JP3200032U - 杖 - Google Patents

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文倉 高英
高英 文倉
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Abstract

【課題】長さを調整しなくても階段や坂道を上り下りするときに背中を丸めたり、反らしたりしないで、平地を歩くときと同じ姿勢を保って歩くことができる杖を提供する。【解決手段】平地では中間握り部12bを、上り階段や上り坂では下側握り部12aを、そして、下り階段や下り坂では上側握り部12cを握るようにして杖10を使用する。キャップ13を接地したときの握り部12を握っている手の位置が平地、上り階段、上り坂、下り階段、下り坂のいずれでも足の着地点から略同じ高さに来るので、上り階段や下り階段でも平地を歩く時と略同じ姿勢を保って歩くことができる。【選択図】図1

Description

本考案は杖に関する。
歩行時に杖を使用する場合、平地を歩くときと、階段や坂道を上り下りするときとでは、足の着地面と杖の下端部の接地面との間に高低差が生じる。
例えば、杖を使って階段を下りるときは足の着地面より低い段に杖の下端部を接地させるため平地を歩くときに比べ、背中を丸めて杖の下端部を階段に接地させている。
一方、杖を使って階段を上るときは足の着地面より高い階段に杖の下端部を接地させるため平地を歩くときに比べ、背中を反らしぎみにして杖の下端部を階段に接地させている。
このように、杖を使って階段や坂道を上り下りするときは平地を歩くときのような姿勢を保ち難いので、疲れ易いだけでなく転び易い。
一方、特開2011−62281号公報や、特開2011−220373号に開示されているように、長さが調節できる伸縮可能な杖も実用に供されている。杖の長さが調整できれば、階段や坂道を上り下りするときでも背中を丸めたり、反らしたりしなくても、平地を歩くときと同じ姿勢を保つことができる。
特開2011−62281号公報 特開2011−220373号公報
しかしながら、歩行時、道は平坦であったり、坂道であったり、段差があるなど様々な状況が出現するので、状況の変化に応じて、その都度杖の長さを調節することは甚だ面倒である。
一方、特開2011−62281号に開示されている杖によれば、電動モータと電源を内蔵するので、スイッチ操作で迅速、容易に杖の長さを調整できるが、構造が複雑であり製造コストが高い。
本考案はかかる問題点に鑑み、長さを調整しなくても階段や坂道を上り下りするときに背中を丸めたり、反らしたりしないで、平地を歩くときと同じ姿勢を保って歩くことができる杖を提供することを目的とする。
請求項1に係る考案は、棒状の杖本体と、杖本体の上端から斜め上方へ延びる握り部を備えた杖であって、
前記握り部が杖本体の上端から連続する湾曲した下側握り部と、下側握り部に続く略直線状の中間握り部と、中間握り部に続く略直線状の上側握り部から成ることを特徴とする。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の杖において、
前記下側握り部に滑り止め用の凹部を形成したことを特徴とする。
請求項1に記載の考案によれば、握り部が杖本体の上端から斜め上方へ延びているので、握り部を握った手と杖本体の下端部との間隔が、下側握り部を握ったときが最も短く、上側握り部を握ったときが最も長くなる。そのため、杖を使って平地を歩く時は中間握り部を握って杖をつき、階段や坂道を上るときは下側握り部を握り、階段や坂道を下るときは上側握り部を握るようにすることにより、杖本体の下端部を接地したときの握り部を握っている手の位置が平地、上り階段、上り坂、下り階段、下り坂のいずれでも足の着地点から略同じ高さに来る。そのため、階段や坂道を歩く時も平地を歩く時と同様の姿勢を保つことができるので、疲れ難く、また転び難い。
請求項2に記載の考案によれば、下側握り部に滑り止め用の凹部を形成したので、湾曲して滑り易いにも拘わらず、下側握り部を握ったとき手が滑らない。
本考案の一実施例に係る杖を示す側面図である。 同杖の平地での使用方法を示す説明図である。 同杖の握り部を示す部分拡大図である。 同杖の上り階段での使用方法を示す説明図である。 同杖の下り階段での使用方法を示す説明図である。
以下に本考案を図面に基づき説明する。図1には本考案の一実施例に係る木製の杖10が示されている。当該杖10は直線状の本体11と、本体の上端から連続する握り部12で構成され、本体11の下端部には滑り止めのためゴム製キャップ13が嵌め込まれている。
握り部12は杖本体11の上端から連続する緩やかに湾曲した下側握り部12aと、下側握り部12aに続く略直線状の中間握り部12bと、中間握り部12bに続く略直線状の上側握り部12cから成る。下側握り部12a、中間握り部12b及び上側握り部12cはそれぞれ、略大人の指4本分の幅に相当する長さに設定されている。下側握り部12aと中間握り部12bの下面には滑り止め用の溝状凹部12dが複数本形成されている。
本実施例に係る杖の構成は以上の通りであって、平地を歩くときは、図2及び図3に示すように、中間握り部12bを掴み、キャップ13を地面に接地する。一方、階段や坂道を上がるときは図4に示すように、下側握り部12aを掴んで、キャップ13を設置する。また、階段や坂道を下りるときは、図5に示すように、上側握り部12cを掴んで、キャップ13を接地する。このように、平地では中間握り部12bを、上り階段や上り坂では下側握り部12aを、そして、下り階段や下り坂では上側握り部12cを握るようにして杖10を使用すれば、キャップ13を接地したときの握り部12を握っている手の位置が平地、上り階段、上り坂、下り階段、下り坂のいずれでも足の着地点から略同じ高さに来るので、上り階段や下り階段でも平地を歩く時と略同じ姿勢を保って歩くことができる。
また、本実施例によれば、下側握り部12aと中間握り部12bに滑り止め用の溝状凹部12dを形成したので、使い勝手が良く、とりわけ下側握り部12aに滑り止め用の溝状凹部12dを形成したので、湾曲して滑り易いにも拘わらず、下側握り部12aを握ったとき手が滑らない。
本実施例では、下側握り部12aと中間握り部12bの下面に滑り止め用の溝状凹部12dを形成したが、握り部12全体に滑り止め用の溝状凹部12dを形成すれば、より使い勝手が良くなる。また、中間握り部12bの滑り止め用の溝状凹部12dと上側握り部12cの滑り止め用の溝状凹部12dとで、溝状凹部12dの幅や深さを変えることにより、使用者が握り位置を手の間隔で認識できるので、より一層使い勝手が良くなる。
10…杖
11…杖本体
12…握り部
12a…下側握り部
12b…中間握り部
12c…上側握り部
12d…滑り止め用の溝状凹部
13…キャップ

Claims (2)

  1. 棒状の杖本体と、杖本体の上端から斜め上方へ延びる握り部を備えた杖であって、
    握り部が杖本体の上端から連続する湾曲した下側握り部と、下側握り部に続く直線状の中間握り部と、中間握り部に続く直線状の上側握り部から成ることを特徴とする杖。
  2. 前記下側握り部に滑り止め用の凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の杖。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019076127A (ja) * 2017-10-20 2019-05-23 有限会社ルネセイコウ 杖兼用椅子

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