JP3199838U - 被膜積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】自然感を帯びた粒状の仕上り外観を表出することができる被膜積層体を提供する。【解決手段】被膜積層体は、基材1上に下塗り被膜2を有し、その上に模様被膜3を有するものであって、下塗り被膜2は、透光性粒子21が透明樹脂22で固定化された被膜であり、模様被膜3は、着色樹脂粒子によって形成された粒状模様31a、31bを有する被膜であり、少なくとも下塗り被膜2の一部が視認可能である。【選択図】図1
Description
本考案は、新規な被膜積層体に関するものである。本考案は、主に建築物や土木構造物等に対して適用することができる。
従来、建築物や土木構造物の壁面等においては、その美観性を高めるため、粒状模様による意匠性を付与することが行われている。例えば、特開平9−302281(特許文献1)等には、このような意匠性を表出するために、顔料分散したエナメルを水相に分散してなる材料が記載されている。
しかし、特許文献1で得られる模様面の意匠性は、人工的な印象を与えるものとなりやすい。
しかし、特許文献1で得られる模様面の意匠性は、人工的な印象を与えるものとなりやすい。
本考案は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、自然感を帯びた粒状の仕上り外観を表出することができる被膜積層体を得ることを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本考案者は鋭意検討の結果、基材上に特定の下塗り被膜及び模様被膜を設けた被膜積層体に想到し、本考案を完成させるに到った。
すなわち、本考案は以下の特徴を有するものである。
1.基材上に下塗り被膜を有し、その上に模様被膜を有する被膜積層体であって、
該下塗り被膜は、透光性粒子が透明樹脂で固定化された被膜であり、
該模様被膜は、着色樹脂粒子によって形成された粒状模様を有する被膜であり、
少なくとも下塗り被膜の一部が視認可能であることを特徴とする被膜積層体。
2.前記着色樹脂粒子が、その全固形分に対して0〜30重量%の着色顔料を含有する1.記載の被膜積層体。
3.前記下塗り被膜は、透光性粒子と透明樹脂の固形分重量比率が1:1〜30:1である1.または2.記載の被膜積層体。
4.前記透光性粒子は、平均粒子径が0.1〜5mmである1.〜3.のいずれかに記載の被膜積層体。
5.前記下塗り被膜は、凹凸形状を有する被膜である1.〜4.のいずれかに記載の被膜積層体。
6.前記基材は、着色されたものである1.〜5.のいずれかに記載の被膜積層体。
7.前記下塗り被膜は、透光性粒子及び/または非透光性粒子が、透明樹脂で固定化された被膜である1.〜6.のいずれかに記載の被膜積層体。
8.前記下塗り被膜は、透光性粒子及び/または着色顔料が、透明樹脂で固定化された被膜である1.〜7.のいずれかに記載の被膜積層体。
該下塗り被膜は、透光性粒子が透明樹脂で固定化された被膜であり、
該模様被膜は、着色樹脂粒子によって形成された粒状模様を有する被膜であり、
少なくとも下塗り被膜の一部が視認可能であることを特徴とする被膜積層体。
2.前記着色樹脂粒子が、その全固形分に対して0〜30重量%の着色顔料を含有する1.記載の被膜積層体。
3.前記下塗り被膜は、透光性粒子と透明樹脂の固形分重量比率が1:1〜30:1である1.または2.記載の被膜積層体。
4.前記透光性粒子は、平均粒子径が0.1〜5mmである1.〜3.のいずれかに記載の被膜積層体。
5.前記下塗り被膜は、凹凸形状を有する被膜である1.〜4.のいずれかに記載の被膜積層体。
6.前記基材は、着色されたものである1.〜5.のいずれかに記載の被膜積層体。
7.前記下塗り被膜は、透光性粒子及び/または非透光性粒子が、透明樹脂で固定化された被膜である1.〜6.のいずれかに記載の被膜積層体。
8.前記下塗り被膜は、透光性粒子及び/または着色顔料が、透明樹脂で固定化された被膜である1.〜7.のいずれかに記載の被膜積層体。
上記1.〜8.の被膜積層体によれば、自然感を帯びた仕上り外観を表出することができる。このような被膜積層体によれば、各種天然石に類似した天然石調の意匠性を得ることもできる。
このような効果は、透光性粒子が透明樹脂で固定化された下塗り被膜の上に、少なくとも下塗り被膜の一部が視認できるように模様被膜を積層する(具体的には、模様被膜中の着色樹脂粒子の間隙部分や模様部分を介して下塗り被膜の一部が視認可能なものとする)ことで、積層被膜に適度な透明感が付与されることによって奏されるものと考えられる。
上記2.〜8.では、特に、このような意匠的効果を高めることができる。
このような効果は、透光性粒子が透明樹脂で固定化された下塗り被膜の上に、少なくとも下塗り被膜の一部が視認できるように模様被膜を積層する(具体的には、模様被膜中の着色樹脂粒子の間隙部分や模様部分を介して下塗り被膜の一部が視認可能なものとする)ことで、積層被膜に適度な透明感が付与されることによって奏されるものと考えられる。
上記2.〜8.では、特に、このような意匠的効果を高めることができる。
1:基材
2:下塗り被膜
3:模様被膜
21:透光性粒子
22:透明樹脂
31a、31b:粒状模様
2:下塗り被膜
3:模様被膜
21:透光性粒子
22:透明樹脂
31a、31b:粒状模様
以下、本考案を実施するための形態について説明する。
図1に、本考案被膜積層体の一例を示す。図1は被膜積層体の断面図である。
図1に、本考案被膜積層体の一例を示す。図1は被膜積層体の断面図である。
本考案は、主に、建築物、土木構造物等に適用することができる。
本考案における基材1としては、例えば、コンクリート、モルタル、サイディングボード、押出成形板、石膏ボード、パーライト板、合板、プラスチック板、金属板、木工板、ガラス、煉瓦、陶磁器タイル等が挙げられる。
基材1は、何らかの表面処理(フィラー処理、サーフェーサー処理、シーラー処理等)が施されたものや、予め着色塗料等で着色されたものでもよく、既に被膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたものであってもよい。
基材1として、着色被覆材で着色されたものを用いる場合は、模様被膜3の粒状模様の色調を考慮して、着色被覆材の色調を設定すればよい。
本考案における基材1としては、例えば、コンクリート、モルタル、サイディングボード、押出成形板、石膏ボード、パーライト板、合板、プラスチック板、金属板、木工板、ガラス、煉瓦、陶磁器タイル等が挙げられる。
基材1は、何らかの表面処理(フィラー処理、サーフェーサー処理、シーラー処理等)が施されたものや、予め着色塗料等で着色されたものでもよく、既に被膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたものであってもよい。
基材1として、着色被覆材で着色されたものを用いる場合は、模様被膜3の粒状模様の色調を考慮して、着色被覆材の色調を設定すればよい。
本考案では、基材1の上に下塗り被膜2が設けられる。この下塗り被膜2は、透光性粒子21が透明樹脂22で固定化された被膜である。なお、本考案における透光性とは、可視光を透過する性質のことである。
このような下塗り被膜2は、透光性粒子21及び透明樹脂22を含む被覆材を塗装することによって形成できる。塗装手段としては、吹付け、ローラー塗り、刷毛塗り等が採用できる。この中でも吹付けが好適である。塗付け量は、好ましくは0.1〜8kg/m2、より好ましくは0.2〜1kg/m2程度である。
このような下塗り被膜2は、透光性粒子21及び透明樹脂22を含む被覆材を塗装することによって形成できる。塗装手段としては、吹付け、ローラー塗り、刷毛塗り等が採用できる。この中でも吹付けが好適である。塗付け量は、好ましくは0.1〜8kg/m2、より好ましくは0.2〜1kg/m2程度である。
透光性粒子21としては、光透過率が3%以上(より好ましくは3〜50%、さらに好ましくは10〜30%)であるものが好適である。なお、ここに言う光透過率とは、濁度計による全光線透過率の値である。この測定では、試料を内厚5mmの透明ガラス製セル中に充填し、次いで徐々に水を充填した後、セル中の気泡を振動によって取り除いたものを用いる。但し試料としては、粒子径が0.5〜1.0mmのものを選別して用いる。
このような透光性粒子21の具体例としては、例えば長石、珪砂、珪石、寒水石、マイカ、ガラス粒子等が挙げられる。
このような透光性粒子21の具体例としては、例えば長石、珪砂、珪石、寒水石、マイカ、ガラス粒子等が挙げられる。
透光性粒子21の平均粒子径は、好ましくは0.1〜5mm、より好ましくは0.1〜2mm、さらに好ましくは0.2〜1mm、最も好ましくは0.3〜0.8mmである。透光性粒子21がこのような粒子径であれば、本考案の意匠的効果を安定的に得ることができる。なお、ここに言う平均粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行い、その重量分布の平均値を算出することによって得られる値である。
本考案では、下塗り被膜2として、透光性粒子及び/または非透光性粒子が、透明樹脂で固定化されたものも使用できる。このような下塗り被膜は、意匠性向上の点等で好適である。非透光性粒子としては、前述の光透過率で3%未満のものが好適であり、例えば着色珪砂、陶磁器粉砕物等が使用できる。非透光性粒子の平均粒子径は、好ましくは0.05〜5mm、より好ましくは0.1〜3mmである。非透光性粒子としては、非透光性粒子の比率は、透光性粒子の効果が損なわれない範囲内とすることが望ましい。
本考案では、下塗り被膜2として、透光性粒子及び/または着色顔料が、透明樹脂で固定化されたものも使用できる。このような下塗り被膜は、意匠性向上の点等で好適である。着色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、酸化第二鉄、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、クロムグリーン、オーカー、群青、紺青、コバルトグリーン、コバルトブルー等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、光輝性顔料、蛍光顔料等が使用できる。着色顔料の平均粒子径は、通常50μm未満、好ましくは10nm〜10μmである。着色顔料の比率は、透光性粒子の効果が損なわれない範囲内とすることが望ましい。
透明樹脂22は、その形成被膜が透明性を有するものであればよい。透明樹脂22を構成する樹脂の種類としては、特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
透光性粒子21と透明樹脂22の固形分重量比率は、好ましくは1:1〜30:1、より好ましくは3:1〜20:1、さらに好ましくは5:1〜10:1である。両成分がこのような比率であれば、本考案の意匠的効果が得られやすくなる。
本考案において、下塗り被膜2としては、表面形状に凹凸を有する被膜が好適である。このような凹凸被膜によれば、本考案の意匠的効果をいっそう高めることができる。
本考案では、下塗り被膜2の上に模様被膜3が設けられる。この模様被膜3は、着色樹脂粒子によって形成された粒状模様31を有する被膜である。図1では、2種(2色)の粒状模様(31a、31b)がそれぞれ散在している。このような粒状模様を構成する着色樹脂粒子は、互いに密接した状態で存在していてもよいし、間隙を挟んだ状態で散在していてもよい。
粒状模様は1色から構成されてもよいが、2色以上から構成されることが望ましい。粒状模様31の間隙または粒状模様31を介して下層(基材1及び/または下塗り被膜2)が見える場合は、これら下層の色調も合わせた多色模様が得られる。
粒状模様は1色から構成されてもよいが、2色以上から構成されることが望ましい。粒状模様31の間隙または粒状模様31を介して下層(基材1及び/または下塗り被膜2)が見える場合は、これら下層の色調も合わせた多色模様が得られる。
上記粒状模様31を形成する着色樹脂粒子の形状としては、球状、扁平状等が挙げられる。本考案では、特に、着色樹脂粒子が扁平状であることにより、優れた意匠的効果を奏する。なお、本考案で言う「扁平状」とは、厚さに対する短径の比が1より大きい(好ましくは2より大きい)状態を意味するものである。短径及び長径は、特に限定されないが、好ましくは20mm以下、より好ましくは1〜15mm程度である。
着色樹脂粒子は、樹脂と着色顔料を含むものである。
樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。
樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。
着色樹脂粒子は、着色顔料を1種または2種以上を組み合わせて使用することにより、所望の色調に設定することができる。
着色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、酸化第二鉄、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、クロムグリーン、オーカー、群青、紺青、コバルトグリーン、コバルトブルー等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、光輝性顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
着色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、酸化第二鉄、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、クロムグリーン、オーカー、群青、紺青、コバルトグリーン、コバルトブルー等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、光輝性顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
着色樹脂粒子は、上記の着色顔料の他に公知の体質顔料、各種添加剤等を含むこともできる。
体質顔料としては、例えば重質炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、珪藻土、含水微粉珪酸、タルク、バライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、シリカ粉、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
体質顔料としては、例えば重質炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、珪藻土、含水微粉珪酸、タルク、バライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、シリカ粉、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
着色樹脂粒子中の着色顔料の比率は、着色樹脂粒子の全固形分(樹脂固形分、着色顔料、体質顔料、添加剤等の固形分の合計)に対して好ましくは30重量%以下、より好ましくは0.1〜25重量%である。着色顔料がこのような含有量であれば、本考案の意匠的効果をいっそう高めることができる。
模様被膜3は、例えば以下の方法によって形成できる。
(1)1種以上(好ましくは2種以上)の着色材を粒状に塗装する。
(2)液状またはゲル状の1種以上(好ましくは2種以上)の着色樹脂粒子が媒体中に分散した被覆材を塗装する。
このうち本考案では、上記(2)が好適である。上記(2)によれば、1回の塗装で粒状模様が形成できる。また上記(2)では、着色樹脂粒子の粒径、比率等が容易に調製でき、比較的安定した粒状模様が得られやすい。尚、上記(1)の着色材は、樹脂と着色顔料を含むものである。
(1)1種以上(好ましくは2種以上)の着色材を粒状に塗装する。
(2)液状またはゲル状の1種以上(好ましくは2種以上)の着色樹脂粒子が媒体中に分散した被覆材を塗装する。
このうち本考案では、上記(2)が好適である。上記(2)によれば、1回の塗装で粒状模様が形成できる。また上記(2)では、着色樹脂粒子の粒径、比率等が容易に調製でき、比較的安定した粒状模様が得られやすい。尚、上記(1)の着色材は、樹脂と着色顔料を含むものである。
塗装においては、吹付け、ローラー塗り、刷毛塗り等の手段が採用できる。被覆材の塗付け量は、好ましくは0.03〜1kg/m2、より好ましくは0.05〜0.8kg/m2程度である。本考案では、この塗付け量を比較的少なく設定することによって、意匠的効果を高めることも可能である。
以下に実施例を示し、本考案の特徴をより明確にする。
透光性粒子(寒水石、平均粒子径0.35mm、光透過率16%)、透明樹脂(アクリルシリコン樹脂エマルション)、造膜助剤、消泡剤を含む被覆材A(透光性粒子:透明樹脂=6:1(固形分重量比率))を用意した。
一方、白色粒子(アクリル樹脂、酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色被覆材の粒状物、全固形分に対して着色顔料を8重量%含有)と、褐色粒子(アクリル樹脂、黄色酸化鉄、弁柄、黒色酸化鉄、酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色被覆材の粒状物、全固形分に対して着色顔料を合計7重量%含有)と、濃灰色粒子(アクリル樹脂、黒色酸化鉄、酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色被覆材の粒状物、全固形分に対して着色顔料を合計7重量%含有)が水性媒体中に分散した被覆材B(白色粒子:褐色粒子:濃灰色粒子=40:40:20(固形分重量比率))を用意した。
一方、白色粒子(アクリル樹脂、酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色被覆材の粒状物、全固形分に対して着色顔料を8重量%含有)と、褐色粒子(アクリル樹脂、黄色酸化鉄、弁柄、黒色酸化鉄、酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色被覆材の粒状物、全固形分に対して着色顔料を合計7重量%含有)と、濃灰色粒子(アクリル樹脂、黒色酸化鉄、酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色被覆材の粒状物、全固形分に対して着色顔料を合計7重量%含有)が水性媒体中に分散した被覆材B(白色粒子:褐色粒子:濃灰色粒子=40:40:20(固形分重量比率))を用意した。
淡黄色の着色下塗被膜を有するスレート板に対し、上記被覆材Aを塗付け量4.0kg/m2にて吹付け塗装し、24時間乾燥した。この工程により、透光性粒子が透明樹脂で固定化され、凹凸形状(凹凸の高さ:約1〜2mm)を有する被膜が形成された。
次に、上記被覆材Bを塗付け量0.5kg/m2にて吹付け塗装し、24時間乾燥した。この工程により、粒状模様(白色、褐色、濃灰色)が散在した被膜が形成された。なお、塗装及び乾燥は、すべて常温下(23℃)で行った。
以上の方法により得られた被膜積層体は、天然石調の仕上り外観を有するものであった。
次に、上記被覆材Bを塗付け量0.5kg/m2にて吹付け塗装し、24時間乾燥した。この工程により、粒状模様(白色、褐色、濃灰色)が散在した被膜が形成された。なお、塗装及び乾燥は、すべて常温下(23℃)で行った。
以上の方法により得られた被膜積層体は、天然石調の仕上り外観を有するものであった。
Claims (8)
- 基材上に下塗り被膜を有し、その上に模様被膜を有する被膜積層体であって、
該下塗り被膜は、透光性粒子が透明樹脂で固定化された被膜であり、
該模様被膜は、着色樹脂粒子によって形成された粒状模様を有する被膜であり、
少なくとも下塗り被膜の一部が視認可能であることを特徴とする被膜積層体。 - 前記着色樹脂粒子が、その全固形分に対して30重量%以下の着色顔料を含有する請求項1記載の被膜積層体。
- 前記下塗り被膜は、透光性粒子と透明樹脂の固形分重量比率が1:1〜30:1である請求項1または2記載の被膜積層体。
- 前記透光性粒子は、平均粒子径が0.1〜5mmである請求項1〜3のいずれかに記載の被膜積層体。
- 前記下塗り被膜は、凹凸形状を有する被膜である請求項1〜4のいずれかに記載の被膜積層体。
- 前記基材は、着色されたものである請求項1〜5のいずれかに記載の被膜積層体。
- 前記下塗り被膜は、透光性粒子及び/または非透光性粒子が、透明樹脂で固定化された被膜である請求項1〜請求項6のいずれかに記載の被膜積層体。
- 前記下塗り被膜は、透光性粒子及び/または着色顔料が、透明樹脂で固定化された被膜である請求項1〜請求項7のいずれかに記載の被膜積層体。
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