JP3197714U - 洗浄用手袋 - Google Patents

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【課題】優れた洗浄力を有するだけでなくソフトな肌触りを有する洗浄用手袋を提供する。【解決手段】単繊維径が10〜1000nmの繊維を含む布帛を含む洗浄用手袋であって、前記布帛に防水シートとしてポリエチレンシートをラミネートしてラミネート品とし、前記ラミネート品2枚を積層し、手袋の形状に裁断し、手袋の周辺部4を熱接着で貼り合わせた。【選択図】図4

Description

本考案は、優れた洗浄力を有するだけでなくソフトな肌触りを有する洗浄用手袋に関する。
従来、洗浄用手袋として、ゴム製手袋や外表面に編物を配したものなどが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、これら製品は手を濡らさないで洗浄できるという利点はあるが、手袋表面の目地が荒く、人の皮膚等を洗浄する際に人の皮膚等を傷つけるおそれがあった。
特開平8−24190号公報 特開2003−342814号公報
本考案は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、優れた洗浄力を有するだけでなくソフトな肌触りを有する洗浄用手袋を提供することにある。
本考案者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、超極細繊維を含む布帛を用いることにより優れた洗浄力を有するだけでなくソフトな肌触りを有する洗浄用手袋が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本考案に到達した。
かくして、本考案によれば「単繊維径が10〜1000nmの繊維Aを含む布帛aを含むことを特徴とする洗浄用手袋。」が提供される。
その際、前記布帛aが手のひら側に配されていることが好ましい。また、前記布帛aに防水シートが積層され、かつ該防水シートが手袋の内面側に位置することが好ましい。その際、前記防水シートがポリエチレンシートであることが好ましい。また、前記布帛aが不織布であることが好ましい。また、洗浄用手袋が、洗髪用または洗顔用または洗体用または口腔用であることが好ましい。
本考案によれば、優れた洗浄力を有するだけでなくソフトな肌触りを有する洗浄用手袋が得られる。
布帛aに防水シートを積層した多層シートの断面図を模式的に示す図である。 図1の多層シートの防水シート同士を貼り合わせたものの断面図を模式的に示す図である。 図1の多層シートの防水シートの上にさらに防水シートを貼り合わせたものの断面図を模式的に示す図である。 本考案の洗浄用手袋の一例を示す図である。
まず、本考案において繊維A(以下、ナノファイバーということもある。)の単繊維径が10〜1000nmの範囲内であることが肝要である。該単繊維径が10nm未満では、不織布などの布帛を製造する際に繊維同士が擬似膠着しやすく均一分散しにくいため、皮膚被覆シートの性能が得られないため好ましくない。逆に、該単繊維径が1000nmより大きいと、極細繊維としての効果が低くなり、動摩擦係数や柔軟性が損なわれるおそれがあり好ましくない。なお、単繊維の断面形状が丸断面以外の異形断面である場合には外接円の直径を単繊維径とする。また、単繊維径は、透過型電子顕微鏡で繊維の横断面を撮影することにより測定が可能である。
また、前記繊維Aにおいて、単繊維径(D)nmに対する繊維長(L)nmの比(L/D)が600〜3000(好ましくは800〜1500)の範囲内であることが好ましい。該比(L/D)が600未満では繊維長が短くなり過ぎるため、他の繊維との絡みが小さくなり、繊維が脱落するおそれがある。逆に、該該比(L/D)が3000を超える場合、繊維長が長くなりすぎ、繊維自身の絡みが大きくなり、均一分散が阻害されるおそれがあり好ましくない。
前記繊維Aを形成するポリマーとしては、ポリエステル系ポリマーまたはナイロン系ポリマーが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PTT)、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸、第3成分を共重合させたポリエステルなどが好ましく例示される。かかるポリエステルとしては、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルや、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸でもよい。前記ポリエステルポリマー中には、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。
前記のような繊維Aの製造方法としては特に限定されないが、国際公開第2005/095686号パンフレットに開示された方法が好ましい。すなわち、単繊維径およびその均一性の点で、ポリエステルポリマーからなりかつその島径(D)が100〜1000nmである島成分と前記のポリエステルポリマーよりもアルカリ水溶液易溶解性ポリマー(以下「易溶解性ポリマー」ということもある。)からなる海成分とを有する複合繊維にアルカリ減量加工を施し、前記海成分を溶解除去したものであることが好ましい。尚、前島径は、透過型電子顕微鏡で繊維の横断面を撮影することにより測定が可能である。尚、島の形状が丸断面以外の異形断面である場合には、前記の島径(D)は、その外接円の直径を用いる。
ここで、海成分を形成するアルカリ水溶液易溶解性ポリマーの島成分を形成するポリエステルポリマーに対する溶解速度比が200以上(好ましくは300〜3000)であると、島分離性が良好となり好ましい。溶解速度が200倍未満の場合には、繊維断面中央部の海成分を溶解する間に、分離した繊維断面表層部の島成分が繊維径が小さいために溶解されるため、海相当分が減量されているにもかかわらず、繊維断面中央部の海成分を完全に溶解除去できず、島成分の太さ斑や島成分自体の溶剤侵食につながり、均一な繊維径の超極細繊維を得ることができないおそれがある。
海成分を形成する易溶解性ポリマーとしては、特に繊維形成性の良いポリエステル類、脂肪族ポリアミド類、ポリエチレンやポリスチレン等のポリオレフィン類を好ましい例としてあげることができる。更に具体例を挙げれば、アルカリ水溶液易溶解性ポリマーとして、ポリ乳酸、超高分子量ポリアルレンオキサイド縮合系ポリマー、ポリアルキレングリコール系化合物と5−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合ポリエステルが最適である。ここでアルカリ水溶液とは、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム水溶液などをいう。これ以外にも、ナイロン6やナイロン66等の脂肪族ポリアミドに対するギ酸、ポリスチレンに対するトリクロロエチレン等やポリエチレン(特に高圧法低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレン)に対する熱トルエンやキシレン等の炭化水素系溶剤、ポリビニルアルコールやエチレン変性ビニルアルコール性ポリマーに対する熱水を例として挙げることができる。
ポリエステル系ポリマーの中でも、5−ナトリウムスルホイソフタル酸6〜12モル%と分子量4000〜12000のポリエチレングリコールを3〜10重量%共重合させた固有粘度が0.4〜0.6のポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルが好ましい。ここで、5−ナトリウムスルホイソフタル酸は親水性と溶融粘度向上に寄与し、ポリエチレングリコール(PEG)は親水性を向上させる。また、PEGは分子量が大きいほど、その高次構造に起因すると考えられる親水性増加作用があるが、反応性が悪くなってブレンド系になるため、耐熱性や紡糸安定性の面で問題が生じる可能性がある。また、共重合量が10重量%以上になると、溶融粘度低下作用があるので、好ましくない。
一方、島成分を形成するポリエステルポリマーとしては、前述の通りである。尚、海成分を形成するポリマー及び島成分を形成するポリマーについて、製紙性および抽出後の超極細繊維の物性に影響を及ぼさない範囲で、必要に応じて、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂等の離型改良剤、等の各種添加剤を含んでも差し支えない。
前記の海島型複合繊維において、溶融紡糸時における海成分の溶融粘度が海成分ポリマーの溶融粘度より大きいことが好ましい。かかる関係にあたる場合には、海成分の複合重量比率が40%未満と少なくなっても、島同士が接合したり、島成分の大部分が接合して海島型複合繊維とは異なるものになり難い。
好ましい溶融粘度比(海/島)は1.1〜2.0、特に1.3〜1.5の範囲である。この比が1.1倍未満の場合には溶融紡糸時に島成分が接合しやすくなり、一方2.0倍を超える場合には粘度差が大きすぎるために紡糸調子が低下しやすい。
次に島数は100以上(より好ましくは300〜1000)であることが好ましい。また、その海島複合重量比率(海:島)は20:80〜80:20の範囲が好ましい。かかる範囲であれば、島間の海成分の厚みを薄くすることができ、海成分の溶解除去が容易となり、島成分の微細繊維への転換が容易になるので好ましい。ここで海成分の割合が80%を越える場合には海成分の厚みが厚くなりすぎ、一方20%未満の場合には海成分の量が少なくなりすぎて、島間に接合が発生しやすくなる。
溶融紡糸に用いられる口金としては、島成分を形成するための中空ピン群や微細孔群を有するものなど任意のものを用いることができる。例えば、中空ピンや微細孔より押し出された島成分とその間を埋める形で流路を設計されている海成分流とを合流し、これを圧縮することにより海島断面が形成されるといった紡糸口金でもよい。吐出された海島型複合繊維は冷却風により固化され、所定の引き取り速度に設定した回転ローラーあるいはエジェクターにより引き取られ、未延伸糸を得る。この引取り速度は特に限定されないが、200〜5000m/分であることが望ましい。200m/分以下では生産性が悪い。また、5000m/分以上では紡糸安定性が悪い。
得られた未延伸糸は、海成分を抽出後に得られる極細繊維の用途・目的に応じて、そのままカット工程あるいはその後の抽出工程に供してもよいし、目的とする強度・伸度・熱収縮特性に合わせるために、延伸工程や熱処理工程を経由して、カット工程あるいはその後の抽出工程に供することができる。延伸工程は紡糸と延伸を別ステップで行う別延方式でもよいし、一工程で紡糸後直ちに延伸を行う直延方式を用いてもかまわない。
次にかかる複合繊維の加工は、島(D)に対する繊維長(L)の比(L/D)が前記の範囲内となるようにカットした後、アルカリ減量加工を施すことにより、前記海成分を溶融除去してもよいし、複合繊維を先に前記海成分をアルカリ原料を施し溶融除去した後、その減量された原糸を島(D)に対する繊維長(L)の比(L/D)が前記の範囲内となるようにカットしてもよい。かかるカットは未延伸糸または延伸糸、減量された原糸をそのまま、または数十本〜数百万本単位に束ねたトウにしてギロチンカッターやロータリーカッターなどでカットすることが好ましい。
本考案において、優れた洗浄力を得る上で前記布帛aが不織布であることが好ましいが、織物や編物であってもよい。特に、前記繊維Aと親水性繊維Bとを含むことが好ましい。特に前記繊維Aを1〜60重量%含む抄紙であることが好ましい。
ここで、抄紙形態としては、湿式抄紙によるものが好ましい。その湿式抄紙の接着は、高圧水流によって繊維同士を絡ませる工法が好ましい。その他にも、低融点のバインダー繊維10〜50%を含み、熱ロールによる加熱による接着でもいい。
本考案において、前記布帛aに防水シートが積層され、かつ該防水シートが内面側に位置することが好ましい。その際、前記防水シートがポリエチレンシート(以下、PEシートということもある。)であることが好ましい。
かかる防水シートにおいて目付けが5〜50g/mのものが好ましい。また、図1に示すように、前記布帛aと該PEシートを熱接着(ラミネート)で貼り合わせ、一体のラミネート品とするのが好ましい。
また、布帛aに防水シートを積層した多層シートの防水シート同士を、防水シートが内側(手側)(すなわち布帛aが外気側)になるように積層した後、周辺部を貼り合わせて手袋の形状にすることが好ましい。また、布帛aに防水シートを積層した多層シートにおいて、防水シートの上に別の防水シートを積層し、周辺部を貼り合わせて手袋の形状にしてもよい。
布帛aに防水シートを接着させる方法としては、防水シートとしてはPEシートのような低融点のものを使用して熱接着させる方法、化学的に接着させる方法などが例示される。例えば、図2や図3に示すように接着剤を用いてもよい。
また、手袋を二重構造とし、内側に防水シートからなる手袋、外側に布帛aからなる手袋を配してもよい。その際、両者を接着または縫製により接合してもよいし接合しなくてもよい。
本考案の洗浄用手袋を、前記布帛aが手のひら側(外表面)に位置するように使用すると、優れた洗浄力を有するだけでなくソフトな肌触りを有するので対象となる人の皮膚等を傷つけるおそれが小さいので、洗髪用または洗顔用または洗体用または口腔用(歯、歯グき、舌などの汚れを除去する。)などとして好適に用いられる。
その際、前記布帛aが手のひら側(外表面)と手の甲側(外表面)に配されていると洗浄用手袋を左右の区別なく使用でき好ましい。
次に本考案の実施例及び比較例を詳述するが、本考案はこれらによって限定されるものではない。尚、実施例中の各測定値は下記方法で測定した。
(1)溶融粘度
乾燥処理後のポリマーを紡糸時のルーダー溶融温度に設定したオリフィスによって5分間溶融保持したのち、数水準の荷重をかけて押し出し、そのときのせん断速度と溶融粘度をプロットする。そのプロットをなだらかにつないで、せん断速度―溶解温度で浴比100として、溶解時間と溶解量から減量速度を算出した。
(2)溶解速度測定
海成分および島成分のポリマーを各々、径0.3mm、長さ0.6mmのキャピラリーを24孔もつ口金から吐出し、1000〜2000m/分の紡糸速度で引き取って得た未延伸糸を残留伸度が30〜60%の範囲になるように延伸して、83dtx/24フィラメントのマルチフィラメントを作製した。これを所定の溶剤および溶解温度で浴比100として、溶解時間と溶解量から減量速度を算出した。
(3)島径との測定
透過型電子顕微鏡TEMで、倍率30000倍で繊維断面写真を撮影し、測定した。TEMの機械によっては測長機能を活用して測定し、また無いTEMについては、撮った写真を拡大コピーして、縮尺を考慮した上で定規にて測定すればよい。ただし、繊維径は、繊維断面におけるその外接円の直径を用いた。(n数5の平均値)
(4)繊維長
走査型電子顕微鏡(SEM)により、海成分溶解除去前の極細短繊維を基盤上に寝かせた状態とし、20〜500倍で測定した。SEMの測長機能を活用して測定した(n数5の平均値)
(5)目付け
JIS P8124(紙及び板紙―坪量測定方法)に基づいて測定した。
(6)厚さ
JIS P8118(紙及び板紙の厚さと密度の試験方法)に基づいて測定した。
(7)拭き取り力
鏡面の上に、口紅を塗り、その鏡面度によって官能評価した。「非常に優れている」「優れている」「普通」「劣っている」の4段階に評価した。
(8)防水性
手袋加工して手にはめ、10Lのバケツに水を入れて、手袋のまま水に漬け、1分経過した後、水から手を出し手袋を外し、水の漏れを確認した。「非常に優れている」「優れている」「普通」「劣っている」の4段階に評価した。
(9)風合い
ソフトな肌触りを有するかどうか官能評価した。「非常に優れている」「優れている」「普通」「劣っている」の4段階に評価した。
(10)総合評価
拭取り力、防水性および風合いを総合評価した。「非常に優れている」「優れている」「普通」「劣っている」の4段階に評価した。
[実施例1]
島成分に285℃での溶融粘度が120Pa・secのポリエチレンテレフタレート(PET)、海成分に285℃での溶融粘度が135Pa・secである平均分子量4000のポリエチレングリコールを4重量%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を9mol%共重合した改質ポリエチレンテレフタレートを使用し、海:島=10:90の重量比率で島数400の口金を用いて紡糸し、紡糸速度1500m/分で引き取った。海成分と島成分とのアルカリ減量速度比は1000倍であった。これを3.9倍に延伸した後、4%NaOH水溶液で75℃にて25%減量したところ、繊維径が比較的均一な極細繊維が生成していることを確認、該繊維をギロチンカッターにて1000μmにカットして短カットナノファイバーを得た。本繊維を短カットナノファイバーとした(単繊維径700nm、繊維長1mm、L/D=1429)。
一方、基本ベースの原綿はポリエチレンテレフタレート繊維(単繊維繊度0.1dtex、繊維長5mm)とレーヨン(単繊維繊度0.8dtex、繊維長7mm)を用いた。
重量比で短カットナノファイバー(700nm、1mm)7/ポリエチレンテレフタレート繊維(0.1dtex、5mm)60/レーヨン(0.8dtex、1mm)33を混合攪拌した後、TAPPI(熊谷理工業製角型シートマシン)により目付け30g/mで抄紙し、これを150メッシュの金属メッシュの上に置き、ウォーターニードル試験機(ノズル0.1mmφ、2列千鳥、130Kg/cm)、速度2m/min)で絡合処理を施した(表裏各1回)後、エアースルードライヤーで乾燥処理を施し不織布(布帛a)を得た。次いで、該不織布に防水シートとしてポリエチレン(PE)シートをラミネートしラミネート品を得た。
次いで、該ラミネート品を2枚用意し、ポリエチレン(PE)シート同士が接するように積層した後、手袋の形状に裁断し、図4に示すように手袋の周辺部を熱接着で貼り合わせ、洗浄用手袋を作製した。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1で得られたラミネート品にポリエチレン(PE)シートを積層した後、手袋の形状に裁断し、図4に示すように手袋の周辺部を熱接着で貼り合わせ、洗浄用手袋を作製した。評価結果を表1に示す。なお、拭き取りテストはナノファイバー含有不織布(布帛a)のみで行った。
[比較例1]
実施例1において、不織布に入っているナノファイバーを極細PET原綿(単繊維繊度0.3dtex、繊維長5mm)に取り替えてシートを作製し、実施例1と同様の手袋を作製した。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、不織布に入っているナノファイバーを除いてシートを作製し、実施例1と同様の手袋を作製した。評価結果を表1に示す。
本考案によれば、優れた洗浄力を有するだけでなくソフトな肌触りを有する洗浄用手袋が提供され、その工業的価値は極めて大である。
1:布帛a
2:防水シート
3:接着剤
4:熱接着部分
5:洗浄用手袋
かくして、本考案によれば「単繊維径が10〜1000nmの繊維を含む布帛を含むことを特徴とする洗浄用手袋。」が提供される。
その際、前記布帛が手のひら側に配されていることが好ましい。また、前記布帛に防水シートが積層され、かつ該防水シートが手袋の内面側に位置することが好ましい。その際、前記防水シートがポリエチレンシートであることが好ましい。また、前記布帛が不織布であることが好ましい。また、洗浄用手袋が、洗髪用または洗顔用または洗体用または口腔用であることが好ましい。
布帛に防水シートを積層した多層シートの断面図を模式的に示す図である。 図1の多層シートの防水シート同士を貼り合わせたものの断面図を模式的に示す図である。 図1の多層シートの防水シートの上にさらに防水シートを貼り合わせたものの断面図を模式的に示す図である。 本考案の洗浄用手袋の一例を示す図である。
まず、本考案において繊維(以下、ナノファイバーということもある。)の単繊維径が10〜1000nmの範囲内であることが肝要である。該単繊維径が10nm未満では、不織布などの布帛を製造する際に繊維同士が擬似膠着しやすく均一分散しにくいため、皮膚被覆シートの性能が得られないため好ましくない。逆に、該単繊維径が1000nmより大きいと、極細繊維としての効果が低くなり、動摩擦係数や柔軟性が損なわれるおそれがあり好ましくない。なお、単繊維の断面形状が丸断面以外の異形断面である場合には外接円の直径を単繊維径とする。また、単繊維径は、透過型電子顕微鏡で繊維の横断面を撮影することにより測定が可能である。
また、前記繊維において、単繊維径(D)nmに対する繊維長(L)nmの比(L/D)が600〜3000(好ましくは800〜1500)の範囲内であることが好ましい。該比(L/D)が600未満では繊維長が短くなり過ぎるため、他の繊維との絡みが小さくなり、繊維が脱落するおそれがある。逆に、該該比(L/D)が3000を超える場合、繊維長が長くなりすぎ、繊維自身の絡みが大きくなり、均一分散が阻害されるおそれがあり好ましくない。
前記繊維を形成するポリマーとしては、ポリエステル系ポリマーまたはナイロン系ポリマーが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PTT)、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸、第3成分を共重合させたポリエステルなどが好ましく例示される。かかるポリエステルとしては、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルや、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸でもよい。前記ポリエステルポリマー中には、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。
前記のような繊維の製造方法としては特に限定されないが、国際公開第2005/095686号パンフレットに開示された方法が好ましい。すなわち、単繊維径およびその均一性の点で、ポリエステルポリマーからなりかつその島径(D)が100〜1000nmである島成分と前記のポリエステルポリマーよりもアルカリ水溶液易溶解性ポリマー(以下「易溶解性ポリマー」ということもある。)からなる海成分とを有する複合繊維にアルカリ減量加工を施し、前記海成分を溶解除去したものであることが好ましい。尚、前島径は、透過型電子顕微鏡で繊維の横断面を撮影することにより測定が可能である。尚、島の形状が丸断面以外の異形断面である場合には、前記の島径(D)は、その外接円の直径を用いる。
本考案において、優れた洗浄力を得る上で前記布帛が不織布であることが好ましいが、織物や編物であってもよい。特に、前記繊維親水性繊維とを含むことが好ましい。特に前記繊維を1〜60重量%含む抄紙であることが好ましい。
ここで、抄紙形態としては、湿式抄紙によるものが好ましい。その湿式抄紙の接着は、高圧水流によって繊維同士を絡ませる工法が好ましい。その他にも、低融点のバインダー繊維10〜50%を含み、熱ロールによる加熱による接着でもいい。
本考案において、前記布帛に防水シートが積層され、かつ該防水シートが内面側に位置することが好ましい。その際、前記防水シートがポリエチレンシート(以下、PEシートということもある。)であることが好ましい。
かかる防水シートにおいて目付けが5〜50g/mのものが好ましい。また、図1に示すように、前記布帛と該PEシートを熱接着(ラミネート)で貼り合わせ、一体のラミネート品とするのが好ましい。
また、布帛に防水シートを積層した多層シートの防水シート同士を、防水シートが内側(手側)(すなわち布帛が外気側)になるように積層した後、周辺部を貼り合わせて手袋の形状にすることが好ましい。また、布帛に防水シートを積層した多層シートにおいて、防水シートの上に別の防水シートを積層し、周辺部を貼り合わせて手袋の形状にしてもよい。
布帛に防水シートを接着させる方法としては、防水シートとしてはPEシートのような低融点のものを使用して熱接着させる方法、化学的に接着させる方法などが例示される。例えば、図2や図3に示すように接着剤を用いてもよい。
また、手袋を二重構造とし、内側に防水シートからなる手袋、外側に布帛aからなる手袋を配してもよい。その際、両者を接着または縫製により接合してもよいし接合しなくてもよい。
本考案の洗浄用手袋を、前記布帛が手のひら側(外表面)に位置するように使用すると、優れた洗浄力を有するだけでなくソフトな肌触りを有するので対象となる人の皮膚等を傷つけるおそれが小さいので、洗髪用または洗顔用または洗体用または口腔用(歯、歯グき、舌などの汚れを除去する。)などとして好適に用いられる。
その際、前記布帛が手のひら側(外表面)と手の甲側(外表面)に配されていると洗浄用手袋を左右の区別なく使用でき好ましい。
[実施例1]
島成分に285℃での溶融粘度が120Pa・secのポリエチレンテレフタレート(PET)、海成分に285℃での溶融粘度が135Pa・secである平均分子量4000のポリエチレングリコールを4重量%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を9mol%共重合した改質ポリエチレンテレフタレートを使用し、海:島=10:90の重量比率で島数400の口金を用いて紡糸し、紡糸速度1500m/分で引き取った。海成分と島成分とのアルカリ減量速度比は1000倍であった。これを3.9倍に延伸した後、4%NaOH水溶液で75℃にて25%減量したところ、繊維径が比較的均一な極細繊維が生成していることを確認、該繊維をギロチンカッターにて1000μmにカットして短カットナノファイバーを得た。本繊維を短カットナノファイバーとした(単繊維径700nm、繊維長1mm、L/D=1429)。
一方、基本ベースの原綿はポリエチレンテレフタレート繊維(単繊維繊度0.1dtex、繊維長5mm)とレーヨン(単繊維繊度0.8dtex、繊維長7mm)を用いた。
重量比で短カットナノファイバー(700nm、1mm)7/ポリエチレンテレフタレート繊維(0.1dtex、5mm)60/レーヨン(0.8dtex、1mm)33を混合攪拌した後、TAPPI(熊谷理工業製角型シートマシン)により目付け30g/mで抄紙し、これを150メッシュの金属メッシュの上に置き、ウォーターニードル試験機(ノズル0.1mmφ、2列千鳥、130Kg/cm)、速度2m/min)で絡合処理を施した(表裏各1回)後、エアースルードライヤーで乾燥処理を施し不織布(布帛)を得た。次いで、該不織布に防水シートとしてポリエチレン(PE)シートをラミネートしラミネート品を得た。
次いで、該ラミネート品を2枚用意し、ポリエチレン(PE)シート同士が接するように積層した後、手袋の形状に裁断し、図4に示すように手袋の周辺部を熱接着で貼り合わせ、洗浄用手袋を作製した。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1で得られたラミネート品にポリエチレン(PE)シートを積層した後、手袋の形状に裁断し、図4に示すように手袋の周辺部を熱接着で貼り合わせ、洗浄用手袋を作製した。評価結果を表1に示す。なお、拭き取りテストはナノファイバー含有不織布(布帛)のみで行った。
1:布帛
2:防水シート
3:接着剤
4:熱接着部分
5:洗浄用手袋

Claims (6)

  1. 単繊維径が10〜1000nmの繊維Aを含む布帛aを含むことを特徴とする洗浄用手袋。
  2. 前記布帛aが手のひら側に配されてなる、請求項1に記載の洗浄用手袋。
  3. 前記布帛aに防水シートが積層され、かつ該防水シートが手袋の内面側に位置する、請求項1または請求項2に記載の洗浄用手袋。
  4. 前記防水シートがポリエチレンシートである、請求項3に記載の洗浄用手袋。
  5. 前記布帛aが不織布である、請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄用手袋。
  6. 洗浄用手袋が、洗髪用または洗顔用または洗体用または口腔用である、請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄用手袋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101715357B1 (ko) * 2015-09-24 2017-03-13 주식회사 나음케어 인체 세척을 위한 일회용 장갑 및 그의 제조 방법

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