10mMを超えるかこれと
等しい濃度のリン酸緩衝液、約7よりも大きいかそれと
等しい、もしくは約4未満であるかそれと等しいpH、ま
たは酵素ムタロターゼの添加が含まれるが、以上には限
定されない。しかし、化学的特徴および電気的特徴はあ
る程度互いに関係している。このため、酵素の安定性お
よびα−グルコースからβ−グルコースへの相互変換が
促進されるレベルにゲルのpHを維持することに加えて、
pHはイオン泳動流を増強するように選択される。以上の
パラメーターは、使用者の皮膚への刺激性を最小化する
ためにさらに調節される。
本発明のヒドロゲルは、2つの主要な面において提供
される。1つは患者が操作する前にあらかじめ水和され
たゲルパッチであり、もう1つは乾燥状態にあって使用
する少し前に患者が水和させるゲルパッチである。本発
明のいずれの面についても最終的に水和されたゲルの特
徴は上記のものと同じである。あらかじめ水和されたゲ
ル、および乾燥型のゲルの一般的な特徴は以下の通りで
ある。
水和ゲル:本発明の目的を実現するために、本装置は多
数の異なる形状に構築することができる。基本的な概念
は、水が多くの比率を占めて存在し、それを介して種々
の分子(例えばイオン)が容易に拡散し、グルコースが
そこに進入しうるような位置に保持させるような構成成
分を提供することである。現在の好ましい形状は、水を
保持するネットワークなどの1種またはそれ以上の構造
を形成し、水の存在下においてゲルを形成するゲル形成
性材料を含むヒドロゲル・パッチを用いることである。
ゲル形成性材料は、単一の成分または複数のゲル形成
性成分として存在し、その合計量がヒドロゲル・パッチ
の総重量に占める割合は約0.5%から約40%の範囲であ
る。本発明の特に好ましい態様においては、ポリエチレ
ン酸化物が約2〜20%の量、より好ましくは約10%の量
で存在する。ポリアクリル酸がある場合には、それは約
0.5〜5%の範囲、より好ましくは2%となるような量
で添加される。水は45〜95%、または好ましくは溶液中
に他の成分を含んで約65〜80%の範囲の量で存在する。
ゲル形成性材料を除いたパッチの残りの部分は、その
内部に酵素が必ず含まれる水からなる水溶液を含む。望
む測定内容がグルコースの検出である場合には、酵素は
好ましくはグルコース酸化酵素である。患者が使用する
最終的なゲル中の酵素が、ゲルを介した分析物の拡散が
測定に関する律速因子であり続けるだけの十分な活性を
有するような量の酵素を添加する。酵素の量(酵素負
荷)は酵素およびゲル操作過程によって異なると考えら
れる。酵素を劣化させる可能性のある過程には、ゲルの
pH、架橋条件、保存温度、光、pHの変化、および患者に
よる使用が含まれるが、以上には限定されない。このた
め、酵素負荷により、このような手順による酵素活性の
損失を補うことができると考えられる。例えば、酵素が
グルコース酸化酵素である場合には、ゲル1g当たり少な
くとも約1000単位、好ましくは2000単位が使用される。
ゲル操作過程によって酵素負荷が変更される(増加また
は減少する)場合があることは本発明の請求の範囲にあ
る。なお、ゲルに添加される酵素は、生物体からの単離
物などの天然供給源に由来するものでも、組換えまたは
化学的手段によって産生されたものでもよい。
ゲルのもう1つの構成成分は、水に電導性を付与する
塩である。このような塩は好ましくは塩化ナトリウムで
ある。この溶液は、ヒドロゲル・パッチのpHを約3〜9
の範囲に維持するための緩衝液などの他の構成成分を含
んでもよい。ゲル中に緩衝液の塩が含まれ、最適なpHが
維持されると同時に十分な電気伝導度が得られる場合に
は塩素性の塩をゲルに加えなくともよい。
ゲルの構成成分に、殺生物剤(メチルパラベンな
ど)、湿潤剤(ソルビトール、ヘキシレングリコール、
またはグリセリンなど)、およびイオン性もしくは非イ
オンの界面活性剤(ポロキサマーなど)をさらに含めて
もよいが、以上には限定されない。ゲルにはさらに、放
射線照射、熱活性化または化学的活性化の併用によって
架橋を増強し、それによってより大きな構造的統合性を
提供する架橋剤を含めてもよい。
装置により多くの量の水が保持されているほどグルコ
ースの浸入およびその内部の電導性が容易に得られるた
め、できるだけ多量の水分を含む基本的な材料を提供す
ることが望ましい。しかし、水の量が増えるに従って、
装置の取り扱い易さ、およびその構成成分およびその構
造的統合性を装置が維持する能力は低下する。この理由
から、ポリビニルピロリドンまたはポリエチレン酸化物
(Polyox(登録商標)WSR−NFグレードなど)をポリア
クリル酸(Carbopol(登録商標)など)と混ぜ合わせ、
化学的架橋剤の使用または電子ビーム照射もしくは紫外
線照射によって提供しうるような照射の適用によって重
合体が架橋された合成重合性材料を含むゲルを用いるこ
とが望ましい場合が少なくない。
当業者にはさまざまに異なる種類のゲル形成性材料が
公知である。例えば、ヒドロゲルを形成するための材料
は米国特許第4,684,558号に開示されており、高い電気
伝導度を有する接着性ヒドロゲルは米国特許第4,989,60
7号に開示されており、これらはいずれもヒドロゲルの
形成に用いられる材料、このようなヒドロゲルを形成さ
せる方法、およびこのようなヒドロゲルの形成と関連し
て用いることができる種々の材料および装置の開示およ
び記載のための参照として本明細書に組み入れられる。
上記の特許のそれぞれには、ゲルの形成に用いられるそ
の他の材料が開示されている多数の他の米国特許および
文献が引用されており、これらの文献も参照として本明
細書に組み入れられる。なお、薬学的に活性のある薬剤
を患者に長時間適用するためのパッチの形成に用いるこ
とができるゲルを開示している、1993年5月27日に発行
されたPCT(特許協力条約)国際公開公報第93/10163号
に開示されたものなどのゲルを用いることも可能である
ことが指摘されており、このようなゲルを開示するため
の参照として本公報も本明細書に組み入れられる。
乾燥ゲル:本発明のさらにもう1つの面では、天然物も
しくは合成物であり、繊維性紙、ポリエチレン酸化物、
カルボポール(Carbopol)(登録商標)、ラプラソルブ
(Laprasorb)(登録商標)、ポリエステル、ポリエス
テルメッシュ、および親水性のその他の同様な材料であ
る海綿質の形状を有する吸収材などの溶質材料が提供さ
れる。この吸収材の薄層は、乾燥状態においてその内部
に必須の構成成分を埋め込まれた状態で含んでもよい。
例えば、この材料は凍結乾燥されたグルコース酸化酵
素、および塩化ナトリウムのほかにリン酸または重炭酸
などのpH緩衝液を含んでもよい。1つの態様において、
この溶質材料はその内部に埋め込まれた乾燥した構成成
分とともに、破壊可能な包装容器中に既定量の水または
溶液と同時に入れられて提供される。患者が包装容器に
圧力を加えると、水が放出されて吸収材に到達し、これ
が水を吸収して、酵素、塩および緩衝液が吸収材内部の
溶液中に存在するようになる。水は、殺生物剤または湿
潤剤などのその他の構成成分を含んでもよい。またもう
1つの態様では、溶液は塩、酵素および酵素を含む。し
かし、酵素は溶液中に含まれているよりも乾燥状態にあ
る方がより安定であるため、少なくとも酵素は凍結乾燥
された状態で吸収材内部に含まれることがより好まし
い。
本発明のもう1つの態様では、材料を水和してゲルを
形成させるために患者が単に水または生理的食塩水を添
加するだけでよいように、乾燥した構成成分が内部に埋
め込まれた吸収材が提供される。
1つの好ましい水和ゲルは、約0.2〜約5.0Mradの高エ
ネルギー照射に曝露される分子量約0.02〜6×106ダル
トンの架橋ポリエチレン酸化物を、重量にして4%以
上、好ましくは35%未満である量として含む。特定の物
理的特徴、およびそのような特徴の測定に用いられる検
査は、米国特許第4,684,558号に開示されている。ポリ
エチレン酸化物を用いることに加え、ポリエチレン酸化
物単独または別の重合体形成性材料との種々の混合物を
用いることも可能である。好ましい態様において、この
重合体形成性材料は、分析物の定量化に有害な影響を及
ぼすことはない。ポリエチレン酸化物は、それ自体で用
いることも、米国特許第4,989,607号に開示されている
粘度を高める親水性重合体と併用することも可能であ
る。
実施例 以下の実施例は、本発明のパッチの作成の仕方に関す
る完全な開示および説明を当業者に提供するために記載
されており、本発明者らが発明とみなしている内容の範
囲を制限するものではない。使用する数字(例えば、
量、特別な構成成分など)に関して正確であるように努
力は払っているが、実験的誤差および偏差が含まれてい
ると考慮されるべきである。別に特記しない限り、各部
分はヒドロゲルの総重量に占める部分重量であり、水中
に溶解された構成成分は溶液のパーセンテージとして計
測され、分子量は加重平均された分子量であり、温度は
℃で示し、圧力は大気圧またはその近傍圧である。
実施例1 本実施例では、本発明のゲルの物理的性質の一部を特
徴を明らかにするための非制限的な方法を説明する。以
下の表1に記載したゲルを本明細書に記載した通りに調
製し、以下の手順による検査を行った。
配合番号は316シリーズに関するものである。構成成
分の重量は水和されたゲルの重量に占める割合として示
した。それぞれの製剤は、ゲル1g当たりグルコース酸化
酵素を100単位含んでいた。ビスアクリルアミドは、N,
N′−メチレンビスアクリルアミドを指す。
ゲル混合物の上記の構成成分は、最終的なゲルの物理
的特徴が、患者の皮膚を介して回収され、反応し、その
反応産物が検出および定量化される、グルコースなどの
分析物の定量化のために最適化されるように調整されて
いる。装置に入り込むグルコースの量は比較的少量であ
るため、装置は特に薄い必要があり、例えば5μm〜50
ミル(1ミルは1インチの1000分の1である)、好まし
くは1〜10ミルの範囲である。単一の表面の全表面領域
は、約0.5cm2から約10cm2の範囲である必要があり、よ
り好ましくは約1〜約5cm2の範囲である。
ゲルの粘着性は、最適化の対象となるもう1つの特徴
である。いったん水和された本発明のゲルは、装置内で
その形態を維持し、患者の皮膚に適用された場合にその
外形に適合し、ゲルを除去する際にはゲルの材料の一部
が引き裂かれて患者の皮膚に残る程度には患者の皮膚に
付着しないような十分な構造的統合性を有する。
以下のローリングボール粘着試験を用いて粘性を測定
することにより、ゲルの粘着性をモニターした。ゲルを
置いていない傾斜平面に直径約16.5mmの鋼鉄の球を置い
て転がす。次に鋼鉄の球を1インチ×12インチのヒドロ
ゲルの細片を付着させた同様の傾斜平面に置いて転が
す。鋼鉄の球がそれぞれの表面上を移動した距離を測定
して比較する。ゲルの粘着性の増加(粘性)は、移動し
た距離の短縮として観測される。ゲルの好ましい態様に
おいて、粘性として計測される粘着性は約30mm未満であ
る。例えば、表1の配合316−101および316−103の粘性
値は、それぞれ28.4mm±8.0mmおよび19.2mm±6.9mmであ
る。
電気的に安静(quietness)であること、すなわち本
発明によって実現される背景電気ノイズが低いレベルに
あり、その低レベルのノイズによって少量の分析物を検
出する本発明の能力が改善されることも、本発明のゲル
のもう1つの特徴である。好ましくは、このパッチは、
それが使用された時に発生する背景ノイズができるだけ
ゼロに近いような電気的環境を作り出す。好ましくは、
背景ノイズの量は、架橋されたヒドロゲルで測定して50
0nA未満であり、より好ましくは200nA未満であり、最も
好ましくは50nA未満である。
背景電流(ノイズ)は以下の手順によって計測され
る。作用電極および対電極となるPt電極ならびに参照用
のAg/AgCl電極からなる角形電極アセンブリを用いた。
直径5/8インチのディスク状のヒドロゲルを切り取り、
リリースライナーの1つを取り除いた後、接着面が電極
側を向くようにしてディスクを角形電極上に配置した。
0.6Vの電圧を加えた場合の背景電流を測定した。背景電
流の測定の前に、電極には0.75Vのバイアス電圧を10分
間加えて前調整を施した。背景電流の測定値は漸近的に
減衰し、約15〜30分以内に定常的な背景電流に達した。
測定は約60分の時点で行った。背景電流は好ましくは約
500nA未満であり、より好ましくは200nA未満であり、最
も好ましくは約50nA未満である。
本発明の好ましい態様において、ゲルの構成成分は、
相対的に高い背景電気信号の原因となる化合物を除去す
るために処理を施される。例えば、市販されている重合
体中に存在する抗酸化剤などのゲルの構成成分中の添加
物は電気的活性を有する。このような電気的活性を有す
る化合物は、重合体形成性材料に対するダイアフィルト
レーションなどを含むがそれには限定されない浄化手順
によって除去することができる。例えば、以下の実施例
2において調製されるゲルの背景電流は、ダイアフィル
トレーションによる重合体の浄化を行う前は175nAであ
ったが、ダイアフィルトレーションによる浄化後には40
nAとなった。背景電流は、0.6Vの電圧を加えてから60分
後に測定した。
電気的抵抗は以下の手順によって測定した。セラミッ
ク板上にプリントされた2つの鉤型Ag/AgCl電極を用い
た。直径5/8インチのディスク状のヒドロゲルを切り取
り、両方のリリースライナーを取り除く。電極がヒドロ
ゲルによって完全に覆われるように、2つのセラミック
板の間にヒドロゲルのディスクを配置する。15分の周期
的時間ごとに極性を反転させるプロトコールを用いて0.
9mAの一定の電流をゲルの両端を通じて流し、ゲルの両
端間の電圧降下を測定した。続いて抵抗を算出した。本
発明の好ましい態様において、抵抗は約20キロオーム以
下である。皮膚に接触させる前に表1のゲル316−60、3
16−63および316−70の抵抗を計測した結果、抵抗はそ
れぞれ2.7、3.9、および2.2キロオームであった。好ま
しくは、24時間にわたって皮膚と接触させた後の抵抗は
約20キロオーム以下である。
実施例2 ポリエチレン酸化物(PEO、Polyox(登録商標)WSR−
205)(重量にして約8.5%)を、ポリアクリル酸PAA(C
arbopol(登録商標)971 P NF)(重量にして2%)、
ヘキシレングリコール(重量にして10%)、N,N′−メ
チレンビスアクリルアミド(重量にして0.02%)、ポロ
キシマー188(Pluronic(登録商標)F68)(重量にして
0.5%)、ならびにゲル1g当たり200単位のグルコース酸
化酵素、0.45%NaClおよびpHを6〜8の範囲に維持する
ために十分なリン酸緩衝液を水中に含む水溶液75%の割
合で混ぜ合わせた。PEO、PAAおよび水の重量は産生され
るヒドロゲルの総重量に占める割合として示し、NaClお
よび緩衝液の量の比率はゲル中に占めるそれらの化合物
の量の比率として示した。
各構成要素を室温で混合し、ゲルの電気的特徴を測定
した。
架橋は以下の通りに実施した。ゲル混合物の架橋は、
まず支持基質を覆うようにゲル混合物を置き、室温で約
0.35〜0.45Mradの放射線照射に曝露させた。
ゲルの水分損失は以下のようにして測定した。厚さ40
ミル、直径約0.75インチのゲルを、水の蒸気の流出がゲ
ルの両面からのみ生じるように、ゲルのリリースライナ
ーの円形ディスクの間に配置した。室温および大気圧下
において、24時間にわたる選択された時点に重量損失を
測定した。重量の損失は水分損失によるものであり、こ
れをゲル中の最初の水分含量に対して標準化した。24時
間の期間でのゲルからの水分損失は70%未満であること
が観測された。
本発明のヒドロゲルの1つの実施例の構成成分の一覧
を表2に示した。
実施例3 以下の構成要素を混合することにより、重合体の含量
が多いゲルを調製した。ポリエチレン酸化物(PEO、Pol
yox(登録商標)WSR−750)(重量にして約20%)、N,
N′−メチレンビスアクリルアミド(重量にして0.02
%)、ならびにゲル1g当たり1000単位のグルコース酸化
酵素、0.45%NaClおよび0.5%重炭酸ナトリウムが水中
に含まれる水溶液75%を混ぜ合わせた。PEOおよび水の
重量は産生されるヒドロゲルの総重量に占める割合とし
て示し、NaClおよび緩衝液の量の比率はゲル中に占める
それらの化合物の量の比率として示した。各構成要素を
室温でゆっくりと混合した。
架橋は以下の通りに実施した。ゲル混合物の架橋は、
まず支持基質を覆うようにゲル混合物を置き、室温で約
0.35〜0.45Mradの放射線照射に曝露させた。
実施例4 厚さ25ミルおよび直径1cmの合成海綿質材料を提供す
る。この海綿質材料は、シールは破壊されるが包装容器
の残りの部分は破壊しない圧力を加えることによって破
壊されるシールによって海綿質から分離された水を約3m
l含む付属した包装容器中に海綿質材料1g当たり1000単
位の量の凍結乾燥したグルコース酸化酵素とともに組み
込まれる。包装容器中の水には0.5%塩化ナトリウム、
および約6〜8のpHをもたらすために十分なリン酸緩衝
液が含まれる。
実施例5 重量にして5.5%のポリエチレン酸化物(約300,000の
分子量を有するPEO 750)、重量にして1%のポリアク
リル酸PAA(Carbopol(登録商標)974 P NF)、ならび
にゲル1g当たり1000単位のグルコース酸化酵素、0.45%
NaClおよびpHを6〜8の範囲に維持するために十分なリ
ン酸緩衝液を水中に含む水溶液約91.75%を混ぜ合わせ
る。PEO、PAAおよび水の重量は産生されるヒドロゲルの
総重量に占める割合として示し、NaClおよび緩衝液の量
の比率はゲル中に占めるそれらの化合物の量の比率とし
て示した。このゲルは、Reemay 2250として販売されて
いるポリエステル製の不織材料が組み込まれている。パ
ッチを作成するために、各構成成分の混合物をリリース
ライナー層の上に乗せた不織材料の上に乗せてゲル型を
使用した。このゲルをガードナーナイクを用いて型から
外し、第2のリリースライナーを張り合わせた。架橋を
施すために、この材料を0.4Mradの線量の電子ビーム照
射に曝露させた。直径1〜3cmの範囲、および厚さ10〜4
0ミルの範囲の円形となるようにこの材料を型抜きし
た。蒸発または汚染を防止するため、この円形のディス
クを密封された袋に収めた。
実施例6 ポリエチレン酸化物/ポリビニルアルコールを含むゲ
ルを以下のようにして調製した。ゲル100g当たりにつ
き、以下の構成成分を混ぜ合わせた:ポリエチレン酸化
物(PEO、Polyox(登録商標)WSR−205)8.5g、ポリビ
ニルアルコール(Airvol(登録商標)203S)10g、ポリ
アクリル酸PAA(Carbopol(登録商標)971 P NF)2g、
N,N′−メチレンビスアクリルアミド2g、ならびにゲル1
g当たり100単位のグルコース酸化酵素、NaCl0.45gおよ
びNa2H2PO4・H2O0.26gとNa2HPO4・7H2O2.17gとからなる
リン酸緩衝液を水中に含み、pH7.4に維持された水溶液7
4.6g。架橋を行わせるために電子ビーム照射の形式によ
る放射線照射を実施した。すべての構成成分の重量は、
産生されるヒドロゲルの総重量100g中に占める割合とし
て示した。グルコース酸化酵素の重量はゲル1g当たりの
量として示した。パッチとして形成されるゲルからの成
分は、面積約1cm2で厚さ約5ミルの円形の形状を有す
る。ゲルパッチの両面には、ゲルパッチと同一の面積お
よび外形を有するリリースライナーが装着される。
実施例7 以下のヒドロゲルの構成成分を混ぜ合わせた:重量に
して8.5%のポリエチレン酸化物(PEO、約600,000の分
子量を有するPolyox(登録商標)WSR−205)、重量にし
て2%のポリアクリル酸PAA(Carbopol(登録商標)971
P NF)、ならびにゲル1g当たり1000単位のグルコース
酸化酵素、0.45%NaClおよびpHを6〜8の範囲に維持す
るために十分なリン酸緩衝液が水中に含まれる約89.5%
の水溶液。PEO、PAAおよび水の重量は産生されるヒドロ
ゲルの総重量に占める割合として示し、NaClおよび緩衝
液の量の比率はゲル中に占めるそれらの化合物の量の比
率として示した。このゲルには、Reemay 2250として販
売されているポリエステル製の不織材料が組み込まれて
いる。パッチを作成するために、各構成成分の混合物を
紫外光増感剤(例えば0.5%Irgacure(登録商標)184な
ど)および架橋剤(例えば0.02%N,N′−メチレンビス
アクリルアミドなど)と混ぜ合わせ、リリースライナー
層の上に乗せた不織材料の上に乗せてゲル型を使用し
た。このゲルをガードナーナイフを用いて型から外し、
第2のリリースライナーを張り合わせた。架橋を施すた
めに、この材料を約0.4Mradの線量の電子ビーム照射に
曝露させた。直径1〜3cmの範囲、および厚さ10〜40ミ
ルの範囲の円形となるようにこの材料を型抜きした。蒸
発または汚染を防止するため、この円形のディスクを密
封された袋に入れた。
実施例8 まず固体支持体上に水和ゲルを調製し、続いてその支
持体の上でゲルを乾燥させることによって本発明の乾燥
ゲルを調製する。このゲルは、患者が水または生理的食
塩水を添加することによって再水和される。
重量にして10%の約300,000の分子量を有するポリエ
チレン酸化物(Polyox(登録商標)WSR−750)、重量に
して1%のポリアクリル酸PAA(Carbopol(登録商標)9
71 P NF)、ならびにゲル1g当たり2000単位のグルコー
ス酸化酵素、0.45%NaClおよびpHを6〜8の範囲に維持
するための0.5%リン酸緩衝液が水中に含まれる約89%
の水溶液を混ぜ合わせる。PEO、PAAおよび水の重量は産
生されるヒドロゲルの総重量に占める割合として示し、
NaClおよび緩衝液の量の比率はゲル中に占めるそれらの
化合物の量の比率として示した。このゲルには、リーメ
イ(Reemay)2250として販売されているポリエステル製
の不織材料が組み込まれている。パッチを作成するため
に、各構成成分の混合物をリリースライナー層の上に乗
せた不織材料の上に乗せてゲル型を使用した。このゲル
をガードナーナイフを用いて型から外し、第2のリリー
スライナーを張り合わせた。架橋を施すために、この材
料を約0.4Mradの線量の電子ビーム照射に曝露させた。
直径1〜3cmの範囲、および厚さ10〜40ミルの範囲の円
形となるようにこの材料を型抜きした。
乾燥ゲルを調製するために、この円形のディスクを固
体支持体上に置き、凍結乾燥器、または実質的にすべて
の非結合状態の水が除去されるようなその他の乾燥装置
の内部で乾燥させた。さらに、ゲル中の酵素が再水和後
に直ちに保存および使用に耐えるために十分な活性を有
し、分析物の測定において分析物の拡散が律速因子であ
るような条件を選択する。
本明細書では、本発明に関して最も実践的であって好
ましい態様と考えられるものを示し、説明している。し
かし、この内容からの逸脱も本発明の範囲内にあり、本
開示を読むことにより当業者には改変が想起されること
が理解される必要がある。
フロントページの続き (72)発明者 ジョシ プリティ エス. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サ ン ホセ ローヤル アン ドライブ 5919 (72)発明者 プラント フィリップ ジェイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サ ニーベイル エム−116 サウス フェ ア オークス アベニュー 655 (72)発明者 ビジャヤクマー プレマ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 フ レモント サウザーランド ウェイ 43493 (56)参考文献 米国特許5134057(US,A) Journal of Biomed ical Materials Res earch,Vol.19,p.1117− 1133(1985) Journal of Pharma ceutical Sciences, Vol.68,No.7,p.919−921 (1979) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/00 - 1/54 A61K 9/20 A61F 13/02 WPI(DIALOG)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水の存在下においてゲルを形成する
    親水性化合物であって、ヒドロゲルの重量に対して、4
    %またはそれ以上の重量で存在する化合物、 (b)ヒドロゲルの重量に対して95%またはそれ未満の
    量で存在する水、 (c)反応を触媒する能力を有する酵素、および (d)電解質、 を含み、ここで、該親水性化合物は該反応の産物と反応
    しない、ヒドロゲル・パッチ。
  2. 【請求項2】ゲル中の背景信号が200nA未満である、請
    求項1記載のヒドロゲル・パッチ。
  3. 【請求項3】前記(c)の反応の産物が、30分以内に20
    %より多く分解されることのない、請求項1記載のヒド
    ロゲル・パッチ。
  4. 【請求項4】ゲル中の分析物の拡散が該分析物のための
    測定時間よりも迅速である、請求項1記載のヒドロゲル
    ・パッチ。
  5. 【請求項5】ヒドロゲルが選択されたヒドロゲル環境を
    維持するための成分をさらに含み、該環境が、分析物か
    ら前記(c)の反応産物への変換を増強させるような、
    請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。
  6. 【請求項6】酵素がグルコースと酸素との反応を触媒
    し、その結果として電子が生成される、請求項1記載の
    ヒドロゲル・パッチ。
  7. 【請求項7】(e)ヒドロゲル中のpHを3〜9の範囲に
    維持するために十分な量の緩衝剤をさらに含む、請求項
    6記載のヒドロゲル・パッチ。
  8. 【請求項8】前記親水性化合物が、ポリエチレン酸化
    物、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、カルボポ
    ール(Carbopol)(登録商標)およびポリアクリルアミ
    ドメチルプロパンスルホネートならびにそれらの共重合
    体からなる群より選択され、 前記電解質がNaClおよびKClからなる群より選択され、 前記酵素がグルコースオキシダーゼであり、グルコース
    オキシダーゼが(a)における吸収材および(b)にお
    ける水溶液の合計重量1g当たり10単位〜5000単位の範囲
    の量で存在し、 該水溶液が、吸収材パッチのpHを3〜9の範囲に維持す
    るために十分な量の緩衝剤を水中に溶解された形でさら
    に含む、請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。
  9. 【請求項9】前記親水性化合物が、ヒドロゲルの重量に
    基いて、40重量%未満の量で存在し、前記水が60重量%
    より多い量で存在する、請求項1記載のヒドロゲル・パ
    ッチ。
  10. 【請求項10】厚さが5μmから60ミルの範囲である平
    坦な形状を特徴とする、請求項1記載のヒドロゲル・パ
    ッチ。
  11. 【請求項11】第1および第2の表面領域を特徴とし、
    それぞれの表面領域が0.5cm2から10cm2の範囲であり、
    パッチの厚さが5μmから10ミルの範囲である、請求項
    10記載のヒドロゲル・パッチ。
  12. 【請求項12】前記ヒドロゲル中に埋め込まれた構造支
    持性材料をさに含み、該構造支持性材料がヒドロゲル・
    パッチと実質的に同じ外部パラメーター外形およびサイ
    ズを有する不織布である、請求項1記載のヒドロゲル・
    パッチ。
  13. 【請求項13】乾燥ゲルパッチであって、 (a)乾燥酵素がその中に埋め込まれたゲル形成性材
    料、および (b)該ゲル形成性材料の第1の表面に付着した包装容
    器であって、その中に電解質が溶解されている水溶液を
    含み、力を加えることによって破壊されるシールによっ
    て該ゲル形成性材料から分離された、包装容器、 を備え、 ここで、該シールが破壊された後、該ゲル形成性材料
    は、該水溶液を吸収してヒドロゲルを形成し、そして該
    包装容器は、該乾燥ゲルパッチから直ちに脱着すること
    ができる、 乾燥ゲルパッチ。
  14. 【請求項14】前記吸収材が第1および第2の表面領域
    を有し、各表面領域が0.5cm2から10cm2の範囲であり、
    厚さが5μmから50ミルの範囲である、請求項13記載の
    吸収材パッチ。
  15. 【請求項15】前記第1の表面および前記第2の表面上
    に存在するリリースライナーと、水を適所に保持する材
    料が埋め込まれた不織材料とをさらに含む、請求項14記
    載のパッチ。
  16. 【請求項16】ヒトの皮膚に適合するよう十分な柔軟性
    を有することを特徴とし、ヒトの皮膚に接着するがゲル
    を除去した際に触知しうるゲルの残渣を皮膚上に残さな
    いような、請求項14記載のパッチ。
  17. 【請求項17】(a)乾燥ゲル成分と所定量の水とを混
    合してゲル混合物を形成する段階と、 (b)該ゲル混合物を架橋して水和されたゲルを形成す
    る段階と、 (c)該水和されたゲルを固体支持体へ接着させる段階
    と、 (d)該固体支持体上のゲルを乾燥させる段階、 とを含む方法であって、 ここで、該乾燥ゲル成分が、 水の存在下でゲルを形成し、該水和されたゲルの重量に
    基いて4重量%またはそれ以上で存在する親水性化合
    物、 反応を触媒する能力を有する酵素、および 電解質 を含み、 水の量が、該水和されたゲルの重量に基いて95%または
    それ未満である、 固体支持体上の乾燥ゲルパッチを調製するための方法。
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