JP3189986B2 - 雑音測定装置 - Google Patents

雑音測定装置

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JP3189986B2
JP3189986B2 JP15253092A JP15253092A JP3189986B2 JP 3189986 B2 JP3189986 B2 JP 3189986B2 JP 15253092 A JP15253092 A JP 15253092A JP 15253092 A JP15253092 A JP 15253092A JP 3189986 B2 JP3189986 B2 JP 3189986B2
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真司 渡辺
正巳 野中
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  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装置から放射された雑
音電波を測定する雑音測定装置に関するものである。F
CC、VCCIなどの規制に定められた放射雑音の測定
を、装置の雑音対策時に簡便に行うことが望まれてい
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器などの装置から放射され
る電波の雑音対策を行う場合、図11に示すように、タ
ーンテーブル24上に被測定装置25を載せ、この被測
定装置25から所定距離(例えば3、10、30m)だ
け離れた位置にアンテナ28を配置し、このアンテナ2
8を上げ下げ、偏波面の切り換え、ターンテーブル24
の回転を規格に定められた通りに測定者が操作し、この
ときにアンテナ28で電界強度を測定するようにしてい
た。
【0003】以下図11の構成および動作を簡単に説明
する。図11において、システムコントローラ21は、
ターンテーブルコントローラ23およびアンテナコント
ローラ26を制御などするものである。
【0004】ターンテーブル24は、被測定装置25を
載せ、水平面内で回転するものである。アンテナタワー
27は、アンテナ28を上げ下げするものである。
【0005】アンテナ28は、ターンテーブル24に載
せた被測定装置25から放射された電波の電界強度を測
定するものであって、高さを変えてそのときの電界強度
を測定するものである。
【0006】プリンタ29、プロッタ30は、アンテナ
28によって測定した電界強度を印字したり、プロット
したりするものである。次に、動作を説明する。
【0007】(1) ターンテーブル24に被測定装置
25を載せ、ある角度に設定する。この状態で、アンテ
ナコントローラ26がアンテナタワー27を制御し、ア
ンテナ28を上下させる。このときの電界強度を測定す
る。
【0008】(2) 次に、ターンテーブルコントロー
ラ23がターンテーブル24を所定角度回転し、同様
に、アンテナ28を上下させ、そのときの電界強度を測
定する。以下同様に、ターンテーブル24が1回転する
まで繰り返す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来は、上述したよう
に、ターンテーブル24上に被測定装置25を載せ、測
定者がターンテーブル24をある角度に設定し、アンテ
ナ28を上下させてそのときの電界強度を測定して記録
する。次に、ターンテーブル24をある角度回転させ、
同様にアンテナ28を上下させたときの電界強度を測定
して記録するという操作を繰り返していたため、測定す
る周波数の全てついて上記操作を繰り返す必要があり、
測定が長時間必要となってしまという問題があった。特
に、全体の時間のうち、実際に必要な測定している時間
は僅かであると共に、アンテナを全範囲について上下し
てしまい、不必要な範囲をも含めて上下し、迅速かつ効
率的に測定し得ないという問題があった。
【0010】本発明は、これらの問題を解決するため、
測定距離、被測定装置の位置などから直接波および大地
面で反射した反射波を合成した電界強度が強くなるアン
テナの昇降範囲を求め、この狭い昇降範囲についてのみ
アンテナを上下して電界強度を迅速に測定可能にするこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1を参照して課題を解
決するための手段を説明する。図1において、ターンテ
ーブル4は、被測定装置5を載せ、所定高さの位置で回
転させるものである。
【0012】アンテナ8は、ターンテーブル4に載せた
被測定装置5から放射された電波を測定および上下に昇
降するものである。
【0013】
【作用】本発明は、図1に示すように、ターンテーブル
4に載せた被測定装置5から放射された直接波と大地面
で反射した反射波とから最大の強度となる高さを求め、
この高さの前後のみについてアンテナ8を昇降させて当
該被測定装置5から放射された電波強度を測定するよう
にしている。
【0014】従って、測定距離、被測定装置5の位置な
どから直接波および大地面で反射した反射波とを合成し
た電界強度が最大となる高さの前後を昇降範囲と決定
し、この決定した狭い昇降範囲についてのみアンテナ8
を上下して電界強度を測定し、迅速に雑音電波の測定を
行うことが可能となる。
【0015】
【実施例】次に、図1から図10を用いて本発明の実施
例の構成および動作を順次詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の1実施例構成図を示す。
図1の(a)は、構成図を示す。図1の(a)におい
て、システムコントローラ1は、全体を統括制御および
各種制御を行うものであって、メニュー制御11、昇降
範囲計算処理12および測定コントローラ13などから
構成されるものである。
【0017】メニュー制御11は、各種メニューを表示
装置2上に表示するものである。このメニュー制御11
が表示装置2上にメニューを表示し、操作者と対話的に
会話し、処理を進める。
【0018】昇降範囲計算処理12は、ターンテーブル
4上に載せた被測定装置5から放射された直接波と、大
地面で反射した反射波とによって最も電界強度が強くな
る高さを計算し、この高さの近傍をアンテナ8の昇降範
囲と決定するものである(図5から図7を用いて後述す
る)。
【0019】測定コントローラ13は、ターンテーブル
3の回転角およびアンテナ8の高さを制御し、当該ター
ンテーブル3上に載せた被測定装置5から放射される電
界強度を測定するものである(図9を用いて後述す
る)。
【0020】プリンタ14は、アンテナ8によって測定
した、被測定装置5から放射された電界強度を印字する
ものである。プロッタ14は、アンテナ8によって測定
した、被測定装置5から放射された電界強度をプロット
するものであって、例えばターンテーブル4の回転角を
一定とし、アンテナ8を上下したときの電界強度の曲線
をプロットしたりなどするものである。
【0021】ターンテーブルコントローラ3は、システ
ムコントローラ1内の測定コントローラ13の指示に対
応して、指示された角度にターンテーブル4を回転制御
するものである。
【0022】ターンテーブル4は、ターンテーブルコン
トローラ3からの回転制御に対応して回転するテーブル
であって、被測定装置5を載せて回転させるものであ
る。被測定装置5は、雑音として放射する電界強度を測
定する対象の装置である。
【0023】アンテナコントローラ6は、システムコン
トローラ1内の測定コントローラ13の指示に対応し
て、アンテナタワー7を制御して指示された高さにアン
テナ8を昇降するものである。
【0024】アンテナタワー7は、アンテナ8を昇降さ
せるものである。アンテナ8は、ターンテーブル4上に
載せた被測定装置5から放射された雑音の電界強度を測
定するものである。
【0025】図1の(b)は、ハイトパターン説明図を
示す。図1の(b−1)は、直接波と大地面で反射した
反射波とをアンテナ8によって測定する様子を示す。こ
こで、被測定装置5の高さをH、被測定装置5とアンテ
ナ8との距離をD、アンテナ8の高さをhとする。被測
定装置5から直接にアンテナ8に到達した直接波と、大
地面で反射してアンテナ8に到達した反射波とを受信
し、結果として直接波と反射波とを合成した電界強度を
測定する。この測定した電界強度について、アンテナ8
の高さを昇降して測定すると、図1の(b−2)に示す
ようになる。
【0026】図1の(b−2)は、ハイトパターンの強
度を示す。ここで、横軸はアンテナ8によって測定した
電界強度の強さを表し、縦軸はアンテナ8の高さ(地上
からの高さ)hを表す。ここで、高さhtは被測定装置
5から放射された直接波と大地面で反射して反射波とを
アンテナ8によって受信して電界強度が最も強くなる高
さである。
【0027】高さHH、HLは、高さhtに所定幅を持た
せた高さである。本発明では、直接波と大地面で反射し
た反射波とを合成した最大の電界強度となるアンテナ8
の高さhtを計算によって求め、この前後の高さHH、H
Lの範囲についてアンテナ8を昇降させてそのときにア
ンテナ8によって電界強度を測定し、アンテナ8の昇降
範囲を狭くし、迅速に被測定装置5から放射される雑音
の電界強度を測定するようにしている。以下順次詳細に
説明する。
【0028】図2は、本発明の雑音測定システム図を示
す。これは、図1の(a)の構成図に対応するシステム
図であって、1、11、12、13、3、4、6、7は
同一であるので説明を省略する。
【0029】図2において、表示装置2は、各種表示を
行うディスプレイであって、ここでは、メニュー表示、
データ入力表示、結果表示などを行うものである。電界
強度測定器9は、アンテナ8によって受信した信号をも
とに電界強度を測定するものである。
【0030】ファイル記憶装置10は、各種データやプ
ログラムなどを保存する大容量の記憶装置であって、こ
こでは測定データを記憶するものである。次に、図1お
よび図2の構成の動作を、図3から図10を用いて順次
詳細に説明する。
【0031】図3は、本発明の雑音測定基本フローチャ
ートを示す。これは、雑音測定を開始するに先立ち、メ
ニューを表示して実行する項目を選択などし、雑音測定
を指示するフローチャートである。
【0032】図3において、S1は、データの初期化を
行う。これは、処理を開始するに先立ち、各種データの
初期化を行う。S2は、メニューの表示を行う。これ
は、右側に記載したように、メニューとして、 ・測定(MEASUREMENT) ・結果表示(DATA PLOT) ・ファイル(FILE ACCESS) ・その他(MAKE PEAK LIST) ・END を表示する。
【0033】S3は、実行する項目の選択を行う。これ
は、S2で表示装置2上に表示したメニューから、測定
者が実行する項目(例えば測定)の選択を行う。S4
は、S3で右側に記載したいずれが選択されたか判別す
る。そして、選択された処理を起動する。例えば“測
定”を選択したことに対応して、図4の処理を起動す
る。
【0034】図4は、本発明の測定ブロックフローチャ
ートを示す。図4において、S11は、測定条件を入力
する。これは、右側に記載したように、測定メニューと
して ・測定距離 ・偏波面 ・周波数(範囲) ・その他 を表示装置2上に表示し、測定者がこれら測定メニュー
に入力する。例えば ・測定距離=3mあるいは10m ・偏波面=H(水平)あるいはV(垂直) ・周波数(範囲)=0MHzから80MHz ・その他 を入力(あるいは選択)する。
【0035】S12は、ノイズ源のデータ入力を行う。
これは、右側に記載したように、メニューとして、 ・代表長さ ・位置 ・その他 を表示し、ノイズ源のデータを入力する。例えば右下の
メニュー(NOIZE)に示すように、 ・LENGTH 30cm ・ANGLE 130deg ・HEIGHT 80cm と入力する。
【0036】S13は、アンテナ昇降範囲を計算する。
これは、後述する図5、図6に従って、直接波と大地面
で反射した反射波とをアンテナ8で受信したときに電界
強度が最大となる当該アンテナ8の高さhtを計算によ
り求め、この高さhtより若干上下の範囲をアンテナ昇
降範囲として決定する。
【0037】S14は、測定器を指示された受信開始状
態に設定する。S15は、アンテナタワー7、ターンテ
ーブル4を指示された位置に設定する。
【0038】S16は、測定データの読み込みを行う。
これは、後述する図9の電界強度測定フローチャートに
示すように、アンテナ8を例えば高さHLから高さHH
で徐々に上昇させ、そのときの電界強度を測定データと
して読み込みを行う。
【0039】以上によって、メニュー上から測定条件、
ノイズ源のデータを入力したことに対応して、アンテナ
8の昇降範囲を計算し、この昇降範囲についてアンテナ
8を徐々に昇降してそのときの電界強度を測定データと
して読み込む。これにより、測定者が、メニューから測
定条件、ノイズ源データを入力するのみで、自動的にア
ンテナ8によって最大の電界強度が測定できる狭い範囲
についてのみアンテナ8を昇降し、迅速に所望の測定デ
ータを採取することが可能となる。以下順次詳細に説明
する。
【0040】図5は、本発明のアンテナ昇降範囲計算用
フローチャートを示す。図5において、S21は、昇降
範囲の初期化を行う。これは、アンテナ8を昇降する範
囲として、右側に記載したように、最大昇降範囲H
H(例えば400cm)、最小昇降範囲HL(例えば10
0cm)と初期設定する。
【0041】S22は、各々のノイズ源についてS23
からS25を繰り返し行い、直接波と大地面で反射した
反射波とをアンテナ8で受信した電界強度が最大となる
当該アンテナ8の位置htを計算して求め、この位置ht
を含む範囲を昇降範囲として決定する。
【0042】S23は、周波数範囲内の各周波数につい
て、以下の処理を行う。ここで、各周波数は、右側に記
載したように、指定された雑音の測定周波数範囲f0
らf1000を10程度の部分とし、この各部分について以
下の処理を行う。
【0043】S24は、ハイトパターンの計算を行う。
これは、右側に記載したように、電界が最大となる高さ
tを出力する(直接波と大地面で反射した反射波をア
ンテナ8で受信したときに電界強度が最大となる当該ア
ンテナ8の高さhtを計算によって求める)。
【0044】S25は、昇降範囲の見直しを行う。これ
は、右側に記載したように、高さhtと、HH、HLを比
較して、必要があればHH、HLを変更する(図6、図7
を用いて後述する)。
【0045】以上によって、アンテナ8の昇降範囲につ
いて、直接波と大地面で反射した反射波とをアンテナ8
で受信したときの電界強度が最大となる当該アンテナ8
の高さhtを含む範囲を昇降範囲として算出する。以下
詳細に説明する。
【0046】図6は、本発明のアンテナ昇降範囲の詳細
計算用フローチャートを示す。図6において、S31
は、 ・最高アンテナ高さをhH ・最低アンテナ高さをhL と初期設定する。
【0047】S32は、高さh=hLと初期設定する。
S33は、適当なステップでh=hHとなるまで、S3
4からS36を繰り返し行う。
【0048】S34は、直接波による電界の計算を行
う。これは、被測定装置5から放射された電波が直接に
アンテナ8に到達したときの電界の計算を行う。S35
は、間接波による電界の計算を行う。これは、被測定装
置5から放射された電波が大地面で反射してアンテナ8
に到達したときの電界の計算を行う。
【0049】S36は、S34、S35で計算した電界
の合成電界の計算を行う。以上によって、最低アンテナ
高さhLから最高アンテナ高さhHの間の直接波と間接波
(反射波)との合成電界を全て計算できたこととなる。
【0050】S37は、hLからhHの間で最高電界とな
る高さhtを求める。これは、S34からS36で計算
した最低アンテナ高さhLから最高アンテナ高さhHの間
の直接波と間接波(反射波)との合成電界のうちの最高
電界となる高さhtを求める。
【0051】S38は、htがHHより高ければhtを新
しくHHとする。S39は、htがHLより低ければht
新しくHLとする。以上によって、最低アンテナ高さhL
から最高アンテナ高さhHまでの間の直接波と反射波と
の合成電界のうち、最高電界となるアンテナ高さht
含むアンテナの昇降範囲を決定する。
【0052】図7は、本発明のアンテナ昇降範囲計算概
念図を示す。図7において、(a)のケース1は、図6
で計算した最高電界のアンテナ高さhtがHHよりも高い
場合のアンテナ昇降範囲の例を示す。
【0053】(a−1)は、初期状態を示す。この初期
状態では、昇降範囲はHLからHHの範囲である。(a−
2)は、図6で計算した最高電界のアンテナ高さht
Hよりも高いと計算によって求められた様子を示す。
【0054】(a−3)は、(a−2)で計算によって
求めた最高電界のアンテナ高さhtをもとに、昇降範囲
を見直した後の状態を示す。この場合には、高さHH
最高電界のアンテナ高さhtに変更する。これにより、
アンテナ昇降範囲は、図示HLからHHの範囲に変更され
たこととなる。
【0055】図7において、(b)のケース2は、図6
で計算した最高電界のアンテナ高さhtがHLよりも低い
場合のアンテナ昇降範囲の例を示す。(b−1)は、初
期状態を示す。この初期状態では、昇降範囲はHLから
Hの範囲である。
【0056】(b−2)は、図6で計算した最高電界の
アンテナ高さhtがHLよりも低いと計算によって求めら
れた様子を示す。(b−3)は、(b−2)で計算によ
って求めた最高電界のアンテナ高さhtをもとに、昇降
範囲を見直した後の状態を示す。この場合には、高さH
Lを最高電界のアンテナ高さhtに変更する。これによ
り、アンテナ昇降範囲は、図示HLからHHの範囲に変更
されたこととなる。
【0057】図8は、本発明の電界強度の計算説明図を
示す。図8の(a)は、直線状雑音源を示す。ここで、
図示円筒状の導体表面に流れる電流の密度をJ
Z(z)、電流をIZ(z)とする。JZ(z)が導体の
周方向θに関して一様とすると、 IZ(z)=2πaJZ(z) と書くことができる。この電流によるベクトルポテンシ
ャルAZは、
【0058】
【数1】
【0059】と表される。k0は波長定数で、角周波数
ω、真空の誘電率ε0、透磁率μ0より、 k0=ω√(ε0μ0) である。
【0060】ベクトルポテンシャルAZが定義されれば
電界EZは、 EZ=−jω(AZ+(1/k0 2)(d2Z/dz2)) から決定される。
【0061】図8の(b)は、ハイトパターンの計算例
を示す。図8の(b−1)は、雑音源(被測定装置5)
と、受信アンテナ(アンテナ8)との位置関係を示す。
ここで、 h:受信アンテナの大地面からの高さ(cm) D:受信アンテナと雑音源の距離(m) H:雑音源の高さ(cm) dd:雑音源と受信アンテナとの距離 dr:雑音源から大地面に反射して受信アンテナまでの
距離 である。
【0062】ここで、雑音源から距離dd、drだけ離
れた点における電界をそれぞれEd、Erとすると、受信
アンテナの位置での電界強度Ecは、 EC=Ed+R・Er となる。但しRは大地面の反射計数である。EC、Ed
rはベクトル量であって、合成時には位相を考慮して
合成する。
【0063】図8の(b−2)は、ハイトパターンの強
度を表す。ここで、横軸は合成後の電界強度ECを表
し、縦軸は受信アンテナの高さを表す。ここでは、最大
の電界強度etとなる高さをhtとする。また、hHは受
信アンテナの最大の高さを表し、hLは受信アンテナの
最低の高さを表す。
【0064】ここで、図8の(b−1)の状態で、受信
アンテナをhLからhHまで上昇しつつそのときの電界強
度ECを測定すると、図8の(b−2)に示すパイトパ
ターンが得られる。
【0065】図9は、本発明の電界強度測定フローチャ
ートを示す。これは、雑音源(被測定装置5)の雑音の
電界強度について、受信アンテナ(アンテナ8)を高さ
LからHHまで徐々に上昇しつつ、合成電界ECを測定
して測定データを採取するときのフローチャートであ
る。
【0066】図9において、S41は、ターンテーブル
角を0度に設定する。S42は、アンテナの高さHL
位置に設定する。S43は、アンテナの高さHHの位置
まで移動する。このアンテナの移動中に、電界強度を測
定し続け、測定データとして記憶する。
【0067】以上によって、ターンテーブル角を0度に
設定した状態で、アンテナ8の高さをHLから徐々にHH
まで移動しつつそのときの電界強度を測定し、測定デー
タとして記憶する(図10参照)。これにより、ターン
テーブル4上に載せた被測定装置の角度0のときにアン
テナ8に向けて放射される雑音の電界強度を測定できた
こととなる。
【0068】次に、S44は、ターンテーブル角度が3
60度か判別する。YESの場合には、0度から360
度まで全ての角度について電界強度を測定したので、一
連の測定を終了する。NOの場合には、S45でターン
テーブルを適当な角度Δθだけ回転させ、S42以降を
繰り返し行う。
【0069】以上によって、ターンテーブル4の角度0
からΔθ毎に360度まで、アンテナ高さをHLからHH
まで移動させたときの電界強度を測定データとして採取
できたこととなる。これら採取した測定データを解析
し、例えば最大の電界強度を当該被測定装置の雑音の電
界強度とするなどの判定を行う。
【0070】図10は、本発明の測定データ例を示す。
これは、図9のS43でアンテナを高さHLからHHまで
移動させつつそのときの電界強度を測定し、周波数分析
した測定データの1例を示す。ここで、横軸は周波数を
表し、縦軸は電界強度を表す。ここでは、横軸の周波数
範囲は1000分割し、そのときの電界強度を表す。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測定距離、被測定装置5の位置などから直接波および大
地面で反射した反射波を合成した電界強度が最大となる
高さの前後を昇降範囲と決定し、この決定した狭い昇降
範囲についてのみアンテナ8を上下して電界強度を測定
する構成を採用しているため、被測定装置5の雑音の電
界強度の測定時に、アンテナ8を最小必要限の狭い範囲
のみ上げ下げすればよく、迅速に雑音電波の電界強度を
測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例構成図である。
【図2】本発明の雑音測定システム図である。
【図3】本発明の雑音測定基本フローチャートである。
【図4】本発明の測定ブロックフローチャートである。
【図5】本発明のアンテナ昇降範囲計算用フローチャー
トである。
【図6】本発明のアンテナ昇降範囲の詳細計算用フロー
チャートである。
【図7】本発明のアンテナ昇降範囲計算概念図である。
【図8】本発明の電界強度の計算説明図である。
【図9】本発明の電界強度測定フローチャートである。
【図10】本発明の測定データ例である。
【図11】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1:システムコントローラ 11:メニュー制御 12:昇降範囲計算処理 13:測定コントローラ 14:プリンタ 15:プロッタ 2:表示装置 3:ターンテーブルコントローラ 4:ターンテーブル 5:被測定装置 6:アンテナコントローラ 7:アンテナタワー 8:アンテナ 9:電界強度測定器 10:ファイル記憶装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 昇 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−65465(JP,A) 特開 平4−68802(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置から放出された雑音電波を測定する雑
    音測定装置において、 被測定装置を載せ、所定高さの位置で回転するターンテ
    ーブルと、 このターンテーブルに載せた被測定装置から放射された
    電波の電界強度を測定および上下に昇降するアンテナ
    と、 上記ターンテーブルに載せた被測定装置の代表長さ、位
    置等の条件を指定し、該指定された条件をもとに被測定
    装置から放射された直接波と大地面で反射した反射波と
    から最大の強度となる高さを算出してその高さの近傍の
    範囲を昇降範囲と決定する手段と、 上記決定された昇降範囲について上記アンテナを昇降さ
    せて上記被測定装置から放射された電波の電界強度を測
    定する手段とを備えたことを特徴とする雑音測定装置。
  2. 【請求項2】上記決定する手段が、利用者から指定され
    たあるいは初期値のアンテナの昇降範囲について、上記
    計算された最大の強度となる高さを含むように補正ある
    いは上記計算された最大の強度となる高さを含みその近
    傍の範囲になるように補正することを特徴とする請求項
    1記載の雑音測定装置。
JP15253092A 1992-06-12 1992-06-12 雑音測定装置 Expired - Fee Related JP3189986B2 (ja)

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