JPH111576A - ゴム組成物およびそれをトレッドゴムに用いた重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents
ゴム組成物およびそれをトレッドゴムに用いた重荷重用空気入りタイヤInfo
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- JPH111576A JPH111576A JP9155479A JP15547997A JPH111576A JP H111576 A JPH111576 A JP H111576A JP 9155479 A JP9155479 A JP 9155479A JP 15547997 A JP15547997 A JP 15547997A JP H111576 A JPH111576 A JP H111576A
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Abstract
することにより、高モジュラスで高破断物性にすること
により耐摩耗性を向上させ、更に耐チップカット性も向
上させたゴム組成物を提供する。 【解決手段】 天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム1
00重量部に対し、N2SAが130〜170m2 /
g、24M4DBPが95〜105ml/100g、およ
び遠心沈降法による凝集体分布の半値幅ΔDstが45nm
以下の特性を有するカーボンブラックを30〜70重量
部配合したゴム組成物。
Description
に関し、更に詳しくは、高モジュラスで高破断物性にす
ることにより耐摩耗性を向上させ、更に耐チップカット
性も向上させたゴム組成物に関する。また、本発明は、
当該ゴム組成物をトレッドゴムに用いた重荷重用空気入
りタイヤに関する。
り、高寿命化の要求があり、かかる課題に対して耐摩耗
性の向上を図ることが一般に実施されている。そして、
この耐摩耗性向上の手段として、一般的に小粒径カーボ
ンブラックの高配合がなされており、例えば、特開昭6
1−91234号公報、特開昭62−290738号公
報および特開昭63−83146号公報等に開示されて
いる。しかしながら、かかる小粒径カーボンブラックの
配合による高補強性、高耐摩性の向上は一方でモジュラ
スレベルを低下させ、相反する特性であるゴム組成物の
発熱を増加させ、製品の耐久性、寿命の低下をもたらす
という問題を生じる。
耐摩耗性と発熱性を併せて改良することも、従来より数
多くなされており、例えば、カーボンブラックのCTA
B,24M4DBP,ISAFのアグリゲートの粒度分
布、トルエン着色透過度、ストークス相当径Dstおよび
それと半値幅ΔDstとの比ΔDst/Dst等を最適化する
方法などが、特開昭63−264647号公報、特開昭
64−74242号公報、特開平1−144434号公
報、特開平2−22348号公報、特開平2−2867
27号公報および特開平6−93137号公報等に開示
されている。しかしながら、トラック、バス等の重荷重
用キャップトレッドに使用されるゴム組成物などでは格
別な高耐摩耗性が要求されており、そのためにM300
を高レベルに維持することが必要であるが、その場合に
は破断伸び(EB )の低下が起り、また耐チップカット
性が悪化する等の別個の問題が生じた。
は、前述の問題点を克服すべく、高モジュラスレベルで
高破断特性にすることにより耐摩耗性を向上させること
ができ、かつ耐チップカット性も向上させたゴム組成
物、特に、重荷重タイヤ用ゴム組成物を提供することを
目的とする。
ム及び/又はジエン系合成ゴム100重量部に対し、N
2 SAが130〜170m2 /g、24M4DBPが9
5〜105ml/100g、および遠心沈降法による凝集
体分布の半値幅ΔDstが45nm以下の特性を有するカー
ボンブラックを30〜70重量部配合してなるゴム組成
物、並びに当該ゴム組成物をトレッドゴムに用いてなる
重荷重用空気入りタイヤが提供される。
はジエン系合成ゴム100重量部に対し、N2 SAが1
30〜170m2 /g、24M4DBPが95〜105
ml/100g、および遠心沈降法による凝集体分布の半
値幅ΔDstが45nm以下であって、かつ遠心沈降法によ
る凝集体ストークス相当径Dstと前記ΔDstとの比ΔD
st/Dstが0.65以下である特性を有するカーボンブ
ラックを30〜70重量部配合してなるゴム組成物、並
びに当該ゴム組成物をトレッドゴムに用いてなる重荷重
用空気入りタイヤが提供される。
効果について説明する。本発明では、二次凝集体分布が
特別シャープで、かつストラクチャーレベルを適正な範
囲に保ったカーボンブラックを使用することにより、高
破断物性、高モジュラスにて耐摩耗に優れ、また耐チッ
プカット性にも優れるコンパウンドを得ることを見い出
したものである。そこで、本発明のゴム組成物では、N
2 SAが130〜170m2 /g(より好ましくは、1
40〜165m2 /g)、24M4DBPが95〜10
5ml/100g、遠心沈降法による凝集体分布の半値幅
ΔDstが45nm以下(より好ましくは、40nm以下)の
特性を有するカーボンブラックを使用することが重要で
ある。
も欠く場合には、本発明が目的とする所望のゴム組成物
を得ることができない。前記のN2 SAが130m2 /
gより小さいものでは所望の耐摩耗性を有するゴム組成
物を得ることができず、それが170m2 /gを越える
ものは発熱性の問題があり、また均一分散性を図ること
も困難となる。また、前記の24M4DBPが95ml/
100gより低いものでは耐摩耗性が劣り、それが10
5ml/100gを越えるものでは破断物性の低下をもら
たす。更に、ΔDstが45nm以下であることは、本発明
で使用するカーボンブラックの二次凝集体分布が特別シ
ャープであることの要件を満たすものである。この点と
の関連で、遠心沈降法による凝集体ストークス相当径D
stと前記半値幅ΔDstとの比ΔDst/Dstが0.65以
下を併せ有するものであれば、本発明の所望の作用効果
は、より好適なものが得られる。なお、こゝでいう「遠
心沈降法」とは、ジョイス・レーブル社製ディスク・セ
ントリフュージを使用して凝集体分布を測定する方法で
あって、これはストークス径の大きい粒子ほど速く拡散
することを利用して沈降粒子の大きさを求めるという方
法である。
00重量部に対して、上記の特定カーボンブラックを3
0〜70重量部、より好ましくは40〜60重量部配合
する。30重量部未満では目的とする耐摩耗性が得られ
ず、70重量部を超えるとゴム組成物の混練性が著しく
低下し、好ましくない。
は、天然ゴム(NR)またはジエン系合成ゴムのいずれ
か、あるいはこれらの混合系を用いることができる。ジ
エン系合成ゴムとしては、例えば、各種ブタジエンゴム
(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(S
BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体ゴム等が挙げられる。
硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤、各種オイル、
老化防止剤、充填剤、可塑化剤、軟化剤、その他当該ゴ
ム用に一般的に配合されている各種配合剤を配合するこ
とができる。これら添加剤の配合量も、本発明の目的に
反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができ
る。
破断物性にすることにより耐摩耗性に優れ、また耐チッ
プカット性も良好であるので、これをトレッドゴムに用
いた重荷重用空気入りタイヤ(例えば、トラック、バス
用タイヤ)として有効に用いることができる。
更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの
実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
ンブラックは、次の表Iに示す特性を有するものであ
る。
は、下記のとおりである。 1)N2 SA:JIS K6221に準拠して測定。 2)24M4DBP:ASTM D−3493に準拠し
て測定。 3)Dst,ΔDst:乾燥カーボンブラック試料を少量の
界面活性剤を含む20容量%エタノール水溶液と混合し
てカーボンブラック濃度5mg/100ccの分散液を作製
し、これを超音波で十分に分散させて試料とする。ディ
スクセントリフュージ装置(英国JoiceLoebl社製)を8
000rpm の回転速度に設定し、スピン液(蒸溜水)を
10ml加えたのち、0.5mlのバッファー液(エタノー
ル水溶液)を注入する。ついで試料液0.5mlを注射器
で加えて遠心沈降を開始し、同時に記録計を作動させて
光学的に凝集体ストークス相当径の分布曲線を作成す
る。得られた分布曲線における最大頻度のストークス相
当径をDst(nm)とする。また、最多頻度の1/2のと
きの凝集体分布値を半値幅(ΔDst)とする。
用いたその他の配合成分は、以下の市販品を用いた。 NR:RSS #1 亜鉛華:亜鉛華3号(正同化学工業) ステアリン酸:Lunac YA(花王石鹸) 老化防止剤:SANTOFLEX 6PPD(N−フェ
ニル−N′−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニ
レンジアミン)(FLEXSIS社) アロマオイル:プロセスオイルX−140(共同石油) イオウ:粉末イオウ 加硫促進剤:ノクセラーNS−F(N−t−ブチル−2
−ベンゾチアゾリル−スルフェンアミド)(大内新興化
学)
の密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に
達したときに放出したマスターバッチに加硫促進剤とイ
オウを8インチのオープンロールで混練し、ゴム組成物
を得た。次に、この組成物を15×15×0.2cmの金
型中で150℃で30分間プレス加硫して、目的とする
試験片(ゴムシート)を調製し、加硫物性の「M30
0」、「T B 」および「EB 」と「ランボーン摩耗」に
ついて測定、評価した。
性の試験方法は、以下の通りである。 1)M300(300%モジュラス):JIS K62
51に準拠して測定比較例1を100として指数表示し
た。 2)TB (引張強さ):JIS K6251に準拠して
測定比較例1を100として指数表示した。 3)EB (切断時伸び):JIS K6251に準拠し
て測定比較例1を100として指数表示した。 4)ランボーン摩耗:ランボーン摩耗試験機(岩本製作
所(株)製)を用いて、温度20℃、スリップ率25%
の条件で摩耗減量を測定し、比較例1を100として指
数表示した。数値が大なるほど、耐摩耗性が良好である
ことを示す。
1〜6を配合した場合の評価結果を示すものである。結
果を表IIに示す。
るカーボンブラックをゴム組成物に配合することによ
り、高モジュラスレベルで優れた破断物性と耐摩耗性を
有し、かつ耐チップカット性にも優れたゴム組成物、特
に、これをトレッドゴムに用いた場合に重荷重用空気入
りタイヤとして有効なゴム組成物、が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム1
00重量部に対し、N2 SAが130〜170m2 /
g、24M4DBPが95〜105ml/100g、およ
び遠心沈降法による凝集体分布の半値幅ΔDstが45nm
以下の特性を有するカーボンブラックを30〜70重量
部配合してなるゴム組成物。 - 【請求項2】 天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム1
00重量部に対し、N2 SAが130〜170m2 /
g、24M4DBPが95〜105ml/100g、およ
び遠心沈降法による凝集体分布の半値幅ΔDstが45nm
以下であって、かつ遠心沈降法による凝集体ストークス
相当径Dstと前記ΔDstとの比ΔDst/Dstが0.65
以下である特性を有するカーボンブラックを30〜70
重量部配合してなるゴム組成物。 - 【請求項3】 請求項1および2に記載のゴム組成物を
トレッドゴムに用いてなる重荷重用空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9155479A JPH111576A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | ゴム組成物およびそれをトレッドゴムに用いた重荷重用空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9155479A JPH111576A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | ゴム組成物およびそれをトレッドゴムに用いた重荷重用空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111576A true JPH111576A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15606955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9155479A Pending JPH111576A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | ゴム組成物およびそれをトレッドゴムに用いた重荷重用空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH111576A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014148453A1 (ja) * | 2013-03-22 | 2014-09-25 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
KR20170038983A (ko) | 2015-09-30 | 2017-04-10 | 넥센타이어 주식회사 | 타이어 트레드 고무 조성물 및 이로부터 제조된 타이어 |
JP2017078126A (ja) * | 2015-10-21 | 2017-04-27 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物、トレッドゴム及び重荷重用タイヤ |
-
1997
- 1997-06-12 JP JP9155479A patent/JPH111576A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014148453A1 (ja) * | 2013-03-22 | 2014-09-25 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
US9890267B2 (en) | 2013-03-22 | 2018-02-13 | Bridgestone Corporation | Rubber composition for tires and pneumatic tire |
KR20170038983A (ko) | 2015-09-30 | 2017-04-10 | 넥센타이어 주식회사 | 타이어 트레드 고무 조성물 및 이로부터 제조된 타이어 |
JP2017078126A (ja) * | 2015-10-21 | 2017-04-27 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物、トレッドゴム及び重荷重用タイヤ |
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