JP3192596B2 - 押釦スイッチ部材 - Google Patents
押釦スイッチ部材Info
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- JP3192596B2 JP3192596B2 JP28070496A JP28070496A JP3192596B2 JP 3192596 B2 JP3192596 B2 JP 3192596B2 JP 28070496 A JP28070496 A JP 28070496A JP 28070496 A JP28070496 A JP 28070496A JP 3192596 B2 JP3192596 B2 JP 3192596B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワープロ等のOA
機器や携帯電話等の通信機器などの入力部に使用される
押釦スイッチ部材、特には、低荷重の押圧で良好なクリ
ック感が得られ、薄型にできる押釦スイッチ部材に関す
る。
機器や携帯電話等の通信機器などの入力部に使用される
押釦スイッチ部材、特には、低荷重の押圧で良好なクリ
ック感が得られ、薄型にできる押釦スイッチ部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】押釦スイッチ操作の際、入力したという
認識は、キートップ部を押したときに生ずる感触、すな
わちクリック感で得られる。また、このクリック感は押
釦スイッチ操作が正しくなされたことを確認する目安で
もある。そのため、良好なクリック感が得られるよう、
各種タイプの押釦スイッチ部材が提案されている。例え
ば、図3に示した押釦スイッチ部材は、押圧操作を行う
キートップ部21と、キートップ部の下方に突出する柱
状凸部22と、複数のキートップ部を連接するベース部
23と、キートップ部とベース部を連結する薄肉部24
とからなる押圧部材30、及びスプリング機能を有する
樹脂のドーム部26を備えたシート部25と、ドーム部
の内面に設けられた可動接点27と、ドーム部内の空気
を抜くためのスペーサー28とからなるクリック部材2
9とを組み合わせたものである。そして、この可動接点
27と対向する基板(図示せず)上の位置には固定接点
(図示せず)が設けられる。また、図4に示した押釦ス
イッチ部材では、図3に例示した押釦スイッチ部材のド
ーム部を樹脂に代えて金属で構成している。
認識は、キートップ部を押したときに生ずる感触、すな
わちクリック感で得られる。また、このクリック感は押
釦スイッチ操作が正しくなされたことを確認する目安で
もある。そのため、良好なクリック感が得られるよう、
各種タイプの押釦スイッチ部材が提案されている。例え
ば、図3に示した押釦スイッチ部材は、押圧操作を行う
キートップ部21と、キートップ部の下方に突出する柱
状凸部22と、複数のキートップ部を連接するベース部
23と、キートップ部とベース部を連結する薄肉部24
とからなる押圧部材30、及びスプリング機能を有する
樹脂のドーム部26を備えたシート部25と、ドーム部
の内面に設けられた可動接点27と、ドーム部内の空気
を抜くためのスペーサー28とからなるクリック部材2
9とを組み合わせたものである。そして、この可動接点
27と対向する基板(図示せず)上の位置には固定接点
(図示せず)が設けられる。また、図4に示した押釦ス
イッチ部材では、図3に例示した押釦スイッチ部材のド
ーム部を樹脂に代えて金属で構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、普及の著しい通
信機器等の小型化、薄型化に伴い、それらに使用する押
釦スイッチ部材についても、薄型で確実なクリック感の
得られるものが求められている。しかしながら、図3及
び図4に例示した従来の押釦スイッチ部材には、ドーム
部を押し下げるために柱状凸部22、32を設けてい
る。この柱状凸部を下降させるにはベース部23、33
を厚くして、キートップ部21、31とドーム部26、
36の間に相当の空間を設ける必要がある。そのため、
柱状凸部は押釦スイッチ部材の薄型化への障害となって
いる。また、柱状凸部の形状によってクリック感が変わ
るため、確実なクリック感が得られるよう、その形状は
次第に複雑になってきている。更に、その形状を柱状凸
部が接触するドーム部の外面形状に合わせる必要もあ
る。そのため、特別に押釦スイッチ部材の設計や金型の
作成を行わねばならず、柱状凸部は、それを有する押釦
スイッチ部材の製造コストを上昇させる要因となってい
る。
信機器等の小型化、薄型化に伴い、それらに使用する押
釦スイッチ部材についても、薄型で確実なクリック感の
得られるものが求められている。しかしながら、図3及
び図4に例示した従来の押釦スイッチ部材には、ドーム
部を押し下げるために柱状凸部22、32を設けてい
る。この柱状凸部を下降させるにはベース部23、33
を厚くして、キートップ部21、31とドーム部26、
36の間に相当の空間を設ける必要がある。そのため、
柱状凸部は押釦スイッチ部材の薄型化への障害となって
いる。また、柱状凸部の形状によってクリック感が変わ
るため、確実なクリック感が得られるよう、その形状は
次第に複雑になってきている。更に、その形状を柱状凸
部が接触するドーム部の外面形状に合わせる必要もあ
る。そのため、特別に押釦スイッチ部材の設計や金型の
作成を行わねばならず、柱状凸部は、それを有する押釦
スイッチ部材の製造コストを上昇させる要因となってい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、柱状凸部の代わり
にドーム部の頭頂面に圧伝達部材を設けることに着目
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
凸球面状のドーム部を備えた、エラストマー樹脂からな
シート部と、シート部の下面に接合したスペーサーと、
ドーム部の内面に設けた可動接点とからなるクリック部
材、及びドーム部の上方に配したキートップ部と、シー
ト部の上面に接合したベース部と、キートップ部とベー
ス部を連結する薄肉部とからなる押圧部材を組み合わせ
た押釦スイッチ部材において、可動接点の上方に位置す
るドーム部の頭頂外面に圧伝達部材を設けたことを特徴
とする押釦スイッチ部材である。この押釦スイッチ部材
の押圧部材は、キートップ部をショアA硬度40〜80
度の高硬度樹脂、ベース部及び薄肉部をショアD硬度5
0〜80度のゴム状弾性体で一体成形するとよい。ま
た、キートップ部、ベース部、及び薄肉部のすべてをゴ
ム状弾性体で形成してもよい。更に、上記押釦スイッチ
部材は、そのスペーサーの厚さを0.05〜0.2m
m、シート部の厚さを50〜200μm、圧伝達部材の
厚さを50〜300μm、圧伝達部材の大きさをドーム
部のドーム径の20〜70%の範囲とするのが好まし
い。
解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、柱状凸部の代わり
にドーム部の頭頂面に圧伝達部材を設けることに着目
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
凸球面状のドーム部を備えた、エラストマー樹脂からな
シート部と、シート部の下面に接合したスペーサーと、
ドーム部の内面に設けた可動接点とからなるクリック部
材、及びドーム部の上方に配したキートップ部と、シー
ト部の上面に接合したベース部と、キートップ部とベー
ス部を連結する薄肉部とからなる押圧部材を組み合わせ
た押釦スイッチ部材において、可動接点の上方に位置す
るドーム部の頭頂外面に圧伝達部材を設けたことを特徴
とする押釦スイッチ部材である。この押釦スイッチ部材
の押圧部材は、キートップ部をショアA硬度40〜80
度の高硬度樹脂、ベース部及び薄肉部をショアD硬度5
0〜80度のゴム状弾性体で一体成形するとよい。ま
た、キートップ部、ベース部、及び薄肉部のすべてをゴ
ム状弾性体で形成してもよい。更に、上記押釦スイッチ
部材は、そのスペーサーの厚さを0.05〜0.2m
m、シート部の厚さを50〜200μm、圧伝達部材の
厚さを50〜300μm、圧伝達部材の大きさをドーム
部のドーム径の20〜70%の範囲とするのが好まし
い。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、本発明の
実施態様を示した図面を参照して説明する。図1は本発
明に係る押釦スイッチ部材の一実施態様を示す縦断面図
である。この図に示すように、本発明はドーム部3の頭
頂外面に圧伝達部材5を設け、クリック部材9と押圧部
材10を組み合わせたものである。また、図2は本発明
の他の実施態様を示す縦断面図である。本実施態様で
は、薄肉部18をシート部11に対して斜めに配するこ
とで良好なクリック感が得られるよう構成されている。
他の部分の構成は上述した実施態様と全く同様である。
以下、クリック部材9、19、圧伝達部材5、15、押
圧部材10、20の順に説明する。
実施態様を示した図面を参照して説明する。図1は本発
明に係る押釦スイッチ部材の一実施態様を示す縦断面図
である。この図に示すように、本発明はドーム部3の頭
頂外面に圧伝達部材5を設け、クリック部材9と押圧部
材10を組み合わせたものである。また、図2は本発明
の他の実施態様を示す縦断面図である。本実施態様で
は、薄肉部18をシート部11に対して斜めに配するこ
とで良好なクリック感が得られるよう構成されている。
他の部分の構成は上述した実施態様と全く同様である。
以下、クリック部材9、19、圧伝達部材5、15、押
圧部材10、20の順に説明する。
【0006】クリック部材9、19は、凸球面状のドー
ム部2、12を備えたシート部1、11と、ドーム部の
内面に設けた可動接点3、13と、シート部の下面に接
合したスペーサー4、14とからなる。シート部1、1
1は、各種のエラストマー樹脂、特にはポリエステル結
合を有するエラストマー樹脂で形成する。具体的には、
ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレン
ナフタレート(PEN)が耐熱性、熱的寸法安定性、加
熱加圧成形による加工性、機械的強度に優れ、また、適
度の硬度と弾性率を有しているため好ましい。また、シ
ート部1、11の厚さについては、50〜200μm、
特には75〜120μmが好ましい。厚さが50μm未
満では、キートップ部6、16の押圧時に良好なクリッ
ク感が得られない。一方、200μmを超えると押圧時
に要する荷重が大きくなるため、円滑な押圧ができなく
なり押圧感が悪くなる。
ム部2、12を備えたシート部1、11と、ドーム部の
内面に設けた可動接点3、13と、シート部の下面に接
合したスペーサー4、14とからなる。シート部1、1
1は、各種のエラストマー樹脂、特にはポリエステル結
合を有するエラストマー樹脂で形成する。具体的には、
ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレン
ナフタレート(PEN)が耐熱性、熱的寸法安定性、加
熱加圧成形による加工性、機械的強度に優れ、また、適
度の硬度と弾性率を有しているため好ましい。また、シ
ート部1、11の厚さについては、50〜200μm、
特には75〜120μmが好ましい。厚さが50μm未
満では、キートップ部6、16の押圧時に良好なクリッ
ク感が得られない。一方、200μmを超えると押圧時
に要する荷重が大きくなるため、円滑な押圧ができなく
なり押圧感が悪くなる。
【0007】ドーム部2、12は、図1等に示したよう
に、シート部の所要箇所、好ましくは中央を凸球面状に
成形したものである。具体的な形状及び大きさについて
は、キートップ部の配置、クリック感、及び押圧等荷重
等を考慮して決定する。可動接点3、13はドーム部
2、12の内面に設ける。具体的には、導電インク等を
用いて印刷することにより配設する。
に、シート部の所要箇所、好ましくは中央を凸球面状に
成形したものである。具体的な形状及び大きさについて
は、キートップ部の配置、クリック感、及び押圧等荷重
等を考慮して決定する。可動接点3、13はドーム部
2、12の内面に設ける。具体的には、導電インク等を
用いて印刷することにより配設する。
【0008】スペーサー4、14は、ドーム部2、12
の屈曲が円滑に行えるように、ドーム部内の空気を抜く
ためにシート部の下面に配設される。スペーサーはシー
ト部と同様にエラストマー樹脂で形成するのが、耐熱収
縮性、耐環境特性等の点から好ましい。また、スペーサ
ーの厚さは、0.05〜0.2mmの範囲にするのが望
ましい。厚さが0.05mm未満では押圧ストローク
(押圧時にドーム部が降下する距離)が短いため十分な
クリック感を得ることができない。また、0.2mmを
超えると押圧ストロークが長くなるため、可動接点を固
定接点に接触させるのに要する荷重が大きくなり、その
結果、円滑な押圧ができず、良好なクリック感が得られ
なくなる。スペーサーはシート部1、11の下面に接合
させるが、その方法としては両者を接着するのが量産性
の点から有利である。
の屈曲が円滑に行えるように、ドーム部内の空気を抜く
ためにシート部の下面に配設される。スペーサーはシー
ト部と同様にエラストマー樹脂で形成するのが、耐熱収
縮性、耐環境特性等の点から好ましい。また、スペーサ
ーの厚さは、0.05〜0.2mmの範囲にするのが望
ましい。厚さが0.05mm未満では押圧ストローク
(押圧時にドーム部が降下する距離)が短いため十分な
クリック感を得ることができない。また、0.2mmを
超えると押圧ストロークが長くなるため、可動接点を固
定接点に接触させるのに要する荷重が大きくなり、その
結果、円滑な押圧ができず、良好なクリック感が得られ
なくなる。スペーサーはシート部1、11の下面に接合
させるが、その方法としては両者を接着するのが量産性
の点から有利である。
【0009】圧伝達部材5、15は、可動接点3、13
に対向するようにドーム部2、12の頭頂外面に設け
る。圧伝達部材の厚さは50μm以上、特に、100〜
300μmの場合は、良好なクリック感が得られる。な
お、厚さが50μm未満では十分なクリック感が得られ
なくなり、300μmを超えると厚さの違いによるクリ
ック感の変化が認められなくなる。圧伝達部材の形状は
円形あるいは多角形とし、大きさ(直径あるいは長辺)
は、ドーム部2、12のドーム径の20〜70%の範囲
が好ましい。大きさが20%未満では押圧時にドーム部
の内面に設けた可動接点3、13と基板側に対向して配
置する固定接点との確実かつ安定した接続が困難とな
る。一方、70%を超えると押圧時に要する荷重が大き
くなって押圧時のクリック感が損なわれ、また、可動接
点と固定接点との確実かつ安定した接続が得られなくな
る。
に対向するようにドーム部2、12の頭頂外面に設け
る。圧伝達部材の厚さは50μm以上、特に、100〜
300μmの場合は、良好なクリック感が得られる。な
お、厚さが50μm未満では十分なクリック感が得られ
なくなり、300μmを超えると厚さの違いによるクリ
ック感の変化が認められなくなる。圧伝達部材の形状は
円形あるいは多角形とし、大きさ(直径あるいは長辺)
は、ドーム部2、12のドーム径の20〜70%の範囲
が好ましい。大きさが20%未満では押圧時にドーム部
の内面に設けた可動接点3、13と基板側に対向して配
置する固定接点との確実かつ安定した接続が困難とな
る。一方、70%を超えると押圧時に要する荷重が大き
くなって押圧時のクリック感が損なわれ、また、可動接
点と固定接点との確実かつ安定した接続が得られなくな
る。
【0010】圧伝達部材の形成は、ドーム部の所定の位
置にUV硬化樹脂を塗着、硬化させて行うとよい。ディ
スペンサーによる吐出、あるいは印刷による方法で形成
すると短時間で済み作業効率がよくなるので好ましい。
但し、該方法では、均一な厚さや所定の形状精度の確保
が困難な場合、シート部と同じ材料特性をもつエラスト
マー樹脂シートを圧伝達部材の形状に加工し、ドーム部
頭頂外面の所定の位置に接着してもよい。圧伝達部材の
形成において、原料のドーム部への塗着又は接着は、ド
ーム部を成形する前にシート部上にあるドーム部を成形
する位置に予め塗着又は接着しておいてもよいし、ドー
ム部の成形後にドーム部の頭頂外面に塗着又は接着して
もよい。クリック部材の量産性を考慮すると、シート部
上に圧伝達部材及び可動接点を設けておいてからドーム
部を成形して外形を打ち抜く工程が好ましい。
置にUV硬化樹脂を塗着、硬化させて行うとよい。ディ
スペンサーによる吐出、あるいは印刷による方法で形成
すると短時間で済み作業効率がよくなるので好ましい。
但し、該方法では、均一な厚さや所定の形状精度の確保
が困難な場合、シート部と同じ材料特性をもつエラスト
マー樹脂シートを圧伝達部材の形状に加工し、ドーム部
頭頂外面の所定の位置に接着してもよい。圧伝達部材の
形成において、原料のドーム部への塗着又は接着は、ド
ーム部を成形する前にシート部上にあるドーム部を成形
する位置に予め塗着又は接着しておいてもよいし、ドー
ム部の成形後にドーム部の頭頂外面に塗着又は接着して
もよい。クリック部材の量産性を考慮すると、シート部
上に圧伝達部材及び可動接点を設けておいてからドーム
部を成形して外形を打ち抜く工程が好ましい。
【0011】押圧部材10、20は、ドーム部の上方に
配したキートップ部6、16と、シート部の頭頂外面に
接合したベース部7、17と、キートップ部とベース部
を連結する薄肉部8、18とからなる。キートップ部
6、16は、ゴム状弾性体で形成してもよいが、良好な
押圧感を得るために、ショアA硬度が40〜80度の高
硬度樹脂で形成するのがよい。高硬度樹脂はアクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン−アクリル樹脂、メチル
フェニルシリコーン樹脂、ジメチルフェニルシリコーン
樹脂、ジメチルジフェニルシリコーン樹脂、ポリカーボ
ネートジオール樹脂等が例示され、単独又は混合して使
用される。また、これら以外のものでも後述するゴム状
弾性体に接着可能なものであればよい。キートップ部の
形状及び大きさについては任意とする。ベース部7、1
7と薄肉部8、18はショアD硬度が50〜80度のゴ
ム状弾性体で形成するのが好ましい。ゴム状弾性体とし
ては天然ゴム、ブタジエンゴム、EPDM、イソプレン
ゴム、シリコーンゴム、NBR等から任意に選択すれば
よいが、一般的には精密加工性、耐熱耐寒性等に優れる
シリコーンゴムを使用するのがよい。ベース部7、17
と薄肉部8、18の厚さは、押釦スイッチ部材の薄型
化、押圧ストロークを考慮して適宜決定する。
配したキートップ部6、16と、シート部の頭頂外面に
接合したベース部7、17と、キートップ部とベース部
を連結する薄肉部8、18とからなる。キートップ部
6、16は、ゴム状弾性体で形成してもよいが、良好な
押圧感を得るために、ショアA硬度が40〜80度の高
硬度樹脂で形成するのがよい。高硬度樹脂はアクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン−アクリル樹脂、メチル
フェニルシリコーン樹脂、ジメチルフェニルシリコーン
樹脂、ジメチルジフェニルシリコーン樹脂、ポリカーボ
ネートジオール樹脂等が例示され、単独又は混合して使
用される。また、これら以外のものでも後述するゴム状
弾性体に接着可能なものであればよい。キートップ部の
形状及び大きさについては任意とする。ベース部7、1
7と薄肉部8、18はショアD硬度が50〜80度のゴ
ム状弾性体で形成するのが好ましい。ゴム状弾性体とし
ては天然ゴム、ブタジエンゴム、EPDM、イソプレン
ゴム、シリコーンゴム、NBR等から任意に選択すれば
よいが、一般的には精密加工性、耐熱耐寒性等に優れる
シリコーンゴムを使用するのがよい。ベース部7、17
と薄肉部8、18の厚さは、押釦スイッチ部材の薄型
化、押圧ストロークを考慮して適宜決定する。
【0012】本発明の押釦スイッチ部材は、圧伝達部材
上に押圧部材のキートップ部6、16が位置するよう
に、クリック部材と押圧部材を組み合わせることにより
得られる。クリック部材と押圧部材は接着剤等で接着一
体化してもよいし、押圧部材を組み込む時にクリック部
材に位置合わせして組み合わせてもよい。
上に押圧部材のキートップ部6、16が位置するよう
に、クリック部材と押圧部材を組み合わせることにより
得られる。クリック部材と押圧部材は接着剤等で接着一
体化してもよいし、押圧部材を組み込む時にクリック部
材に位置合わせして組み合わせてもよい。
【0013】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。
説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。
【0014】シート部として、ガラス転移温度113
℃、熱収縮率0.9%、ヤング率620kg/mm2 、
破断伸度90%の特性を備え、厚さが0.1mmの透明
なポリエチレンナフタレートフィルム(PEN):「テ
オネックス」(帝人社製、商品名)を用いた。このフィ
ルムに150℃、1時間の熱処理(アニーリング処理)
を行い、加熱成形時の寸法精度を1/1000程度に調
整した。そして、スクリーン印刷によりカーボン系導電
性インキ「NST−1」(信越ポリマー社製、商品名)
を所定の箇所にφ3mmの大きさで印刷し、雰囲気温度
140℃で5分間の乾燥硬化させ、可動接点を設けた。
次に、可動接点と対向するシート部の表面上に、UV硬
化性樹脂「セイカビームSCR−SP−1」(大日精化
工業社製、商品名)を滴下し、UV硬化装置(光源;8
0w/cm高圧水銀灯)により紫外線を5分間照射して
硬化させ、厚さ0.15mm、φ3mmの円柱状の圧伝
達部材を形成した。上記フィルムを200℃に加熱した
金型内にセットし、1分間の加圧プレスを行い、可動接
点が凸部側の内表面に、圧伝達部材が外表面に位置した
ドーム部を形成した。ドーム部形成後、シート部の下面
(可動接点側)に、ドーム部内の空気を抜くため、厚さ
0.1mmのPENフィルムをスペーサーとして接着し
てクリック部材を得た。押圧部材については、まず、押
圧部材用金型のキートップ部分に熱硬化性のアクリル樹
脂液状体(市販品)を充填し、加熱硬化して透視性キー
トップ部を形成した。次に、シリコーンゴム「KE−9
41U」(信越化学工業社製、商品名)を、上記金型の
硬化したキートップ部上に充填し、ベース部形成用金型
により加圧加熱してキートップ部と接着一体化した押圧
部材を得た。圧伝達部材と押圧部材のキートップ部とが
対応するように位置合わせをし、クリック部材のシート
部と押圧部材のベース部とを接着剤「KE−1935A
/B」(信越化学工業社製、商品名)で接着して押釦ス
イッチ部材を得た。
℃、熱収縮率0.9%、ヤング率620kg/mm2 、
破断伸度90%の特性を備え、厚さが0.1mmの透明
なポリエチレンナフタレートフィルム(PEN):「テ
オネックス」(帝人社製、商品名)を用いた。このフィ
ルムに150℃、1時間の熱処理(アニーリング処理)
を行い、加熱成形時の寸法精度を1/1000程度に調
整した。そして、スクリーン印刷によりカーボン系導電
性インキ「NST−1」(信越ポリマー社製、商品名)
を所定の箇所にφ3mmの大きさで印刷し、雰囲気温度
140℃で5分間の乾燥硬化させ、可動接点を設けた。
次に、可動接点と対向するシート部の表面上に、UV硬
化性樹脂「セイカビームSCR−SP−1」(大日精化
工業社製、商品名)を滴下し、UV硬化装置(光源;8
0w/cm高圧水銀灯)により紫外線を5分間照射して
硬化させ、厚さ0.15mm、φ3mmの円柱状の圧伝
達部材を形成した。上記フィルムを200℃に加熱した
金型内にセットし、1分間の加圧プレスを行い、可動接
点が凸部側の内表面に、圧伝達部材が外表面に位置した
ドーム部を形成した。ドーム部形成後、シート部の下面
(可動接点側)に、ドーム部内の空気を抜くため、厚さ
0.1mmのPENフィルムをスペーサーとして接着し
てクリック部材を得た。押圧部材については、まず、押
圧部材用金型のキートップ部分に熱硬化性のアクリル樹
脂液状体(市販品)を充填し、加熱硬化して透視性キー
トップ部を形成した。次に、シリコーンゴム「KE−9
41U」(信越化学工業社製、商品名)を、上記金型の
硬化したキートップ部上に充填し、ベース部形成用金型
により加圧加熱してキートップ部と接着一体化した押圧
部材を得た。圧伝達部材と押圧部材のキートップ部とが
対応するように位置合わせをし、クリック部材のシート
部と押圧部材のベース部とを接着剤「KE−1935A
/B」(信越化学工業社製、商品名)で接着して押釦ス
イッチ部材を得た。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、押圧ストロークが短く
なるため、可動接点を電気的に接続する際に要する荷重
が小さくなる。その結果、操作者はキートップ部を指で
軽く押圧することで良好なクリック感を得ることがで
き、また、可動接点と固定接点とが確実に接続されたこ
とを明瞭に認識できる。また、従来、キートップ部の下
面に設けられていた、ドーム部押圧のための柱状凸部が
不要となるので、容積を少なくして平面状パネル等のよ
うに形状、構造を簡単にした、極めて薄い押釦スイッチ
部材を得ることができる。更に、複雑な形状の柱状凸部
を成形する必要がなくなるので押釦スイッチ部材の製造
コストが低減する。したがって、本発明に係る押釦スイ
ッチ部材は極めて産業上価値の高いものである。
なるため、可動接点を電気的に接続する際に要する荷重
が小さくなる。その結果、操作者はキートップ部を指で
軽く押圧することで良好なクリック感を得ることがで
き、また、可動接点と固定接点とが確実に接続されたこ
とを明瞭に認識できる。また、従来、キートップ部の下
面に設けられていた、ドーム部押圧のための柱状凸部が
不要となるので、容積を少なくして平面状パネル等のよ
うに形状、構造を簡単にした、極めて薄い押釦スイッチ
部材を得ることができる。更に、複雑な形状の柱状凸部
を成形する必要がなくなるので押釦スイッチ部材の製造
コストが低減する。したがって、本発明に係る押釦スイ
ッチ部材は極めて産業上価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す押釦スイッチ部材の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施態様を示す押釦スイッチ部材
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図3】従来の一実施態様を示す押釦スイッチ部材の縦
断面図である。
断面図である。
【図4】従来の他の実施態様を示す押釦スイッチ部材の
縦断面図である。
縦断面図である。
1、11、25、35 シート部 2、12、26、36 ドーム部 3、13、27 可動接点 4、14、28、37 スペーサー 5、15 圧伝達部材 6、16、21、31 キートップ部 7、17、23、33 ベース部 8、18、24、34 薄肉部 9、19、29、38 クリック部材 10、20、30、39 押圧部材 22、32 柱状凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−69726(JP,A) 特開 平6−309988(JP,A) 実開 平6−86238(JP,U) 実開 平4−58925(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 13/52 H01H 3/52 H01H 13/48
Claims (3)
- 【請求項1】 凸球面状のドーム部を備えた、エラスト
マー樹脂からなるシート部と、シート部の下面に接合し
たスペーサーと、ドーム部の内面に設けた可動接点とか
らなるクリック部材、及びドーム部の上方に配したキー
トップ部と、シート部の上面に接合したベース部と、キ
ートップ部とベース部を連結する薄肉部とからなる押圧
部材を組み合わせた押釦スイッチ部材において、可動接
点の上方に位置するドーム部の頭頂外面に圧伝達部材を
設けたことを特徴とする押釦スイッチ部材。 - 【請求項2】 押圧部材が、キートップ部をショアA硬
度40〜80度の高硬度樹脂、ベース部及び薄肉部をシ
ョアD硬度50〜80度のゴム状弾性体で一体成形した
ものからなる請求項1記載の押釦スイッチ部材。 - 【請求項3】 押圧部材のキートップ部、ベース部及び
薄肉部がゴム状弾性体からなる請求項1記載の押釦スイ
ッチ部材。
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28070496A JP3192596B2 (ja) | 1996-10-23 | 1996-10-23 | 押釦スイッチ部材 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10125172A JPH10125172A (ja) | 1998-05-15 |
JP3192596B2 true JP3192596B2 (ja) | 2001-07-30 |
Family
ID=17628799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28070496A Expired - Fee Related JP3192596B2 (ja) | 1996-10-23 | 1996-10-23 | 押釦スイッチ部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3192596B2 (ja) |
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JP2003077366A (ja) * | 2001-09-05 | 2003-03-14 | Seiko Precision Inc | スイッチユニット |
KR100443924B1 (ko) * | 2001-11-22 | 2004-08-09 | 위니아만도 주식회사 | 에어컨의 일체형 버튼 구조 |
JP4031237B2 (ja) * | 2001-12-18 | 2008-01-09 | アルプス電気株式会社 | スイッチ装置 |
JP5249650B2 (ja) * | 2008-07-01 | 2013-07-31 | 株式会社フジクラ | メンブレンスイッチ及びその製造方法 |
KR100925793B1 (ko) * | 2009-01-30 | 2009-11-11 | 김인수 | 돔 시트 및 그의 제조 방법 |
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-
1996
- 1996-10-23 JP JP28070496A patent/JP3192596B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10125172A (ja) | 1998-05-15 |
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