JP3193197B2 - 機能性漬け物の素 - Google Patents

機能性漬け物の素

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、梅干しの製造工程にお
いて副生する調味料の残滓液を有効利用した漬け物の素
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、梅干しの製品化の工程において梅干しの味付けが行
われていたが、その際に使用される調味液は、天然だ
し、糖類、醤油、醸造酢、酸味料、香料等からなる製造
業者に固有のものであった。この調味液に原料の梅干し
を浸漬して梅干しの味付けを行い、最終製品としてい
た。調味液中で梅干しを浸漬するのに、調味液は何回か
繰り返して用いられる。すなわち、1回目に使用する原
調味液は、梅干しを浸漬した後、2回目の浸漬をする前
に底部に沈積した残滓を除去し、新たな調味液を補給し
たうえで2回目の梅干しの浸漬を行い、同様に底部に沈
積した残滓を除去した後にさらに調味液を補給して3回
目の浸漬をする。このように、梅干しを調味液中に浸漬
して味付けをする場合に、生じた残滓はそのまま廃棄せ
られていたものである。かかる残滓を有効利用すること
は、これまで何等考慮されることはなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記廃棄物
(残滓)の有効利用を可能にするものである。この残滓
は、使用した調味液と梅干しとから生じるエキスの混合
物である。本発明者は、かかる残滓の有効利用を図るべ
く検討した結果、これに本発明者が別途独自に開発した
塩味料およびビタミンCおよび適宜に植物性酵素を添加
すれば、従来にない機能的に優れた漬け物の素が得られ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、梅干しの製造工程において副生する調味
料の残滓液に、塩化ナトリウム30〜75重量%および
海水シルビン25〜70重量%からなる混合物100重
量部に対してクエン酸塩5〜60重量部を混合してなる
塩味料、ビタミンCおよび適宜に植物性酵素を添加して
なる漬け物の素に関する。
【0004】本発明によれば、上記残滓に本発明者が開
発した塩味料、ビタミンC、さらに所望により植物性酵
素を添加する。ここに使用する塩味料とは、本発明者が
食塩の過剰摂取による弊害を除くために独自に開発した
ものである(特願平4−267216号)。ここで「塩
味料」とは、食品の塩味を整えるために用いられる食品
呈味料を意味する。今日、健康に対する関心の高まりに
つれてよく知られるようになってきたが、食塩(すなわ
ち塩化ナトリウム)の過剰摂取はナトリウム/カリウム
摂取のアンバランス(カリウムに比べてナトリウムの過
剰摂取)により高血圧等の循環器系の障害を引き起こ
す。そこで、従来の塩化ナトリウム単独からなる食塩に
代えて、塩化ナトリウムに加えて種々のミネラルを配合
した塩味料、すなわち、塩化ナトリウム30〜75重量
%および海水シルビン25〜70重量%からなる混合物
100重量部に対してクエン酸塩5〜60重量部を混合
してなる塩味料を本発明の漬け物の素に使用した。ここ
で、「海水シルビン」とは、海水から得られたミネラル組
成物をいい、具体的には、塩化カリウム約74〜約77
重量%、塩化カルシウム約0.2〜約0.3重量%、塩化
マグネシウム約0.7〜約1.1重量%、および硫酸カル
シウム約0.8〜約1.0重量%からなり、この他、水分
と微量ミネラル塩を含む海水由来の天然塩味料食品の一
般名称である。上記クエン酸塩としては、クエン酸三カ
リウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸マグネシウム
等を用いることができる。この塩味料は、上記量の各成
分を混合することにより調製する。
【0005】かかる塩味料を使用することにより、以下
に挙げる効果が得られる。すなわち、該塩味料は、ナト
リウム源として塩化ナトリウムを、カリウム源として海
水シルビン中の塩化カリウムおよびクエン酸三カリウム
を含有しているが、該塩味料中のナトリウム/カリウム
比は1またはそれ以下である。すでにWHO栄養班によ
り、Na/K比が1の食事によって本態性高血圧症が予
防されること、およびNa/K比が1以下の食事によっ
て本態性高血圧症が治療されることが、1000名以上
の臨床実験の結果実証されている。従って、Na/K比
が1またはそれ以下である該塩味料を継続して摂取する
ことにより、食塩の過剰摂取に伴う種々の疾患、たとえ
ば本態性高血圧症を予防ないし治療することが可能とな
る。
【0006】また、該塩味料には、クエン酸三カリウ
ム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸マグネシウム等の
クエン酸塩が含まれている。人体にとってクエン酸の摂
取は酸アルカリのバランスを保ち、体液、血液pHを
7.4の微アルカリ性に保持し、健康を維持することが
知られており、これはクエン酸サイクル理論として公知
である。この理論によれば、人体の代謝サイクルである
クエン酸サイクル(TCAサイクルともいう)中の代謝
産物であるクエン酸を摂取することにより、人体の消
化、吸収、代謝の3大機能が向上するといわれている。
クエン酸三ナトリウムはまた、血液の凝固防止効果も認
められており、循環改良剤として広く医薬品中にクエン
酸ナトリウムとして多用されているものであり、その薬
理効果が実証され副作用もないことが確認されている。
また、クエン酸カリウムもその利尿降圧効果が認められ
ている。さらに、クエン酸三カリウムは呈味性が高く酸
味調味料として機能する。従って、本発明の漬け物の素
は、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム等のク
エン酸塩を含有することによって、上記クエン酸サイク
ル理論に基づく効果および上記血液循環改良効果等をも
合わせ示すものである。さらに、クエン酸は食品の呈味
性を向上させるため、本発明の漬け物の素は呈味性も優
れている。
【0007】かかる塩味料の使用量は、残滓100重量
部に対して5〜10重量部である。5重量部以下である
と、上記効果が充分に得られないので好ましくない。1
0重量部を越えると、塩辛味が強くなるので好ましくな
い。
【0008】本発明の漬け物の素にはまたビタミンCを
添加する。ビタミンCは、酸化防止剤として酸化による
変質、老化、腐敗などを防ぐ働きが知られているほか、
抗腫瘍活性、抗ウイルス活性を示すこともわかってい
る。従って、本発明の漬け物の素は、ビタミンCを添加
することによって、種々の疾患に対する防護効果が期待
できる。ビタミンCの添加量は、残滓100重量部に対
して0.1〜0.5重量部である。0.1重量部以下であ
ると、上記効果が充分に得られないので好ましくない。
0.5重量部を越えて添加してもそれ以上の効果の向上
が期待できないので、0.5重量部を添加すれば充分で
ある。
【0009】また、本発明の漬け物の素には、さらに植
物性酵素を添加することが好ましい。かかる植物性酵素
を添加することにより、漬け物の熟成期間が短縮される
のみならず、それを摂取することにより漬け物の消化吸
収が促進される。植物性酵素の例としては、麦芽アミラ
ーゼ、パパイン、フィチン、ブロメライン等が例示でき
る。本発明の漬け物の素には、さらに、適度の酸味を付
与するため食酢を添加するのが好ましい。添加量として
は、残滓100重量部に対して10〜20重量部が好ま
しい。20重量部の場合は酸味が強くなるので京風しば
漬の素となる。本発明の漬け物の素を用いて漬け物を作
るには、通常の塩浸けと同様に、材料の野菜に本発明の
漬け物の素を加え、所定の期間浸ければよい。
【0010】本発明の漬け物の素は、上記塩味料を添加
したことにより、従来の食塩中心主義によるミネラル摂
取のアンバランスの弊害を除き、塩味を充分に満足させ
ながら優れた減塩効果を発揮するため、日本国民の食生
活の改善と健康の増進を図ることができる。以上、本発
明の漬け物の素の特徴をまとめれば以下のようになる。 (1)産業廃棄物の有効利用であるため、その廃棄処理
費をなくすことができ、製造原価も低減される。 (2)減塩(ナトリウム)効果があり、高血圧を予防な
いし治療できる。 (3)ミネラルのバランス摂取、酸アルカリのバランス
保持に有効で健康維持に役立つ。 (4)ビタミンCを添加したことにより、酸敗を防ぐと
ともに抗腫瘍活性、抗ウイルス活性等の種々の疾患防護
効果がある。 (5)呈味性が高く、旨味、風味があり、美味である。 (6)植物性酵素の添加により、熟成期間が短縮される
とともに、消化吸収が促進される。
【0011】
【実施例】つぎに本発明を実施例に基づいてさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらに限られるものではな
い。実施例1 食塩(45g)、海水シルビン(30g;塩化カリウム約
74〜77重量%、塩化カルシウム約0.2〜0.3重量
%、塩化マグネシウム約0.7〜1.1重量%および硫酸
カルシウム約0.8〜1.0重量%)およびクエン酸三カ
リウム(25g)を混合して塩味料(100g)を得た。残
滓を濾過機により濾過し、おりその他を除去して透明な
残滓液とした。上記残滓(100g)に上記で得た塩味
料(5g)を加え、さらにビタミンC(0.2g)を加
えて混合し、機能性漬け物の素(105.2g)を得
た。
【0012】実施例2 生白菜(1kg)を水洗し、1日、日光で乾燥させ、こ
れに実施例1で得た機能性漬け物の素(300g)を加
え、2kgの重石を上蓋に載せて10時間放置した。得
られた白菜浅漬は、極めて美味であり、しかも、マイル
ドな塩味であるにもかかわらず食塩の含有率は1.8%
しかなかった(通常の白菜漬の含有率は2.5%)。こ
の白菜浅漬を20人の被験者に試食してもらったとこ
ろ、20人全員から通常の白菜漬に比べて美味であるう
え塩味の希求度が満足され食欲の増進効果があったとの
講評が得られた。
【0013】実施例3 白蕪(茎、葉とも)(1kg)を水洗し、これを適度の
大きさに切り、圧縮型漬け物器に入れ、これに実施例1
で得た機能性漬け物の素(300g)を加え、約3kg
の加圧をし、80分間放置した。得られた白蕪漬は、極
めて美味であり、しかも、マイルドな塩味であるにもか
かわらず食塩の含有率は1.8%しかなかった(通常の
白蕪漬の含有率は3.6%)。この白蕪漬を20人の被
験者に試食してもらったところ、20人全員から通常の
白蕪漬に比べて美味であるうえ塩味の希求度が満足され
食欲の増進効果があったとの講評が得られた。
【0014】実施例4 生白菜(1kg)を水洗し、直ちに圧縮型漬物器に入
れ、これに実施例1で得た機能性漬け物の素(300
g)を加え、さらに植物性酵素(バイエム酵素:島本微
生物工業(株)製)(10g)を加え、約4kgの加圧
をし、60分間放置した。得られた白菜浅漬は、実施例
2で得た白菜浅漬と同様、極めて美味であり、しかも、
マイルドな塩味であるにもかかわらず食塩の含有率も
1.8%しかなかった。この白菜浅漬を20人の被験者
に試食してもらったところ、20人全員から通常の白菜
漬に比べて美味であるうえ塩味の希求度が満足され食欲
の増進効果があったとの講評が得られた。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梅干しの製造工程において副生する調味
    料の残滓液に、塩化ナトリウム30〜75重量%および
    海水シルビン25〜70重量%からなる混合物100重
    量部に対してクエン酸塩5〜60重量部を混合してなる
    塩味料、およびビタミンCを添加してなる漬け物の素。
  2. 【請求項2】 該残滓液100重量部に対して、該塩味
    料5〜10重量部、ビタミンC0.1〜0.5重量部を添
    加する請求項1に記載の漬け物の素。
  3. 【請求項3】 該残滓液100重量部に対してさらに植
    物性酵素0.01〜0.05重量部を添加する請求項1ま
    たは2に記載の漬け物の素。
  4. 【請求項4】 該植物性酵素が、麦芽アミラーゼ、パパ
    イン、フィチン、ブロメラインよりなる群から選ばれた
    ものである請求項3に記載の漬け物の素。
  5. 【請求項5】 該残滓液100重量部に対してさらに食
    酢10〜20重量部を添加する請求項1〜4のいずれか
    に記載の漬け物の素。
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