JP3200453B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤトレッド用ゴム
組成物の改良に関し、さらに詳しくは、発熱性と耐摩耗
性を改良したタイヤトレッド用ゴム組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】タイヤトレッド用ゴム組成物としては、
天然ゴム (NR) 、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム
(SBR) 、およびポリブタジエンゴム (BR) などの
ゴムと、これらゴムに対する補強充填材としてのカーボ
ンブラックとの配合物が従来から広く用いられている。
そして、前記ゴムの種類や分子量、前記カーボンブラッ
クの種類、特性や配合量、さらには配合するオイルの種
類や配合量などを適宜設定することによって、タイヤト
レッド用ゴム組成物の流動加工性、ゴム弾性、発熱性、
耐摩耗性、および機械的性質などの種々の特性の改良が
図られている。
【0003】ところで、従来、タイヤトレッド用ゴム組
成物の耐摩耗性を改良する方法としては、粒子径が小さ
く、比表面積の大きいカーボンブラックを使用したり、
カーボンブラックの配合量を多くする方法が知られてい
るが、これらの方法ではゴム組成物の粘度が上昇し、著
しく混練作業性を低下させる上に、さらにカーボンブラ
ックの分散を悪化させることになる。同時にゴム組成物
の発熱性を増大させるという欠点がある。
【0004】また、逆にタイヤトレッド用ゴム組成物の
発熱性を改良するためには、配合するカーボンブラック
の粒径を大きくするか、またはカーボンブラックの配合
量を減らす方法が知られているが、この方法においては
発熱性こそ改良して得ても、耐摩耗性の低下を招くとい
う問題があることから、タイヤトレッド用ゴム組成物に
おける耐摩耗性と発熱性は二律背反の関係にあり、両者
を均衡に改良することは困難であるとされていた。
【0005】しかし、それでもなおタイヤトレッド用ゴ
ム組成物の耐摩耗性と発熱性を併せて改良するための試
みが数多くなされており、たとえばカーボンブラックの
CTAB、24M4DBP、ISAFのアグリゲートの粒
径分布、およびトルエン着色透過度などを最適化する方
法などが、特開昭63-264647号公報、特開昭64-74242号
公報、特開平1-144434号公報、特開平2-22348号公報、
および特開平2-286727号公報などにより提案されている
が、いまだに十分な耐摩耗性と低発熱性とを兼備したタ
イヤトレッド用ゴム組成物は得られていないのが実情で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、耐摩耗性と低発熱性とにすぐ
れたタイヤトレッド用ゴム組成物の提供を目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のタイヤトレッド
用ゴム組成物は、ゴム 100重量部に対し、CTABが60
〜160m2/g、24M4DBPが85〜140ml/100g、波長342nm
におけるトルエン着色透過度が50%以下、3μメッシ
ュのフルイ残分が1.0%以下の特性を満足するカーボン
ブラックを30〜150重量部含有することを特徴とする。
【0008】このように本発明では、上記特定の特性を
有するカーボンブラックを使用したため、従来のゴム組
成物に比較して、発熱性の指標である60℃のtan δを著
しく改善可能であるばかりか (tan δを小さく) 、高張
力下でのモジュラスをも向上可能で、きわめてすぐれた
耐摩耗性を確保することができる。以下、本発明の構成
につき詳しく説明する。
【0009】本発明で使用するゴムとしては、天然ゴム
(NR) 、スチレン−ブタジエン重合体ゴム (SBR)
、およびポリブタジエンゴム (BR) などであって、
とくに制限されるものではなく、タイヤの種類や所望の
タイヤ特性に応じて任意に選択使用することができる。
ただし、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物において
は、CTABが60〜160m/g、24M4DBPが85〜140ml/
100g、波長342nm におけるトルエン着色透過度が50%以
上、3μメッシュのフルイ残分が1.0%以下の特性を満
足するカーボンブラックを使用することが重要であり、
これらの特性を一つでも欠く場合には、本発明の目的を
満たすタイヤトレッド用ゴム組成物を得ることができな
い。
【0010】すなわち、カーボンブラックのCTABお
よび24M4DBPに関する規定範囲は、いわゆるタイヤ
トレッド用カーボンブラックの汎用範囲をカバーするも
のであり、この規定範囲外では、たとえ下記に説明する
波長342nm におけるトルエン着色透過度および3μメッ
シュのフルイ残分の規定を満たしたとしても、耐摩耗性
および発熱性のいずれかまたは一方が悪化する傾向を示
すことになるため好ましくない。
【0011】また、上記カーボンブラックの波長342nm
におけるトルエン着色透過度は、とくに組成物の低発熱
化にとって欠かすことができない条件であり、上記の範
囲を外れる場合には、発熱によるゴムの劣化促進が招か
れるため好ましくない。なお、トルエン着色透過度は、
一般にカーボンブラック表面の有機物の量を示す尺度と
して考えられており、JIS規格では波長420nm での測
定値が用いられている。そして、カーボンブラックのト
ルエン着色透過度が低いほど、ゴムとの相互作用が高
く、高補強性と低発熱性の両立がもたらされると考えら
れていた。
【0012】しかしながら、発明者らの検討によれば、
波長420nm で測定したトルエン着色透過度が単純に低い
カーボンブラックを使用する場合には、カーボンブラッ
クの転化率が低く、収率が低下するばかりか、かえって
ゴムとの相互作用が阻害される傾向があることが判明し
た。そこで、本発明者らは、ゴムとの相互作用を高くす
るために必要なカーボンブラックの表面性状についてさ
らに検討を進めた結果、従来の波長420nm に代えて、よ
り短波長である波長342nm の条件にて測定したトルエン
着色透過度を尺度とし、その測定値を50%以下に規定す
ることによって、たとえ長波長側のトルエン着色透過度
が高くとも、ゴムとの相互作用が十分に高く、発熱性が
きわめて改良されたタイヤ用ゴム組成物が得られること
が見出された。
【0013】しかし、たとえ波長342nm の条件にて測定
したトルエン着色透過度であっても、その値が50%を越
えるものを使用する場合には、発熱性の低下が少ないた
め好ましくない。一方、カーボンブラックのフルイ残分
は、カーボンブラックの製造中に副生するコークスなど
のグリットと称されるものであり、一般的にはグリット
が多いほど補強性が低下すると考えられていたため、た
とえば 149μメッシュパスあるいは44μメッシュパスな
どのように、グリット分を少なくする努力がなされてい
た。
【0014】しかしながら、本発明者らの検討によれ
ば、たとえば 149μメッシュパスのグリット成分は、実
際にはその含有量がきわめて少ないことから、補強性に
はほとんど関与しておらず、真に補強性に関与するの
は、より小さいグリット成分であり、具体的には、3μ
メッシュのフルイ残分が1.0%以下の特性を有すること
が、耐摩耗性改良の面で最適であることが見出された。
【0015】そして、3μメッシュのフルイ残分が1.0
%を越える場合には、耐摩耗性の大幅な低下を招くため
好ましくない。本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物
は、ゴム 100重量部に対し上記カーボンブラックを30〜
150 重量部含有する。30重量部未満では目的とする耐摩
耗性が得られず、 150重量部を超えるとゴム組成物の混
練性が著しく低下し、好ましくない。
【0016】なお、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成
物には、カーボンブラックが上記の条件を満たすかぎり
において、オイル、加硫剤、老化防止剤、および加硫促
進剤などの他の配合物を任意に配合することができる。
【0017】
【実施例】表1に示す配合内容にて7種類のゴム組成物
を調製した (比較例1〜4、実施例1〜3) 。この場合
に用いたカーボンブラックの種類を表2に示す。 注) *1 正同化学製、亜鉛華3号。
【0018】*2 共石プロセス X-140。 *3 N−t−ブチル−ベンゾチアゾリルスルフェンア
ミド、モンサント製 Santocure NS。
【0019】 ついで、各ゴム組成物を 150℃で30分プレス加硫して得
られた加硫物について、下記の方法により耐摩耗性およ
び発熱性の指標であるtan δを測定した結果を表3に併
せて示す。
【0020】耐摩耗性の評価方法:ランボーン式摩耗試
験機により、試験片円盤と研摩円盤とを角度をつけずに
接触回転させ、この時の試験片との間にスリップを生じ
させて、単位時間当りの試験片の摩耗量を測定した結果
を指数評価 (指数大ほど耐摩耗性良好) 。 tan δの測定方法:粘弾性スペクトロメータ (岩本製作
所社製) を用いて、温度60℃、歪み率10±2%、周波数
20Hzの条件で測定 (数値が小さいほど発熱性良好) 。
【0021】 表3の結果から明らかなように、本発明のタイヤ用ゴム
組成物は、すぐれた耐摩耗性と発熱性を均衡して具備し
ている。
【0022】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
タイヤトレッド用ゴム組成物は、発熱性の指数である60
℃のtan δを著しく改善可能であるばかりか (tan δを
小さくする) 、きわめてすぐれた耐摩耗性を確保可能で
あり、耐摩耗性と発熱性とが共にすぐれることから、タ
イヤのトレッド用としてはもちろんカーカス、ブレーカ
ー、サイドゴム、ビードフィラー、およびチェファーな
どの各部形成用ゴムとしても有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 21/00 C08K 3/04 B60C 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム 100重量部に対し、CTABが60〜
    160m2/g、24M4DBPが85〜140ml/100g、波長342nm
    におけるトルエン着色透過度が50%以下、3μメッシュ
    のフルイ残分が1.0%以下の特性を満足するカーボンブ
    ラックを30〜150重量部含有するタイヤトレッド用ゴム
    組成物。
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KR100504336B1 (ko) * 1998-09-18 2005-10-19 한국타이어 주식회사 고무채퍼를 압출한 사이드부를 갖는 승용차용래디알 타이어
KR20030019979A (ko) * 2001-08-28 2003-03-08 금호산업 주식회사 검 체파용 고무조성물
US20070144644A1 (en) * 2005-12-22 2007-06-28 David John Zanzig Pneumatic tire

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