JP3198285B2 - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

液状硬化性樹脂組成物

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JP3198285B2
JP3198285B2 JP09959592A JP9959592A JP3198285B2 JP 3198285 B2 JP3198285 B2 JP 3198285B2 JP 09959592 A JP09959592 A JP 09959592A JP 9959592 A JP9959592 A JP 9959592A JP 3198285 B2 JP3198285 B2 JP 3198285B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性、耐久性等に優
れ、各種基材に対する密着性が良く、プラスチック、
木、陶磁器、ガラス、紙等の被覆材料、光成型材料、三
次元立体成型材料、印刷版材料等として有用な液状硬化
性樹脂組成物に関し、さらに詳細には常温で非常に低い
ヤング率を有し、ガラスファイバーに対して適度な密着
力を示し、耐久性に優れ、かつ高速硬化可能な樹脂組成
物であって、光ファイバー被覆材料として好適な液状硬
化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ファイバーは、ガラスファイ
バーの熱溶融紡糸直後に光ファイバー素線の保護補強を
目的として、光ファイバー表面に柔軟な第一次被覆層を
設け、その外側に第二次被覆層を設けた構造の樹脂被覆
が施されている。この被覆を形成する被覆材料について
は、(1)常温で液状であって作業性が高いこと、
(2)硬化が速く生産性が良好であること、(3)柔軟
性に優れていること、(4)広い範囲の温度変化に伴う
物性変化が少ないこと、(5)耐熱性および耐加水分解
性に優れていること、(6)経時的物性変化少なく、長
期信頼性が優れていること、(7)酸、アルカリ等の薬
品に対する耐性が優れていること、(8)吸湿性および
吸水性が低いこと、(9)耐光性が優れていること、等
の特性が要求される。
【0003】さらに、近年においては、光ファイバーの
ケーブル構造の多様化に伴い、被覆材料には各種環境で
の長期信頼性が特に要求されている。例えば、太陽光、
蛍光燈等に晒される可能性があるため、耐光性、特に耐
紫外線性が要求されている。また、ルースチューブ構造
では、油性充填材(ジェリーと呼ぶ)中にファイバーを
入れるため、耐油性(耐ジェリー性)が要求されてい
る。また、外部からの圧力に対して、伝送損失の増加が
無いことが要求されるが、被覆材料の弾性率(ヤング
率)によっては、被覆材料を通して光ファイバーに圧力
が加わる結果、伝送損失が増大することがある。これに
対して、第1次被覆層のヤング率が低いほど伝送損失の
増加を防ぐことができることが知られており、第1次被
覆層のヤング率は低ければ低いほど良いとされている。
【0004】これらの要求に対し、従来、ウレタンアク
リレートを主成分とした放射線硬化型の液状被覆材料が
開発されているが、低ヤング率材料に設計した場合、高
温環境下や紫外線暴露時に物性の変化があり、樹脂の長
期信頼性に乏しいという問題を有していた。この為、ウ
レタンアクリレートを主成分とした材料では低ヤング率
化に限界があった。一方、ウレタンアクリレートを用い
ずに、アクリレート化合物だけで構成された組成物は、
硬化速度が遅く実用には供し得なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、室温で低粘度で光ファイバーに被覆する際の作業性
が良好で、光硬化性が良好であり光ファイバーの高速生
産が可能であり、硬化物は柔軟性に富み、耐熱、耐紫外
線性、耐油性が良好で、光ファイバーに対し適度な密着
性を示し、光ファイバー被覆材料として好適な液状硬化
性樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は次の
式(1)および(2): −CH2CH2O− (1) −CH2CH(R1)O− (2) [式中、R1は炭素数2以上のアルキル基を示す]で表
される基を構成単位として含むポリオキシアルキレンポ
リオールの(メタ)アクリレートであって、末端に(メ
タ)アクリロイルオキシ基を有する該(メタ)アクリレ
ート 15〜99重量%、 (B)重合開始剤 0.1〜10%、及び (C)放射線硬化性の他の化合物、反応性希釈剤および
その他の添加剤から選ばれた1種以上 残部から成るこ
とを特徴とする液状硬化性樹脂組成物を提供するもので
ある。
【0007】本発明に用いられる(メタ)アクリレート
〔以下、(メタ)アクリレート(A)と略す)は、式
(1)および式(2)で表わされる構成単位を含むもの
であるが、これらの構成単位の重合様式はランダム重
合、ブロック重合およびグラフト重合のいずれの様式で
もよい。
【0008】(メタ)アクリレート(A)中に含まれる
式(1)の構成単位の割合は特に限定されないが、好ま
しくは2〜50重量%(以下、単に「%」と略す)であ
り、さらに好ましくは4〜40%である。式(1)の構
成単位の割合が2%未満であると、耐油性が悪くなる傾
向がある。一方、式(1)の構成単位の割合が50%を
超えると耐水性が悪くなる傾向があり、柔軟性も低下す
る。また、(メタ)アクリレート中に含まれる(1)お
よび(2)の構成単位の割合は、好ましくは70%、さ
らに好ましくは90%である。
【0009】(メタ)アクリレート(A)中の式(2)
の構造において、R1 の炭素数は2〜12が好ましく、
さらに2〜4が特に好ましい。炭素数が1では耐熱性が
劣り、13以上では結晶性が発現し、樹脂のヤング率が
高くなる傾向にある。なお、式(2)の構造は1種で
も、2種以上の組み合せでもよい。
【0010】(メタ)アクリレート(A)の好ましい分
子量は数平均分子量で500〜40000であり、さら
に好ましくは1000〜20000である。(メタ)ア
クリレート(A)の数平均分子量が500未満である
と、硬化物の常温および低温におけるヤング率が上昇
し、側圧による伝送損失が増加する傾向にある。一方、
数平均分子量が40000を超えると組成物の粘度が上
昇し、光ファイバーに組成物を被覆する際の塗工性が悪
化する傾向がある。
【0011】(メタ)アクリレート(A)は前記両構成
単位を含むものであれば、該構成単位以外の他の構成単
位を本発明の効果が損われない範囲で含んでいてもよ
い。当該他の構成単位としては、-CH2CH2CH2O-、-CH2CH
(CH3)O-、-CH2CH2CH2CH2O-、-CH2CH(CH3)CH2CH2O-、-CH
2C(CH3)2CH2O-等が挙げられる。
【0012】(メタ)アクリレート(A)は、前記両構
成単位を含むポリオキシアルキレンポリオールを(メ
タ)アクリル酸によるエステル化反応または(メタ)ア
クリル酸エステルとのエステル交換反応により製造する
ことができる。
【0013】前記両構成単位を有するポリオキシアルキ
レンポリオールは、エチレンオキシドを必須成分とし、
1,2−ブチレンオキシド、1,2−ヘキセンオキシド
等、炭素数4以上の1,2−アルキレンオキシドを公知
の方法により開環重合させることにより製造することが
できる。
【0014】前記ポリオキシアルキレンポリオールと
(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステル
との反応割合は、前記ポリオキシアルキレンポリオール
(B)1モルに対し、(メタ)アクリル酸または(メ
タ)アクリル酸エステル1〜3.5モルとなるようにす
るのが好ましい。またこの反応時の触媒として、硫酸、
パラトルエンスルホン酸等が用いられる。その使用量は
反応物の総量100重量部に対して、0.01〜3重量
部が好ましい。なお必要に応じてハイドロキノン、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤を用いて
もよい。反応温度は40〜100℃で行うのが好まし
い。
【0015】このようにして得られる本発明の液状硬化
性樹脂組成物の構成成分である(メタ)アクリレート
(A)は、本発明の液状硬化性樹脂組成物中に好ましく
は15〜99%の範囲で配合されるが、光ファイバーに
被覆する際の塗工性、硬化させた後の被覆材料の柔軟
性、長期信頼性を維持するためには25〜90%配合す
るのが好ましい。
【0016】本発明液状硬化性樹脂組成物には、(メ
タ)アクリレート(A)以外に必要に応じて、本発明組
成物の特性を損わない範囲で放射線硬化性の他の化合
物、反応性希釈剤およびその他の添加剤を添加すること
ができる。
【0017】前記放射線硬化性の他の化合物としては、
ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)
アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリア
ミド(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキ
シ基を有するポリシロキサン等が挙げられる。これらは
1種または2種以上の添加が可能である。
【0018】前記反応性希釈剤としては、単官能性化合
物と多官能性化合物が挙げられ、単官能性化合物として
は、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロ
ピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)ア
クリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)
アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウン
デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブ
トキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)
アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエトキシ
エチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジ
エン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリ
レート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、イ
ソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)ア
クリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソ
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N,N−ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アク
リルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−
アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,
N′−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビ
ニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等の
ビニルエーテル類、マレイン酸エステル類、フマル酸エ
ステル類および下記の式(3)〜(5)で表わされる化
合物等を挙げることができる。
【0019】
【化1】
【0020】〔式中、R2 は水素原子またはメチル基を
示し、R3 は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキ
レン基を示し、R4 は水素原子または炭素数1〜12、
好ましくは1〜9のアルキル基を示し、mは0〜12、
好ましくは1〜8の数を示す。〕
【0021】
【化2】
【0022】〔式中、R2 は前記のとおりであり、R5
は炭素原子数2〜8、好ましくは2〜5のアルキレン基
を示し、pは1〜8、好ましくは1〜4の数を示す。〕
【0023】
【化3】
【0024】〔式中、R2 、R5 およびpは前記のとお
りであり、R6 は水素原子またはメチル基を示す。〕
【0025】単官能性化合物の市販品としては、アロニ
ックスM111、M113、M114、M117(以上
東亜合成化学工業社製)、KAYARAD TC110
S、R629、R644(以上日本化薬社製)、ビスコ
ート3700(大阪有機化学社製)等が挙げられる。
【0026】また、多官能性化合物としては、例えばト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシ
エチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ
(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール
ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシ
ジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポ
キシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
ビニルエーテル、エポキシ化合物、環エポキシ化合物、
ビニルスルフィド類、ビニルウレタン類、ビニルウレア
類等が挙げられる。多官能性化合物の市販品としては、
コピマーUV、SA1002、SA2007(以上三菱
油化社製)、ビスコート700(大阪有機化学工業社
製)、KAYARAD R−604、DPCA−20、
DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120、
HX−620、D−310、D−330(以上日本化薬
社製)、アロニックスM−210、M−215、M−3
15、M−325(以上東亜合成化学工業社製)等が挙
げられる。
【0027】本発明の組成物は、熱および/または放射
線によって硬化される。ここで放射線とは、赤外線、可
視光線および紫外線ならびにX線、電子線、α線、β
線、γ線等の電離放射線を意味する。
【0028】本発明の組成物を熱硬化させる場合には、
通常、ラジカル重合開始剤が用いられ、ラジカル重合開
始剤としては、例えば過酸化物、アゾ化合物等を挙げる
ことができ、具体例としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブ
チロニトリル等を挙げることができる。
【0029】また、本発明の組成物を光硬化させる場合
には、光重合開始剤および必要に応じてさらに光増感剤
が用いられる。このような光重合開始剤としては、例え
ば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサン
トン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、
アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、
3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノ
ン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−
ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン
プロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジ
ルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオ
キサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フ
ェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド、市販品としてはチバガイギー製IRUGA
CURE184、651、500、907、369、C
G24−61、BASF製LucirineLR872
8、メルク社製Darocure1116、1173、
UCB社製ユベクリルP36等を挙げることができる。
また、光増感剤としては、トリエチルアミン、ジエチル
アミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールア
ミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミ
ノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、市販品と
してはUCB社製ユベクリルP102、103、10
4、105等が挙げられる。これらの重合開始剤および
光増感剤は1種または2種以上を組み合せて用いられ
る。なお、本発明の組成物を熱および紫外線を併用して
硬化させる場合には、上記のラジカル重合開始剤を併用
することができる。
【0030】これらの重合開始剤は、組成物中に0.1
〜10%配合するのが好ましい。
【0031】また、本発明の組成物には、その他の添加
剤としてエポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポ
リエーテル、ポリエステル、ペンタジエン誘導体、スチ
レン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレ
ン/エチレン/ブテン/スチレンブッロク共重合体、ス
チレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、石油
樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フッ素系オリゴマ
ー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴ
マー等も配合できる。
【0032】さらに、本発明の組成物には、上記以外の
各種添加剤、例えば酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、シランカップリング剤、熱重合禁止剤、
レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑
剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、塗面
改良剤等を必要に応じて配合することもできる。ここ
で、酸化防止剤の市販品としては、Irganox10
10、1035、1076、1222(以上チバガイギ
ー社製)等が挙げられ、紫外線吸収剤の市販品として
は、Tinuvin P234、320、326、32
7、328、213(以上チバガイギー社製)等が挙げ
られ、光安定剤の市販品としては、Tinuvin 2
92、144、622LD(以上チバガイギー社製)、
サノールLS770(三共化成工業社製)等が挙げら
れ、シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、市販品としては、SH6062、6030
(トーレ・シリコーン社製)、KBE903、603、
403(信越化学工業社製)等が挙げられる。
【0033】本発明の液状硬化性樹脂組成物は、前記各
成分を常法により混合して製造することができる。
【0034】このようにして得られる本発明の液状硬化
性樹脂組成物の粘度は、通常200〜20000cp/2
5℃、好ましくは2000〜10000cp/25℃であ
る。
【0035】なお、本発明の組成物を光ファイバー一次
被覆用材料として用いる場合には、硬化後のヤング率が
0.05〜0.5kg/mm2 、特に0.06〜0.2kg/
mm2となるようにするのが好ましく、このような硬化物
の−40〜60℃におけるヤング率は、通常、0.01
〜10kg/mm2 である。
【0036】
【実施例】以下に本発明の実施例により具体的に説明す
るが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下において、部は重量部を意味する。
【0037】(メタ)アクリレート(A)合成例 〔A−1〕攪拌機を備えた反応容器にポリオキシアルキ
レンポリオール〔数平均分子量6000のエチレンオキ
サイド(EO)と1,2−ブチレンオキサイド(BO)
との共重合ジオール(EO:BO=3:7(重量比)〕
1000g、アクリル酸26.3g、トルエン1000
g、パラトルエンスルホン酸3gおよび重合禁止剤とし
てハイドロキノンモノメチルエーテル0.5gを仕込み
80〜90℃で5時間反応させた。反応完結後、水酸化
ナトリウム水溶液を用いて中和し、飽和硫酸ナトリウム
水溶液で水洗後減圧して、トルエンを除去し、数平均分
子量6150のジアクリレートポリマー〔A−1〕を得
た。(臭素価およびケン化価により求めた。)
【0038】同様にしてA−2〜4、B−1を得た。 (メタ)アクリレートポリマー〔A−2〕 ポリオキシアルキレンジオール(EO:BO=1:9
数平均分子量12000)のジアクリレート数平均分子
量12140 (メタ)アクリレートポリマー〔A−3〕 ポリオキシアルキレンジオール(EO:BO=5/5
数平均分子量3000)のジアクリレート数平均分子量
3150 (メタ)アクリレートポリマー〔A−4〕 ポリオキシアルキレントリオール(EO:HO=3:7
数平均分子量8000)のトリアクリレート数平均分
子量8220 比較(メタ)アクリレートポリマー〔B−1〕 ポリプロピレングリコール数平均分子量6000 ジア
クリレート数平均分子量6150 ここで、EO;エチレンオキシド BO;1,2−ブチレンオキシド HO:1,2−ヘキセンオキシド である。
【0039】ウレタンアクリレート合成例−1 攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシ
アネート104.3g、ジブチル錫ジラウレート1gお
よび重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−メチル
フェノール0.3gを仕込んだ。これに数平均分子量2
000のポリテトラメチレングリコール(保土谷化学
製、商品名PTG2000)856.0gを温度40〜
50℃に保ちながら添加し、2時間反応させた。次いで
ヒドロキシエチルアクリレートを添加し、50〜60℃
で5時間攪拌を継続した後、反応を終了させ、数平均分
子量が約5840のウレタンアクリレート〔U−1〕を
得た。
【0040】実施例1 攪拌機を備えた反応容器に、アクリレートポリマー〔A
−1〕を85部、アローニクスM113を10部、N−
ビニルカプロラクタム5部、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド1.5部、
Irganox1035(チバガイギー製)0.3部を
50〜60℃で攪拌混合し、粘度が2800cp/25℃
の透明液状組成物を得た。
【0041】実施例2 攪拌機を備えた反応容器に、アクリレートポリマー〔A
−2〕を70部、アローニクスM113を13部、イソ
ボルニルアクリレート12部、N−ビニルカプロラクタ
ム5部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
フォスフィンオキサイド1.5部、Irganox10
35(チバガイギー製)0.3部を50〜60℃で攪拌
混合し、粘度が2000cp/25℃の透明液状組成物を
得た。
【0042】実施例3 攪拌機を備えた反応容器に、アクリレートポリマー〔A
−3〕を30部、ウレタンアクリレート〔U−1〕30
部、アローニクスM113を23部、イソボルニルアク
リレート12部、N−ビニルカプロラクタム5部、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド1.5部、Irganox1035(チバガ
イギー製)0.3部を50〜60℃で攪拌混合し、粘度
が3500cp/25℃の透明液状組成物を得た。
【0043】実施例4 アクリレートポリマー〔A−1〕の代わりにアクリレー
トポリマー〔A−4〕を85部用いた以外は、実施例1
と同様にして粘度が3500cp/25℃の透明液状組成
物を得た。
【0044】比較例1 アクリレートポリマー〔A−1〕の代わりにアクリレー
トポリマー〔B−1〕を85部用いた以外は、実施例1
と同様にして粘度が2300cp/25℃の透明液状組成
物を得た。
【0045】比較例2 アクリレートポリマー〔A−3〕の代わりにウレタンア
クリレート〔U−1〕を30部用いた以外は、実施例3
と同様にして粘度が8000cp/25℃の透明液状組成
物を得た。
【0046】試験例 以上の様にして得た液状組成物を用いて、下記の様にし
て試験片を作成し、その評価を行った。 1.試験片の作成 150ミクロン厚のアプリケーターバーを用いてガラス
板上に液状物を塗布し、それに25mJ/cm2 、または5
00mJ/cm2 の紫外線を照射し硬化フィルムを得た。次
いで、ガラス板上より硬化フィルムを剥離し、23℃、
相対湿度50%で24時間置いたものを、試験片とし
た。 2.ヤング率の測定(JIS K7127に準拠) 引張試験機にて、23℃または−40℃における前記試
験片のヤング率を引張り速度1mm/min 、標線間25mm
の条件で測定した。 3.ゲル分率 硬化フィルムの初期重量を秤量した後(初期重量をW0
とする。)、ソックスレー抽出装置でメチルエチルケト
ンを溶剤として用い12時間抽出した。その後、該フィ
ルムを真空乾燥器にて50℃で12時間乾燥した後、室
温に1時間放置した後重量を秤量した。(乾燥重量をW
1 とする。)ゲル分率は下記式から算出した。
【0047】
【数1】
【0048】4.耐熱試験 500mJ/cm2 で硬化したフィルムを120℃の恒温槽
に15日間入れ、取り出し後、該フィルムのヤング率、
ゲル分率を測定した。 5.耐光性 500mJ/cm2 硬化フィルムをQ−PANEL社製QU
V促進耐光性試験を用いて耐光試験を行った。ランプは
UVB−313を用いた。試験機に200時間かけた後
のフィルムの外観を観察またヤング率、ゲル分率を測定
した。評価結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の液状硬化性樹脂組成物は、硬化
速度が高く、低いヤング率と高いゲル分率を合せ持ち、
耐熱性、耐光性に優れ、水素ガス発生量も少なく高い信
頼性があることから光ファイバー被覆用材料として特に
優れた材料である。また、本組成物は上記用途ばかりで
なく、耐熱性、硬化性、密着性に優れることから、各種
基材、例えば、金属、プラスチック、木、陶磁器、ガラ
スの保護コート材ならびに光成型材料、三次元立体成型
材料、印刷版材料としても有用な材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大高 享 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 渡辺 毅 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 岩永 伸一郎 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 五十嵐 勝利 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 ジョン ティー. バンデベルグ アメリカ合衆国 60010 イリノイ州, バーリントン, ウエスト オークウ ッド ドライブ 415 (56)参考文献 特開 平4−154828(JP,A) 特開 昭62−252411(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 20/26 C08F 299/02 C03C 25/24 G02B 1/04 G02B 6/44 301

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)式(1)および(2): −CH2CH2O− (1) −CH2CH(R1)O− (2) [式中、R1は炭素数2以上のアルキル基を示す]で表
    される基を構成単位として含むポリオキシアルキレンポ
    リオールの(メタ)アクリレートであって、末端に(メ
    タ)アクリロイルオキシ基を有する該(メタ)アクリレ
    ート 15〜99重量%、 (B)重合開始剤 0.1〜10%、及び (C)放射線硬化性の他の化合物、反応性希釈剤および
    その他の添加剤から選ばれた1種以上 残部から成るこ
    とを特徴とする液状硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液状硬化性樹脂組成物を
    主成分とする光ファイバー用被覆材料。
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