JP3193295U - 多芯ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】巻き上げる際に隙間が生じないようにでき、使用時の捻じれ負荷を低減できる多芯ケーブルを提供する。【解決手段】三本以上の複数のコア電線2と、編組または横巻のシールドを含み複数のコア電線2を一括して覆う一括遮蔽部4と、一括遮蔽部4を覆う外被5と、を有する多芯ケーブル1であって、外被5の横断面外形が長径/短径比1.2以下の正方形に近い略四角形状である。【選択図】図1

Description

本考案は、多芯ケーブルに関する。
一般的に、多芯ケーブルは芯線を断面が円形になるように集合させて強度を確保し、その外側は外被で覆われている。そして、外被の横断面外形も円形となっている。一方、芯線を幅方向に並べた幅広のテープ状のケーブルが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭60−59608号公報
上記のように、一般的な多芯ケーブルは、外被の横断面外形が円形である。このため、ケーブルを巻き上げる際に隙間が生じる。また、ケーブルに捻じれが生じているか否かがわかりにくく、ケーブルの捻じれ方向が一定であるか否かもわかりにくい。よって、ケーブルの使用時に捻じれ負荷が大きくなる虞がある。
一方、特許文献1に開示されているような、芯線を幅方向に並べた幅広のテープ状のケーブルは、薄型で屈曲し易く機器内配線の狭いスペースなどに用いられるが、芯線の並列方向には曲がらず、配線しにくい場合もある。
本考案は、巻き上げる際に隙間が生じないようにでき、配線容易であり使用時の捻じれ負荷を低減できる多芯ケーブルを提供することを目的とする。
本考案の一態様に係る多芯ケーブルは、三本以上の複数のコア電線と、編組または横巻のシールドを含み前記複数のコア電線を一括して覆う一括遮蔽部と、前記一括遮蔽部を覆う外被と、を有する多芯ケーブルであって、
前記外被の横断面外形が長径/短径比1.2以下の正方形に近い略四角形状である。
本考案の多芯ケーブルによれば、巻き上げる際に隙間が生じないようにでき、配線容易であり使用時の捻じれ負荷を低減できる。
本考案の実施形態に係る多芯ケーブルの具体例を示す断面図である。
[本考案の実施形態の説明]
最初に本考案の実施形態を列記して説明する。
本考案の実施形態に係る多芯ケーブルは、
(1) 三本以上の複数のコア電線と、編組または横巻のシールドを含み前記複数のコア電線を一括して覆う一括遮蔽部と、前記一括遮蔽部を覆う外被と、を有する多芯ケーブルであって、
前記外被の横断面外形が長径/短径比1.2以下の正方形に近い略四角形状である。
(1)の構成によれば、外被の横断面外形が正方形に近い略四角形状であるので、ドラムなどに巻き上げる際に、多芯ケーブル同士が平面で接触し隙間が生じないように整列して巻き上げることができる。また、略四角形状の外被はその捻じれが目視で分かりやすいので、多芯ケーブルの捻じれ方向が一定であるか否かが判別しやすい。このため、捻じれ方向を一定に保つようにするなどして、使用時の捻じれ負荷を低減できる。
(2) 前記一括遮蔽部は、長さ方向に垂直な断面の形状が略円形であり、
前記複数のコア電線は、前記一括遮蔽部の中に束ねられている。
(2)の構成によれば、複数のコア電線を一括遮蔽部の内側で、一括遮蔽部に外接するように円く束ねることができ、束ねられた電線の強度を強くできる。
(3) 前記外被は熱可塑性樹脂の押出成形体からなる。
(3)の構成によれば、押出成形により外被を容易に作成することができる。
(4) 前記一括遮蔽部は、銅線の裸線、錫メッキ線、銀メッキ線のいずれかの編組または横巻のシールドと、当該シールドに併設された金属テープとを有する。
(4)の構成によれば、一括遮蔽部は、銅線の裸線、錫メッキ線、銀メッキ線のいずれかの編組または横巻のシールドに、金属テープが併設されているので、シールド性能を向上させることができる。
(5) 前記複数のコア電線は、複数層に配置されている。
(5)の構成によれば、一括遮蔽部の内側により多くの電線を含むことができる。
(6) 前記外被の横断面外形の長径は、5.0mm以下である。
(6)の構成によれば、5.0mm以下の細径の多芯ケーブルに適用することができる。
[本考案の実施形態の詳細]
本考案の実施形態に係る多芯ケーブルの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
なお、本考案はこれらの例示に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施形態の多芯ケーブル1は、三本以上の複数のコア電線2を有している。例えば図1では、複数のコア電線2として、同軸電線2Aが2本、同軸電線2Bが7本、絶縁電線2Cが10本であり、計19本(19芯)の電線が使用されている。
上記同軸電線2Aおよび2Bの構造は、例えば、中心導体と、その外周を覆う絶縁体と、外部導体および外被を有する(例えばAWG40(外被の外径が0.35mm)である)。また、絶縁電線2Cは、導体および外被を有している(例えばAWG36(外被の外径が0.29mm)である)。本発明で使用可能な同軸電線はAWG36(外径が0.29.mm)より細い電線である。
複数のコア電線2は、長さ方向に垂直な断面で見て略円形に束ねられている。例えば図1の例では、2層それぞれが円形に束ねられている。この2層の集合外径は、例えば約1.7mmである。このように、円形に束ねることにより、複数のコア電線2の強度を強くできる。また、複数層(ここでは、2層)にすることにより、後述の一括遮蔽部4の内側により多くの電線を含むことができる。なお、上記2層の複数のコア電線2は、各層合わせて一括して撚るものでも、内層を撚ってその上に外層を重ねて撚るものでもよい。
そして、上記複数のコア電線2を束ねた円に外接するように、一括遮蔽部4が設けられている。この一括遮蔽部4は、銅線または銅合金線の編組、または、横巻シールドからなるものである。銅線または銅合金線はいずれも裸線、錫メッキ線または銀メッキ線のいずれかとすることができる。図1の例では、一括遮蔽部4は錫メッキ銅合金線である。また、必要により、シールド性能を向上させるため、金属テープ3を併設することもできる。図1の例では、金属テープ3は一括遮蔽部4の内側に併設されている。
そして、一括遮蔽部4は、絶縁性の外被5で覆われている。この外被5は熱可塑性樹脂の押出成形体からなり、熱可塑性樹脂として、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂などを使用することができる。このように、外被5は押出成形により容易に作成することができる。
また、外被5の長さ方向に垂直な横断面の外形形状は、その長径/短径比1.2以下の略正方形の四角形状である。長径/短径比1.2よりも大きいと、多芯ケーブルをドラム等に巻いた場合に、隙間が生じやすくなる。図1の例では、外被5の長径L1は3.0mm、短径L2は3.0mmであり、長径/短径比は1.0である。本実施形態は、外被5の長径が5.0mm以下の細径の多芯ケーブルに適用することができる。外被5の長径は2.0mm以上とすることができる。なお、外被5の四隅は、図1に示すように角がとれて丸みを帯びたものであってもよい。
なお、上記実施形態の図1の例では、複数のコア電線2が同軸電線(2A、2B)と絶縁電線(2C)で構成された多芯ケーブル1を示したが、同軸電線のみ、或いは、絶縁電線のみで構成された多芯ケーブルであってもよい。
以上のように、本実施形態の多芯ケーブル1は、外被5の形状が正方形に近い略四角形状であるので、ドラムなどに巻き上げる際に、多芯ケーブル1同士が平面で接触し隙間が生じないように整列して巻き上げることができる。また、略四角形状の外被5はその捻じれが目視で分かりやすいので、多芯ケーブル1の捻じれ方向が一定であるか否かが判別しやすい。このため、捻じれ方向を一定に保つようにするなどして、使用時の捻じれ負荷を低減できる。
1 多芯ケーブル
2 複数のコア電線
2A、2B 同軸電線
2C 絶縁電線
3 金属テープ
4 一括遮蔽部
5 外被

Claims (6)

  1. 三本以上の複数のコア電線と、編組または横巻のシールドを含み前記複数のコア電線を一括して覆う一括遮蔽部と、前記一括遮蔽部を覆う外被と、を有する多芯ケーブルであって、
    前記外被の横断面外形が長径/短径比1.2以下の正方形に近い略四角形状である、多芯ケーブル。
  2. 前記一括遮蔽部は、長さ方向に垂直な断面の形状が略円形であり、
    前記複数のコア電線は、前記一括遮蔽部の中に束ねられている、請求項1に記載の多芯ケーブル。
  3. 前記外被は熱可塑性樹脂の押出成形体からなる、請求項1または請求項2に記載の多芯ケーブル。
  4. 前記一括遮蔽部は、銅線の裸線、錫メッキ線、銀メッキ線のいずれかの編組または横巻のシールドと、当該シールドに併設された金属テープとを有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の多芯ケーブル。
  5. 前記複数のコア電線は、複数層に配置されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の多芯ケーブル。
  6. 前記外被の横断面外形の長径は、5.0mm以下である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の多芯ケーブル。
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