JP3196298B2 - 電界効果トランジスタ - Google Patents

電界効果トランジスタ

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JP3196298B2 JP06723592A JP6723592A JP3196298B2 JP 3196298 B2 JP3196298 B2 JP 3196298B2 JP 06723592 A JP06723592 A JP 06723592A JP 6723592 A JP6723592 A JP 6723592A JP 3196298 B2 JP3196298 B2 JP 3196298B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電界効果トランジスタ、
特に2次元に量子化された電子を用いる高電子移動度電
界効果トランジスタ(HEMT)の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波の増幅,高速スイッチング等の高
速動作に適したトランジスタとして、Siよりも高移動
度材料であるGaAs等の化合物半導体より構成され、
2次元電子ガス(2DEG)層を用いるようにした高移
動度電界効果トランジスタ(HEMT)が知られてい
る。HEMTは電子の走行する層(チャネル層)と電子
を供給する層(ドープ層)とを分離する点が特徴であ
り、電子はチャネル層とドープ層とのヘテロ界面に形成
される量子井戸に2次元電子ガスとして蓄積される。な
お、電子の散乱を防ぐために、チャネル層とドープ層と
の間にスペーサ層を挟む構造もある。
【0003】また、GaAs等の化合物半導体ではエッ
チング加工を行う場合、原子の結合状態の違いによって
[011]軸方向と[01−1]軸方向とで異なる形状
にエッチングされるという性質があり、この結晶異方性
を利用してデバイスの使用目的に応じた素子形成を行う
ようにしている。例えば結晶異方性エッチングを行うこ
とにより窪んだ部分にゲート電極を形成しようとする場
合、[011]軸方向からながめた断面では溝の側面が
逆方向に傾斜(逆メサ)することから、[011]軸に
平行にゲート電極を形成する構造ではソース,ドレイン
電極を半導体層に極力接近させることができ、寄生抵抗
低減に有利となる。また、[01−1]方向からながめ
た断面では順メサとなり電極頭部から半導体層を遠ざけ
ることができるため、絶縁耐圧の向上に有利な構造とな
る。このように用途に応じて特定の結晶軸方向に電極を
配置するようにしている。
【0004】そして、このHEMTをさらに高性能化す
るために、チャネル材料にGaAsに比べ電子移動度の
高いInGaAsを用いた,Pseudomorphic HEMTと
呼ばれる構造が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、GaA
sにInを添加することにより電子移動度は確かに向上
されるが、格子定数が大きくなりInGaAs層の結晶
格子に歪みが入ることが知られている。
【0006】基板材料上に格子定数の異なる層を結晶成
長させると、結晶成長層に歪みが加わり、歪みによって
原子同士の結合が切れて転位が発生する。転位の発生す
る方向にはある一定の規則性があることが知られてお
り、たとえば文献“Journal ofCrystal Growth 111 (19
91) pp479-483”によれば、[100]軸方向の結晶成
長の場合、結晶成長層が圧縮歪みを受けている場合には
[011]軸に沿った転位が優先的に発生し、逆に結晶
成長層が拡張歪みを受けている場合には[01−1]軸
に沿った方向に優先的に転位が発生すると報告されてい
る。
【0007】ここで、チャネル層内を走行する電子が転
位面を横切ると、散乱を受け、電子の移動度は低下す
る。また、ドープ層あるいはスペーサ層に存在する転位
面がチャネル層と接する部分では電子の蓄積量が局所的
に少なくなるため、転位面を横切る電子の流れは阻害さ
れる。これらの理由によりいずれの場合でも抵抗の増大
が招来される。従って、歪みのある結晶層において特定
の結晶軸方向に優先的に転位が発生していると、抵抗が
結晶軸によって異なる現象すなわち抵抗異方性が発生す
る。従来技術では、抵抗異方性に注意を払うことなく素
子を形成するか、あるいはこの抵抗異方性の発生する結
晶軸の方向は結晶成長層の構造により一義的に決まるも
のとして素子を設計していた。
【0008】本発明は、従来技術では結晶成長層の構造
によって一義的に決まるものとして考えられていた抵抗
の異方性を、デバイスの用途に応じて積極的に制御する
ようにして、抵抗異方性にともなう素子性能の劣化の影
響を抑えることのできる電界効果トランジスタを提供す
ることを目的とする。
【0009】
【発明の概要】そこで、本発明者らは結晶成長層に歪み
が入ったときに優先的に発生する転位の方向が歪みの方
向に応じて異なる,即ち歪みの方向が圧縮の場合と拡張
の場合とでは90゜異なることに着目し、チャネル層
と、スペーサ層あるいはドープ層とに互いに逆方向の歪
みが加わるように素子を設計するようにして圧縮歪みが
加わる層と拡張歪みが加わる層との膜厚の比率を調節
し、それにより抵抗異方性を制御することを検討した。
【0010】すなわち、本発明は、歪みの加わった結晶
成長層を持つHEMTにおいて、チャネル層とスペーサ
層あるいはドープ層とを互いに反対方向の歪みを持つよ
うに形成し、材料や組成を選定して全体としての歪み量
を調節することにより抵抗異方性が生ずる結晶軸方向を
任意に制御し、抵抗の低い軸方向に沿ってソース,ゲー
ト,ドレイン電極を配置することにより、転位による散
乱の影響を最小限にして所望の結晶軸方向に電極を配置
した素子を形成するものである。
【0011】具体的には、半導体基板上に形成された
(100)面を結晶成長面とする半導体層が、電子が走
行するチャネル層と、電子を供給するドープ層とを有す
る電界効果トランジスタにおいて、チャネル層の材質を
基板材質あるいは基板とチャネル層との間に挟んだバッ
ファ層の最表面の材質よりも格子定数の大きな材質とし
てチャネル層に圧縮歪みを与え、スペーサ層あるいはド
ープ層の材質をチャネル層より格子定数の小さな材質と
してスペーサ層あるいはドープ層あるいはその双方の層
に拡張歪みを与えた構造であって、スペーサ層あるいは
ドープ層が薄く[011]軸方向の抵抗が[01−1]
軸方向の抵抗に比べて小さい場合には、ソース,ゲー
ト,ドレイン電極が順に[011]軸ないしはこれにほ
ぼ沿う方向に配置されており、スペーサ層あるいはドー
プ層が厚く[01−1]軸方向の抵抗が[011]軸方
向の抵抗に比べて小さい場合には、ソース,ゲート,ド
レイン電極が順に[01−1]軸ないしはこれにほぼ沿
う方向に配置されていることを特徴とする。
【0012】また、半導体基板上に形成された(10
0)面を結晶成長面とする半導体層が、電子が走行する
チャネル層と、電子を供給するドープ層とを有する電界
効果トランジスタにおいて、チャネル層の材質を基板材
質あるいは基板とチャネル層との間に挟んだバッファ層
の最表面の材質よりも格子定数の小さな材質としてチャ
ネル層に拡張歪みを与え、スペーサ層あるいはドープ層
の材質をチャネル層より格子定数の大きな材質としてス
ペーサ層あるいはドープ層あるいはその双方の層に圧縮
歪みを与えた構造であって、スペーサ層あるいはドープ
層が薄く[01−1]軸方向の抵抗が[011]軸方向
の抵抗に比べて小さい場合には、ソース,ゲート,ドレ
イン電極が順に[01−1]軸ないしはこれにほぼ沿う
方向に配置されており、スペーサ層あるいはドープ層が
厚く[011]軸方向の抵抗が[01−1]軸方向の抵
抗に比べて小さい場合には、ソース,ゲート,ドレイン
電極が順に[011]軸ないしはこれにほぼ沿う方向に
配置されていることを特徴とする。
【0013】以上により、基板材質,バッファ層,チャ
ネル層,ドープ層の材質、組成等を適宜選択することに
より歪みに起因する抵抗異方性が制御できる。また、抵
抗異方性に伴う素子性能の劣化の影響は、抵抗の小さく
なる軸方向に沿ってソース,ゲート,ドレイン各電極を
配置することにより防ぐことができる。
【0014】すなわち、用途に応じて所望の結晶軸方向
に電極が配置された素子を形成する場合、本発明によれ
ば、素子性能に与える影響が最小限になるようにその抵
抗異方性を制御することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説
明する。図1は本発明の構造の一例を示す構造図であ
る。以下、図1に示した構造を例にあげて、その抵抗異
方性の制御方法について説明する。
【0016】まず、図1に示すように半絶縁性のGaA
s(100)基板1上に、MBE法等を用いて順次、I
nAlAsバッファ層2,InGaAsチャネル層3,
InAlAsスペーサ層4,n型のInAlAsドープ
層5およびn型InGaAsキャップ層6を結晶成長さ
せる。本例では各層の条件を、InAlAsバッファ層
2はIn組成80%で2μm、InGaAsチャネル層
3はIn組成80%で40nm、InAlAsスペーサ
層4はIn組成65%で5nm、InAlAsドープ層
5はIn組成65%で5〜40nm、InGaAsキャ
ップ層6はIn組成65%で5nmとし、ドープ層5と
キャップ層6の不純物密度は2×1018cm-3としてい
る。この構成によりInGaAsチャネル層3内部のI
nAlAsスペーサ層4界面側に2次元電子ガスが生成
される。なお、スペーサ層4はドープ層5に添加したn
型不純物と2次元電子ガスとの空間的分離を大きくして
移動度を高くする役割をもち、キャップ層6はドープ層
5が酸化するのを防ぐ役割をもっている。
【0017】一般にInAlAsとInGaAsはIn
組成が同じ場合格子定数はほぼ等しく、In組成が大き
くなるに従ってGaAsよりも格子定数が大きくなる性
質がある。図1の構造ではチャネル層3はInGaAs
(In組成80%)を用いて作成しており、バッファ層
2を介しているもののチャネル層3内には圧縮歪みが残
留している。一方、スペーサ層4,ドープ層5,キャッ
プ層6はいずれもIn組成65%のInGaAsおよび
InAlAsを用いているためこれらの層内にはチャネ
ル層3に対して拡張歪みが加わる。
【0018】この構造においてInAlAsドープ層5
の膜厚を変化させ、[011]軸方向の抵抗R[011] と
[01−1]軸方向の抵抗R[01-1]とを測定し、両者の
比をとったものを図2に示す。
【0019】図2よりドープ層5が10nm以下(すな
わちスペーサ+ドープ+キャップ層20nm以下)の場
合では、[011]軸方向の抵抗R[011] と[01−
1]軸方向の抵抗R[01-1]とを比較すると、R[011] <
R[01-1]であるが、ドープ層厚さがそれ以上の場合には
異方性を持つ方向が入れ替わり、R[011] >R[01-1]と
なる。
【0020】すなわち素子全体に加わる歪みが、圧縮歪
みの方が主となる場合にはR[011]<R[01-1]である
が、拡張歪みの方が主となる場合にはR[011] >R[01-
1]であり、圧縮歪みと拡張歪みとの量を調整することに
より抵抗の低くなる結晶軸の方向を制御できることがわ
かる。
【0021】従って、[011]軸方向に沿ってソー
ス,ゲート,ドレイン電極を順に配置したい場合にはR
[011] が小さくなる条件,即ちドープ層を10nm以下
に形成すればよく、この場合、表面層を異方性エッチン
グしていわゆるリセスゲートを形成した場合、ゲート電
極の幅方向が[01−1]軸と平行となるためエッチン
グ断面は順メサとなり絶縁耐圧に優れた構造とすること
ができる。一方、[01−1]軸方向に沿ってソース,
ゲート,ドレイン電極を順に配置したい場合にはR[01-
1]が小さくなる条件,即ちドープ層を10nm以上に形
成すればよく、この場合リセスゲートのエッチング断面
は逆メサとなって寄生抵抗軽減に効果がある構造にする
ことができる。
【0022】図3に図1に示す構造を実際にHEMTに
適用した第1実施例を示す。半導体各層の構成は図1に
示したものと同じであり、半絶縁性GaAs(100)
基板1上にMBE法を用いて、InAlAsバッファ層
2,InGaAsチャネル層3(以上In組成80
%)、およびInAlAsスペーサ層4,n−InAl
Asドープ層5,n−InGaAsキャップ層6(以上
In組成65%)を順次積み重ねた構造をとる。
【0023】ドープ層5を例えば5nmと薄くした場合
には、素子全体に加わる歪みは圧縮歪みが主となること
から抵抗異方性はR[011] <R[01-1]となる。この半導
体基板を用いてHEMT素子を形成する場合、ソース電
極7,ゲート電極8,ドレイン電極9を抵抗の小さい
[011]軸方向に沿って順に配置すれば抵抗異方性の
影響は最小限に抑えることができる。しかも、ゲート電
極8をキャップ層6のエッチング除去した溝内に形成し
たいわゆるリセスゲート構造にした場合、エッチング断
面は図3(a)に示すように順メサ形状となり絶縁耐圧
に優れた構造とすることができる。
【0024】逆にドープ層5を例えば30nmと厚くし
た場合には、素子全体に加わる歪みは拡張歪みが主とな
り抵抗異方性はR[011] >R[01-1]となる。従ってHE
MT素子を形成する場合には、ソース電極7,ゲート電
極8,ドレイン電極9を抵抗の小さい[01−1]軸方
向に沿って配置すればよく、リセスゲートを形成した場
合のエッチング断面は図3(b)に示すように逆メサと
なり寄生抵抗軽減に有利な構造となる。なお、この場合
のエッチング深さは20nm以下とし、ゲート電極直下
のスペーサ層とドープ層との合計が20nm以上となる
ようにする。
【0025】さらに、電子の走行する2次元電子ガスは
In組成80%とIn組成比の高いInGaAsチャネ
ル層3に生成されることから、その電子移動度はより高
く、しかもキャリア供給側のドープ層5等はIn組成6
5%としてチャネル層3とのバンド不連続量を大きく保
つことにより、2次元電子ガスの電子密度を大きく保つ
ことができる。
【0026】なお、上記第1実施例ではGaAs基板1
上に直接In組成80%のInAlAsバッファ層を形
成する構造としたが、チャネル層3とスペーサ層4ある
いはドープ層5とに互いに逆方向の歪みを加えることに
より素子全体としての抵抗異方性が制御できればよく、
他にもいくつかの実施例が考えられる。
【0027】図4は本発明の第2実施例における膜構造
を模式的に示す図であり、半絶縁性GaAs(100)
基板1上に形成するバッファ層2としてIn組成を0%
から徐々に増やしてゆくいわゆるグレーティッドバッフ
ァ層を用いている。この構造では、グレーティッドバッ
ファ層2の最表面でのIn組成とチャネル層3のIn組
成とを変えることにより、チャネル層3に加わる歪みの
量,歪みの方向をより幅広く調整できるという特徴を持
つ。図4に示す構造ではチャネル層3に加える歪みを圧
縮歪みとして、InAlAsグレーティッドバッファ層
2の最表面でのIn組成を70%,InGaAsチャネ
ル層3のIn組成を80%とし、さらに上層のInAl
Asスペーサ層4,n−InAlAsドープ層5,n−
InGaAsキャップ層6はIn組成を65%として拡
張歪みを与えるようにしている。本実施例においても上
記第1実施例と同様にチャネル層3の圧縮歪み量とキャ
リア供給側のスペーサ,ドープ,キャップ層の拡張歪み
量との関係を制御すれば、抵抗異方性が制御でき、用途
に応じた素子設計が可能となる。
【0028】以上の実施例では基板の材質にGaAsを
用いた例を示したが、結晶成長が可能な他の材質の基
板、例えばInPやInAs等を用いてそれぞれの基板
の格子定数に対応したバッファ層あるいはグレーティッ
ドバッファ層を介することによっても同様の構造が作成
可能である。
【0029】図5は本発明の第3実施例における膜構造
を模式的に示す図であり、基板1の材料に半絶縁性In
P(100)を用い、バッファ層2をInPに格子整合
するIn組成52%のInAlAsで作製した例であ
る。この構造では、上記第1,第2実施例とは異なりバ
ッファ層2は基板1に対して格子整合しており、バッフ
ァ層2にはなんら歪みは加わっていない。従って、In
GaAsチャネル層3に加わる歪みはチャネル層のIn
組成のみによって決定することになり、チャネル層の歪
みの量を精密に規定できるという特徴を持つ。即ち、I
nGaAsチャネル層3のIn組成をバッファ層2より
高い80%とすることによりチャネル層3には圧縮歪み
が加わり、その膜厚に応じてその歪み量を制御できる。
一方、InAlAsスペーサ層4,n−InAlAsド
ープ層5,n−InGaAsキャップ層6はそのIn組
成をチャネル層3のそれより低い例えば50%とするこ
とにより拡張歪みが与えられ、その膜厚をチャネル層3
の圧縮歪み量に対して調整することにより圧縮歪み量に
対する拡張歪み量が制御でき、抵抗異方性が制御できる
ことになる。
【0030】また、図6に示すのは本発明の第4実施例
における膜構造の模式図である。基板1の材料およびバ
ッファ層2については上記第3実施例と同じであるが、
第4実施例ではチャネル層3に拡張歪みが、ドープ層5
には圧縮歪みがそれぞれ加わるように、InGaAsチ
ャネル層3のIn組成はバッファ層2のそれより低い5
0%とし、さらには、InAlAsスペーサ層4,n−
InAlAsドープ層5,n−InGaAsキャップ層
6のIn組成はチャネル層3のそれより高い例えば60
%としている。従って、ドープ層5の膜厚を変えた場合
の抵抗の小さくなる軸方向は上述した第1〜第3実施例
とは90゜入れ替わり、ドープ層5が薄いときにR[01
1] >R[01-1]、ドープ層5が厚いときにR[011] <R
[01-1]となる。このため、図3(a),(b)に示すよ
うに実際にHEMT素子を作製する場合は、用途に応じ
てリセスゲートのエッチング形状を逆メサ形状としたい
ときにはドープ層5を薄く、一方、順メサ形状としたい
ときにはドープ層5を厚くするというように、上記第1
実施例で説明した場合と逆の形状とすることにより、用
途に応じた素子を形成する場合、素子性能に与える影響
が最小限になるようにその抵抗異方性が制御可能であ
る。
【0031】なお、上記第4実施例に相当する構造はI
nP基板に限定するものでは当然なく、例えばGaAs
基板上にグレーティッドバッファ層を介してでも作製可
能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】抵抗異方性を確認するための試料の構造および
エッチング形状を説明するために供する図である。
【図2】図1においてInAlAsドープ層の膜厚を変
化させたときの抵抗異方性を示す特性図である。
【図3】本発明の第1実施例を用いたHEMT素子の構
造模式図である。
【図4】本発明の第2実施例における膜構造の模式図で
ある。
【図5】本発明の第3実施例における膜構造の模式図で
ある。
【図6】本発明の第4実施例における膜構造の模式図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3 チャネル層 4 スペーサ層 5 ドープ層 6 キャップ層 7 ソース電極 8 ゲート電極 9 ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−205326(JP,A) 特開 平2−125434(JP,A) 特開 平2−192737(JP,A) 特開 昭61−3464(JP,A) 特開 平1−158779(JP,A) 特開 昭61−210675(JP,A) 特開 平4−206739(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/778 H01L 21/338 H01L 29/812

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された(100)面
    を結晶成長面とする半導体層が、電子が走行するチャネ
    ル層と、電子を供給するドープ層とを有する電界効果ト
    ランジスタにおいて、 チャネル層の材質を基板材質あるいは基板とチャネル層
    との間に挟んだバッファ層の最表面の材質よりも格子定
    数の大きな材質としてチャネル層に圧縮歪みを与え、ス
    ペーサ層あるいはドープ層の材質をチャネル層より格子
    定数の小さな材質としてスペーサ層あるいはドープ層あ
    るいはその双方の層に拡張歪みを与えた構造であって、 スペーサ層あるいはドープ層が薄く[011]軸方向の
    抵抗が[01−1]軸方向の抵抗に比べて小さい場合に
    は、ソース,ゲート,ドレイン電極が順に[011]軸
    ないしはこれにほぼ沿う方向に配置されており、 スペーサ層あるいはドープ層が厚く[01−1]軸方向
    の抵抗が[011]軸方向の抵抗に比べて小さい場合に
    は、ソース,ゲート,ドレイン電極が順に[01−1]
    軸ないしはこれにほぼ沿う方向に配置されていることを
    特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に形成された(100)面
    を結晶成長面とする半導体層が、電子が走行するチャネ
    ル層と、電子を供給するドープ層とを有する電界効果ト
    ランジスタにおいて、 チャネル層の材質を基板材質あるいは基板とチャネル層
    との間に挟んだバッファ層の最表面の材質よりも格子定
    数の小さな材質としてチャネル層に拡張歪みを与え、ス
    ペーサ層あるいはドープ層の材質をチャネル層より格子
    定数の大きな材質としてスペーサ層あるいはドープ層あ
    るいはその双方の層に圧縮歪みを与えた構造であって、 スペーサ層あるいはドープ層が薄く[01−1]軸方向
    の抵抗が[011]軸方向の抵抗に比べて小さい場合に
    は、ソース,ゲート,ドレイン電極が順に[01−1]
    軸ないしはこれにほぼ沿う方向に配置されており、 スペーサ層あるいはドープ層が厚く[011]軸方向の
    抵抗が[01−1]軸方向の抵抗に比べて小さい場合に
    は、ソース,ゲート,ドレイン電極が順に[011]軸
    ないしはこれにほぼ沿う方向に配置されていることを特
    徴とする電界効果トランジスタ。
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