JP3193925B2 - レンズシート - Google Patents

レンズシート

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロジェクションテレ
ビのスクリーンに用いられるフレネルレンズ、レンチキ
ュラーレンズあるいは集光用のフレネルレンズ等のレン
ズシートに関する。
【0002】
【従来の技術】スクリーン用フレネルレンズ、レンチキ
ュラーレンズや集光用フレネルレンズ等の比較的大きな
サイズのレンズシートを製作する場合は、平板状のレン
ズ型に樹脂板を当接し、これを加熱し、加圧してレンズ
面を転写して製造する方法が一般的である。ところがこ
の方法による時は、加熱や冷却に要する時間が長くかか
り、生産性を上げられないという難点があった。
【0003】このため最近では、レンズ型と透明基材と
の間に紫外線硬化型樹脂を介在させ、紫外線を照射して
硬化させる方法が提案されており、例えば特開昭61−
177215を挙げることができる。またこのような方
法によって得たフレネルレンズやレンチキュラーレンズ
も知られており、例えば特開昭63−167301、特
開平3−184001等がある。
【0004】ところで上記の如きレンズシートを製造す
る場合、レンズ部を形成する紫外線硬化型樹脂の性能と
しては、透明性基材との密着性、レンズ型からの離型
性、硬化後のレンズ部の強度あるいは光の透過性や屈折
率が高いこと等が要求されている。しかしこれらの要求
は通常の紫外線硬化型樹脂では達せられないことが多
い。中でも紫外線硬化型樹脂と透明性樹脂基材との密着
性が得られないことが多い。とりわけ透明性樹脂基材と
して、透明性や耐候性が優れこの種の材料として好適
な、メタクリル樹脂に代表されるアクリル系樹脂は、表
面の活性が乏しく紫外線硬化型樹脂との密着性が得られ
ず、これを高めることが強く望まれている。そのために
例えば、透明性樹脂基材少なくとも紫外線硬化樹脂の
接する面を、予め加熱する方法(特開平3−7331
9)、透明性基材の表面に一定の化合物を塗布した後、
活性エネルギー線を照射する方法(特開平3−7570
1)、透明性樹脂基材少なくとも紫外線硬化樹脂の接
する面を、予め粗面化する方法(特開平3−13240
2)などが提案されている。ところがこれらの方法を用
いることは、工程が複雑かつ大がかりになるばかりでな
く、生産性が著しくて低下し、製品のコストを上昇させ
るので好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
現状に鑑み、前記従来の欠点のないレンズシートを得る
ために鋭意研究をかさね、アクリル系樹脂基材の少なく
とも一面に、紫外線硬化型樹脂によりレンズ部が形成さ
れたレンズシートにおいて、特定の紫外線硬化型樹脂の
持つ化学的な密着力と伸びと強靭さを兼ね備えた性質を
見いだし、本発明を完成するに到った。
【0006】本発明の目的は、何等特別な装置、器具等
を用いることなく紫外線硬化型樹脂とアクリル系樹脂基
材との密着性に優れ、かつレンズ脱型時にレンズ部に欠
けの生じ難い、透明性に優れた、屈折率の比較的高いレ
ンズシートを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明すな
わち、アクリル系樹脂基材の少なくとも一面に、紫外線
硬化型樹脂によるレンズ部が形成されたレンズシートで
あって、このレンズ部の形成に用いられる紫外線硬化型
樹脂が、20〜80重量%の下記一般式(I)
【化2】 (式中のR1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭
素原子数2〜4のアルキレン基である)で表されるシア
ヌル環を有する(メタ)アクリレートと、20〜80重
量%のスチレン、メチルスチレンまたは塩化スチレン
からなる重合性組成物と、光重合開始剤とからなるもの
であることを特徴とするレンズシートにより達成するこ
とができる。
【0008】
【化2】 (式中のR1 は水素原子またはメチル基であり、R2
炭素原子数2〜4のアルキレン基である)で表されるシ
アヌル環を有する(メタ)アクリレートと、20〜80
重量%のスチレンもしくはスチレン誘導体とからなる
合性組成物と、光重合開始剤からなるものであること
を特徴とするレンズシートにより達成することができ
る。
【0009】以下、本発明のレンズシートを更に詳細に
説明する。
【0010】本発明に用いられるアクリル系樹脂基材の
原料の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル、グル
タルイミド環含有ポリメタクリル酸メチルあるいは50
重量%以上のメタクリル酸メチルと50重量%以下の他
の共重合可能な重合性不飽和単量体との共重合体をあげ
ることができる。メタクリル酸メチルと共重合させても
ちいることができる重合性不飽和単量体としては、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル、
アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル、スチ
レン、α−メチルスチレン、無水マレイン酸、アクリロ
ニトリル等をその具体例としてあげることができる。
【0011】アクリル系樹脂基材の厚みはレンズシート
の仕様によって定めるが、その機械的強度の面から1〜
10mmのものが好ましい。
【0012】本発明のレンズシートのレンズ部の形成に
用いる紫外線硬化型樹脂中の重合性組成物は二成分から
なり、その第一成分は下記の一般式(I)
【0013】
【化3】 で表される式中、R1 は水素原子またはメチル基であ
り、紫外線硬化性の観点から水素原子が好ましい。ま
た、R2 は炭素原子数2〜4のアルキレン基である。R
2 の炭素原子数が5以上になると得られる紫外線硬化型
樹脂の強靭さが損なわれる。具体的なR2 としては−C
2 CH2 −、−CH2 CH(CH3 )−、−CH2
2 CH2 CH2 −、−CH2 C(CH32 −、等が
挙げられる。
【0014】また、本発明の重合性組成物は、第一成分
量を20〜80重量%含んでいなければならない。該化
合物が20重量%未満であると該化合物の持つ強靭かつ
伸びのある特徴が発揮されず、金型からの脱型時に欠け
やすくなり、好ましくない。また、該化合物が80重量
%以上になると該化合物の粘度が高いため、粘度が上昇
し、レンズ型への展延が難しくなり、気泡を噛み込みや
すくなる。
【0015】本発明で用いる重合性組成物の第二成分
は、下記式でそれぞれ表されるスチレン、メチルスチレ
ンまたは塩化スチレンである
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】 また、重合性組成物は第二成分を20〜80重量%含ん
でいなければならない。第二成分が20重量%未満にな
ると該化合物の持つアクリル系樹脂基材に対する密着性
を向上させる特徴が発揮されず、アクリル系樹脂基材と
の密着性が損なわれ、また粘度が上昇し、レンズ型への
展延が難しくなり、気泡を噛み込みやすくなる。また、
第二成分が80重量%以上であると第一成分の持つ強靭
かつ伸びのある特徴が発揮されず、金型からの脱型時に
欠けやすくなり、好ましくない。
【0019】上記第一及び第二成分は上記比率で配合す
ることにより、アクリル系樹脂基材との密着性に優れ、
また、伸びと強靭さを備えているため、レンズ型から脱
型しやすく、かつレンズ部に欠けの生じ難い、透明性に
優れた紫外線硬化型樹脂が得られる。さらに組成物の粘
度が低く型への展延が容易で気泡を噛み込み難い特徴を
持っている。さらに、積層構造のために生じやすい反り
も殆どないものが得られる。該紫外線硬化型樹脂がアク
リル系樹脂基材に対し密着する理由は十分に解明されて
いないが、上記第二成分がアクリル系樹脂基材の表面を
ある程度膨脹させ、かつ第一成分と反応することにより
密着していると推定される。この膨潤は常温で瞬間的に
起きると考えられ、そのため加熱したり、処理時間を
ける必要もない。
【0020】本発明の紫外線硬化型樹脂に用いられる光
重合開始剤としては、公知のどのような光重合開始剤で
あってもよいが、配合後の貯蔵安定性の良いことが要求
される。このような光重合開始剤の具体例としては、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインア
ルキルエーテル系、2,2−ジエトキシアセトフェノ
ン、4′−フェノキシ−2,2−ジクロロアセトフェノ
ン等のアセトフェノン系、2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピオフェノン、4′−イソプロピル−2−ヒドキロ
シ−2−メチルプロピオフェノン、4′−ドデシル−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン等のプロピ
オフェノン系、ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−
4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、ベ
ンジルメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオ
キサイド系、及び2−エチルアントラキノン、2−クロ
ルアントラキノン等のアントラキノン系、その他、チオ
キサントン系光重合開始剤等が挙げられる。特に好まし
いものとしては、2,2−ジエトキシアセトフェノン、
ベンジルジメチルケタール、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等である。こ
れら光重合開始剤は1種でも2種以上任意の割合で混合
使用してもかまわない。
【0021】本発明中の紫外線硬化型樹脂において、光
重合開始剤の使用量はその種類によって異なるが、重合
性組成物が重合するに必要十分な量が好ましい。上記の
光重合開始剤にトリエタノールアミン、メチルジエタノ
ールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチル等の光開始助剤を加えることも
できる。
【0022】また、本発明の紫外線硬化型樹脂は禁止
剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、消泡剤等の
各種添加剤を添加することもある。
【0023】本発明の紫外線硬化樹脂には、上記の光開
始助剤、各種添加物の他、上記第一成分である一般式
(I)で表わされるシアヌル環を有する(メタ)アクリ
レートを製造する際副生する化合物やその他の物質を1
0重量%以下の範囲、好ましくは5重量%以下含有して
もよい。
【0024】本発明の紫外線硬化型樹脂を紫外線硬化す
る場合、蛍光ケミカルランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、メタルハライドランプを光源とする紫外線を照射す
ることが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1,2、比較例1〜3表1 に示すような組成を持った重合性組成物を調し、
各々に光重合開始剤として2,2−ジエトキシアセトフ
ェノンを樹脂組成物に対し4重量%添加して紫外線硬化
型樹脂とした。
【0026】各紫外線硬化型樹脂200gを903×6
94mmのニッケルスタンーのレンズ型に室温(約20
℃)で流延させた後、913×704mmの透明メタクリ
ル樹脂押し出し板(紫外線吸収剤を含まないもの)厚
3mmを重ね、直ちに蛍光ケミカルランプ(東芝製「FL
40BL」)を用いて照射距離10cmで、表1に示す照
射時間、紫外線を照射し、硬化させ、脱型してレンズシ
ートを得た。
【0027】なお、表1に示す特性評価は以下の方法で
行った。 (1)密着性 JIS K5400に準拠し、粘着テープによるクロス
カット試験によって評価した。
【0028】 全く剥離しないもの: ○ 一片でも剥離したもの: × (2)欠け 脱型後のレンズシートのレンズ部を目視にて観察し、評
価した。
【0029】 全く欠けていないもの: ○ 一箇所でも欠けているもの: × (3)気泡 脱型後のレンズシートのレンズ部を目視にて観察し、評
価した。
【0030】 全く気泡のないもの: ○ 一箇所でも気泡のあるもの: ×
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明により、何等特別な装置、器具等
を用いることなく、紫外線硬化型樹脂とアクリル系樹脂
基材との密着性に優れ、かつレンズ型からの脱型時にレ
ンズ部に欠けの生じ難い、透明性に優れた、屈折率の比
較的高いレンズシートが得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系樹脂基材の少なくとも一面
    に、紫外線硬化型樹脂によるレンズ部が形成されたレン
    ズシートであって、このレンズ部の形成に用いられる紫
    外線硬化型樹脂が、20〜80重量%の下記一般式
    (I) 【化1】 (式中のR1は水素原子またはメチル基であり、R2は炭
    素原子数2〜4のアルキレン基である)で表されるシア
    ヌル環を有する(メタ)アクリレートと、20〜80重
    量%のスチレン、メチルスチレンまたは塩化スチレン
    からなる重合性組成物と、光重合開始剤とからなるもの
    であることを特徴とするレンズシート。
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JPWO2006082629A1 (ja) * 2005-02-01 2008-06-26 新日鐵化学株式会社 光学スクリーン用樹脂材料及び光学スクリーン
CN103819420A (zh) * 2013-07-01 2014-05-28 江阴摩尔化工新材料有限公司 紫外光固化低聚物、其合成方法及含有该低聚物的紫外光固化涂料
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