JP3190263U - 果物カッター - Google Patents
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Abstract
【課題】果物の皮を分離する作業と果肉を切り分ける作業とを一緒に行うことのできる果物カッターを提供する。【解決手段】果物カッター10は、人の手で握られる部分である把持基体部21と、把持基体部21から山形に隆起するように設置された略半楕円形状のワイヤ27,28を有するカッターワイヤ25と、を備え、皮が付いたまま半分に切断された果物の果肉切断面にカッターワイヤ25をその頂上部29から刺し込んだ状態で、ワイヤ27,28の長軸周りに回転させることで、皮から分離した複数の果肉片に切り分ける。【選択図】図1
Description
本考案は、果物の皮を剥いて果肉を切り分けるための果物カッターに関する。
従来から、キウイ等の果物を食べる際には、果物から皮を剥くと共に、食べやすいサイズとなるように果肉を複数の果肉片に切断している。通常は、包丁や果物ナイフを用いて、果物を切断したり、皮を剥いたりして、複数の果肉片に切り分けている。
ところで、包丁や果物ナイフで果物の皮を剥いだりするのは、ある程度の習熟が必要であり、慣れていない者が行うと、皮に大量の果肉が残ってしまったり、果肉片の形状が不格好になってしまう。そこで、果物の皮を剥いたり、果物を綺麗に切断したりするための器具が従来から提供されており、例えば、下記特許文献1,2に開示されている。
しかし、特許文献1,2に開示されている器具は、果物の果肉だけを切断したり、皮付きのまま果物をスライスしたりするための器具であり、果物の皮を剥いて分離する作業と、果肉を切り分ける作業とを一緒に行うことができず、利便性に欠ける。
本考案は、上記課題を解決するためになされたものであり、果物の皮を分離する作業と果肉を切り分ける作業とを一緒に行うことのできる果物カッターを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案に係る果物カッターは、果物を切り分けるための果物カッターにおいて、人の手で握られる部分である把持基体部と、前記把持基体部から山形に隆起するように設置された略半楕円形状のワイヤを有するカッターワイヤと、を備え、皮が付いたまま半分に切断された果物の果肉切断面に前記カッターワイヤをその頂上部から刺し込んだ状態で、前記ワイヤの長軸周りに回転させることで、皮から分離した複数の果肉片に切り分けることを特徴とする。
本考案に係る果物カッターを使用すれば、果物の皮を分離する作業と果肉を切り分ける作業を手軽に効率良く行うことができる。
以下、図面を参照しながら、本考案の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、果物カッタとして、キウイフルーツをカットするためのキウイカッターを例に挙げて説明する。図1は、本実施形態に係るキウイカッターの斜視図である。図2は、本実施形態に係るキウイカッターの平面図である。図3は、本実施形態に係るカッター本体の斜視図である。図4は、本実施形態に係るキウイナイフの正面図である。
キウイカッター10は、カッター本体20と、キウイナイフ40とを備えている。キウイナイフ40は、略回転楕円体形状のキウイを半分に切断するためのナイフである。カッター本体20は、この半分に切断されたキウイの果肉を皮から分離しながら四分割するためのカッターである。
カッター本体20は、ドーナツ形の把持基体部21と、把持基体部21から上方に山形に突出するワイヤ27,28から構成されるカッターワイヤ25とを備えている。把持基体部21は、プラスチック製であり、キウイの実を切断する際に、人が手で握る把持部として機能する。把持基体部21の周囲には、後述するように把持基体部21を垂直軸周りに回転させる際の滑り止めとなる凸部22が形成されている。
また、把持基体部21の内周面には、180°離れた二箇所に、キウイナイフ40を収容するための垂直方向の溝であるナイフ収容溝23が形成されている。この二つのナイフ収容溝23にキウイナイフ40の両側下端を嵌めることで、キウイナイフ40を立てた状態で、カッター本体20内に収容することができる(図1参照)。
カッターワイヤ25は、略半楕円(楕円の片側半分)形状の第一ワイヤ27と、同じく略半楕円形状の第二ワイヤ28とを備えている。第一ワイヤ27及び第二ワイヤ28は、キウイフルーツの果肉に押し込まれると、果肉を切断することができるような細いステンレス製のワイヤである。本実施形態では、ワイヤ27,28を構成するワイヤの直径は1mm程度である。
第一ワイヤ27及び第二ワイヤ28は、把持基体部21から上方に向けて山形に隆起するように、それぞれその両端が把持基体部21に固定されている。また、各ワイヤ27,28の両端は、略半楕円形状のワイヤ27,28の長軸がドーナツ形の把持基体部21の中心を垂直に通るように、把持基体部21の中心軸周りに180°離れて対向する位置において、前記把持基体部21に固定されている。
また、第一ワイヤ27と第二ワイヤ28は、上方からみた場合に、頂上部29において、直交するように設置されている。よって、カッターワイヤ25は、上記長軸周りに90°毎に果肉切断用のワイヤ27,28が存在することになり、カッターワイヤ25を頂上部29から果肉に突き刺すと、果肉が90°毎に四つの肉片に分かれるように切断される。
また、略半楕円形状のワイヤ27,28は、大部分のキウイフルーツの形状に合うようなサイズや形状となるように構成されている。キウイフルーツを切り分ける際には、皮側に残って捨てられてしまう果肉を最小限に抑える必要があるため、ワイヤ27,28の形状は、キウイフルーツの皮と果肉の境界部分の形状(略半楕円形状)と略同じになるように構成するのが望ましい。
すなわち、ワイヤ27,28のサイズや形状を、平均的なサイズのキウイフルーツの長軸に平行な切断面における皮と果肉の境界線(略半楕円形状)の片側半分の形状と略同じにすると良い。なお、第一ワイヤ27と第二ワイヤ28とが交差する頂上部29においてぶつからないように、両者の長軸方向の長さ(高さ)を少し異ならせる必要がある。
キウイナイフ40は、プラスチック製のナイフであり、図4に示すように、正面図において、略三角形状をしており、尖った刃先41が形成されている。刃先41は、刃の延在方向に沿って鋸刃のようにぎざぎざの凹凸が形成されている。
キウイナイフ40の高さは、カッター本体20のカッターワイヤ25よりも低く、その幅も把持基体部21の内周径よりも小さい。キウイナイフ40の下端の両測端には、上述したナイフ収容溝23に差し込まれる突起部である溝収容部42が形成されている。溝収容部42の厚みは、ナイフ収容溝23の溝幅よりも若干小さく形成されている。
よって、キウイナイフ40の両測端の溝収容部42を把持基体部21のナイフ収容溝23に差し込むと、図1に示したように、キウイナイフ40が直立した状態で、カッター本体20の把持基体部21及びカッターワイヤ25に囲まれた領域内に収容される。
以上、キウイカッター10の構成について説明したが、続いて、キウイカッター10の使用方法について説明する。キウイカッター10によりキウイフルーツをカットする際には、まず、カッター本体20からキウイナイフ40を取り出す。そして、キウイナイフ40により、皮の付いたキウイフルーツをそのまま真っ二つに切断する。
続いて、二つに切断したキウイフルーツの露出した果肉切断面にカッター本体20のカッターワイヤ25を頂上部29から刺し込む。具体的には、作業者は、片手で分割されたキウイフルーツを持ち、もう一方の手でカッター本体20の把持基体部21を持って、キウイフルーツの果肉切断面の中心部にカッターワイヤ25の頂上部29を当てて押し込む。このとき、ワイヤ27,28の長軸が、果肉切断面に対して垂直となる姿勢のまま真っ直ぐに押し込んでいく。
作業者は、カッターワイヤ25の頂上部29がキウイフルーツの一端の皮近傍に到達するまでカッターワイヤ25を刺し込む。このとき、押し込み過ぎて、カッターワイヤ25によりキウイフルーツの皮まで破らないように注意する必要がある。
カッターワイヤ25の頂上部29が皮の近傍に到達するまで押し込むと、果肉がカッターワイヤ25により長軸周りに90°毎に四分割されると共に、ワイヤ27,28がキウイフルーツの皮の内周面近傍に位置した状態となる。
続いて、この状態から、作業者が把持基体部21をワイヤ27,28の長軸周りに回転させると、カッターワイヤ25がキウイの皮の内周面に沿って長軸周りに移動することになり、皮と果肉とが切り離される。上述したように、カッターワイヤ25のワイヤは、長軸周りに90°毎に位置しているので、作業者が、把持基体部21を90°以上回転させると、キウイフルーツの果肉を皮から完全に分離することができる。
そして、把持基体部21を90°以上回転させてから、カッターワイヤ25を取り出すと、皮から分離された4つの果肉片もカッターワイヤ25に引っ張られてお椀状のキウイフルーツの皮から取り出されることになる。
以上、詳細に説明した本実施形態によれば、包丁やナイフ等でキウイフルーツの皮を剥がすことなく、キウイナイフ40でキウイフルーツを二つにカットした後で、皮が付いたままの二分割されたキウイフルーツの果肉露出面(果肉切断面)にカッター本体20のカッターワイヤ25を差し込んでから把持基体部21を回転させるという作業を行うだけで、皮と分離され、さらに四分割された果肉片を容易に得ることができる。
以上、本考案の実施形態について詳細に説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、本実施形態に係るキウイカッターを構成する部材の形状やサイズ、材質等は適宜変更可能である。
また、把持基体部は、本実施形態ではドーナツ形であるが、カッターワイヤを固定でき、作業者が握りやすい形状であれば、円板状、角板形状、十字形状等、任意の形状とすることができる。
また、本実施形態に係るキウイカッターは、キウイナイフを備え、キウイナイフによりキウイを二分割しているが、キウイナイフを備えていなくても良い。この場合には、果物カッターを使用する前に、包丁やナイフ等を使ってキウイフルーツを予め二分割しておけば良い。
また、本実施形態では、キウイフルーツ用の果物カッターを例に挙げて説明したが、本考案は、キウイフルーツ以外の果物にも使用することができる。但し、山形状のカッターワイヤを刺し込んだ状態で回転させることで、皮から分離した果肉片に切り分けるためには、略回転楕円体(球体を含む)形状をした果物であって、カッターワイヤにより切断できる程度の固さの果肉である果物であることが望ましい。
例えば、メロン、マンゴー、ドラゴンフルーツ等に対して、本考案に係る果物カッターを好適に使用することができる。なお、カッターワイヤの形状は、使用する果物の皮と果肉の境界線の形状に適宜合わせる必要がある。
10 キウイカッター
20 カッター本体
21 把持基体部
22 凸部
23 収容溝
25 カッターワイヤ
27 第一ワイヤ
28 第二ワイヤ
29 頂上部
40 キウイナイフ
41 刃先
42 溝収容部
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Claims (2)
- 果物を切り分けるための果物カッターにおいて、
人の手で握られる部分である把持基体部と、
前記把持基体部から山形に隆起するように設置された略半楕円形状のワイヤを有するカッターワイヤと、
を備え、皮が付いたまま半分に切断された果物の果肉切断面に前記カッターワイヤをその頂上部から刺し込んだ状態で、前記ワイヤの長軸周りに回転させることで、皮から分離した複数の果肉片に切り分けることを特徴とする果物カッター。 - 前記カッターワイヤは、前記ワイヤを二本備え、これら二本のワイヤは、前記頂上部において直交するように前記長軸周りに90°ずれて設置されていることを特徴とする請求項1記載の果物カッター。
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