JP2601321B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

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JP2601321B2
JP2601321B2 JP63170983A JP17098388A JP2601321B2 JP 2601321 B2 JP2601321 B2 JP 2601321B2 JP 63170983 A JP63170983 A JP 63170983A JP 17098388 A JP17098388 A JP 17098388A JP 2601321 B2 JP2601321 B2 JP 2601321B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐摩耗性および低燃費性に優れたタイヤト
レッド用ゴム組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来、ゴム配合用のカーボンブラックでは、よう素吸
着法、BET吸着法などにより示される比表面積(又は粒
子径)とDBP吸油量により示されるストラクチャーとが
古くから主要な特性であった。
このカーボンブラックを配合したゴム組成物は、特に
自動車用タイヤのトレッド部、ベーストレッド部等のゴ
ム質に用いられる場合、低発熱性と高補強性とを同時に
兼ね備えることが要求される。
しかしながら、用いるカーボンブラックの粒子径が大
きくなるか又はストラクチャーが小さくなるにつれて発
熱性は低下してよくなるが、一方、補強性は悪化傾向を
示すという二律背反的関係がある。したがって、ゴム組
成物に低発熱性を保持させながら高補強性を付与するこ
とは極めて困難とされていた。
カーボンブラック充填ゴム組成物の動的特性に対し
て、カーボンブラックの比表面積、ストラクチャー以外
にいわゆるアグリゲートサイズ及びその分布が大きな影
響を与えることも近年明らかになってきた(特開昭59−
86636号公報、特開昭59−86641号公報)。
しかし、カーボンブラックの平均アグリゲートサイズ
が大きければ高反撥弾性のゴム組成物を与える一方で耐
摩耗性の低下をきたし、動的低特性と耐摩耗性とを兼備
することは、アグリゲートサイズ、分布の制御のみでは
殆んど不可能であった。さらに、実験室的には2種以上
のカーボンブラックをブレンドして動的特性を改良する
方法も行なわれているが(特開昭59−4631号公報)、こ
れは動的特性改善には効果は有るものの、耐摩耗性の低
下を引き起こすだけでなく、カーボンブラック特性によ
る分散性の差異が生じるために、均一性を有する製品が
得られないという難点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、耐摩耗性と低発熱性とを同時に兼ね備え
た、特定のカーボンブラックを含有するゴム組成物を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、天然ゴムおよびジエン系合成ゴムよりなる
群の中からえらばれた少なくとも1種のゴム100重量部
に対し、下記の特性を有するカーボンブラックを35〜70
重量部配合してなることを特徴とするタイヤトレッド用
ゴム組成物を要旨とする。
窒素吸着比表面積(N2SA)が100〜115m2/g。
下記の式で定義されるΔDBPが18ml/100g以下。
ΔDBP(ml/100g)=DBP−24M4DBP 24M4DBP吸油量が95−105ml/100g。
窒素吸着比表面積(N2SA)(m2/g)/よう素吸着量
(IA)(mg/g)の比が1.03〜1.10。
X旋回折法による(002)面ピークの半値幅比(試
料の回折ピーク半値幅/N220の回折ピーク半値幅)が0.9
14以下で(002)面の面間隔が3.40〜3.62Å。
以下、この手段につき詳しく説明する。
(1) 本発明で用いるカーボンブラックは、下記の
(a)〜(d)の特性を有するものである。
(a) 窒素比表面積(N2SA)が100〜115m2/g、24M4DB
P吸油量95〜105ml/100gの特性領域にあること。
窒素比表面積(N2SA)が100m2/g未満では耐摩耗性が
低くなり、115m2/gを越すと耐発熱性が低下するので100
〜115m2/gとする。また、24M4DBP吸油量を95〜105ml/10
0gとする理由は、95ml/100g未満では、補強性が十分で
なく耐摩耗性の低下を招き、一方、105ml/100g超では配
合ゴムの弾性率が上昇し、トレッド部に用いた場合には
耐チッピング性が低下するためである。
(b) ΔDBP(DBP吸油量−24M4DBP吸油量)が18ml/10
0g以下の特性領域にあること。
ΔDBPは一時的ストラクチャーの割合を示すものであ
り、混合中における一時的なカーボン凝集体の崩壊の程
度の目安となることが知られている。カーボンブラッグ
充填ゴム組成物に力学的衝撃が加わった場合に、カーボ
ン凝集体の崩壊により力学的衝撃エネルギーを熱として
消化するためにΔDBPが高いと内部発熱が高くなる。18m
l/100gより大となると、内部発熱が大きくなり好ましく
ない。
(c) N2SA/IA比が1.03〜1.10の特性領域にあるこ
と。
N2SA/IA比で示される値はカーボンブラック表面の、
多くの種類のゴム分子に対する化学活性度と関連すると
考えられ、此の値が1.03を下回ると発熱の増大をもたら
し好ましくなく、1.10より大きい値の場合は配合ゴムの
弾性率が上昇し耐チッピング性が低下する。
(d) (002)面の面間隔が3.40〜3.62Åで、回折ピ
ークの半値幅比が0.914以下であること。本発明のカー
ボンブラックにおいては、上述した4要件に加えてX線
回折法で特定の面間隔、回折ピーク半値幅を有すること
が必要である。
(002)面の面間隔が3.40Å未満では、発熱性は低下
するが、同時に補強性も低下し好ましくない。
3.62Å超では、逆に耐発熱性が低下する。また、回折
ピークの半値幅比が0.914超では耐発熱性が大幅に低下
し好ましくない。
第1図において縦軸CPSは回折線の強さを、横軸は入
面角2θ(度)を示す。第1図では、dはd(002)の
最大強さを示し、f,gはバックグラウンドとして用いた
回折線の強さを示す。eは回折線の最大強さdからバッ
クグラウンド▲▼に下ろした二等分線であり、▲
▼に平行な線分と回折曲線との交点間の長さを二等分
する点を結んで求められる。a,cはfg▲▼に平行な
▲▼の二等分線の回折曲線との交点であり、▲
▼は半値幅である。上記の各点(a〜g)は、この回折
曲線とバックグラウンドの強度を、微細な変動による曲
線の凹凸を除去するように最も滑かな曲線を描くことに
よって得られる。
(2) 本発明のゴム組成物は、天然ゴムおよびジエン
系ゴムよりなる群の中からえらばれた少なくとも1種の
ゴム100重量部に対して上記(a)〜(d)の特性を有
するカーボンブラックを35〜70重量部配合してなるもの
である。
ジエン系ゴムとしては、例えば、スチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、合成ポリイソプ
レンゴム、ブチルゴムなどのタイヤ用ゴムとして通常用
いられれる各種のゴムを用いることができる。
カーボンブラックの配合割合は、ゴム100重量部に対
して35重量部未満では目的とする高補強性のゴム組成物
が得られず、一方、70重量部を越えると目的とする低発
熱性のゴム組成物が得られなくなるので、35〜70重量部
の範囲内でなければならない。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックのほかに、
必要に応じて、例えば、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤、
加硫促進助剤、老化防止剤、粘着付与剤、軟化剤、充填
剤等を含有してもよい。
以下に実施例および比較例を示す。
〔実施例、比較例〕
下記第1表に示される配合内容(重量部、カーボンブ
ラック以外の成分は全て共通)で、種々のゴム組成物
(実施例1〜6、比較例1〜8)を作製した。
この場合に用いるそれぞれのカーボンブラックの特性
を第1表に示す。なお、その特性値は下記の測定方向
(1)〜(5)によるものである。
(1) 窒素比表面積。
ASTM−D3037−78“Standard Methods of Testing Car
bon Black−Surface Area by Nitrogen Adsorption"Met
hod C による。
(2) よう素吸着量。
JIS K 6221(1982)「ゴム用カーボンブラック試験方
法」6.1.1による。
(3) DBP吸油量。
JIS K 6221(1982)「ゴム用カーボンブラック試験方
法」6.1.2(1)A法による。
(4) 24M4DBP吸油量。
ASTM−D3493による。
(5) X線回折法。
カーボンブラックのd(002)及び半値幅は、CoKα線
を用い、ピンホールスリットを使用して透過法で求めた
ものである。回折ピークの半値幅比(R)は、N220の
(002)回折ピーク半値幅を基準として下記式で表わし
た値である。
このRは、下記の条件下で測定されたピーク幅から計
算されたものである。
測定されたピークの半値幅Hは、試料そのものからく
る真の半値幅Lと装置からくる半値幅aの和である。H
=L+a。よって、基準として選んだN220において、測
定された半値幅H(N220)はH(N220)=L(N220)+
aである。また、試料において測定された半値幅H(試
料)=L(試料)+aである。
カーボンブラックの回折ピークはブロードであり、H
≧Lであるので下記式のようになる。
測定は、理学電機製X線回折装置(商品名ロータフレ
ックス)を用いて次の条件で行なった。
電圧40KV、電流50mA、Cokα、Feフィルター使用、Dri
ve Axis 2θ/θ SCAN SPEED 1.5DEG/MIN、ピンホール
スリット2mmφ、レシービングスリット1゜×1゜。
試料は、試料成型型用ダイス(φ=40mm)に0.65gの
粉末状カーボンブラックを入れ、錠剤成型用プレスで20
t(5分間)の荷重をかけ、得られた板状サンプルをX
線回折用に供した。
第1表にゴム組成物の加硫物性を示す。この加硫物性
は、各種カーボンブラックを配合したゴム組成物を混練
し、148℃で30分間加硫して得られた加硫物について、
粘弾性特性、ランボーン摩耗(耐摩耗性)を評価した結
果を記したものである。
発熱性の代替指標であるtanδについては、粘弾性ス
ペクトロメーター(岩本製作所(株)製)を用いて温度
100℃、歪率10±2%、周波数20Hzで測定した値を用い
た。
ランボーン摩耗については、ランボーン式摩耗試験機
により、試験片円板と研磨円板とを角度をつけずに接触
回転させ、このとき試験片との間にスリップを生じさ
せ、単位時間当りの試験片の摩耗量を測定する。配合1
を100として指数で示した。値が大なる程良好である。
第1表から、本発明に係るゴム組成物(実施例1、
2、3、4、5、6)は従来品のISAF(N220)級ハード
カーボンブラックを配合したゴム組成物(比較例1)よ
りも耐摩耗性が良く、しかも発熱性の代替指標であるta
nδを低いレベルに保有することがわかる。比較例2、
3はX線回折ピークの半値幅、d(002)の面間隔を除
いたカーボンブラック特性が本発明のゴム組成物の特許
請求範囲を満たすものであるが、tanδが本発明に比べ
て大幅に増加していることがわかる。また、比較例4は
従来品種のHAF(N339)級カーボンブラックを配合した
ゴム組成物であるが、本発明のゴム組成物(実施例1)
は比較例4よりも耐摩耗性、耐発熱性が良好であること
がわかる。さらに、本発明のゴム組成物(実施例2、
3、4、、6)はカーボンブラック配合、ゴム種、が本
特許請求範囲内で変わっても、本発明範囲外のゴム組成
物(比較例5、7、8)に比べ、tanδの大幅な低下、
つまり発熱性が大幅に改良されていることがわかる。比
較例6は比表面積(N2SA)以外の特性については本特許
請求範囲内にあるカーボンブラックを配合したゴム組成
物であるが、本発明範囲内のゴム組成物(実施例4)に
比べて、耐発熱性、耐摩耗性が劣るのが明らかである。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、特定のカーボン
ブラックをゴムに特定量配合することにより、耐摩耗性
と同時に低発熱性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物
を得ることができる。このタイヤトレッド用ゴム組成物
は、大型車両用タイヤ、乗用車タイヤのトレッドゴムと
して用いて効果が極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図はカーボンブラックのX線回折曲線を示す図面で
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然ゴムおよびジエン系合成ゴムよりなる
    群の中からえらばれた少なくとも1種のゴム100重量部
    に対し、下記の特性を有するカーボンブラックを35〜70
    重量部配合してなることを特徴とするタイヤトレッド用
    ゴム組成物。 窒素吸着比表面積(N2SA)が100〜115m2/g。 下記の式で定義されるΔDBPが18ml/100g以下。 ΔDBP(ml/100g)=DBP−24M4DBP 24M4DBP給油量が95−105ml/100g。 窒素吸着比表面積(N2SA)(m2/g)/よう素吸着量
    (IA)(mg/g)の比が1.03〜1.10。 X線回折法による(002)面ピークの半値幅比(試
    料の回折ピーク半値幅/N220の回折ピーク半値幅)が0.9
    14以下で(002)面の面間隔が3.40〜3.62Å。
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