JPH10509052A - ヒドロゲル・パッチ - Google Patents

ヒドロゲル・パッチ

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Abstract

(57)【要約】 水とともにゲルを形成する重合性材料を、パッチの重量に対して0.5%〜40%の重量で含むパッチについて開示する。水の電導性は、電解質の添加によって増加する。このパッチには、グルコースなどの生物医学的に重要な分子との反応を触媒する能力を有する酵素が含まれる。パッチに取り込まれたグルコースは、酵素の補助作用によって反応を生じ、放出された過酸化水素が水の電導性を介して移動し、電極表面で反応してパッチに進入するグルコースの量に関する信号を生成する。また、このパッチは好ましくは、パッチのpHを約3〜9の範囲に維持するための緩衝液も含み、さらに架橋剤、殺生物剤、湿潤剤および界面活性剤を含んでもよい。パッチは好ましくは、ヒトの皮膚の外形に適合するよう、薄く(5μm〜50ミル)、平坦な円板状(面積0.5〜10cm2)の形態であり、その内部に不織布が包埋され、各表面に除去可能なリリースライナーを有していてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒドロゲル・パッチ 発明の分野 本発明は一般に、医療分野で使用されるヒドロゲル・パッチを含む、特定の目 的のためのゲルの能力を高めるような構成成分を含有するヒドロゲルの分野に関 する。 発明の背景 水の存在下においてゲルを生じる、さまざまな小区画集団(cellular group) および/またはネットワークを形成する親水性の重合性化合物は数多く知られて いる。例えば、ゼラチンは、皮膚、靭帯、腱などの煮沸によるコラーゲンの加水 分解によって得ることができる。水中にわずか2%のゼラチンを含む混合物が存 在すれば強固なゲルが形成される。 ヒドロゲルは、ゼラチンなどの溶質を、それが溶解される高温の水に添加する ことによって形成することができる。続いてこの溶液を冷却することにより、溶 質(例えば、固体ゼラチン成分)が間隙部に多量の溶媒(一般的には水)を含む 超顕微鏡的な結晶粒子群(いわゆる「ブラッシュヒープ(brush-heap)」構造) を形成する。ゲル、特にハイドロゲルは通常は透明であるが、乳白色の場合もあ る。 ゲルは天然材料から形成される場合もあれば合成材料から形成される場合もあ り、写真用フィルム、糊付け、布地および紙用の接着剤、接合剤、医療用のカプ セルおよびパッチ剤、マッチ、光フィルター、デザート類、細菌用の培地、なら びに医療監視用電子装置に用いるパッチ類を含む広範な用途がある。 ゲルは一般に、極めて高濃度の水、例えば約60〜98%の水を含み、それらはさ まざまな小区画集団によって保持されている。この水は結合している場合も結合 していない場合もあり、すなわち溶質と種々の水和物を形成するか、重合体ネッ トワーク群によって形成される小区画内に取り囲まれて存在する。ゲルには共通 したいくつかの一般的特徴があるが、広範な用途に用いられることから、所望の 結果を得るためにはその成分に変更を加えることが必要となる。例えば、デザー ト用のゼラチンには香料が添加されるが、光フィルターには添加されない。しか し、デザートと光フィルターでは使用される種類は非常に異なるものの、着色剤 が両方に添加されうると考えられる。本発明のヒドロゲル・パッチは、所望の最 終的な結果を得るために、極めて特殊な成分を特定の量だけ含むように設計され ている。 発明の概要 水を一定の位置に保持し、それを介して電流が流れるような材料を形作る親水 性化合物を含むパッチについて開示する。この化合物は、吸収材、架橋を生じて 互いに連結した小区画からなる多孔性ネットワークを形成する多孔性材料もしく は重合体、または水とゲルを形成する溶質でもよい。溶質またはゲルの固体性材 料の構成成分は、一般にパッチの重量に対して約0.5%またはそれ以上、好まし くは40%未満の重量で存在する。水およびパッチの全体には、NaClなどの塩素含 有性の塩を含めることによって電導性が付与される。パッチは、水中で過酸化水 素を形成し、最終的にはグルコース1分子当たり電子2個の放出を引き起こす、グ ルコースとの反応などの反応を触媒する酵素を含む。パッチに取り込まれたグル コースは、酵素の補助作用によって還元されてグルコン酸および過酸化水素とな り、使用時には検出可能でかつパッチに入り込んだグルコースの量と関連した電 子の放出をもたらす。パッチは好ましくは、パッチのpHを約3〜9の範囲に維持す るための緩衝液も含み、さらに架橋剤、殺生物剤、湿潤剤および界面活性剤を含 んでもよい。パッチは好ましくは、ヒトの皮膚の外形に適合する薄い平坦な円板 状の形態を有し、その内部に不織布または多孔性膜(例えばニトロセルロース) が包埋されたものでもよい。 本発明の目的の1つは、その装置に入り込むグルコースなどの生物学的に重要 な分子を、測定可能である電流などの既定量の検出可能な信号へと比例的に変換 する使い捨て方式の装置を提供することである。 もう1つの目的は、ゲル形成性化合物および水を、グルコース酸化酵素、およ びゲルに電導性を付与する塩素含有性の塩とともに含むヒドロゲル・パッチを提 供することである。 本発明の利点は、これによって極めて微量のグルコース、例えば血液中のグル コース濃度の10、500もしくは1,000分の1、またはそれよりも低い濃度のグルコ ー スの流入を連続的かつ正確に測定することが可能となる点である。 もう1つの利点は、分析物の存在下における背景電気信号(「ノイズ」、分析 物の非存在下における信号)が信号に比して弱いことである。本発明の好ましい 態様において、この背景ノイズは約200ナノアンペア(nA)未満であり、好まし くは約50nA未満である。 本発明の1つの態様のもう1つの利点は、ゲル中の過酸化物の安定性である。好 ましくは、グルコース酸化酵素反応と無関係に生じる過酸化物の損失は、30分間 で約20%未満である。 本発明のもう1つの利点は、ゲルからの水分損失が24時間の期間で約70%未満 であることである。 本発明のもう1つの利点は、ゲルを介した分析物の輸送速度が、測定を行う時 間の長さ(tm、分析物の測定時間)と比較して速い点である。輸送はゲルの固有 時間と関係している。「ゲルの固有時間」という用語は、本明細書では、分析物 の拡散に関するゲルの機能を意味し、言い換えればゲルの厚さ(L、分析物の拡 散距離)および分析物の拡散定数(D)と関連するものとして用いられる。パラ メーターLとDとの関係は以下の通りである: L2/D=固有時間(分) 好ましくは、本発明のゲルの固有時間は約6秒〜45分である。好ましくは、ゲ ル中の分析物の測定は、所望の時間長にわたり、望ましい時間間隔で実施される (例えば、20分ごとに5分間測定する)。上記のパラメーターから、ゲル中の分 析物の輸送は、測定時間と固有時間の比によって定義される。 [D×tm]/L2>1 ここでD、Lおよびtmの定義は上記の通りである。 もう1つの利点は、このパッチは容易にかつ経済的に生産することができ、使 い捨てである点である。 ヒドロゲル・パッチの特徴の1つは、この表面面積が約0.5cm2〜10cm2の範囲に あり、厚みが約1ミル〜50ミルの範囲にあって平坦かつ薄い点である。 本発明のもう1つの特徴は、このヒドロゲル・パッチが、不織布もしくは繊維 などの構造支持体、またはパッチに包埋された構造支持用の膜をさらに含むこと で ある。 本発明のさらにもう1つの特徴は、電子ビーム照射、紫外光、熱などの電離放 射線の適用、または架橋剤の添加によって架橋が促進される会合共役物の使用に より、ゲル形成性材料を架橋させることができるという点である。 本発明の上記ならびにその他の目的、利点および特徴は、その全体を通じて番 号によって構成成分を示した本明細書の一部を構成する添付の図面を参照して以 下に列挙する、本発明の組成物、成分およびサイズに関する詳細を読むことによ って当業者には明らかになると思われる。 図面の簡単な説明 図1は、本発明のヒドロゲル・パッチの断面を示す模式図である。 図2は、本発明のヒドロゲル・パッチを上からみた模式図である。 図3は、本発明のもう1つの態様の断面を示す模式図である。 図4は、グルコース酸化酵素(GOX)の触媒作用によってグルコン酸および過酸 化水素が生じ、電流が発生する反応を示す模式図である。 図5は、パッチ中の酵素の濃度と、その酵素によって触媒される反応の結果と して発生する電気信号との間の関係を示すグラフである。 態様の説明 本発明のパッチの説明および開示を行う前に、本発明が以下に説明する特定の 成分または分量に制限されるものではなく、当然ながら変更がありうることが理 解される必要がある。また、本明細書で用いる用語は、特定の態様のみを説明す るためのものであり、本発明の範囲を限定するためのものではなく、それは添付 した請求の範囲によってのみ制限されることも理解される必要がある。 本明細書および添付した請求の範囲において用いているように、単数形の「1 つの(a,an)」および「その(the)」は、文脈内で明らかに特記されない限り 、複数のものに関する言辞も含む。したがって、例えば「1つの塩(a salt)」 に関する言辞は複数の塩分子およびさまざまな種類の塩を含み、「1つの酵素(a n enzyme)」は複数の酵素分子を含み、それ以外についても同様である。 別に特記しない限り、本明細書で用いる科学技術用語はすべて、本発明が属す る技術分野の当業者が一般に理解しているものと同一の意味を有する。本発明の 実践または試験においては、本明細書に記載したものと同様または同等の任意の 材料または方法を使用することができるが、好ましい方法および材料は以下に記 載する。本明細書に記載した刊行物はすべて、その文献に関連した特定の情報を 説明または開示する目的で、参照として本明細書に組み入れられる。定義 「ヒドロゲル」「ゲル」などの用語は、本明細書では互換可能に用いられ、高 流動性を有する液体でも固体でもないゲルであり、重量にして0.5%またはそれ 以上、好ましくは40%未満のゲル形成性溶質と、95%またはそれ未満、好ましく は55%を超える割合の水とを含むゲル材料を意味する。本発明のゲルは、互いに 連結した小区画を形成し、水を捕獲、吸収および/またはそれ以外の方法で保持 するよう結合し、それにより結合型および非結合型のいずれかの様式で水と組み 合わせてゲルを形作る、好ましくは合成溶質(しかし、例えばゼラチンを形成す る天然の溶質でもよい)である溶質を用いることによって好ましくは形成される 。このゲルは本発明のヒドロゲル・パッチの基本的構造であり、ゲル形成性溶質 材料および水のほかに、その構成成分を以下にさらに定義する酵素および塩など の付加的な構成成分を含んでもよい。 「ゲル形成性材料」「溶質」などの用語は、本明細書では互換可能に用いられ 、水と混合することによってゲルを形成し、一般にそのゲルが、溶質によって形 成される互いに連結した小区画および/またはネットワーク構造を含む水を保持 する何らかの構造を形成することによって形作られるような固体材料を意味する 。溶質は、皮膚、靭帯、腱などの煮沸によるコラーゲンの加水分解によって得ら れる蛋白質の混合物を含む、天然ゼラチン溶質などの天然の材料でもよい。しか しより好ましくは、この溶質またはゲル形成性材料は、湿潤剤を添加する場合は 、重量にして0.5%より多く40%未満の範囲、好ましくは8〜12%であり、湿潤剤 を添加しない場合は、重量にして好ましくは約15〜20%であるような分量で含ま れる、重合性材料(ポリエチレン酸化物、ポリビニルアルコール、ポリアクリル 酸、ポリアクリルアミドメチルプロパンスルホネートおよびそれらの共重合体、 ならびにポリビニルピロリドンを含むが、以上のものに限定されない)である。 固体材料は、カルボポール(Carbopol)という商標名で販売されているポリアク リル酸の量が重量にして0.5〜5%の範囲、より好ましくは約2%存在するポリア クリル酸などの付加的な成分を含んでもよい。好ましくは、ゲル形成性材料また はゲルの任意の成分は、測定および定量化に悪影響を及ぼすような溶質または検 出可能な反応産物とは反応しない。例えば、ポリビニルピロリドンは、過酸化水 素と反応することが認められており、したがって、測定する化合物が過酸化水素 であるようなグルコース酸化反応を介してグルコースの検出に用いるためのゲル 形成性材料としては好ましくない。 ゲル形成性材料には、例えば、上記のゲルまたは水を吸収する天然型もしくは 合成型の海綿質を形成する架橋性の重合性材料が含まれる。この材料は、小区画 ユニット中に水を部分的に包み込むことによって水を保持してもよく、毛細管作 用によって水を保持する繊維紙様の材料でもよい。好ましい材料は、水および材 料の重量にして、固体材料の量と等しいかそれよりも多い量の水を保持すること ができる。より好ましくは、この材料は、材料の重量の約2〜5倍、最も好ましく は約15倍を超える量の水を保持する。 「水分損失」という用語は、本明細書では、特定の時間における水分の損失の 速度の測定を意味する。ゲルの最適な機能を得るためには、24時間での水分損失 が70%未満であることが好ましい。水分損失は以下のように測定する:まず直径 約0.75インチのゲルを、蒸気の流出がゲルの両面からしか生じないように、2枚 の円板の間にはさんで置いた。重量損失は、室温および大気圧下において、24時 間中の選択された時点に関して測定した。重量損失は水分損失によるものであり 、これをゲル中の最初の水分の含量によって標準化する。24時間でのゲルの乾燥 率は70%未満であることが好ましい。ゲルの保水性を改善する目的で、ゲル混合 物に湿潤剤を添加してもよい。 「緩衝液」という用語は、本明細書では、パッチまたはゲルの水分に対して、 そのpHを既定範囲内に維持するために添加される構成成分を意味する。緩衝液に は、それに酸またはアルカリを添加してもpHの変化がわずかでしかないような弱 酸およびそれと共役する弱塩基が含まれる。弱酸はアルカリが添加されると緩衝 液となり、弱塩基は酸が添加されると緩衝液となる。この緩衝作用は、以下の反 応によって説明される。 A+H2O → B-+nH3O+ ここでnは正の整数であり、B-は弱塩基、Aは弱酸である。塩基Bは対応する酸Aか ら陽子が奪われることによって形成される。酸は、NH4 +などの陽イオン、CH3COO Hなどの中性分子、またはH2PO4 -などの陰イオンを含んでいてもよい。アルカリ を添加することにより、水素イオンが除去されて水が形成されるが、添加したア ルカリが緩衝液の酸の量を超えない限りにおいて、水素イオンの多くは、平衡を 維持するよう、Aのさらなるイオン化によって置換される。酸が添加された場合 には、この反応は逆となり、水素イオンは塩基Bと組み合わされて酸Aを形成する 。本発明に関して、ヒドロゲルのpHを約3〜9の範囲、より好ましくは6〜8の範囲 に維持するために十分な量で存在するリン酸緩衝液および重炭酸塩を含むさまざ まな種類の緩衝液を用いることができるが、それらに限定されない。 「塩」および「塩素塩」という用語は、本明細書では、酸の水素が金属または その等価物と置換された場合に形成される塩素含有性の化合物を表現するために 互換可能に用いられる。例えば、 HCl+NaOH → NaCl+H2O 本発明に関して有用な塩は、パッチに電導性を付与するのに十分な量、水性の 成分に添加される。好ましくは、塩の量はヒドロゲルの重量に対して約0.1%か ら約5%の範囲、好ましくは0.3%から2%の範囲で存在する。塩は好ましくは塩 素イオンを含む。好ましい塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムが含まれ 、塩化マグネシウムとNaClとの併用が最も好ましい。 「湿潤剤」という用語は、本明細書では、水に対する親和性、およびゲルの材 料の水性内容物に対する安定化作用を有する物質を表現するのに用いられる。 「架橋剤(cross-linker)」および「橋かけ剤(cross-linking agent)」と いう用語は、本明細書では、放射線照射(例えば紫外線、電子線など)、熱また は化学的手段によって開始される架橋を促進するために重合体と組み合わされる 化合物を表現するのに用いられる。架橋は、単一のまたは複数の重合体に、重合 体の中軸または付属部分に位置する基を活性化させ、活性化された基が別の重合 鎖上にある他の基と結合するようにさせる電子線照射、電離放射線、γ線照射ま たは紫外光などの照射を行う部分に架橋剤を添加することによって増強できる。 架 橋により、パッチの構造的な統合性は改善される。 「殺生物剤」という用語は、本明細書では、細菌、カビ、粘菌、真菌などの微 生物を死滅させるか、その増殖を抑制する任意の物質を表現するのに用いられる 。殺生物剤は、ヒトに有毒なものでもよいが、好ましくは、パッチまたはヒドロ ゲル中に比較的低濃度で用いた場合にヒト患者に対して皮膚の刺激症状または何 らかの有害作用を引き起こさない材料である。殺生物剤の化学物質には、塩素化 炭化水素、有機金属、水素放出性化合物、金属塩、有機硫黄化合物、第4アンモ ニウム化合物、フェノール類、メチルパラベンなどの化合物が含まれる。殺生物 剤の化合物が本発明に関して使用される場合には、その重量がヒドロゲル材料の 重量に対して0.5%またはそれ未満である。 「酵素」という用語は、天然分子と、反応産物を生じる天然分子である可能性 のあるもう1つの分子との間の反応を触媒する、一般的には蛋白質である化合物 または材料を意味する。本発明の酵素蛋白質は、天然の供給源から単離されたも のでも組換えによって得られたものでもよい。 「酵素負荷」という用語は、本明細書では、最終的な水和ゲルに換算して1g当 たりのゲル混合物に添加される酵素活性の量を示すのに用いられる。混合物に添 加される酵素の量(活性の単位、「単位」)は、ゲル中の分析物の拡散が律速因 子となるように分析物と迅速に反応するよう、十分な活性酵素が存在するように 調節される。さらに、ゲルの架橋、保存、および取り扱いにおけるゲルの操作に よって、分析物の拡散が律速因子であるレベルより活性酵素の量が下回ることが ないように十分な量の酵素が添加される。 好ましくは、本発明のゲルの酵素負荷は、ゲル中の分析物の拡散について酵素 反応が律速的であるよう十分な量である。このような条件は、ゲルの厚さL、分 析物(グルコース酸化酵素によって触媒される反応におけるグルコースなど)の 拡散定数D、酵素負荷E、酵素の触媒速度定数Kc、および酵素のミカエリス・メン テン(Michaelis-Menten)速度定数Kmの間の関係によって定義される。拡散が律 速因子となる酵素反応条件が好ましいため、酵素負荷およびゲルパラメーターは 以下の関係を満たすように選択される。 L(KcE/KmD)1/2≧1 基本的構造 図1は、本発明のヒドロゲル・パッチなどのパッチの断面を示す模式図である 。ゲルパッチ構成成分2などの基本的構造に当たるパッチ構成成分は、対応する 表面に位置するリリースライナー(release liner)構成成分3および4を有する 。リリースライナー3および4は、パッチが湿潤性および粘着性を幾分有する場合 のパッチの取り扱い易さを改善するために含まれる。図2に示す通り、リリース ライナー4には、パッチの外縁同士を互いに折り曲げた場合にリリースライナー が容易に除去されるように、貫通性の「S字形の」切断部6を含めることもできる 。図1に示す通り、リリースライナーの外縁部分7はパッチ2の上側の表面から外 れ、続いて容易に剥がすことができる。 上記のパッチ構成成分2の内部に存在する構成成分に加えて、パッチ成分2がゲ ルである場合、好ましくは、ヒドロゲル・パッチ2は内部に材料もしくは繊維の 層または不織布5を埋め込まれた形で含む。不織性材料5は、この装置が多量の水 を含み、特に薄いことが理由となって取り扱いが難しい場合に装置の構造的統合 性を改善するために役立つ。材料層5は、ゲルを介した電流の走行に有害な影響 を及ぼさずにパッチに高度の構造的統合性を提供するように設計することができ る。 図3は、本発明のもう1つの態様を示したものである。図3による主要な構造的 構成成分は吸収材であり、これは天然物または合成物に由来する海綿質の形状を とることができる。この吸収材は最初は乾燥しているか、または実質的に水を含 まない。吸収材8は、吸収材の任意の薄層を含んでよく、グルコース酸化酵素な どの凍結乾燥した酵素などの他の構成成分をさらに含んでもよい。吸収材8は、 リリースライナー9によって表面の1つと結合していてもよい。この吸収材の他方 の表面は、吸収材8を、水または水溶液12を含む包装容器11の内容物から分離す る破壊可能なシール10に覆われている。 包装容器11に圧力が加えられると、シール10は壊れ、水性内容物12が吸収材5 に吸収される。包装容器11の内容物12は、水および/またはその溶解成分を過度 に多量もしくは少量含まないように慎重に測定される。包装容器11の内容物12が 吸収材8に完全に吸収された後に、破壊可能なシール10を含む包装容器11は除去 される。リリースライナー9も同じく除去され、水および/または溶液12によっ て飽和 された吸収材を患者の皮膚に接触させる。 図3に示した態様には、グルコース酸化酵素などの酵素を吸収材の内部に乾燥 状態で含めることが可能なことが利点である。この状態では、酵素の貯蔵寿命は より長くなる。しかし、本態様には不都合な点もいくつかある。例えば、包装容 器11中の溶液および/または水のすべてが包装容器11から完全に放出されない、 または吸収材8に完全に吸収されない可能性があり、これはこの装置を用いた際 に得られる結果に関する変動をもたらすおそれがある。 使用される態様にかかわらず、本発明のすべての装置には、その濃度を測定す る必要があるグルコースなどの生物学的に重要な分子を分解し、分解された個々 の分子に基づく、測定可能であって予測可能な量の電流などの信号を発生させる 酵素が含まれると考えてよい。さらに、それぞれの装置には、グルコースなどの 生物学的に重要な分子およびその結果生じる反応産物が透過することができるゲ ル2または吸収材8などの基本的構造となる構成成分が含まれる。また、本発明の 任意の装置は、pHを比較的狭い範囲に維持するためのリン酸などの緩衝液および 塩化ナトリウムなどの塩を含む上記の付加的な構成成分も含む。 図4は、グルコース酸化酵素(GOX)が本発明のパッチに入り込んだグルコース と反応して過酸化水素が形成され、これが電極表面に電子2個を提供し、測定可 能であってパッチに入り込むグルコースの量に関連した電流の形で信号を提供す る様子を示す模式図である。 図1〜4に関する上記の説明に基づき、本発明のパッチは、さまざまに異なる材 料を用いてさまざまに異なる形状をとりうることが理解されると思われる。しか し、パッチは特定の規定された機械的、電気的、化学的および拡散的な特徴を有 する。 態様の説明 本発明は、電気浸透として知られる技法を用いることによってヒト皮膚を介し て移動するグルコースなどの生物学的に意義のある分子の検出に関して有用であ る。唾液、涙液、粘液、腸液および汗などの流体から測定可能な量のグルコース を抽出するための他の技法も報告されている。このような技法には、超音波導入 (sonophoresis)、レーザーアブレーション、吸引ブリスター法(suction blis ter)、テープストリップ法(tape stripping)、および皮膚浸透剤を使用する 、または使用しない受動的拡散が含まれる。 ヒト皮膚を介してグルコースなどの分子を移動させる基本的な概念は、1994年 11月8日に発行された米国特許第5,362,307号および1994年1月18日に発行された 米国特許第5,279,543号に開示されており、以上の特許は、電気浸透の手段によ ってヒト皮膚を介してグルコースなどの分子を移動させる基本的な概念を開示す るために参照として本明細書に組み入れられる。皮膚を介して抽出することがで きるグルコースなどの極めてわずかな量の分子を、グルコース酸化酵素を使用す ることによって電流を発生させるために変換するという概念は、1994年6月24日 に提出された米国特許出願第08/265,084号、および1995年1月10日に提出された 米国特許出願第08/265,084号に開示されており、この両出願は参照として本明細 書に完全に組み入れられ、両出願は、本発明における権利が義務の下で譲渡され るものと同一の実体に対して権利を譲渡する義務の下で発明された発明について 開示している。 本発明のヒドロゲル・パッチまたは他の装置は、電流を発生する電極と接触す るように設置される。この電流は、患者の皮膚を介して本発明のヒドロゲル・パ ッチまたは他の装置への分子の移動を引き起こす。上記の説明および図4で示し た通り、グルコースが分解されて過酸化水素が生じ、これが電極と接触して電子 を放出し、測定可能であって装置に入り込むグルコースの量と関連した電流を発 生させる。 装置の組成、サイズおよび厚さはさまざまに可能であり、このような差異は装 置の使用可能時間に影響を及ぼすことができる。図1または図3のヒドロゲル・パ ッチは、一般的には24時間にわたる有用性を提供するように設計される。その期 間以降は特性に若干の劣化が生じると予想されるため、装置を交換する必要があ る。本発明は、例えば6〜12時間などのより短い期間、または例えば1〜30日間な どのより長い期間にわたって使用される装置も考慮している。 より広範な意味合いにおいて、本発明のパッチは、ヒト患者の皮膚を介する任 意の生物的に重要な分子の抽出、およびその物質と別の単一の物質または複数の 物質との反応(この反応は酵素を使用することによって例えば10〜100倍または そ れ以上に著しく加速される)を含む方法を実施するために用いることができる。 この反応により、パッチに吸収された生物学的に重要なまたは意義のある物質の 量に基づいて比例的に発生する信号の発生によって電気化学的または他の手段に よる検出可能な産物が形成される。上記の部分で引用した特許に示されている通 り、グルコースなどの生化学的に意義のある分子を、皮膚を介して回収すること が可能であることは実証されている(第5,362,307号および第5,279,543号を参照 のこと)。しかし、回収される化合物の量は極めてわずかであるため、回収され た材料を正確に測定し、任意の規準と関連づけることができない場合には、この ような方法を有意義に用いることが不可能である場合が少なくない。 本発明は、グルコースなどの生物医学的に有意義な物質と酸素などの別の分子 との間の反応を触媒する能力を有する酵素を含むパッチを提供する。本発明との 関連において、酸素は必ずしもパッチに添加する必要はないが、自然にパッチに 浸入すると考えられ、グルコース酸化酵素の存在下においてグルコースと反応し てグルコン酸および過酸化水素を生じる。過酸化水素はパッチに吸収されたグル コースの量に比例した量が産生される。この過酸化水素は、過酸化水素の濃度に 比例した電流を発生する電子2個の放出により、適切なセンサーで電気化学的に 検出することができる。ヒドロゲルの各成分は、それらが過酸化水素を著しく分 解せず、定量化に有害な影響をもたらさないように選択される。好ましくは、カ タラーゼ、ポリビニルピロリドン(PVP)、BHTおよびBHAなどの抗酸化剤、なら びに他の過酸化物分解性成分などの成分は、グルコース酸化酵素の反応によって 産生される過酸化水素の定量化に影響が及ばないようにその量を減らすか制限す る。 本発明は、血液中のグルコース濃度の1、2または3桁も低い量のグルコースの 検出および測定が可能であるという点で極めて優れている。例えば、グルコース は血液中には約5mMの濃度で存在する。しかし、本発明のパッチでは皮膚を介し て回収されるグルコースの濃度は2〜100μM程度の値である。μMの量はmMの量に 比べて3桁少ない。このように低い濃度のグルコースを検出する能力は、酵素を 含め、本明細書に記載する種類の機械的、電気的、化学的および拡散的な特徴を 含む多くの特徴を装置に提供することによって実現される。このような特徴は、 そのうち1つのものの意義が別のものの意義を損なわないように慎重にバランス をとる必 要がある。例えば、架橋を施してパッチの構造的統合性を改善するために照射を 用いることは、この装置が実際に世界で販売される用途を有するためには重要で ある。しかし、照射によって酵素の活性が損なわれることは少なくない。装置を 生産する際には、照射の前に酵素を含める必要がある。したがって、酵素は照射 に曝されることになる。しかし、本出願者らは、必要な程度の架橋を得るために 十分な量の照射をグルコース酸化酵素に行うことにより、酵素の活性に顕著な低 下は認められないことを見いだしている。また、パッチの厚みを増すことによっ て構造的統合性は改善されるが、パッチの厚みが大きいことは望ましい拡散的特 徴の低減させ、望ましくない抵抗を増加させる。 本発明の機能的構成要素の説明 ヒト患者の皮膚から極めて少量のグルコースを浸透させ、グルコースを拡散さ せ、酵素の存在下においてそれを反応させて、測定可能であって装置に入り込む グルコースの量に関連した電流を発生させる電子などの検出可能な信号を発生さ せるという意図された目的のために有用であるためには、本発明はいくつかの基 本的な特徴を提供する必要がある。装置内に望ましくない材料が組み込まれてい たり、酵素が劣化したりといった因子に関連した理由から、この装置は患者によ って好都合な様式で容易に置換可能である必要がある。したがって、この装置は 一定の構造的統合性を有し、電流を通過させることができ、グルコース酸化酵素 などの酵素を含む必要がある。 ゲル形成性材料:本発明のゲルは、水と混ぜ合わせた際に水の保持および取り 囲みに働くネットワーク構造を形成し、これによってゲルを形作る溶質を含む。 しかし、水は、海綿質の薄層および水の多くの割合を吸収する他の材料などの吸 収材に吸収される可能性がある。この材料は親水性であることができ、天然の状 態ならびに/または界面活性剤および/もしくは湿潤剤の存在下において水を吸 収する。 酵素:本発明の必須の構成要素の1つは、グルコースなどの生物医学的に重要 な分子がかかわる反応を、例えば、検出可能であって反応したグルコースなどの 分子の量に比例した電流の発生によって電気化学的に検出することができるよう な、この反応の産物の検知が可能である程度に触媒する能力を有する酵素である 。 適した酵素の1つは、グルコースを酸化してグルコン酸および過酸化水素を生じ させるグルコース酸化酵素である。引き続いて適切な電極で過酸化水素を検出す ることによって過酸化水素1分子当たり電子2個が発生し、それが検出可能であっ て装置に入り込んだグルコースの量に関連した電流を発生させる(図4参照)。 グルコース酸化酵素(GOX)は市販物を容易に入手することができ、公知の触媒 特性を有する。しかし、グルコースなどの生物学的に意義のある分子がかかわる 反応を触媒し、その反応によって反応したグルコースなどの分子の量に比例した 検出可能な産物が産生されるものであれば、他の酵素を用いることもできる。グ ルコース酸化酵素は酵素であるため、比較的少量で存在する場合でも装置は動作 可能である。これは酵素が反応自体に加わるのではなく、単に反応を触媒するの みであるためであり、このため、グルコース分子などの多数の分子を分解するた めに使用することができる。しかし、本発明の好ましい態様において、グルコー ス酸化酵素は、装置に入り込むあらゆるグルコースがほとんど即時的にグルコー ス酸化酵素と接触して、グルコースが分解されるために十分な量で存在する。別 に特記しない限り、グルコース酸化酵素は、グルコースの分解が可能となるため に多量のグルコースがグルコース酸化酵素が使用可能になるまで待機するような 低濃度では存在しない。一般的に、本発明のヒドロゲル・パッチをヒト皮膚に接 触させ、グルコースを抽出するために電流が加えられる場合、入り込むグルコー スのすべてに利用可能な酵素が存在するためにパッチが含む必要のある十分なグ ルコース酸化酵素の量は、ヒドロゲル1g当たり約200単位またはそれ以上である ことが明らかになっている。グルコース酸化酵素は、ヒドロゲル1g当たり約10単 位〜500単位の量で存在することができる。グルコース酸化酵素が厚さ5ミルのゲ ル1g当たり100〜200単位またはそれ以上のレベルで存在する場合、酵素でのグル コースの反応速度は、ゲル中に拡散するすべてのグルコースが反応して過酸化水 素およびグルコン酸となる、すなわち分析物であるグルコースの拡散が律速因子 となるだけの十分な高さを有する。ゲル中に浸入するグルコースは、遊離した酵 素の酸素との反応が可能となった場合には反応しないままで存在することはない 。図5の曲線は、グルコース酸化酵素の濃度がヒドロゲル1g当たり約200単位であ る場合には実質的に水平となる。しかし、グルコースのすべてが確実に直ちに分 解されてグル コン酸および過酸化水素を生じるようにするには過量の酵素を含めることが望ま しい。このため、ヒドロゲル1g当たり2000単位といった多量を使用すべきである 。これにより、装置を保存した際に酵素の一定の割合が分解されることも許容さ れ(すなわち、貯蔵寿命の延長に役立つ)、12時間から1週間の範囲の期間、し かし好ましくは24時間にわたる装置の使用期間において酵素の一部が分解するこ とも許容される。酵素の活性を維持するためには酵素の安定化剤を含めることが 有用である。酵素の濃度とグルコースがかかわる反応によって発生する信号との 関係を図5に示し、グルコースと酸素との反応を図4に示した。 電解質:電解質は本発明に必須のもう1つの構成要素である。電解質は、水の 内部におけるイオン流の走行を可能とするために存在する必要がある。電解質は 、塩素イオンなどの塩であることが好ましい。したがって、塩化ナトリウムおよ び塩化カリウムなどの塩を本発明と関連して使用することが可能であり、特に塩 化ナトリウムが好ましい。本発明の緩衝液である構成要素は、塩化ナトリウムな どの付加的な電解質を加えなくても、緩衝液のほか電解質としても機能すること ができる。ゲル混合物への電解質の添加は、ゲルのイオン強度が好ましくは約10 mMと200mMとの間となるように行われる。 緩衝液:緩衝液は必須の構成要素ではないが、好ましくは本発明と関連して用 いられる。緩衝液は、装置のpHを望ましい範囲、好ましくは約3〜9の範囲に維持 する目的で含められる。緩衝液は有用な特徴を提供する。まず第一に、緩衝液に より、グルコース酸化酵素が比較的安定に保たれるような範囲にpHが維持される 。第二に、本発明は皮膚と接触して保持されるため、皮膚への刺激性を避けるた めにpHはほぼ中性に維持される。pHを安定化することにより、皮膚を介するパッ チへのグルコースの流入は時間的に不安定でなくなる。本発明に関連して種々の 有用な緩衝液を使用することができる。特に好ましい緩衝液にはリン酸緩衝液が 含まれる。しかし、「緩衝液」の用語の定義に関してすでに定義したさまざまな 種類の緩衝液も本発明と関連して首尾よく使用することができる。緩衝液は、リ ン酸、クエン酸、重炭酸、コハク酸、酢酸および乳酸のさまざまな塩でもよい。 湿潤剤:本発明に必須ではないもう1つの構成要素は湿潤剤である。湿潤剤を 含めることは、これにより、本発明を用いて得られる結果に一貫性が供給される 点 で重要である。さらに特殊な点では、湿潤剤は、装置の内部に存在する水の比率 を極めて狭い範囲に維持するために使用される。ゲル中の水分の含量を維持する ことにより、装置は一貫してグルコースなどの任意の分子の同一量が安定的な速 度で移動することを可能とし、グルコースなどの分子の分解によって発生するイ オンの流れを同一速度にすることができる。湿潤剤は、ヒドロゲル・パッチの総 重量に占める割合が0.5%〜50%の範囲という極めて少量で存在してもよい。使 用可能な湿潤剤には、グリセリン、ヘキシレングリコール、およびソルビトール が含まれる。湿潤剤に起因する電気的ノイズは、特定のゲル、電極、および考慮 している操作電圧条件に関して許容範囲内であることが決定される。このような 範囲は、好ましくは約200nA未満、より好ましくは50nA未満である。 架橋剤:上記の通り、本発明は好ましくは、両者の混合によってゲルが形成さ れるポリエチレン酸化物と水との混合によって形成されるヒドロゲルの形状で提 供される。ゲルの構造的統合性は多量の水が存在する場合には特に弱い可能性が あるが、装置を介したグルコースおよび電流の走行能を改善するためには多量の 水を含めることが望ましい。しかし、水の量が増えるに従って装置の構造的統合 性およびその取り扱い易さは低下する。装置の取り扱い易さを高め、その構造的 統合性を高めるためには、架橋剤を含めることが望ましい。架橋剤は、異なる重 合鎖の間の反応をもたらす化学物質成分として提供することができる。または、 架橋は、電離放射線を照射することによって実施することもできる。このような 照射は、好ましくは、重合鎖の連結を引き起こす電子ビーム照射の形式で提供さ れる。照射と組み合わせて用いて架橋を促進するために使用される種々の架橋剤 は、米国特許第4,684,558号および第4,989,607号に開示されており、この両方は ゲルの形成に関連して用いる架橋剤および照射の方法を開示するための参照とし て本明細書に組み入れられる。紫外線照射と組み合わせて使用するために有用な 架橋剤には、N,N'-メチレンビスアクリルアミド、ポリプロピレングリコールモ ノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチレン グリコール(600)ジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、 ジアリルイソシアヌレート(DAIC)、ポリエチレングリコール(400)ジアクリ レート、SR 415エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、およびSR 9035エ トキシ化トリメトールプロパントリアクリレートが含まれる。紫外線照射を用い た架橋のためには、光反応開始因子(photoinitiator)を使用してもよい。この ような光反応開始因子には、エサキュア(Esacure)(登録商標)KB1 ベンジル ジメチルケタール、エサキュア(登録商標)TZT トリメチルベンゾフェノンブレ ンド、エサキュア(登録商標)ITX イソプロピルチオキサントン、エサキュア( 登録商標)EDB エチル4-(ジメチルアミノ)ベンゾエート、およびBP ベンゾフ ェノンが含まれる。 本発明において有用な電子ビーム照射およびγ線照射による架橋剤には、エチ レングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールメタクリレート、トリ メチロールプロパントリメタクリレート(Sartomer(登録商標)350、Sartomer Company、Exton PA、USA)、およびN,N'-メチレンビスアクリルアミドが含まれ るが、以上には限定されない。 本発明において有用な熱的および化学的な架橋剤には、エチレングリコールメ タクリレート、トリエチレングリコールメタクリレート、トリメチロールプロパ ン・トリメタクリレート(Sartomer(登録商標)350)、N,N'-メチレンビスアク リルアミド、およびグルタールアルデヒドが含まれるが、以上のものには限定さ れない。架橋の開始因子として有用なものには、アゾビスイソブチロニトリル( AIBN)および過酸化ベンゾイルが含まれるが、以上には限定されない。 架橋剤はゲル混合物に、ゲルが上記の望ましい物理的性質を得るような量で添 加される。架橋後にゲル中に残る架橋剤の量は、好ましくは、ゲルが患者の皮膚 とゲルパッチが使用される時間にわたって接触した際に患者に有毒でない量であ る。 殺生物剤:上記の通り、本発明のヒドロゲル・パッチまたは他の装置は、ヒト の皮膚と接触させて使用することを意図している。さらに本装置は、包装され、 使用の前に比較的長期間にわたって保存される。この点を考慮すれば、装置の内 部に殺生物性化合物を組み入れることが望ましい。このような殺生物剤は、上記 の「殺生物剤」の定義において記載した種類の微生物の死滅および/または増殖 の抑制に十分な量で存在する。 ゲルの物理的特徴拡散:拡散に関する特徴の点で、このパッチは、グルコースなどの生物学的に 意義のある分子の皮膚からの浸入、ならびに電流などの検出可能な信号の発生を 最終的に引き起こすために必要な程度の、その分子およびその反応産物(例えば 、グルコン酸および過酸化水素)のパッチを介した移動を可能とする必要がある 。図5に示したようなヒドロゲル・パッチでは、過酸化水素の拡散は8×10-6cm2/ 秒であり、グルコースの拡散は1×10-6cm2/秒である。例えば、過酸化水素およ びグルコースに関してそれぞれ約10-6cm2/秒および10-7cm2/秒を超える速度が好 ましい。拡散に関する特徴は機械的特徴とある程度関連しており、装置に入り込 むグルコースなどの分子を既定量の測定可能な電流などに比例的に変換する使い 捨ての装置という望ましい最終的な結果を得ることを目的として、装置のすべて の特徴は互いに関係していることが理解されるであろう。本発明の好ましい態様 において、パッチの抵抗は約20キロオーム以下であり、好ましくは皮膚と24時間 接触した後に約1キロオーム以下である。 ゲルに関する固有時間は、上記の通り、ゲルの厚さ(L、分析物が拡散する距 離)および分析物の拡散定数(D)の関数として算出される。パラメーターLとD との関係は以下の通りである。 L2/D=固有時間(分) 好ましくは、本発明のゲルの固有時間は約6秒から45分の範囲である。好まし くは、ゲル中における分析物の測定は連続的に行われる(例えば、測定は5分間 続けて行い、1日にわたって20分間隔で実施される)。好ましくは、ゲル中の特 定の分析物に関するDは、水のみの中での分析物の拡散速度の0.1倍以上である必 要がある。より好ましくは、ゲル中の特定の分析物に関するDは、水中の拡散速 度の0.25倍を上回る。ゲルの架橋に、分析物の拡散が検出時の律速因子となるよ うに変更を加えてもよい。 ゲルの粘着:本発明のヒドロゲル・パッチの剤形および他の剤形は、好ましく はわずかに粘着性であり、ヒト皮膚に付着してパッチが適用される部分の皮膚の 形状に適合する。このため、パッチは、皮膚と付着し、重力によって落下しない 程度の柔軟性および粘着性を有する。さらに、除去した場合に皮膚が剥がされる ほどの粘着性は持たずに除去することができ、除去した後の皮膚に触知しうるヒ ドロゲルの残渣が残らないように除去される時には皮膚に付着しないようなもの である必要がある。 電導性:電気的には、パッチは十分な電導性をもたらす必要があり、その抵抗 は、皮膚に24時間接触した後に約20キロオーム以下、好ましくは1キロオーム以 下であるべきである。さらにパッチは、好ましくはパッチを使用した際に生じる 背景ノイズができる限りゼロに近いような電気的環境を作り出す。好ましくは、 背景ノイズの量は、架橋されたゲルで測定した場合に500nA未満であり、より好 ましくは200nA未満、最も好ましくは50nA末満である。 構造的支持体:ヒドロゲル・パッチは、ゲルに埋め込まれた形で構造的支持体 をさらに含んでもよく、この支持体には、敷布、不織布、分散線維、または膜が 含まれるが、以上に限定されることはない。さらに、ヒドロゲル・パッチに回収 される望ましくない材料を濾過して取り除くために役立つ膜を含めることも可能 である。この構造的支持体はゲル中に埋め込まれ、好ましくはヒドロゲル・パッ チの大きさおよび形状に合致している。構造的支持体を提供するためにはさまざ まに異なる材料を用いることができる。使用可能な不織布には、リーメイ(Reem ay)2200、2000および2400シリーズとして販売されているものが含まれる。この 層はスパンボンディングによって製造された直線状または波形の線維からなるポ リエステルでもよい。高吸収性の繊維または布地を用いることもできる。市販さ れている材料には、カメロットファイバードレ(Camelot Fiberdre)(登録商標 )、バーレー(Verlee)(不織布)、デュポンソンタラ(Dupont Sontara)(登 録商標)(ポリエステル混合布地)およびケンダール(Kendall)不織布が含ま れる。開放性区画を有する材料および閉鎖性区画を有する材料のいずれも使用す ることができる。 化学的特徴:パッチの化学的特徴は、測定される物質(過酸化水素など)の分 解または劣化が30分間で20%を超えないような環境を提供するものである必要が ある。さらに、酵素の著しい劣化および皮膚が著しい刺激を受けないような環境 が提供される。好ましくは、ヒドロゲル中には、ゲルを介した分析物の拡散が分 析物の測定における律速因子であるために十分な量の酵素が存在する。このため 、パッチは好ましくは約3〜9の範囲のpHに維持される。グルコース酸化酵素がβ -グルコースをグルコン酸に変換する速度はα-グルコースに関する速度の150倍 であるため、好ましくは、pHはα-グルコースのβ-グルコースへの変換速度が最 適となるように調節される。最適という用語は、酵素の安定性、グルコースのイ オン泳動流、皮膚への刺激性などを含むゲル中のいくつかのパラメーターの間の 平衡を意味するが、以上には限定されない。β-グルコース:α-グルコースの比 はほぼ2:1である。異性体相互変換(ムタロテーション)の速度を高めるために は、pHは7とほぼ等しいかそれ以上、または4と等しいかそれ未満であることが好 ましい。グルコースのすべて(α-グルコース、β-グルコース)が過酸化物に変 換される条件は、測定時間(tm)未満であり、好ましくは測定時間の3分の1未満 である。このような条件には、約10mMを超えるかこれと等しい濃度のリン酸緩衝 液、約7よりも大きいかそれと等しい、もしくは約4未満であるかそれと等しいpH 、または酵素ムタロターゼの添加が含まれるが、以上には限定されない。しかし 、化学的特徴および電気的特徴はある程度互いに関係している。このため、酵素 の安定性およびα-グルコースからβ-グルコースへの相互変換が促進されるレベ ルにゲルのpHを維持することに加えて、pHはイオン泳動流を増強するように選択 される。以上のパラメーターは、使用者の皮膚への刺激性を最小化するためにさ らに調節される。 本発明のヒドロゲルは、2つの主要な面において提供される。1つは患者が操作 する前にあらかじめ水和されたゲルパッチであり、もう1つは乾燥状態にあって 使用する少し前に患者が水和させるゲルパッチである。本発明のいずれの面につ いても最終的に水和されたゲルの特徴は上記のものと同じである。あらかじめ水 和されたゲル、および乾燥型のゲルの一般的な特徴は以下の通りである。 水和ゲル:本発明の目的を実現するために、本装置は多数の異なる形状に構築 することができる。基本的な概念は、水が多くの比率を占めて存在し、それを介 して種々の分子(例えばイオン)が容易に拡散し、グルコースがそこに進入しう るような位置に保持させるような構成成分を提供することである。現在の好まし い形状は、水を保持するネットワークなどの1種またはそれ以上の構造を形成し 、水の存在下においてゲルを形成するゲル形成性材料を含むヒドロゲル・パッチ を用いることである。 ゲル形成性材料は、単一の成分または複数のゲル形成性成分として存在し、そ の合計量がヒドロゲル・パッチの総重量に占める割合は約0.5%から約40%の範 囲である。本発明の特に好ましい態様においては、ポリエチレン酸化物が約2〜2 0%の量、より好ましくは約10%の量で存在する。ポリアクリル酸がある場合に は、それは約0.5〜5%の範囲、より好ましくは2%となるような量で添加される 。水は45〜95%、または好ましくは溶液中に他の成分を含んで約65〜80%の範囲 の量で存在する。 ゲル形成性材料を除いたパッチの残りの部分は、その内部に酵素が必ず含まれ る水からなる水溶液を含む。望む測定内容がグルコースの検出である場合には、 酵素は好ましくはグルコース酸化酵素である。患者が使用する最終的なゲル中の 酵素が、ゲルを介した分析物の拡散が測定に関する律速因子であり続けるだけの 十分な活性を有するような量の酵素を添加する。酵素の量(酵素負荷)は酵素お よびゲル操作過程によって異なると考えられる。酵素を劣化させる可能性のある 過程には、ゲルのpH、架橋条件、保存温度、光、pHの変化、および患者による使 用が含まれるが、以上には限定されない。このため、酵素負荷により、このよう な手順による酵素活性の損失を補うことができると考えられる。例えば、酵素が グルコース酸化酵素である場合には、ゲル1g当たり少なくとも約1000単位、好ま しくは2000単位が使用される。ゲル操作過程によって酵素負荷が変更される(増 加または減少する)場合があることは本発明の請求の範囲内にある。なお、ゲル に添加される酵素は、生物体からの単離物などの天然供給源に由来するものでも 、組換えまたは化学的手段によって産生されたものでもよい。 ゲルのもう1つの構成成分は、水に電導性を付与する塩である。このような塩 は好ましくは塩化ナトリウムである。この溶液は、ヒドロゲル・パッチのpHを約 3〜9の範囲に維持するための緩衝液などの他の構成成分を含んでもよい。ゲル中 に緩衝液の塩が含まれ、最適なpHが維持されると同時に十分な電気伝導度が得ら れる場合には塩素性の塩をゲルに加えなくともよい。 ゲルの構成成分に、殺生物剤(メチルパラベンなど)、湿潤剤(ソルビトール 、ヘキシレングリコール、またはグリセリンなど)、およびイオン性もしくは非 イオン性の界面活性剤(ポロキサマーなど)をさらに含めてもよいが、以上には 限定されない。ゲルにはさらに、放射線照射、熱活性化または化学的活性化の併 用によって架橋を増強し、それによってより大きな構造的統合性を提供する架橋 剤を含めてもよい。 装置により多くの量の水が保持されているほどグルコースの浸入およびその内 部の電導性が容易に得られるため、できるだけ多量の水分を含む基本的な材料を 提供することが望ましい。しかし、水の量が増えるに従って、装置の取り扱い易 さ、およびその構成成分および構造的統合性を装置が維持する能力は低下する。 この理由から、ポリビニルピロリドンまたはポリエチレン酸化物(Polyox(登録 商標)WSR-NFグレードなど)をポリアクリル酸(Carbopol(登録商標)など)と 混ぜ合わせ、化学的架橋剤の使用または電子ビーム照射もしくは紫外線照射によ って提供しうるような照射の適用によって重合体が架橋された合成重合性材料を 含むゲルを用いることが望ましい場合が少なくない。 当業者にはさまざまに異なる種類のゲル形成性材料が公知である。例えば、ヒ ドロゲルを形成するための材料は米国特許第4,684,558号に開示されており、高 い電気伝導度を有する接着性ヒドロゲルは米国特許第4,989,607号に開示されて おり、これらはいずれもヒドロゲルの形成に用いられる材料、このようなヒドロ ゲルを形成させる方法、およびこのようなヒドロゲルの形成と関連して用いるこ とができる種々の材料および装置の開示および記載のための参照として本明細書 に組み入れられる。上記の特許のそれぞれには、ゲルの形成に用いられるその他 の材料が開示されている多数の他の米国特許および文献が引用されており、これ らの文献も参照として本明細書に組み入れられる。なお、薬学的に活性のある薬 剤を患者に長時間適用するためのパッチの形成に用いることができるゲルを開示 している、1993年5月27日に発行されたPCT(特許協力条約)国際公開公報第93/1 0163号に開示されたものなどのゲルを用いることも可能であることが指摘されて おり、このようなゲルを開示するための参照として本公報も本明細書に組み入れ られる。 乾燥ゲル:本発明のさらにもう1つの面では、天然物もしくは合成物であり、 繊維性紙、ポリエチレン酸化物、カルボポール(Carbopol)(登録商標)、ラプ ラソルブ(Laprasorb)(登録商標)、ポリエステル、ポリエステルメッシュ、 およ び親水性のその他の同様な材料である海綿質の形状を有する吸収材などの溶質材 料が提供される。この吸収材の薄層は、乾燥状態においてその内部に必須の構成 成分を埋め込まれた状態で含んでもよい。例えば、この材料は凍結乾燥されたグ ルコース酸化酵素、および塩化ナトリウムのほかにリン酸または重炭酸などのpH 緩衝液を含んでもよい。1つの態様において、この溶質材料はその内部に埋め込 まれた乾燥した構成成分とともに、破壊可能な包装容器中に既定量の水または溶 液と同時に入れられて提供される。患者が包装容器に圧力を加えると、水が放出 されて吸収材に到達し、これが水を吸収して、酵素、塩および緩衝液が吸収材内 部の溶液中に存在するようになる。水は、殺生物剤または湿潤剤などのその他の 構成成分を含んでもよい。またもう1つの態様では、溶液は塩、酵素および酵素 を含む。しかし、酵素は溶液中に含まれているよりも乾燥状態にある方がより安 定であるため、少なくとも酵素は凍結乾燥された状態で吸収材内部に含まれるこ とがより好ましい。 本発明のもう1つの態様では、材料を水和してゲルを形成させるために患者が 単に水または生理的食塩水を添加するだけでよいように、乾燥した構成成分が内 部に埋め込まれた吸収材が提供される。 1つの好ましい水和ゲルは、約0.2〜約5.0Mradの高エネルギー照射に曝露され る分子量約0.02〜6×106ダルトンの架橋ポリエチレン酸化物を、重量にして4% 以上、好ましくは35%未満である量として含む。特定の物理的特徴、およびその ような特徴の測定に用いられる検査は、米国特許第4,684,558号に開示されてい る。ポリエチレン酸化物を用いることに加え、ポリエチレン酸化物単独または別 の重合体形成性材料との種々の混合物を用いることも可能である。好ましい態様 において、この重合体形成性材料は、分析物の定量化に有害な影響を及ぼすこと はない。ポリエチレン酸化物は、それ自体で用いることも、米国特許第4,989,60 7号に開示されている粘度を高める親水性重合体と併用することも可能である。 実施例 以下の実施例は、本発明のパッチの作成の仕方に関する完全な開示および説明 を当業者に提供するために記載されており、本発明者らが発明とみなしている内 容の範囲を制限するものではない。使用する数字(例えば、量、特別な構成成分 など)に関して正確であるように努力は払っているが、実験的誤差および偏差が 含まれていると考慮されるべきである。別に特記しない限り、各部分はヒドロゲ ルの総重量に占める部分重量であり、水中に溶解された構成成分は溶液のパーセ ンテージとして計測され、分子量は加重平均された分子量であり、温度は℃で示 し、圧力は大気圧またはその近傍圧である。 実施例1 本実施例では、本発明のゲルの物理的性質の一部を特徴を明らかにするための 非制限的な方法を説明する。以下の表1に記載したゲルを本明細書に記載した通 りに調製し、以下の手順による検査を行った。 配合番号は316シリーズに関するものである。構成成分の重量は水和されたゲル の重量に占める割合として示した。それぞれの製剤は、ゲル1g当たりグルコース 酸化酵素を100単位含んでいた。ビスアクリルアミドは、N,N'-メチレンビスアク リルアミドを指す。 ゲル混合物の上記の構成成分は、最終的なゲルの物理的特徴が、患者の皮膚を 介して回収され、反応し、その反応産物が検出および定量化される、グルコース などの分析物の定量化のために最適化されるように調整されている。装置に入り 込むグルコースの量は比較的少量であるため、装置は特に薄い必要があり、例え ば5μm〜50ミル(1ミルは1インチの1000分の1である)、好ましくは1〜10ミルの 範囲である。単一の表面の全表面領域は、約0.5cm2から約10cm2の範囲である必 要があり、より好ましくは約1〜約5cm2の範囲である。 ゲルの粘着性は、最適化の対象となるもう1つの特徴である。いったん水和さ れた本発明のゲルは、装置内でその形態を維持し、患者の皮膚に適用された場合 にその外形に適合し、ゲルを除去する際にはゲルの材料の一部が引き裂かれて患 者の皮膚に残る程度には患者の皮膚に付着しないような十分な構造的統合性を有 する。 以下のローリングボール粘着試験を用いて粘性を測定することにより、ゲルの 粘着性をモニターした。ゲルを置いていない傾斜平面に直径約16.5mmの鋼鉄の球 を置いて転がす。次に鋼鉄の球を1インチ×12インチのヒドロゲルの細片を付着 させた同様の傾斜平面に置いて転がす。鋼鉄の球がそれぞれの表面上を移動した 距離を測定して比較する。ケルの粘着性の増加(粘性)は、移動した距離の短縮 として観測される。ゲルの好ましい態様において、粘性として計測される粘着性 は約30mm未満である。例えば、表1の配合316-101および316-103の粘性値は、そ れぞれ28.4mm±8.0mmおよび19.2mm±6.9mmである。 電気的に安静(quietness)であること、すなわち本発明によって実現される 背景電気ノイズが低いレベルにあり、その低レベルのノイズによって少量の分析 物を検出する本発明の能力が改善されることも、本発明のゲルのもう1つの特徴 である。好ましくは、このパッチは、それが使用された時に発生する背景ノイズ ができるだけゼロに近いような電気的環境を作り出す。好ましくは、背景ノイズ の量は、架橋されたヒドロゲルで測定して500nA未満であり、より好ましくは200 nA末満であり、最も好ましくは50nA未満である。 背景電流(ノイズ)は以下の手順によって計測される。作用電極および対電極 となるPt電極ならびに参照用のAg/AgCl電極からなる角形電極アセンブリを用い た。直径5/8インチのディスク状のヒドロゲルを切り取り、リリースライナーの1 つを取り除いた後、接着面が電極側を向くようにしてディスクを角形電極上に配 置した。0.6Vの電圧を加えた場合の背景電流を測定した。背景電流の測定の前に 、 電極には0.75Vのバイアス電圧を10分間加えて前調整を施した。背景電流の測定 値は漸近的に減衰し、約15〜30分以内に定常的な背景電流に達した。測定は約60 分の時点で行った。背景電流は好ましくは約500nA未満であり、より好ましくは2 00nA未満であり、最も好ましくは約50nA未満である。 本発明の好ましい態様において、ゲルの構成成分は、相対的に高い背景電気信 号の原因となる化合物を除去するために処理を施される。例えば、市販されてい る重合体中に存在する抗酸化剤などのゲルの構成成分中の添加物は電気的活性を 有する。このような電気的活性を有する化合物は、重合体形成性材料に対するダ イアフィルトレーションなどを含むがそれには限定されない浄化手順によって除 去することができる。例えば、以下の実施例2において調製されるゲルの背景電 流は、ダイアフィルトレーションによる重合体の浄化を行う前は175nAであった が、ダイアフィルトレーションによる浄化後には40nAとなった。背景電流は、0. 6Vの電圧を加えてから60分後に測定した。 電気的抵抗は以下の手順によって測定した。セラミック板上にプリントされた 2つの鉤型Ag/AgCl電極を用いた。直径5/8インチのディスク状のヒドロゲルを切 り取り、両方のリリースライナーを取り除く。電極がヒドロゲルによって完全に 覆われるように、2つのセラミック板の間にヒドロゲルのディスクを配置する。1 5分の周期的時間ごとに極性を反転させるプロトコールを用いて0.9mAの一定の電 流をゲルの両端を通じて流し、ゲルの両端間の電圧降下を測定した。続いて抵抗 を算出した。本発明の好ましい態様において、抵抗は約20キロオーム以下である 。皮膚に接触させる前に表1のゲル316-60、316-63および316-70の抵抗を計測し た結果、抵抗はそれぞれ2.7、3.9、および2.2キロオームであった。好ましくは 、24時間にわたって皮膚と接触させた後の抵抗は約20キロオーム以下である。 実施例2 ポリエチレン酸化物(PEO、Polyox(登録商標)WSR-205)(重量にして約8.5 %)を、ポリアクリル酸PAA(Carbopol(登録商標)971 P NF)(重量にして2% )、ヘキシレングリコール(重量にして10%)、N,N'-メチレンビスアクリルア ミド(重量にして0.02%)、ポロキシマー188(Pluronic(登録商標)F68)(重 量にして0.5%)、ならびにゲル1g当たり200単位のグルコース酸化酵素、0.45% Na ClおよびpHを6〜8の範囲に維持するために十分なリン酸緩衝液を水中に含む水溶 液75%の割合で混ぜ合わせた。PEO、PAAおよび水の重量は産生されるヒドロゲル の総重量に占める割合として示し、NaClおよび緩衝液の量の比率はゲル中に占め るそれらの化合物の量の比率として示した。 各構成要素を室温で混合し、ゲルの電気的特徴を測定した。 架橋は以下の通りに実施した。ゲル混合物の架橋は、まず支持基質を覆うよう にゲル混合物を置き、室温で約0.35〜0.45Mradの放射線照射に曝露させた。 ゲルの水分損失は以下のようにして測定した。厚さ40ミル、直径約0.75インチ のゲルを、水の蒸気の流出がゲルの両面からのみ生じるように、ゲルのリリース ライナーの円形ディスクの間に配置した。室温および大気圧下において、24時間 にわたる選択された時点に重量損失を測定した。重量の損失は水分損失によるも のであり、これをゲル中の最初の水分含量に対して標準化した。24時間の期間で のゲルからの水分損失は70%末満であることが観測された。 本発明のヒドロゲルの1つの実施例の構成成分の一覧を表2に示した。 実施例3 以下の構成要素を混合することにより、重合体の含量が多いゲルを調製した。 ポリエチレン酸化物(PEO、Polyox(登録商標)WSR-750)(重量にして約20%) 、N,N'-メチレンビスアクリルアミド(重量にして0.02%)、ならびにゲル1g当 たり1000単位のグルコース酸化酵素、0.45%NaClおよび0.5%重炭酸ナトリウム が水中に含まれる水溶液75%を混ぜ合わせた。PEOおよび水の重量は産生される ヒドロゲルの総重量に占める割合として示し、NaClおよび緩衝液の量の比率はゲ ル中に占めるそれらの化合物の量の比率として示した。各構成要素を室温でゆっ くりと混合した。 架橋は以下の通りに実施した。ゲル混合物の架橋は、まず支持基質を覆うよう にゲル混合物を置き、室温で約0.35〜0.45Mradの放射線照射に曝露させた。 実施例4 厚さ25ミルおよび直径1cmの合成海綿質材料を提供する。この海綿質材料は、 シールは破壊されるが包装容器の残りの部分は破壊しない圧力を加えることによ って破壊されるシールによって海綿質から分離された水を約3ml含む付属した包 装容器中に海綿質材料1g当たり1000単位の量の凍結乾燥したグルコース酸化酵素 とともに組み込まれる。包装容器中の水には0.5%塩化ナトリウム、および約6〜 8のpHをもたらすために十分なリン酸緩衝液が含まれる。 実施例5 重量にして5.5%のポリエチレン酸化物(約300,000の分子量を有するPEO 750 )、重量にして1%のポリアクリル酸PAA(Carbopol(登録商標)974 P NF)、な らびにゲル1g当たり1000単位のグルコース酸化酵素、0.45%NaClおよびpHを6〜8 の範囲に維持するために十分なリン酸緩衝液を水中に含む水溶液約91.75%を混 ぜ合わせる。PEO、PAAおよび水の重量は産生されるヒドロゲルの総重量に占める 割合として示し、NaClおよび緩衝液の量の比率はゲル中に占めるそれらの化合物 の量の比率として示した。このゲルは、Reemay 2250として販売されているポリ エステル製の不織材料が組み込まれている。パッチを作成するために、各構成成 分の混合物をリリースライナ一層の上に乗せた不織材料の上に乗せてゲル型を使 用した。このゲルをガードナーナイフを用いて型から外し、第2のリリースライ ナーを張り合わせた。架橋を施すために、この材料を約0.4Mradの線量の電子ビ ーム照射に曝露させた。直径1〜3cmの範囲、および厚さ10〜40ミルの範囲の円形 となるようにこの材料を型抜きした。蒸発または汚染を防止するため、この円形 のディスク を密封された袋に収めた。 実施例6 ポリエチレン酸化物/ポリビニルアルコールを含むゲルを以下のようにして調 製した。ゲル100g当たりにつき、以下の構成成分を混ぜ合わせた:ポリエチレン 酸化物(PEO、Polyox(登録商標)WSR-205)8.5g、ポリビニルアルコール(Airv ol(登録商標)203S)10g、ポリアクリル酸PAA(Carbopol(登録商標)971 P NF )2g、N,N'-メチレンビスアクリルアミド2g、ならびにゲル1g当たり100単位のグ ルコース酸化酵素、NaCl 0.45gおよびNa2H2PO4・H2O 0.26gとNa2HPO4・7H2O 2.1 7gとからなるリン酸緩衝液を水中に含み、pH7.4に維持された水溶液74.6g。架橋 を行わせるために電子ビーム照射の形式による放射線照射を実施した。すべての 構成成分の重量は、産生されるヒドロゲルの総重量100g中に占める割合として示 した。グルコース酸化酵素の重量はゲル1g当たりの量として示した。パッチとし て形成されるゲルからの成分は、面積約1cm2厚さ約5ミルの円形の形状を有する 。ゲルパッチの両面には、ゲルパッチと同一の面積および外形を有するリリース ライナーが装着される。 実施例7 以下のヒドロゲルの構成成分を混ぜ合わせた:重量にして8.5%のポリエチレ ン酸化物(PEO、約600,000の分子量を有するPolyox(登録商標)WSR-205)、重 量にして2%のポリアクリル酸PAA(Carbopol(登録商標)971 P NF)、ならびに ゲル1g当たり1000単位のグルコース酸化酵素、0.45%NaClおよびpHを6〜8の範囲 に維持するために十分なリン酸緩衝液が水中に含まれる約89.5%の水溶液。PEO 、PAAおよび水の重量は産生されるヒドロゲルの総重量に占める割合として示し 、NaClおよび緩衝液の量の比率はゲル中に占めるそれらの化合物の量の比率とし て示した。このゲルには、Reemay 2250として販売されているポリエステル製の 不織材料が組み込まれている。パッチを作成するために、各構成成分の混合物を 紫外光増感剤(例えば0.5%Irgacure(登録商標)184など)および架橋剤(例え ば0.02%N,N'-メチレンビスアクリルアミドなど)と混ぜ合わせ、リリースライ ナー層の上に乗せた不織材料の上に乗せてゲル型を使用した。このゲルをガード ナーナイフを用いて型から外し、第2のリリースライナーを張り合わせた。架橋 を施す ために、この材料を約0.4Mradの線量の電子ビーム照射に曝露させた。直径1〜3c mの範囲、および厚さ10〜40ミルの範囲の円形となるようにこの材料を型抜きし た。蒸発または汚染を防止するため、この円形のディスクを密封された袋に入れ た。 実施例8 まず固体支持体上に水和ゲルを調製し、続いてその支持体の上でゲルを乾燥さ せることによって本発明の乾燥ゲルを調製する。このゲルは、患者が水または生 理的食塩水を添加することによって再水和される。 重量にして10%の約300,000の分子量を有するポリエチレン酸化物(Polyox( 登録商標)WSR-750)、重量にして1%のポリアクリル酸PAA(Carbopol(登録商 標)971 P NF)、ならびにゲル1g当たり2000単位のグルコース酸化酵素、0.45% NaClおよびpHを6〜8の範囲に維持するための0.5%リン酸緩衝液が水中に含まれ る約89%の水溶液を混ぜ合わせる。PEO、PAAおよび水の重量は産生されるヒドロ ゲルの総重量に占める割合として示し、NaClおよび緩衝液の量の比率はゲル中に 占めるそれらの化合物の量の比率として示した。このゲルには、リーメイ(Reem ay)2250として販売されているポリエステル製の不織材料が組み込まれている。 パッチを作成するために、各構成成分の混合物をリリースライナー層の上に乗せ た不織材料の上に乗せてゲル型を使用した。このゲルをガードナーナイフを用い て型から外し、第2のリリースライナーを張り合わせた。架橋を施すために、こ の材料を約0.4Mradの線量の電子ビーム照射に曝露させた。直径1〜3cmの範囲、 および厚さ10〜40ミルの範囲の円形となるようにこの材料を型抜きした。 乾燥ゲルを調製するために、この円形のディスクを固体支持体上に置き、凍結 乾燥器、または実質的にすべての非結合状態の水が除去されるようなその他の乾 燥装置の内部で乾燥させた。さらに、ゲル中の酵素が再水和後に直ちに保存およ び使用に耐えるために十分な活性を有し、分析物の測定において分析物の拡散が 律速因子であるような条件を選択する。 本明細書では、本発明に関して最も実践的であって好ましい態様と考えられる ものを示し、説明している。しかし、この内容からの逸脱も本発明の範囲内にあ り、本開示を読むことにより当業者には改変が想起されることが理解される必要 がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ジョシ プリティ エス. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サン ホセ ローヤル アン ドライブ 5919 (72)発明者 プラント フィリップ ジェイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サニ ーベイル エム−116 サウス フェア オークス アベニュー 655 (72)発明者 ビジャヤクマー プレマ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 フレ モント サウザーランド ウェイ 43493

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)水の存在下においてゲルを形成する親水性化合物であって、ヒドロゲルの 重量に対して、約4%またはそれ以上の重量で存在する化合物、 (b)ヒドロゲルの重量に対して約95%またはそれ未満の量で存在する水、 (c)反応を触媒する能力を有する酵素、および (d)電解質、 を含むヒドロゲル・パッチ。 2.ゲル中の背景信号が約200nA未満である、請求項1記載のヒドロゲル・パッチ 。 3.段階(c)における反応の産物が、30分以内に20%より多く分解されることのな い、請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。 4.段階(c)の反応において反応する分析物の拡散が律速的であって、分析物の拡 散が測定時間よりも迅速である、請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。 5.ヒドロゲルが選択されたヒドロゲル環境を維持するための成分をさらに含み 、該環境が、分析物の段階(c)における反応産物への変換を増強させるような、 請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。 6.酵素がグルコースと酸素との反応を触媒し、その結果として電子が生成され る、請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。 7.(e)ヒドロゲル中のpHを約3〜9の範囲に維持するために十分な量の緩衝剤をさ らに含む、請求項6記載のヒドロゲル・パッチ。 8.親水性化合物が、ポリエチレン酸化物、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコ ール、カルボポール(Carbopol)(登録商標)およびポリアクリルアミドメチル プロパンスルホネートならびにその共重合体からなる群より選択され、 電解質がNaClおよびKClからなる群より選択され、 酵素がグルコースオキシダーゼであり、グルコースオキシダーゼの量が段階(a )における吸収材および段階(b)における水溶液の合計重量1g当たり10単位〜5000 単位の範囲で存在し、 該水溶液が、吸収材パッチのpHを約3〜9の範囲に維持するために十分な量の緩 衝剤を水中に溶解された形でさらに含む、請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。 9.親水性化合物が、ヒドロゲルの重量に対して、約40%未満の重量で存在し、 水 が約60%より多い重量で存在する、請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。 10.厚さが約5μmから約60ミルの範囲である平坦な形状を特徴とする、請求項1 記載のヒドロゲル・パッチ。 11.第1および第2の表面領域を特徴とし、それぞれの表面領域が約0.5cm2から約 10cm2の範囲であり、パッチの厚さが約5μmから10ミルの範囲である、請求項10 記載のヒドロゲル・パッチ。 12.ヒドロゲル中に埋め込まれた構造支持性材料をさらに含み、該構造支持性材 料がヒドロゲル・パッチと実質的に同じ外部パラメーター外形およびサイズを有 する不織布である、請求項1記載のヒドロゲル・パッチ。 13.(a)乾燥酵素がその中に埋め込まれた吸収材、および (b)その中に電解質が溶解されている水溶液を含み、力を加えることによって破 壊されるシールによって吸収材から分離されており、さらにシールが破壊された 後に吸収材から直ちに脱着することができる、吸収材の第1の表面に接着した包 装容器、 を有することを特徴とする吸収材パッチ。 14.吸収材が第1および第2の表面領域を有し、各表面領域が約0.5cm2から約10cm2 の範囲であり、厚さが約5μmから約50ミルの範囲である、請求項13記載の吸収 材パッチ。 15.第1の表面および第2の表面上に存在するリリースライナーと、水の位置を保 持させる材料が埋め込まれた不織材料とをさらに含む、請求項14記載のパッチ。 16.ヒトの皮膚に適合するよう十分な柔軟性を有することを特徴とし、ヒトの皮 膚に接着するがゲルを除去した際に触知しうるゲルの残渣を皮膚上に残さないよ うな、請求項14記載のパッチ。 17.(a)乾燥したゲル成分とゲル混合物を形成する量の水とを混合する段階と、 (b)水和されたゲルを形成するためゲル混合物を架橋する段階と、 (c)水和されたケルを固体支持体へ接着させる段階と、 (d)固体支持体上のゲルを乾燥させる段階であって、該乾燥したゲル成分が、親 水性化合物が水和されたゲルの重量に対して約4%またはそれ以上の重量で存在 する、水の存在下でゲルを形成する親水性化合物、反応を触媒する能力を有する 酵素 および電解質を含み、水和されたゲルの重量に対して水の量が約95%またはそれ 未満である段階、 とを含む方法によって調製される、固体支持体上の乾燥ゲルパッチ。
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