JP3195081B2 - 工業用防腐防カビ組成物 - Google Patents

工業用防腐防カビ組成物

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圭一郎 乾
元 熊谷
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シントーファイン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木材、パルプ、紙、繊
維、接着剤などの工業用原料および製品の防腐防カビ組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工業用防腐防カビ剤としてはハロ
ゲン化フェノール化合物や有機錫化合物が多用されてき
た。しかしながらこれらの化合物は急性及び慢性毒性が
強く、また比較的難分解性であるところから蓄積による
二次公害の懸念があり、これからの防腐防カビ剤として
は使用に適さなくなってきた。このため、より安全性の
高い防腐防カビ剤の開発が盛んに行われるようになり、
その一例として3−ヨード−2−プロピニルブチルカー
バメートなどの化合物が提供されており、木材、パル
プ、紙、繊維、接着剤および塗料等の諸工業分野におい
てカビの発生および腐敗を防止するために添加されるこ
とが多い。しかしながら3−ヨード−2−プロピニルブ
チルカーバメートだけの単一の成分の使用では、効力を
有する微生物の種が限られるなどの理由で充分な効力が
得られず、しばしば薬剤の使用量が増え、コストも高く
なることが多い。また、メチレンビスチオシアネートは
工業用の防腐防カビ剤として知られているが、単独に適
用した場合には微生物の抵抗性がしばしば生じ、且、適
用濃度もかなり高くしなければ充分な効力を得ることが
できない。また、メチレンビスチオシアネートは安定性
に関して充分でなく、かつ刺激性等の問題からも防腐防
カビ剤としては著しく適性を欠いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため各種の防腐防
カビ剤を組合せ、抗菌スペクトルの安定化や作用力の増
加などが試みられているが、通常はいずれかが一方の効
果の発現に留まるか、相加平均的な効果しか得られない
のが実情である。例えば、特開昭63−41405号に
は、上記3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメー
トに1,4−ビス−(2−エチルヘキシル)スルホコハ
ク酸ナトリウムを安定剤として使用する方法、さらに特
開平2−164803号には、上記3−ヨード−2−プ
ロピニルブチルカーバメートとベンズイミダゾール系化
合物を合剤にする方法が提案されている。また、特開平
3−130204号には、上記メチレンビスチオシアネ
ートとイソフタロニトリル誘導体を合剤にする方法、さ
らに特公平4−32722号では、上記メチレンビスチ
オシアネートと2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチ
アゾールを合剤にする方法が提案されているが、これら
の方法では防腐防カビ効力が著しく向上することはなく
充分ではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはその抗菌力
を補う為に鋭意研究を重ねた結果、有効成分として3−
ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとメチレン
ビスチオシアネートを組み合わせた場合、それぞれ単独
で用いた場合と比較して飛躍的に防腐防カビ効力の増大
することを見出し本発明を完成した。すなわち本発明は
3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとメチ
レンビスチオシアネートを有効成分として含有すること
を特徴とする工業用防腐防カビ組成物である。本発明の
3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート化合物
は安全性が高く、また蓄積性もないことが知られている
が、前述のように抗カビスペクトルに選択性があり、単
独では実用性に乏しい。メチレンビスチオシアネートは
蓄積性がなく、また前述の3−ヨード−2−プロピニル
ブチルカーバメートとの相乗効果によってその使用量が
著しく軽減することができることから、実用上無害な防
腐防カビ組成物を提供することが可能である。
【0005】本発明の防腐防カビ組成物は使用目的に応
じて、直接適用するか、あるいは油剤、乳剤、ペースト
剤、懸濁剤などの剤型として使用できる。また他の防腐
防カビ剤、殺菌剤、殺虫剤、劣化防止剤などを配合して
使用することも可能である。本発明組成物中における有
効成分の含有割合は特に限定するものではないが、3−
ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートとメチレン
ビスチオシアネートの配合比率は、重量比で1:19〜
19:1とするのが良く、好ましくは1:9〜9:1で
使用するのが望ましい。本発明の防腐防カビ組成物は各
種の工業用材料、製品に適用することができる。例え
ば、木材および木竹製品、パルプ、繊維、塗料、接着
剤、皮革、紙加工品、電子部品、壁装材、樹脂成形物な
どがあげられる。
【0006】
【実施例】次に本発明の実施例および比較例をあげて説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の説明においては化合物名を次の通り略記す
る。 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート:IP
BC メチレンビスチオシアネート:MBTC また%及び部は各々重量%及び重量部である。 (実施例1)IPBC1%、MBTC9%、キシロール
80%、乳化剤ソルポール2852(東邦化学社製)1
0%を均一に混合し、乳剤とした。 (実施例2)IPBC5%、MBTC5%、キシロール
80%、乳化剤ソルポール2852(東邦化学社製)1
0%を均一に混合し、乳剤とした。 (実施例3)IPBC9%、MBTC1%、キシロール
80%、乳化剤ソルポール2852(東邦化学社製)1
0%を均一に混合し、乳剤とした。 (実施例4)IPBC5%、MBTC5%、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル3%、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル硫酸塩2.5%、ホワイ
トカーボン1.5%、ザンサンガム0.2%、水82.
8%を混合して湿式粉砕機を通し懸濁剤とした。 (比較例1、2)IPBC、MBTCの各々について1
0%含有の単剤を調製し、比較例として用いた。
【0007】試験例1 エマルジョン塗料の防カビ 酢ビ−アクリル系エマルション塗料[神東塗料株式会社
製エンビ#60(防カビ剤無添加)]に規定量の薬剤を
添加し、No.5定性ろ紙上にろ紙と同重量の塗料を均
一に塗布して乾燥後、JISZ2911「カビ抵抗性試
験方法」記載の塗料の試験法に準じて3日後および7日
後の防カビ効力を評価した。なお、供試菌株としてJI
S記載の種類の他、実際に塗料壁面に発生した菌株(Pe
nicillium sp. 、Cladosporium sp.)を加えて試験し
た。結果を表1に示す。ただしカビ発育の程度の表示は
次の判定基準によった。
【0008】 −; 試験片上にカビの発育を全く認めない。 +; 試験片上のカビの発育部分の面積が全面積の1/
10を超えない。 ++; 試験片上のカビの発育部分の面積が全面積の1
/10〜1/3。 +++; 試験片上のカビの発育部分の面積が全面積の
1/3を超える。 なお試験例2及び3の結果についても同様の基準で表示
した。表1の結果から明らかなように、本発明組成物は
比較例のように単剤で用いた場合に比べ、著しい防カビ
効果が認められた。
【0009】
【表1】
【0010】試験例2 木材の防カビ 水で規程濃度となるように希釈した薬剤の溶液中にアカ
マツ辺材(縦2cm×横5cm×厚さ0.3cm)を3
0秒間浸漬した後風乾する。この試験片をポテトデキス
トロース寒天平板上に載せ、カビの混合胞子懸濁液1m
lをふりかけて28℃で28日間培養し、7日毎に観察
した。供試菌としてはChaetomium globosum 、Trichode
rma viride、Penicillium funiculosum 及び実際にアカ
マツに発生した野生の菌株(Fusarium sp.)を用いた。
結果を表2に示す。表2の結果から明らかなように、本
発明組成物は比較例のように単剤で用いた場合に比べ、
著しい防カビ効果が認められた。
【0011】
【表2】
【0012】試験例3 糊付綿布の防カビ 小麦デンプン5部、PVA2.5部、水92部を混合加
熱し、糊液とした。糊液に規定量の薬剤を添加した後、
40番ブロード綿布に綿布と等重量の糊液を含浸させ、
乾燥後JISZ2911「カビ抵抗性試験方法」記載の
繊維製品試験法(湿式法)に基づき、14日間培養して
防カビ効力を評価した。なお供試菌株としてJIS記載
の種類の他、実際に綿布に発生した菌株(Cladosporium
sp.、Alternaria sp.)をも加えて試験した。結果を表
3に示す。表3の結果から明らかなように、本発明組成
物は比較例のように単剤で用いた場合に比べ、著しい防
カビ効果が認められた。
【0013】
【表3】
【0014】試験例4 木材の防腐 ポテトデキストロース寒天平板で前培養した木材腐朽菌
からコルクボーラー(内径6mm)で菌体を打ち抜き、
これを薬剤を添加したポテトデキストロース寒天培地を
注いだシャーレの中央に置き、26℃で培養した。ブラ
ンクの菌叢がシャーレいっぱいに生育した時の各濃度に
おける菌槽の直径を測定し、ブランクに対する比率で生
育阻止率を求めた。供試菌としてはTyromyces palustr
is及びCoriolus versicolorを用いた。結果を表4に示
す。表4の結果から明らかなように、本発明組成物は比
較例のように単剤で用いた場合に比べ、著しい防腐効果
が認められた。
【0015】
【表4】
【0016】
【発明の効果】本発明組成物はそれぞれ単剤で用いた場
合に比べ著しい効力の向上があり、各種工業用材料、製
品の防腐防カビ剤として好適である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 47/48 A01N 47/12 B27K 3/34 B27K 5/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3−ヨード−2−プロピニルブチルカー
    バメートとメチレンビスチオシアネートを有効成分とし
    て含有することを特徴とする工業用防腐防カビ組成物。
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