JP3200414B2 - 静電荷像現像用トナー及び加熱定着方法 - Google Patents
静電荷像現像用トナー及び加熱定着方法Info
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- JP3200414B2 JP3200414B2 JP2365999A JP2365999A JP3200414B2 JP 3200414 B2 JP3200414 B2 JP 3200414B2 JP 2365999 A JP2365999 A JP 2365999A JP 2365999 A JP2365999 A JP 2365999A JP 3200414 B2 JP3200414 B2 JP 3200414B2
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Description
記録法、磁気記録法に用いられる熱定着に適した、静電
荷像現像用トナー及び該トナーを加熱により定着する加
熱定着方法に関する。
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く多数の方法が知られているが、一般には光導
電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的
潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、
必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、
加熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気などにより定着し
複写物を得るものであり、そして感光体上に転写せずに
残ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の
工程が繰り返される。
いうオリジナル原稿を複写するための事務処理用複写機
というだけでなく、コンピュータの出力としてのプリン
ターあるいは個人向けのパーソナルコピーという分野で
使われ始めた。
高速、より高信頼性が厳しく追及されてきており、機械
は種々な点でよりシンプルな要素で構成されるようにな
ってきている。その結果、トナーに要求される性能はよ
り高度になり、トナーの性能向上が達成できなければよ
りすぐれた機械が成り立たなくなってきている。
る工程に関して種々の方法や装置が開発されている。例
えば、熱ローラーによる圧着加熱方式や、フィルムを介
して加熱体と加圧部材により密着させる加熱定着方法が
ある。
はトナーに対し離型性を有する材料で表面を形成した熱
ローラー或いはフィルムの表面に被定着シートのトナー
像面を接触させながら通過せしめることにより定着を行
なうものである。この方法は熱ローラーやフィルムの表
面と被定着シートのトナー像とが接触するため、トナー
像を被定着シート上に融着する際の熱効率が極めて良好
であり、迅速に定着を行うことができ、電子写真複写機
において非常に有効である。しかしながら上記方法で
は、熱ローラーやフィルム表面とトナー像とが溶融状態
で接触するためにトナー像の一部が定着ローラーやフィ
ルム表面に付着、転移し、次の被定着シートにこれが再
転移して所謂オフセット現象を生じ、被定着シートを汚
すことがある。熱定着ローラーやフィルム表面に対して
トナーが付着しないようにすることが加熱定着方式の必
須条件の1つとされている。
せない目的で、例えばローラー表面をトナーに対して離
型性の優れた材料、シリコーンゴムや弗素系樹脂などで
形成し、さらにその表面にオフセット防止及びローラー
表面の疲労を防止するためにシリコーンオイルの如き離
型性の良い液体の薄膜でローラー表面を被覆することが
行われている。しかしながら、この方法はトナーのオフ
セットを防止する点では極めて有効であるが、オフセッ
ト防止用液体を供給するための装置が必要なため、定着
装置が複雑になること等の問題点を有している。
かもシリコーンオイルなどが熱により蒸発し、機内を汚
染する場合がある。そこでシリコーンオイルの供給装置
などを用いないで、かわりにトナー中から加熱時にオフ
セット防止液体を供給しようという考えから、トナー中
に低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなど
の離型剤を添加する方法が提案されている。充分な効果
を出すために多量にこのような添加剤を加えると、感光
体へのフィルミングやキャリアやスリーブなどのトナー
担持体の表面を汚染し、画像が劣化し実用上問題とな
る。そこで画像を劣化させない程度に少量の離型剤をト
ナー中に添加し、若干の離型性オイルの供給もしくはオ
フセットしたトナーを巻きとり式の例えばウェブの如き
部材を用いた装置でクリーニングする装置を併用するこ
とが行われている。
要求を考慮するとこれらの補助的な装置すら除去するこ
とが必要であり好ましい。従ってトナーの定着、オフセ
ットなどのさらなる性能向上がなければ対応しきれず、
それはトナーのバインダー樹脂、離型剤等のさらなる改
良がなければ実現することが困難である。
せることは知られている。例えば、特公昭52−330
4号公報、特公昭52−3305号公報特公昭57−5
2574号公報等に技術が開示されている。
平2−79860号公報、特開平1−109359号公
報、特開昭62−14166号公報、特開昭61−27
3554号公報、61−94062号公報、特開昭61
−138259号公報、特開昭60−252361号公
報、特開昭60−252360号公報、特開昭60−2
17366号公報などにワックス類を含有させる技術が
開示されている。
耐オフセット性の向上や、低温時の定着性の向上のため
に用いられている。しかしながら、これらの性能を向上
させる反面、耐ブロッキング性を悪化させたり、複写機
等の昇温などによって熱にさらされると現像性が悪化し
たり、また長期放置時にワックスがブルーミングして現
像性が悪化したりする。
満足するものは無く、何らかの問題点が生じていた。例
えば、高温オフセットや現像性は優れているが低温定着
性が今一歩であったり、低温オフセットや低温定着性に
は優れているが、耐ブロッキング性にやや劣り、機内昇
温で現像性が低下するなどの弊害があったり、低温時と
高温時の耐オフセット性が両立できなかったりしてい
た。
三洋化成工業(株)製のビスコール550P、660
P、等)を含有するトナーが市販されているが、さらに
低温オフセット性の向上及び定着性の向上したトナーが
待望されている。
のごとき問題点を解決したトナー及び該トナーの加熱定
着方法を提供することにある。
性、耐オフセット性に優れたトナー及び該トナーの加熱
定着方法を提供することにある。
ット性に優れたトナー及び該トナーの加熱定着方法を提
供することにある。
に優れ、長期間放置しても現像性が劣化しないトナー及
び該トナーの加熱定着方法を提供することにある。
する耐久性に優れたトナー及び該トナーの加熱定着方法
を提供することにある。
することなく合い成り立たせるトナー及び該トナーの加
熱定着方法を提供することにある。
着樹脂及び炭化水素ワックスを含有する静電荷像現像用
トナーにおいて、該炭化水素ワックスが下記特性示差走
査熱量計により測定されるワックスに関するDSC曲線
において、昇温時の吸熱ピーク及び降温時の発熱ピーク
に関し、吸熱のオンセット温度が50〜110℃の範囲
にあり、温度70〜130℃の領域に少なくとも1つの
吸熱ピークP1があり、該吸熱ピークP1のピーク温度
±9℃の範囲内に降温時の最大発熱ピークがある、を満
足し、該炭化水素ワックスが、アルキレンの重合によら
ない方法により合成された炭化水素ワックスであり、該
炭化水素ワックスは、結着樹脂100重量部に対し0.
5〜10重量部含有されていることを特徴とする静電荷
像現像用トナー(但し、以下の及びの場合を除く
トナーに含まれる炭化水素ワックスが、示差走査熱量計
により測定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピ
ーク及び降温時の発熱ピークに関し、吸熱のオンセット
温度が50〜90℃の範囲にあり、温度90〜120℃
の領域に少なくともひとつの吸熱ピークを有し、且つト
ナーに含まれる結着樹脂が、ぬれ指数37dyn/cm
(JISぬれ試験法)以上である、及び/又は、酸価2
mgKOH/g(JIS酸価)以上である場合示差走
査熱量計により測定されるトナーに関するDSC曲線に
おいて、昇温時の吸熱ピークに関し、吸熱ピークにおけ
る立ち上がり温度が80℃以上であり、吸熱におけるオ
ンセット温度が105℃以下であり、吸熱ピーク温度が
100〜120℃の範囲にあり、降温時の発熱ピークに
関し、発熱ピーク温度が62〜75℃の範囲にあり、発
熱ピーク強度比が5×10−3以上である場合)に関す
る。
形成されたトナー像を転写材に接触加熱定着手段により
定着する加熱定着方法であって、該静電荷像現像用トナ
ーが、少なくとも結着樹脂及び炭化水素ワックスを含有
し、該炭化水素ワックスが、示差走査熱量計により測定
されるワックスに関するDSC曲線において、昇温時の
吸熱ピーク及び降温時の発熱ピークに関し、吸熱のオン
セット温度が50〜110℃の範囲にあり、温度70〜
130℃の領域に少なくとも1つの吸熱ピークP1があ
り、該吸熱ピークP1のピーク温度±9℃の範囲内に降
温時の最大発熱ピークがある、という特性を満足し、且
つアルキレンの重合によらない方法により合成された炭
化水素ワックスであり、該炭化水素ワックスが、結着樹
脂100重量部に対し0.5〜10重量部含有されてい
ることを特徴とする加熱定着方法(但し、以下の及び
の場合を除くトナーに含まれる炭化水素ワックス
が、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線におい
て、昇温時の吸熱ピーク及び降温時の発熱ピークに関
し、吸熱のオンセット温度が50〜90℃の範囲にあ
り、温度90〜120℃の領域に少なくともひとつの吸
熱ピークを有し、且つトナーに含まれる結着樹脂が、ぬ
れ指数37dyn/cm(JISぬれ試験法)以上であ
る、及び/又は、酸価2mgKOH/g(JIS酸価)
以上である場合示差走査熱量計により測定されるトナ
ーに関するDSC曲線において、昇温時の吸熱ピークに
関し、吸熱ピークにおける立ち上がり温度が80℃以上
であり、吸熱におけるオンセット温度が105℃以下で
あり、吸熱ピーク温度が100〜120℃の範囲にあ
り、降温時の発熱ピークに関し、発熱ピーク温度が62
〜75℃の範囲にあり、発熱ピーク強度比が5×10
−3以上である場合)に関する。
る。
化を見ることができワックスの転移、融解に伴う吸熱ピ
ークが観測される。吸熱のオンセット温度が50〜11
0℃(好ましくは、50〜90℃、さらに好ましくは6
0〜90℃)の範囲内にあることにより現像性、耐ブロ
ッキング性、低温定着性を満足することができる。ピー
クのオンセット温度が、50℃未満の場合は、ワックス
の変化温度が低過ぎ、耐ブロッキング性が劣ったり、昇
温時の現像性に劣るトナーになり、110℃を越える場
合には、ワックスの変化温度が高過ぎ、十分な定着性が
得られなくなる。70〜130℃の範囲内に、好ましく
は70〜120℃、より好ましくは95〜120℃の範
囲に、特に好ましくは97〜115℃の範囲内に、吸熱
ピークが存在することにより、良好な定着性、耐オフセ
ット性を満足できる。90℃未満のみにピーク温度が存
在する場合には、ワックスの融解温度が低過ぎ、十分な
耐高温オフセット性が得られず、130℃を越える領域
のみにピーク温度が存在する場合は、ワックスの融解温
度が高過ぎ十分な耐低温オフセット性、低温定着性が得
られない。すなわちこの領域に、ピーク温度が存在する
ことで、耐オフセット性と定着性のバランスを取りやす
くなる。ここで、90℃未満のピークが最大のピークと
なると、この領域のみにピークがある場合と同様な挙動
を示すので、この領域のピークが存在しても良いが、そ
の場合は、70〜130℃の領域のピークより小さい必
要がある。
温時の状態を見ることができ、ワックスの凝固、結晶
化、転移に伴う発熱ピークが観測される。降温時の発熱
ピークで、最大の発熱ピークは、ワックスの凝固、結晶
化に伴う発熱ピークである。この発熱ピーク温度と近い
温度に昇温時の融解に伴う吸熱ピークが存在すること
は、ワックスの構造、分子量分布などワックスがより均
質であることを示しており、その差が9℃以内であるこ
とが良く、好ましくは、7℃以内であり、特に好ましく
は、5℃以内である。すなわち、この差を小さくするこ
とで、ワックスをシャープメルト、つまり、低温時には
硬く、融解時の溶融が早く、溶融粘度の低下が大きく起
こることで、現像性、耐ブロッキング性、定着性、耐オ
フセット性をバランス良くなり立たせることができる。
最大発熱ピークは温度85〜115℃(好ましくは90
〜110℃)の領域にあることが良い。
場合に準じ、各温度の定義は次のように定める。
となる温度の最低の温度。したがって、トナーの場合の
吸熱のオンセット温度と定義が異なる。 ワックスの吸熱ピークの温度:ピークトップの温度 ワックスの発熱ピーク: ワックスの発熱ピークの温度:最大のピークのピークト
ップの温度
樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部で用いるの
が効果的であり、悪影響を与えない限り他のワックス類
と併用しても構わない。
定したデータを解析することにより熱とトナーの間の挙
動を知見することができる。すなわち、該データによ
り、トナーへの熱のやり取りとトナーの状態の変化を知
ることができる。例えば、オフセット現象を防止できる
かといったことや、保存時や実際に使用時の熱の影響、
例えば耐ブロッキング性はどうであるとか、昇温による
現像性への影響はどの程度かを知ることができる。
の変化を見ることができ、ワックス成分の転移、溶融、
溶解に伴う吸熱ピークが観測される。本発明は、吸熱ピ
ークの立ち上がりが80℃以上であることが好ましく、
耐ブロッキング性に優れている。一方、80℃未満であ
るものは、比較的低温からトナーが長時間レンジでの塑
性変化をしはじめ、保存性に劣ったり、昇温に対して現
像性の劣化を生じやすい。更に、吸熱のオンセット温度
が105℃以下(好ましくは、90〜102℃の範囲)
であることを特徴とし、これにより、低温定着性に優れ
いている。一方105℃を超える場合には、短時間レン
ジでの塑性変化の温度が高くなり、耐低温オフセットや
定着性が劣るようになる。
(好ましくは、102〜115℃)の範囲にあることが
好ましく、これにより、良好な定着性と、耐高温オフセ
ット性が得られる。一方、100℃未満では、高温にな
らないうちに結着樹脂中にワックス成分が溶解してしま
い、高温時に十分な耐オフセット性を得ることが困難で
ある。一方、120℃を超える場合には、十分な定着性
が得られにくい。
着樹脂は、およそ100℃付近から定着可能な粘弾性領
域に入るので、この温度領域でワックス成分が融解する
ことは、樹脂への可塑効果を増大し、定着性を向上さ
せ、更に離型効果を十分に発揮することができ、耐オフ
セット性を向上させることができる。したがって、定着
ローラやフィルムに巻きつく事もなく、分離爪に頼る事
もないので爪跡などもつきにくく、加圧ローラを汚す事
もなく、加圧ローラへの巻きつきも発生しない。上記の
条件が満たされていれば、他の領域にもピークが存在し
ても構わない。
却時の状態の変化を見ることができ、ワックス成分の転
移、凝固、結晶化に伴う発熱ピークが観測される。本発
明は、発熱ピーク温度が62〜75℃(好ましくは65
〜72℃)の範囲内にあることが好ましく、これによ
り、良好な定着性と耐ブロッキング性を示す。一方、7
5℃を超える場合には、ワックスの溶融状態にある温度
範囲が狭くなり定着性に劣るようになる。62℃未満の
場合には、ブロッキング、融着などを生じやすく、ま
た、結着樹脂へ可塑効果が低温時まで持続し、排紙部で
画像部に爪跡がついたり排紙トレイ上で転写材の接着が
生じることがある。
0-3以上(好ましくは12×10-3以上であり、特に好
ましくは15×10-3以上)であることが好ましい。ピ
ーク強度比が大きい方が、ワックス成分が高密度であっ
たり、結晶化度が高く硬度が高くなり、ブロッキングも
生じにくく、また、摩擦帯電性に優れている。10×1
0-3未満の場合には、耐ブロッキング性が悪化したり、
現像性に影響が出たりし、特に昇温時の現像性の劣化が
見られるようになり、特にピーク温度が低くなった時に
現われやすい。また、感光体上への融着も発生しやすく
なる。
はワックスの熱のやり取りを測定しその挙動を観測する
ので、測定原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差
走査熱量計で測定する必要がある。例えば、パーキンエ
ルマー社製のDSC−7が利用できる。
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/min、
温度0〜200℃の範囲で降温、昇温させた時に測定さ
れるDSC曲線を用いる。各温度の定義は次のように定
める。
を吸熱とする) トナーにおけるピークの立ち上がり温度(LP):ベー
スラインより明らかにピーク曲線が離れたと認められる
温度。すなわち、ピーク曲線の微分値が正で、微分値の
増加が大きくなりはじめる温度あるいは微分値が負から
正になる温度をいう。(図1及び図3乃至図6に具体的
な例を示す。) トナーにおける吸熱のオンセット温度(OP):ピーク
曲線の微分値が最大となる点において曲線の接線を引き
接線とベースラインとの交点の温度(図1に具体的な例
を示す。)。ワックスを含有するトナーにおいては、温
度70℃以上にピークを有する吸熱ピークを対象とする トナーにおける吸熱ピークの温度(PP):ピークトッ
プの温度(120℃以下の領域での最大のピーク。)
向を発熱とする) トナーにおける発熱ピークの温度:最大のピークのピー
クトップの温度 トナーにおける発熱ピーク強度比:上記のピークのピー
クトップ前後の曲線の微分値が極大及び極小となる点に
おいてそれぞれ曲線の接線を引き各接線とベースライン
交点の温度差をΔTとし、単位重量あたりのベースライ
ンからピークトップまでの高さをΔH(測定されたピー
クの高さを測定試料の重量で割った値mW/mg)とし
た時のΔH/ΔT(図2及び図7乃至図10にΔH、Δ
Tの具体的な例を示す)。すなわち、この値が大きいと
いうことは、ピークがシャープであることを示してい
る。
一酸化炭素及び水素からなる合成ガスからアーゲ法によ
り得られる炭化水素の蒸留残分を水素添加して得られる
合成炭化水素などから、特定の成分を抽出分別した炭化
水素ワックスが用いられる。プレス発汗法、溶剤法、真
空蒸留を利用した分別結晶方式により炭化水素ワックス
の分別が行われる。すなわちこれらの方法で、低分子量
分を除去したもの、低分子量分を抽出したものや、更に
これらから低分子量分を除去したものなどである。
媒(多くは2種以上の多元系)を使用した、一酸化炭素
と水素の反応によって合成されるもの、例えばジントー
ル法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)、あるいは
ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(固定触媒
床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭
化水素(最終的には、水素添加し目的物とする)が好ま
しい。特に、アルキレンの重合によらない方法により合
成された炭化水素ワックスがその構造や分別しやすい分
子量分布であることから好ましいものである。また、分
子量分布で好ましい範囲は、数平均分子量(Mn)が5
50〜1200,好ましくは600〜1000、重量平
均分子量(Mw)が800〜3600,好ましくは90
0〜3000、Mw/Mnが3以下、好ましくは2.5
以下,特に好ましくは、2.0以下である。また、分子
量700〜2400(好ましくは分子量750〜200
0、特に好ましくは分子量800〜1600)の領域に
ピークが存在することである。このような分子量分布を
持たせることにより、トナーに好ましい熱特性を持たせ
ることができる。すなわち、上記範囲より分子量が小さ
くなると熱的影響を過度に受けやすく、耐ブロッキング
性、現像性に劣るようになり、上記範囲より分子量が大
きくなると、外部からの熱を効果的に利用できず、優れ
た定着性、耐オフセット性を得ることができない。
0.95(g/cm3)以上、針入度が1.5(10-1
mm)以下、好ましくは1.0(10-1mm)以下であ
る。これらの範囲をはずれると、低温時に変化しやすく
保存性、現像性に劣りやすくなってくる。
0cp以下、好ましくは50cp以下、特に好ましくは
20cp以下である。溶融粘度が100cpを超えるよ
うになると、可塑性、離型性に劣るようになり、優れた
定着性、耐オフセット性に影響を及ぼすようになる。ま
た、軟化点が130℃以下であることが好ましく、特に
好ましくは120℃以下である。軟化点が130℃を超
えると、離型性が特に有効に働く温度が高くなり、優れ
た耐オフセット性に影響を及ぼすようになる。
ましくは1.0mgKOH/g未満である。この範囲を
超えると、トナーを構成する成分の1つである結着樹脂
との界面接着力が大きく、溶融時の相分離が不充分にな
りやすく、そのため良好な離型性が得られにくく、高温
時の耐オフセット性が良好でなく、また、トナーの摩擦
帯電特性に悪影響を与え、現像性、耐久性に問題が出る
ことがある。
樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部で用いるの
が効果的である。
分布はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)により次の条件で測定される。
C(ウォーターズ社) カラム:GMH−HT30cm2連(東ソー社製) 温度:135℃ 溶媒:o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添
加) 流速:1.0ml/min 試料:0.15%の試料を0.4ml注入
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
IS K−2207に準拠し測定される値である。具体
的には、直径約1mmで頂角9°の円錐形先端を持つ針
を一定荷重で貫入させた時の貫入深さを0.1mmの単
位で表した数値である。本発明中での試験条件は試料温
度が25℃、加重100g、貫入時間5秒である。
粘度計を用いて測定される値であり、条件は、測定温度
140℃、ずり速度1.32rpm、試料10mlであ
る。
するために必要な水酸化カリウムのmg数であり、JI
S K5902に準ずる。密度は25℃でJIS K6
760、軟化点はJIS K2207に準じて測定され
る値である。
ては、下記の結着樹脂の使用が可能である。
スチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびそ
の置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共
重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エ
ポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テ
ルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが
使用できる。好ましい結着物質としては、スチレン系共
重合体もしくはポリエステル樹脂がある。
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリニトリル、アクリルアミドなどのような
二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;
例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メ
チル、マレイン酸ジメチルなどのような二重結合を有す
るジカルボン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、
酢酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステ
ル類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのよ
うなエチレン系オレフィン類;例えばビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン
類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテルなどのようなビニルエー
テル類;等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用い
られる。
体は架橋されていても良く、またそれらの混合樹脂でも
良い。
以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いてもよ
い、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンな
どのような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリ
コールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、1,3−ブタジオールジメタクリレートなどの
ような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビ
ニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィ
ド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;および3
個以上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合
物として用いられる。
も良い。
記物質がある。
効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯
体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボ
ン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシ
カルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金
属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノ
ール誘導体類などがある。
記物質がある。
物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩、
及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム
塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及
びこれらのレーキ顔料、(レーキ化剤としては、りんタ
ングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモ
リブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェ
リシアン化物、フェロシアン化物など)高級脂肪酸の金
属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサ
イド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガ
ノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチル
スズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジ
オルガノスズボレート類;これらを単独で或いは2種類
以上組合せて用いることができる。これらの中でも、ニ
グロシン系、四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特
に好ましく用いられる。
現像性、流動性、耐久性向上の為、シリカ微粉末を添加
することが好ましい。
T法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g
以上(特に50〜400m2/g)の範囲内のものが良
好な結果を与える。トナー100重量部に対してシリカ
微粉体0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量
部使用するのが良い。
必要に応じ、疎水化、帯電性コントロール、などの目的
でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリ
コーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカッ
プリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、そ
の他の有機ケイ素化合物等の処理剤で、あるいは種々の
処理剤で併用して処理されていることも好ましい。
末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリ弗化ビニリデン粉末の
如き滑剤粉末、中でもポリ弗化ビニリデンが好ましい。
あるいは酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸
ストロンチウム粉末等の研磨剤、中でもチタン酸ストロ
ンチウムが好ましい。あるいは例えば酸化チタン粉末、
酸化アルミニウム粉末等の流動性付与剤、中でも特に疎
水性のものが好ましい。ケーキング防止剤、あるいは例
えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化アンチ
モン粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤、また逆極性
の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量
用いることもできる。
として用いる場合には、キャリア粉と混合して用いられ
る。この場合には、トナーとキャリア粉との混合比はト
ナー濃度として0.1〜50重量%、好ましくは0.5
〜10重量%、更に好ましくは3〜10重量%が好まし
い。
知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト
粉、ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ
等及びこれらの表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂ある
いはシリコーン系樹脂等で処理したものなどが挙げられ
る。
有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性
材料は着色剤の役割をかねることもできる。本発明にお
いて、磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグ
ネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コ
バルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属のア
ルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物等
が挙げられる。
下、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好まし
い。トナー中に含有させる量としては樹脂成分100重
量部に対し約20〜200重量部、特に好ましくは樹脂
成分100重量部に対し40〜150重量部が良い。
/g、残留磁化(σr)2〜20emu/gのものが好
ましい。
は、任意の適当な顔料又は染料があげられる。トナーの
着色剤としては、例えば顔料としてカーボンブラック、
アリニンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイ
エロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリ
ンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダン
スレンブルー等がある。これらは定着画像の光学濃度を
維持するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100重量
部に対し0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10
重量部の添加量が良い。また同様の目的で、更に染料が
用いられる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染
料、キサンテン系染料、メチン系染料等があり樹脂10
0重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.
3〜10重量部の添加量が良い。
するには結着樹脂、ワックス、金属塩ないしは金属錯
体、着色剤としての顔料、又は染料、磁性体、必要に応
じて荷電制御剤、その他の添加剤等を、ヘンシェルミキ
サー、ボールミル等の混合機により充分混合してから加
熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機
を用いて溶融混練して樹脂類を互いに相溶せしめた中に
金属化合物、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せし
め、冷却固化後粉砕及び分級を行って本発明に係るとこ
ろのトナーを得ることが出来る。
ルミキサー等の混合機により充分混合し、本発明に係る
静電荷像現像用トナーを得ることができる。
り、普通紙またはオーバヘッドプロジェクター(OH
P)用透明シートのごとき転写材へ加熱定着される。
ル定着装置、または、固定支持された加熱体と、該加熱
体に対向圧接し、かつフィルムを介して該転写材を該加
熱体に密着させる加圧部材とにより、トナーを加熱定着
する定着手段が挙げられる。
従来の熱ロールに比べてその熱容量が小さく、線状の加
熱部を有するもので、加熱部の最高温度は100〜30
0℃であることが好ましい。
は、厚さ1〜100μmの耐熱性のシートであることが
好ましく、これら耐熱性シートとしては、耐熱性の高
い、ポリエステル、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリアミドのご
ときポリマーシート、アルミニウムのごとき金属シート
及び、金属シートとポリマーシートから構成されたラミ
ネートシートが用いられる。
れら耐熱性シートが離型層及び/または低抵抗層を有し
ていることである。
例を説明する。
状加熱体であって、一例として厚み1.0mm、巾10
mm、長手長240mmのアルミナ基板9に抵抗材料1
を巾1.0mmに塗工したもので長手方向両端より通電
される。通電はDC100Vの周期20msecのパル
ス状波形で検温素子11によりコントロールされた所望
の温度、エネルギー放出量に応じたパルスをそのパルス
巾を変化させて与える。略パルス巾は0.5msec〜
5msecとなる。この様にエネルギー及び温度を制御
された加熱体10に当接して、図中矢印方向に定着フィ
ルム2は移動する。
mの耐熱フィルム(例えばポリイミド、ポリエーテルイ
ミド、PESまたはPFAに少なくとも画像当接面側に
PTFE、PAFのごときフッ素樹脂)に導電材を添加
した離型層を10μmコートしたエンドレスフィルムで
ある。一般的には総厚は100μ未満より好ましくは4
0μ未満が良い。フィルム駆動は駆動ローラー3と従動
ローラー4による駆動とテンションにより矢印方向にシ
ワなく移動する。
いゴム弾性層を有する加圧ローラーで、総圧4〜20K
gでフィルムを介して加熱体を加圧し、フィルムと圧接
回転する。転写材6上の未定着トナー7は、入口ガイド
8により定着部に導かれ上述の加熱により定着像を得る
ものである。
シート送り出し軸、及び巻き取り軸を使用し、定着フィ
ルムは有端のフィルムであっても良い。
ー、ファクシミリのごときトナーを用いて画像を形成す
る装置の定着装置に適応するものである。
る。
ックスについて述べる。
クスF(比較例)とし、これからワックスA(本発
明)、ワックスB(本発明)及びワックスC(本発明)
を分別結晶化により得た。アーゲ法により合成された炭
化水素を酸化処理し、ワックスG(比較例)を得た。ワ
ックスA(本発明)の昇温時のDSC曲線を図11に示
し、降温時のDSC曲線を図12に示し、ワックスF
(比較例)の昇温時のDSC曲線を図13に示し、降温
時のDSC曲線を図13に示す。
重合し比較的低分子量のワックスH(比較例)を得、分
別結晶化により低分子量成分をある程度除去したワック
スD(比較例)を得た。同様の重合によるワックスHよ
りは高分子量のワックスI(比較例)を得、分別結晶化
により低分子量成分を抽出してワックスE(比較例)を
得た。これらの物性を第1表、第2表及び第3表に記
す。
=80:20;数平均分子量約10000) 100重
量部 磁性酸化鉄(平均粒径0.25μ;10Kエルステッド
下で飽和磁化80emu/g,残留磁化10emu/
g,抗磁力120エルステッド) 80重量部 ニグロシン 2重量部 ワックスA 4重量部
定した2軸混練押し出し機によって溶融混練を行った。
混練物を冷却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた粉砕
機によって微粉砕し、更に風力分級機を用いて分級し、
重量平均粒径8μmのトナー1を得た。このトナー10
0重量部と、正帯電疎水性コロイダルシリカ微粉末0.
6重量部とを混合(外添)してトナー粒子表面にコロイ
ダルシリカ微粉末を有するトナーを現像剤とした。この
トナー1のDSC測定結果を第4表に記し、トナー1の
昇温時のDSC曲線を図1に、降温時のDSC曲線を図
2に記す。
様にしてトナー2、3を調製した。各トナーのDSC測
定結果を第4表に示す。
同様にしてトナー4乃至9を調製した。これらのトナー
のDSC測定結果を第4表に示す。
してトナー10を調製した。トナー10のDSC測定結
果を第4表に示す。この吸熱ピークは、結着樹脂に由来
するものであり、他のトナーにもみられるものである。
ス(ビスコール550P)を使用することを除いて、実
施例1と同様にしてトナー14を調製した。トナー14
の定着性を第4表に示す。
により未定着画像を得、上ローラーとしてテフロンコー
ト、下ローラーとしてシリコーンゴムを用いた温度可変
の熱ローラー外部定着機を用いて、未定着トナー像の定
着及びオフセット試験を行った。ニップ4.0mm、線
圧0.4Kg/cm、プロセススピード45mm/se
cとして100〜230℃の温度範囲で5℃おきに温調
し行った。低温オフセット、及び定着性の試験には、8
0g/m2紙を用いた。高温オフセットの試験には、5
2g/m2紙を用いて評価した。定着性は、定着画像を
50g/cm2の荷重をかけシルボン紙〔lenz c
leaning paper“dasper(R)”
(Ozu Paper Co.Ltd)〕で擦り、擦り
前後の濃度低下率が10%未満になる温度を定着開始点
とした。オフセットは、目視でオフセットのでなくなる
温度を低温オフセットフリー始点とし、温度を上げ、オ
フセットのでない最高温度を高温オフセットフリー終点
とした。試験結果を第5表にまとめる。第5表には、定
着開始温度、150℃における濃度低下率、低温オフセ
ットフリー始点、高温オフセットフリー終点、非オフセ
ット領域を記載する。
℃で3日放置した後、目視で評価した。この結果を第5
表に記す。 優:凝集物は見られない。 良:凝集物が見られるが容易に崩れる。 可:凝集物が見られるが振れば崩れる。 不可:凝集物をつかむ事ができ容易に崩れない。
0ccのポリエチレン製コップに入れ、45℃で3日放
置した後、市販の電子写真複写機FC−5II(キヤノ
ン社製)により、現像性を評価した。その試験の結果
(画像濃度、かぶり)を第6表に記す。この試験によ
り、機械昇温に対する耐久性及び長期放置による安全性
を見るシュミレーションとすることができる。
0)を、図15に示す様な、加熱体(1)に対向圧接
し、かつフィルム(2)を介して転写材(6)を該加熱
体(1)に密着させる加圧部材(5)からなる外部定着
機を用いて定着、オフセット試験を行った。定着フィル
ム(2)の材質として、ポリイミドフィルムに導電材を
添加したフッ素樹脂の離型層を10μmコートしたエン
ドレスフィルムを使用した。加圧ローラー(5)として
は、シリコーンゴムを使用し、ニップ3.5mm、加熱
体(1)と加圧ローラー(5)との間の総圧8kg、プ
ロセススピード50mm/secとして試験を行った。
フィルム駆動は、駆動ローラー(3)と従動ローラー
(4)による駆動とテンションにより行い、低熱容量線
状である加熱体(1)にパルス状にエネルギーを与え温
調した。評価方法は実施例1と同様に行いその結果を第
7表に記す。
クスA、BまたはCを含有するトナーは、アルキレンポ
リマー系ワックスD、またはEを含有するトナーよりも
さらに総合的に優れていた。
比=80:20;数平均分子量約10000) 100
重量部 銅フタロシアニン(着色剤) 4重量部 4級有機アンモニウム塩(正荷電性制御剤) 1重量部 ワックスA 3重量部
様にして、重量平均粒径8μmのトナー11を得た。上
記のトナー100重量部と、正帯電疎水性コロイダルシ
リカ微粉末1.0重量部とを混合(外添)して、トナー
粒子面にシリカ微粉末を有するトナーを調製した。スチ
レンアクリル樹脂と、フッ素樹脂の混合樹脂をコートし
たフェライトキャリア100重量部に対して、トナー1
0重量部混合して現像剤とした。トナー11のDSC測
定結果を第8表に記す。
2(キヤノン社製、図15に示す様な定着機構成)によ
り評価した。環境温度7.5℃において、電源投入直後
のファーストコピーでは、低温オフセットもなく、定着
性(実施例1に準じた評価方法で、濃度低下率5%)も
良好であった。
枚とった後、52g/m2紙でコピーしても定着機の端
部昇温によるオフセットも見られなかった。
ところ、常に鮮明な青色画像が得られ、最後までトナー
を良好な状態で使い切ることができ融着も発生せず、ク
リーナー部でのブロッキングもなかった。途中で機内の
温度を測定したところ、現像器付近が48℃でクリーナ
ー付近が52℃であった。更に、カートリッジを温度4
0℃に2週間放置したものを、画像評価したところ、か
ぶりのない鮮明な青色画像が得られた。
=82:18;数平均分子量約10000) 100重
量部 磁性酸化鉄(平均粒径0.25μm) 60重量部 モノアゾクロム錯体(負荷電性制御剤) 1重量部 ワックスA 4重量部
様にして、重量平均粒径12μmの磁性トナー12を得
た。この磁性トナー100重量部と、疎水性コロイダル
シリカ微粉末0.4重量部とを混合(外添)し、磁性ト
ナー粒子表面にコロイダルシリカ微粉末を有するトナー
を現像剤とした。DSCデータは第8表に示す。
ンター、レーザーショットB406(キヤノン社製、熱
ロール定着機)の定着ローラーのクリーニングパッドを
取り除いて試験を行った。
験でもオフセットもなく定着性(濃度低下率3%)も良
好であった。
たものを、32.5℃の環境で耐久試験を行ったとこ
ろ、画像濃度1.35〜1.40でかぶりのないトナー
画像が得られ、融着の発生もなく、オフセットを発生す
る事もなく使い切りまでプリントアウトでき、加熱ロー
ラー、加圧ローラーともに汚れは見られなかった。
フタル酸−トリメリット酸縮合物)(モノマー混合重量
比=50:45:5;数平均分子量約5000) 10
0重量部 磁性酸化鉄(平均粒径0.25μm) 80重量部 3,5−ジ−t−ブチルサルチル酸クロム錯体 1重量部 ワックスA 3重量部
様にして、重量平均粒径8μmの磁性トナー13を得
た。上記のこのトナー100重量部に対し疎水性コロイ
ダルシリカ微粉末0.6重量部を外添し、トナー粒子表
面にコロイダルシリカ微粉末を有するトナーを現像剤と
した。DSCデータを、第8表に示す。
8582(キヤノン社製、熱ロール定着)を用いて試験
を行った。
た状態から、電源投入後、スタンバイ5分後よりA3
(80g)の転写紙を200連続でコピーしたところ、
オフセットを発生する事もなく、200枚目の定着性
(濃度低下率8%)も良好であった。また、ベタ黒を連
続で複写したところ、巻きつきは発生せず、爪跡も軽微
なものであった。
試験を行ったところ画像濃度1.38〜1.40のかぶ
りのない画像が得られ融着等も発生する事がなかった。
ヤノン社製)を用いて評価を行った。環境温度7.5℃
におけるファーストコピー試験では、オフセットもなく
定着性(濃度低下率7%)も良好であった。
の耐久試験を行ったところ、画像濃度1.36〜1.4
1でかぶりのない画像が得られ続けた。融着も発生する
事もなく、定着ローラーのクリーニングウェッブの汚れ
も非常に少なかった。またB5(80g/m2)の転写
紙を200枚連続で取った後すぐにA3(52g/
m2)の転写紙でコピーしたところ、端部昇温による高
温オフセットも発生しなかった。
トナー中に含有させることによって、トナーに好ましい
熱特性を与える事ができるので、次の様な優れた効果を
発揮するものである。
性に優れたトナー及び加熱定着方法を提供し得る。
たトナー及び加熱定着方法を提供し得る。
間放置しても現像性が劣化しないトナーを提供し得る。
き機械本体の昇温に対する耐久性に優れたトナーを提供
し得る。
合い成り立たせるトナーを提供し得る。
る。
る。
である。
である。
である。
である。
である。
である。
である。
図である。
SC曲線を示す図である。
SC曲線を示す図である。
C曲線を示す図である。
C曲線を示す図である。
装置の一具体例を示す概略的説明図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び炭化水素ワック
スを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該炭化水
素ワックスが下記特性示差走査熱量計により測定される
ワックスに関するDSC曲線において、昇温時の吸熱ピ
ーク及び降温時の発熱ピークに関し、吸熱のオンセット
温度が50〜110℃の範囲にあり、温度70〜130
℃の領域に少なくとも1つの吸熱ピークP1があり、該
吸熱ピークP1のピーク温度±9℃の範囲内に降温時の
最大発熱ピークがある、 を満足し、 該炭化水素ワックスが、アルキレンの重合によらない方
法により合成された炭化水素ワックスであり、 該炭化水素ワックスは、結着樹脂100重量部に対し
0.5〜10重量部含有されていることを特徴とする静
電荷像現像用トナー(但し、以下の及びの場合を除
く トナーに含まれる炭化水素ワックスが、示差走査熱
量計により測定されるDSC曲線において、昇温時の吸
熱ピーク及び降温時の発熱ピークに関し、吸熱のオンセ
ット温度が50〜90℃の範囲にあり、温度90〜12
0℃の領域に少なくともひとつの吸熱ピークを有し、且
つトナーに含まれる結着樹脂が、ぬれ指数37dyn/
cm(JISぬれ試験法)以上である、及び/又は、酸
価2mgKOH/g(JIS酸価)以上である場合 示
差走査熱量計により測定されるトナーに関するDSC曲
線において、昇温時の吸熱ピークに関し、吸熱ピークに
おける立ち上がり温度が80℃以上であり、吸熱におけ
るオンセット温度が105℃以下であり、吸熱ピーク温
度が100〜120℃の範囲にあり、降温時の発熱ピー
クに関し、発熱ピーク温度が62〜75℃の範囲にあ
り、発熱ピーク強度比が5×10 −3 以上である場
合)。 - 【請求項2】 該炭化水素ワックスが一酸化炭素と水素
との反応によって合成された炭化水素ワックスである請
求項1の静電荷像現像用トナー。 - 【請求項3】 該トナーが下記特性示差走査熱量計によ
り測定されるDSC曲線において、 昇温時の吸熱ピークに関し、吸熱ピークにおける立ち上
がり温度が80℃以上であり、吸熱におけるオンセット
温度が105℃以下であり、吸熱ピーク温度が100〜
120℃の範囲にあり、 降温時の発熱ピークに関し、発熱ピーク温度が62〜7
5℃の範囲にあり、発熱ピーク強度比が5×10-3以上
である請求項1又は2の静電荷像現像用トナー。 - 【請求項4】 静電荷像現像用トナーで形成されたトナ
ー像を転写材に接触加熱定着手段により定着する加熱定
着方法であって、該静電荷像現像用トナーが、少なくとも結着樹脂及び炭
化水素ワックスを含有し、 該炭化水素ワックスが、 示差走査熱量計により測定され
るワックスに関するDSC曲線において、昇温時の吸熱
ピーク及び降温時の発熱ピークに関し、吸熱のオンセッ
ト温度が50〜110℃の範囲にあり、温度70〜13
0℃の領域に少なくとも1つの吸熱ピークP1があり、
該吸熱ピークP1のピーク温度±9℃の範囲内に降温時
の最大発熱ピークがある、という特性を満足し、且つア
ルキレンの重合によらない方法により合成された炭化水
素ワックスであり、該炭化水素ワックスが、結着樹脂1
00重量部に対し0.5〜10重量部含有されているこ
とを特徴とする加熱定着方法(但し、以下の及びの
場合を除く トナーに含まれる炭化水素ワックスが、示
差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇
温時の吸熱ピーク及び降温時の発熱ピークに関し、吸熱
のオンセット温度が50〜90℃の範囲にあり、温度9
0〜120℃の領域に少なくともひとつの吸熱ピークを
有し、且つトナーに含まれる結着樹脂が、ぬれ指数37
dyn/cm(JISぬれ試験法)以上である、及び/
又は、酸価2mgKOH/g(JIS酸価)以上である
場合 示差走査熱量計により測定されるトナーに関する
DSC曲線において、昇温時の吸熱ピークに関し、吸熱
ピークにおける立ち上がり温度が80℃以上であり、吸
熱におけるオンセット温度が105℃以下であり、吸熱
ピーク温度が100〜120℃の範囲にあり、降温時の
発熱ピークに関し、発熱ピーク温度が62〜75℃の範
囲にあり、発熱ピーク強度比が5×10 −3 以上である
場合)。 - 【請求項5】 該炭化水素ワックスが一酸化炭素と水素
との反応によって合成された炭化水素ワックスである請
求項4の加熱定着方法。 - 【請求項6】 接触加熱定着手段が加熱加圧ロール定着
装置である請求項4又は5の加熱定着方法。 - 【請求項7】 接触加熱定着手段が固定支持された加熱
体と、該加熱体に対向圧接し、かつフィルムを介して該
転写材を該加熱体に密着させる加圧部材とを有する定着
手段である請求項4乃至6のいずれかの加熱定着方法。 - 【請求項8】 該トナーが下記特性示差走査熱量計によ
り測定されるDSC曲線において、 昇温時の吸熱ピークに関し、吸熱ピークにおける立ち上
がり温度が80℃以上であり、吸熱におけるオンセット
温度が105℃以下であり、吸熱ピーク温度が100〜
120℃の範囲にあり、 降温時の発熱ピークに関し、発熱ピーク温度が62〜7
5℃の範囲にあり、発熱ピーク強度比が5×10-3以上
である請求項4乃至7のいずれかの加熱定着方法。
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