JP3193700B2 - 組み替え式パズルゲーム - Google Patents

組み替え式パズルゲーム

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  • Multimedia (AREA)
  • Toys (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のパズルピー
スをパズルケース内に複数通りの配置パターンではめ込
むことができるように構成された組み替え式パズルゲー
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の組み替え式パズルゲ
ームとして、例えば正方形や長方形またはその他の形状
に形成されたパズルケースに、三角形や四角形またはそ
の他の形状に形成された複数のパズルピースを組み合わ
せてはめ込むものがある。このパズルゲームは、各パズ
ルピースの配置パターンを複数通りに変化させてパズル
ケースにはめ込むことができるように、パズルケースと
パズルピースの形状が定められている。
【0003】この種のパズルゲームは、手軽に楽しめる
娯楽手段として用いられており、例えば旅館などの宿泊
施設において、宿泊している人のためにこの種のパズル
ゲームを各室に備えているところがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の組み替え式パズ
ルゲームは、複数のパズルピースを複数通りの配置パタ
ーンでパズルケースにはめ込むことが可能になってはい
るものの、一般にそのパターンが数通りしかなく、パズ
ルをしている人がパズルピースの配置を比較的早く覚え
てしまい、飽きられてしまうのが早いという欠点があっ
た。
【0005】一方、パズルピースの数や種類を増やせば
配置のパターン数を増やすことは可能となるが、そうす
ると逆にパズルを完成するのが難しくなりすぎて、この
種のパズルゲームの特徴である手軽な娯楽性を損なって
しまうことになる。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みて創案
されたものであり、その目的とするところは、複数のパ
ズルピースをパズルケースに複数通りの配置パターンで
はめ込むタイプの組み替え式パズルゲームにおいて、パ
ズルの完成が難しくなりすぎてしまうのを防止しつつ、
パズルピースの配置のパターン数を増やせるようにする
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の台形を
組み合わせてパズルピース及びパズルケースを構成する
ことで、パズルピースの多彩な配置を可能にしたもので
ある。
【0008】具体的に、本発明が講じた解決手段は、複
数のパズルピースと、該パズルピースを複数の配置では
め込むことができるように構成されたパズルケースとを
有する組み替え式パズルゲームを前提としている。そし
て、パズルピースとパズルケースが、それぞれ、上底と
両側辺の長さが等しく、かつ下底が上底及び側辺の2倍
の長さに形成された台形を組み合わせた形状に構成さ
れ、パズルピースが、上記台形形状の2個の小片を、台
形の頂点同士、または頂点と下底の中央点とで合致する
位置で接合することにより構成されている。このパズル
ピースは、上記台形形状に形成された2個の小片が組み
替え可能に接合されている。
【0009】上記構成において、パズルケースは、上記
台形形状を偶数個隙間なく組み合わせて構成し、隣り合
う台形を頂点同士、または頂点と下底の中央点とで合致
するように配置することで構成できる。
【0010】また、上記構成において、パズルケース
は、上記台形形状に形成された偶数個の構成片を互いに
接合して構成することができる。
【0011】また、上記構成において、パズルケースの
構成片は、第1係合手段を備えた第1構成片と、第2係
合手段を備えた第2構成片とから構成することができ
る。その場合、第1係合手段を、上記台形形状の第1構
成片の上底中央に設けられた突起と、両側辺の中央及び
下底の両端から4分の1の位置に設けられた凹部とから
構成し、第2係合手段を、上記台形形状の第2構成片の
上底中央に設けられた凹部と、両側辺の中央及び下底の
両端から4分の1の位置に設けられた突起とから構成し
て、各構成片の突起と凹部とを、互いに係合するように
構成することができる。
【0012】また、上記構成において、パズルピース
は、2個の小片を接合する接合片を含み、各小片には、
該接合片と嵌合する嵌合凹部を形成することができる。
【0013】また、上記構成において、嵌合凹部は、小
片の側面の全周に形成された溝により構成することがで
きる。
【0014】本発明のパズルゲームは、パズルを完成可
能なパズルピースの組み合わせと、その組み合わせによ
るパズルピースのパズルケースへの配置とが記載された
カードを含む構成にすることができる。
【0015】その場合、カードの一方の面にパズルピー
スの組み合わせを記載し、他方の面にパズルピースの配
置を記載することが好ましい。
【0016】−作用− 上記解決手段において、パズルピースとパズルケースを
構成する基本形状になっている台形は、正三角形を3つ
並べた形状である。したがって、その台形形状の小片を
2個接合したパズルピースは、その正三角形を6つ含ん
でいる。一方、パズルケースも、同じ台形を基準として
構成されているため、全パズルピースに含まれる正三角
形の総数と同数(6の倍数)の正三角形を含む形状とな
っている。
【0017】したがって、パズルケースの中を正三角形
3つを含む台形の領域に区分し、さらにその台形の領域
を2つ合わせた形状に対応したパズルピースを選択する
と、パズルピースをパズルケースに配置できる。そし
て、この場合に、パズルケースの中を正三角形3つを含
む台形に区切る方法が多数存在し、その正三角形3つを
含む台形を2つ組み合わせる方法も多数存在することか
ら、パズルピースは、数多くの配置でパズルケースには
め込むことができる。また、パズルピースを、上記台形
形状に形成された2個の小片を組み替え可能に接合する
構成にしているので、パズルピースを変形させることが
できる。
【0018】上記構成において、パズルケースを、上記
台形形状を偶数個隙間なく組み合わせて構成し、隣り合
う台形を頂点同士、または頂点と下底の中央点とで合致
するように配置して構成すると、パズルケースを容易に
作ることが可能となる。特に、パズルケースを、上記台
形形状に形成された偶数個の構成片を互いに接合して構
成すると、その作成がより容易となる。
【0019】また、パズルケースの構成片を、第1係合
手段を備えた第1構成片と、第2係合手段を備えた第2
構成片とから構成すると、各係合手段の係脱により各構
成片を着脱することが可能になるので、パズルケースを
組み替えることが可能になる。
【0020】また、パズルピースを、嵌合凹部を有する
2個の小片を接合片で接合するように構成すると、パズ
ルピースの組み替えを簡単に行える。さらに、嵌合凹部
を、小片の側面の全周に形成された溝により構成する
と、各小片を、例えば2枚の台形片をスペーサなどを挟
んで重ねた状態に接合することなどで、簡単に形成でき
る。
【0021】また、本発明のパズルゲームに、パズルを
完成可能なパズルピースの組み合わせと、その組み合わ
せによるパズルピースのパズルケースへの配置とが記載
されたカードを含む構成にすると、パズルを完成するの
が難しい場合にカードを参照 することができ、カードの
一方の面にパズルピースの組み合わせを記載し、他方の
面にパズルピースの配置を記載したものを用いると、カ
ードの参照が容易となる。
【0022】
【発明の効果】上記解決手段によれば、比較的単純な形
状の台形を元にしてパズルピースとパズルケースを構成
しており、このパズルピースを数多くの配置でパズルケ
ースにはめ込むことができるので、手軽な娯楽性を損な
うことがなく、しかも多彩な配置を可能にしたことによ
り、すぐに飽きられてしまうことも防止できる。また、
パズルピースを構成する2個の小片を組み替え可能に接
合する構成にしているので、パズルピースを変形させる
ことができ、ゲームをより多彩に楽しむことができる。
【0023】また、台形の構成片を複数個接合してパズ
ルケースを構成すると、パズルケースを容易に作成で
き、各構成片を着脱可能に構成するとパズルケースを組
み替えることによりゲームをより多彩にすることができ
る。
【0024】また、小片同士を接合するのに、接合片
や、小片の側面に形成した溝を利用すると、簡単な構成
で小片同士の接合を可能にすることができる。
【0025】また、パズルピースの組み合わせと、その
組み合わせによるパズルピースのパズルケースへの配置
とが記載されたカードを用いると、パズルを完成するの
が難しい場合にカードを参照して正しい配置を学ぶこと
により、使用する人のパズルゲームの能力を高めること
が可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0027】−パズルケース− 図1は本実施形態1の組み替え式パズルゲームのパズル
ケース1を示す斜視図、図2はパズルケース1の横断面
図である。パズルケース1は、基板1aと、その外周に
設けられた枠1bとから構成されている。基板1a及び
枠1bは、それぞれ、図3(a)及び図3(b)に示す
台形の基板構成片11及び枠構成片12を複数個接合す
ることにより構成されている。
【0028】基板構成片11と枠構成片12は、それぞ
れ、上底と両側辺の長さが等しく、下底がその2倍の長
さの台形形状に形成され、枠構成片が、基板構成片より
も厚みのある形状に形成されている。そして、基板1a
は16個の基板構成片11を隙間なく並べることにより
構成され、隣り合う基板構成片11は、台形の頂点同
士、または頂点と下底の中央点とで合致するように配置
されている。また、枠1bは、18個の枠構成片12
を、上底または下底が基板の外周面に接するように配置
して構成されている。そして、これらの構成片11,1
2を互いに接着することにより一体化させて、上記パズ
ルケース1が構成されている。
【0029】なお、本実施形態では、パズルケース1を
ライオンを模した型に形成している。また、上記実施形
態1では、枠構成片12を基板構成片11よりも厚く形
成しているが、枠1bは基板構成片11と同じ厚さの構
成片を2枚ないし3枚程度重ねて構成することもでき
る。
【0030】−パズルピース− 図4(a)〜図4(i)は、上記パズルケース1内には
め込むのに用いる9種類のパズルピース2(2a〜2
i)の形状を示す斜視図である。パズルピース2a〜2
iは、パズルケース1を構成する台形と同形の台形に形
成された2個の小片21,21を組み合わせて構成され
ている。
【0031】各小片21は、斜視図である図5(a)
と、断面図である図5(b)に示すように、2枚の台形
片22の間にスペーサ23を挟んで接合した構成で、小
片21の側面全周に溝(嵌合凹部)24が形成されてい
る。そして、各パズルピース2a〜2iは、2個の小片
21,21を、図5(c)に示す接合片25を用いて互
いに接合することにより構成されている。接合片25
は、小片21の溝24にはめ込むことにより2個の小片
21,21同士を接合するように、この溝24にはめ込
んだときに簡単には抜けない厚さに形成されている。そ
して、小片21,21同士を組み合わせた状態をしっか
りと保持できる一方、ある程度以上の力を加えれば小片
21,21同士を分解して組み替えることができるよう
になっている。
【0032】各パズルピースは、2個の小片21,21
の組み合わせ方を変えることにより、図4(a)〜
(i)に示す9種類の異なる形状((a)をスフィンク
ス型2a、(b)をリス型2b、(c)をVサイン型2
c、(d)を屋根型2d、(e)をバー型2e、(f)
を六角型2f、(g)をキツツキ型2g、(h)を波形
2h、(i)を蝶型2iという)にして用いられる。各
形状のパズルピース2a〜2iは、2個の小片21,2
1を、台形の頂点同士、または頂点と下底の中央点とで
合致する位置で接合することにより構成されている。
【0033】このパズルゲームでは、図4(a)〜
(i)の9種類のパターンのうち、8個のパズルピース
2a〜2iが用いられる。パズルピース2a〜2iは、
1種類のものが8個選択される場合もあり、複数種類の
ものが適当な個数ずつ合計8個となるように選択される
場合もある。なお、選択できるパズルピース2a〜2i
の組み合わせは、9種類から8個を選択する組み合わせ
であるので、単純には98=12870通りであるが、
この中にはパズルを完成できない組み合わせが多数含ま
れる一方、1つの組み合わせで複数の配置パターンを完
成できるものもある。図1のパズルケース1の場合、パ
ズルを完成可能なパズルピース2a〜2iの組み合わせ
は、約325通り以上である。
【0034】−パズルピースの配置− パズルケース1内へのパズルピース2a〜2iの配置の
仕方は、例えば次のように考えることができる。すなわ
ち、パズルピース2a〜2iの小片21及びパズルケー
ス1の構成片11の形状となっている台形が、正三角形
を3つ並べたものであることから、パズルケース1内
を、まず図6(a)に細線で示すように、正三角形の領
域に区画する。次に、パズルケース1内を、図6(b)
に破線で示すように、正三角形3つずつからなる台形の
領域(小片21に相当する領域)に区分していく。そし
て、その台形2つを含む領域を図6(c)に実線で示す
ように1つにしていけば、パズルピース2a〜2iの配
置を完成できる。なお、図6(c)は、キツツキ型のパ
ズルピース2gを8個使用した例を示している。
【0035】この場合、正三角形3つから台形の領域に
区切っていく方法が多数あり、その区切った台形の領域
を2つずつまとめる方法が多数あることから、本実施形
態1では、上述したように約325通り以上の組み合わ
せのパズルピースを使って、約1000通りのパターン
の配置が可能となっている。
【0036】なお、具体的に使用するパズルピースの組
み合わせと、その組み合わせでのパズルピースの配置に
ついて、図7(a)から図7(c)に、3つの例のみを
示す。図7(a)はキツツキ型2gを5個とVサイン型
2cを3個使用した例、図7(b)はキツツキ型2gを
5個、波型2hを2個、Vサイン型2cを1個使用した
例、図7(c)はキツツキ型2gを5個、Vサイン型2
cを1個、波型2hを1個、蝶型2iを1個使用した例
である。以上、図示したのは、それぞれ、使用するパズ
ルピース2a〜2iを2種類、3種類、及び4種類とし
た場合の一例であるが、他の組み合わせによる多数の配
置パターンも可能である(図示せず)。
【0037】−パズルピースの使用制限− 本実施形態1では、パズルを完成するための条件のひと
つとして、使用する8個のパズルピース2a〜2iのう
ち、少なくとも図4(a)と図4(b)に示したパズル
ピース2a,2bの合計がゼロまたは偶数になることが
必要である。このことは、パズルピース2a〜2iを構
成する小片21を、クオーク理論において説明されてい
る中性子と陽子の構造に喩えて2種類と考え、パズルピ
ース2a〜2iを2種類の小片の結合態様から同種結合
と異種結合の2種類に分類することで説明できる。
【0038】つまり、クオーク理論において、中性子が
1個のアップクオークと2個のダウンクオークからな
り、陽子が2個のアップクオークと1個のダウンクオー
クからなると説明されているのに喩えて、クオークを正
三角形と考え、上向きをアップクオークU、下向きをダ
ウンクオークDとすると、中性子に相当するものが図8
(a)の台形、陽子に相等するものが図8(b)の台形
になる。これら両方の台形自体は、外観上は上下を反転
しただけであるが、アップクオークUがプラスの電荷
を、ダウンクオークDがマイナスの電荷を帯びているこ
とに喩えて、アップクオークUに相等する正三角形に突
起26を設け、ダウンクオークDに相当する正三角形に
凹部27を設けると両者の違いが明確になる。以下の説
明では、この違いを利用し、図8(a)の台形の小片2
1を中性子(NEUTRON) の頭文字を取ってNブロック、図
8(b)の台形の小片21を陽子(PROTON)の頭文字を取
ってPブロックという。
【0039】このように、小片21をNブロックとPブ
ロックに分けて考えると、各パズルピース2a〜2iの
小片21,21同士の接合部の一方が突起26で他方が
凹部27でなければならないことから、図4(a)と図
4(b)のパズルピース2a,2bが同種のブロック同
士の結合態様(同種結合)で、図4(c)〜図4(i)
のパズルピース2c〜2iが異種のブロック同士の結合
態様(異種結合)であることが分かる。このことを明確
に表すため、図9(a)から図9(i)には、突起26
に対応して(+)を、凹部27に対応して(−)を付し
た小片21,21を組み合わせたパズルピース2a〜2
iを示している。なお、それぞれの結合態様においてN
ブロックとPブロックを入れ換えることは可能である。
【0040】一方、複数の小片21の突起26と凹部2
7を合わせて行くと、種々の形を形成することが可能で
あるが、その場合、使用するNブロックとPブロックの
数により、組み上げることのできる形状が決まってく
る。例えば、図1に示したライオン型のパズルケース1
の場合は、NブロックとPブロックが8ずつで構成され
る。このようにNブロックとPブロックを同数にするに
は、パズルピース2a〜2iを全て異種結合のものにす
るか、同種結合のパズルピースを含む場合でも、その数
を偶数にして(つまりNNとPPを同数含ませて)、N
とPの差をなくす必要がある。
【0041】以上が、本実施形態1において、図4
(a)と(b)に示したパズルピース2a,2bの合計
をゼロまたは偶数にしなければならない理由である。
【0042】−ガイドブック− 本実施形態のパズルゲームには、パズルを完成可能な8
個のパズルピース2a〜2iの組み合わせと、その8個
のパズルピース2a〜2iをパズルケース1内に配置す
るパターンを記載したガイドブックが含まれている。図
示していないが、ガイドブックには、例えば、奇数頁に
どのパズルピースを何個使用するかを表したパズルピー
ス2a〜2iの組み合わせが記載され、偶数頁には、そ
の組み合わせのパズルピース2a〜2iによる配置パタ
ーンが記載される。
【0043】なお、ガイドブックには、パズルピース2
a〜2iの全ての組み合わせや配置パターンを記載せず
に、代表的なものだけを記載してもよい。
【0044】−使用例− 本実施形態のパズルゲームを使用する場合、例えば上記
ガイドブックを参照して、パズルピース2a〜2iを、
パズルケース1にはめ込むことができる組み合わせにし
て、パズルを開始することができる。パズルが完成した
ら、そのパズルピース2a〜2iの組み合わせでの正解
が他にない場合はパズルピース2a〜2iの組み合わせ
を変えてもう一度パズルを開始すればよく、正解が他に
もある場合はその組み合わせのままでパズルを再開して
もよいし、組み合わせを変えて再開してもよい。
【0045】なお、ガイドブックは必ずしも参照しなく
てもよい。つまり、パズルピース2a〜2iを好きな形
に変形させて、完成できるかどうかが不明のままでパズ
ルの完成を目指してもよい。
【0046】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、2個の小片21,21を組み合
わせてパズルピース2a〜2iを構成し、パズルピース
2a〜2iの形状を変化させることができるようにして
いるので、パズルケース1への多様な配置が可能とな
る。したがって、このゲームのプレーヤーが組み合わせ
を早く覚えてすぐに飽きるのを防止できる。また、パズ
ルピース2a〜2i自体は台形の2個の小片を組み合わ
せた比較的単純な形状にしているため、正解するのが難
しくなりすぎてこの種のパズルゲームの特徴である手軽
な娯楽性を損なうこともない。
【0047】また、本実施形態1では、パズルピース2
a〜2iを、2個の小片21,21を連結片25で接合
した構成としているので、パズルピース2a〜2iの組
み替えを簡単に行うことができる利点もある。
【0048】−実施形態1の変形例− <パズルケースの変形例> 図10(a)から(e)には、図1と同様に16枚の構
成片11を用いて、パズルケース1の形状を変更した例
を示している。図10(a)はカタツムリを模したパズ
ルケース1a、図10(b)は星を模したパズルケース
1b、図10(c)はキャンディーを模したパズルケー
ス1c、図10(d)はうずくまる猫を模したパズルケ
ース1d、そして図10(e)は白熊を模したパズルケ
ース1eを示している。これらのパズルケース1a〜1
eのうち、図10(a)から図10(c)のパズルケー
ス1a〜1cは図1の型と同様にNブロックとPブロッ
クを同数にして組まれるため、使用するパズルピース2
a〜2iのうち、同種結合のものの合計はゼロまたは偶
数である。一方、図10(d)及び図10(e)のパズ
ルケース1d及び1eは、NブロックとPブロックの差
が2枚あり、同種結合がゼロまたは偶数枚であるとその
差がゼロまたは4になって組めなくなるため、同種結合
を奇数枚にする必要がある。
【0049】<他の使用例> 他の使用例として、予め図4(a)から図4(i)の形
に適当な個数ずつセットされたパズルピース2a〜2i
を多数用意して、その中から任意のパズルピース2a〜
2iを選択して使用することができる。
【0050】この場合、各形状にセットするパズルピー
ス2a〜2iの個数は任意に定めることができるが、組
み合わせに使用する頻度から、例えば、スフィンクス型
2aと屋根型2dとキツツキ型2gを8個ずつ、リス型
2bとVサイン型2cとバー型2eと波型2hを4個ず
つ、六角型2fと蝶型2iを2個ずつにすることが推奨
される。以下、5通りの使用例について説明する。
【0051】(1) 最初の例は、一人での遊び方であ
り、まず、ガイドブックに載っているパターン番号のう
ち、好きな番号を選択する。そして、その番号で使用し
ている形のパズルピース2a〜2iを取り出し、パズル
を開始する。正解すれば別の番号に進み、正解できなけ
れば解答を見て、正しい配置を学ぶとよい。
【0052】(2) 第2の例は、一人での遊び方の別
の例である。まず、全てのパズルピース2a〜2iを容
器などに入れ、そこから12個のパズルピース2a〜2
iを目隠しで取り出す。そして、そのうちの8個を使用
してパズルを開始し、正解できるかどうかを試す。正解
できなければ、パズルピース2a〜2iのいくつかを残
ったパズルピース2a〜2iと4個まで交換し、パズル
を再開する。
【0053】この遊び方は、簡単な占いとして使用でき
る。つまり、最初の8個で正解した場合は、その日(ま
たは夜にパズルをしているなら翌日)が幸運な一日と判
断し、パズルピース2a〜2iを交換した後に正解した
なら普通の一日、それでも正解できなかった場合は要注
意の一日と判断するなどである。
【0054】(3) 第3の例は、二人で対戦する遊び
方である。まず、パズルピース2a〜2iを全部テーブ
ルなどのうえに広げ、各プレーヤーがパズルを開始す
る。両プレーヤーがともに正解すると、残ったパズルピ
ース2a〜2iを箱などにしまい、互いに自分の組み合
わせを相手に少し見せてバラバラにした後、パズルピー
ス2a〜2iを交換する。そして、各プレーヤーが、相
手から受け取ったパズルピース2a〜2iでパズルを開
始し、先にパターンを完成した人が勝ちとなる。この場
合、できあがったパターンは、先に相手が完成したパタ
ーンと同じであってもよいし、違うパターンであっても
よい。
【0055】(4) 第4の例は、二人で対戦する場合
の別の遊び方である。まず、各プレーヤーがパズルピー
ス2a〜2iを目隠しで6個ずつ選び、その12個のパ
ズルピース2a〜2iの中に六角型2fか蝶型2iが2
個以上含まれていないかチェックする。2個以上含まれ
ていれば他のパズルピース2a〜2iと交換して2個以
上含まれていないようにしてから、同じ組み合わせのパ
ズルピース2a〜2iのセットをもう一組作る。そし
て、両プレーヤーが、その12個のパズルピース2a〜
2iの中から8個を使ってパズルを開始する。
【0056】先に完成すると、そのプレーヤーは「完
成」を宣言し、もう一人のプレーヤーは5秒以内にパズ
ルを中止する。そして、パズルを完成したプレーヤーに
は、未完成のプレーヤーの完成度合いに応じた得点が与
えられる。
【0057】また、完成するのが無理だと判断すると、
その時点で「交換」を宣言し、もう一人のプレーヤーは
5秒以内にパズルを中止する。この場合も、交換を宣言
したプレーヤーには、もう一人のプレーヤーの完成度合
いに応じて得点が与えられる。
【0058】(5) 第5の例は、例4の遊び方を変更
した例である。まず、各プレーヤーが目隠しで12個の
パズルピース2a〜2iを選択して、それを互いに交換
する。つまり、各プレーヤーには互いに異なる組み合わ
せのパズルピースが与えられる。そして、各プレーヤー
がパズルを開始し、以後は例4と同様のルールで対戦が
行われる。
【0059】このように、本実施形態1のパズルゲーム
を用いると、多彩な遊び方を楽しむことができる。
【0060】
【発明の実施の形態2】上記実施形態1が複数の構成片
同士を接着してパズルケース1を構成したものであるの
に対して、本発明の実施形態2は、パズルケース1を組
み替え可能に構成した例である。すなわち、本実施形態
2のパズルケースは、複数の構成片を互いに着脱可能に
接合した構成としたものである。具体的には、図11
(a)及び図11(b)に示すように、基板構成片11
を、第1係合手段13を備えた第1構成片11aと第2
係合手段14を備えた第2構成片11bとから構成して
いる。
【0061】そして、第1係合手段13を、第1構成片
11aの上底中央に設けられた突起13aと、両側辺の
中央及び下底の両端から4分の1の位置に設けられた凹
部13bとから構成し、第2係合手段14を、第2構成
片11bの上底中央に設けられた凹部14aと、両側辺
の中央及び下底の両端から4分の1の位置に設けられた
突起14bとから構成するとともに、各構成片11a,
11bの突起13a,14bと凹部13b,14aと
を、互いに係合するように構成している。
【0062】図11に示した形状から明らかなように、
第1係合片11a及び第2係合片11bは、それぞれ上
述のNブロックとPブロックの形状(図8参照)を実体
化したもので、第1構成片11aが上記Nブロックに相
当し、第2構成片11bが上記Pブロックに相当してい
る。
【0063】また、このように基板構成片11が着脱可
能に構成されているのに対応して、図示していないが枠
構成片12も同様の係合手段により着脱可能に構成され
ている。
【0064】−実施形態2の効果− 本実施形態2によれば、実施形態1と同様の効果が得ら
れることに加えて、パズルケース1も組み替えて使用す
ることができるため、より多彩なはめ込み方を可能にす
ることができる。
【0065】
【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、図12
に示すように、パズルケース1の基板を8枚の構成片1
1から正六角形に組み上げるものとした例である。この
ようにブロック8枚で構成する正六角形は、Nブロック
とPブロックを4枚ずつ使用して組み上げることができ
る。したがって、使用するパズルピース2a〜2iは、
同種結合のものをゼロまたは偶数組含むように選択され
る。なお、この場合、リス型2b、バー型2e、及び波
型2hのパズルピースは使用されない。
【0066】図12(a)から(i)には、このパズル
ケース1での配置パターンを示している。実施形態3で
は使用するパズルピース2a〜2iの数が少ないことか
ら配置パターンも少なくなるが、パズルピース2a〜2
iを組み替えることで9種類の方法でパズルケースには
め込むことができる。
【0067】−実施形態3の効果− 本実施形態3によれば、使用するパズルピース2a〜2
iが少なく、配置パターンも少ないことから、パズルを
比較的容易に正解できる。このことから、本実施形態の
パズルゲームは、例えば幼児用の知育玩具として用いる
のに適している。
【0068】また、実施形態2のパズルケース1を構成
する構成片の一部を使って本実施形態3のパズルケース
1を構成するようにしてもよく、そうすれば、パズルゲ
ームを大人から子供まで幅広い年齢層に対応させること
が可能となる。
【0069】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、台形の構成片
11を偶数個接合してパズルケース1を構成し、その中
に同じ台形の小片21を2個組み合わせたパズルピース
2a〜2iをはめ込むようにしたものであるが、使用す
る構成片11の個数やパズルケース1の形状は図示した
ものに限らず、任意に変更することができる。構成片1
1の個数を増やすほど、複雑な組み合わせを楽しむこと
ができる。なお、構成片11の個数やパズルケース1の
形状を変更した場合も、使用するNブロックとPブロッ
クの数から、パズルの完成に必要なパズルピースに同種
結合のものを偶数個(ゼロを含む)使用するか、奇数個
使用するかを特定することが可能である。
【0070】また、以上説明したように、本発明はパズ
ルゲームに関するものであるが、例えば菓子のような食
品など、その他の商品に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施形態1に係る組み替え式パズル
ゲームのパズルケースを示す斜視図である。
【図2】図1のパズルケースの横断面図である。
【図3】図3(a)及び図3(b)は、それぞれ、パズ
ルケースを構成する基板構成片及び枠構成片を示す斜視
図である。
【図4】図4(a)〜(i)は、それぞれ、パズルケー
ス内にはめ込むのに用いる9種類のパズルピースの形状
を示す斜視図である。
【図5】図5(a)はパズルピースを構成する小片の斜
視図、図5(b)は断面図、図5(c)は2個の小片を
接合する接合片の斜視図である。
【図6】図6(a)から図6(c)は、パズルケース内
でのパズルピースの配置の仕方を示す説明図である。
【図7】図7(a)から図7(c)は、パズルピースの
配置パターンを例示する図である。
【図8】図8(a)及び図8(b)は、パズルピースの
小片を2種類に分類して示す図であり、(a)がNブロ
ック、(b)がPブロックを示している。
【図9】図9(a)から図9(i)は、パズルピースの
結合態様を示す図である。
【図10】図10(a)から図10(e)は、それぞれ
パズルケースの変形例を示す図である。
【図11】実施形態2に係るパズルケースの構成片を示
す図である。
【図12】実施形態3に係るパズルケースでのパズルピ
ースの配置を示す図である。
【符号の説明】
1 パズルケース 1a 基板 1b 枠 2a〜2i パズルピース 11 基板構成片(構成片) 11a 第1構成片 11b 第2構成片 12 枠構成片 13 第1係合手段 13a 突起 13b 凹部 14 第2係合手段 14a 凹部 14b 突起 21 小片 22 台形片 23 スペーサ 24 溝(嵌合凹部) 25 接合片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平8−182(JP,U) 実開 昭57−113182(JP,U) 実開 昭58−77783(JP,U) 特許2572989(JP,B2) 登録実用新案3030994(JP,U) 登録実用新案3034488(JP,U) 特公 昭47−7497(JP,B1) 特公 昭49−39613(JP,B1) 米国特許5301953(US,A) 米国特許4988103(US,A) 米国特許4974849(US,A) 米国特許4298200(US,A) 米国特許5746430(US,A) 芦ヶ原伸之,「パズルをつくる」,株 式会社大月書店,1986年10月20日第4刷 発行,第60−63,84頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63F 9/00 - 11/00 A63H 1/00 - 37/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のパズルピースと、該パズルピース
    を複数の配置ではめ込むことができるように構成された
    パズルケースとを有する組み替え式パズルゲームであっ
    て、 パズルピースとパズルケースは、それぞれ、上底と両側
    辺の長さが等しく、かつ下底が上底及び側辺の2倍の長
    さに形成された台形を組み合わせた形状に構成され、 パズルピースが、上記台形形状の2個の小片を、台形の
    頂点同士、または頂点と下底の中央点とで合致する位置
    で接合することにより構成され、 パズルピースは、上記台形形状に形成された2個の小片
    が組み替え可能に接合されている組み替え式パズルゲー
    ム。
  2. 【請求項2】 パズルケースは、上記台形形状を偶数個
    隙間なく組み合わせて構成され、隣り合う台形が頂点同
    士、または頂点と下底の中央点とで合致するように配置
    されている請求項1記載の組み替え式パズルゲーム。
  3. 【請求項3】 パズルケースは、上記台形形状に形成さ
    れた偶数個の構成片が互いに接合されて構成されている
    請求項2記載の組み替え式パズルゲーム。
  4. 【請求項4】 パズルケースの構成片は、第1係合手段
    を備えた第1構成片と、第2係合手段を備えた第2構成
    片とからなり、 第1係合手段は、上記台形形状の第1構成片の上底中央
    に設けられた突起と、両側辺の中央及び下底の両端から
    4分の1の位置に設けられた凹部とからなり、 第2係合手段は、上記台形形状の第2構成片の上底中央
    に設けられた凹部と、両側辺の中央及び下底の両端から
    4分の1の位置に設けられた突起とからなり、 各構成片の突起と凹部とが、互いに係合するように構成
    されている請求項3記載の組み替え式パズルゲーム。
  5. 【請求項5】 パズルピースは、2個の小片を接合する
    接合片を含み、各小片には、該接合片と嵌合する嵌合凹
    部が形成されている請求項1乃至4の何れか1記載の組
    み替え式パズルゲーム。
  6. 【請求項6】 嵌合凹部は、小片の側面の全周に形成さ
    れた溝により構成されている請求項5記載の組み替え式
    パズルゲーム。
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