JP3200669B2 - 防火排煙設備における人命救出方法及びその装置 - Google Patents

防火排煙設備における人命救出方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビル等の建築物火災に
おいて、充満する有毒ガス並びに酸素不足により建築物
内の人々が呼吸困難にならないよう効果的に煙を排出す
ることが出来、又、排煙する一方で新鮮な空気を効率良
く室内に送り込み脱出用の通路を確保することが可能な
防火排煙設備における人命救出方法及びその装置に関す
るものであり、特願平1−285907号(ダクト各吐
出口の風速均一方法及びその装置)、1990年10月
15日付け提出の米国特許出願(風速均一のための方法
と装置)とも関連する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビル等の高層建築物の火災時にお
いて煙による被害の拡大(火煙の上階への急速な拡散、
有害ガス充満による大量窒息、視界不良による逃げ遅れ
等々)を抑止すべく種々の排煙設備が開発されており、
又、排煙設備を含めた防災設備の設置義務は対象建築物
によって法令でそれぞれ定められている。
【0003】従来より、防火設備と排煙設備において、
人命を救出するための思い切った方法と良い装置はな
く、又、人命を救出するために必要とする装置は幾つか
考えられているが当該装置によれば根本的に防火排煙す
ることの困難に直面し、それを解決する手段を見い出す
ことは難しい。尚、従来より開発されている排煙装置
は、排煙用送風機が一定時間(避難時間)のみ稼働して
排煙し以降は通風能力を失い火災の増大を抑えるように
した装置(特公昭52−622号、特公昭52−623
号、特公昭52−625号)、各階毎(各防火区域毎)
に煙の有無に基づき排煙ダンパーの開閉動作を自動制御
ならしめた装置(特公昭51−12942号)、空調ダ
クト内にも火煙を感知する感知器を設置して該感知器に
よっても空調ダクト開口部のダンパーが閉鎖して煙の流
通を防止する装置(特公昭52−29103号)、既存
の空調設備を利用して最小限度の切換えダクト、排煙ダ
クト等を付設することで排煙設備のスペースを縮小して
経済性を奏させた装置(特公昭52−10300号)、
天井裏空気を熱源とする空気熱源ヒートポンプユニット
を分散配置し、排煙ダクトの開口部を各階天井部に設け
天井空間を仕切る天井材に火災時に開放状態となる排煙
ダンパーを設けた装置(特公昭56−17572号)等
々、全体的ないしダンパー等の部分的な工夫が各種施さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た各種排煙装置の排煙システムは基本的には全て同じで
あって、例えば、火災時に発生した室内の火煙を排煙ダ
ンパーを開放して排煙ダクト(空調と排煙を兼用する場
合は当該空調排煙ダクト)から屋外に排出する構造であ
り、いかに効率良く迅速に室内の煙を排出するか、いか
に建物内の煙の拡散を防ぐか等の点で様々な発明ないし
改良がなされている。しかし、これらの排煙装置によっ
て根本的に防火排煙することは困難であり、或る空間で
発生した煙の状況を観察しつつ合理的に該空間の適宜位
置(縦横左右)において適切に急速な排煙を行うことは
殆ど不可能であり、又、火災、煙の猛威からして現実に
直面した場合、単に煙を排出するだけの考え方では現場
の人々をより多く安全に避難させ得るとは言い難いもの
である。では、従来の排煙装置では根本的な防火排煙が
行えないのかというと、通常の空調装置における各空間
への吐出口は天井にあるが、この空調方式を前提とした
考え方では、より有効な排煙をすることは不可能であ
り、空間上部の煙は取り除けても、下部の煙は取り除き
難く且つ新鮮な空気を送ることは従来装置では極めて困
難だからである。尚、出願人は特願平1−285907
号にて空調用ダクト、工業用ダクト、カーエアコン等の
各種ダクトにおいてダクト各吐出口での風速を均一にす
る方法及びその装置を出願しているが、火災等の非常時
に人命を救出するための排煙装置においても上記装置を
より有効に利用して、従来の排煙装置では得られない排
煙効果を発揮させるのが望ましい。
【0005】本発明は上記の点に鑑みなされたものであ
って、単に室内の煙を排出するのではなく、人々が避難
し得るだけの空間スペースを確保して脱出路を形成し、
而も加減調整可能な如く設けられた煙排出口及び空気吹
出口によって煙の発生量に対処出来る排煙量及び適度の
空気吹出量が得られ、火災現場において根本的な人命救
助が可能な防火排煙設備における人命救出方法及びその
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の要旨とするところは、建物における室内等の
各空間を少なくとも上部空間と下部空間の2空間に区分
し、火災による煙発生時に上部空間の煙を屋外に排気す
る排煙手段を講じると共に下部空間へ新鮮な空気を送気
する送風手段を講じ、排煙量及び送風量を加減調整する
調整機能を前記各手段具備することにより、空間内の煙
の流れを制御して効率良く排煙し且つ下部空間に人間が
脱出し得る空間を形成ならしめることを特徴とする防火
排煙設備における人命救出方法であり、又、建物の一空
間を形成する壁面の対向する位置の上部箇所及び下部箇
所それぞれに各空気吐出口を配設し各吐出口での送風量
が加減調整可能な空調設備の上部空気吐出口に連通する
送風管の適宜位置に吸排切換バルブを介して排気管を連
設し、該排気管は排気口を屋外末端部に有し排煙機を配
備した排気ダクトに連通し、火災発生時に送風管内の吸
排切換バルブが排気管側を開放し送風管側を閉鎖して排
気管と上部空気吐出口を連通させる如く形成し、建物の
一空間内において少なくとも対向する一組の上部空気吐
出口から空間内の火煙を排気管並びに排気ダクトを通っ
て屋外に排出すると共に下部空気吐出口からは人間が脱
出に必要なだけの空気を加減調整しながら送風して脱出
路ないし脱出用空間を形成するように構成したことを特
徴とする防火排煙設備における人命救出装置にある。
【0007】
【作用】以上の如く本発明の方法及び装置であれば、平
常時には通常の空調動作によって各空気吐出口から空間
内を適度な状態に保つための冷風、温風等が送り出され
ているが、一旦、火災が発生して非常時になると、送風
管内の吸排切換バルブが作動して排気管と壁面の上部箇
所に配設された対向する少なくとも一組の上部空気吐出
口とを連通ならしめると共に排煙機が作動して、前記上
部空気吐出口が火煙排気口に切り換わり空間内の火煙を
排気管並びに排気ダクトを通って屋外に排出することが
出来る。又、壁面の下部箇所に配設された対向する少な
くとも一組の下部空気吐出口からは人間が酸欠、窒息死
せず脱出可能な空気量が送風されて脱出路ないし脱出用
空間を形成するから、従来の如く、多くの人々が逃げ場
を失い大量窒息死してしまうといった大惨事を防ぐこと
が出来る。無論、空間の煙を排煙手段により排気したり
新鮮な空気を送風手段により送気したりする場合に、当
該空間を適宜空間(例えば2つ又はそれ以上)に区分
し、煙の発生状態に対応して各吐出口の吸排量を調整機
能によって制御して作動させることが出来(つまり4つ
の空間に区分したら、煙を排気していく順番や排気量、
送風量を室内モニターや感知器等の入力情報により制御
盤を介して自動制御する。)、火災並びに煙の発生状態
に適した排煙処理を施すものであるから、空間内の人々
を確実且つ安全に空間外へ避難させ得ることが出来る。
尚、下部空気吐出口からの送風は、火炎の拡散を最小限
に抑えて人命の救出を最大限に考慮すべく、各空間ない
し各階の火災状況に応じて加減調整するものであって、
当該吐出口から送風と共に火炎の拡大を防止する消火剤
(例えば、消火用の粉末剤、ガス)が空間内に送り出さ
れるよう装置内に組み込むことも効果的である。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0009】図1は本発明の装置の一実施例を示す概略
断面図である。
【0010】図面において、1は空調用分岐装置で、空
調用主ダクト20内の送風を効率良く取り込み、取り入
れた送風を室内等の空間Aへ直接送り込む各吐出口2位
置での風速を均一化ならしめると共に送風量が自動制御
によって加減調整可能な如く構成された装置であり、各
送風管3を介して送気する各吐出口2は空間Aを形成す
る壁面Bへ縦方向に数箇所配設している。尚、本実施例
では吐出口2を5箇所設けたが、特に限定するものでは
なく、上部箇所の吐出口2と下部箇所の吐出口2とに分
けられ火災時に送気及び排気が同時に行えるものであれ
ば、一つの壁面Bに対して上下2箇所のみ設けることも
可能である。
【0012】4は排気管で、上部吐出口2(本実施例で
は上部3つの吐出口)に連通する送風管3の適宜位置に
吸排切換バルブ8を介して連設するものであり、排気管
4の他端は排気ダクト5に連通しており、該排気管4は
火災発生時に吸排切換バルブ8が動作して排気管側を開
放し送風管側を閉鎖して上部空気吐出口と連通し、該吐
出口2が排気口に切り換わる如く形成されている。又、
下部吐出口2(本実施例では下部2つの吐出口)のうち
で一方の吐出口2の送風管3も吸排切換バルブ8を介し
て排気管4に連設して、当該下部吐出口2も煙状況に応
じて排気口に切り換わる如く形成しており、更に、他方
の下部吐出口2の送風管3は吸排切換バルブ12を介し
て排気管4に連設しており、当該下部吐出口2も排気口
に切り換わる如く形成している。11は制御バルブで、
排気管4内の煙がスムーズに排気ダクト5方向へ流れ、
且つ火煙の発生状況に応じて効率良く排気させるための
バルブである。又、排気ダクト5は、排気口7を屋外末
端部に有し、適所に排煙機6を配備して、各階の各排気
管4からの排煙を排出するように建物内に設置してい
る。
【0013】又、本実施例では図示しなかったが、上部
空間を数層(排気口の数)に細区分すると共に天井の中
心部位置から各層の排気口方向へ新鮮な空気を送風する
各吐出口を左右に有す送風装置を突設することで、当該
送風装置からの送風により各層毎に区分された煙を各排
気口方向へ送り出して効率良く排煙させることが出来、
而も、煙の状態に応じた排煙制御が可能となる。又、上
部空間のほぼ中間層の壁面Bに空気吐出口を設け、火災
発生時にも当該吐出口からは新鮮な空気を送風する構成
とすれば、上部空間内に充満する煙を希薄拡散させなが
ら空間内を移動させ排気口より適切に排煙することが出
来る。
【0014】図2は図1の要部を示す斜視図であり、空
調用分岐装置1は、前述した如く、空調用主ダクト20
の送風を制御、調整しやすい状態で取り込み、室内等の
各空間Aにおける各吐出口2での風速を均一にし、送風
量が自動制御によって加減調整可能な如く構成されてお
り、通常の状態において複数ある各空間Aへ冷風、暖風
等を均等且つ適量だけ送風される空調用装置であり、非
常時(火災発生時)には火炎状況に応じて必要量の新鮮
な空気を空間A内へ送気し、一方で空間A内の煙を屋外
に急速排気する排気装置となるものである。空調用分岐
装置1は、先ず、外管1a、内管1bの二重筒構造から
成る分岐管の吸入口14を空調用主ダクト20の中心部
に位置させて、ダクト内において最も空気の流れが良
く、風速値が安定している場所から風を正確に取り込む
ことで装置内の主バルブ13での風量調整、制御が可能
な如く形成し、次に分岐管の内管1bを1本の送風管3
と連接すると共に外管1aを4本の送風管3と連接し、
管内に取り入れた空気が各送風管3の各吐出口2におい
て風速均一となるように主バルブ13を分岐管内に内設
したものである。主バルブ13は、内管1bの送風を外
管1a側に適宜量取り込み、5本の送風管3での風量が
それぞれ同量となるように調整する風量調整部15、外
管1a側の風量を4本の送風管3に均等に分配するため
の分配部16から成り、風量調整部15は内管1bに穿
設した吸入口より内管1b側の空気を取り込み、取り入
れた空気を排出口から外管1a側へ下方向に噴射する部
材であり、モーター17に連動した吸引ファンによって
適宜量の空気を取り込むものである。又、分配部16は
空調用主ダクト20から外管1aに取り入れた空気と風
量調整部15を介して内管1bより取り込んだ空気を4
等分して同量の送風量が4本の送風管3へ送り込めるよ
う形成されており、モーター17を動力とする回転仕切
羽根16aと該回転仕切羽根16aにカム機構16cを
介して連動するガイド羽根16bから成り、回転仕切羽
根16aを適宜速度で回転させて偏った空気の流れを等
分化すると共に下方のガイド羽根で流れを整えて分配す
ることにより各送風管3への送風量を一定にするもので
ある。尚、回転仕切羽根16a及びガイド羽根16bの
回転速度は変速機18によって最適な速度に調整するよ
う工夫されている。
【0015】図3、図4、図5は、切換バルブの一実施
例を示す側面図、縦断面図、横断面図であり、装置内の
内管1bに連通する送風管3を除いた4本の各送風管3
の適宜位置に各々配した吸排切換バルブ8は、空調用主
ダクト20に連通する主バルブ13側との開閉動作を行
う送気用バルブ8aと排気ダクト5に連通する排気管4
側との開閉動作を行う排気用バルブ8bとにより構成さ
れており、各送風管3毎に吸排切換が行えると共に送気
量及び排気量が加減調整出来るように設けられている。
又、送気用バルブ8aを閉鎖し、排気用バルブ8bを開
放した場合に空間A内の煙は排気管4側に流れ出るが、
煙が排気管4側へスムーズに流れるための回転羽根8c
を排気用バルブ8bの上部位置に配している。尚、本切
換バルブ部分を利用して、壁面に排気口を1箇所ないし
数箇所に穿設し、該排気口を連通管を介して排気管4側
に連通することで、煙発生時における排気口を増やすこ
とが出来、而も、前述した如く、上部空間において各層
に細区分する場合もより細かく区分することが出来るの
で、より効果的な排煙が可能となる。
【0016】上記した実施例によれば、空間Aを上下の
2空間に区分して適切な排煙並びに送風を行うことが出
来、空間A内の煙の流れを制御して効率良く排煙し且つ
下部空間に人間が脱出し得る空間を形成するものである
が、空間Aの壁面に設けた空調用分岐装置1の個数、既
存の排気口、空間Aの形状等により、空間Aを更に細区
分すれば(例えば、上下空間を更に何層かに区分した
り、更に縦割りして数箇所に区分する等)、火災状況、
煙の発生率、煙の流れ、温度等に対して、より適切な排
煙及び送風操作が可能である。
【0017】図6は、本発明の他の実施例を示す斜視図
である。本実施例は、対向する下部箇所の各吐出口2か
ら伸縮自在で送風が噴出する噴出口9aを多数設けてな
る送風管9を延長させ(平常時には当該吐出口2部分に
収納されている。)、中央部で当該送風管9を接合する
ことで一本の送風管を形成するものであり、噴出口9a
より新鮮な空気を空間Aの下部に送り込むことにより人
命救出用の空間を作り出すものである。尚、本実施例で
は送風管9により空間Aの下部に新鮮な空気を送り込む
構成としたが、予め床面内に所要位置に空気吐出口を有
する非常時用の送風管を配設しておくことも考えられ
る。又、図7に示す如く、或る程度の高さ位置の吐出口
2に前述した送風管9を配し、煙にまかれず当該送風管
9を辿って脱出することが出来るようにしても良い。
【0018】図8は、本発明の他の実施例を示す側面図
であり、人間が通り抜けられるだけの直径(1.5m程
度)を有する脱出用送風管10を床面位置に設置するも
のであって、これも対向する下部箇所の吐出口2ないし
複合した吐出口から適所に出入口を設けた各送風管10
を延長させ、中央部で当該送風管10を接合することで
一本の脱出用送風管を形成するものであり、脱出用送風
管内に適度な速度(例えば10m/sec)の新鮮な空
気を送り込めば良い。これによって、煙にまかれた者で
あっても脱出用送風管内を通り、近くの出口から容易に
脱出することが出来る。
【0019】尚、上記した実施例の送風管9、脱出用送
風管10は、説明上、対向する壁面Bについてのみ例示
したが、空間Aの空間状況や火災の発生場所等の状況に
より十字状に送風管を形成したり、斜め状態に送風管を
形成することが出来るように設置しておくことも考えら
れる。又、送風管9による送風手段及び人命救出手段と
脱出用送風管10による救出手段とを同時に行うことも
効果的であり、更に、送風管9と脱出用送風管10とを
数本の連通パイプで一体化させ(図示せず)、相互に新
鮮な空気を送り込むことにより、排煙と人命救出に有効
に作用させることも可能である。
【0020】
【発明の効果】以上説明してきた如く本発明によれば、
従来の排煙装置、排煙システムとは全く異なる排煙方法
をとっており、どのようにすれば火災状況下で多くの人
命を救出し得るかに着目して、高層建築物、地下等にお
いて、酸欠死、中毒死せずに当該場所から脱出避難でき
るようにしたものであるから、火災発生時における救命
効果は他の装置では決して得られない非常に高い効果を
奏するものである。又、本発明の装置は新鮮な空気の送
気量、煙の排気量が加減調整できる構造を成しているか
ら、空調時の風速、送風量の調整は無論のこと、非常時
における排気量、送風量のコントロールが行えるので火
災の状況に適した最善の対処が可能であり、排煙設備に
係るコスト(排気ダクト、排気管の設置費用等)も少な
くて済むので、その利用価値は極めて大きいと言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置に係る一実施例を示す概略断面
図。
【図2】図1の要部を示す斜視図。
【図3】切換バルブの一実施例を示す側面図。
【図4】切換バルブの一実施例を示す縦断面図。
【図5】切換バルブの一実施例を示す横断面図。
【図6】本発明の装置に係る他の実施例を示す斜視図。
【図7】本発明の装置に係る他の実施例を示す斜視図。
【図8】本発明の装置に係る他の実施例を示す断側面
図。
【符号の説明】
1 空調用分岐装置 2 吐出口 3 送風管 4 排気管 5 排気ダクト

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物における室内等の各空間を少なくと
    も上部空間と下部空間の2空間に区分し、火災による煙
    発生時に上部空間の煙を排煙口から屋外に排気する排煙
    手段を講じると共に下部空間へ空気吐出口から新鮮な空
    気を送気する送風手段を講じており、上部空間側はこれ
    を数層に細区分する如く排煙口を数段に設け、上部空間
    の中心部位置には各層毎に水平方向へ新鮮な空気を送風
    する数段の送風口を有してなる送風装置を配して、当該
    送風装置からの送風により各層の煙を各段の排煙口方向
    へ送り出して効率良く排煙させ得る送風手段を講じ、排
    煙口からの排煙量及び空気吐出口からの送風量を加減調
    整する調整機能を排煙手段及び送風手段に具備すること
    により、空間内の煙の流れを制御して効率良く排煙し且
    つ下部空間に人間が脱出し得る空間を形成ならしめるこ
    とを特徴とする防火排煙設備における人命救出方法。
  2. 【請求項2】 建物における室内等の各空間を少なくと
    も上部空間と下部空間の2空間に区分し、火災による煙
    発生時に上部空間の煙を排煙口から屋外に排気する排煙
    手段を講じると共に下部空間へ空気吐出口から新鮮な空
    気を送気する送風手段を講じ、且つ上部空間のほぼ中間
    層へ新鮮な空気を送風して上部空間内に充満する煙を希
    薄拡散させながら空間内を移動させ排煙口より適切に排
    煙させる送風手段を加え、排煙口からの排煙量及び空気
    吐出口からの送風量を加減調整する調整機能を排煙手段
    及び送風手段に具備することにより、空間内の煙の流れ
    を制御して効率良く排煙し且つ下部空間に人間が脱出し
    得る空間を形成ならしめることを特徴とする防火排煙設
    備における人命救出方法。
  3. 【請求項3】 建物の一空間を形成する壁面の対向する
    位置の上部箇所及び下部箇所それぞれに各空気吐出口を
    配設し各吐出口での送風量が加減調整可能な空調設備の
    上部空気吐出口に連通する送風管の適宜位置に吸排切換
    バルブを介して排気管を連設し、該排気管は排気口を屋
    外末端部に有し吸引用送風機を配備した排気ダグトに連
    通し、火災発生時に送風管内の吸排切換バルブが排気管
    側を開放し送風管側を閉鎖して排気管と上部空気吐出口
    を連通し該上部空気吐出口が排煙口に切り換わる如く形
    成し、建物の一空間内において少なくとも対向する一組
    の排煙口から空間内の火煙を排気管並びに排気ダクトを
    通って屋外に排出すると共に下部空気吐出口からは人間
    が脱出に必要なだけの新鮮な空気を加減調整しながら送
    風して脱出路ないし脱出用空間を形成し而も空間内の煙
    を排煙口より効率良く排出可能な如く当該煙を制御する
    ように構成したことを特徴とする防火排煙設備における
    人命救出装置。
  4. 【請求項4】 空調設備の下部空気吐出口に連通する送
    風管も適宜位置に吸排切換バルブを介して排気管と連設
    し、火災発生時に吸排切換バルブにより下部空気吐出口
    も排煙口に切り換わる如く形成したことを特徴とする請
    求項3記載の防火排煙設備における人命救出装置。
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