JP3196261U - シート係止部付き箱 - Google Patents

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康次 石原
康次 石原
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ビーテック株式会社
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Abstract

【課題】シートを固定するための切れ目が形成された箱体においてシートを固定する作業効率を改善するシート係止部付き箱を提供する。【解決手段】弾性を有する薄い板状の外壁で形成された箱状の本体に対して、当該本体の一面上に想定される所定の大きさ長方形の少なくとも一の対角線の両端近傍を横切る切れ込みであって、当該対角線上の最も近い対角を挟む前記長方形の二辺に達する長さを有する切れ込みである第一切れ込み21と、当該第一切れ込みを通る直線で二分される領域の内、前記対角線の中点が存する側の領域に向かって、第一切れ込み21の両端から形成される切れ込みである第二切れ込み22とを設ける。【選択図】図1

Description

本考案は、長方形状のシートを一面に固定できる構造を有する箱に関する。
商品パッケージとしてオリジナルデザインが印刷された箱を製造する場合、数千枚以上製造しなければ箱一つあたりのコストが高くなるので、数百枚程度しか製造しない企画商品においてはオリジナルデザインの箱を用いることが難しい。
これに対して、下記特許文献には、箱の一面にシートを固定するための切れ込みを設けることが示されており、このような構造の箱を用いればオリジナルデザインのシートのみを印刷すれば足り、箱は汎用のものを使用できるので、少量生産の企画商品であってもコストをかけることなくオリジナルデザインの箱で包装することが可能となる。
実用新案登録第3116083号公報 実開昭63−40316号公報
ところで、上記特許文献に記載の考案は、固定するシートの角部を挿入するように角部を含む対角線に交わる切れ込みが形成されているのみである。しかし、単純な切れ込みにシートの角を差し込むには切れ込み部分を撓ませて隙間を作る必要がありシートを固定する作業効率が悪いという問題が生じる。
本考案は、このような問題に鑑みて、シート固定するための切れ目が形成された箱体においてシートを固定する作業効率を改善することを課題とする。
上記課題を解決するために、本考案は、次のような構成を有する。
請求項1に記載の考案は、弾性を有する薄い板状の外壁で形成された箱状の本体と、前記本体の一面に形成される、当該一面上に想定される所定の大きさ長方形の少なくとも一の対角線の両端近傍を横切る切れ込みであって、当該対角線上の最も近い対角を挟む前記長方形の二辺に達する長さを有する切れ込みである第一切れ込みと、当該第一切れ込みを通る直線で二分される領域の内、前記対角線の中点が存する側の領域に向かって、前記第一切れ込みの両端から形成される切れ込みである第二切れ込みとを有するシート係止部付き箱である。なお、本願においては、本体が着脱できる蓋が設けられた箱状である場合、蓋を含めて本体というものとする。
請求項2に記載の考案は、前記シート係止部付き箱において、前記第二切れ込みは前記長方形における当該第二切れ込みに最も近い対角を挟む二辺に沿って形成されるものである。
以上のような構成により、本考案は、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の考案は、第一切れ込みに所定の大きさの長方形状のシートの角を挟む際に、シートの角を箱側に押し付けながら第一切れ込み側にスライドさせると、第二切れ込みによって第一切れ込みの内側の縁部が箱内側に移動するので、シートの角部を挿入する隙間が自然に形成され、簡単にシートの角部を第一切れ込みに挟むことができる。箱体は弾性を有する外壁で形成されるので箱内側に移動した第一切れ込みの縁部は元の位置に戻ろうとしてシートを裏面から押し上げるのでシートは安定した状態に保つことができる。
請求項2に記載の考案は、第二切れ込みは固定するシートの辺に沿って形成されることになるので、シート角部を挟む両辺近傍が第二切れ込みの外側の縁に当接して、シートの保持をより安定したものとすることができる。
実施形態に係るシート保持部付き箱の斜視図である。 実施形態に係るシート保持部付き箱にシートを固定した状態を示す斜視図である。 (a)(b)はシート保持部付き箱の変形例を示す平面図である。
以下、本考案の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に本実施形態に係るシート保持部付き箱Xの斜視図を示す。シート保持部付き箱Xは本体部10、本体部10に形成されるシート保持部20とから構成される。本体部10は、厚紙から形成された偏平な直方体状の箱体であり、最も小さい側面は開閉できるように形成されている。厚紙から構成されることで、一定の曲げ範囲において弾性を有する。
シート保持部20は本体部10の最も大きな上面に形成される切り込みにより構成される。切り込みは想定される大きさの長方形状のシートの4つ角を挟んで固定するものであり、当該想定される長方形状のシートの角に合う位置に4つ形成される。各切れ込みは、想定されるシートが固定されたときに、シートの対角線を横切るように形成される切り込みである第一切り込み21と、第一切り込み21の両端からシートの縁に沿うように形成される第二切り込み22とから構成される。
次に、以上のような構成を有するシート保持部付き箱Xの使用方法について説明する。使用者はシート保持部付き箱Xに固定されることが想定される大きさのシートに任意のデザインを印刷しておくものとする。そして、当該シートの一つの角部を対応するシート保持部20にスライドさせて挿入する。この際、シートの角部を上から軽く押さえるようにすると、シート保持部20には第二切り込み22が形成されているので、第一切れ込み21の内側縁部が下方に沈み、第一切れ込み21の隙間が広がって簡単に挿入することができる。同様の操作によりシートの4つの角をすべてシート保持部20に挿入固定した状態の斜視図を図2に示す。図2に示すようにシートSは4つの角が第一切れ込み21により狭持固定されるとともに、シートSの角部近傍の縁が第二切れ込み22の外側の縁に当接することでよりしっかりと固定され、また、シートSの角部近傍が大きく曲げられないので、シートSの角部近傍の撓みを抑制することができる。
以上、説明したように本実施形態に係るシート保持部付き箱Xは所定の大きさのシートを作業効率よく固定することが可能であり、固定した状態で安定かつシートの撓みが少ない状態で保持することができる。
なお、商品パッケージにおいては、シートを固定した後に透明なラッピングをすることでシートの脱落を確実に防止することが可能である。
また、上記実施形態では本体部として厚紙からなる偏平直方体状の箱を例示したが、箱の材質や形状は任意であり、薄いプラスチックの板体等別の材質を採用したり、円柱状の箱や取っ手が設けられた箱等任意の形態の箱を採用したりすることができる。
そして、シート保持部を設ける位置は、上面の他に側面や底面に設けてもよく、2箇所以上に設けることもできる。
さらに、上記実施形態では、シート保持部20を4箇所設けているが、図3(a)に示すように固定するシートの対角に合致するように2箇所のみ設けることもできる。また、第二切れ込み22は上記実施形態ではシートの縁に沿うように設けられているが、第一切れ込み21の内側を下方に移動させることのみを考慮する場合には、第一切れ込み21を通る直線で二分される領域の内、前記対角線の中点が存する側の領域に向かって第二切れ込みが存在すればよいので、例えば図3(b)のような切れ込みにすることも可能である。
X シート保持部付き箱
S シート
10 本体部
20 シート保持部部
21 第一切れ込み
22 第二切れ込み

Claims (2)

  1. 弾性を有する薄い板状の外壁で形成された箱状の本体と、
    前記本体の一面に形成される、当該一面上に想定される所定の大きさ長方形の少なくとも一の対角線の両端近傍を横切りる切れ込みであって、当該対角線上の最も近い対角を挟む前記長方形の二辺に達する長さを有する切れ込みである第一切れ込みと、
    当該第一切れ込みを通る直線で二分される領域の内、前記対角線の中点が存する側の領域に向かって、前記第一切れ込みの両端から形成される切れ込みである第二切れ込みと
    を有するシート係止部付き箱。
  2. 前記第二切れ込みは前記長方形における当該第二切れ込みにもっとも近い対角を挟む二辺に沿って形成されるものである請求項1に記載のシート係止部付き箱。
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