JP3191148U - スプーンまたはフォーク - Google Patents

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Abstract

【課題】食品の咀嚼が困難であるか不十分な者、特に乳幼児あるいは一部の障害者、老人等でも一般の調理食品を容易に加工して摂食可能であり、さらに、食品に対する潰し作業を容易に行えることで、咀嚼を補助できるスプーンまたはフォークを提供する。
【解決手段】柄2の先端部に形成されたスプーンまたはフォークヘッド4を有し、柄の後部には平面状の食材押潰し部6が形成され、この食材押潰し部6の平面がスプーンまたはフォークヘッド4の基準平面と概ね同一方向の向きに形成されると共に前記柄2の中心軸に対して10〜40°傾斜しており、この食材押潰し部6食品を潰して食べやすくすることができることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、食品の咀嚼動作が困難であるか、その能力が不十分な者、特に乳幼児あるいは一部の障害者、老人等に食品を潰したり砕いたりして食べやすくすることが可能なスプーンおよび/またはフォークに関するものである。
従来、発達途上の乳幼児や高齢の老人、一部の障害者、病人に食事を与える場合、これらの者は咀嚼が困難か、その能力が不十分であったり、消化能力が不十分であることが多く、これを補うための処理が行われている。具体的には、柔らかく調理した食材を与えたり、場合によってはおろし金を用いてすり下ろしたり、ミキサー、フードカッター等を用いて砕いたり、押潰してペースト状にするなどして食材を与えていた。
しかし、食事の度に上記のような作業を行うのは面倒である。一方、近年ではペースト状に加工された離乳食、老人食、病院食なども提供されているが、一定の段階まで発達が進んだ乳幼児には咀嚼の練習のためにもある程度噛み応えがある食材を与える必要がある。また、一部の老人や障害者、病人等でも食べる喜びを味わうためには可能な限り通常に近い調理をされた食材を与えたり、食べ応えのある食材を与えることが望ましい。このため、食事を行う者の状態に応じて食品の加工程度を容易に調整できる器具があると便利である。
また、離乳期の乳幼児の食事において、母親など成人がかみ砕いた食材を与えることもあるが、このような経口による食材の提供は、虫歯菌、歯周病菌、ピロリ菌などの感染リスクを高めることから、近年問題視されている。このため、手軽な器具を用いて咀嚼に代わる効果を得られるようにすることが望ましい。
一方、スプーンの腹(凸部)などを用いて食材を押潰す作業も行われているが、球面状の凸部で食材を押圧すると食材が安定せず、食材の形状や硬さ等によって押圧力により食材が逃げてしまい、上手く押潰すことができない場合が多い。また、通常のスプーンに対する柄の角度では、押潰し動作時に持ち手に上手く力を加えたり調整することが困難で、この点でも作業を困難にしていた。
特開2000−287807号公報(特許文献1)には、携帯するのに便利で使い勝手のよい離乳食用容器を提供することを目的として、すり鉢を兼ねた容器本体20と、当該容器本体20の開口部21を閉じる蓋部材30と、すりこ木部42が一端部に形成された調理具40と、を備えた離乳食用容器10が開示されている。
この文献に開示された調理具40は、やや長尺の棒形状をなし、把持部41の一端部に、略球形状をなす前記すりこ木部42が形成されている。また、スプーン部43とすりこ木部42とが一体に形成されていて、前記すりこ木部42を用いて食材を加工し、スプーン部43を用いて食事をする。しかし、このようなすりこ木部42で食材を加工するためにはすり鉢を兼ねた容器本体20が必要であり、一般の食器を用いた食事には適さない。特に、すりこ木が丸い形状ではある程度硬い食材の場合、この文献のような丸底の容器でなければ加工時に食材が安定せず、加工が困難になる。
特開2000−287807号公報
本考案の目的は、食品の咀嚼が困難であるか不十分な者、特に乳幼児あるいは一部の障害者、老人等でも一般の調理食品を容易に加工して摂食可能なスプーンおよび/またはフォークを提供することである。
特に、食品に対する潰し作業を容易に行えることで、咀嚼を補助できるスプーンおよび/またはフォークを提供することである。
すなわち、上記目的を達成するために以下の構成とした。
(1)柄の先端部に形成されたスプーンまたはフォークヘッドを有し、
前記柄の後部には平面状の食材押潰し部が形成され、
この食材押潰し部の平面がスプーンまたはフォークヘッドの基準平面と概ね同一方向の向きに形成されると共に前記前記柄の中心軸に対して10〜40°傾斜しているスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
(2)前記食材押潰し部は柄本体の一部を構成するように一体に形成されている上記(1)のスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
(3)前記食材押潰し部の平面の面積が50〜360mm2 である上記(1)または(2)のスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
(4)前記食材押潰し部の平面と柄の中心軸とのなす角度θ1は15〜25°である上記(1)〜(3)のいずれかのスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
(5)前記食材押潰し部の平面には複数の凹凸または凸部が形成されている上記(1)〜(4)のいずれかのスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
本考案によれば、食品の咀嚼が困難であるか不十分な者、特に乳幼児あるいは一部の障害者、老人等でも一般の調理食品を容易に加工して摂食可能なスプーンおよび/またはフォークを提供することができる。
特に、食品に対する潰し作業を手軽で容易に行えるので、食事の際に簡単に咀嚼を補助できる。
本考案の第1実施例であるスプーンを示した平面図。 本考案の第1実施例であるスプーンを示した側面図。 本考案の第1実施例であるスプーンを示した底面図。 本考案の第1実施例であるスプーンを示した断面図。 本考案の第2実施例であるフォークを示した平面図。 本考案の第2実施例であるフォークを示した側面図。 本考案の第3実施例であるスプーンを示した平面図。 本考案の第3実施例であるスプーンを示した側面図。
本考案のスプーン・フォークは、柄の先端部に形成されたスプーンまたはフォークヘッドを有し、前記柄の後部には平面状の食材押潰し部(squash region)が形成され、この食材押潰し部の平面がスプーンまたはフォークヘッドの基準平面と概ね同一方向の向きに形成されると共に前記柄の中心軸に対して10〜40°傾斜しているものである。
このように、スプーンまたはフォークの柄に食材を押潰して加工できる食材押潰し部を形成することで、食事の際に簡単に食材を加工することができる。また、食材押潰し部は平面状に形成されているので、押圧する際に食材が逃げることなく、安定した状態で押潰すことができる。
本考案において、食材押潰し部は柄の後部に形成されている。ここで柄の後部とは、スプーンまたはフォークヘッドが形成されている柄の先端部とは反対の後端から柄の中央部方向に続く連続した領域であり、通常柄の中央より後端側である。
食材押潰し部は、平面状に形成されている。前述したように平面状に形成することで、安定して押潰し動作を行え、作業も容易であると共に、デザイン上も柄との統一を図ることができる。この食材押潰し部の面はスプーンヘッドまたはフォークヘッドの基準平面と概ね同一方向の向きに形成されている。ここで、スプーンヘッドまたはフォークヘッドの基準平面とは、スプーンではスプーンボウル周縁部の上面の50%以上を含むか接するような平面であり、フォークでは各串状の歯部の長手方向の形状に近似される円弧の中央部の接線を含む平面である。前記基準平面と概ね同一方向の向きとは、押潰し部の面が向く方向つまり、押潰し面の垂線方向と、基準平面の向く方向、つまり基準平面の垂線方向ととが略同様であることをいい、例えば前記双方の垂線の10°未満の角度のずれなどは許容範囲となる。
食材押潰し部の平面は、柄の中心軸に対する角度θ1が10〜40°、好ましくは12〜30°、より好ましくは15〜25°傾斜している。食材押潰し部の平面を柄の中心軸に対して傾斜させることで、持ち手に力を加え易くなり、力加減や方向も調整しやすくなって押潰し作業が容易になる。角度が小さすぎると、作業を行い難くなり、大きすぎると平面の面積を確保し難くなる。ここで、柄の中心軸とはスプーンヘッドまたはフォークヘッドに接続する接合部の中央と柄の後部であって食材押潰し部手前の中央とを結ぶ直線をいう。さらに、柄の基準平面とは柄の両側縁の50%以上を通るか含むような平面である。なお、これらは近似値を用いて規定してもよい。また、角度や広さを定義するときの食材押潰し部の平面は、食材押潰し部を構成する平面の平均面である。
食材押潰し部の平面の大きさとしては、特に限定されるものではないが食材の押潰し作業を十分に行うことが可能な大きさが必要である。一方、柄の後部に形成することから、柄の横幅と同等あるいは僅かに大きくなるなど、柄の横幅からあまり大きくならない程度の幅に納めるべきである。また、柄の横幅を食材押潰し部の平面に合わせてある程度大きくしてもよい。この場合、持ち手としての機能に支障のない範囲の大きさに納めることに留意すべきである。あるいは、食材押し潰し部だけを大きくしてもよいが、大きすぎると取り扱いやデザイン上支障が生じることがある。具体的な大きさとしては、好ましくは幅:7〜11mm、より好ましくは幅:5〜15mmであり、長さ:16〜20mm、より好ましくは長さ:10〜22mmである。また、食材押潰し部の平面の面積としては、好ましくは50mm2 以上、、特に100mm2 以上が好ましい。その上限としては特に限定されるものではなく、他の機能に支障がなければ柄の半分程度まで及んでいてもよい。具体的には360mm2 以下程度である。
食材押潰し部の平面は、必ずしも平坦面である必要はなく、必要に応じてある程度湾曲していたり、複数の曲面を組み合わせたような凹凸形状をしていてもよい。湾曲させる場合には、あまり丸みを持たせると押潰し作業に却って支障が出るので、ある程度の曲率以上にすべきである。具体的には曲率半径Rは80mm以上が好ましく、より好ましくは100mm以上、特に160mm以上である。この場合、曲率半径の中心は押潰し部平面の裏側に位置する。また、湾曲方向も一定方向にのみ湾曲させてもよいが、複数向に湾曲させてもよい。複数方向に湾曲させる場合、各湾曲の曲率が異なるようにしてもよい。この場合、少なくとも柄の中心軸方向と同一方向、つまり柄の縦断面において円弧を描くように湾曲させることが重要である。このような方向に湾曲させることで、食材押潰し部を押しつけた状態で円弧を描くように柄を動作させて、押潰し作業を行うことができ、押潰し作業がより効果的に行える場合がある。また、柄の中心軸方向と直交する方向の湾曲形状は、柄の形状に即した形、すなわち柄本体の形状と一体化できるような形状になっているとよい。
食材押潰し部は、押潰し、あるいはすりつぶしの効果を向上させるために、微少な凹凸ないし凸部6cを設けてもよい。凹凸ないし凸部は食材押潰し部全面に設けてもよいし、一部に設けてもよい。凹凸ないし凸部を一部に設ける場合には、凹凸ないし凸部が一定の模様を形成して、意匠性を付与するようにしてもよい。凹凸ないし凸部の大きさはあまり大きくない方が望ましく、例えば凹部と凸部の最大高低差あるいは凸部の高さで0.3〜3mm程度であればよい。また、凹凸ないし凸部の形状も特に限定されるものではないが、複数の突起を設けたり、畝状、帯状の単独または複数の凸部を柄の中心軸とは直交する方向に形成してもよい。
本考案のスプーンヘッドは、通常のスプーンのスプーンヘッドと同様であり、その大きさや形状も周知の形状大きさに即して決めればよい。スプーンヘッドのボウル状凹部は食品を少量保持できるようになっている。ボウル状凹部における保持量は、使用者の食事一回分に相当する。その容量としては特に限定されるものではないが、離乳期の乳幼児の場合0.5mL〜2.5mL程度である。容量が前記範囲を越えると、乳幼児においては一回の摂取量としては多過ぎて溢したり、吐き出したりする場合がある。一方、容量が少ないと連続して与えなければならず、食事支援者や介護人の負担が多くなる。ボウル状凹部の深さとしては内底最深部から上端面までの深さで通常、3mm〜10mm程度である。
本考案のフォークは、そのフォークヘッドにおいて、2、3またはそれ以上の串状歯部を有する。特に乳幼児用では3本、成人用では3−4本が好ましい。また、好ましくは各串状歯部に1つまたは2つ以上の凹部が形成され、この凹部は各串状歯部の対抗する側部に形成されている。また、前記凹部は対向する各串状歯部の側部に交互に配置されるよう形成され、かつ前記側部1カ所あたりで1つまたは2つ以上形成されている。このように串状歯部の側部に凹部構造を形成することで、麺等の細長状の食品も効果的に絡め取ることができる。また、凹部の形成位置や数を最適化することで、より効率的に食品を保持できるようになる。そして、乳幼児だけでなく、一般の成人、青少年でも効果が期待できる。
さらに、串状歯部の対向する側部に形成された凹部が交互に配置されるように形成されているので、同じ位置に対向するように形成された凹部に比べ、麺等の細長状の食品が良く絡み、より多くの食品を確実に保持できるようになる。
さらに、前記凹部はその中心線がフォークヘッドの中心線に対して直角ではなく角度θ2 だけ基部方向に開口するように傾いているとよい。具体的には、角度θ2 はフォークヘッドの中心線に対して好ましくは18〜50°、より好ましくは26〜46°、特に29〜39°傾いているとよい。このように、凹部の開口方向を歯部の基部方向に向けて開口することにより、麺類などの食べ物が引っかかり易くなり、食品保持能力が向上する。
本考案のスプーンおよび/またはフォークは、上記食材押潰し部に関する記述で特定された構成や上記フォークヘッドに関する構成を除き通常使用されているスプーンやフォークと概ね同様な構成である。すなわち、持ち手となる柄と、この柄の先端に形成されているスプーンまたはフォークヘッドを有し、スプーンまたはフォークヘッドは、柄に繋がる首部とスプーンまたはフォークヘッド本体を有する。特にフォークヘッド本体は、首部から広がって歯部の基礎となる基部と、基部から一定の間隔を空けて複数の細片状に延在ないし突出している串状の歯部を有する。
本考案における柄は、食材押潰し部を形成するすることができ、前記スプーンまたはフォークヘッドを所定の角度で固定可能であり、スプーンまたはフォークヘッドを操作する持ち手として機能することができる形状であれば特に限定されるものではない。
スプーン・フォークの大きさとしては、使用者や使用状況に合わせて好適な大きさとすればよい、具体的には幼児から小児向けのフォークでは先端から後端までの長さで90〜140mm程度である。フォーク歯部の幅と間隔も特に規制されるものではないが、通常、中央部の幅2〜6mm、中央部の間隔1〜5mm程度である。歯部の数は3片でも、4片または5片でもよい。しかしながら、乳幼児、小児用の場合には、口の大きさが小さいため、3片が好ましい。歯部は先端部で徐々に細くなるように形成したり、先端が丸みをおびるような形状にするとよい。
本考案のスプーンまたはフォークを構成する材料は特に限定されるものではなく、通常のスプーン・フォークに使用されている合成樹脂、合成ゴム、天然ゴム、天然繊維などや、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム、銀、鉄等の金属材料の1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましい。また、柄の部分と先端のスプーンまたはフォークヘッドとを異なる材料により形成してもよい。さらに、柄には滑り止めや、持ち手形状を付与する構造、指の位置を規制するためのストッパーや固定構造を設けてもよい。具体的にはエラストマー等を部分的に配置することで滑り止めや触感を改善させることができる。
次に実施例を示して本考案をより詳細に説明する。図1〜4は、本考案の第1実施例であるスプーンを示した図である。ここで、図1は実施例1のスプーンの平面図、図2は側面図、図3は底面図、図4は図1のスプーンの縦断面A−A’矢視図である。
図1〜4において、スプーン1は、柄2と柄の先端部に形成されたスプーンヘッド4とを有する。スプーンヘッド4は柄2に接続される接合部3と、この接合部3からなだらかに拡大すると共に前部で円弧状に閉じ、内部に凹面を形成したいわゆるスプーン形状のスプーンボウルを有する。スプーンボウルは周縁部4aとその中にある凹部4bからなり、その外形は接合部3の方向から滴下するような液滴形状あるいは楕円に近似される。凹部4bは通常のスプーン同様凹曲面により形成され、この凹曲面内に食材が保持される。このため、その大きさは使用する者の食事に最適な大きさに調整される。例えば、通常の動作で口を開けたときに、口腔内に容易に挿入でき、ある程度食べ物も収納できる大きさと形状に調整すればよい。
柄2は、棒状または板厚の細長い構造物であり、この例では図1に示されるようにスプーンヘッド4を含む長手方向の平面形状において中央部2aが括れ両端が幅広のバタフライ形状に近似される。また、図2に示されるように、側面形状においては接合部から後部にかけて暫時厚みが増す細長の三角形に近似される形状をなしている。
柄2の後部には、平らな面状の食材押潰し部6が形成されている。柄2の平面形状において食材押潰し部6の一端側である開始位置6aの幅が最大であり、そこから後端に向かって僅かずつ幅が狭くなる先細形状になっている。また後端部は矩形の角を丸くするか、あるいは先端部を円弧状にした形状をなしている。これにより、先端部分ではいくらか先細の鋭角的な、また後部では幅広のへら状の器具として機能できるようになっている。
食材押潰し部6は、また図2の縦断面に示されるように、その平面が柄2の中心軸から15〜25°程度傾いている。このように、柄の中心軸に対してある程度傾かせることで、押潰し動作の時に柄に力を加えやすくなり、押潰し作業が容易になる。また、柄2の横断面は、中央の括れ部から徐々に厚みが増し、食材押潰し部6の一端側である前方縁6aで最大になっている。そして、後端部6bに向かって傾斜した平面と相俟って厚みが減少して行き、後端部6bで最小となっている。また、後端部6bの縁は安全上の理由からある程度丸みを持たせている。
食材押潰し部6は、押潰し、あるいはすりつぶしの効果を向上させるために、微少な凹凸ないし凸部6cが形成されている。凹凸ないし凸部6cはこの例では一部に複数、図示例では4条の畝状、帯状の凸部が形成されているが、食材押潰し部6全面に設けてもよい。さらに、この例では凸部は前方縁6a側が長く、後端側が短く形成され、前方縁6a側ではスプーンヘッド側に円弧中心があるように湾曲している。凹凸ないし凸部の大きさは、凸部の最大高さで0.8〜2.6mm程度である。
この実施例のスプーンは標準タイプであるためボウル状凹部4bにおける保持量は、離乳期の乳幼児の場合0.5mL〜2.5mL程度、ボウル状凹部4bの深さとしては上端面から内底最深部からまでの深さで3mm〜10mm程度に設定するとよい。また、柄2の長さはスプーンヘッドの3.5〜4.5倍程度であるが、使用する者の手の大きさに合わせて調整すればよい。また、スプーンヘッドの大きさも使用する者の口の大きさに合わせて調整される。具体的なスプーンの大きさとしては、幼児から小児向けのスプーンでは先端から後端までの長さで90〜140mm、好ましくは100〜125mm程度である。
図5,6は、本考案の第2実施例であるフォークを示した図である。ここで、図5は実施例2のフォークの平面図、図6は側面図である。図5,6において、フォーク11は、柄2と柄の先端部に形成されたフォークヘッド14とを有する。フォークヘッド14は柄2に接続される接合部13と、この接合部13から広がり各歯部を形成する基部14aと、基部14aから間隙17を空けて複数の細片状に延在ないし突出している歯部15a,15b,15cを有する。また、基部14aおよび各歯部15a,15b,15cは一体に上方に向けて僅かに湾曲して食品をすくい取る機能を高めている。
この例のフォークは、歯部15a,15b,15cの側部18の対向する位置に凹部16が交互に配置されるよう形成されている。つまり、歯部15a,15b,15c,15dは、本実施例では4片であるが、このうち外側に配置された歯部15a,15dの外側部18aには凹部16は形成されていない。それ以外の歯部15a,15b,15c,15d同士が対向する側部18に凹部16が形成されている。そして、対向する側部において、凹部16は交互に形成され、凹部16が形成されている側部と対向する側部には凹部16は存在しない。また、図示例では、各側部18において凹部16が1個ずつ形成されている。
本実施例では、凹部16は好ましくは側部18あるいはフォークヘッド14の中心線に対して斜めになるよう形成されている。つまり、凹部16の中心線が、フォークヘッド14の中心線に対してある程度の角度を有するように形成されている。フォークヘッド14の中心線に対して凹部16の中心線のなす角度θ3 としては、この例では29〜39度の範囲で調整される。また、凹部16は基部14方向に向けて斜めに開口するように形成される。このように、基部14方向に向けて斜めに開口するように形成することで、麺類などの細長状の食品も保持しやすくなり、食品を食べやすくなる。
凹部16の大きさは特に規制されるものではないが、大きすぎると食品の保持能力が低下したり、強度が弱くなったりし、小さすぎると凹部を設ける効果が薄れてくる。具体的には、凹部の深さが歯部の中央における幅の1/6〜1/3程度であり、凹部開口部における幅が前記深さの1/4〜1/3程度である。より具体的な大きさとしては、前記深さが1〜5mm、幅が2〜6mm程度である。各側部における凹部の間隔は同じでもよいし異なっていてもよい。好ましい間隔としては、凹部開口部の中央部間の間隔で3〜12mm程度である。凹部の形状は特に規制されるものではなく、四角状、三角状、半円状やこれらを変形させた形状にすることができる。これらのなかでも洗浄の容易性などを考慮すると後端部が半円形、半楕円形の所定の幅を有する切り欠き形状が好ましい。
本考案のフォークは、好ましくは歯部の中間部分が先端部および基部に対して幅広に形成され、歯部間の間隙が狭くなるように形成されている。具体的には先端部の間隙および基部の間隙が歯部の中間部分の間隙の好ましくは1.2〜2.2倍、より好ましくは1.4〜2.0倍、特に1.6〜1.9倍になるようにするとよい。
本実施例における柄2の構成は、実施例1と同様であり棒状また板厚の細長い構造物である。また、柄に形成される押潰し部6も実施例1と同様であり同一構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例における柄2の長さはフォークヘッドの1.6〜2.2倍程度であるが、使用する者の手の大きさに合わせて調整すればよい。また、フォークヘッドの大きさも使用する者の口の大きさに合わせて調整される。具体的なフォークの大きさとしては、幼児から小児向けのフォークでは先端から後端までの長さで90〜140mm、好ましくは100〜125mm程度である。また、青少年から成人向けのフォークでは先端から後端までの長さで150〜210mm、好ましくは170〜200mm程度である。フォーク歯部の幅と間隔も特に規制されるものではないが、通常、中央部の幅2〜6mm、中央部の間隔1〜5mm程度である。また、図示例の構成では歯部は4片としたが、3片または5片でもよい。特に乳幼児、小児用の場合には、口の大きさが小さいため、3片が好ましい。また、歯部は先端部で徐々に細くなるように形成したり、先端が丸みをおびるような形状にするとよい。
図7,8は、本考案の第3の実施例を示したもので、図7は第2の態様のスプーン21の平面図、図8は第2のスプーン21の側面図である。この例では、スプーン21が固体状、半固形状ないしペースト状の食材にも対応し、これらをより扱いやすくできるようにスプーンヘッド24の凹部24bが底浅で、面積が大きめに設定されている。このため図7の平面図に示されるように、凹部24bの長さが長く接合部23も長めに設定されている。このためボウル状凹部24bにおける保持量は、離乳期の乳幼児の場合0.3mL〜1.5mL程度、ボウル状凹部24bの深さは上端面から内底最深部からまでの深さで0.4mm〜3mm程度に設定される。上記以外の構成要素は実施例1,2と同様であり同一構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
本考案のスプーンおよび/またはフォークは、食品を保持する能力が高く、食事を非常に効率よく効果的に行わせることができ、一般の成人や青少年はもとより、発達段階の乳幼児、小児に好適に用いることができる。また、食器取り扱いの練習にも適している。さらに、食器の取り扱いが困難な障害者や老人などにも用いることができる。また、本考案のフォークは乳幼児だけでなく大人でも高い効果が期待できる。
1 スプーン
2 柄
3 接合部
4 スプーンヘッド
4b 凹部
11 フォーク
13 接合部
14 フォークヘッド
14a 基部
15a,5b,5c 歯部
21 第2のスプーン
23 接合部
24 スプーンヘッド
24b 凹部
すなわち、上記目的を達成するために以下の構成とした。
(1)柄の先端部に形成されたスプーンまたはフォークヘッドを有し、
前記柄の後部には平面状の食材押潰し部が形成され、
この食材押潰し部の平面がスプーンまたはフォークヘッドの基準平面と概ね同一方向の向きに形成されると共に前記前記柄の中心軸に対して10〜40°傾斜しているスプーンまたはフォーク。
(2)前記食材押潰し部は柄本体の一部を構成するように一体に形成されている上記(1)のスプーンまたはフォーク。
(3)前記食材押潰し部の平面の面積が50〜360mm2 である上記(1)または(2)のスプーンまたはフォーク。
(4)前記食材押潰し部の平面と柄の中心軸とのなす角度θ1は15〜25°である上記(1)〜(3)のいずれかのスプーンまたはフォーク。
(5)前記食材押潰し部の平面には複数の凹凸または凸部が形成されている上記(1)〜(4)のいずれかのスプーンまたはフォーク。

Claims (5)

  1. 柄の先端部に形成されたスプーンまたはフォークヘッドを有し、
    前記柄の後部には平面状の食材押潰し部が形成され、
    この食材押潰し部の平面がスプーンまたはフォークヘッドの基準平面と概ね同一方向の向きに形成されると共に前記柄の中心軸に対して10〜40°傾斜しているスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
  2. 前記食材押潰し部は柄本体の一部を構成するように一体に形成されている請求項1のスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
  3. 前記食材押潰し部の平面の面積が50mm2 以上である請求項1または2のスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
  4. 前記食材押潰し部の平面と柄の中心軸とのなす角度θ1は15〜25°である請求項1〜3のいずれかのスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
  5. 前記食材押潰し部の平面には複数の凹凸または凸部が形成されている請求項1〜3のいずれかのスプーンまたはフォークまたはスプーンおよびフォーク。
JP2014000218U 2014-01-20 スプーンまたはフォーク Expired - Lifetime JP3191148U (ja)

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