JP3200354U - 薬用瓶の蓋 - Google Patents
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Abstract
【課題】 薬用瓶の口金に対する挟持力を微妙に調整することが可能な薬用瓶の蓋の提供を課題とする。【解決手段】 薬用瓶の口金の透孔の周辺部を挟むための複数個の係止爪24を有する蓋部材本体20は、頂面板22と周胴部21とによって構成されている。各係止爪24は、頂面板22に連設されている基端部24aと複数個の先端部24bとによって構成されている。係止爪24の口金に接触する面24cは平面形状に形成され、この面24cと反対側の面24dとの間の側面部分は、その厚みが先端に近づくに従って薄くなるような曲面形状に形成されている。【選択図】 図1
Description
本考案は、注射剤等の薬液や粉末状の薬を収納する薬用瓶の瓶口に装着する薬用瓶の蓋に関するものである。
注射剤等の薬液を収納しその瓶口が注射針の挿通可能なゴム栓によって閉塞されている
薬用瓶は従来から広く使用されている。このような従来の薬用瓶の蓋の断面図を図5に示す。
薬用瓶は従来から広く使用されている。このような従来の薬用瓶の蓋の断面図を図5に示す。
この薬用瓶の蓋は、図5に示すように、アルミ等の軟質金属薄板によって逆有底円筒状に形成した口金10と、前記口金10の上半部に冠着させることのできる合成樹脂製の蓋部材本体20との組み合わせによって構成されている。
口金10は、適宜の高さをした周胴部11の上面に口金頂面板12を一体的に形成することによって逆有底円筒状に形成されている。
13は口金頂面板12の中央部に穿設した透孔であり、この透孔13を通して薬用瓶1の瓶口1aに嵌装したゴム栓3の上面が露出できるようになっている。この口金10は瓶口1aに巻締め固定されている。
口金10の上面に冠着する蓋部材本体20は、適宜の硬度を有する合成樹脂を用いて形成するものであり、円筒状の周胴部21を口金10の周胴部11に少しだけかぶすことができるよう浅い倒皿状となるように形成されている。22は、頂面板である。
蓋部材本体20の頂面板22の裏面側の中央部には、図5,図6に示すように、口金10の口金頂面板12に穿設した透孔13の周縁部に当接しながら折り曲げ係止することができる複数個の係止爪23が下方に向って延在するように連設されていて、この複数個の係止爪23を透孔13に嵌合させた後、口金10の内側から折り曲げ加圧して周縁部方向に倒伏させることによって蓋部材本体20を口金10に係止させた状態にすることができる。
以上のように構成されている従来の薬用瓶の蓋は、内容物である薬液等の使用に際しては、使用者が蓋部材本体20を口金10から外してその内容物を使用している。
しかしながら、容量が小さい薬用瓶1においては、当然その蓋部材本体20の大きさも小さくなり、図7(a),(b)に示したように、使用者の指Fでは外しにくいという問題が生じていた。
さらに、このような容量の小さな薬用瓶の蓋を大量に外す必要がある場合には、例えばインフルエンザワクチンの集団予防接種などの場合には、使用者が指先を痛めてしまうという問題も生じていた。
このような問題を解消するために、本願出願人は、図8(a)に示すような係止爪23の先端部23bを半円形の形状にして、口金10に対する挟持力を従来に比して小さくした薬用瓶の蓋を既に提案している(登録実用新案第3189825号公報)。
ここで、図8(a)に示す係止爪23の断面の形状は図8(b)に示すように長方形の形状となっている。このような断面の形状が長方形の係止爪23を有する蓋部材本体20を製造する過程においては、図9に示すように断面の角張る部分に所謂バリ23cが発生し易く、製造過程の歩留りが悪くなる。従って、実際の製品としては、図10(a)の斜視図および図10(b)の係止爪23の断面図に示すように、係止爪23の形状を、係止爪23の口金頂面板12に接触する面を平面形状に形成し、この面と反対側の面との間の側面部分を角張った所の無い曲面形状に形成して蓋部材本体20を製造している。
しかしながら、以上説明した従来の薬用瓶の蓋においては、口金10に対する挟持力の微妙な調整が困難であるという新たな問題が発生する。
すなわち、係止爪23の先端部23bの長さや形状を変化させて口金10に対する挟持力を変化させる際に、挟持力を微妙に変化させることが難しく、挟持力が小さい場合には、薬用瓶の運搬中等に蓋部材本体20が外れてしまうという不都合が生じ、逆に挟持力が大きい場合には、使用時において蓋部材本体20が外しにくいという不都合が生じてしまう。殊に、小さな薬用瓶の蓋においては、その困難度はさらに大きくなる。
以上の問題を解消するために本考案の第1の手段は、ゴム栓によって瓶口が閉塞されている薬用瓶の蓋であって、当該瓶口に冠着させた状態で該瓶口に固定される逆有底円筒状のアルミ等の金属薄板からなる口金と、該口金の上部に冠着させた状態で係止される逆有底円筒状の合成樹脂製の蓋部材本体との組み合せからなり、前記口金は、円筒体からなる周胴部の上面に口金頂面板を一体的に形成することによって構成され、前記口金頂面板にはその中央部に円形の透孔が穿設され、前記蓋部材本体は、円筒体からなる周胴部の上面に頂面板を一体的に形成することによって構成され、前記頂面板の裏面側の表面には、当該蓋部材本体が前記口金に冠着した状態で前記口金頂面板の前記透孔の周縁部方向に倒伏させることによって前記口金頂面板に係止可能な複数個の係止爪が下方に向って延在するように連設され、前記係止爪は、前記頂面板との連設部分である該係止爪の基端部と、当該基端部に連設された複数個の並列した先端部とからなり、当該複数個の先端部および前記基端部の前記口金頂面板に接触する側の面は平面形状に形成され、この平面形状の面と反対側の面との間に形成される側面部分はその厚みが先端に近づくに従って薄くなるような曲面形状に形成されていることを特徴とするものである。
また、以上の問題を解消するために本考案の第2の手段は、ゴム栓によって瓶口が閉塞されている薬用瓶の蓋であって、当該瓶口に冠着させた状態で該瓶口に固定される逆有底円筒状のアルミ等の金属薄板からなる口金と、該口金の上部に冠着させた状態で係止される逆有底円筒状の合成樹脂製の蓋部材本体との組み合せからなり、前記口金は、円筒体からなる周胴部の上面に口金頂面板を一体的に形成することによって構成され、前記口金頂面板にはその中央部に円形の透孔が穿設され、前記蓋部材本体は、円筒体からなる周胴部の上面に頂面板を一体的に形成することによって構成され、前記頂面板の裏面側の表面には、当該蓋部材本体が前記口金に冠着した状態で前記口金頂面板の前記透孔の周縁部方向に倒伏させることによって前記口金頂面板に係止可能な複数個の係止爪が下方に向って延在するように連設され、前記係止爪は、前記頂面板との連設部分である該係止爪の基端部と、当該基端部に連設された該基端部の厚みよりも薄い厚みの先端部とからなり、当該先端部および前記基端部の前記口金頂面板に接触する側の面は平面形状に形成され、他側の面には厚みの異なる前記基端部と前記先端部との間に段差部が形成され、前記先端部の前記平面形状に形成された面と前記他側の面との間に形成される側面部分はその厚みが先端に近づくに従って薄くなるような曲面形状に形成されていることを特徴とするものである。
本考案によれば、薬用瓶の口金に対する挟持力を微妙に調整することが可能な薬用瓶の蓋を提供することができる。
以下、図面を用いて本考案の実施例を説明する。
図1(a)は本考案に係る蓋部材本体20の構成を示した斜視図であり、図1(b)は図1(a)に示した係止爪24のみを拡大して示した斜視図である。
図1(a),(b)において、従来例の構成を示した図8(a)と同一符号のものは同一のものを示している。
本実施例1が従来例と異なるところは係止爪24の形状のみであるので、以下、係止爪24の構成のみを説明し、その他の説明は省略する。
図1(b)に示したように、本実施例1に係る係止爪24は、頂面板との連設部分である基端部24aと、基端部24aに連設されている複数個の先端部24bとによって構成されている。この複数個の先端部24bは、並列するように形成されている。
また、基端部24aおよび先端部24bの口金頂面板に接触する側の面24cは平面形状に形成されており、この面24cと反対側の面24dとの間に形成される側面部分は、角張った所の無い曲面形状に形成されており、且つその厚みが先端に近づくに従って薄くなるような形状に形成されている。このように側面部分を曲面形状にすることにより、係止爪24を角張った所の無い形状にすることができ、蓋部材本体20の製造過程における所謂バリの発生を少なくすることができる。
以上のように構成された本実施例1によれば、先端部24bの個数や大きさを変化させることで、口金に対する挟持力を微妙に調整することができる。
図2(a)は本考案の実施例2の構成を示した斜視図であり、図2(b)は係止爪25のみを拡大して示した斜視図である。
本実施例2が実施例1と異なるところは係止爪25の形状のみであり、その他の部分の構成は実施例1と同様の構成である。
本実施例2に係る係止爪25は、図2(b)に示したように、頂面板22との連設部分である基端部25aと、基端部25aの厚みよりも薄い厚みの先端部25bとによって構成されている。
本実施例2においても実施例1と同様に、口金頂面板に接触する側の面25cは平面形状に形成され、この面25cと反対側の面25dとの間に形成される側面部分は、角張った所の無い曲面形状に形成されており、且つその厚みが先端に近づくに従って薄くなるような形状に形成されている。
ここで、本実施例2においては、厚みの異なる基端部25aと先端部25bとの間に段差部25eが形成されている。
この段差部25eは、平面形状の面25cとは反対側の曲面形状の面25dの側に形成されている。このように段差部25eを曲面形状の面25dの側に形成することにより、図3(a),(b)に示したように、係止爪25と口金頂面板12との密着度を高めることができ、その分だけ口金に対する挟持力の調整を容易に行なうことができる。もし、この段差部25eを図4(a),(b)に示すように平面形状の面25cの側に形成すると、係止爪25と口金頂面板12との密着度が低くなってしまい、その分だけ口金に対する挟持力の微妙な調整が困難になってしまう。
以上のように構成された本実施例2によれば、先端部25bの厚みを変化させることで、口金に対する挟持力を微妙に調整することができる。
1 薬用瓶
1a 瓶口
2 薬液
3 ゴム栓
10 口金
11,21 周胴部
12 口金頂面板
13 透孔
20 蓋部材本体
22 頂面板
23,24,25 係止爪
23a,24a,25a 基端部
23b,24b,25b 先端部
23c バリ
24c,24d,25c,25d 面
25e 段差部
F 指
1a 瓶口
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F 指
Claims (2)
- ゴム栓によって瓶口が閉塞されている薬用瓶の蓋であって、当該瓶口に冠着させた状態で該瓶口に固定される逆有底円筒状のアルミ等の金属薄板からなる口金と、該口金の上部に冠着させた状態で係止される逆有底円筒状の合成樹脂製の蓋部材本体との組み合せからなり、
前記口金は、円筒体からなる周胴部の上面に口金頂面板を一体的に形成することによって構成され、前記口金頂面板にはその中央部に円形の透孔が穿設され、
前記蓋部材本体は、円筒体からなる周胴部の上面に頂面板を一体的に形成することによって構成され、前記頂面板の裏面側の表面には、当該蓋部材本体が前記口金に冠着した状態で前記口金頂面板の前記透孔の周縁部方向に倒伏させることによって前記口金頂面板に係止可能な複数個の係止爪が下方に向って延在するように連設され、
前記係止爪は、前記頂面板との連設部分である該係止爪の基端部と、当該基端部に連設された複数個の並列した先端部とからなり、当該複数個の先端部および前記基端部の前記口金頂面板に接触する側の面は平面形状に形成され、この平面形状の面と反対側の面との間に形成される側面部分はその厚みが先端に近づくに従って薄くなるような曲面形状に形成されていることを特徴とする薬用瓶の蓋。 - ゴム栓によって瓶口が閉塞されている薬用瓶の蓋であって、当該瓶口に冠着させた状態で該瓶口に固定される逆有底円筒状のアルミ等の金属薄板からなる口金と、該口金の上部に冠着させた状態で係止される逆有底円筒状の合成樹脂製の蓋部材本体との組み合せからなり、
前記口金は、円筒体からなる周胴部の上面に口金頂面板を一体的に形成することによって構成され、前記口金頂面板にはその中央部に円形の透孔が穿設され、
前記蓋部材本体は、円筒体からなる周胴部の上面に頂面板を一体的に形成することによって構成され、前記頂面板の裏面側の表面には、当該蓋部材本体が前記口金に冠着した状態で前記口金頂面板の前記透孔の周縁部方向に倒伏させることによって前記口金頂面板に係止可能な複数個の係止爪が下方に向って延在するように連設され、
前記係止爪は、前記頂面板との連設部分である該係止爪の基端部と、当該基端部に連設された該基端部の厚みよりも薄い厚みの先端部とからなり、当該先端部および前記基端部の前記口金頂面板に接触する側の面は平面形状に形成され、他側の面には厚みの異なる前記基端部と前記先端部との間に段差部が形成され、前記先端部の前記平面形状に形成された面と前記他側の面との間に形成される側面部分はその厚みが先端に近づくに従って薄くなるような曲面形状に形成されていることを特徴とする薬用瓶の蓋。
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---|---|---|---|
JP2015003822U JP3200354U (ja) | 2015-07-29 | 2015-07-29 | 薬用瓶の蓋 |
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JP3200354U true JP3200354U (ja) | 2015-10-15 |
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JP2015003822U Active JP3200354U (ja) | 2015-07-29 | 2015-07-29 | 薬用瓶の蓋 |
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Cited By (2)
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KR102313824B1 (ko) * | 2021-03-12 | 2021-10-19 | 주식회사 다산씨엔텍 | 용기용 캡 |
KR102340023B1 (ko) * | 2021-03-19 | 2021-12-20 | 주식회사 다산씨엔텍 | 용기용 캡 |
-
2015
- 2015-07-29 JP JP2015003822U patent/JP3200354U/ja active Active
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