JP3199049B2 - ミクサ回路 - Google Patents

ミクサ回路

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JP3199049B2
JP3199049B2 JP01787999A JP1787999A JP3199049B2 JP 3199049 B2 JP3199049 B2 JP 3199049B2 JP 01787999 A JP01787999 A JP 01787999A JP 1787999 A JP1787999 A JP 1787999A JP 3199049 B2 JP3199049 B2 JP 3199049B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミクサ回路に関し、
特に複数のダイオードを用いたミクサ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来のミクサ回路の一例の回路
図である。同図を参照して、局部発振波(LO)の2倍
波(周期が局部発振波の2倍の波)と、信号波(RF)
を混合する従来のダイオードミクサの構成は、例えば、
互いに逆極性の電極同士を並列に接続した2つのダイオ
ード1,2と、局部発振波LOを抑制するために設けら
れた先端開放の伝送線路3と、信号波RFを阻止し中間
周波数波(IF)を取り出すための伝送線路4およびラ
ジアルスタブ7と、信号波RFを抑圧する先端短絡の伝
送線路5,6と、RF整合回路8と、LO整合回路9と
を備えている。
【0003】この回路の主な回路素子はダイオードと伝
送線路であり、簡素な回路構成である。また局部発振波
LOとして基本波を使用する場合に比べ、半分の周波数
を使用できるため、この回路は高出力の局部発振波LO
を得るのが難しいミリ波帯以上で動作するミクサに多く
適用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この回
路では一般に変換損失のLO電力依存性が強く、比較的
LO電力が低い場合には変換損失が大きくなるという課
題があった。例えば文献「アイ・イー・イー・イー・エ
ム・テー・テー・シンポジウム・ダイジェスト」の19
91年、第1037〜1039頁(D.Blackwe
ll等、”94GHz Subharmonicall
y Pumped Mixer”,IEEE MTT−
S,International Microwave
Conference,Digest 1991,p
p.1037−1039,1991年)には、変換損失
のLO電力依存性が記載されている。
【0005】LO電力が比較的高い10〜20dBmの
場合、変換損失は15dB以下であるが、LO電力が7
dBmになった場合には、変換損失は30dBと急激に
大きくなる。
【0006】LOとして基本波を使用する場合に比べ、
半分の周波数を使用できるとはいえ、なお高い周波数に
おいて高いLO電力(〜10dBm以上)が必要である
という課題があった。
【0007】また、ダイオードミクサにおいては、良好
な変換損失を得るためにダイオードにバイアスを加える
方法は一般に行われている。しかしながら、従来例で記
載したミクサ回路においては、異極同士(アノードとカ
ソード)が直接接続された両方のダイオードに対し順方
向電圧を同時に加えることはできなかった。
【0008】したがって、バイアスが印加でき、比較的
低いLO電力でも良好な変換損失が得られる回路構成が
望まれていた。
【0009】そこで本発明の目的は、バイアスが印加で
き、比較的低いLO電力でも良好な変換損失が得られる
ミクサ回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、第1ダイオードと第2ダイオードとを含む
ミクサ回路であって、その回路を前記第1及び第2ダイ
オードの一端を逆極性で接続し、前記第1ダイオードの
他端にその一端が接続される第1容量素子と、前記第2
ダイオードの他端にその一端が接続される第2容量素子
と、前記第1ダイオードの他端にその一端が接続される
第1伝送線路と、この第1伝送線路の他端と接地間に接
続される第3容量と、前記第1伝送線路の他端にその一
端が接続される第1抵抗と、前記第1伝送線路の他端と
接地間に接続される第3ダイオードと、前記第2ダイオ
ードの他端にその一端が接続されその他端と接地間に第
4容量及び第2抵抗が接続される第2伝送線路とを含
み、前記第1及び第2容量素子の他端は相互に接続さ
れ、その接続点に第1信号が入力され、前記第1及び第
2ダイオードの一端に第2信号が入力され、これら第1
及び第2信号が混合されることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、第1及び第2ダイオード
にバイアス電圧を印加することが可能となり、これによ
り比較的低いLO電力でも良好な変換損失が得られる。
【0012】本発明では、第1及び第2ダイオードにバ
イアス電圧を印加するため、両ダイオードの他端間に直
流阻止用の容量素子を接続している。
【0013】一方、この種のミクサ回路の一例が、
(1)特開平1−86307号公報、(2)特開平1−
149119号公報、(3)特開平1−175014号
公報、(4)特開平3−219712号公報、(5)特
開平8−148939号公報(以下、夫々先行技術1〜
5という)に開示されている。
【0014】先行技術1〜4には第1及び第2ダイオー
ドにバイアス電圧を印加する構成が開示されており、先
行技術5にはダイオードに順電圧のバイアスを印加する
必要のない構成が開示されている。
【0015】しかし、先行技術1では90度ハイブリッ
ド、先行技術2ではストリップ/スロット変換器、先行
技術3ではコイル、先行技術4ではラットレース形ハイ
ブリッド、先行技術5ではブランチラインハイブリッド
を介して、夫々第1及び第2ダイオードの他端同士が接
続されており、本発明と構成が全く相違する。
【0016】又、先行技術1〜3では局部発振波(L
O)と信号波(RF)は夫々、上記90度ハイブリッ
ド、ストリップ/スロット変換器またはコイルにおいて
混合され、ダイオードに入力されるのに対し、本発明で
は異極同士が接続されたダイオードペアの一端から局部
発振波(LO)、そのダイオードペアの他端から信号波
(RF)が入力されるので、この点についても先行技術
1〜3は本発明と構成が全く相違する。
【0017】さらに、本発明は局部発振波(LO)の2
倍波と信号波(RF)とを混合するダイオードミクサ
(サブハーモニックミクサ)であるのに対し、上記先行
技術1〜5は全て局部発振波(LO)と信号波(RF)
とを混合する基本波ミクサであり、この点においても上
記先行技術1〜5は本発明と構成が全く相違する。
【0018】
【発明の実施の形態】まず、本発明の概要について説明
する。
【0019】以下、本発明の実施の形態について添付図
面を参照しながら説明する。まず、第1の実施の形態に
ついて説明する。図1は本発明のミクサ回路の第1の実
施の形態の構成図である。なお、以下の図において、従
来例と同様の構成部分には同一番号を付し、その説明を
省略する。
【0020】図1を参照して、ダイオード1、2の互い
に極性が異なる1端の電極を接続し、互いに極性が異な
るもう1端の電極を直列に接続された2つのキャパシタ
(容量素子)16、17を介して接続する。
【0021】伝送線路5の1端はダイオード1とキャパ
シタ16の接続点へ結線し、もう1端はキャパシタ10
を介して接地する。
【0022】伝送線路6の一端はダイオード2とキャパ
シタ17の接続点へ結線し、もう一端は接地する。
【0023】キャパシタ10の容量は、IF周波数にお
いてもインピーダンスが低くなるように設定するのが望
ましい。キャパシタ16,17の容量は、LO周波数に
おいて十分インピーダンスが低くなるよう設定する。
【0024】ダイオード1,2の間の接続距離は、極力
短くすることが望ましく、キャパシタ16,17のサイ
ズも必要な容量が得られる限りにおいて小さくすること
が望ましい。
【0025】伝送線路5,6の電気長はRF周波数でλ
/2(λは波長を意味する)となるようにし、RFを抑
圧する。
【0026】伝送線路3の電気長は、LO周波数でλ/
4となるようにするようにし、LOを抑圧する。
【0027】伝送線路4およびラジアルスタブ7は、R
Fを阻止し、IFを通過させる。RFの入力端子は2
0、LOの入力端子は21、IFの出力端子は22であ
る。
【0028】キャパシタ16、17はDCブロック(直
流阻止)として機能し、バイアス端子23から印加され
た電圧は、抵抗14を介してダイオード1,2に加えら
れる。
【0029】図7は、本発明の実施の形態におけるミク
サ回路で測定された変換損失対局部発振波電力特性図で
ある。例えばLO電力が7dBmにおいては、変換損失
は18dBとなり、従来例の30dBと比較し大きく改
善している。
【0030】次に、第2の実施の形態について説明す
る。図2は第2の実施の形態の構成図である。
【0031】図2を参照して、ダイオード1、2の互い
に極性が異なる1端の電極を接続し、互いに極性が異な
るもう1端の電極を直列に接続された2つキャパシタ1
6、17を介して接続する。
【0032】伝送線路5の1端はダイオード1とキャパ
シタ16の接続点へ結線し、もう1端はキャパシタ10
およびダイオード18を介して接地する。ダイオード1
8は2つのダイオードを直列接続したもので構成してい
る。
【0033】伝送線路6の一端はダイオード2とキャパ
シタ17の接続点へ結線し、もう一端はキャパシタ11
と抵抗13を介して接地する。キャパシタ10、11の
容量は、IF周波数においてもインピーダンスが低くな
るように設定するのが望ましい。
【0034】キャパシタ16,17の容量は、LO周波
数において十分インピーダンスが低くなるよう設定す
る。
【0035】ダイオード1,2の間の接続距離は、極力
短くすることが望ましく、キャパシタ16,17のサイ
ズも必要な容量が得られる限りにおいて小さくすること
が望ましい。
【0036】伝送線路5,6の電気長はRF周波数でλ
/2となるようにし、RFを抑圧する。
【0037】伝送線路3の電気長は、LO周波数でλ/
4となるようにするようにし、LOを抑圧する。
【0038】伝送線路4およびラジアルスタブ7は、R
Fを阻止し、IFを通過させる。RFの入力端子は2
0、LOの入力端子は21、IFの出力端子は22であ
る。
【0039】キャパシタ16、17はDCブロックとし
て機能し、バイアス端子23から印加された電圧は、抵
抗14を介してダイオード1,2に加えられる。
【0040】ダイオード1,2に加わるバイアス電圧
は、順方向オン電圧よりやや小さい値が望ましい。これ
は、ダイオード18として、例えばダイオード1,2と
同等なものを用い、2個のダイオードを直列にして用い
ると、ダイオード1,2にはダイオード自身と抵抗13
で分割された適切なバイアス電圧を自動的に印加するこ
とができるからである。
【0041】以上のような回路構成によれば、第1の実
施の形態と同様にLOの電力が比較的低い場合にも、良
好な変換損失を得ることができる。
【0042】また簡単化のため、第1の実施の形態の如
く伝送線路6を接地させることも可能であり、また抵抗
13を不要とすることも可能である。
【0043】次に、第3の実施の形態について説明す
る。図3は第3の実施の形態の構成図である。
【0044】図3を参照して、ダイオード1、2の互い
に極性が異なる1端の電極を接続し、互いに極性が異な
るもう1端の電極を直列に接続された2つキャパシタ1
6、17を介して接続する。
【0045】伝送線路5の1端はダイオード1とキャパ
シタ16の接続点へ結線し、もう1端はキャパシタ10
および抵抗12を介して接地する。
【0046】伝送線路6の一端はダイオード2とキャパ
シタ17の接続点へ結線し、もう一端はキャパシタ1
1、抵抗13を介して接地する。
【0047】キャパシタ10、11の容量は、IF周波
数においてもインピーダンスが低くなるように設定する
のが望ましい。
【0048】キャパシタ16,17の容量は、LO周波
数において十分インピーダンスが低くなるよう設定す
る。
【0049】ダイオード1,2の間の接続距離は、極力
短くすることが望ましく、キャパシタ16,17のサイ
ズも必要な容量が得られる限りにおいて小さくすること
が望ましい。
【0050】伝送線路5,6の電気長はRF周波数でλ
/2となるようにし、RFを抑圧する。
【0051】伝送線路3の電気長は、LO周波数でλ/
4となるようにするようにし、LOを抑圧する。
【0052】伝送線路4およびラジアルスタブ7は、R
Fを阻止し、IFを通過させる。RFの入力端子は2
0、LOの入力端子は21、IFの出力端子は22であ
る。
【0053】キャパシタ16、17はDCブロックとし
て機能し、バイアス端子23から印加された正電圧は、
抵抗14を介してダイオード1,2に加えられる。
【0054】バイアス端子24から印加された負電圧
は、抵抗15を介してダイオード1,2に加えられる。
【0055】第1および第2の実施例との相違点は、正
電圧および負電圧を等しくすることにより、IF出力端
子にDC電位が現れないことである。
【0056】以上のような構成を有し、適切なバイアス
を印加することにより、第1の実施の形態と同様にLO
の電力が比較的低い場合にも、良好な変換損失を得るこ
とができる。
【0057】抵抗12,13はダイオード1,2と接地
間をDCで接続することにより、変換損失を向上させる
ものであり、その抵抗値は小さくとることが望ましい。
【0058】しかしながら、簡単化のためにこの抵抗を
不要とすることも可能である。
【0059】次に、第4の実施の形態について説明す
る。図4は第4の実施の形態の構成図である。
【0060】本発明の実施の形態として上記に述べた回
路は、回路基板上に素子を実装することでも、あるいは
集積回路として半導体基板上にでも形成することが可能
である。
【0061】半導体基板上に集積回路として形成する場
合の例として、本発明における第4の実施の形態を、図
4を参照し詳細に説明する。
【0062】ダイオード1、2の互いに極性が異なる1
端の電極を接続し、互いに極性が異なるもう1端の電極
を直列に接続された2つキャパシタ16、17を介して
接続する。
【0063】伝送線路5の1端はダイオード1とキャパ
シタ16の接続点へ結線し、もう1端はキャパシタ25
を介して接地する。
【0064】伝送線路6の一端はダイオード2とキャパ
シタ17の接続点へ結線し、もう一端は接地する。
【0065】キャパシタ25、16,17の容量は、L
O周波数において十分インピーダンスが低くなるよう設
定する。
【0066】ダイオード1,2の間の接続距離は、極力
短くすることが望ましく、キャパシタ16,17のサイ
ズも必要な容量が得られる限りにおいて小さくすること
が望ましい。
【0067】伝送線路5,6の電気長はRF周波数でλ
/2となるようにし、RFを抑圧する。
【0068】伝送線路3の電気長は、LO周波数でλ/
4となるようにするようにし、LOを抑圧する。
【0069】伝送線路4およびラジアルスタブ7は、R
Fを阻止し、IFを通過させる。
【0070】RFの入力端子は20、LOの入力端子は
21、IFの出力端子は22である。
【0071】以上の回路を半導体基板上に形成する。バ
イアス端子23は半導体基板とは別の回路基板上に形成
されたキャパシタ10の一端と接続され、抵抗14を介
してバイアス端子29に接続されている。
【0072】キャパシタ10の他端は接地されている。
なおキャパシタ10の容量は、IF周波数において十分
インピーダンスが低くなるよう設定する。
【0073】以上のような構成を有し、適切なバイアス
を印加することにより、第1の実施の形態と同様にLO
の電力が比較的低い場合にも、良好な変換損失を得るこ
とができる。
【0074】本実施の形態で述べた回路は、集積回路内
で大きい容量のキャパシタを形成できないために、キャ
パシタ10を外付けしたものである。例えばチタン酸ス
トロンチウム(SrTiO3)やチタン酸ストロンチウ
ム・バリウム((Ba(x),Sr(1−x))TiO
3)などの高誘電率材料を用いることにより、キャパシ
タ25を集積回路内に一体形成することも可能となる。
【0075】次に、第5の実施の形態について説明す
る。図5は第5の実施の形態の構成図である。
【0076】図5を参照して、ダイオード1、2の互い
に極性が異なる1端の電極を接続し、互いに極性が異な
るもう1端の電極を直列に接続された2つキャパシタ1
6、17を介して接続する。
【0077】伝送線路5の1端はダイオード1とキャパ
シタ16の接続点へ結線し、もう1端はキャパシタ25
およびダイオード18を介して接地する。
【0078】伝送線路6の一端はダイオード2とキャパ
シタ17の接続点へ結線し、もう一端はキャパシタ26
と抵抗13を介して接地する。
【0079】キャパシタ25,26,16,17の容量
は、LO周波数において十分インピーダンスが低くなる
よう設定する。
【0080】ダイオード1,2の間の接続距離は、極力
短くすることが望ましく、キャパシタ16,17のサイ
ズも必要な容量が得られる限りにおいて小さくすること
が望ましい。
【0081】伝送線路5,6の電気長はRF周波数でλ
/2となるようにし、RFを抑圧する。
【0082】伝送線路3の電気長は、LO周波数でλ/
4となるようにするようにし、LOを抑圧する。
【0083】伝送線路4およびラジアルスタブ7は、R
Fを阻止し、IFを通過させる。RFの入力端子は2
0、LOの入力端子は21、IFの出力端子は22であ
る。
【0084】キャパシタ16、17はDCブロックとし
て機能する。以上の回路を半導体基板上に形成する。
【0085】バイアス端子23は半導体基板とは別の回
路基板上に形成されたキャパシタ10の一端と接続さ
れ、抵抗14を介してバイアス端子29に接続されてい
る。
【0086】キャパシタ10の別の一端は接地されてい
る。端子31は半導体基板とは別の回路基板上に形成さ
れたキャパシタ11の一端と接続され、キャパシタ11
の別の一端は接地されている。
【0087】なおキャパシタ10、11の容量は、IF
周波数において十分インピーダンスが低くなるよう設定
する。
【0088】バイアス端子29から印加された電圧は、
抵抗14を介してダイオード1,2に加えられる。
【0089】ダイオード1,2に加わるバイアス電圧
は、順方向オン電圧よりやや小さい値が望ましい。これ
は、ダイオード18として、例えばダイオード1,2と
同等なものを用い、2個のダイオードを直列にして用い
ると、ダイオード1,2にはダイオード自身と抵抗13
とで分割された適切なバイアス電圧を自動的に印加する
ことができるからである。
【0090】以上のような構成を有し、適切なバイアス
を印加することにより、第1の実施の形態と同様にLO
の電力が比較的低い場合にも、良好な変換損失を得るこ
とができる。
【0091】また簡単化のため、第1の実施の形態の如
く伝送線路6を接地させることも可能であり、また抵抗
13を不要とすることも可能である。
【0092】次に、第6の実施の形態について説明す
る。図6は第6の実施の形態の構成図である。
【0093】ダイオード1、2の互いに極性が異なる1
端の電極を接続し、互いに極性が異なるもう1端の電極
を直列に接続された2つキャパシタ16、17を介して
接続する。
【0094】伝送線路5の1端はダイオード1とキャパ
シタ16の接続点へ結線し、もう1端はキャパシタ25
および抵抗12を介して接地する。
【0095】伝送線路6の一端はダイオード2とキャパ
シタ17の接続点へ結線し、もう一端はキャパシタ26
と抵抗13を介して接地する。
【0096】キャパシタ25,26,16,17の容量
は、LO周波数において十分インピーダンスが低くなる
よう設定する。
【0097】ダイオード1,2の間の接続距離は、極力
短くすることが望ましく、キャパシタ16,17のサイ
ズも必要な容量が得られる限りにおいて小さくすること
が望ましい。
【0098】伝送線路5,6の電気長はRF周波数でλ
/2となるようにし、RFを抑圧する。
【0099】伝送線路3の電気長は、LO周波数でλ/
4となるようにするようにし、LOを抑圧する。
【0100】伝送線路4およびラジアルスタブ7は、R
Fを阻止し、IFを通過させる。RFの入力端子は2
0、LOの入力端子は21、IFの出力端子は22であ
る。
【0101】キャパシタ16、17はDCブロックとし
て機能する。
【0102】以上の回路を半導体基板上に形成する。バ
イアス端子23は半導体基板とは別の回路基板上に形成
されたキャパシタ10の一端と接続され、抵抗14を介
してバイアス端子29に接続されている。キャパシタ1
0の別の一端は接地されている。
【0103】バイアス端子24は半導体基板とは別の回
路基板上に形成されたキャパシタ11の一端と接続さ
れ、抵抗15を介してバイアス端子30に接続されてい
る。
【0104】キャパシタ11の別の一端は接地されてい
る。なおキャパシタ10、11の容量は、IF周波数に
おいて十分インピーダンスが低くなるよう設定する。
【0105】バイアス端子29から印加された正電圧
は、抵抗14を介してダイオード1,2に加えられる。
【0106】バイアス端子30から印加された負電圧
は、抵抗15を介してダイオード1,2に加えられる。
【0107】第4および第5の実施の形態との相違点
は、正電圧および負電圧を等しくすることにより、IF
端子にDC電位が現れないことである。
【0108】以上のような構成を有し、適切なバイアス
を印加することにより、第1の実施の形態と同様にLO
の電力が比較的低い場合にも、良好な変換損失を得るこ
とができる。
【0109】抵抗12,13はダイオード1,2と接地
間をDCで接続することにより、変換損失を向上させる
ものであり、その抵抗値は小さくとることが望ましい。
【0110】しかしながら簡単化のためにこれらの抵抗
を不要とすることも可能である。
【0111】第5および第6の実施の形態で述べた回路
は、集積回路内で大きい容量のキャパシタを形成できな
いために、キャパシタ10、11を外付けしたものであ
る。
【0112】したがって、第4の実施の形態で述べたと
同様に、高誘電率材料を用いることにより、キャパシタ
10、11を集積回路内に一体形成することも可能であ
る。
【0113】次に、第7の実施の形態について説明す
る。図8は変換損失対バイアス電圧特性図、図9は第7
の実施の形態の構成図である。
【0114】図8に示すように、バイアス電圧を制御す
ることにより、変換損失は10dB以上変化させること
ができる。
【0115】したがって、本発明によるミクサ回路を用
いることにより、信号レベルを制御する機能を持たせる
ことも可能となる。
【0116】第7の実施の形態はバイアス電圧制御回路
に関するものである。図9を参照して、バイアス電圧制
御回路はIFレベル検出回路41と、制御回路42と、
バイアス電圧発生回路43とからなる。
【0117】IFレベル検出回路41はミクサ回路の出
力端子22より得られるIF信号のレベルを検出する。
【0118】制御回路42はIFレベル検出回路41で
検出されたIF信号のレベルに応じた電圧を出力する。
【0119】バイアス電圧発生回路43はミクサ回路の
バイアス入力端子23あるいは29へ供給するバイアス
電圧を供給する。バイアス電圧発生回路43の出力電圧
は入力電圧に応じて変化するよう構成されている。
【0120】制御回路42はIFレベル検出回路41で
検出されたIF信号のレベルが大きくなるとバイアス電
圧が小さくなるようバイアス電圧発生回路43を制御す
る。
【0121】これにより、RFの信号強度に関わらずI
Fの信号レベルを一定にすることが可能となる。
【0122】
【発明の効果】本発明によれば、第1ダイオードと第2
ダイオードとを含むミクサ回路であって、その回路を前
記第1及び第2ダイオードの一端を逆極性で接続し、前
記第1ダイオードの他端にその一端が接続される第1容
量素子と、前記第2ダイオードの他端にその一端が接続
される第2容量素子と、前記第1ダイオードの他端にそ
の一端が接続される第1伝送線路と、この第1伝送線路
の他端と接地間に接続される第3容量と、前記第1伝送
線路の他端にその一端が接続される第1抵抗と、前記第
2ダイオードの他端にその一端が接続されその他端が接
地される第2伝送線路とを含み、前記第1及び第2容量
素子の他端は相互に接続され、その接続点に第1信号が
入力され、前記第1及び第2ダイオードの一端に第2信
号が入力され、これら第1及び第2信号が混合されるよ
う構成したため、バイアスが印加でき、比較的低いLO
電力でも良好な変換損失が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のミクサ回路の第1の実施の形態の構成
図である。
【図2】第2の実施の形態の構成図である。
【図3】第3の実施の形態の構成図である。
【図4】第4の実施の形態の構成図である。
【図5】第5の実施の形態の構成図である。
【図6】第6の実施の形態の構成図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるミクサ回路で測定
された変換損失対局部発振波電力特性図である。
【図8】変換損失対バイアス電圧特性図である。
【図9】第7の実施の形態の構成図である。
【図10】従来のミクサ回路の一例の回路図である。
【符号の説明】
1,2 ダイオード 3〜6 伝送線路 8 RF整合回路 9 LO整合回路 10,11,16,17 キャパシタ 12〜15 抵抗 18 ダイオード 25,26 キャパシタ 41 IFレベル検出回路 42 制御回路 43 バイアス電圧発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03D 7/00 - 9/06

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ダイオードと第2ダイオードとを含
    むミクサ回路であって、 前記第1及び第2ダイオードの一端を逆極性で接続し、
    前記第1ダイオードの他端にその一端が接続される第1
    容量素子と、前記第2ダイオードの他端にその一端が接
    続される第2容量素子と、前記第1ダイオードの他端に
    その一端が接続される第1伝送線路と、この第1伝送線
    路の他端と接地間に接続される第3容量と、前記第1伝
    送線路の他端にその一端が接続される第1抵抗と、前記
    第1伝送線路の他端と接地間に接続される第3ダイオー
    ドと、前記第2ダイオードの他端にその一端が接続され
    その他端と接地間に第4容量及び第2抵抗が接続される
    第2伝送線路とを含み、 前記第1及び第2容量素子の他端は相互に接続され、そ
    の接続点に第1信号が入力され、前記第1及び第2ダイ
    オードの一端に第2信号が入力され、これら第1及び第
    2信号が混合されることを特徴とするミクサ回路。
  2. 【請求項2】 第1ダイオードと第2ダイオードとを含
    むミクサ回路であって、 前記第1及び第2ダイオードの一端を逆極性で接続し、
    前記第1ダイオードの他端にその一端が接続される第1
    容量素子と、前記第2ダイオードの他端にその一端が接
    続される第2容量素子と、前記第1ダイオードの他端に
    その一端が接続される第1伝送線路と、この第1伝送線
    路の他端と接地間に接続される第3容量と、前記第1伝
    送線路の他端にその一端が接続される第1抵抗及び前記
    第1伝送線路の他端と接地間に接続される第3抵抗と、
    前記第2ダイオードの他端にその一端が接続されその他
    端と接地間に第4容量及び第2抵抗が接続されさらにそ
    の他端に第4抵抗が接続される第2伝送線路とを含み、 前記第1及び第2容量素子の他端は相互に接続され、そ
    の接続点に第1信号が入力され、前記第1及び第2ダイ
    オードの一端に第2信号が入力され、これら第1及び第
    2信号が混合されることを特徴とするミクサ回路。
  3. 【請求項3】 前記第1抵抗の他端と接地間に前記第1
    及び第2ダイオードのバイアス電圧が印加されることを
    特徴とする請求項1記載のミクサ回路。
  4. 【請求項4】 前記第1抵抗の他端と接地間に前記第1
    及び第2ダイオードのバイアス電圧として正電圧が、前
    記第4抵抗の他端と接地間に前記第1及び第2ダイオー
    ドのバイアス電圧として負電圧が夫々印加されることを
    特徴とする請求項2記載のミクサ回路。
  5. 【請求項5】 前記第3容量及び第1抵抗を除く他の全
    ては半導体集積回路基板に形成され、前記第3容量及び
    第1抵抗は前記半導体集積回路基板とは異なる回路基板
    上に形成され、前記第1伝送線路の他端と接地間に第5
    容量が接続され、前記第2伝送線路の他端と接地間に第
    6容量が接続され、さらに前記第2伝送線路と第2抵抗
    との接続部と接地間に接続される第4容量が前記回路基
    板上に形成されることを特徴とする請求項1記載のミク
    サ回路。
  6. 【請求項6】 前記第3容量及び第1抵抗並びに前記第
    4容量及び第4抵抗を除く他の全ては半導体集積回路基
    板に形成され、前記第3容量及び第1抵抗並びに前記第
    4容量及び第4抵抗は前記半導体集積回路基板とは異な
    る回路基板上に形成され、前記第1伝送線路の他端と接
    地間に第5容量が接続され、前記第2伝送線路の他端と
    接地間に第6容量が接続されることを特徴とする請求項
    2記載のミクサ回路。
  7. 【請求項7】 前記第1抵抗の他端と接地間に前記第1
    及び第2ダイオードのバイアス電圧が印加されることを
    特徴とする請求項5記載のミクサ回路。
  8. 【請求項8】 前記第1抵抗の他端と接地間に前記第1
    及び第2ダイオードのバイアス電圧として正電圧が、前
    記第4抵抗の他端と接地間に前記第1及び第2ダイオー
    ドのバイアス電圧として負電圧が夫々印加されることを
    特徴とする請求項6記載のミクサ回路。
  9. 【請求項9】 前記第1信号は局部発振信号の2倍の波
    長を有する信号であり、前記第2信号は高周波信号であ
    り、前記第1及び第2信号の混合された信号は中間周波
    信号であることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記
    載のミクサ回路。
  10. 【請求項10】 前記第1及び第2信号の混合信号のレ
    ベルを検出するレベル検出回路と、このレベル検出回路
    で検出されるレベルに基づき前記第1及び第2ダイオー
    ドのバイアス電圧を制御する制御回路とを含むことを特
    徴とする請求 項1〜9いずれかに記載のミクサ回路。
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