JP3040118B2 - 換気装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は建物の換気を行なうための換気装置に関する
ものである。

従来の技術 従来の換気装置は第７図に示すように、モータ102、
給気用羽根103、排気用羽根104、熱交換器105よりなる
換気装置101を、第８図に示すように、家屋の天井部等
に設定し、各吸込グリル106a〜106dより吸込まれた室内
空気は排気ダクト108を通り、換気装置101の排気用羽根
104を通って熱交換器105を介した後、屋外フード109よ
り屋外へ排出される。これと同時に、外気が屋外フード
110より入り、換気装置101の給気用羽根103を通り、熱
交換器105で室内空気と熱交換した後、給気ダクト107を
通り、吐出グリル111a〜111dより各室内へ給気されるよ
うになっていた。

発明が解決しようとする課題 前記従来の換気装置では、一階または二階で空気が汚
染された場合、集中的に換気できないことから排気する
のに長時間かかるとともに、人に不快感をあたえてしま
うという課題があった。

本発明は上記従来の課題を解決するもので、一階また
は二階で空気が汚染されても短時間で集中的に排気で
き、かつ、人に不快感をあたえない換気装置を提供する
ことを目的とするものである。

課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、装置に室内と連
通する一階室内側吸込口と、二階室内側吸込口と、一階
室内側吐出口と、二階室内側吐出口と、室外と連通する
室外側吸込口と、室外側吐出口を設け、前記装置内部に
前記一階室内側込口および前記二階室内側吸込口と前記
室外側吐出口を連通する排気通風路と、前記室外側吸込
口と前記一階室内側吐出口および前記二階室内側吐出口
を連通する給気通風路を形成し、前記排気通風路と給気
通風路にモータにより駆動される排気用羽根と給気用羽
根を設けるとともに前記給気通風路と排気通風路が交差
する所に熱交換器を設け、前記給気通風路に、前記一階
室内側吐出口と二階室内側吐出口の開閉を行なう給気用
ダンパを有し、前記排気通風路中に、前記一階室内側吸
込口と二階室内側吸込口の開閉を行なう排気用ダンパを
形成し、一階各室と二階各室の空気の汚染を感知するセ
ンサーを設け、前記センサーの信号により前記排気用ダ
ンパと給気用ダンパを制御する制御部を設けたものであ
る。

作用 この構成により、室内空気が汚染されていない場合
は、給気用羽根と排気用羽根を有するモータを運転する
と、一階吸込口および二階吸込口からの室内空気は一階
室内側吸込口および二階室内側吸込口へ導びかれ、セン
サーを介した後混合し、排気用羽根を通り熱交換器を通
った後、室外側吐口を通り屋外へ排出され、これと同時
に、外気が室外側吸込口より入り、給気用羽根を通って
熱交換器で室内空気と熱交換した後、一階室内側吐出口
および二階室内側吐出口へ導びかれ、一階吐出口および
二階吐出口を介して室内へ給気される。また、一階室内
空気が汚染された場合は、センサーからの信号により制
御部で制御され、排気用ダンパは二階室内側吸込口を閉
じ、給気用ダンパは二階室内側吐出口を閉じる。そし
て、一階吸込口からの室内空気は一階室内側吸込口を通
ってセンサーを介し、排気用羽根を通って熱交換器を通
った後、室外側吐出口を通り屋外へ排出され、これと同
時に、外気が室外側吸込口より入り、給気用羽根を通っ
て熱交換器で室内空気と熱交換した後、一階室内側吐出
口より一階吐出口を介して室内へ給気される。また、二
階室内空気が汚染された場合は、センサーからの信号に
より制御部で制御され、排気用ダンパは一階室内側吸込
口を閉じ、給気用ダンパは一階室内側吐出口を閉じる。
そして、二階吸込口からの室内空気は二階室内側吸込口
を通ってセンサーを介し、排気用羽根を通って熱交換器
を通った後、室外側吐出口を通り屋外へ排出され、これ
と同時に、外気が室外側吸込口より入り、給気用羽根を
通って熱交換器で室内空気と熱交換した後、二階室内側
吐出口より二階吐出口を介して室内へ給気される。

このようにして、室内の汚染具合に応じて自動的に給
気用ダンパと排気用ダンパの開閉を制御しつつ換気を行
なうこととなる。

実 施 例 以下、本発明の一実施例を第１図から第６図にもとづ
き説明する。

図において１は換気装置であり、外部には室内と連通
する一階室内側吸込口２と二階室内側吸込口３と一階室
内側吐出口４と二階室内側吐出口５を設けるとともに、
室外と連通する室外側吸込口６と室外側吐出口７を設
け、内部には前記一階室内側吸込口２および前記二階室
内側吸込口３と前記室外側吐出口７に至る排気通風路８
と、前記室外側吸込口６と前記一階室内側吐出口４およ
び前記二階室内側吐出口５に至る給気通風路９が形成さ
れている。また前記排気通風路８と前記給気通風路９は
熱交換器10内で交差するようになっており、さらに、前
記排気通風路８と前記給気通風路９には、モータ11によ
り駆動される排気用羽根12と給気用羽根13が設けられて
いる。そして、前記給気通風路９中には、前記一階室内
側吐出口４と前記二階室内側吐出口５の開閉を行なう給
気用ダンパ14を有し、前記排気通風路８中には、前記一
階室内側吸込口２と前記二階室内側吸込口３の開閉を行
なう排気用ダンパ15を形成している。また、前記一階室
内側吸込口２と前記二階室内側吸込口３中には、空気の
汚染を感知するセンサー16a,16bを設け、前記換気装置
１の外部には、前記センサー16a,16bの信号により前記
給気用ダンパ14と前記排気用ダンパ15を制御する制御部
17が備えられている。18a,18bは給気ダクトであり、一
端は前記換気装置１に接続され、各室に熱交換した新鮮
な空気を送るためのものであり、各室側の先端には吐出
グリル19a〜19dが取り付けてある。20a,20bは排気ダク
トであり、一端は前記換気装置１に接続され、各室より
の環気を前記換気装置１に導くためのものであり、各室
側の先端には吸込グリル21a〜21dが取り付けてある。22
および23は前記換気装置１の屋外排気および屋外給気を
とるための屋外フードである。

上記構成において第１図および第２図に示すように、
室内空気が汚染されていない場合は、給気用羽根13と排
気用羽根12を有するモータ11を運転すると、一階吸込グ
リル21a,21bおよび二階吸込グリル21c,21dからの室内空
気は排気ダクト20a,20bを通り、換気装置１の一階室内
側吸込口２および二階室内側吸込口３へ導びかれ、セン
サー16a,16bを介した後混合し、排気用羽根12を通り熱
交換器10を通った後、室外側吐出口７を通り、屋外フー
ド22より屋外へ排出される。これと同時に、外気が屋外
フード23より入り、換気装置１の屋外側吸込口６を通っ
て給気用羽根13を通り、熱交換器10で室内空気と熱交換
した後、一階室内側吐出口４および二階室内側吐出口５
へ導びかれ、給気ダクト18a,18bを通り、一階吐出グリ
ル19a,19bおよび二階吐出グリル19c,19dより室内へ給気
される。このようにして室内空気を排出するとともに新
鮮外気を導入し換気を行なう。また、一階室内空気が汚
染された場合は、第３図および第４図に示すように、セ
ンサー16aからの信号により制御部17で制御され、排気
用ダンパ15は二階室内側吸込口３を閉じ、給気用ダンパ
14は二階室内側吐出口５を閉じる。そして、一階吸込グ
リル21a,21bからの室内空気は排気用ダクト20aを通り、
換気装置１の一階室内側吸込口２を通ってセンサー16a
を介し、排気用羽根12を通って熱交換器10を通った後、
室外側吐出口７を通り、屋外フード22より屋外へ排出さ
れる。これと同時に、外気が屋外フード23より入り、換
気装置１の室外側吸込口６を通って給気用羽根13を通
り、熱交換器10で室内空気と熱交換した後、一階室内側
吐出口４を通って給気ダクト18aを通り、一階吐出グリ
ル19a,19bより室内へ給気される。このようにして集中
的に汚染された一階室内空気を排出するとともに新鮮外
気を導入し換気を行なう。また、二階室内空気が汚染さ
れた場合は、第５図および第６図に示すように、センサ
ー16bからの信号により制御部17で制御され、排気用ダ
ンパ15は一階室内側吸込口２を閉じ、給気用ダンパ14は
一階室内側吐出口４を閉じる。そして、二階吸込グリル
21c,21dからの室内空気は排気用ダクト20bを通り、換気
装置１の二階室内側吸込口３を通ってセンサー16bを介
し、排気用羽根12を通って熱交換器10を通った後、室外
側吐出口７を通り、屋外フード22より屋外へ排出され
る。これと同時に、外気が屋外フード23より入り、換気
装置１の室外側吸込口６を通って給気用羽根13を通り、
熱交換器10で室内空気と熱交換した後、二階室内側吐出
口５を通って給気用ダクト18bを通り、二階吐出グリル1
9c,19dより室内へ給気される。このようにして集中的に
汚染された二階室内空気を排出するとともに新鮮外気を
導入し換気を行なう。

以上のように本実施例によれば、内部に排気用ダンパ
15と給気用ダンパ14を備え、一階室内側吸込口２と二階
室内側吸込口３に空気の汚染を感知するセンサー16a,16
bを有し、外部にセンサー16a,16bからの信号により排気
用ダンパ15と給気用ダンパ14の開閉を制御する制御部17
を設けたことにより、室内空気の汚染が少ない場合に
は、室内空気を排出すると同時に新鮮外気を導入してバ
ランスよく換気を行なう。また、一階室内空気が汚染さ
れている場合には、集中的に汚染された空気を排出する
と同時に新鮮外気を導入し換気を行なう。さらに、二階
室内空気が汚染されている場合には、集中的に汚染され
た空気を排出すると同時に新鮮外気を導入し換気を行な
うこととなり、効果的な換気が行なえる。

なお、実施例ではセンサー16a,16bを換気装置１の一
階室内側吸込口２と二階室内吸込口３中に内蔵したが、
センサー16a,16bは室内や排気ダクト20a,20bの途中など
室内空気の汚染具合を感知できる所であればどこでもよ
く、その作用効果に差異を生じない。

発明の効果 前記実施例の説明により明らかなように本発明は、換
気装置内部に一階室内側吸込口と二階室内側吸込口の開
閉を行なう排気用ダンパと、一階室内側吐出口と二階室
内側吐出口の開閉を行なう給気用ダンパを備え、一階室
内側吸込口と二階室内側吸込口中に空気の汚染を感知す
るセンサーを有し、換気装置外部にセンサーからの信号
により排気用ダンパと給気用ダンパの開閉を選択的に制
御する制御部を設けたことにより、一階または二階のい
ずれかの部屋の空気が汚染されても階ごとに短時間で集
中的に排気でき、かつ、人に不快感をあたえないことか
らその実用的効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による換気装置の運転を示す
断面図、第２図は同換気装置の施工断面図、第３図は一
階室内空気が汚染された場合の集中換気運転を示す断面
図、第４図は同換気装置の施工断面図、第５図は二階室
内空気が汚染された場合の集中換気運転を示す断面図、
第６図は同換気装置の施工断面図、第７図は従来の換気
装置の運転を示す断面図、第８図は同従来の換気装置の
施工断面図である。 １……換気装置、２……一階室内側吸込口、３……二階
室内側吸込口、４……一階室内側吐出口、５……二階室
内側吐出口、６……室外側吸込口、７……室外側吐出
口、８……排気通風路、９……給気通風路、10……熱交
換器、11……モータ、12……排気用羽根、13……給気用
羽根、14……給気用ダンパ、15……排気用ダンパ、16a,
16b……センサー、17……制御部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装置に室内と連通する一階室内側吸込口
   と、二階室内側吸込口と、一階室内側吐出口と、二階室
   内側吐出口と、室外と連通する室外側吸込口と、室外側
   吐出口を設け、前記装置内部に前記一階室内側吸込口お
   よび前記二階室内側吸込口と前記室外側吐出口を連通す
   る排気通風路と、前記室外側吸込口と前記一階室内側吐
   出口および前記二階室内側吐出口を連通する給気通風路
   を形成し、前記排気通風路と給気通風路にモータにより
   駆動される排気用羽根と給気用羽根を設けるとともに、
   前記給気通風路と排気通風路が交差する所に熱交換器を
   設け、前記給気通風路中に、前記一階室内側吐出口と二
   階室内側吐出口の開閉を行なう給気用ダンパを有し、前
   記排気通風路中に、前記一階室内側吸込口と二階室内側
   吸込口の開閉を行なう排気用ダンパを形成し、一階各室
   と二階各室の空気の汚染を感知するセンサーを設け、前
   記センサーの信号により選択的に汚染された階の室内側
   吸込口および室内側吐出口を開くよう、前記排気用ダン
   パと給気用ダンパを制御する制御部を設けてなる換気装
   置。