JP2011095221A - 放射電磁界測定システムおよび放射電磁界測定方法 - Google Patents

放射電磁界測定システムおよび放射電磁界測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放射電磁界測定システムおよび放射電磁界測定方法であって、半無響電波暗室が小型であっても放射電磁界の測定を効率的に行うことができるようにする。
【解決手段】被検体20から測定距離だけ離れた位置で放射電磁界を測定する放射電磁界測定システム1であって、床面部2aと、長手シールド壁部2b、2cと、短手シールド壁部2d、2eと、シールド天井部とを有し、これらの内面に電磁界吸収体3が設置された半無響電波暗室2と、長手シールド壁部2b、2cからそれぞれ略等距離となる位置に配置されたターンテーブル4と、長手中心線Cと長手シールド壁部2bとの間において上下方向に移動可能に配置された受信アンテナ8cと、長手中心線Cと長手シールド壁部2cとの間において上下方向に移動可能に配置された受信アンテナ9cと、受信アンテナ8c、9cの受信強度をそれぞれ測定するスペクトラムアナライザと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射電磁界測定システムおよび放射電磁界測定方法に関する。
近年、電子機器あるいは電気機器(以下、電子機器等と称する)の製品開発においては、放射電磁界の規格を満足させるため、電子機器等の放射電磁界の測定を容易かつ効率的に行うための放射電磁界測定システムが強く求められている。
このような放射電磁界測定システムとして、例えば、特許文献1には、受信アンテナの取り替え、設置の手間を省くことが可能で、受信アンテナの設置状態に起因する測定値のバラツキを低減でき、測定時間の短縮を図ることのできるようにするため、放射電磁妨害波を複数種からなる3本の受信アンテナを用いて測定する場合に、それらの受信アンテナはターンテーブルの外側で当該ターンテーブルの回転中心から所定の測定距離の円周上に固定配置されていて、隣り合う前記受信アンテナ同士が前記回転中心に対して互いに30度以上で180度以下の角度を成した配置である屋外サイト又は電波半無響室を用い、前記ターンテーブル上にあって供試機器を設置した非導電性支持台としての木製テーブルと前記受信アンテナとの間の床面に電波吸収体を敷設している放射電磁妨害波の測定装置が記載されている。
特開2001−116785号公報
しかしながら、上記のような従来の放射電磁界測定システムには、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、3つの受信アンテナを回転中心に対して互いに30度以上で180度以下の角度をなして円周上に配置するため、被検体となる電子機器等が、例えば、手持ち型機器、小型電気機器、卓上型機器などの小型機器であっても、ターンテーブルを中心として円周上に配置された受信アンテナを少なくとも含み、反射の影響を考慮してシールド壁を各受信アンテナからある程度離した位置に設置する必要があるため、電波暗室が大型化し易いという問題がある。
電波暗室が大型化すると、設置場所が制約されるとともに、建設費用が増大してしまう。また、極力、電波暗室の大きさを抑制するために、電波暗室の壁に特殊な吸収体を配備したり、電波暗室の角を切ったりするなど、形状を工夫することも考えられるが、それにも費用がかかるほか、さらに、電波暗室の性能を確保する形状を決定するために、事前にシミュレーション等を行うのに多大の労力と時間とがかかる。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、半無響電波暗室が小型であっても放射電磁界の測定を効率的に行うことができる放射電磁界測定システムおよび放射電磁界測定方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、被検体から所定の測定距離だけ離れた位置で前記被検体からの放射電磁界を測定する放射電磁界測定システムであって、細長い矩形状に形成された床面部と、該床面部の外周部で長手方向に沿って立設された1対の長手シールド壁部と、前記床面部の外周部で短手方向に沿って立設された1対の短手シールド壁部と、前記1対の長手シールド壁部および前記1対の短手シールド壁部上に架設されたシールド天井部とを有し、前記1対の長手シールド壁部、前記1対の短手シールド壁部、および前記シールド天井部の内面に電磁界吸収体が設置された半無響電波暗室と、前記被検体を水平面内で回転させるため、前記1対の長手シールド壁部からそれぞれ略等距離となる位置に回転中心が配置された回転台と、該回転台上に配置された前記被検体からの放射電磁界を受信するため、前記床面部の前記長手方向に沿う中心線である長手中心線と前記1対の長手シールド壁部の一方との間において前記被検体に対して前記測定距離だけ離された位置で、上下方向に移動可能に配置された第1の受信アンテナと、前記回転台上に配置された前記被検体からの放射電磁界を受信するため、前記長手中心線と前記1対の長手シールド壁部の他方との間において前記被検体に対して前記測定距離だけ離されるとともに前記長手方向において前記被検体に対して前記第1の受信アンテナと同方向側となる位置で、上下方向に移動可能に配置された第2の受信アンテナと、前記第1および前記第2の受信アンテナの受信強度をそれぞれ測定する放射電磁界測定装置と、を備える構成とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の放射電磁界測定システムにおいて、前記回転台の回転中心に向けられた前記第1および前記第2の受信アンテナの中心軸は、水平面内で20度をなす位置関係に配置された構成とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の放射電磁界測定システムにおいて、前記回転台の回転中心は、前記長手中心軸上に配置され、前記第1および前記第2の受信アンテナは、前記長手中心軸に対して線対称な位置関係に配置された構成とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の放射電磁界測定システムにおいて、前記回転台は、前記床面部の前記短手方向に沿う中心線である短手中心線と前記1対の短手シールド壁部の一方との間に配置され、前記第1および前記第2の受信アンテナは、前記短手中心線と前記1対の短手シールド壁部の他方との間に配置された構成とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の放射電磁界測定システムにおいて、前記第1の受信アンテナは、第1の周波数帯域の放射電磁界を測定するためのアンテナからなり、前記第2の受信アンテナは、前記第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域の放射電磁界を測定するためのアンテナからなる構成とする。
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の放射電磁界測定システムにおいて、前記第1および前記第2の受信アンテナは、それぞれ偏波方向を水平方向と垂直方向との間で選択的に切り換えられるようにした構成とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1〜6のいずれかに記載の放射電磁界測定システムを用いた放射電磁界測定方法であって、前記回転台上に被検体を配置した後に、前記第1および前記第2の受信アンテナを第1の測定条件に設定して、前記被検体を動作させ、前記回転台によって回転させつつ、前記第1および前記第2の受信アンテナの各受信強度による放射電磁界の測定を行う第1測定工程と、前記第1および前記第2の受信アンテナを前記第1の測定条件と異なる第2の測定条件に設定して、前記被検体を動作させ、前記回転台によって回転させつつ、前記第1および前記第2の受信アンテナの各受信強度による放射電磁界の測定を行う第2測定工程と、をこの順に行う方法とする。
請求項8に記載の発明では、請求項6に記載の放射電磁界測定システムを用いた放射電磁界測定方法であって、前記回転台の回転中心上に被検体を配置した後に、前記第1の受信アンテナの偏波方向を水平方向および垂直方向の一方に設定し、前記第2の受信アンテナの偏波方向を水平方向および垂直方向の他方に設定して、前記被検体を動作させ、前記回転台によって回転させつつ、前記第1および前記第2の受信アンテナの各受信強度による放射電磁界の測定を行う第1測定工程と、前記第1および前記第2の受信アンテナの偏波方向を、前記第1測定工程における偏波方向から互いに切り換える設定を行ってから、前記被検体を動作させ、前記回転台によって回転させつつ、前記第1および前記第2の受信アンテナの各受信強度による放射電磁界の測定を行う第2測定工程と、をこの順に行う方法とする。
本発明の放射電磁界測定システムおよび放射電磁界測定方法によれば、床面部の長手方向において被検体に対して同方向側に、長手中心軸を挟んで配置された第1および第2の受信アンテナを用いて測定を行うことができるため、半無響電波暗室が小型であっても放射電磁界の測定を効率的に行うことができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの概略構成を示す平面視の模式的な断面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの第1の受信アンテナ、および第2の受信アンテナの一例を示す模式的な正面図である。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの放射電磁界測定装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムのアンテナ配置位置設定方法の測定フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの半無響電波暗室のNSA値の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの第1および第2の受信アンテナの配置角度による干渉特性の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの第1および第2の受信アンテナの配置角度の評価結果の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムを用いた放射電磁界測定方法の測定フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定方法の周波数解析測定工程の測定フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定方法の第1測定工程の測定フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの測定時の表示画面の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの測定時の角度表示について説明するための平面視の模式図である。 本発明の実施形態に係る放射電磁界測定方法の第2測定工程の測定フローを示すフローチャートである。
以下では、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムおよび放射電磁界測定方法について添付図面を参照して説明する。
本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの概略構成を示す平面視の模式的な断面図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3(a)、(b)は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの第1および第2の受信アンテナの一例を示す模式的な正面図である。図4は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの放射電磁界測定装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の放射電磁界測定システム1は、図1、2に示すように、例えば、手持ち型機器、小型電気機器、卓上型機器などの小型機器からなる被検体20の放射電磁界を、例えば、国際規格IEC、CISPRなどの測定規格に基づいて測定するためのもので、半無響電波暗室2、ターンテーブル4(回転台)、受信アンテナ部8、9、および放射電磁界測定装置7を備える。
半無響電波暗室2は、長辺×短辺がD×W(ただし、D>W)の細長い矩形状の床面部2a上に設けられている。床面部2a上には、シールドされた床面部2aを覆う空間を形成するため、床面部2aの外周部で長手方向に沿って立設された1対の長手シールド壁部2b、2cと、床面部2aの外周部で短手方向に沿って立設された1対の短手シールド壁部2d、2eと、これら長手シールド壁部2b、2cおよび短手シールド壁部2d、2e上に架設されたシールド天井部2fとにより、直方体状のシールド壁体が構築されている。
床面部2aからシールド天井部2fの下面までの高さはHである。
これら、長手シールド壁部2b、2c、短手シールド壁部2d、2e、シールド天井部2fの内面には、床面部2aや被検体20や受信アンテナ部8、9などによって、反射される電波を吸収するため、電波吸収体3が設置されている。
床面部2aの長辺の長さDは、床面部2a上で測定規格に基づいた測定を行えるようにするため、測定規格で定められた測定距離rよりも長い長さに設定される。一方、本実施形態では、短辺に沿う方向では放射電磁界の測定を行わないため、床面部2aの短辺の長さWは測定距離rよりも短い長さに設定されている。
また、シールド天井部2fの高さHは、測定規格で決められた高さに対応して受信アンテナ部8、9を昇降させることができ、かつ、受信アンテナ部8、9が最も上昇されたときに、シールド天井部2fからの電波の反射が測定に影響しない程度の高さに設定される。
ただし、このような高さHの条件は、受信アンテナの設置本数には依存しないため、被検体20を同様の測定規格で測定する際に用いることができる従来の半無響電波暗室と同様の高さに設定することができる。
ターンテーブル4は、被検体20を水平面内で360°回転させるためのもので、床面部2a上に設けられている。本実施形態のターンテーブル4は、電気的に接続された放射電磁界測定装置7による遠隔制御によって回転角度や回転速度が制御され、回転中心Oを中心として、水平面内で長手中心線Cに対して少なくとも0°から360°の範囲で正逆転可能に回転できるようになっている。
ターンテーブル4の水平面内の配置位置は、長手シールド壁部2b、2cから等距離だけ離された位置であって、短手シールド壁部2dに近い側に配置されている。このため、回転中心Oは、長手シールド壁部2b、2cからそれぞれW/2だけ離され、短手シールド壁部2dからは距離d(ただし、d<D/2)だけ離されている。
ターンテーブル4上に配置された載置台5は、ターンテーブル4上での被検体20の配置高さを調整するためのもので、本実施形態では非導電体である木製の机を採用している。
受信アンテナ部8は、図3(a)に示すように、被検体20からの放射電磁界を受信する受信アンテナ8c(第1の受信アンテナ)と、受信アンテナ8cを鉛直方向に昇降移動させる適宜の高さ可変機構(不図示)を備えるアンテナマスト8bと、アンテナマスト8bの下端部を支持して、床面部2a上に配置される板状の基台8aとを備える。
受信アンテナ8cとしては、測定規格に基づいた1つの周波数帯域(第1の周波数帯域)、例えば、周波数30MHzから300MHzまでの測定に用いるためのバイコニカルアンテナを採用している。
受信アンテナ8cは、少なくとも測定規格に基づく2方向、例えば、垂直方向と水平方向とに偏波方向を切り換えることができるようにアンテナマスト8bに取り付けられている。図3(a)には、偏波方向が垂直方向に設定された状態が示されている。偏波方向の切換手段は手動で切り換えられるようにしてもよいが、本実施形態では、アンテナマスト8bの取付部に受信アンテナ8cをその中心軸回りに回転させる回転機構(不図示)が設けられ、放射電磁界測定装置7によってこの回転機構の回転角を遠隔制御することができるようになっている。
アンテナマスト8bの昇降範囲は、受信アンテナ8cの測定中心Lの床面部2a上の高さhを、例えば、1mから4mの範囲で変化させることができるように設定されている。
また、受信アンテナ8c、アンテナマスト8bは、不図示のケーブルにより放射電磁界測定装置7に電気的に接続されている。
このため、受信アンテナ8cで受信された放射電磁界の信号は放射電磁界測定装置7に送出されるようになっている。なお、特に図示しないが、受信アンテナ8cと放射電磁界測定装置7との間には適宜のプリアンプが設けられている。
また、アンテナマスト8bは、放射電磁界測定装置7からの制御信号に基づいて受信アンテナ8cの高さを変更できるようになっている。
受信アンテナ部9は、図3(b)に示すように、被検体20からの放射電磁界を受信する受信アンテナ9c(第2の受信アンテナ)と、受信アンテナ9cを鉛直方向に昇降移動させるアンテナマスト9bと、アンテナマスト9bの下端部を支持して、床面部2a上に配置される板状の基台9aとを備える。
受信アンテナ9cとしては、測定規格に基づいたもう1つの周波数帯域(第2の周波数帯域)であり受信アンテナ8cで測定される周波数帯域とは異なる周波数帯域、例えば、周波数300MHzから1000MHzまでの測定に用いるためのログペリオディックアンテナを採用している。
アンテナマスト9bおよび基台9aは、それぞれアンテナマスト8bおよび基台8aと同様の構成を備える。
このため、受信アンテナ9cは、受信アンテナ8cと同様に、少なくとも測定規格に基づく2方向、例えば、垂直方向と水平方向とに偏波方向を切り換えることができるようにアンテナマスト9bに取り付けられている。図3(b)には、偏波方向が垂直方向に設定された状態が示されている。
また、アンテナマスト9bは、受信アンテナ9cの測定中心Rの床面部2a上の高さhを、例えば、1mから4mの範囲で変化させることができるように設定されている。
また、受信アンテナ9c、アンテナマスト9bは、不図示のケーブルにより放射電磁界測定装置7に電気的に接続されている。なお、特に図示しないが、受信アンテナ9cと放射電磁界測定装置7との間には適宜のプリアンプが設けられている。
このため、受信アンテナ9cで受信された放射電磁界の信号は放射電磁界測定装置7に送出されるようになっている。
また、アンテナマスト9bは、放射電磁界測定装置7からの制御信号に基づいて受信アンテナ9cの配置高さを変更できるようになっている。
また、受信アンテナ8cは、平面視では、図1に示すように、長手中心線Cと長手シールド壁部2c(1対の長手シールド壁部の一方)との間、かつ短手中心線Cと短手シールド壁部2e(1対の短手シールド壁部の一方)との間であって、受信アンテナ8cの測定中心Lがターンテーブル4上に配置された被検体20に対して測定距離rだけ離されるとともに、受信アンテナ8cの中心軸が回転中心Oに向けられた状態で配置されている。各アンテナの配置される場所を、L、Rで示す。
また、水平面内で線分LOと長手中心線Cとのなす角は、後述するアンテナ配置位置設定方法によって、予め決められた所定角度θに設定される。例えば、r=10mの場合、θ=10°に設定される。
また、受信アンテナ9cは、平面視では、長手中心線Cと長手シールド壁部2b(1対の長手シールド壁部の他方)との間、かつ短手中心線Cと短手シールド壁部2eとの間であって、受信アンテナ9cの測定中心Rがターンテーブル4上に配置された被検体20に対して測定距離rだけ離されるとともに、受信アンテナ9cの中心軸が回転中心Oに向けられた状態で配置されている。
また、水平面内で線分ROと長手中心線Cとのなす角は、同様にして、予め決められた所定角度θに設定される。例えば、r=10mの場合、θ=10°に設定される。
このように、受信アンテナ8c、9cは、それぞれの中心軸が回転中心Oに対して互いに∠LOR=θ+θをなす位置関係に配置される。例えば、r=10mの場合、θ+θ=20°に設定される。
また、測定中心Lから長手シールド壁部2cまでの水平方向の距離はw、点Lから短手シールド壁部2eまでの距離はdになっている。
また、測定中心Rから長手シールド壁部2bまでの水平方向の距離はw、点Rから短手シールド壁部2eまでの距離はdになっている。本実施形態ではwとwとはそれぞれ等しく、dとdとはそれぞれ等しい。
このような長手シールド壁部2b、2c、短手シールド壁部2eに対する受信アンテナ8c、9cの位置関係は、後述するアンテナ配置位置設定方法に基づいて設定される。
なお、受信アンテナ部8、9は、本実施形態では測定距離rが一定であるため、床面部2aに固定されている。ただし、測定距離rを変えて測定できるようにするため、移動可能に配置してもよい。この場合、床面部2a上にそれぞれの配置位置を示すマーク、位置決め部材、固定用部材などを適宜設けておくことが好ましい。
放射電磁界測定装置7は、受信アンテナ8c、9cが受信する放射電磁界の受信強度をそれぞれ測定するためのもので、半無響電波暗室2の長手シールド壁部2b側の外部に隣接して設けられた計測室6の内部に配置されている。
放射電磁界測定装置7の概略構成は、図4に示すように、アンテナマスト制御部11、ターンテーブル制御部12、スペクトラムアナライザ13、EMIレシーバ16、測定制御部10、操作部15、およびモニタ14を備える。
アンテナマスト制御部11は、アンテナマスト8b、9bおよび測定制御部10にそれぞれ電気的に接続され、測定制御部10からの制御信号に基づいて、受信アンテナ8c、9cがそれぞれ高さ方向の所定位置に移動されるように、アンテナマスト8b、9bの高さ可変機構(不図示)を駆動するものである。また、本実施形態では、測定制御部10からの制御信号に基づいてアンテナマスト8b、9bに設けられた回転機構(不図示)の回転角も制御できるようになっている。
ターンテーブル制御部12は、ターンテーブル4および測定制御部10にそれぞれ電気的に接続され、測定制御部10からの制御信号に基づいて、ターンテーブル4の回転開始、回転停止、回転方向の切り換え、および回転速度を制御するものである。
スペクトラムアナライザ13は、受信アンテナ8c、9cおよび測定制御部10にそれぞれ電気的に接続され、測定制御部10からの制御信号に基づいて、受信アンテナ8c、9cで受信された放射電磁界の電界強度を取得し、それぞれの電界強度の周波数解析を行い、周波数解析結果を測定制御部10に送出するものである。
スペクトラムアナライザ13の構成は、受信アンテナ8c、9cごとの周波数解析結果を測定制御部10に送出することができればどのように構成されていてもよい。
本実施形態では、受信アンテナ8cに対して、少なくとも周波数30MHzから300MHzまでの周波数解析を行う1チャンネルのスペクトラムアナライザを備え、受信アンテナ9cに対して、少なくとも周波数300MHzから1000MHzまでの周波数解析を行う1チャンネルのスペクトラムアナライザを備え、それぞれの周波数解析結果を並行して測定制御部10に送出できるようにした構成を採用している。
EMIレシーバ16は、受信アンテナ8c、9cおよび測定制御部10にそれぞれ電気的に接続され、測定制御部10からの制御信号に基づいて、測定規格に基づいて、測定を行う周波数ごとにQP値を測定するものである。
測定制御部10は、操作部15からの操作入力に基づいて、放射電磁界測定システム1による測定動作全般を制御するものであり、装置構成としては、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などを備えるコンピュータからなる。このコンピュータには、放射電磁界測定を行うための制御プログラム、演算プログラムが内蔵され、これらのプログラムを実行することにより、測定に必要な制御機能、演算機能を実現している。
測定制御部10は、受信アンテナ8c、9cのそれぞれに対しては、測定規格に準拠した測定を行うため、受信アンテナ8c、9cと、ターンテーブル4上の被検体20との間の相対位置を変化させる制御動作を、従来と同様に行うことができるようになっている。また、本実施形態では、受信アンテナ8c、9cによる測定を同時に行うための制御動作と、それぞれの周波数測定結果をモニタ14に同時に表示するための制御動作とを行うことができるようになっている。
操作部15は、測定制御部10に電気的に接続され、放射電磁界測定システム1の測定動作を制御するための操作入力を測定制御部10に対して行うものであり、例えば、キーボードやマウスなどからなる。
モニタ14は、測定制御部10に電気的に接続され、測定制御部10がスペクトラムアナライザ13から取得した周波数測定結果のグラフや、測定時の受信アンテナ8c、9cの高さやターンテーブル4の回転位置などの情報などを表示するものである。
次に、受信アンテナ8c、9cの水平面内の配置位置を設定するためのアンテナ配置位置設定方法について具体的な数値例とともに説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムのアンテナ配置位置設定方法の測定フローを示すフローチャートである。図6は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの半無響電波暗室のNSA値の一例を示すグラフである。横軸は長手中心線Cから測った角度(°)を示し、図1における反時計回りが正方向である。縦軸はNSA値(dB)を示す。図7は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの第1および第2の受信アンテナの配置角度による干渉特性の一例を示すグラフである。横軸は回転中心Oに対して第1および第2の受信アンテナのなす角度(°)を示す。縦軸は干渉値(dB)を示す。図8は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの第1および第2の受信アンテナの配置角度の評価結果の一例を示すグラフである。横軸は長手中心線Cから測った角度(°)を示し、図1における反時計回りが正方向である。縦軸は二乗平均(dB)を示す。
本実施形態のアンテナ配置位置設定方法の測定フローは、図5に示すように、NSA測定用アンテナ配置工程S1、NSA測定工程S2、干渉測定工程S3、配置角度評価工程S4をこの順に行うものである。
なお、NSA(Normalized site attenuation)は、電波暗室の性能を評価する方法のひとつであり、基準となる電波を信号発生器から発生し、その信号を受信用のアンテナで測定する。その時の測定値が理論上の減衰値とどれくらいの差であるかを評価する。測定方法の詳細は、国際規格CISPR 16−1−4に規定されており、理論値との差は、規定値(±4dB以下)を満足することが必須条件である。
以下に示す数値例の測定を行った半無響電波暗室2の形状寸法は、長辺長D、短辺長W、高さHがそれぞれ、D=24(m)、W=15.2(m)、H=11.2(m)である。また、ターンテーブル4の回転中心Oは、d=6.6(m)の位置に配置され、測定距離rは、r=10(m)である。また、電波吸収体3は、一例として、内側に向かう厚さが1.8mのものが設けられている。
まず、NSA測定用アンテナ配置工程S1では、NSA測定規格に基づいて、ターンテーブル4上にNSA測定用送信アンテナを配置する。
次にNSA測定工程S2を行う。本工程は、回転中心Oから測定距離rだけ離間した位置に、供試受信アンテナを配置し、この供試受信アンテナの中心軸の角度を、長手中心線Cに対して変化させて、供試受信アンテナの配置角度および配置位置を変えて半無響電波暗室2のNSA値を測定する工程である。
供試アンテナとしては、受信アンテナ8c、9cを用い、それぞれ、偏波方向を垂直方向、水平方向に配置した状態で、合計8通りの測定を行う。
具体的には、NSA測定用送信アンテナと信号発生器を接続し、電界を発生させる。そして、その時の供試受信アンテナでの受信値をスペクトラムアナライザ13で読み取り、NSAの実測値を得る。その際、各配置位置でのNSAの実測値は、NSA測定規格に基づいてNSA測定用送信アンテナの水平位置および供試受信アンテナの水平位置および高さを変化させて測定することは通常のNSA測定と同様である。
一方、供試受信アンテナが受ける理論値は、床面部2aが完全反射、壁や天井からは反射が無いと仮定し、NSA測定用送信アンテナからの直接波と床からの反射波の合計を、送信した信号の周波数と供試受信アンテナまでの距離に基づいて算出する。この理論値から実測値を引いたものがNSA値である。
例えば、供試アンテナとして、バイコニカルアンテナの偏波方向を水平にした場合の40MHzでのNSA値の一例を図6に示す。図6の折れ線100に示すように、NSA値は、−10°〜+10°で略平坦な変化を示し、−10°から−15°、+10°から+15°のそれぞれの間で急激に増大し、角度の絶対値が15°以上ではやや緩やかに増大している。この変化は、角度0°を中心にして、正負方向が略対称である。
NSA値がこのようなに変化する理由は、供試受信アンテナの角度の絶対値が大きくなるほど、供試受信アンテナが長手シールド壁部2b、2cに近づくため、長手シールド壁部2b、長手シールド壁部2cからの反射波の影響が出ているからだと考えられる。角度の絶対値がある程度小さくなると、長手シールド壁部2b、2cからの反射波の影響が急激に減少するため、NSA値が小さくなり、角度が0°に向かうにつれて徐々に小さくなり、角度0°で最小値をとると考えられる。
次に、干渉測定工程S3を行う。本工程は、回転中心Oから測定距離rだけ離間した位置において、NSA測定工程S2における供試受信アンテナのいずれかの配置位置に合わせて、受信アンテナ8c、9cを配置し、NSA測定用送信アンテナからの送信信号を用いて受信アンテナ8c、9c同士の相互干渉の値(干渉値)を測定する工程である。
例えば、受信アンテナ8cを水平方向、受信アンテナ9cを垂直方向に配置したときの40MHzでの干渉値の一例を、図7に示す。図7の折れ線101に示すように、干渉値は、受信アンテナ8c、9cのなす角度が5°では、1.6dBと大きく、互いのなす角度が10°では、0.4dBと急激に小さくなり、10°以上では角度の増大とともに徐々に低下している。
これは、互いのなす角度が0°に近づくと、受信アンテナ8c、9cの間の距離が近接するため、互いの反射や吸収の影響が顕著となるためだと考えられる。
次に、配置角度評価工程S4を行う。本工程は、NSA測定工程S2で測定された配置角度ごとのNSA値と、干渉測定工程S3で測定された配置角度ごとの相互干渉の値(干渉値)との2乗平均値もしくは絶対値の和である評価値を算出し、この評価値が最小となる配置角度に受信アンテナ8c、9cの配置角度を設定する工程である。
NSA測定工程S2の測定結果によれば、良好なNSA値を得るためには、受信アンテナ8c、9cをそれぞれ長手シールド壁部2c、2bからある程度離す必要がある。また、干渉測定工程S3の測定結果によれば、受信アンテナ8c、9cの間の距離は、ある程度離す必要がある。
したがって、NSA値が良好となりかつ干渉値が小さくなる配置位置は、直方体状の半無響電波暗室2の短辺方向に受信アンテナ8c、9cを並べて配置した場合、長手中心線Cと長手シールド壁部2cとの間、長手中心線Cと長手シールド壁部2bとの間に存在することが分かる。
本実施形態では、このようなNSA値と干渉値との組合せの最適値を見出す評価値として、それぞれの角度位置でのNSA値と干渉値との二乗平均を採用している。
なお、評価値は、NSA値と干渉値とがともに小さくなる(0に近づく)組合せを評価できるものであればよいため、例えば、NSA値と干渉値との絶対値の和を採用してもよい。
上記の数値例を用いると、二乗平均は、図8の折れ線102のように算出される。図6〜8に示す各数値を以下に表1として示す。
Figure 2011095221
折れ線102によれば、二乗平均は、角度が−20°から−5°の間で、−10°において最小値1.75dBをとり、全体としてV字状の変化を示している。また、角度が+5°から+20°の間で、+10°において最小値1.75dBをとり、全体としてV字状の変化を示している。
したがって、受信アンテナ8cを−10°の配置位置に、受信アンテナ9cを+10°の配置位置に設置することで、NSA値と、受信アンテナ8c、9cの間の相互の干渉値との組合せが最適化されることが分かる。
本実施形態は、以上のようにして、受信アンテナ8c、9cの配置位置を設定した。
なお、簡単のため、測定データの一例のみを示して説明したが、実際の測定は、受信アンテナ8c、9cの偏波方向との組合せや、周波数帯域や、測定を行う配置角度の数などによって多数のデータの組合せが発生する。本方法によれば、条件の組合せは代わっても、二乗平均の大きさのみで評価するため比較評価が容易である。
数値例は省略するが、このような組合せを評価することで、例えば、受信アンテナ8c、9cの偏波方向は、同方向の組合せよりも相互の偏波方向が異なる設定とする方が、評価値が小さくなることが明らかとなったため、本実施形態では、受信アンテナ8c、9cの偏波方向が異なる組合せを採用している。
このようなアンテナ配置位置設定方法によれば、建設された半無響電波暗室2内での受信アンテナ8c、9cの配置位置を最適化し、既存の半無響電波暗室2における測定精度の向上を図ることが可能である。
また、本方法は、既存の半無響電波暗室2における受信アンテナ8c、9cの配置可能位置範囲を評価することで、既存の半無響電波暗室2の寸法をどの程度まで小型化することができるか予測するためにも用いることもできる。
すなわち、NSA測定工程S2は長手シールド壁部2b、2cの影響を評価する測定を行っているため、既存の半無響電波暗室2における良好な配置位置がある程度の範囲にあれば、長手シールド壁部2b、2cの間隔をさらに狭める設計変更が可能であり、設計変更可能な寸法も実測データに基づいて精度よく予想することができる。したがって、半無響電波暗室2を新規に建設するために従来行われていたNSAをシミュレーションする工程において、半無響電波暗室2の形状や電波吸収体3の種類などのシミューション条件の組み合わせの数を、従来よりも低減することができる。
このため、既存の半無響電波暗室の構成を設計変更することによって、半無響電波暗室の性能を良好に保ちつつ、より小型化された半無響電波暗室を設計することが容易となる。
本方法によって半無響電波暗室2を設計する場合、電波吸収体3の特性にもよるが、一般的に用いられる材質や形状タイプの電波吸収体3を採用する場合、上記の距離dは約5m〜7m、距離d、dは約5m〜7m、距離w、wは約3m〜4mが好適である。このため、半無響電波暗室2の形状としては、短辺Wが約13m〜15m、長辺Dが約20m〜24m、高さHが約9m〜11mが好適となる。
このため、従来の受信アンテナを互いに30°〜180°をなして複数配置する場合に比べて、格段に小型の半無響電波暗室2を用いて測定することができる。また、特殊な形状の電波吸収体を被検体と受信アンテナのとの中間に配置する必要もない。
また、本方法は、測定距離rが10mの場合には限定されず、例えば、r=3(m),5(m)などのように測定距離rが10m以外の場合でも同様に適用することができる。
次に、本実施形態の放射電磁界測定システム1を用いた放射電磁界測定方法について説明する。
図9は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムを用いた放射電磁界測定方法の測定フローを示すフローチャートである。図10は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定方法の周波数解析測定工程の測定フローを示すフローチャートである。図11は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定方法の第1測定工程の測定フローを示すフローチャートである。図12は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの測定時の表示画面の一例を示す模式図である。図13は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定システムの測定時の角度表示について説明するための平面視の模式図である。図14は、本発明の実施形態に係る放射電磁界測定方法の第2測定工程の測定フローを示すフローチャートである。
まず、放射電磁界測定システム1による放射電磁界測定方法の全体的な測定フローは、従来の測定方法と同様である。すなわち、図9に示すように、被検体配置工程S10、周波数解析測定工程S11、リストアップ工程S12、調整工程S13、および最終測定工程S14をこの順に行う。まずこれら各工程について簡単に説明する。
被検体配置工程S10は、必要に応じて載置台5を用いて、ターンテーブル4上に被検体20を配置し、ターンテーブル4上に配置された被検体20に対して、受信アンテナ部8、9にそれぞれ取り付けられた受信アンテナ8c、9cが、所定の測定距離rだけ離されるように位置関係を調整する工程である。本工程は、測定者が半無響電波暗室2の内部に入って作業を行う。
なお、ターンテーブル4の回転位置は、長手中心線Cに対して0°または360°のいずれかの位置になるように、予め初期化しておく。
次に周波数解析測定工程S11を行う。本工程は、最終測定工程S14で詳細に測定する周波数を求めるため、スペクトラムアナライザ13を用いて被検体20から放射されるノイズの周波数のピーク値を測定する工程である。
次にリストアップ工程S12を行う。本工程は、周波数解析工程S11で測定された周波数ごとのピーク値から、最終測定工程S14で測定を行う周波数を選びだす工程である。
次に調整工程S13を行う。本工程は、リストアップ工程S12で選び出された周波数について、ターンテーブル4を回したり、受信アンテナ8c(9c)の高さを変えたりして、スペクトラムアナライザ13による測定を行い、ノイズが最大に検出される受信アンテナ8c(9c)と被検体20の相対位置を探し出す。その際、周波数においても、リストアップ工程S13で選び出された周波数をさらに高精度に特定すべく、スペクトラムアナライザ13の測定機能を用いて追い込みをかける。
次に、最終測定工程S14を行う。本工程は、測定器をスペクトラムアナライザ13からEMIレシーバ16に切り換え、調整工程S13で詳細に特定された周波数および受信アンテナ8c(9c)の相対位置において、測定規格で測定が求められているQP値を測定する工程である。
以上で、放射電磁界測定が終了する。
次に、本実施形態の放射電磁界測定方法について、従来測定とは異なる点を中心に説明する。本実施形態の方法は、周波数解析測定工程S11、最終測定工程S14のいずれにも有効であるが、一方の工程で説明すれば他方の工程での作用は容易に理解されるため、以下では、周波数解析測定工程S11における場合を例にとって説明する、
周波数解析工程S11は、図10に示すように第1測定工程S20と第2測定工程S21とをこの順に行う工程である。
第1測定工程S20は、受信アンテナ8c、9cを第1の測定条件に設定して、被検体20を動作させ、ターンテーブル4によって回転させつつ、受信アンテナ8c、9cの各受信強度による放射電磁界の測定を行う工程である。詳しくは、本工程は、図11に示すフローにしたがって測定が行われる。
なお、被検体20は、後述するステップS32またはステップS33が開始されるまでに放射電磁界の測定対象となる動作が開始されればいつ起動してもよい。例えば、第1測定工程S20に先立って起動してもよいし、計測室6から遠隔操作可能であれば、第1測定工程S20の開始後に適宜のタイミングで起動してもよい。
ステップS30では、受信アンテナ8c、9cの床面部2aからの高さh、hと、それぞれの偏波方向とを設定する。本実施形態では、測定者が計測室6において操作部15から各条件を設定するための操作入力を行う。
本実施形態では、一例として、高さは測定範囲が1m〜4mである場合の下限値h=h=1(m)に設定する。また、偏波方向は、バイオコニカルアンテナである受信アンテナ8cを水平方向に、ログペリディディックアンテナである受信アンテナ9cの偏波方向を垂直方向にそれぞれ設定する。
測定制御部10は、これらの設定に対応する操作入力を受けて、アンテナマスト制御部11から現在の高さおよび偏波方向の情報を取得し、現在の高さおよび偏波方向が、設定条件と異なる場合には、設定条件に合わせてアンテナマスト8b、9bを駆動する制御信号をアンテナマスト制御部11に送出する。これにより、アンテナマスト制御部11によってアンテナマスト8b、9bが駆動され、受信アンテナ8c、9cの高さおよび偏波方向が設定条件に合わせられる。
また、設定後の受信アンテナ8c、9cの高さおよび偏波方向は、現在の測定条件の情報として測定制御部10に記憶される。
以上で、ステップS30が終了する。
これにより、受信アンテナ8cにより第1の周波数帯域を水平方向で測定し、受信アンテナ9cにより第2の周波数帯域を垂直方向で測定するという第1の測定条件が設定されたことになる。
次に行うステップS31〜S35は、ターンテーブル4を回転させつつ、受信アンテナ8c、9cの各受信強度による放射電磁界の測定を行う工程である。
まず、ステップS31では、測定制御部10が、ターンテーブル制御部12からターンテーブル4の現在位置の情報を取得し、ターンテーブル4の現在位置が長手中心線Cに対して角度0°をなす位置かどうかを判定する。
角度が0°であると判定された場合には、ステップS32に移行する。
角度が360°であると判定された場合には、ステップS33に移行する。
ステップS32では、測定制御部10がターンテーブル制御部12に対して、ターンテーブル4の角度が0°から360°に向かうような回転を開始させる制御信号を送出する。これにより、ターンテーブル4がCW方向に一定速度で回転される。
そして、ステップS34に移行する。
本実施形態では、0°から360°に向かう回転方向は、一例として、ターンテーブル4を上から見て時計回り(CW)方向になっている。
また、ステップS33では、測定制御部10がターンテーブル制御部12に対して、ターンテーブル4の角度が360°から0°に向かうような、ステップS32と反対方向(本実施形態では、反時計回り(CCW)方向)の回転を開始させる制御信号を送出する。これにより、ターンテーブル4がCCW方向に一定速度で回転される。
そしてステップS34に移行する。
次に、ステップS34では、被検体20から放射された放射電磁界が、受信アンテナ8c、9cに受信され、受信信号がスペクトラムアナライザ13に送出される。
スペクトラムアナライザ13は、受信アンテナ8c、9cの各電界強度を、所定のサンプリング周期でそれぞれ周波数分析し、測定結果を測定制御部10に送出する。測定結果としては、測定時刻と、電界強度がピーク値を有する各周波数の値と、そのピーク値の大きさとが送出される。
測定制御部10は、スペクトラムアナライザ13から送出された測定結果のうち、測定時刻のデータから測定時のターンテーブル4の回転角度を算出する。そして、送出された測定結果、ターンテーブル4の回転角度、および現在の受信アンテナ8c、9cの高さの情報をメモリに記憶する。
このようにして、ターンテーブル4が回転を続ける間、時系列の測定データが、測定条件とともに順次記憶されていく。これらのデータは第1測定工程S20の間、測定制御部10のメモリに一時的に記憶されて、必要に応じて呼び出せるようになっている。また、第1測定S20終了時には、まとめて測定制御部10の外部記憶装置に記憶され、他の工程でも必要に応じて呼び出せるようになっている。
これらの記憶されたデータは、数値データやグラフとして、モニタ14に表示できるようになっている。図12に表示画面の一例を示す。
図12に示すように、表示画面の左側(右側)に、受信アンテナ8c(9c)の測定データに対応して、特定周波数における測定角度ごとの電界強度のピーク値の変動を示す折れ線33L(33R)としてプロットした放射グラフ32L(32R)が表示されている。放射グラフ32L(32R)の上方には、特定周波数の値を示す周波数表示部30L(30R)と、折れ線33L(33R)における最大ピークとなる測定角度(図示例の「MaxPos:190(80)°」)の値およびその時のピーク値の大きさ(図示例の「Level:16.2(21.7)dBuV/m」)を示す最大値表示部31L(31R)とが設けられている。
ここで、放射グラフ32L(32R)に表示された0°から360°の目盛は、ターンテーブル4の回転位置ではなく、被検体20に対する受信アンテナ8c(9c)の角度位置が示されている。
例えば、図13に示すように、被検体20において測定開始時に長手中心線Cに一致する軸20aを被検体20上の角度位置を示す基準とすると、ターンテーブル4が角度φCW方向に回転したときに、受信アンテナ8cの中心軸は、軸20aに対して相対的にCCW方向にφ=φ−θだけ回転した位置からの放射電磁界を測定している。また、受信アンテナ9cの中心軸は、軸20aに対して相対的にCCW方向にφ=φ−θだけ回転した位置からの放射電磁界を測定している。
このため、放射グラフ32L、32Rでは、ターンテーブル4が角度φの位置での測定データをそれぞれ角度φ、φの測定データとして表示している。したがって、放射グラフ32L、32Rにおいて同一角度のデータは、被検体20に対して同方向に受信アンテナ8c、9cが配置された場合のデータとなっている。
このため、従来の受信アンテナが1本の場合に、受信アンテナを変えて2回に分けて測定したのと同じ結果を同時に取得して比較参照することができる。
なお、図12の表示画面には表示されていないが、測定結果はターンテーブル4の回転角度の情報とともに記憶されているため、例えば、測定中に示す表示画面などでは、測定の進行状況が分かるようにするため、ターンテーブル4の回転角度も併せて表示させることが好ましい。
また、特に、ターンテーブル4の角度と受信アンテナ8c、9cの高さを微動させながら、電界強度の最大値が得られる条件を高精度に特定する調整工程S13では、このような表示画面項目に加えて、アンテナの高さやターンテーブル4の角度の現在位置なども随時表示させることで、より効率的な測定を行うことができる。
ターンテーブル4が角度360°まで回転すると、ターンテーブル制御部12から測定制御部10に通知され、これにより、ステップS34が終了する。
次に、ステップS35では、測定制御部10によってターンテーブル制御部12に回転を停止する制御信号が送出され、ターンテーブル制御部12がターンテーブル4の回転を停止させる。
次に、ステップS36では、測定制御部10はメモリに記憶された現在の受信アンテナ8c、9cの高さh、hの情報を呼び出し、それぞれ4mになったかどうか判定する。
高さh、hが4mに達している場合には、第1測定工程S20を終了し、図10に示す第2測定工程S21に移行する。
高さh、hが4m未満の場合には、ステップS37に移行する。
ステップS37では、測定制御部10はアンテナマスト制御部11に受信アンテナ8c、9cの高さを現在の高さより1mだけ上昇させる制御信号を送出する。これによりアンテナマスト制御部11は、受信アンテナ8c、9cを1m上昇させた後、現在の高さh、hの値を、測定制御部10に送出する。
測定制御部10は、送出された高さh、hの値に基づいて、メモリに記憶されていたh、hの値を更新し、ステップS31に移行する。
このようにして、受信アンテナ8c、9cの高さが4mにおける測定が終了するまで、ステップS31〜S36の各ステップを繰り返す。
このようにして第1測定工程S20を行うことにより、高さ1mの測定ではターンテーブル4が0°から360°に回転され、次に高さ2mの測定では、ターンテーブル4が0°まで戻されることなく、ターンテーブル4の回転方向を変えて360°から0°に回転される。次に、3m、4mにおける測定でも同様に、ターンテーブル4の回転方向を切り換えて測定が行われる。
このため、高さを変える測定を行うたびに、ターンテーブル4を初期位置に移動させる時間を省略でき、効率的な測定を行うことができる。
次に、第2測定工程S21(図10参照)を行う。
第2測定工程S21は、受信アンテナ8c、9cを第2の測定条件に設定して、被検体20を動作させ、ターンテーブル4によって回転させつつ、受信アンテナ8c、9cの各受信強度による放射電磁界の測定を行う工程である。本工程は、図14に示すフローにしたがって測定が行われる。
ステップS40では、第1測定工程S20のステップS30と同様にして、受信アンテナ8c、9cの床面部2aからの高さh、hと、それぞれの偏波方向とを設定する。
ただし、本ステップS40では、高さh、hは、第1測定工程S20の測定終了時の高さであり測定範囲の上限値であるh=h=4(m)に設定する。このため、第1測定工程S20が正常に終了して、アンテナマスト8b、9bを駆動しないまま、本ステップS40に移行した場合には、測定制御部10によって高さが4mになっていることが確認されるのみで、改めてアンテナマスト8b、9bが駆動されることなない。
また、偏波方向は、第1測定工程S20の偏波方向と異なる偏波方向の組合せとなるように、受信アンテナ8cが垂直方向、受信アンテナ9cの偏波方向が水平方向にそれぞれ切り換えられる。
また、設定後の受信アンテナ8c、9cの高さおよび偏波方向は、現在の測定条件の情報として、測定制御部10に記憶される。
以上で、ステップS40が終了する。
これにより、受信アンテナ8cにより第1の周波数帯域を垂直方向で測定し、受信アンテナ9cにより第2の周波数帯域を水平方向で測定するという第2の測定条件が設定されたことになる。
次に行うステップS41〜S45は、ターンテーブル4を回転させつつ、受信アンテナ8c、9cの各受信強度による放射電磁界の測定を行う工程であり、それぞれ第1測定工程S20におけるステップS31〜S35と同様の工程であるため、説明を省略する。
次に、ステップS46では、測定制御部10はメモリに記憶された現在の受信アンテナ8c、9cの高さh、hの情報を呼び出し、それぞれ1mになったかどうか判定する。
、hが1mに達している場合には、第2測定工程S21を終了する。これにより周波数解析測定工程S10が終了する。
、hが1mより高い場合には、ステップS47に移行する。
ステップS47では、測定制御部10はアンテナマスト制御部11に受信アンテナ8c、9cの高さを現在の高さより1mだけ下降させる制御信号を送出する。これによりアンテナマスト制御部11は、受信アンテナ8c、9cを1m下降させた後、現在の高さh、hの値を、測定制御部10に送出する。
測定制御部10は、送出された高さh、hの値に基づいて、メモリに記憶されていた高さh、hの値を更新し、ステップS41に移行する。
このようにして、受信アンテナ8c、9cの高さが1mにおける測定が終了するまで、ステップS41〜S46の各ステップを繰り返す。
このようにして、第2測定工程S21でも、高さを変える測定を行うたびに、ターンテーブル4を初期位置に移動させる時間を省略でき、効率的な測定を行うことができる。
また、第2測定工程S21は、第1測定工程S20の測定終了時の受信アンテナ8c、9cの高さから、下降させて4mから1mまでの測定を行うので、第2測定工程S21の測定開始時に受信アンテナ8c、9cの高さを変更する時間を省略することができるため、効率的な測定を行うことができる。
以上に説明したように、本実施形態の放射電磁界測定システム1を用いた放射電磁界測定方法によれば、2つの受信アンテナ8c、9cを用いて、互いに異なる2つの周波数領域において、それぞれ一定の偏波方向における放射電磁界の測定を同時並行で行うことができ、偏波方向の組合せを変えて、第1測定工程S20および第2測定工程S21を続けて行うことで、合計4種類の測定が、2回の測定に必要な時間内に行うことができる。
このため、電波暗室内に、1つの受信アンテナを配置して、周波数帯域の異なる受信アンテナに切り換えて合計4回の測定を行う従来の測定方向に比べて、効率的な測定を行うことができる。
従来のように、測定条件を変えるたびに、受信アンテナを接続し直すと、受信アンテナ交換作業が発生するため、測定効率が悪化し、さらには、接続し直すことで電気的接触状態が微妙に変化するため、測定精度が測定ごとにバラツキやすくなる。
本実施形態では、全測定を通じて受信アンテナ8c、9cを接続し直す必要がないため、このような問題を解消することができる。
また、本実施形態の放射電磁界測定システム1によれば、床面部2aの長手方向において被検体20に対して同方向側に、長手中心線Cを挟んで配置された受信アンテナ8c、9cを用いて測定を行うことができるため、半無響電波暗室2が小型であっても放射電磁界の測定を効率的に行うことができる。
なお、上記の説明では、第1および第2の受信アンテナの測定の周波数帯域が異なるものを用い、第1測定工程、第2測定工程における第1および第2の測定条件として、偏波方向を切り換えるようにした場合の例で説明したが、第1および第2の測定条件では、周波数帯域が変更される設定としてもよい。この場合、周波数帯域の異なる受信アンテナに切り換える手間は発生するが、2つの異なる測定を並行して行えるため1つの受信アンテナを用いて4回の測定を行う場合に比べると効率的である。
また、上記の説明では、最も効率的に測定できる場合の例として、受信アンテナ8c、9cによる測定を同時並行的に行う場合に例で説明したが、放射電磁界測定システム1の設備費用を低減するため、スペクトラムアナライザ13として、例えば周波数30MHzから1000MHzまでの周波数解析を行う1台のスペクトラムアナライザを採用し、シグナルセレクタによって、受信アンテナ8c、9cからの信号を切り替えてスペクトラムアナライザによる周波数解析測定を行うようにしてもよい。
この場合、測定時間は、同時並行的に行う場合より時間がかかるが、測定に用いられない方の受信アンテナが、測定結果に影響しない配置となっているため、2つの受信アンテナを半無響電波暗室2内に配置したままで、続けて測定することができる。このため、受信アンテナの位置を再配置したり、受信アンテナを付け替えたりする作業時間を省略することができるため、従来に比べると、効率的に測定を行うことができる。
また、上記の説明では、受信アンテナ8c、9cを長手中心線Cに関して線対称に配置した例で説明したが、半無響電波暗室2の大きさに余裕がある場合には、長手中心線Cから略等距離となる位置であればよく、正確に対称な位置関係でなくてもよい。例えば、距離wを長くとれたり長手シールド壁部2cの反射による影響が少なかったりする場合、例えば、θ>θとして、長手シールド壁部2c側に偏った配置としてもよい。また、受信アンテナ8c、9cの中心軸のなす角度20°は一例であって、半無響電波暗室2の形状や電波吸収体3の材質などによっては、20°に近い他の角度を採用することもできる。
また、上記の実施形態に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせを代えたり、削除したりして実施することができる。
1 放射電磁界測定システム
2 半無響電波暗室
2a 床面部
2b、2c 長手シールド壁部
2d、2e 短手シールド壁部
2f シールド天井部
3 電波吸収体
4 ターンテーブル(回転台)
7 放射電磁界測定装置
8、9 受信アンテナ部
8b、9b アンテナマスト
8c 受信アンテナ(第1の受信アンテナ)
9c 受信アンテナ(第2の受信アンテナ)
10 測定制御部
13 スペクトラムアナライザ
20 被検体
長手中心線
短手中心軸
L、R 測定中心
O 回動中心
r 測定距離

Claims (8)

  1. 被検体から所定の測定距離だけ離れた位置で前記被検体からの放射電磁界を測定する放射電磁界測定システムであって、
    細長い矩形状に形成された床面部と、該床面部の外周部で長手方向に沿って立設された1対の長手シールド壁部と、前記床面部の外周部で短手方向に沿って立設された1対の短手シールド壁部と、前記1対の長手シールド壁部および前記1対の短手シールド壁部上に架設されたシールド天井部とを有し、前記1対の長手シールド壁部、前記1対の短手シールド壁部、および前記シールド天井部の内面に電磁界吸収体が設置された半無響電波暗室と、
    前記被検体を水平面内で回転させるため、前記1対の長手シールド壁部からそれぞれ略等距離となる位置に回転中心が配置された回転台と、
    該回転台上に配置された前記被検体からの放射電磁界を受信するため、前記床面部の前記長手方向に沿う中心線である長手中心線と前記1対の長手シールド壁部の一方との間において前記被検体に対して前記測定距離だけ離された位置で、上下方向に移動可能に配置された第1の受信アンテナと、
    前記回転台上に配置された前記被検体からの放射電磁界を受信するため、前記長手中心線と前記1対の長手シールド壁部の他方との間において前記被検体に対して前記測定距離だけ離されるとともに前記長手方向において前記被検体に対して前記第1の受信アンテナと同方向側となる位置で、上下方向に移動可能に配置された第2の受信アンテナと、
    前記第1および前記第2の受信アンテナの受信強度をそれぞれ測定する放射電磁界測定装置と、
    を備えることを特徴とする放射電磁界測定システム。
  2. 前記回転台の回転中心に向けられた前記第1および前記第2の受信アンテナの中心軸は、
    水平面内で20度をなす位置関係に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の放射電磁界測定システム。
  3. 前記回転台の回転中心は、前記長手中心軸上に配置され、
    前記第1および前記第2の受信アンテナは、前記長手中心軸に対して線対称な位置関係に配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の放射電磁界測定システム。
  4. 前記回転台は、前記床面部の前記短手方向に沿う中心線である短手中心線と前記1対の短手シールド壁部の一方との間に配置され、
    前記第1および前記第2の受信アンテナは、前記短手中心線と前記1対の短手シールド壁部の他方との間に配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の放射電磁界測定システム。
  5. 前記第1の受信アンテナは、第1の周波数帯域の放射電磁界を測定するためのアンテナからなり、
    前記第2の受信アンテナは、前記第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域の放射電磁界を測定するためのアンテナからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の放射電磁界測定システム。
  6. 前記第1および前記第2の受信アンテナは、それぞれの偏波方向を水平方向と垂直方向との間で選択的に切り換えられるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の放射電磁界測定システム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の放射電磁界測定システムを用いた放射電磁界測定方法であって、
    前記回転台上に被検体を配置した後に、
    前記第1および前記第2の受信アンテナを第1の測定条件に設定して、前記被検体を動作させ、前記回転台によって回転させつつ、前記第1および前記第2の受信アンテナの各受信強度による放射電磁界の測定を行う第1測定工程と、
    前記第1および前記第2の受信アンテナを前記第1の測定条件と異なる第2の測定条件に設定して、前記被検体を動作させ、前記回転台によって回転させつつ、前記第1および前記第2の受信アンテナの各受信強度による放射電磁界の測定を行う第2測定工程と、
    をこの順に行うことを特徴とする放射電磁界測定方法。
  8. 請求項6に記載の放射電磁界測定システムを用いた放射電磁界測定方法であって、
    前記回転台の回転中心上に被検体を配置した後に、
    前記第1の受信アンテナの偏波方向を水平方向および垂直方向の一方に設定し、前記第2の受信アンテナの偏波方向を水平方向および垂直方向の他方に設定して、前記被検体を動作させ、前記回転台によって回転させつつ、前記第1および前記第2の受信アンテナの各受信強度による放射電磁界の測定を行う第1測定工程と、
    前記第1および前記第2の受信アンテナの偏波方向を、前記第1測定工程における偏波方向から互いに切り換える設定を行ってから、前記被検体を動作させ、前記回転台によって回転させつつ、前記第1および前記第2の受信アンテナの各受信強度による放射電磁界の測定を行う第2測定工程と、
    をこの順に行うことを特徴とする放射電磁界測定方法。
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