JP3193864B2 - 化合物半導体素子の製造方法 - Google Patents
化合物半導体素子の製造方法Info
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Description
製造方法、特に化合物半導体素子の電極の形成方法に関
する。
いて、図3を参照して説明する。図3(a)乃至(g)
は従来例による化合物半導体素子の製造工程図である。
図3(a)は、n型GaP基板1の上にn型GaPエピ
タキシャル層2、p型GaPエピタキシャル層3を順次
成長させたウェハ4の状態を示している。
を制御した(バックラップ工程)後、図1(c)に示す
ように、n型GaP基板1の裏面側にAu合金層を形成
後、エッチングによってカソード電極5を形成する。
エピタキシャル層3の上面にアノード電極層6をEB
(ELECTRON BEAM:以下、単にEBと記す)蒸着法によ
り形成する。このアノード電極層6は例えば下層がAu
Be層、上層がAu層から構成される。ここで、アノー
ド電極層6の厚みは通常、1.5〜2.0μm程度であ
る。
トリソ工程を行う。即ち、ウェハー上をフォトマスク7
でカバーし、図3(f)のように不要部をエッチング除
去してアノード電極6’を得る。
を素子毎に分断して(ダイシング工程)、最終的な素子
を得る。
では、AuBe/Au構造のアノード電極6’をEB蒸
着法によって形成しているが、この場合、AuBeイン
ゴット中のBe濃度はAuとBeの蒸気圧の違いから蒸
着の度に低減してしまう傾向にある。
eの原子量197、Auの原子量9)、EB用電磁気の
影響を受けウェハーまで到達されないBe元素が多い。
このため、蒸着の都度、AuBe材料を補充しても蒸着
回数とともに形成されたAuBe層中のBe濃度が低下
し、安定したAuBe層の形成が困難となる。
安定して得られず、電極6’とウェハー界面での接触抵
抗が高まったり、ノンオーミックになったりする。
ーボンディングを良好とするために、Auのキャップ層
を厚く積み(例えば0.5μm〜2μm)、アノード電
極6’のトータルの厚みを1.5〜2.0μm程度形成
していたが、一方、電極厚を厚くする程その引っ張り応
力も増加する。さらに、電極形状が例えば4角形の場
合、その角部分に応力が集中し易く、特に図3(g)の
A部拡大図である図4に示すように、アノード電極6’
周辺下部P部が光取り出し効率向上のために粗面処理さ
れていると、その応力により電極下部表面層3のウェハ
ー結晶が破壊される不具合が生じる。
6’を形成する際には、前述のように通常のフォトリソ
工程、即ち、AuBe/Au層6上に電極部のみ被覆す
るように配したフォトマスク7を介してケミカルエッチ
ングを行う。ここで、エッチング溶液としては、ヨウ化
アンモニウム系Auエッチャントを使用するが、この
際、AuBe層とAu層界面で部分的にエッチングが進
行せず、特にAu層の外周がオーバーエッチングとなっ
てしまう場合があった。
に安定したオーミックコンタクトがとれる電極構造を有
する化合物半導体素子を実現すること、また、電極形成
のためのエッチングをスムーズに行え安定した電極形状
が得られる化合物半導体素子の製造方法を提供すること
にある。
に本発明の請求項1は、第1金属層と該第1金属層上に
積層される第2金属層とからなる電極構造を有する化合
物半導体素子の製造方法において、前記第1金属層を抵
抗加熱蒸着にて形成する工程と、次いで前記第1金属層
上にEB蒸着にて前記第2金属層を形成する工程と、を
含むことを特徴とする。
物半導体素子の製造方法において、前記抵抗加熱蒸着と
前記EB蒸着とを同一の蒸着装置内にて行うことを特徴
とする。
づれかに記載の化合物半導体素子の製造方法において、
前記電極構造は前記第1金属層及び第2金属層がそれぞ
れ、AuBe層及びAu層からなるAuBe/Au電極
であることを特徴とする。
物半導体素子の製造方法において、AuBe層を抵抗加
熱蒸着にて形成する工程と、次いで前記AuBe層上に
EB蒸着にてAu層を形成する工程と、前記AuBe/
Au層をヨウ化アンモニウム系Auエッチャントにバッ
ファードフッ酸を混入させたエッチャントによって選択
的にエッチングしてAuBe/Au電極を得ることを特
徴とする。
る。
成をEB蒸着ではなく抵抗加熱蒸着によって行ってお
り、1バッチ毎に処理材料を使い切るので、第1金属層
を構成する各元素の濃度は常に安定した状態となって、
オーミック性に優れた電極構造を実現できる。
成及びこの後に行う第2金属層のEB蒸着による形成も
同一蒸着装置内で行うので、蒸着工程をスムーズに行え
るだけでなく、両層の密着性も保証できる。
求項3に示すようなAuBe/Au層があり、このよう
な構造の場合に本発明は有効である。特にこの構造の場
合、従来のEB蒸着によればBe濃度が不安定になって
いたが、本発明の方法によれば極めて安定したBe濃度
を確保でき、安定したオーミックコンタクトを保証でき
る化合物半導体素子を実現できる。
層をヨウ化アンモニウム系Auエッチャントにバッファ
ードフッ酸を混入させたエッチャントによって選択的に
エッチングする工程をとる。このように、エッチャント
にバッファードフッ酸を混入させることによってAuB
e層に形成される酸化膜を除去できるので、AuBe層
からAu層にわたってスムーズなエッチングを行うこと
ができる。
を参照して説明する。図1(a)乃至(f)は本実施例
による化合物半導体素子の製造方法を示す工程図であ
る。ここで、カソード電極の形成までは従来と同じであ
るので省略する。なお、図3と同一機能部分には同一記
号を付している。
成の前処理としてウェハー4表面を硫酸+過酸化水素系
エッチャントにより清浄化する。
方の機構を併せ持つ蒸着機にウェハー及び蒸着材料をセ
ットする。ここで、Beを1重量%含有したAuBe材
料を抵抗加熱用Wボートに、また、Au材料をEB蒸着
用ハースに1回の蒸着に必要な所定量をセットする。こ
こで、AuBe材料については1バッチ毎の使い切りと
する。
動蒸着によりAuBe層61を抵抗加熱方式により形成
する。次いで図1(c)に示すように、AuBe層61
の上にAu層62をEB方法により高真空下において連
続蒸着する。ここで、各層の厚みについては、水晶振動
子の周波数にて制御する成膜コントローラーによって、
AuBe層61の厚みを200nm、Au層62の厚み
を1100nm(電極全厚:1300nm)となるよう
に設定した。
めにフォトリソ工程を行う。まず、図1(d)に示すよ
うに、フォトマスクとなるフォトレジスト7によって電
極パターン保護膜を形成するが、これによって最終的に
得られる電極パターン6’の外周形状は角部のない曲面
形状、ここでは図2に模式的に示した上面図に示すよう
な円形状となるようにしている。
て電極形状に除去することになるが、ここで、AuBe
/Au層のエッチャントとしては、ヨウ素+ヨウ化アン
モニウム+エタノール+DIW(DE-IONIZED WATER:純
水)を混合させた従来のAuエッチャントに、フッ化ア
ンモニウムを主成分とするBHF(バッファードフッ
酸:以下、BHFと記す)を約10%程度混合させたも
のを使用している。
せることにより、従来のAuエッチャントを使用した場
合の問題点、即ちAuBe層とAu界面で部分的にエッ
チングの進行が止まる、特にAu層の側面部がオーバー
エッチングされるという現象を解消することができる。
ッチングの進行が止まっていた理由は、AuBe層62
の表面に形成された酸化膜が原因であると考えられる。
そこで、この酸化膜を除去するために本発明では、BH
Fをエッチャントに混合するようにしている。
トを使用することにより、AuBe層61からAu層6
2へと連続したスムーズなエッチングが可能となる。
(e)に示すように、レジスト7を除去しアロイを行っ
て良好なオーミックコンタクトを有するアノード電極
6’が得られる。
(f)に示すように、ダイシングによってPN接合分断
を行って1チップずつの素子形成を行う。
のダメージ層除去のために硫酸系エッチャントによるエ
ッチングの後、光の取り出し効率を高めるために塩酸ボ
イルにて粗面化処理を行い最終素子を得る。
は、抵抗加熱方式とEB方式の両工程を取り得る蒸着装
置を使用し、AuBe層を抵抗加熱方式にて、またAu
層をEB方式にて連続形成するので、AuBe層、Au
層の密着強度を損ねることなく電極層を形成できる。こ
こで、AuBe層は抵抗加熱方式によって形成している
ことから、AuBe材料をバッチ毎に必要な量のみセッ
トし、1回毎に使い切っているので、EB方式のインゴ
ットを使用する方式とは異なり、常にBe濃度の安定し
たAuBe層の形成が可能となる。この結果、アノード
電極6’は素子に対して安定したオーミックコンタクト
をとれるようにできる。
ンディングを良好にするために、その層厚を1μm以上
にする必要があるが、抵抗加熱方式では通常その材料セ
ット量に制限があり厚膜形成には向かないことから、従
来通りEB蒸着によって形成する。
上させるために、粗面化処理を行っているが、この工程
の際、電極周囲下部も粗面化されるので、図4から明ら
かなように外力や応力に対して弱くなっており、電極下
部が結晶破壊してしまう場合がある。
たように電極膜厚を1300nmと従来構造よりも薄く
形成しており、また、電極形状を円形状としていること
により、電極剥離等が生じにくくなっており信頼性が高
い。ここで、実験の結果、明らかになった電極形成方
法、電極膜厚、電極形状と各評価項目との関係を示す
と、下記表の通りである。
0μm〜1.5μmにすることによって電極剥離を防止
できることが分かった。
によれば、素子に対して常に安定したオーミックコンタ
クトをとれる電極を有する化合物半導体素子を実現でき
る。また、電極形成のためのエッチングをスムーズに行
え、安定した電極形状を得ることができる。
おり剥離等の問題が生じず、信頼性が高い。
例による化合物半導体素子の製造方法を示す工程図であ
る。
図である。
合物半導体素子の製造方法を示す工程図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 第1金属層と該第1金属層上に積層され
る第2の金属層とからなる電極構造を有する化合物半導
体素子の製造方法において、 前記第1金属層を抵抗加熱蒸着にて形成する工程と、 次いで前記第1金属層上にEB蒸着にて前記第2金属層を
形成する工程と、を含むことを特徴とする化合物半導体
素子の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の化合物半導体素子の製
造方法において、 前記抵抗加熱蒸着と前記EB蒸着とを同一蒸着装置にて
行うことを特徴とする化合物半導体素子の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2のいづれかに記載の化
合物半導体素子の製造方法において、 前記電極構造は前記第1金属層及び第2金属層がそれぞれ
AuBe層及びAu層からなるAuBe/Au電極であ
ることを特徴とする化合物半導体素子の製造方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の化合物半導体素子の製
造方法において、 前記AuBe層を抵抗加熱蒸着にて形成する工程と、 次いで前記AuBe層上にEB蒸着にてAu層を形成す
る工程と、 前記AuBe/Au層をヨウ化アンモニウム系Auエッ
チャントにバッファードフッ酸を混入させたエッチャン
トによって選択的にエッチングしてAuBe/Au電極
を得ることを特徴とする化合物半導体素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04105996A JP3193864B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 化合物半導体素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP04105996A JP3193864B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 化合物半導体素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09232255A JPH09232255A (ja) | 1997-09-05 |
JP3193864B2 true JP3193864B2 (ja) | 2001-07-30 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP04105996A Expired - Fee Related JP3193864B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 化合物半導体素子の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3193864B2 (ja) |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP04105996A patent/JP3193864B2/ja not_active Expired - Fee Related
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